評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)すべてはそこに暮らす子どもたちのために(毎日通いたくなる保育園作り)
2)一歩一歩着実に、自分のペースで成長する子ども
3)子どもたち一人ひとりの成長を丁寧に見守る
4)安全を第一に、保育の質向上に努める
5)地域に愛される施設を目指す
職員に求めている人材像や役割
・会社の保育理念、方針、目標を理解し深め、よりよい保育をしていく広い視野と向上心
・保育の知識、知識の更新や子ども一人一人に寄り添う姿勢と心を持つことはもちろん、協調性や責任感、コミュニケーション
能力といった力を身につけた人材
・保育園に従事する人としての適性はもちろん、責任感、忍耐力、コミュニケーション力、柔軟性と包容力を持つ
・就学前までの子どもたちの年齢発達、興味に合わせて保育環境の提供と、働きながら子育てする保護者の支援
・職員間では園内でのエルダー制度を使った職員育成。チームワーク、連携をとっていく能力と心。互いを思いやり支えあう人材
・園内でも園外(地域)でも笑顔で親しみを持ってもらえる人材
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・一人ひとりに寄り添う姿勢を常に持つ。
・園全体で協力し、常に子どもたちにとっての最善を考える。
・質の高い保育をするための知識と意欲、対応力、共有力。
全体の評価講評
特によいと思う点
園の運営や行事の内容について保護者の意見を聞き、それを改善に繋げていくことは重要なことである。どのような意見が出て、それに対して園はどのように改善していくかを説明していくことで安心して預けることができるようになるし、保護者は園の思いに対する理解が進んでいく。当園ではアンケートを実施した後の改善策について丁寧に説明していることが、保護者との信頼関係を強固にすることにつながっている。また園に届いた苦情を保護者に公開する姿勢も保護者に安心感を与えているし、安定した園運営の基盤にもなっている。
職員の保育体制が厳しい現状において、職員同士が上手く連携を取り、保育環境を充実させようと努力している。この連携が情報共有や役割分担を行う行動力につながり、スムーズに行われている。職員の協力関係が築かれていることで子どもたちにとっても安心して過ごせる要因となり、社会性や協調性を育む手助けになっているようだ。職員の良好な関係は保育環境に与える影響は大きく、子どもの成長に寄与する要素となることを園は認識し、職員が共に支え合い保育の質向上をさせようとするだけでなく、子どもにとって良い環境を作ろうと努力している。
採用の権限は本部にあるが、採用面接は職員を募集している園で行われるため、園が必要としている人材を見極める機会が確保されている。そして採用後は新入職員の育成のためのフォローアップ研修を充実させている。研修は本部が実施するものと外部機関が用意しているものの両方を活用することができ、園のパソコンでいつでも受講できるため、確実に学びを積み重ねていくことができるようになっている。またその研修が受けられるよう他の職員も協力して時間を作るなど、園全体で職員育成に取り組み保育を厚くすることにつなげている。
さらなる改善が望まれる点
保育室内の様々な音や人の声が大きく反響するところがあり、落ち着いて過ごすことが難しい状況があると感じる。園として子ども一人ひとりの発達や特性を把握し人的、物的、空間的保育環境を考え、子どもも職員も落ち着いて過ごすことができる環境を提供することが、保育の質を高めるためには重要である。そのようなことから職員は声のトーンも意識し、必要に応じて室内の音環境を改善することが求められる。例えば、音環境の問題を改善するために吸音材の導入や吸音効果のあるタペストリーの設置や天蓋のついたスペースを作るなどの工夫が望まれる。
子どもの主体性を育むためには遊びの環境を充実させることが重要であり、充実した遊びの環境の下、子どもたちが自発的に活動でき、遊びたい場所・玩具、遊びたい相手を自分で選択して満足するまでできる環境が用意されてこそ、それは実現できる。保育のねらいとしてやらせたいことがある場合、全員で取り組ませることに限定せず、一日通してどこかの時間でできるよう配慮することも考えられるのではないか。また、玩具や教具の種類や数が子どもの発達に合っているかなど、職員間で見直しを進め、園が目指している保育の実現に向けて取り組んでほしい。
子どもたちが安全に生活するために様々なリスクマネジメントに取り組んでいるだけでなく、子どもが自らリスクを回避できる力を身につけることにも取り組んでいる。力を入れているのは体幹を鍛えることで、園外にある斜面をゆっくり登ったり、室内にも斜面を用意したり、乳児はハイハイをしっかり行ったりと、活動の中で体幹を鍛える活動を意識して丁寧に行っている。その取り組みをさらに充実させるためにも、現在定期的に行っている体操プログラムを実施している本部のチームとの連携もより強化していくことを期待したい。
事業者が特に力を入れている取り組み
2022年2月から企業合併により経営母体が変わり、経営方針や理念が変わることになった。理念の変更があった場合には保育にも大きく影響してくるため慎重に対応しなければいけないが、当園は2023年度の1年間の移行期間をうまく活用することができた。職員に対して新しい理念や保育方針、保育目標を伝え続けたり、保護者に対しても運営委員会等を通じてどのように変わっていくかを伝えることで、職員や保護者の理念に対する理解を深めることができた。これは園として経営母体の変更を前向きに受け止めて行動した結果である。
当園では安全衛生、リスクマネジメント、防災など、各種マニュアルが整備されている。これらは本部が基本形を作成し、それを各園の園長が集まって自分たちの園にあった形になるように修正して完成させる流れが作られており、園の業務の省力化につながっている。またその内容も分かりやすく使いやすいものにするためにフローチャート作りまで行う工夫もされている。見直しも時期を決めて行っているだけでなく、必要に応じて見直すこともあるなど、保育を安全に行うために活用しやすい生きたマニュアルにする工夫が多く行われている点を評価したい。
当園では子ども一人ひとりの「やりたい」と思う気持ちや個性を活かせる内容を捉えて、保育を計画し実践している。運動面の取り組みとして専門の講師による体操教室を実施している。ここでは「走る、ジャンプ、鉄棒、ボール投げ、マット運動」等の基本的運動技能を学ぶことができ、子どもたちが運動の楽しさを体験しながら身体能力や協調性を育むことを目指している。運動会の取り組みで年長児が「できるようになった運動遊びを見せたい」という意欲的な思いは、STEP「一歩一歩着実に自分のペースで成長する」という、目指す保育に反映されている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査開始時点での本園の利用世帯37世帯(園児数47名)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
- 調査方法:アンケート方式
調査項目は共通評価項目に準拠した。回答は、弊社オリジナルのWEBベース方式(パソコン・携帯・スマホ)で行った。WEBで回答できない保護者には書面の回答用紙を配布する。回答用紙は園経由で弊社宛に郵送してもらい、集計に加えることとする。 - 有効回答者数/利用者家族総数:29/37(回答率 78.4% )
総合的な感想では、園に対する満足度は「大変満足」が55.2%、「満足」が44.8%の合計100%であり、保護者から園への信頼は、非常に高い数値となっている。設問別では、「子どもの心身の発達」「園での活動が子どもの興味や関心を持って行える」「自然や社会と関わる機会の確保」「職員との信頼関係」「園内の清潔さ」「職員の言葉遣いや態度」「子どもの気持ちを大切にした職員対応」で、90%以上の利用者が満足であると答えている。また、「提供される食事」「安全対策」「けがや体調不良時の対応」「プライバシーへの配慮」「保育内容の説明」「不満や要望への職員の対応」で80%の利用者が満足であると答えている。それ以外のすべての項目でも高い満足度であり、今後は今回保護者から出された個別意見の対応可能な事柄へのさらなる配慮や説明を充実させていただくことに期待したい。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
「はい」が100%という結果だった。自由意見では、「毎日笑顔で登園できています」「作品作りや英語教室などで新しいことに挑戦したり、新しいことを覚えていて、日々成長を感じることができます」「限られた環境の中で色々な工夫をして子供たちのためになることをしてくださっていることに感謝しております」などがあった。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
「はい」が100%という結果だった。自由意見では、「持ち帰った塗り絵を見せながら、「○○色を塗ったんだよ。これは○○の絵だよ」と楽しそうに教えてくれます」「さまざまな活動を通して、子どもの興味や関心を発掘するところから取り組んでくださっていると感じています」「トウモロコシの皮むきでアオムシが出てきたのが特に楽しかったようで、何度も話をしてくれました。食育してくださるのは大変助かります」などがあった。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
「はい」が89.7%、「どちらともいえない」が10.3%、「いいえ」「非該当・無回答」がそれぞれ0%という結果だった。自由意見では、「給食室からの食事提供は素晴らしいと思います。またイベント等ある時の特別メニューは本当に素敵です」「家で作るごはんより美味しそうで栄養も考えられていると思います」などがあった。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
「はい」が100%という結果だった。自由意見では、「可能な限り散歩に出かけてくれることが嬉しいです。行事も十分あると思います」「入園する前は園庭がない事を心配していましたが、日替わりで近隣の公園に連れて行ってくださるので子供の方が公園に詳しくなりました」などがあった。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
「はい」が75.9%、「どちらともいえない」が3.4%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が20.7%という結果だった。自由意見では、「電車の遅延で間に合わないと急遽連絡した際に、子供が不安がっていたそうですが、おやつをあげたりして落ち着かせてくれていました。大変助かりました」などがあった。
6.安全対策が十分取られていると思うか
「はい」が86.2%、「どちらともいえない」が13.8%、「いいえ」「非該当・無回答」がそれぞれ0%という結果だった。自由意見では、「特に確認したことがないのでわかりません」などがあった。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
「はい」が65.6%、「どちらともいえない」が31.0%、「いいえ」が3.4%、「非該当・無回答」が0%という結果だった。自由意見では、「今期は年間スケジュールを公開していただいているので、調整しやすくなったと感じます」などがあった。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
「はい」が93.1%、「どちらともいえない」が6.9%、「いいえ」「非該当・無回答」がそれぞれ0%という結果だった。自由意見では、「親に寄り添ってくれるとてもいい園だと感じています」「安心して預けられることに感謝しています」などがあった。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」が96.6%、「どちらともいえない」が3.4%、「いいえ」「非該当・無回答」がそれぞれ0%という結果だった。自由意見については特記事項はなかった。
10.職員の接遇・態度は適切か
「はい」が100%という結果だった。自由意見では、「いつも丁寧に挨拶をしてくださいます」「先生方もいつも優しく、子供たちの気持ちや親への配慮も感じられながら、さまざまなことに取り組んでくださっています」「先生方も疲れているのにいつも素敵な笑顔で挨拶されていて、素晴らしいなと思っております」などがあった。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」が82.8%、「どちらともいえない」が13.8%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が3.4%という結果だった。自由意見では、「小さなキズも報告してくれる」「事情もきちんと共有してくださいます」「小さな怪我も報告してくださるので、引き続きそのようにしていただけると安心して預けることができます」などがあった。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」が75.9%、「どちらともいえない」が13.8%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が10.3%という結果だった。自由意見では、「子ども同士の日常的ないさかいは起こるものですが、そのときもどちらか一方の子どもの言い分に片寄らずに接してくださっており信頼できます」「今のところ子ども同士でのトラブルはないように感じます」などがあった。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が100%という結果だった。自由意見では、「子どもの性格を把握してくれてると感じます」「お迎えのときに子どもの様子を伝えてくださいますが、子どもの言動に細やかに対応しなければ気付かないようなことまで報告してくださるので、子ども一人一人に寄り添ってくださっているのだと感じています」「先生方は子供達に寄り添い、真摯に保育してくださっていて大変感謝しております」などがあった。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
「はい」が89.7%、「どちらともいえない」が13.8%、「いいえ」「非該当・無回答」がそれぞれ0%、という結果だった。自由意見については特記事項はなかった。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が86.2%、「どちらともいえない」が13.8%、「いいえ」「非該当・無回答」がそれぞれ0%、という結果だった。自由意見では、「お迎えの時や連絡帳で、その日の様子を丁寧に教えていだだいています」「とてもわかりやすいです。きちんと時間をとって、また納得できるかたちで説明してくださっていると思います」などがあった。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」が86.3%、「どちらともいえない」が10.3%、「いいえ」が0%、「非該当・無回答」が3.4%という結果だった。自由意見については特記事項はなかった。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が58.7%、「どちらともいえない」が24.1%、「いいえ」が6.9%、「非該当・無回答」が10.3%という結果だった。自由意見では、「その場面になった事がない」などがあった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
行事後や年度末に保護者アンケートを実施し、保護者の声を聞いて改善を積み重ねている
保護者の声を聞いて改善を積み重ねていくために、大きな行事後や年度末にアンケートを実施している。例えば運動会の受付が分かりにくかったとの声から受付のあり方を改善したり、職員か保護者かの区別がつきにくかったとの声から服装を変えたりと、必要なことは確実に改善を行っている。そして当園ではこれらのアンケートでどのような意見が届き、どのように改善していくかを保護者に開示しているため、保護者との信頼関係を厚くすることにもつなげることができている。
定期的な面談だけでなく不定期でも面談を行い、職員の声を積極的に聞いている
当園では定期の面談として、園長がキャリア面談と自己評価後の面談を行っている。キャリア面談では年度の振り返りと次年度のビジョンを決められた項目に沿って書いてもらい、その内容をもとに話を聞いている。こうした定期の面談によって自身の行動を定期的に振り返ることができ、個々の改善が進んでいく仕組みが作られている。定期の面談以外にも職員の様子を見て園長が面談を行ったり相談に乗ったりして、職員の声を聞くことに努めている。こうしたことによって職員の要望を聞き取り、園運営に反映させている。
中長期計画の策定により園の課題が明確になり、取り組むべきことの整理もできている
当園の中長期計画は、園の課題だけでなく、地域の課題も踏まえた上で策定されている。内容は経営組織、事業管理、財務管理、人事管理、倫理性と様々な点から園が取り組むべきことを明確にしている。この計画を策定するにあたり、当園担当のディレクターと十分に話をし、園としての考えと本部の考えのすり合わせを行うことができたようだ。またその過程で園の課題の整理が進み、どこから取り組むべきかの優先順位をつけることができ、園として取り組むことが明確になった。この計画をもとに園の改善を進めていってほしい。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
不適切保育が行われていないか点検する機会を設け、園全体で意識を高めている
当園では人権擁護セルフチェックを年2回行い、それをもとに職員の意識を確認する話し合いを行っている。その中で不適切保育についても触れる内容があり、園全体で不適切保育に対する意識は高く保つようにしている。また、不適切保育に該当すると思われる事例を挙げてもらうワークショップも実施している。これは職員全員に「もしかすると不適切保育を行ってしまっているかもしれない」と常に自身の言動をチェックする意識を持ってもらうことが目的である。こうした取り組みによって不適切保育に対する意識が薄れてしまわないように心がけている。
保護者からの意見に対し、真摯に向き合って改善につなげる姿勢がある
当園の特徴として、改善を求めるために園に届いた意見をオープンにし、確実に対応しようとする姿勢がある。保護者アンケートで出てきた課題についても、その内容と改善策について保護者に開示している。意見箱に意見が届いたケースでも、どのような内容でどのような対策をとるかを掲示して保護者に伝えている。職員間でも昼礼等で確実に情報共有を行い、必要な対応について園全体で取り組めるようにしているなど、意見に対して真摯に対応する基本姿勢があり、それが保護者との信頼関係につながっている。
多くの人に保育の仕事を知ってもらうための取り組みを今後も進めてもらいたい
園に保育者以外の多様な人が来てくれると、子どもは多様な人と関わることが可能になる。それは社会を知る大切な機会にもなるため、園としては積極的に受け入れを行っていきたいと考えている。今年度は中学生の職場体験が行われ、園児にとっていい機会になったため、来年度以降も継続して実施していきたいと中学校に伝えている。また卒園児の職場体験の受け入れも進め、園に継続して関わってもらう人を増やそうとしている。今後は現在計画中のボランティアの受け入れも進めていき、保育の仕事を多くの人に知ってもらう機会を作り続けてほしい。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
リスクマネジメントや情報管理が適切に行われるよう、法人の研修が充実している
運営母体が変わったためリスクマネジメントのルールも同時に変更になった。安全対策の方法など新しい方法を理解し実践していくことが必要になったが、リスクマネジメントについて再確認する貴重な機会になっていると思われる。会社の特徴としてオンライン研修が充実していることがあり、リスクマネジメントについての研修も用意されているため、それを職員全員に受講してもらい意識を高めることができるようになった。また情報管理についてもその方法や研修が細かく用意されているため、安全な園運営が行いやすい体制ができている。
子ども自身がリスクを回避するための力をつける取り組みを意識して行っている
子どもが大きな怪我をしないよう、想定されるリスクを事前に取り除いておくことは大事だが、小さなリスクについては子ども自身が回避できるような力をつけられるようにしていくことも、保育においては重要なことである。当園では体幹を鍛えることを意識して行い、怪我を自分で防ぐ力を育てようとしている。主に取り組んでいるのは斜面をゆっくり登ることで、園外での活動だけでなく園内にも斜面を用意して登る機会を多く設けている。今後は月2回の体操プログラムとも協働し、リスク回避の力をつける取り組みをさらに充実させることを期待したい。
個人情報は紙のデータ、デジタルデータ共に取り扱いのルールを決めて管理している
園内で扱っている園児や保護者の情報の内、紙媒体のものは事務所内の鍵付きの書庫で管理し、許可を得て事務所内で使用することが基本ルールとなっている。デジタルデータはサーバー内の共有フォルダで管理されていて、アクセス権限も職種によって細かく設定されているため、安全に管理、使用ができるようになっている。こうした情報の取り扱いについては本部が用意している研修システムで全員が学ぶことになっている。研修内容は情報漏洩の原因となり得る事項について細かく学べるもので、情報管理の意識を高く保てるようになっている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
入職者が保育やその他業務に対する学びを深められるフォローアップ研修が充実している
入職希望者がいた場合はまず本部が適性検査を実施し、その検査をクリアした後に園で面接を実施することになっている。面接での質問内容はあらかじめ設定されているが、その質問を掘り下げていくことで自園に必要な人材であるかどうかを見極める仕組みになっている。また入職後のフォローアップ研修が充実していて、園の保育の基礎となる部分の学びから社会人として知っておいてほしいことまで、幅広く学べるようになっている。しかもオンラインで受けられる研修であるため、職員全員で協力して時間を作って新入職員の学びを支援する体制を作っている。
人材要件マップを用意し、主体的にキャリアアップを目指せる仕組みを作っている
当園には保育士、看護師、事務、給食と職種別の人材要件マップが用意されている。例えば保育士のマップであれば新卒、サブリーダー、リーダー、副主任、主任、園長といった階層に応じて目指すべき状態、人物像、業務遂行力、保育専門性が記されている。自身の階層の目指すべき姿を見て自身の行動を振り返ったり、目指したい階層に求められている姿から自身が取り組むべきことを考えたりと、主体的にキャリアアップを目指せる仕組みができている。園として良い保育を行っていくために、どの職種においても人材要件マップの活用を進めてもらいたい。
自分の強みを発揮してチームに貢献することを、職員の姿を通して子どもに伝えている
保育はチームで行う仕事であるため、職員が自分の強みを発揮して他の職員を支援したり、チーム全体に貢献することが大切である。当園では、職員には得意なことを園で活かしてもらいたいと考えていて、園長は職員の得意なことや強みに目を向けるようにしている。絵が得意、字が得意、運動が得意など職員が得意なものは様々であるため、それを保育の中で発揮してもらうようにお願いしている。職員同士が得意なことに目を向け、強みを活かしてチームに貢献する姿を子どもに見せることは、子どもが自分の強みを大切にすることにつながるはずである。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
運営母体が変わり、新たな理念は「すべてはそこに暮らすこどもたちのために」、そして新たな方針は「子どもたち一人ひとりの成長を見守ります」「安全を第一に、保育の質向上に努めます」「地域に愛される施設になります」となった。これらは以前の理念や方針と通ずるところがあったため、大きく方向転換をすることなく『ひとり一人に寄り添い、温かく見守る「もうひとつの我が家」』を目指すこととなった。園としてアットホームな保育園を目指しているわけだが、これは保護者から「子どもが安心して通えるだけでなく、保護者も安心して利用できる」と言われたことから、そのような状態をアットホームと捉え、それを園全体で作り上げていくこととなった。そのためには保護者に園のことを知ってもらい、信頼関係を築いていくことが重要であるため、保護者に参加してもらう機会を多く設けるようにした。行事のボランティアで保護者に参加してもらうことを通して、園の雰囲気やそこでの子どもの様子を見てもらい、園のことがより分かるようになり安心して利用できるとの声を保護者からもらうことができている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
運営母体が変わることは職員にとっても大きな変化であるが、それは同時に保護者にとっても大きな変化である。理念については大きく変わることがなかったため、方針は変えることなく、新たな理念に保護者だけでなく職員も馴染んでいく一年を過ごせたことは園にとって非常に良いことであったと思われる。理念を知ってもらい、園の雰囲気を知ってもらうために、参加型の行事を積極的に取り入れ、保護者との関係作りを丁寧に行っていくことができ、「もう一つの我が家」のようなアットホームな保育園作りが確実に進められている。それだけでなく、保護者に安心してもらうために「職員が元気でいる」「保護者のためにできる限りのことを行う」「丁寧な保護者対応を行う」「卒園後の相談も喜んで受け入れる」といったことも意識して行っていることは、アットホームだと感じてもらえる大きな要因になっているはずである。園としてはもっと保護者の参加を促す取り組みが必要であると感じているため、今後も新たな動きが出てくるであろう。今のように課題意識を持ち続け、「すべてはそこに暮らすこどもたちのために」の実現に向けて取り組みが進められることを期待する。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
当園は基本方針として「生きる力を育てる園づくり」を掲げている。生きる力の定義は様々だが、例えば自分の強みを知ること、強みを発揮し他者に貢献することと表現することもできる。それは誰かから教わって身につけるものではなく、他者や環境に主体的に関わることで身につけていく力である。その力をつけるためには子どもたちの自主性の育ちは重要であるため、園では子どもたちの自主性を育てる環境作りに取り組むこととなった。主に取り組んだのは発表会で5歳児がどのようなことを行うかを子どもたちが決めていけるようにすることである。実際に5歳児が話し合いを行い、自分たちが取り組みたいことを決め、オリジナルのストーリーを作ってそれを発表することができた。その活動はそこで完結するのではなく、話し合いの様子や作り上げたものを下の子が見ていたことで、次の年も子どもたちが話し合って活動を決めることが受け継がれることとなった。発表会だけでなく夏祭りの内容も子どもたちが考えて決めるなど、自主的に活動に関わる機会が増えてきている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
子どもたちの自主的な活動は、子どもの力を信じて子どもに任せ、サポートしていくことで成り立っていく。自主的な活動を促すために発表会の取り組み内容を子どもたちに任せて発表につなげることができ、子どもたちは自信をつけたであろう。その自信が次の自主的な活動につながっていくし、様子を見ていた下の子たちが憧れをもって自身の行動を変えていくことにつながっていることは、園として大事に育てていってもらいたい動きである。このように子どもが自主的に活動して保育に参画していくことができているのであれば、次の課題である保育環境の改善が進んでいくことも期待できる。各クラスで行われている環境改善のための話し合いや、グループ園の環境を見合う取り組みが今後も進められていき、環境改善が具体的に行われていくと思われる。園長が頻繁に口にしていた「スモールステップでいい、やれることをやっていこう」の精神は職員間でも共有されているはずなので、今後も子どもの自主性を育てる環境作りが進んでいくことを期待したい。
サービス分析結果
【講評】
園の基本情報や、大切にしていることをホームページで知らせている
当園のホームページには、保育理念、保育目標、基本情報などが分かりやすく掲載されている。特に園が大切にしている「子どもたちの無限の可能性を信じ一人ひとりの成長を大切にする」という保育方針が強調されており、この理念に基づいて、子どもたちが安心して自分らしく過ごせる環境作りに努めていることが記載されている。また写真からも、子どもたちが楽し気に活動している様子や個々の成長を見守る職員の姿から園の温かな雰囲気が感じられる。写真が多く掲載されているので利用希望者が園を知る情報が理解しやすいものになっている。
園を知ってもらうために保育活動の様子を定期的にHPに掲載し発信している
園の特色を知ってもらうために主任保育士が中心となり、毎月、地域の親子を対象に「子育て広場」を開催している。その周知方法として、パンフレットを作成し、近隣の児童館や、園の嘱託医の病院に置いてもらい対象の保護者が自由に手に取れるようにしている。子育て広場を通して、園の活動や理念を地域の方に知ってもらうために取り組みを行っている。これは園の重要な役割の一つであり、この取り組みを続けていくことで開かれた園の強みとなっていくことが考えられる。今後も活動を通じて地域に根ざした園としてさらに成長していくことに期待したい。
園見学は、保護者の希望に応じて柔軟に対応している
園見学は、ホームページから簡単に申し込むことができるようになっている。日時については、園生活の様子が分かりやすいよう平日の午前中の時間帯を提案するようにしているが、難しい場合には、できる限り保護者の希望に添うように柔軟に対応している。見学の際、親子で参加できる保育体験へのご案内も積極的に行っている。実際に、親子で保育を体験していただくことで、保育者の対応や、子どもたちの様子を直接感じてもらえる貴重な機会になっている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園前には園の重要事項を説明し個々のニーズを把握してから保育を開始している
入園が決定すると、入園に必要な書類一式を各家庭に郵送し、面接日までに重要事項について確認してもらうようにしている。入園面接では保護者が記入した子どもの情報を基に聞き取りをし、アレルギーや個別に配慮が必要な場合について保護者と細かく確認を行い、「お子様の様子記録用紙」に記録している。また、保護者からの質問や意向についても確認しながら丁寧に回答している。利用者のニーズを個別に把握し、全職員で共有できる仕組みがあるため、園としても、子どもの個々の発育状態や、家庭状況を踏まえた保育を進めることができている。
園生活という新しい環境で安心して過ごせるよう、慣れ保育を実施している
入園開始とともに約2週間を目安に慣れ保育を行っている。保護者の復職日に合わせて慣れ保育の目標を立て保育を行うようにしているが、初めての園生活に不安があるのは子どもだけでなく保護者も同様であることを踏まえて、子どもが環境に順応していく過程を保護者が見守りながら安心して仕事に戻れるように配慮している。その期間に、日々の子どもの様子に合わせ、栄養士や看護師との連携も取りながら無理のないように進めていることは、保護者との信頼関係に繋がっている。進捗状況は全職員で共有しサポート体制を作っている。
卒園後も子どもと保護者をサポートできる仕組みをさらに充実させようとしている
転園する際には子どもの制作作品や色紙を渡し、思い出を大切に残せるようにしている。卒園時には就学を祝う内容の葉書を送付し子どもの新たな門出を祝っている。卒園児には卒園制作や遠足を通じて楽しい思い出を作ってもらい、記念品として「名前入り箸」を贈っている。さらに児童票には子どもの成長過程や保護者の意見なども記載し、保育の中での子どもの変化を丁寧に記録している。卒園後も引き続き保護者の相談窓口として機能し、保護者が安心して相談できる環境、園行事や職場体験を通して子どもたちが気軽に遊びに来られるようにしている。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
子ども一人ひとりの情報や発達課題を把握できる仕組みがある
子ども一人ひとりの家庭状況を把握し、その発達を捉え課題を明確にしながら、養護と教育の両面から予想される子どもの姿を計画し、保育を行っている。毎日行われている昼礼は14:30から15分間と決め、時間を有効活用し、子どもの様子を職員間で報告し共有することで、他クラスの子どもの様子を全職員が把握することができている。記録としても残しているので、必要な時にいつでも確認することが可能である。また、保護者からの不満や要望については、苦情として書類を作成し改善点を明確にして、今後の保育に反映させようと努めている。
保育計画を定期的に見直して子ども一人ひとりの発達課題を把握している
保育計画や会議等の記録はデジタル化されたシステムを活用し、園児の情報を全職員が共有できるようになっている。保護者へ発信している連絡帳アプリは、園長、主任、看護師、事務が全家庭のものに目を通し、状況を把握している。指導計画で大切にしていることとして、一般的な目安や捉え方ではなく、クラスの状況、個々に適したねらいや配慮を考え作成するようにしている。また、子どもの気づきを普段からクラス担任任せではなく、他クラスの保育者、園長、主任と気軽に話ができる環境があり、子どもを多角的に見られるようにしている。
子どもの様子をドキュメンテーションや日々の送迎時に伝えるようにしている
日々の連絡帳、園だより、ドキュメンテーションによる写真と文章で、子どもの様子が分かるように発信している。年2回開催している運営委員会でも、保育参加についてやその意図、見てほしい子どもの育ちや遊びなど、行事や保育の面から園の取り組みについて伝え、それについての意見交換が行われ、保護者から具体的な意見を確認することができ、園として保育運営に活かそうと努力している。また年間で計画している個別面談を通して、日常保育での子どもの様子や成長を共有し、保護者とのコミュニケーションを図りながら信頼関係性を築いている。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
子どもたちが主体的に活動できるよう、やりたい気持ちを大切に受け止めている
当園は、子どもがやりたいと思う気持ちや自由に表現する感情を尊重し、主体的な保育を目指している。設定保育を行う際は、保育者が誘導して行うが、その中でも子どもの思いを聞き取ることや、その時の様子を感じ取りながら、個々に合わせた対応を大切にしている。集団活動の中でも、子ども同士が互いを思いやれる気持ちを育てていけるような対応を心がけている。また、「人との違い」「みんな違っていいこと」など園生活の様々な場面において、子どもたちの個性や考え方、文化の違いなど、子どもたちと一緒に気づいていけるような取り組みをしている。
子ども同士のトラブルはできる限り子ども同士で解決できる環境作りが望まれる
子ども同士のトラブルはなるべく自分たちで解決できるよう、大人は近くで見守るようにしている。それでも解決が難しい場合には保育者が介入し、話し合いがスムーズに進むよう援助している。子どもは友だちや大人との関わりや様々な遊びを通して、自分の気持ちや考えを言葉で伝えられるようになり、他者の気持ちを理解する力が養われていく。相手の意見を尊重し妥協や譲歩を学ぶ経験を積み重ねることで、子どもたちは自己主張や他者を思いやる気持ち、共感と協力する力が育っていく。このようなことを意識した環境作りをさらに進めてもらいたい。
小学校生活に向けた橋渡しとして小学校と関わる機会を設けている
小学校と直接連絡を取ることができないため、子どもたちがスムーズに小学校へ移行できるよう園ができる取り組みを考え実施している。例えば、小学校の周りを通る散歩を行い、実際に小学校の雰囲気を感じられる機会を提供している。また小学校の休み時間に合わせてその様子を観察する活動を計画し、子どもたちが学校生活に期待を膨らむようにしている。さらに小学生が職場体験で園に訪れる際は年長児に対して学校の活動内容を話してもらっている。具体的なイメージを持てるよう支援し、就学への不安を和らげ期待を抱けるようにしている。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
子どもが安定した園生活が送れるよう家庭での子どもの様子を丁寧に聞いている
登園時には、前日の様子から当日の朝の様子、体調(食事、睡眠、機嫌)等の健康状態、保護者からの伝達事項などを確認し、記録をしている。担任間以外にも、昼礼で他クラスの職員にも共有している。家庭での様子を丁寧に聞き取ることは子どもが安定した園生活を送るためにとても重要である。園は、定期的に家庭での様子を聞き取る場を設けることで、例えば、子どもが朝元気がない、食事が上手く取れないなどの情報を聞くことで園での支援内容を調整したり、必要に応じて専門的な支援を考えることに繋げ、子どもの成長の共有を大切にしている。
基本的生活習慣の自立に向けて一人ひとりのペースに合わせて対応している
基本的生活習慣の自立は、子ども一人ひとりのペースが違うため、その違いに合わせた対応をしている。午睡の時間には、子どもたちが安心して眠れるように静かで快適な環境を整えている。個々の子どものリズムに合わせて対応し、無理なく午睡ができるよう配慮している。また、睡眠の短い子どもに対しては、目覚めた後も安心して過ごせるよう静かな場所や遊びを用意した配慮を行っていることで、子どもが安心感を持ちながら次への活動に移れるよう支援している。この午睡の時間を利用して、年長児の主体的な遊びに繋げていくことにも期待したい。
保護者対応の効率化と安心感を与えるコミュニケーションの強化を図っている
園長は、保護者にその日の子どもの様子をわかりやすく伝えるために、1、2分程度で簡潔に要点をまとめて伝えるよう、日々職員に指導している。これにより保護者が短時間で重要な情報を把握でき、家庭でのサポートがしやすくなっていくと考えられる。また、時間をかけて話をする必要がある家庭に対しては、、昼礼や適切なタイミングで職員へ周知し、落ち着いて話せる環境を整える体制を整えている。このように、保護者とのコミュニケーションが円滑に進むよう努めている。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
子どもが主体的に遊べるよう遊びのコーナーの常設が望まれる
園内の環境は子どもが一日を安心して過ごすための大切な要素だが、遊びのコーナーは常設されていない。その日の設定保育に合わせて子どもたちの興味や関心に応じた道具や教具、制作に必要な材料を用意し、柔軟に環境を整えている。その時の子どもの遊ぶ様子を捉え、その時々の発展に応じ、次への活動へ反映させることで、子どもに合わせた保育を提供している。だが、大人主導ではなく、子どもが「やりたい」と思った時に遊べる玩具や材料が自由に使えることで意欲的に楽しめる環境の常設を期待したい。
子どもが興味関心のある遊びを選び、夢中になり遊べる環境作りに期待したい
子どもの思いや考えを尊重し遊べる環境を提供しているが、同年齢の子どもでも発達や興味・関心は異なる。保育者はその違いを把握し個々の子どもの発達に合わせた遊びの環境を考える必要がある。子どもの遊びを観察しながら玩具が足りているか、子どもたちはどう感じているのかを掴み、その上でどんな玩具が必要か、遊びの中で子ども同士の関わりはあるか、自由に遊び込める時間は適当かを見極めることが重要である。こうした振り返りを通して子ども主体の遊びが充実し自分のペースで楽しく学びながら成長できる環境を作り上げていくことに期待したい。
近隣の公園を活用し季節の自然を感じられる戸外活動を充実させている
当園は、園庭がないこともあり、天気が良ければ近隣の公園に出かけることを優先した戸外活動を大切にしている。戸外活動は身体を動かす機会が豊富にある。走る、跳ぶ、登るといった動きは筋力や柔軟性、バランス感覚を養い、身体の発達を助け、自然環境では視覚、聴覚、触覚、嗅覚といった五感が刺激される。戸外で遊ぶことで情緒が安定し、感情を上手くコントロールする力も育まれる。子ども同士の豊かな関わりを通して養う相手を思いやる気持ちやルールを守ることなども踏まえて、子どもの育ちに必要な公園や遊び方を考え保育計画に反映させている。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
子どもたちの興味関心を反映した行事の取り組みを行っている
行事の内容を検討する際、あらかじめ決まったテーマに沿うのではなく、その時の子どもたちの興味や関心から題材を決めることを大切にしている。日常保育の中で子どもたちができるようになったことや、披露したい運動などを反映させることで、子どもたちの主体性を尊重してる。例えば、夏まつりでは、年長児が自分たちで意見を出し合い、麺類、かき氷、お寿司などの制作活動に取り組み、ごっこ遊びを通して楽しみながら準備を進め、子ども同士協力することを深めることにつながり、子どもたちの興味を反映させた活動を通して行事を作り上げている。
子どもの主体性を引き出す話し合いや、環境作りを大切に行事に取り組んでいる
年長児は「たいよう会議(クラスの子どもたちがサークルになり話し合いをする)」を通してクラスとしての活動内容を決定し、共に取り組むことができるようにしている。このようなサークルタイムは子どもたちが自分の意見を伝えることの大切さを学び、共同的学びに繋がったのではないか。一方、年中は保育者が環境作りを行い、子どもの意見を活かして充実させることを重視している。自分が出した意見が反映され、子どもの自信となり、行事も楽しめた。乳児は日常の保育でできるようになったことを見てもらうなど無理のない取り組みを実践している。
子どもの成長発達を保護者に理解してもらえるよう行事を工夫し開催している
日々の行事に取り組む子どもたちの様子や進捗状況は、ドキュメンテーションを通して保護者と共有している。また、お迎え時には子どもたちの具体的なエピソードを添えて伝えることで、保護者にその日の活動を実感してもらえるようにしている。この取り組みを通して全職員が子どもの成長や進捗状況を保護者と共有しながら、行事に対する理解を深めてもらい、協力をお願いしやすい環境作りを大切にして行事を開催している。行事を通して、我が子の成長はもちろん、他クラスの発表を見ることで子どもの今後の成長をイメージできる機会にもなっている。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
合同保育を通して異年齢の関わりから子ども同士が育ち合える環境がある
長時間保育を利用している子どもは、ほぼ固定である。保護者の急な事情によりお迎え時間が変更になる場合もあり、そのような場合には、子どもにその理由を丁寧に説明し、安心して保護者の迎えを待てるよう配慮している。延長保育や、土曜日保育時の子どもが過ごす環境には、特別な玩具が用意され、数も豊富にある。利用児が少ないことから個々の思いを尊重しやすく、子ども自身も特別感を感じながら過ごせている。異年齢で過ごす環境は子どもたちにとって学びも多く、普段では経験できない環境や遊びの中で、充実した保育を行っている。
長時間保育を安定して行うために、職員がすべての子どもを把握できる仕組みがある
全職員は園児全員のことを理解し、どの職員でも担当した際には子どもの育ちを支えられることが重要だ。それは長時間保育においても同様で、子ども一人ひとりのことを把握し、子どもが安心して園生活が送れることである。職員は、子どもの状況を把握できる申し送り表を確認し、保護者への伝達事項を漏れなく伝えている。また、変化などがあった場合も手順などが明確に記載されているマニュアルを基に、職員間で連携し対応できるようにしている。職員間の情報共有には、デジタルツールも活用している。
子どもが主体的に過ごせる環境があり、安心して生活が送れている
子どもたちが主体的に遊ぶことができる環境や、その保障があることが重要である。当園は、子どもが園で過ごす時間が長時間でも安心して過ごせる環境が用意されている。日々子どもが安心して過ごせるよう、長時間保育の際だけでなく、日常から遊びを選択できるような保育環境を作ることが大切である。やりたいと思う気持ちが芽生えたりするような関わりを大切にすることで、長時間保育で過ごすことに対する不安が軽減され、楽しみに変わっていく。また、ゆったりくつろげるような横になれる場所も環境として大切である。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
食事を通じて子どもたちの自立と社会性を育てる環境を作っている
食事の環境は子どもたちや職員が頻繁に行き来しないよう導線を考え配置し、落ち着いて食事ができるようにしている。子どもたちと一緒に職員も食べることでマナーの手本となり楽しく食べることができる環境である。また食べたい子から食事を始めることができるため、子どもが自分で食べ始めるタイミングを決定することができている。4・5歳児は就学に向けて全員揃って「いただきます」をしている。また、当番も決め献立の発表や食べ始めの言葉を言うことを、ローテーションで毎日交代で行っている。このように生活の中で社会性を育んでいる。
子どもが「食べたい」と思う気持ちや興味を引き出す保育環境の整備が望まれる
子どもたちが食べやすいように苦みのある野菜は苦みを感じにくい味付けにし、酸味のある野菜は甘さや火入れで酸味を和らげるなど、委託業者の栄養士と園長が相談しながら献立の工夫をしている。野菜嫌い、食べず嫌いの傾向が全体的に見られることに対する改善策として食育活動を行い、子どもの気持ちを汲み取り、量を減らすなどの配慮を行い、完食した達成感を感じられるようにしている。子どもが意欲的に食べられないのは好き嫌いの問題だけでなく、日々の保育の活動量はどうかなど職員間で振り返ることも期待したい。
子どもが食に興味が持てるよう食育活動を積極的に行っている
食育活動として、野菜やキノコの栽培を行い、子どもたちが収穫したものを実際に給食に使用する機会を提供している。収穫した野菜やキノコは皮むきをしたり、おにぎりを作ったりするなどの体験を通して、食材に触れ、食べ物を作り上げる楽しさなどを体験ができるようにもしている。さらに、これらの食材は給食にも使用されている。子どもたちが自分で育てたものを食べることで、食に対する興味や感謝の気持ちを育んでいる。今後も魚の解体見学や味噌作りなどを計画しているなど、子どもの食に対する興味を広げる取り組みが工夫されている。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
散歩や戸外活動を通して危険を知り、自分を守る力を育んでいる
手洗い指導を2歳クラス以上を対象に看護師が実施している。手洗いチェッカーとブラックライトを使用して手洗い後の汚れの残り具合を可視化し、子どもたちが自分の手洗いでどれくらい手がきれいになったか目で確認させ、手洗いの大切さを知る機会を作っている。また、子どもは大人が先回りして危険を回避するのではなく、行動する中で子ども自身が危険を回避できる力を身に付けることが大切である。そのためには、全身を使って十分遊ぶことで体力や筋力をつけることや、様々な遊びを見たり体験したりして、何が危険か自分で知ることを大切にしている。
子どもの健康チェックを行い、変化があった場合にはすぐ気づけるようにしている
当園では乳幼児突然死症候群防止のため、午睡時は0歳児は5分に一度、2歳以上は10分に一度のチェックを行っている。その他に顔色、表情、体位の確認をできるように保育室を暗くしないようにして入眠時間、起きた時間を睡眠チェック表に記録するとともに常に個々の確認を行っている。急な発熱や、嘔吐、下痢などの変化が見られた場合にはすぐに気づけるようにし、園長、看護師に報告し、保護者へ連絡をして、迎えの依頼を伝えるようにしている。園生活での子どもの健康観察や記録することなど園として行う必要な対応方法はマニュアル化されている。
日常保育の中でヒヤリハットを活用し保育環境の改善に繋げている
ヒヤリハットは職員の気づきを共有できるものであり、何のためにあるのか、その意味を職員間で理解し、保育環境の改善につなげていくことが大事である。記録する際、主観的な捉え方になりがちだからこそ、職員一人ひとりがどのような場面で、どんな気付きをしているか、改善しようとしているのはどんなことか、どんな方法なのかを知ることができる。その気づきが他者理解へとつながり、さらには保育に必要となる職員間の連携の構築にも繋がっていく。子どもたちにとって安心安全な保育環境を作るためにヒヤリハットを有効活用している。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
保護者が安心して子育てができるようにするには、園との信頼関係を築くことだけでなく、保護者間の交流や関われる環境があることも大切だと考え、環境を作るよう意識している。クラス懇談会では、園生活の子どもの様子を伝えるとともに、子育てで悩んでいることやご意見を伺い、また保護者同士が意見交換ができるような工夫や話題の提供をしている。保護者が話しやすい場を作るようにし、同年齢を育てている保護者同士が悩みを共有できる機会にもなっている。懇談会、保育参観、園行事などでも交流ができるよう、様々な場面で園は工夫している。
保護者のお迎えの際には、その日の子どもの様子を丁寧に伝えている
その日の子どもの様子を、デジタル連絡帳から保護者へ発信し、園と共有している。お迎え時には、可能な限り担任が伝達するようにしている。登園時に受け入れの際、前夜からの健康状態、食事の量、機嫌など家庭での様子を聞き取り、お迎えには生活や遊びの様子をエピソードを含めて伝えるようにしている。職員の体制上担任以外の職員が対応する場合があるが、職員間で情報の共有をすることで、保護者への伝達漏れはないようにしている。
保護者の急な就労や家庭の事情により保育時間が変更になる場合には柔軟に対応している
保護者の急な就労事情によりお迎え予定時間や、お迎え予定者が変更になる場合がある。そのような場合には、保護者から事前に送迎者の情報を確認することや身分がわかるものを提示してもらうなど、複数の点から確認できるようマニュアルを基に対応を行うようにしている。できる限り保護者のニーズに応えられるよう、園では対応している。園長を中心に職員も一緒になって、子どもをいかに安全に引き渡すことができるか考え、決定し、適切な引き渡しを行っている。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域に対して積極的に働きかけ、子どもと地域の人との豊かな交流を生み出している
子どもが地域の様々な人と交流し、社会の多様性を知るきっかけを作ることは非常に重要である。当園では周辺にある消防署や交番の人とあいさつを交わす日常的な関わりだけでなく、園から働きかけて地域の人と子どもの関わりも生み出している。例えば、ハロウィンでは地域の会社に協力してもらって子どもにお菓子を渡してもらうことも行っている。その取り組みが発展し、園に来てもらって読み聞かせを行ってもらう関係が作れた例もある。今後は近隣の介護施設との交流も計画しているように、積極的な地域との関係作りは今後も継続してもらいたい。
近隣の公園や植物園をうまく活用し、子どもの体験が多様になるようにしている
園の周辺には多くの公園があり、距離も違うし設備も違うため、目的に応じて行先を変えている。しっかりと歩きたいときには遠くの公園を、体を十分に動かしたいときは広いスペースのある公園を、自然に触れたいときには木々の多い公園を選び、子どもの体験が豊かになるようにしている。近くにある大きな植物園は他の公園のように自由に使うことは難しいが、様々な植物に触れる機会を作ることができる貴重な場所なので、他の公園も含めてうまく活用し続けてもらいたい。
【講評】
個人情報の取り扱いについては保護者に丁寧な説明を行い、同意書をもらっている
入園時や年度末には重要事項説明書の個人情報保護方針についての説明を行い、個人情報の取り扱いについての同意書をもらうようにしている。確認している内容は、子どもの写真を園内での掲示や園だよりでの使用、進学や転園の際での子どもの情報の提供、写真販売を行う業者への写真の提供、会社のホームページ・SNS・パンフレット等に使用についてがある。このように使用する場面について具体的なケースを示すなど、丁寧な説明を心がけている。
子どもが羞恥心を持てるよう、排泄や着替えの際の対応は気をつけて行っている
子どもが羞恥心を持てるように排泄や着替えなどの対応は気をつけて行っている。具体的にはトイレを利用する際は、外からは見えにくくするためにパーテーションを置くようにしている。また、テラスへ出て水遊びを行う際は、近隣のビルから見えなくするためにシートを張って対応している。4歳児からは、水遊び後のシャワーや着替えは男女分けて行うようにもしている。子どもにプライベートゾーンを伝えることも大切であるため、看護師が絵本を使って指導を行うなど、子どもがプライバシーについて考える機会を作っている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
各種マニュアルが整備されているだけでなく、活用しやすいよう内容も工夫されている
安全衛生・リスクマネジメント・防災・散歩・園外活動・水遊びといった各種マニュアルが整備されている。これは本部が土台を作った上で、それを元に各園の園長が集まって自分たちの現場に合ったものに仕上げているため、活用しやすいものになっている。マニュアルの内容は具体的な行動を示しているだけでなく、なぜこのマニュアルが必要なのかを法律や全国的なリスクの高さに基づいて解説するところから始まっているため、職員はマニュアルの必要性を理解したうえで活用することができるようになっている。
現状に合ったマニュアルになるよう、決められた手順に従って確実に改訂が行われている
各種マニュアルは現場でいつでも活用できることを想定しているため、クラウド上で管理され、必要なマニュアルがすぐに見つけられるよう整理されている。またフローチャート作りまで行うことで、より活用しやすい形になっている。マニュアルの改訂は年度後半から行われ、必要があれば見直しが行われている。定期での見直しだけでなく、改訂の必要が出てきた段階で随時改訂を行うなど、本部と現場が一体となって生きたマニュアルになるような取り組みを継続している点は評価したい。
業務の見直しのために、職員や保護者の声を丁寧に聞くことを大切にしている
業務の見直しは本部からの伝達を受けて行っているが、見直し内容は職員の意見を吸い上げて変更するようにしている。見直しの際には保護者の意見も参考にしており、年度末のアンケート、行事ごとのアンケート、運営委員会で出てきた意見は大切に受け止め、その意見をもとに改善の必要性を検討している。例えば行事の際の開催通知を出すタイミングを早くしてほしいと要望が合った。それに対してタイミングを早める改善だけでなく、より分かりやすい内容への変更も行ったことから、常に良いサービスに改善していこうとする意識が高いことがわかる。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
保育理念に沿ったアットホームな園作りのために、園長は職員に理念を伝え続けている
運営母体が変わったことで理念も新たになったが、それまでの理念と大きく変わることはなかったため、保育の方針を変えることなく保育を深めていくことになった。基本姿勢として目指すのは『一人ひとりに深い愛情を注ぐ「もう一つの我が家」』で、子どもが安心して通えるだけでなく保護者も安心して利用できるアットホームな園を目指すことで、保育理念である「すべてはそこに暮らす子どもたちのために」を実現しようとしている。そのために園長は職員と理念について話し合う場を頻繁に設け、理念に対する理解が深まるように努めている。
様々な機会を通じて保護者に理念を伝え、園の保育に対する考えを伝え続けている
園がどのような理念でどんな保育を行おうと考えているかを保護者に理解してもらうことは、安定した保育を行うためには欠かせないことである。当園ではエントランスに保育理念と保育目標を掲示し、園の思いを伝えている。特に目標であるSTEPについては、Smile、Try、Eat&Sleep、Playについての詳細な説明もしてあるのは、より具体的に伝えるための工夫である。また園見学、入園時、年2回実施している運営委員会の場でも理念について丁寧に説明することで、保護者の理解を深めてもらうようにしている。
子どもの自主性を育てる環境作りのための話し合いを進め、環境改善に取り組んでいる
子どもたちの生きる力を育てるために、自主性を育てる保育環境作りを行っていくことは当園の大きな課題になっている。そのため、どのような環境を行い、その結果子どもたちの姿はどうなったかを職員会議で共有し、次の改善策を話し合う流れを作って実践している。この場では他のクラスの取り組みについても聞くことができるため、自分の取り組みの参考にできる情報も多く、効果的な話し合いとなっている。子どもの興味関心に沿った環境、子どもの発達に合った選択肢の用意など、理念の実現に向けて保育環境の改善を続けてほしい。