評価結果

標準の評価

基本情報

【事業所名称】

大和東保育園

【サービス種別】

認可保育所

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

教育保育理念
◆わたしたちは「大きなおうち」を理念に、子どもも大人もみんなが互いに支えあい、育ちあう家庭的な保育園・こども園をつくります。
◆わたしたちの願いは、家庭と保育園・こども園が思いをひとつに一人ひとりの子どもたちの笑顔あふれる毎日を実現することです。
◆わたしたちの夢は歴史の希望である子どもたちが、現在を最もよく生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うことです。

教育保育方針
◆0歳児から5歳児まで異年齢の子どもたちにとって、ゆったりと生活できる場であることを常に心がけ教育保育に取り組みます。
そして、各年齢の発達や過程や、一人ひとりの育ちを大切にし、生活や遊びを通して「生きる力・思いやり・夢」を育み、学びに向かう力が身につくようにいたします。

職員に求めている人材像や役割

〇保育者の役割
 子ども一人ひとりの育ちを丁寧に見取り、成長を支える伴走者として、子どもの声を尊重する。大人主導ではなく、子どもとの対話を通じて日々の活動を組み立てていく。
〇家庭・地域との連携
 保護者や地域社会と連携し、子どもたちが多様な価値観に触れながら育つ環境作りを目指していく。
〇職員が自ら実践し、子ども達の成長を援助
コミュニケーション能力(あいさつ、思いを伝える、相手の話を聞く)
自己管理力(身の回りのことを自分で行う、感情のコントロール)
協調性とチームワーク(助け合い)
課題解決力と創造力(工夫する、試してみる)

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

① こどもが考えているか?
一人ひとりのアイディアを尊重し、挑戦することを楽しむことができる。

② こどもが気づいているか?
大人が提示をしたり、常識を押し付けるのではなく、
自ら気づくことができる。
③ こどもが選んでいるか?
正しい情報を与えられるのではなく、選択肢の中から選ぶことができる。

④ こどもは触れているか?
本物を知り、触れることで命や物の大切さを学び感受性豊かになる。

⑤ こどもは喜んでいるか?
自ら決めた方法で、成功したときの喜びや感動、充実感を大切にできる。

全体の評価講評

特によいと思う点

子どもの心身の健やかな発達を支える園の取り組みに、高い評価が寄せられている。特に集団生活や丁寧な言葉がけを通じた発語の促し、指先を使う活動、学習要素を取り入れたカリキュラム等、多角的な刺激が成長につながっていると実感されている。また、外遊びや季節の工作、水遊び等の工夫を凝らした活動が子どもの興味や関心を引き出し、毎日楽しく通園できている点に感謝の声が多く挙がっている。一人ひとりに愛情を持って接する丁寧な保育が、家庭からの厚い信頼に結び付いている。

職員間の良好な関係性と高いチームワークが、園の運営を支える大きな強みとして評価できる。正規・非正規職員の垣根や年齢・経験を問わず、互いを思いやり助け合える風土が根づいている。特に、クラスに限定せず園全体で協力し合う「チーム保育」の意識が浸透している。勤続年数の長い職員の増加に伴ってコミュニケーションも円滑で、急な予定変更や行事にも柔軟且つスムーズに対応できている。また、手本となる職員の影響で挨拶が励行される等、良好な人間関係が保育の質の安定と組織の活性化に直結している。

急な欠勤や早退が発生した際、臨機応変にシフトや保育内容を調整できる体制があり、園の組織的な強みとなっている。産休や休職が重なる厳しい状況下でも、職員一人ひとりの工夫と柔軟な行動によって乗り越えてきた実績は、素晴らしいチームワークと呼ぶにふさわしいものである。また、有給休暇が取りやすく、急な休みも温かく受け入れる文化が根づいている。「嫌な顔をされない」「安心して休める」という心理的安全性が、職員の心身の健康維持だけでなく、互いを支え合う強固な信頼関係を裏づけている。

さらなる改善が望まれる点

定期的な面談や日頃の相談対応により、職員との信頼関係が評価されている一方で、心理的な壁が課題として浮き彫りになっている。自由記述では職員の多忙な様子を察して保護者が遠慮してしまい、気軽に話しかけにくいと感じている実態が見受けられる。こうした「話しかけづらさ」の解消には職員側からの積極的な声かけや、多忙感を与えない雰囲気づくりが不可欠である。物理的な時間の確保だけでなく、相談しやすい環境を組織として整えることで表面化しにくい潜在的なニーズや不安を汲み取り、より強固な信頼関係を築いていくことが求められている。

アプリの連絡帳機能等による丁寧な記録は評価されている一方で、降園時の対面での報告においては、改善の余地が見受けられる。アプリに記載された内容でも直接言葉としても共有してくことで、園での様子のより深い理解や相談しやすい信頼関係の構築につながっていく。また、一日の出来事を一言添える等、対面でのコミュニケーションを強化することが、安心感の醸成に繋がる重要なポイントでもある。日々の活動内容の説明等が、保護者の満足度に直結する重要な要素であることが示唆されている。

整理整頓と清掃体制の再構築が、喫緊の課題となっている。例えば備品の過剰な蓄積は、業務の効率化だけでなく、子どもの落ち着いた環境形成を阻害する要因でもあるため、断捨離を推進し、適正な在庫管理と配置を徹底することが求められている。清掃面では、職員の負担を考慮した持続可能な仕組みづくりが不可欠で、場所に応じた周期の設定や、連携による分担制を導入する等、保育の質を落とさず、且つ清潔な環境を維持する効率的な体制の構築が重要となっている。整えられた環境が、保護者の信頼感に直結することを意識した運営が望まれる。

事業者が特に力を入れている取り組み

職員は子どもの様子や発達等の情報を共有し、個々に応じた保育実践を行っている。パーソナルスペースも設けてコーナー構成を工夫し、個々の主体性を大切に自ら選択して遊べる環境づくりに努めている。0~2歳児では少人数の活動や生活を支える安心できる環境づくりに努め、今年度はカーペット等でゆったり過ごせるコーナーも設けた。3~5歳児では子ども同士の関わりを大切に、構成遊び等を増設した。異年齢や配慮の必要な子への対応では、職員の関わり方を普段からよく見ている子たちが、違いを感じながらも手をつないで誘う等の姿を見せている。

主体的に制作に取り組み、造形を通して感性や気付きを培っている。外部講師によるアートの時間を設け、ダイナミックに絵の具を活用した造形を子どもたちが楽しみ、「色」への興味も深めている。色彩カードを提供すると、同じピンクでも様々な違いがあることを知り、「色探し」活動へと発展して盛り上がっている。ある子どもの声をきっかけに、様々な色の画材を溶かして型に入れ、角度で色が変わるマーブルの画材を制作した他、空き箱でくじ引きを制作し、「あたり!」等と友達との遊びを広げる等、探究心と主体性を高めている。

子どもの意見を聴きながら行事を行うようにしており、特に5歳児は話し合いで運動会の競技を決定した他、発表会では物語をもとにしながら得意なことも取り入れ、自分たちで背景や小道具も制作する等、意欲的に取り組んでいる。また、従来は同一日に発表会を実施していたが、0・1歳児は日常に近い雰囲気の中で親子で楽しめる形に変更した他、2~5歳児はクラス入れ替え制として臨場感を大切にする等、開催方法を見直した。目的や発達段階を踏まえて在り方を検討し、個々の意欲や表現を尊重すると共に、成長を伝える機会として充実を図っている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:在園児103名(89世帯)の保護者(お子さんが複数通園されている場合は年齢の低いほうのお子さんについて回答を得る)。
  • 調査方法:アンケート方式  
    アンケート方式を採用。標準調査項目に独自項目を追加した調査票の提出(ポストへの投函)とWEB入力による回答のいずれかで回収し、弊社事業所にて集計を行った。
  • 有効回答者数/利用者家族総数:27/89(回答率 30.3% )

利用する園児の保護者89名を対象にアンケート調査を実施し、27名から回答を得た。
総合的な満足度は、「大変満足」が44.4%、「満足」が51.9%で、合わせると96.3%の高い満足度が得られている。
「心身の発達に役立つ活動」、「興味や関心が持てる活動」、追加項目「登園時に子どもの様子についての把握・確認があるか」では満票という極めて高い支持が得られた他、「施設環境は清潔か」、追加項目「園の基本的な考え方(理念・方針)についての説明はあるか」、追加項目「園からのたよりなどで日々の子どもの様子や気持ちを知ることができるか」、追加項目「子どもの発達に合わせた豊かな感性を育む活動・遊び等が行われているか」、追加項目「担当保育士は子どもの良いところや個性を認めているか」、「食事への配慮」、「子どもを尊重した対応」等、多岐に渡る項目において9割台の非常に高い支持が得られている。アンケート全体の回答結果としては、平均で約83%の支持を集めている。
自由記述では職員の人柄や対応の他、多様な活動等について賞賛のコメントが寄せられている。

アンケート結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか

はい 27名 (100%)

「はい」の回答が100%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%となった。満票という極めて高い支持を集めた他、追加項目「子どもの発達に合わせた豊かな感性を育む活動・遊び等が行われているか」でも、9割台の非常に高い支持が得られている。

2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか

はい 27名 (100%)

「はい」の回答が100%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%となった。満票という極めて高い支持を集めており、前項と併せて活動に対する多くの理解が示されている。

3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか

はい 25名 (93%)
どちらともいえない 2名 (7%)

「はい」の回答が92.6%、「どちらともいえない」が7.4%、「いいえ」が0%となった。食事については、9割台の非常に高い満足度を獲得している。

4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか

はい 23名 (85%)
どちらともいえない 4名 (15%)

「はい」の回答が85.2%、「どちらともいえない」が14.8%、「いいえ」が0%となった。自然や社会との関わりについては、8割台の高い支持が得られている。

5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか

はい 20名 (74%)
どちらともいえない 4名 (15%)
無回答・非該当 3名 (11%)

「はい」の回答が74.1%、「どちらともいえない」が14.8%、「いいえ」が0%となった。保育時間の変更については、7割台の支持が示されている。

6.安全対策が十分取られていると思うか

はい 19名 (70%)
どちらともいえない 8名 (30%)

「はい」の回答が70.4%、「どちらともいえない」が29.6%、「いいえ」が0%となった。「どちらともいえない」の値がやや高く、安全対策についついては7割の支持となった。

7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か

はい 22名 (81%)
どちらともいえない 4名 (15%)
無回答・非該当 1名 (4%)

「はい」の回答が81.5%、「どちらともいえない」が14.8%、「いいえ」が0%となった。行事日程の設定については、8割台の高い支持を集まる結果となっている。

8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか

はい 19名 (70%)
どちらともいえない 8名 (30%)

「はい」の回答が70.4%、「どちらともいえない」が29.6%、「いいえ」が0%となった。「どちらともいえない」の回答がやや高く、7割の支持が示されている。

9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 26名 (96%)
どちらともいえない 1名 (4%)

「はい」の回答が96.3%、「どちらともいえない」が3.7%、「いいえ」が0%となった。園内の清掃等については、9割台の非常に高い満足度を集めている。

10.職員の接遇・態度は適切か

はい 23名 (85%)
どちらともいえない 4名 (15%)

「はい」の回答が85.2%、「どちらともいえない」が14.8%、「いいえ」が0%となった。8割台の高い支持が得られた他、追加項目「保育士や他の職員の姿勢や対応jはだいたい同じ(ばらつきが少ない)か」でも同様の支持を集めている。

11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 24名 (89%)
どちらともいえない 2名 (7%)
いいえ 1名 (4%)

「はい」の回答が88.9%、「どちらともいえない」が7.4%、「いいえ」が3.7%で全体の「いいえ」の割合の中で最も高くなった。病気やケガへの対応については、8割台の高い支持が集まっている。

12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 19名 (70%)
どちらともいえない 6名 (22%)
無回答・非該当 2名 (7%)

「はい」の回答が70.4%、「どちらともいえない」が22.2%、「いいえ」が0%となった。子ども同士のトラブルへの対応については、7割の支持が示されている。

13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか

はい 25名 (93%)
どちらともいえない 2名 (7%)

「はい」の回答が92.6%、「どちらともいえない」が7.4%、「いいえ」が0%となった。9割台の非常に高い支持が得られた他、追加項目「担当保育士は子どもの良い所や個性を認めているか」、追加項目「お迎え時に子どもが満たされた表情をしていることが多いか」でも同様の支持を集めている。

14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか

はい 25名 (93%)
どちらともいえない 2名 (7%)

「はい」の回答が92.6%、「どちらともいえない」が7.4%、「いいえ」が0%となった。プライバシー保護については、9割台の非常に高い支持を集めている。

15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 20名 (74%)
どちらともいえない 7名 (26%)

「はい」の回答が74.1%、「どちらともいえない」が25.9%、「いいえ」が0%となった。7割台の支持となった。追加項目「園の基本的な考え方(理念・方針)についての説明はあるか」、追加項目「園からのたよりやその他の方法で、日々の子どもの様子や気持ちを知ることができるか」では9割台の非常に高い支持が得られている。

16.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 21名 (78%)
どちらともいえない 4名 (15%)
無回答・非該当 2名 (7%)

「はい」の回答が77.8%、「どちらともいえない」が14.8%、「いいえ」が0%となった。要望や不満への対応については、7割台の支持が集まっている。

17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 15名 (56%)
どちらともいえない 5名 (19%)
無回答・非該当 7名 (26%)

「はい」の回答が55.6%、「どちらともいえない」が18.5%、「いいえ」が0%となった。外部の苦情窓口の存在は、5割台の認識となった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
一人ひとりの発達に寄り添い、夢への一歩を支える教育保育を実践している

「大きなおうち」を理念に子ども・保護者・職員が互いに支え合い、共に育つ家庭的な環境を目指している。また、一人ひとりの笑顔溢れる毎日を大切にして、豊かな未来を切り拓く力の基礎を培うことを願いとして、0〜5歳児がゆったり過ごせる異年齢保育の中で、個々の発達に寄り添った教育・保育を実践している。日々の生活や遊びを通じて「生きる力・思いやり・夢」を育み、自ら学ぼうとする意欲を養っている。家庭と園が想いを一つに、子どもたちが現在を最もよく生き、望ましい未来を創造できるよう支援している。

法人理念「大きなおうち」を具現化するため、令和7年度園運営方針を策定している

保育者は子どもの育ちを丁寧に見守る伴走者として、対話を重視した活動を組み立ている。家庭や地域と連携し、多様な価値観に触れられる環境の中で、コミュニケーション能力や自己管理力、協調性、創造力といった「自ら実践する力」を援助している。人財育成においては、相互扶助の精神を重んじている。「大きなおうち」としてのテリトリーをつくらず職員全員で子どもを見守り、掃除や電話対応、備品補充等の業務も全員で協力して行う等、助け合いの環境を維持・継続している。

実情に即した意思決定と透明性の高い情報共有の実践した運営体制である

園の運営実態に即した適切な意思決定と、関係者への透明性の高い周知を徹底している。新たな取り組み等は姉妹園の事例を参考に慎重に精査し、関係機関との調整は管理職が主導して行っている。重要な意思決定や職員から挙がった課題については、職員会議での議論を経て全職員へ周知する体制を構築している。決定事項は行事や懇談会等を通じて、園長から直接保護者へ伝えて理解を得ている。このように、組織全体で課題を共有して合意形成を図りながら、迅速且つ確実な情報伝達を行う運営を実践している。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
定員充足の現状に慢心せず、将来的な定員割れへの危機管理と対策を講じている

現在は定員を充足しているが、今後は少子化による定員割れが予想される。これを見据え、子育て支援を強化して新規利用者の獲得につなげると共に、地域に開かれた活動の実現を目指している。具体的には自治体の動向を注視し、多様化するニーズに合わせた柔軟なサービス提供に努めている。園の持つ専門性を地域へ還元し、選ばれる園としての価値を高めることで、少子化が進む中でも持続可能な運営体制を構築し、地域福祉の拠点としての役割を果たしていきたいと考えている。

目標管理シートでは、中長期計画と指標となる理念の認知と理解につなげている

中長期計画の浸透に向け、計画の明文化だけでなく、職員が中長期的視点と経営の思考を共有する機会を設けている。職員が目標管理シートを作成する際には、中長期的視点を持って自ら考える力を備えることと共に法人理念を理解することにつなげ、これを既存の新人教育やチューター教育、各種会議を通して実践している。日々の業務では短期的な視野や受動的な思考になりがちなため、「見方」や「やり方」を変えるようアプローチしつつ、研修や会議等では「なぜやるか」や「目的と長期的な必要性」を自ら考える機会をつくっている。

3つの経営方針を柱に、具体的な取り組みを展開していくための運営計画を策定している

適正な職員配置と基本を大切にした質の高い保育を軸に、組織の安定的な運営を目指している。また、風通しの良い職場づくりを進め離職率を軽減すると共に、物品購入・管理のプロセスを明確化し内部統制を整えている。園の魅力と日々の保育の様子はSNSで広報し、保護者のニーズを保育内容に反映させている。地域イベントへの参加や住民との交流も積極的に実施し、地域に根ざす園として発展することを年間運営計画に示している。教育保育事業・特別保育活動・資金計画・修繕計画・情報発信計画等の項目で、中間と年度末に評価する仕組みを設けている。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
保護者アンケートの分析に基づく満足度の向上と、組織的な意思決定を実践している

行事後には保護者アンケートを実施し、次年度の計画や運営の改善に反映させている。アンケートでは、競技中の子どもの笑顔や成長が見られた瞬間、職員のチームワークや事前の準備・誘導に対する評価等、多角的な意見を収集している。これらの声を真摯に受け止め、実情に即した意思決定を行うことで、迅速且つ確実な運営改善につなげている。保護者からの期待や課題を組織全体で共有して行事の質を高めるだけでなく、園と家庭が思いを一つに、子どもの笑顔が溢れる毎日を実現するための貴重な指標として活用している。

市の少子化進行を見据え、持続可能な園運営体制を構築している

地域の育児支援拠点として、家庭で過ごす親子が安心できる場を提供している。毎月第2・第4火曜日には園庭開放を行い、広い環境で子どもたちがのびのびと遊べる機会を設けている。妊婦から生後4ヶ月の子どもがいる家庭を対象にした離乳食講座も開催し、大人の試食も可能とする等、専門性を活かした食育のサポートに努めている。将来の少子化を見据え、こうした活動を通じて地域に開かれた園づくりを推進している。自治体のニーズを注視しながら、地域の子育て世帯に寄り添った柔軟なサービス提供を継続している。

卒園後も成長を見守る「大きなおうち」として絆を育み、多世代交流を推進している

卒園後も、子どもたちの成長を見守り続ける関係を大切にしている。夏祭りや運動会等の行事の他、夏季休暇中のボランティアでの来園を通じ、在園児は憧れの「お兄さん・お姉さん」と触れ合う貴重な機会を得ている。卒園児にとっても、かつての自分の居場所で在園児を労わり、共に遊ぶ経験が自らの成長を実感し、自信を深める場となっている。今後も地域に開かれた活動を推進し、卒園児がいつでも立ち寄り、多世代が互いに育ち合える温かな交流の継続を目指している。また、中学生のボランティアも受け入れる体制を築いている。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
子どもの安全・安心を最優先とした保健衛生管理と、迅速な危機管理体制がある

子どもの安全・安心を最優先に考え、保健・衛生面での徹底した管理と啓発に取り組んでいる。園便りや保健便りを通じ、季節毎に流行する感染症の予防策や、園内での衛生管理状況を保護者へ発信している。また、家庭と連携して、子どもの健康状態をきめ細かく見守る体制を整えている。日々の活動におけるケガの防止や非常時の安全確保についても、職員間で課題を共有して迅速な意思決定と周知を徹底している。子どもたちが「大きなおうち」の中で、心身共に健やかに、且つ安全に生活できる環境づくりを組織全体で追求し続けている。

個人情報保護に関する基本方針を定め、管理体制を築いている

個人情報保護に関する基本方針をもとに、個人情報の定義・取得・管理体制等の継続的な改善に取り組んでいる。個人情報保護を最大の責務として、法令及び社内規程を遵守している。個人情報とは氏名・連絡先・金融情報等、特定の個人を識別できる情報であるため、取得は適法且つ公正な手段で行い、不正な取得はしないよう努めている。滅失・漏洩等を防ぐための安全管理措置も講じ、取扱責任者を置いて正確且つ最新の状態で安全に管理している。また、個人情報の取り扱いと管理体制についても、継続的な改善に努めている。

同意がある場合を除き、取得した個人情報は利用目的の範囲を超えないようにしている

個人情報の利用にあたっては、同意がある場合を除いて利用目的の範囲を超えて利用しないように配慮している。保育サービスの提供、保護者・職員の本人確認、連絡、おすすめの商品・サービス等の情報提供、年齢・職業等に合わせた情報や広告配信のカスタマイズ、マーケティング、データ分析、サービスの研究・開発、利用者及び取引相手先との適切且つ円滑な取引の履行と関連事務、契約や法令に基づく権利行使・義務履行、アプリプラットフォーム利用者の管理、その他に付随する目的のため個人情報を利用している。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
自己研鑽と共通認識を深め、子どもの主体性を尊重する丁寧な見守りを再構築した

「丁寧な保育」の実現に向け、職員一人ひとりが保育の質の向上と、子どもへの適切な関わりを深く学ぶ研修を実施している。子どもの最善の利益を考慮した言葉かけや、自己肯定感を育む見守りの姿勢を重視している。日々の保育実践を振り返り、職員間での対話を通じて共通認識を形成することで、保育の平準化を図っている。また、個々の発達や心理状況に応じた専門的なアプローチを学び、子どもの主体性を尊重する環境構成についても精査している。研修で得た知見を即座に現場へ還元し、安心・安全で温かな質の高い保育を目指し続けている。

園独自の業務マニュアルを整備し、保育実践の標準化と平準化により質を担保している

園独自の業務マニュアルを整備・活用して、全職員が共通の認識を持って保育や事務、衛生管理にあたれるよう業務の標準化を推進している。マニュアルは作成して終わりではなく、現場の実情や職員からのフィードバックに基づき、定期的な見直しと更新を継続している。担当者による対応のばらつきを防ぎ、常に一定以上の保育の質を担保している。これにより、異動した職員への円滑な業務継承や、緊急時における迅速且つ的確な対応を可能にする指針としても機能している。組織全体で知見を共有し、効率的且つ安全・安心な運営体制の確立に努めている。

職員の余暇の充実と日常生活を支えるため、多角的な福利厚生制度を運用している

福利厚生の充実を図り、職員が安心して長く働ける環境を整備している。福利厚生サービスを導入し、多様な公共サービスを優待価格で利用できる体制を構築した。職員間の感謝を伝えるメッセージシステムも活用して互いを認め合う文化を醸成し、チームワークの向上につなげている。勤務体制等の面では、計画的な有給休暇の取得を推進することで消化率が向上している。休憩時間もボードを活用して可視化を図り、確実に休息が取れるよう組織全体で意識を高めている。これらの多角的な支援を通じ、職員の余暇の充実と日常生活の安定を支えている。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

昨年度中旬にはデータ管理の方法を法人で統一し、ドライブが変更となることについて職員間で戸惑いが見られていた。そのため、データ保存場所や資料作成を周知して、スムーズに業務が進められるよう事務局担当者と連携していく。また、職員がドライブを使用する際、迷わず業務ができるようになることを目標として設定した。具体的には、夏頃に事務局員が各園を回り、作業方法やどういった形で変更となるのか、レクチャーする機会を設けた。そこで全正規職員が話を聞くことができるように、変更時のイメージや実際に触れながら質問することができる機会を2回設けた。また、様式が変換されているものも多かったため、すぐ使用するものから順に少しずつ直しながら法人フローに合わせて進めた。これらの取り組みにより、ドライブの変更によって複数名で同時に打ち込めることがメリットとして、業務がスムーズに進められるようになった。また、職員会議前に各立場から必要な情報を予め打ち込んでおく等で、書記担当の業務削減と会議時間の短縮、更には午睡に付く職員の情報収集が手軽にできるようになった。今後も、管理職が先導して使用しやすくしていくため、運用しながらレクチャーしていくとしている。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

法人統一のデータ管理方法の移行に伴い、ドライブの活用の周知と業務効率化を推進した。昨年度中旬、法人共通のドライブへの変更によって職員間に戸惑いが見られたため、事務局と連携した支援体制を構築した。具体的な取り組みとして、夏季に事務局職員による園内レクチャーを実施し、全正規職員が参加できるよう2部制を導入したことで、実際の操作や質問を通じてイメージを共有している。また、既存様式の変換についても優先順位を設けて順次対応し、法人フローへの円滑な移行を図っている。この結果、複数名による同時編集の利点が浸透し、業務の迅速化が実現した。特に会議資料の事前入力が定着したことで、書記の負担軽減や会議時間の短縮に加え、午睡時間中の情報収集が容易になる等、多角的な効率化につながっている。今後は管理職が主導し、より運用しやすい共有体制のレクチャーを継続していく考えである。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

コロナ禍の後半から再開した大きくなった会ではあるが、6クラスを回転させていく中で、終了時間やきょうだい児が多く在籍しているため、時間設定によっては保護者が何度も来園しなければならず、他の方法を検討したいと考えていた。そこで、大きくなった会の開催方法について、6クラスを同日に開催するのではなく、0・1歳児クラスは2月の後期懇談会に組み込む形で、「プレ大きくなった会」とするよう取り組んだ。まずは大きくなった会の案内を保護者に提示する時期よりも早い段階で、日にち等について周知し、保護者の都合をつけやすくした。また、後期懇談会は年長児が独立した日に開催し、0~4歳児は同日開催のため2部制としている。更にプレ大きくなった会の時間や場所・きょうだいの家庭数を考慮し、懇談会でのクラス割り振りを行った。今後も、この開催方法を継続して行っていきたいと考えている。年度によってはきょうだいのいる家庭数は変化するため、クラスの状況を確認しながら編成を行う等、保護者に参加しやすい形を都度考慮したいとしている。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

これまでの全園児同日開催という枠組みを、「0・1歳児のプレ開催」と「2月の後期懇談会への組み込み」へ実情に合わせて柔軟に再編した点は、保護者支援の観点から評価できる。コロナ禍後の行事再開を経て、きょうだい児が在籍する家庭が何度も来園しなければならないという課題を的確に把握し、速やかに改善へとつなげたプロセスは非常に合理的と言える。具体的な取り組みとして、早い段階での日程周知を徹底したことで、保護者の仕事等の調整を容易にして、参加のハードルを下げることに成功している。また、年長児を独立した日程とする一方で、0~4歳児の懇談会を2部制にする等、きょうだいのいる家庭数を考慮して緻密な割り振りを行った点は、個々の保護者に寄り添った細やかな配慮の表れと言える。一連の取り組み結果として「継続」の判断がなされたことは、保護者の利便性と行事の質が両立された証である。今後も年度毎に変化する家庭状況を注視し、実情に即した最適な編成を検討し続け、園の柔軟な運営能力を示していくことが期待される。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
園のWEBサイトでは、法人理念や園の特徴、園生活等をわかりやすく紹介している

園の情報は、法人のWEBサイトにて提供している。教育保育理念「大きなおうち」や4つの育み「生きる力・思いやり・夢・学びに向かう力」を掲げ、法人の想い「子どもも大人も、地域も、社会も、そして職員たちも、志をひとつにする“家族”として、共に歩んで未来へつなげていく」と示している。園のページでは「自然に恵まれた環境でギャラリーや空中回廊等、子どもの感性を刺激する空間」と特徴を伝え、写真や動画でも紹介している。地域向けのお知らせや園便り、献立、重要事項説明書も掲載し、園生活がイメージできるよう工夫している。

地域子育て支援事業等を通して園の取り組みを発信し、身近に感じられるよう努めている

地域の利用希望者に園の様子を伝えるため、未就園親子が対象の園庭開放を月2回、栄養士による離乳食講座を年4回開催する等、地域子育て支援事業を実施している。更に子育て相談を随時受け付けたり、秋祭りや運動会への参加も呼びかける等、園の専門性や保育内容に触れられる機会を設けている。来園時には保育内容や行事、一日の様子を記したパンフレットを配付し、園を身近に感じられるよう努めている。SNSでは園での取り組みや子どもたちの様子を定期的に発信する他、行事の案内やイベント予定も知らせている。

見学希望者の都合に合わせ、施設案内と保育内容を丁寧に伝えている

見学希望者には、平日13時30分からの見学可能日等の情報提供と受付を保活ワンストップサービスを通して行っている。保活ワンストップでは月に3~4回設定して1回に3組までとして、日程が合わない場合は電話や園のサイトでも申し込みができる等、保護者の都合に合わせた柔軟な対応を心がけている。見学当日はパンフレットを渡し、職員が施設内を案内している。教育理念や4つの育ちについて丁寧に説明する他、玄関から見える栽培物や園庭、子どもたちの作品、活動の写真を通して対象年齢クラスの生活の流れも伝え、質問にも丁寧に答えている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園前に重要事項説明と面談を行い、家族の安心感につなげている

入園内定後は内定者全員を対象にした入園説明会を開催し、園の教育保育内容について入園前に理解できるように説明している。当日は園長や主任が、入園のしおり(重要事項説明書)をもとに教育保育理念や園の概要、年間行事、基本的ルール等をわかりやすく工夫して伝え、質疑応答も行っている。その後に個人面談を実施し、保護者が予め記載した園児台帳や年齢に応じた面談資料に沿い、子どもや家族の状況、食事や排泄等の生活、遊びの他、子育て方針、園への希望等を職員が確認し、面談シートに主な状況を記載の上で職員間で共有している。

柔軟で温かな慣れ保育を行い、一人ひとりに寄り添っている

入園当初の環境の変化による子どもの不安やストレスが軽減されるよう、慣れ保育を行っている。入園説明会の際には慣れ保育について説明し、保護者の就労等の事情を考慮してスケジュールを立てており、これらを含めた内容について、保育提供開始に関する同意書の書面で保護者の同意を確認している。0歳児室からは園庭の様子がガラス越しに見えるため、年上の子どもたちの遊んでいる様子を見たり、話しかけられたりして気分転換を行っている。保護者とは子どもの様子を丁寧に情報交換し、信頼関係を築くよう心がけている。

就学への期待を育む取り組みを行い、卒園後も継続して支援している

「生きる力・思いやり・夢・学びに向かう力」を育むため、法人開発のプログラムを4歳児から実施し、机上学習や就学に向けた土台づくりに楽しみながらつなげている。小学校が園庭から見えるため、柵越しに卒園児と交流する等、就学をイメージできる環境である。5歳児の保護者懇談会でも、子どもの成長や自信につながることが増えていること等を伝え、親子で就学に期待が持てるようにしている。また、6年生の「まち探検」や夏のボランティアに1年生から参加がある等、卒園児との交流を重ねて継続した支援を行っている。

1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  • サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  • サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
全体的な計画をもとに各指導計画を立て、子どもの様子を踏まえた計画を作成している

全体的な計画では、教育保育理念や保育方針に沿って園の全体像を示し、これをもとに各指導計画を立案している。長期的な計画(年)はクラスの状況を踏まえ四半期に分け、養護と教育の各領域を考慮して内容を整理し、絵本や歌、遊戯、体操等も含めた環境構成と職員の援助を計画している。長期的指導計画(月)は、前月の子どもの様子や季節、行事等を踏まえ、月のねらいや養護と教育の各領域を考慮し、環境構成と職員の援助を計画している。これを受けて短期的計画(週)では具体的な活動を計画し、遊びの連続性に配慮して立案している。

指導計画は評価・反省を行い、計画の質を高めている

指導計画は都度振り返りを行い、次の計画を確かなものとしている。長期的な計画(年)は四半期毎に評価・反省すると共に、長期的指導計画(月)や短期的計画(週)もその期間毎に評価・反省を加えて計画の質を高め、日誌にてクラスや子どもの姿を記載している。発達の著しい0~2歳児は個人別指導計画を毎月作成し、評価・反省をもとに翌月の計画に反映させている。指導計画等では計画している活動内容が子どもたちと合っているか等を主任が確認し、更に日誌では子どもの姿だけでなく活動に対して、職員自身の考察がなされるよう助言している。

ICTや会議を活用して、子どもや保護者の情報を共有している

子どもや保護者の状況は各指導計画や連絡帳等で確認する他、カリキュラム会議でも情報共有を行っている。また、ICTの活用により、個別状況と指導計画を共有して保育に活かしている。月例のカリキュラム会議でもクラス全体の状況や育ち、主な個人別の状況を伝え合う他、フロア会議や毎週実施する週案会議等でも、その内容に応じて報告を行っている。日々の連絡については、子どもの欠席状況や保護者からの伝言等を職員体制等と共に連絡用紙に記載し、各個人の業務用端末にて共有しているが、確実に周知することが今後の課題としている。

1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  • 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
  • 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  • 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
  • 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  • 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  • 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
  • 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
  • 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
  • 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  • 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  • 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  • 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  • 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  • 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
    小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
落ち着ける場の確保と、異年齢で遊びの継承ができる環境づくりを行っている

子どもの気持ちに寄り添った保育を心がけ、一人ひとりが遊びをじっくり楽しめる環境づくりに努めている。主体性を大切に選んで遊べるコーナーを構成し、今年度は0~2歳児が更に安心できる場を確保するため、一人ずつ入れる「かまくら」と称した場を設けた他、カーペットを充実させてくつろげるようにしている。3~5歳児は子ども同士の関わりが深まるようカードゲームを増やしたコーナーを設ける等、異年齢で遊びの継承ができる環境設定に力を入れている。その他、ままごとや制作、机上遊び等を設置し、発達や興味に応じた環境を構成している。

異年齢での関わりを重視し、互いに育ち合う関係を大切にしている

園では異年齢での関わりを大切にしており、0歳児は園庭で遊ぶ年上の子どもたちとガラス越しにふれ合う姿があったり、園庭で入室の世話をしてもらうことを喜ぶ姿が見られている。1・2歳児は遊びの場やランチルームを共有し、遊びを模倣する姿がある。3~5歳児は共有スペースとしてコーナーを増やし、同じ興味を持つ年上の子どもが遊びを教えることで、年下の子どもが意欲を高めている。また、職員の関わりを見て、配慮の必要な子どもに自然に関わる優しい姿がある他、配慮が必要な異年齢の子ども同士も、共に手をつなぎ落ち着く姿も見られている。

小学校との連携を深め、就学に向けた生活習慣や期待感を育んでいる

保幼小連絡会議には園長が出席し、小学校や関係施設と情報交換を行っている。新入学予定の子どもの様子を共有する中で、小学校教員から「箸をきちんと使えない子が多い」「焦って箸を使用して癖を付けないでほしい」等の意見を受けている。これを踏まえ、食育活動の中で食事のマナーや箸の持ち方を伝えた他、ランチルームにはわかりやすいイラストを掲示している。更に4歳児の保護者にも内容を伝え、家庭と連携を図っている。小学校から届くお便り等も職員間で共有して理解を深めると共に、5歳児は小学校交流を通して就学への期待感を高めている。

2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
  • 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  • 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  • 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  • 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
登降園時の子どもの情報や保護者の伝言は、職員間で共有して保育に活かしている

登園時は明るく挨拶を交わして心身の健康状態を視診し、子どもが一日を通して快適に過ごせるよう確認している。また、登降園伝達表を確認し、前日にケガや体調不良があった子へは、家庭での様子を聞き取るようにしている。、また、0~2歳児は連絡帳にも目を通し、食事や睡眠、体調等について、家庭との連続性に配慮している。泣いて登園してきた子には気持ちを受け止め、慣れている職員が落ち着くまで対応し、降園時にはその後の様子を保護者に伝えている。視診時の情報や保護者の伝言等は登降園伝達表に記し、職員間で共有して保育に活かしている。

基本的生活習慣の大切さを懇談会で伝え、発達に応じて日常的に家庭と連携を図っている

懇談会ではクラス毎に資料を作成し、発達の目安や援助のポイントを説明している。その後、家庭での様子を聞き取って園での様子も伝えながら、個々の状況に応じてトイレトレーニングや箸への移行を進めている。また、0~2歳児は自分のマークを覚え、帽子や靴下を自分で取り出して着用できるよう援助し、ブロック等を用いて手先の機能の発達を促している。5歳児は当番活動として野菜の水やりやウーパールーパーの世話を行う中で、床が濡れていたら拭く、イスをしまう等の園全体を意識した行動が見られてきている。

職員間で情報を共有し、降園時には子どもの様子を伝えられるよう努めている

降園時には、その日の活動内容や個々の様子を保護者に伝えている。0~2歳児は連絡帳に個々の日中の様子を示し、3~5歳児はクラス活動を4~5枚の写真とコメントで投稿している。担任以外の職員による引き渡しもあるため、各クラスでは登降園伝達表に子どもの様子を記入し、担任とシフト職員で口頭で引き継いでいる。更に職員間のアプリを通じ、その日の活動内容を保護者に伝えている。ただ、お迎えが集中する時は詳しく伝えられないことを、課題として認識している。玄関には今週の予定を貼り、翌日の活動に期待して降園できるよう配慮している。

3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
  • 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  • 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  • 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  • 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  • 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  • 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
主体的に遊びを広げていけるよう工夫し、友達との関わりも育んでいる

子どもが主体的に遊び込み、遊びを広げていけるよう支援している。ままごとコーナーでの遊びに皆の興味が集中すると、チェーンリング等の素材を増やした環境を職員が用意したことで、カップやお弁当箱に入れて大喜びで見立て遊びを楽しむ姿が見られている。レジャーシートを用意すると、数人で一緒にピクニックごっこをして盛り上がっている。年上になると友達を誘って氷鬼等の集団遊びも盛り上がり、ルールを皆で話し合って決めて遊ぶ姿となっている。廃材でくじ引きの箱や「当たり・はずれ」の札も制作し、友達同士の関わりが広がっている。

多様な活動を通して表現力や疑問、気づきを育んでいる

子どもたちの言葉の感覚を広げ、「ありがとう」の大切さを伝えたり、皆で思いを伝え合うことで新たな気づきにつながっている。スポーツプロジェクトやTシャツの染め物等のアート活動も重ねる中で、ボディペインティングを実施した際には「ゾンビだぞ~」と体をパレット代わりにしながら絵の具の感触を楽しむ等、ダイナミックな表現活動を行っている。一方、子どもの疑問から画材を溶かして型に入れて固め、マーブルの画材を作成する等、子どもの声を大切にした表現活動の発展も見られている。

自然との関わりを通して、感性と探究心の育ちを支えている

子どもたちは花や草、虫等の身近な自然に親しみ、雨音に耳を澄ませたり、太陽の光や風に肌で触れる他、栽培活動や近くの畑で芋掘りをする等の体験を通して、豊かな感性が育まれている。また、氷や寒天を使った感触遊びや、白い息が見えることで「モンスターになったみたい!」と自然現象を見立てて楽しむ姿も見られている。更に「黄色と青を混ぜたら緑になるよ」「緑と青を混ぜたらどうなるかな?」等と実験も行う中、職員が色彩カードを提供すると、園内での色探しの遊びに発展する等、探究心の育ちも見られている。

4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
  • 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  • みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  • 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
子どもの気持ちや意見を大切に、主体性や個性を活かして行事に取り組んでいる

子どもたちの「やりたい」という気持ちや意見を大切に、行事を開催している。秋祭りでは、当日のお土産を何にするか話し合い、マイクやマラカス等の手づくり楽器を廃材で制作している。作業を通して当日を楽しみにしたり、装飾に工夫する姿も見られた。運動会に向けては、フラッグ競技をすることに決めると、朝や夕方の時間に自分たちで練習を進める等、主体的に取り組んでいる。発表会に向けては様々なアイデアを出し合い、運動やダンス等の自分の好きなことや得意なことを物語に盛り込んだ劇で、個々の自己発揮につなげている。

行事を通して、子どもたちの挑戦する気持ちや自信につながるよう支えている

行事を通して、一層成長できるよう取り組む中、運動会の練習を始めた当初は「できない!」という子もいたが、「諦めずに挑戦してみる!」を合言葉に、少しでも頑張って取り組もうとする力を育んでいる。発表会ではセリフを言うのが不安な様子の子も、アートの時間に皆で制作した背景と衣装を励みに、本番まで気持ちを高めて取り組んでいる。また、気分が乗らず「出ないで裏でやる」と言う子もいたが、職員が無理強いせずに見守る中、友達の楽しそうな様子を見て当日は出演する等、行事を通して挑戦する意欲や自信が育まれている。

発表会のあり方を見直し、保護者と連携して行事を充実させている

年間行事予定を早めに配付して予定を立てやすくする他、園便りやクラス便り、口頭で行事へ取り組む子どもたちの様子を伝えている。季節の行事等では子どもたちの作品を飾り、親子で行事に期待できるよう工夫している。また、0・1歳児の発表会は後期の懇談会に組み込み、保育室で穏やかに開催した他、2~5歳児の発表会は入れ替え制として、ゆったり観覧できるよう変更した。行事本番では、保護者の大きな応援の力を得て子どもたちがやり遂げている。行事後は玄関に写真を掲示し、園全体で余韻を共有している。

5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
  • 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  • 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
子どもが安心して過ごせるよう、家庭的な雰囲気を大切にして環境を整えている

「大きなおうち」の教育保育理念をもとに環境を構成し、明るい開放的な園舎で家庭的な雰囲気を大切に保育を行っている。園庭の実のなる樹木からも季節の移り変わりを感じる等、子どもたちは心弾ませながらもゆったりと過ごせている。今年度は絵本コーナーにラグを敷き、くつろげる環境の充実を図っている。おやつ後も3~5歳児は園庭で遊び、夕方には落ち着いて過ごしメリハリをつけている。また、他の子のお迎え等で不安にならないように、引き渡し場所から離れた場所で遊びを提供し、好きな玩具で一緒に遊ぶ等、安心して過ごせるようにしている。

長時間保育の中で安全に配慮しながら、構成遊びや異年齢の関わりを大切にしている

長い保育時間の中で、発達に合わせて安全に楽しめるよう配慮している。最終の合同保育は1・2歳児の部屋で行い、年下の玩具でも年上の子どもが遊びを工夫して発展させており、特に構成遊びでは年上の子どもから学ぶ姿が見られている。合同保育ではシフト職員の他、週3日は同じ非常勤職員がおり、夕方の子どもの姿を受け止めている。年上の子どもが年下の子どもの名前を覚えて呼ぶことで、お迎えの保護者から「ありがとう」と喜ばれ、嬉しそうな表情を見せる等、異年齢のつながりもある一方で、更に楽しい遊びの工夫を図っていきたいとしている。

6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
  • 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  • メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  • 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
  • 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
  • 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
ランチルームとして2ヶ所の食事環境を整え、年齢に応じて楽しい食の時間としている

1・2歳児室の横が調理室であるため、皆が調理の様子や匂いを感じて食事を楽しみにしている。0歳児は個々の食事形態により、自室で落ち着いて食べている。1・2歳児はエプロンをつける場所を設定し、落ち着いて食事に入れるよう工夫している。1・2歳児と3~5歳児はそれぞれ専用のランチルームがあり、年齢に応じて食べられる量を伝える等、年齢毎に楽しく食事に向かっている。5歳児は、トレイで自分で配膳している。また、春風・秋風ランチとして、戸外で楽しく食べる時間も設けている。

安全でおいしい給食を提供し、食からも季節が感じられるよう努めている

安全でおいしく薄味で、素材本来の味を活かした献立を提供している。旬の食材を取り入れて季節感や色彩を豊かに表す名度、視覚からも食欲が湧くよう工夫している。行事食にも力を入れ、七五三のお祝い献立では健やかな成長を願い、お赤飯や紅白ゼリーを提供している。1月はお節料理や七草、鏡開き等を献立に取り入れ、由来や意味も伝えている。また、食への関心が深まるように、ランチルームには調理職員の名前と写真を掲示している。食物アレルギーのある子にはトリプルチェックを行い、別机の使用やバッジの着用等で誤食防止に努めている。

本物の食材に触れたり、栽培や調理体験を通して食への関心を高めている

0歳児からリンゴやパイナップル、キュウリ等の本物の果物や野菜に触れることを大切にしている。アスパラガスや筍にも触れ、断面や重さの違い等を観察する他、新じゃが芋洗い等も行っている。4・5歳児はトマトやなす、ゴーヤ、ズッキーニ等の苗をファームに植えて育て、収穫後に食している。また、旬の野菜の話を栄養士が行ったり、骨付きのさんまを食べることにも挑戦している。芋煮会クッキングでは、3歳児が浅漬け揉み、4歳児がおにぎりづくり、5歳児が味噌づくりをした味噌を使い、汁の味付けや野菜ちぎりをする等、食への関心を高めている。

7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
  • 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  • 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  • 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、事故やケガを予防できるよう支援している

看護師による健康教育を3歳児以上に毎月実施し、絵本や紙芝居、イラスト等の視覚的教材を用いてわかりやすく伝えている。手洗い・心臓・鼻・目・食べ物の旅・虫歯・プール・応急手当等の他、就学に向かう5歳児には、和式トイレの使い方を伝えている。更に姉妹園の看護師チームによる「いのちキラキラ」の指導では、プライベートゾーンの話を行っている。水遊び前には約束事を子どもたちに確認すると、走るのは危ないと友達同士で伝え合ったり、暑いと熱中症になると学びを話す姿が見られる等、様々に理解を深めて健康や安全への意識を高めている。

子どもの安全と健康を守るため、職員間で研鑽を重ねている

毎月の嘱託医による0歳児健康診断の際には、地域の感染症情報や対策等の助言を受けて連携を取っている。また、全職員は消防庁の上級救命講習を受講して上級救命技能認定証を取得している他、通報訓練として毎月の救急要請訓練も行っている。園内研修では、看護師によるSIDS(乳幼児突然死症候群)予防や熱性痙攣の対応方法、AED(自動体外式除細動器)の操作確認、緊急時対応訓練、アドレナリン自己注射薬のトレーナー訓練等を実施し、子どもの健康維持に向けて備えている。

感染拡大防止や子どもの健康維持に、保護者と連携して取り組んでいる

入園のしおりをもとに健康や安全管理について保護者に説明する他、面談で既往歴等を聞き取り、必要に応じて嘱託医にも伝えて連携が取れるようにしている。感染症については、園での発症状況を掲示と配信で速やかに保護者に伝え、感染症の拡大防止に努めている。健康教育の後には、その内容と様子を掲示して保護者と共有しており、子どもたちの前向きな様子を喜ぶ感想も寄せられている。また、SIDS予防については入園時に保護者へのアンケートを行って園の取り組みを伝える等、保護者と連携して子どもの健康維持に取り組んでいる。

8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
  • 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  • 保護者同士が交流できる機会を設けている
  • 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  • 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  • 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
安心して子育てができるように、親子の交流や保護者同士の関わりを支援している

保護者が安心して子育てができるように、就労や家庭の事情等に応じて個々に配慮している。また、保護者とのコミュニケーションを大切にして、急な延長保育等にも柔軟に応じている。子育ての悩みや就労の変化等の相談にいつでも応じることは入園時や懇談会で伝え、話しやすい雰囲気づくりに努めている。今年度は3~5歳児の親子ハイクを開催し、ゲーム等を通して子どもや他の親子と交流できる機会を設けて好評であった。発表会では0・1歳児が親子ふれ合い遊び、2歳児は保護者と共に演奏会を行う等、親子関係を深める取り組みも実施している。

子どもの生活や遊びについて、保護者と園が共通認識を持てるよう努めている

登降園時の対話や日々の連絡帳を活用する中で、特に0~2歳児の生活や遊び、子育ての悩みに応えること等で応答関係を築いている。その上で3~5歳児は生活習慣を保護者と確認したり、遊びの中での子どもの創意工夫を伝える等、共通認識を持てるよう配慮している。懇談会では保護者同士が誕生日順に並んで対話をする等、和やかな雰囲気のもとで写真や動画を活用して保育計画を説明している。個人面談も期間を設けて実施し、落ち着いた環境のもとで家庭と園での子どもの様子を伝え合って共有している。

保護者に子どもの成長や保育内容を発信し、理解を深めてもらえるよう取り組んでいる

子どもや保育内容の理解につなげるため、園から様々な情報発信を行っている。各種便りでは園の様子や保育内容、季節に応じた食育、保健情報等を伝えている。誕生会での保育参加では、子どもの成長を園や友達と共に保護者も祝ったり、給食の試食を行っており、日常保育への参加も受け付けている。更に親子ハイクや近隣の畑での芋掘り、芋煮会での手伝い等を通して保育内容に触れてもらったり、我が子や友達の様子を見て理解を深めてもらう体験を充実させている。こうした情報発信と体験を通して、保護者と成長を喜び合えるよう配慮している。

9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
  • 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  • 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域での多様な体験を通して多くの発見を重ね、社会性を広げている

地域で多くの体験ができるように、戸外活動を充実させている。公園へ向かう道中では「あれは何?」と新たな発見をしたり、年下のクラスでは道路を走る車等に興味津々な様子を見せている。3~5歳児は警察署の協力で交通安全教室を行い、園の駐車場に設置した信号機を使って横断歩道を渡る練習を行っている。また、路線バスを利用してプレーパークに行き、様々な素材に触れて創造することも楽しんでいる。5歳児はプラネタリウム見学や図書館の利用等を通して公共マナーを守る経験を重ね、社会や新しい世界への関心を広げている。

人々とのふれ合いを通して、地域の一員としての関わり方を学べるよう支えている

近隣の人々とのふれ合いの中で、子どもたちが人との関わり方を身に付けられるよう支援している。散歩では近隣の人々に挨拶をする他、交番では警察官が「行ってらっしゃい」と声をかけてくれ、横断歩道の見守りをしてくれたり、敬礼やハイタッチをする等の温かな時間を過ごしている。また、近くの畑へ芋掘りに行った際には、農家の人と挨拶を交わし、「猫の手で掘ると良いよ」と助言をもらう他、帰りには「ありがとう」と感謝も伝えている。日常から戸外へ出かけ、地域の一員としての立ち振る舞いができるよう支えている。

【講評】
子どものプライバシー保護に努め、男女別に着替える等の羞恥心への配慮も行っている

入園の際には、入園のしおりに基づき個人情報保護の方針を書面で説明する他、その使用目的毎に同意を尋ねる様式の「個人情報に関してのアンケート及び同意書」で確認している。更に通院が必要となった場合等は直接保護者に連絡を入れたり、報道等の撮影が入る際は事前に園便りや保護者とのアプリ等で伝えている。子どもの羞恥心については、オムツ交換は少人数でトイレ内で行ったり、着替えの際はカーテンを引く等で配慮している。4・5歳児は男女に分かれて着替え、プールの際はラップタオルを活用する等で対応している。

丁寧な保育研修やチェックリスト・討議で振り返る等、個々を尊重した保育に努めている

法人の「大きなおうち」や保育方針の理解に努め、子どもを尊重した保育を行っている。園内研修では、10月に法人作成の「丁寧な保育」の概要をもとに、子どもの人権や一人ひとりを大切にする保育について再確認している。「こんな時にはどうする?」といった保育で起こりがちな事例を取り上げ、各自で考えたり、グループ討議を行ったりしている。また、「丁寧な保育チェックリスト」を活用して職員会議で討議して保育の場面毎にチェックし、食事の場面では「一口食べたらデザートね」等を言ってしまうことがある等、自身の保育を振り返っている。

虐待防止への理解を深め、人権意識の向上に取り組んでいる

虐待防止については、園長が子ども家庭支援センター主催の連絡会議等に参加し、市内の状況に関する情報を得て職員と共有している。関係機関と連携し、必要に応じて対応方法等を相談しながら進め、その内容を職員間で共有している。職員は虐待防止や不適切保育防止等の研修内容を主体的に受け止め、理解を深めることで意識の向上につなげている。更に保育関連機関が発行する「人権擁護のためのセルフチェックリスト」を確認し、話し合いを行う等の取り組みも実施している。今後も職員の人権感覚の向上を目指し、園内研修を重ねていく方針としている。

1.子どものプライバシー保護を徹底している
  • 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  • 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
  • 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  • 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  • 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
マニュアルを整備し、業務の標準化と保育の質向上を図っている

法人では、全ての業務をマニュアルとして整備している。例えば、法人の理念や子どもの健康支援、食育の推進、環境・衛生管理、事故防止等の安全管理、災害への備え等の他、子育て支援や職員の資質の向上等の項目でマニュアルがあり、園の所定の位置に保管している。更に園で独自マニュアルを整理しており、園見学対応や一時利用電話対応・面談、嘔吐処理、連絡帳の書き方、危険箇所の他、園庭遊び、室内遊びマニュアル等も一覧にしている。マニュアル類はデータ化し、各部屋のタブレットでも確認ができるようにしている。

手順に基づく研修やフローチャートの掲示等を行い、業務の標準化に努めている

業務の標準化が保たれ、決められた手順で遂行できるように工夫している。例えば職員の手引きとして、法人の大切にする保育や保育業務の基本的なマニュアルを掲載する他、園独自の体制での業務の進め方等もまとめている。これを活用して、水遊びの仕方やアレルギーに関する園内研修等を行っている。また、必要な箇所にフローチャートを掲示し、ランチルームには気道異物除去の手順を貼っている。更に個々の水分チェック表も活用し、確実に水分補給ができるよう管理している。散歩や水遊び等の前には、必ずマニュアルを確認することも行っている。

保護者や職員の意見を活かし、保育の質の向上につなげている

保護者や職員の意見や要望を大切にして、保育の質の向上につなげている。保護者からはアンケートの実施や連絡帳等を通して意見や要望を受けており、例えばお知らせ事項のリマインドをしてほしいとの意見を踏まえ、日程の3日前にも伝えるよう改善している。また、職員は環境改善や配慮事項について主体的に提案しており、行事の見直しや運動会の暑さ対策として、年下のクラスのプログラムを変更する等の取り組みを行っている。更に業務の見える化や連絡帳の入力間違いを防ぐ工夫等も行う等、課題意識を持って改善を重ねて保育の質の向上を図っている。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2025年6月2日~2026年3月31日

【評価者修了者No】

H1001034,H1601019,H1801022

評価結果のダウンロード

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