評価結果

標準の評価

基本情報

【事業所名称】

船堀中央保育園

【サービス種別】

認可保育所

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

法人理念
社会福祉法人東京児童協会は、児童福祉と教育保育、子育て支援及び地域福祉に貢献することを目的として、児童福祉施設の保育所並びに教育保育施設である認定こども園の経営を行う。また、健全な経営のもと広域にわたって施設を運営し、子どもの福祉や教育保育の増進を図る事業、少子高齢化社会の要求に応える事業、最も質の高い教育保育事業と公益事業等の展開と継続を図る。


園の教育保育理念、方針、目標の具現化を目指す
・保育園は「大きなおうち」でありたいという思いには、様々な人が集まる場所でありたいと考えている
 年齢や経験が異なるだけでなく、職種、人種、性別、個性等を受け入れ合い、その環境のなかで子ども達が育ってほしい
 在園中も、卒園しても、入職しても、退職しても、「いってらっしゃい」と「ただいま」を言える園であり続けていること
・1人ひとりの育ちを大切にし、生活や遊びを通して保育方針である「夢を育む・生きる力を育む・思いやりを育む・学びに向かう力を育む」などの力が養えるようする
・子ども自身が選択して遊べる空間を整え、適した関わりを保育者が行う等、物的環境や人的環境を整えながら運営する

職員に求めている人材像や役割

法人の取り組みを理解し行動する

1優しい心・美しい心を持つ
2常に謙虚に素直な心で
3常に明るく前向きに
4真面目に一生懸命仕事に打ち込む

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

1.自ら考え、判断し、行動する主体性と、規律を尊重し、自らを律する社会性を併せ持つ人材
2.日々の保育だけでなく園全体の状況や業界の動向を見渡せる広い視野と見識を持つ人材
3.自らの役割と責任を自覚し、常に向上心を持って新しい課題に取り組むプラス思考の人材
4.誰とでも分け隔てばく笑顔で挨拶ができ、心身ともに健康でいきいきと保育を楽しめる人材
5.固定的な性別役割分担意識にとらわれず、人権の尊重を基盤にした男女平等観を持つ人材
6.人間力豊かな子どもの見本となれる人材

全体の評価講評

特によいと思う点

子どもたちが自ら遊びの空間を選び、主体的に活動する経験を大切にしている。この経験を通して考える力や行動する力を育み、将来的には自分自身で新たな遊びを提案する等、自発的な行動へつながることを願っている。このような教育的な思いを胸に、日々の保育環境づくりに積極的に取り組んでいる。今後も子どもたちが自ら考え、行動する力を育んでいけるよう、一人ひとりに寄り添った丁寧な保育の実践を目指している。

新園舎のランチルームは、「食」の大切さを育む環境となっている。0歳児は保育室で、1・2歳児は専用のランチスペースで食事しているが、配置の工夫によって雰囲気の共有を図り、発達に応じた丁寧な介助・援助を行っている。幼児クラスの昼食時には配膳コーナーを設け、子どもが保育者等と会話をしながら、自らの食事を盛り付け運ぶという主体的な活動を促している。栄養士だけでなく、看護師や事務員等多様な職員も関わり、食事が交流の機会となっている他、調理や片付けの様子も子どもたちへ伝わることで自然と食への感謝の気持ちが育まれている。

新園舎移行という困難な状況下で職員は前向きな姿勢で協力し合い、環境づくりやシステムづくりを推進している。特に新しい園舎の利用に問題が発生した際は、職員会議やミーティングで活発な情報共有と改善への話し合いを行う等、以前よりも職員が声を上げやすくなっており、各職員が主体的に問題を把握し、連携して解決しようとする姿勢が現れている。また、園案内や子育て支援を様々な職員が担当する機会を設ける等で知識の共有が進み、わからないことが減少している。研修機会の確保や残業軽減の工夫もあり、働きやすさの向上につながっている。

さらなる改善が望まれる点

新園舎移転後も工事が継続したことで、園運営と工事への対応の並行作業という極めて困難な状況があり、職員の大きなストレスとなっている。この特殊な状況下で日常の保育や行事を維持するため、実情に応じた法人の手厚い支援が不可欠であった。年度当初の「配置基準厳守による安定した管理運営」の法人方針のもと、現場のスキルや経験値、特殊状況を鑑み、柔軟な人員配置や精神的・物理的なサポート等の具体的な支援体制を強化すべきだったと振り返っており、今後同じような状況になった場合には、今回の振り返りを活かしていきたいと考えている。

新園舎の安全対策として、未完了の工事や突貫工事による設計の甘さが大きな課題であり、現在も修繕が続き保護者の転倒事故も発生する等、事故防止のための業務が大幅に増え、職員が保育と並行して高い緊張感を持って安全確保に当たらざるを得ない状況となっている。そのため、未完成箇所の迅速な安全確認と共に、全職員・保護者へ徹底した周知が求められている。また、安全性が確保されるまでの間、外国人観光客による写真撮影等への対応を含め、外部から園内への侵入防止策と、個人情報保護の強化等も喫緊の課題として法人レベルでの対応が望まれる。

新園舎移転後も園運営と工事対応の並行作業期間があるため、園児の生活の安定に優先して取り組んでいる。保護者の声からは、職員体制や保育の質が課題として示されている。職員体制については、職員の心身の疲弊による日々の機嫌の良し悪し、配置基準の限界による一人ひとりへの対応差等が指摘されており、職員への大幅な負担軽減が求められている。保育・教育の質については月齢への配慮、活動プログラムへの要望、イベント内容や情報提供の不足(連絡帳の簡潔さ・引き継ぎ時のむら)等があり、丁寧な個別対応と情報共有の強化が求められている。

事業者が特に力を入れている取り組み

各保育室には年齢や発達、子どもたちの興味・関心に応じてコーナーを設定している。「遊びながら学べる環境づくり」を念頭に、指先を使う手づくり玩具や一人ひとりが十分遊び込める玩具を用意している。その他の主なコーナーでは、ままごと・制作・生活教具・パズル・絵本・くつろぎ・構成遊びができるようになっており、各年齢や発達に応じて内容は異なるが、連続性が持てるようにする等、乳児の段階から遊び込める落ち着いた環境への配慮が見られている。自分が遊びたいコーナーでじっくり遊べる環境が、子どもの学びの力につながっている。

1階の給食室前のランチルームでは1~5歳児が一緒に食事をすることができ、給食職員との交流も盛んになっている。1歳児の食事では、遊びに満足した子たちが2階から降りてきて順番にランチルームで食事を始めており、流れが良く落ち着いた姿である。2歳児以上の子も自分の遊びを終わらせて食事に入ることで、「もっと遊びたい」と言う様子もなく、職員の優しい言葉かけで食事を始めている。3~5歳児は自分で食べられる量を伝え、自分でトレイに載せて運ぶ姿が見られる他、当番活動を行う5歳児が身支度を整え、皆に配膳する頼もしい姿もある。

園独自の父母会があり、そこで保護者の意見や要望を聞いて速やかに対応できるよう努めている。また、父母会と協賛で行っている夏祭りは企画から当日まで協力し合い、園と保護者の思いを話し合うことで信頼関係を築く機会にもなっている。法人の教育保育理念「家庭と保育園が思いを一つに、一人ひとりの子どもたちが笑顔溢れる毎日を実現すること」をもとに、子ども・保護者・職員が笑顔で過ごせる園となっている。行事後のアンケートや第三者評価の保護者の意見からも好意的な意見が多く聞かれる等、良好な信頼関係が示されている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:在園児119名(98世帯)の保護者(お子さんが複数通園されている場合は年齢の低いほうのお子さんについて回答を得る)。
  • 調査方法:アンケート方式  
    アンケート方式を採用。標準調査項目に独自項目を追加した調査票の提出(ポストへの投函)とWEB入力による回答のいずれかで回収し、弊社事業所にて集計を行った。
  • 有効回答者数/利用者家族総数:52/98(回答率 53.1% )

利用する園児の保護者98名を対象にアンケート調査を実施し、52名から回答を得た。
総合的な満足度は「大変満足」が65.4%、「満足」が28.8%で、合わせると94.2%の高い満足度が得られている。
「心身の発達に役立つ活動」、「子どもを尊重した対応」、追加項目「登園時に子どもの様子についての把握・確認があるか」、追加項目「子どもの発達に合わせた豊かな感性を育む活動・遊び等が行われているか」、追加項目「お迎え時に子どもが満たされた表情をしていることが多いか」、「興味や関心が持てる活動」、「食事への配慮」、追加項目「園の基本的な考え方(理念・方針)についての説明はあるか」、追加項目「園からのたよりなどで日々の子どもの様子や気持ちを知ることができるか」等、多岐に渡る項目において9割台の非常に高い支持が得られた。アンケート全体の回答結果としては、平均で約84%の支持を集めている。
自由記述では、「保育士の皆さんはいつも笑顔で親しみやすい」、「他クラスの先生も名前を覚えて声をかけてくれる」等の職員の人柄や対応、「異年齢児保育」、「体育指導や造形」等の保育内容に好意的なコメントが多く見られた。

アンケート結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか

はい 51名 (98%)
どちらともいえない 1名 (2%)

「はい」の回答が98.1%、「どちらともいえない」が1.9%、「いいえ」が0%となった。満票に迫る極めて高い支持が得られた他、追加項目「子どもの発達に合わせた豊かな感性を育む活動・遊び等が行われているか」でも同様の支持を獲得している。また、自由記述では、保育内容に好意的なコメントが多く見られた。

2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか

はい 49名 (94%)
どちらともいえない 3名 (6%)

「はい」の回答が94.2%、「どちらともいえない」が5.8%、「いいえ」が0%となった。9割台の非常に高い支持が集まり、前項と併せて活動に対する多くの理解が示されている。

3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか

はい 49名 (94%)
どちらともいえない 3名 (6%)

「はい」の回答が94.2%、「どちらともいえない」が5.8%、「いいえ」が0%となった。食事提供については、9割台の非常に高い支持が得られた。

4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか

はい 45名 (87%)
どちらともいえない 7名 (13%)

「はい」の回答が86.5%、「どちらともいえない」が13.5%、「いいえ」が0%となった。自然や社会との関わについては、8割を超える高い支持が集まっている。

5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか

はい 42名 (81%)
どちらともいえない 3名 (6%)
いいえ 2名 (4%)
無回答・非該当 5名 (10%)

「はい」の回答が80.8%、「どちらともいえない」が5.8%、「いいえ」が3.8%となった。「無回答・非該当」を除くと、非常に高い支持が示されている。

6.安全対策が十分取られていると思うか

はい 37名 (71%)
どちらともいえない 9名 (17%)
いいえ 6名 (12%)

「はい」の回答が71.2%、「どちらともいえない」が17.3%、「いいえ」が11.5%となった。安全対策については、7割台の支持を集める結果となった。

7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か

はい 47名 (90%)
どちらともいえない 5名 (10%)

「はい」の回答が90.4%、「どちらともいえない」が9.6%、「いいえ」が0%となった。9割の非常に高い支持が集まり、行事日程の設定については保護者から多くの理解が示されている。

8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか

はい 43名 (83%)
どちらともいえない 9名 (17%)

「はい」の回答が82.7%、「どちらともいえない」が17.3%、「いいえ」が0%となった。園との信頼関係については、8割台の高い支持を集める結果となっている。

9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 48名 (92%)
どちらともいえない 3名 (6%)
いいえ 1名 (2%)

「はい」の回答が92.3%、「どちらともいえない」が5.8%、「いいえ」が1.9%となった。9割台の非常に高い支持が得られた他、追加項目「子どもが生活するところは落ち着いて過ごせる雰囲気か」でも同様の支持を集めた。

10.職員の接遇・態度は適切か

はい 48名 (92%)
どちらともいえない 4名 (8%)

「はい」の回答が92.3%、「どちらともいえない」が7.7%、「いいえ」が0%となった。9割台の非常に高い支持が得られた他、自由記述では、職員の人柄や対応に好意的なコメントが多数寄せられている。

11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 46名 (88%)
どちらともいえない 4名 (8%)
いいえ 1名 (2%)
無回答・非該当 1名 (2%)

「はい」の回答が88.5%、「どちらともいえない」が7.7%、「いいえ」が1.9%となった。「無回答・非該当」を除くと、非常に高い支持が示されている。

12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 33名 (63%)
どちらともいえない 11名 (21%)
無回答・非該当 8名 (15%)

「はい」の回答が63.5%、「どちらともいえない」が21.2%で全体の「どちらともいえない」の割合の中で最も高く、「いいえ」が0%となった。「無回答・非該当」を除くと、一定の支持が示される結果となった。

13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか

はい 51名 (98%)
どちらともいえない 1名 (2%)

「はい」の回答が98.1%、「どちらともいえない」が1.9%、「いいえ」が0%となった。満票に迫る極めて高い支持が得られた他、追加項目「担当保育士は子どもの良いところや個性を認めているか」でも9割台の非常に高い支持が得られている。

14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか

はい 39名 (75%)
どちらともいえない 7名 (13%)
いいえ 2名 (4%)
無回答・非該当 4名 (8%)

「はい」の回答が75%、「どちらともいえない」が13.5%、「いいえ」が3.8%となった。情報の取り扱いについては、「無回答・非該当」を除くと高い支持が示されている。

15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 45名 (87%)
どちらともいえない 5名 (10%)
いいえ 2名 (4%)

「はい」の回答が86.5%、「どちらともいえない」が9.6%、「いいえ」が3.8%となった。8割を超える高い支持が得られた他、追加項目「園からのたよりなどで日々の子どもの様子や気持ちを知ることができるか」では9割台、追加項目「お迎え時に子どもの様子についての話があるか」では8割を超える高い支持が得られた。

16.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 39名 (75%)
どちらともいえない 5名 (10%)
いいえ 3名 (6%)
無回答・非該当 5名 (10%)

「はい」の回答が75%、「どちらともいえない」が9.6%、「いいえ」が5.8%となった。「無回答・非該当」を除くと、高い支持が示される結果となった。

17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 28名 (54%)
どちらともいえない 8名 (15%)
いいえ 6名 (12%)
無回答・非該当 10名 (19%)

「はい」の回答が53.8%、「どちらともいえない」が15.4%、「いいえ」が11.5%となった。外部の苦情窓口の存在は、5割台の認識となった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
人々が集って成長を見守るため、教育保育理念・方針・目標の具現化を目指している

法人の歴史がある保育園でもある「大きなおうち」の理念のもと、年齢・職種・人種・性別を超えた多様な人々を受け入れ、交流の中で子どもたちの成長を促している。更に卒園後や退職後も、「いってらっしゃい」「ただいま」と言える場所であり続けたいと考えている。保育方針として一人ひとりの育ちを大切にし、生活や遊びを通じて「夢・生きる力・思いやり・学びに向かう力」を育んでいる。子どもが自ら遊びを選択できる物的環境を整え、保育者が適切な関わりを持つ人的環境の充実も図りながら、これらの目標を具現化して教育保育に取り組んでいる。

「交流」を運営目標に掲げ、多様な関わりの中で社会性と豊かな心を育んでいる

運営目標を「交流」と定め、子どもたちの社会性や豊かな人間関係を育んでいる。「大きなおうち」の理念のもと、子ども同士・保育士・保護者・地域・多文化等、子どもの成長を軸に様々な交流を図っている。具体的には異年齢交流や地域交流、世代間交流等を推進しており、それぞれ交流を深めるために子どもの主体性を尊重し、自ら活動を選んで関われるよう環境の整備を重視している。この「交流」という目標のもと、子どもたちが人との関わり方や社会性を学び、豊かな心を育めるような運営に努めている。

子どもの未来を育む教育保育の方向性を、職員と保護者に明確に示している

園は常に「子どものために何が最善か」「職員のために何が最善か」を最優先に考え、教育保育の計画を立案・実行している。未来を担う子どもたちが「現在を最もよく生き」、望ましい未来を築く力の基礎を培うため、教育保育の内容はもちろん、環境整備や食事に至る全てにおいて、子どもの最善の利益を追求している。その結果、子どもたちは毎日をいきいきと過ごし、様々な体験を通じて多くの人々と関わり、見守られながら健やかに成長している。教育保育の方向性は、保護者・職員に明確に示している。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
3つの取り組みを通して、変化する社会に対応した質の高い保育の継続を目指している

少子化や働き手の確保が困難な社会状況等の運営に影響を与える社会状況に対応するため、魅力的な職場環境づくりやキャリア支援を強化し、優秀な人材を確保・定着に努めている。虐待対応ガイドラインの改正に基づく実践については、保育の質への要求が社会から高まる中、より丁寧に保育の内容を深め、子ども一人ひとりに寄り添う実践を徹底している。また、保育の質に注力できる環境を構築に向け、業務の効率化と安全確保に向けた備品や消耗品の管理体制を整備する仕組みづくりを行っている。

目標管理シートでは、中長期計画と指標となる理念の認知と理解につなげている

中長期計画の浸透に向け、計画の明文化だけでなく、職員が中長期的視点と経営の思考を共有する機会を設けている。職員が目標管理シートを作成する際には、中長期的視点を持って自ら考える力を備えることと共に法人理念を理解することにつなげ、これを既存の新人教育やチューター教育、各種会議を通して実践している。日々の業務では短期的な視野や受動的な思考になりがちなため、「見方」や「やり方」を変えるようアプローチしつつ、研修や会議等では「なぜやるか」や「目的と長期的な必要性」を自ら考える機会をつくっている。

3つの経営方針を柱に、具体的な取り組みを展開していくための運営計画を策定している

適正な職員配置と基本を大切にした質の高い保育を軸に、組織の安定的な運営を目指している。風通しの良い職場づくりを進め離職率を軽減すると共に、物品の購入・管理プロセスを明確化して内部統制を確立している。園の魅力と日々の保育の様子はSNSで広報し、保護者ニーズを保育内容に反映させている。また、地域イベント参加や住民との交流を積極的に実施し、地域に根ざした園として発展することを年間運営計画に示している。教育保育事業・特別保育活動・資金計画・修繕計画・情報発信計画等の項目で、中間・年度末に評価する仕組みを設けている。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
「よちよちらっこひろば」では不安解消と交流を目的に、親子の成長の場としている

地域の子育て家庭を支援する活動として、「よちよちらっこひろば」を実施している。活動の目的は子育ての不安解消や喜びの実感を支援すると共に、地域や関係機関と連携したネットワークをつくり、親子の成長の場を提供することとしている。3ヶ月から6歳までの未就学児の親子、他の保育園・幼稚園に通っていない子どもと保護者、プレママ、家庭福祉員(保育ママ)も受け入れ、園内で自由に遊びながら地域の子育て家庭との交流を深めている。また、専門職による育児相談や子どもの発達理解を深める機会も提供している。

行政・園長会と協働で連携する他、子どもの育ちを支える保護者組織も発足している

区内の認可私立保育園に通う子どもの健全育成を目指し、区の認可私立保育園保護者連絡協議会(通称:保護連)が発足している。これは学校や幼稚園のPTA連合会のような組織で、認可私立園に在籍する保護者全員が会員で、船堀中央保育園の父母の会とは別の組織となっている。この協議会は保護者の会費負担等はく、園の代表保護者・行政(区)・園長会が中心となって運営され、定期的に役員会や講演会、他園保護者との交流活動を実施している。園便り等では、希望者がこの活動に参加が可能であることを周知している。

臨床心理士の相談や保護者活動による豊かな保育環境の実現により園の運営を支えている

2ヶ月に一度臨床心理士が来園し、育児相談に応じている。ここでは育児に関する悩みや家庭のこと、保護者自身の心の健康等の様々な相談が可能、特に子どもの発達に不安な点がある場合も、専門的な視点から相談できるようになっている。その他、園に子どもを通わせる全ての保護者で構成される父母の会では、子どもたちの園生活がより豊かになることを目指し、園の職員と協力して保育活動のサポートや園のイベント(企画・運営)等を推進している。役員(運営メンバー)を中心に活動するが、運営メンバーは通年で募集している。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
新園舎における安全管理とリスク対策を徹底し、人・物・環境の多角的な体制を整備した

新園舎移転に伴うリスク対策として、備蓄品配置を見直した。職員は救命講習を受け、応急救命の資格を取得している。更に安全確保のためヒヤリハット・園児事故記録を作成し、リスクマネジメント係を中心に再発防止策と危険箇所を話し合い、事故防止の意識を高めている。また、保育環境の安全点検を定期的に実施し、危険箇所に迅速に対応して環境の工夫も加えている。防犯システムも導入し、夜間・休日の不審者侵入時には通報される体制を築いている。耐震対策としては、保育室の棚や家具に転倒防止ジェルを装着している。

個人情報保護に関する基本方針を定め、管理体制を築いている

個人情報保護に関する基本方針をもとに、個人情報の定義・取得・管理体制等の継続的な改善に取り組んでいる。個人情報保護を最大の責務として、法令及び社内規程を遵守している。個人情報とは氏名・連絡先・金融情報等、特定の個人を識別できる情報であるため、取得は適法且つ公正な手段で行い、不正な取得はしないよう努めている。滅失・漏洩等を防ぐための安全管理措置も講じ、取扱責任者を置いて正確且つ最新の状態で安全に管理している。また、個人情報の取り扱いと管理体制についても、継続的な改善に努めている。

同意がある場合を除き、取得した個人情報は利用目的の範囲を超えないようにしている

個人情報の利用にあたっては、同意がある場合を除いて利用目的の範囲を超えて利用しないように配慮している。保育サービスの提供、保護者・職員の本人確認、連絡、おすすめの商品・サービス等の情報提供、年齢・職業等に合わせた情報や広告配信のカスタマイズ、マーケティング、データ分析、サービスの研究・開発、利用者及び取引相手先との適切且つ円滑な取引の履行と関連事務、契約や法令に基づく権利行使・義務履行、アプリプラットフォーム利用者の管理、その他に付随する目的のため個人情報を利用している。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
多角的な研修と会議運営で組織力を強化し、主体的な学びとチームワークを深めている

組織としての学びとチームワークの向上に向け、職員会議では事前に議題を周知し準備できるよう配慮する他、クラス別会議でも目的を示し定期的に実施している。また、学びを促進するため研修報告を発表したり、特定の研修内容を園内研修として伝達して話し合う機会を設けている。更に姉妹園研修を有効活用することで、自園だけでなく多角的な視点から課題解決や実践力を高めている。広報活動(園便り・SNS)の記事作成等を通して、職員が子どもの育ちや活動の視点を学べる機会も創出しており、職員の自主的な参加で学びの機会も増えている。

全職員で子どもの育ちを願いチームとして関わることで組織文化の醸成につながっている

全職員の質を保つための取り組みとして、「全職員が全園児を見守る」姿勢を徹底している。これにより、保育士だけでなく看護師、栄養士、事務員、用務員を含む全職種の職員が子ども一人ひとりの発達や特性を把握し、継続的に関わることが可能となっている。また、多様な職種の職員が連携し、子どもたちが安心できる園生活を送れるように、また、期待感や挑戦したい気持ちに出会えるよう保育に携わることで、職員一人ひとりが多角的な視点を持ち、専門性だけでなく人間性も含めた質の高い保育の提供を目指している。

心理的安全性の確保と相互の影響により、職員が共に成長する考えで取り組んでいる

子どもたちの試行錯誤する姿から得られる気づきを保育の楽しさと捉え、職員のスキルアップの機につなげている。職員同士では互いに影響を与え合う機会を大切にして、その気づきを都度言葉にして伝えており、役職や経験に関わらず誰もが意見や懸念を率直に発信できる等、心理的に安全な環境の組織文化を目指している。ミスや失敗を成長の機会と捉え、成功を喜び合える風通しの良い組織を構築し、保護者との関わりにおいても真摯に向き合い、子どもの成長を喜び合いながら信頼関係を紡げるチームでありたいと考えている。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

仮園舎から新園舎への迷いのない移行という特殊且つ困難な条件を乗り越える経験が、他に例を見ない貴重な組織の知恵になると考え、仮園舎から新園舎へ移転する際には段階的に準備を進め、子どもも大人も迷わない移行を実行することを目標とした。そのため、「1“子どもも大人も迷わない移行”を実行するため、仮園舎での生活リズムをどの程度維持し、新園舎への移行時にどのように移行していくのか想定しつつ実行に映した。2旧園舎から仮園舎への移転経験を活かし、園の生活の流れを再現する際には、主に環境構成や玩具、玩具の配置、食事、午睡の流れ等、生活に密着した部分をより丁寧に行えるようにした。3園を運営しながらの移転は容易ではなかったため事務局から1名の異動を行い、業者対応をしてもらえる体制を整えたことで負担が軽減した。」等の取り組みを行った。その結果、「1園舎建て替えプロジェクトが終了した。2子どもへの配慮を最優先とし、保育の流れをつくれるよう職員が主体的に行動したことで成立したと感じている。3当時の予定では、4月の新入園の時期をずらす予定だったが困難となり、非常に厳しい状況となった。」等の成果と課題が見られている。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

新園舎への移行期において、常に工事箇所がある混乱の中でも「子どもへの配慮を最優先」として「保育の流れ」を維持できた点は特筆すべき成果である。この経験が新園舎における今後の保育の継続性や、更なる発展を目指す上で大きな土台となっている。一方で、この大規模な事業を推進する上での課題も見えており、建て替えや移転のような業務は個々の園運営者が注力するだけでなく、本来法人全体としての取り組みとして捉え、組織的に進めるべきだったとの認識に至っている。この教訓を踏まえ、今後は日々の保育業務に専念できるように建て替えや移転、その他の大規模事業の推進に関する業務については、法人事務局内に専門部署を設置して進めることで解決できると考えている。また、新園舎の竣工後も環境整備、備品購入、修繕、各種点検計画等、計画性が極めて重要となる案件が増加することが想定されている。これらの案件についても、組織的な計画立案と実行体制の構築が、今後の安定した園運営の鍵となっている。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

園舎建て替えプロジェクトという物理的な課題だけでなく、「職員の調和、思いやり、助け合い」という組織文化・人間関係の向上もプロジェクトの一つにしたいと考え、『調和』を目指し、職員がより相手を思いより助け合い、支え合えるようになっていくことを課題と設定した。大規模なプロジェクトを達成するには、園舎建て替えという高ストレス・高負荷な環境下では、協力関係や助け合いがプロフェッショナルなチームワークの基盤となり、単なる馴れ合いではなく必要不可欠なことと判断し、年間目標を「調和」として設定した。具体的な取り組みと成果として、「新任職員の入職がなかったため、調和は図りやすかったと感じている。旧園舎から仮園舎への移転、新園舎の建て替えという混乱期に子どもへの配慮を最優先した結果、各クラスの運営の安定を優先させながら他クラスの動きも把握し、「保育の流れを途切れさせない」ための計画を立てて実行した。厳しい状況下でプロジェクトが成立したのは「職員が主体的に行動したから」であり、この主体性は「思いやり」や「助け合い」という内面的な動機に支えられていたと評価している。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

『調和』を組織目標として、職員間の思いやりや助け合い、支え合いの向上を課題としている。園舎建て替えプロジェクトという物理的な課題だけでなく、「職員の調和」という組織文化・人間関係の向上もプロジェクトの一部と捉えている。園舎建て替えという高ストレス・高負荷な環境下で大規模プロジェクトを達成するには、協力関係や助け合いがプロフェッショナルなチームワークの基盤として不可欠であると判断し、年間目標を「調和」に設定している。新任職員の入職がなかったこともあり、比較的調和は図りやすかったと評価している。仮園舎への移転や新園舎の建て替えという混乱期に、「子どもへの配慮を最優先」し、「保育の流れを途切れさせない」ために各クラスの運営を安定させることを優先しながら、他クラスと連携して保育を実行している。この厳しい状況下でプロジェクトが成り立ったのは、「職員が主体的に行動したから」であり、この主体性は「思いやり」や「助け合い」という内面的な動機に支えられていたと評価している。混乱期に培われた「調和・助け合い」という組織文化のノウハウを、今後の日常の保育や全ての課題解決に役立て、最も価値の高い組織資産となることを目指している。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
利用希望者に向け、WEBサイトや園のしおり等で園の特徴をわかりやすく伝えている

WEBサイトやしおり、SNSで園の主な特徴を伝えている。WEBサイト内には園便りを掲載し、子どもたちの活動の様子や保護者に向けた連絡・行事予定・父母の会より・各クラス便り・保健のページ・調理のページ・献立等をわかりやすく伝えている。また、地域の子育て家庭に向け、子育て支援活動への参加を呼びかけたり、園紹介の動画も載せている。SNSでは「保育園をのぞいてみよう」とのテーマで、子どもたちの生活や活動の様子を様々な角度から伝えている。入園のしおりでは、理念・教育保育方針・目標・概要・特色等を伝えている。

行政や関係機関と連携し、事業所の情報を利用希望者が理解しやすいように伝えている

法人のWEBサイトからも利用希望の申し込みができるようにしている他、都の「保活ワンストップサービス」では最新の情報を伝えている。このサービスの特徴としては、区の保育園施設の情報が一ヶ所にまとまって比較しやすかったり、簡単に見学予約ができたり、入園申請や空き状況の確認もできるため、忙しい保護者が園を選ぶ際に役立っている。職員は地域別の子育て関係者施設等連絡会に参加し、地域の状況や保護者のニーズについて意見交換や情報を伝え合っており、そこで得た様々なニーズを園内で共有している。

利用希望者の問い合わせに対応し、見学希望者には保護者が参加しやすいようにしている

事前入園説明会の期間を6~12月と長く設け、見学日を選択しやすいように土曜日を中心に設定しているが、保護者の都合により平日にも対応している。見学については、電話やWEBで申し込みを受け付けている。園内見学後には園の概要や約束事等を説明し、園の方針や活動内容を理解してもらい、入園の申し込みをしてもらっている。見学の際には、子育て支援事業として出前保育・保育所体験等に参加できることも伝え、保育園を身近に感じてもらえるようにしている。入園後の慣らし保育については、その意味を伝え理解につなげている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園内定の保護者には必要書類を送付し、個人面接で重要事項について説明している

区から内定通知が届いた家庭には必要な書類を送付し、入園のしおりと重要事項説明書をもとに園の教育保育理念、方針等の様々な内容をわかりやすく伝えている。また、入園前に年齢別アンケートを行い、子ども一人ひとりの発達状況・健康状態・生活の様子・保護者の意向・配慮すべきこと等を詳しく記載してもらい、入園説明会当日の面接でこのアンケートに沿って保護者の意見・要望・質問に応じている。同じ日に園医による健康診断も行っているが、その日に受けることができない場合は入園前に各自で園医等で必ず受けてもらえるようにしている。

面接で子どもの様子や保護者の要望等について聞き、個々に合った対応を行っている

入園時の面談では、年齢別アンケートを用いて個々の発達の様子・健康状況・食事「授乳や離乳食」・睡眠・排泄・清潔・遊び・養育・心配事・園への要望・質問等を聞き取り、一人ひとりに適切な保育を提供することができるようにしている。面接は園長・主任・保育士が行い、健康面で留意することがある場合は看護師が同席している。また、食事に関しては栄養士が保護者に配慮すべきアレルギー等について確認し、医師の診断のもとで対応している。面接終了後には職員会議で報告の時間を設け、子どもの発達状況や家庭の様子等を丁寧に共有している。

卒園児交流会を行う等、卒園後も交流が持てるような継続した支援を行っている

卒園児交流会として6年生と20歳を招待し、「祝う会」を行っている。案内はWEBサイトやSNSで伝える他、在園の保護者が口頭で伝えてくれることもある。以前は往復ハガキを送っていたが、SNS等で参加を呼びかけることで年々参加者が増えている。当日は当時のアルバムを一緒に見て思い出を語り合ったり、一人ひとりの近況報告をしてもらっている。在園当時の子どもたちと関わりの多かった担任職員や異動した職員等と一緒に楽しく過ごしてもらう等、卒園後も継続した見守りや応援をしていることを伝える機会となっている。

1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  • サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  • サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
子どもの心身の状況や生活状況を把握し、決められた書式に記録し保育に役立てている

入園前のアンケート等で情報を収集し、生活状況や発達の様子をもとに一人ひとりの園児台帳を作成している。日々の成長の記録や健康診断の記録は事務所に保管し、必要に応じて閲覧することができるようにしている。また、法人統一の書式をもとに睡眠チェック・個人別指導計画・健康の記録・歯科検診記録を作成し、健康で安全に過ごせるよう記録を取っている。0~2歳児や配慮を必要とする子については個別計画表を作成し、個々の様子と保育の目安を毎月記録する他、月の終わりに指導計画についての評価・反省も行い、翌月の保育に役立てている。

全体的な計画を踏まえた指導計画で個々の様子を把握し保護者にわかりやすく伝えている

教育保育課程と法人理念「大きなおうち」の考えのもと、子どもも大人も皆が互いに支え合い育ち合う家庭的な保育園を目指すという保育方針にも沿った全体的な計画をもとに、子どもの発達過程や園の独自性を踏まえた指導計画を作成している。全体的な計画は、年間指導計画・月間指導計画・週日案がそれぞれが連動するよう配慮している。また、園便りを毎月発行し、子どもの様子・行事・各クラスの様子・保健・安全・調理・人気レシピ等を詳しく伝える他、法人で行っている特別プログラムのねらいや目的についてもわかりやすく知らせている。

職員会議やクラス会議で子ども一人ひとりの状況等を伝え合い、職員間で共有している

毎月指導計画について話し合い、「全職員で全園児を見る」という意識のもとで、発達過程に基づく個々の特性や配慮点等を共有している。特にアプリの園内連絡機能を活用し、即座に伝えなくてはならない内容である「地震等災害について・備品の移動場所・感染症等」を全職員で共有している。クラス会議は週に1回行って週案についてきめ細やかに計画を立て、次週の保育に役立てている。乳児や配慮が必要な子どもには個別の指導計画を作成し、区の巡回指導委員や法人の臨床心理士のアドバイスを参考に適切な支援につなげている。

1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  • 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
  • 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  • 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
  • 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  • 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  • 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
  • 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
  • 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
  • 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  • 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  • 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  • 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  • 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  • 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
    小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
一人ひとりが楽しめるコーナーを工夫して設定し、主体的に遊べる環境を整えている

各保育室には、年齢や興味・関心に応じた玩具を取り揃えている。3~5歳児は異年齢で過ごし、自分の遊びたい遊びを心ゆくまで遊べるようコーナーを充実させており、一人で黙々とピタゴラ的装置を作る姿やブロック遊び・すごろく遊びを友達と楽しむ姿、ままごとコーナーで落ち着いて遊ぶ姿等が見られている。乳児の保育室にも子どもたちの興味・関心を考慮して、ままごとやパズル、車、人形、絵本、カルタ、塗り絵等の各コーナーを設けている。塗り絵やシール貼りも、段階を追ってできるようにファイリングして整えている。

子どもたちの遊びが楽しく豊かに展開されるように、乳児からの育ちを大切にしている

法人の理念「大きなおうち」に基づいて一人ひとりの特性を理解し、個々に配慮した環境を整えるようにしている。乳児の育ちが幼児の活動意欲や行動、気持ちにつながっていると考え、小さいうちから自分のやりたいことを十分楽しめる環境をつくり、集中力や思いやりが育つようにしている。幼児になると、異年齢で関わることで子ども自ら思いやりの気持ちを持ち、興味や成長に応じて遊べるような保育環境・玩具を用意している。職員は「子どもの世界に大人が入れてもらっている」という考えのもと、子ども中心の環境で遊びの充実が図れるようにしている。

小学校教育に円滑に移行できるように、小学校との連携を充実させている

近隣の小学校と交流し、運動会・音楽会・展覧会への招待を受けたりする他、学校見学では1年生と触れ合ったりランドセルを背負ったり、授業を見る機会がある等、小学校に対して期待と憧れの気持ちを持てる機会となっている。職員は就学前に児童要録を送り、一人ひとりの姿を伝えて連携を取っている。昨年の園舎工事の際には、近隣の幼稚園の園庭で遊ばせてもらう等で交流を深めることができた。その他、園の保護者である小学校教諭からも、年間を通してアドバイスをもらう等、就学に向けて取り組むべきことを子どもや保護者に伝えている。

2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
  • 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  • 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  • 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  • 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
家庭での子どもの様子は、連絡帳や登降園時の会話の中で理解につなげ対応している

家庭との連絡はアプリを導入して行っており、0~2歳児は食事・睡眠・検温・機嫌・排便・家での様子を知らせてもらう他、園での様子も同様に伝えている。登園時には職員から挨拶をしっかり行い、受け入れの際に視診で子どもの様子を把握すると共に、健康状態等を口頭でも確認している。特に、休みの連絡や休み明けの登園について、詳しく聞くようにしている。園ではアプリから子どもたちの状況を把握し、保育の中で配慮すべきことを確認している。登降園時は直接保護者と会って話をすることができるため、信頼関係を深められる良い機会となっている。

子ども一人ひとりの発達状況を把握し、基本的生活習慣が身に付くようにしている

食事・排泄・着替え等の基本的な生活習慣が、個々の発達に応じて身に付くよう繰り返し伝え援助している。月間指導計画では保育の内容を記入し、職員間で共有している。口頭やSNS等を用いて園での様子を日々伝え合う中、子どもの育ちをより理解してもらうための懇談会を年に2回行っている。午睡時に眠れない時は無理に寝かせるようなことはせず、個々の年齢・発達等に配慮して廊下や多目的ルームで静かに遊べるようにしている。5歳児は、11月頃から子どもたちの状況を見て少しずつ減らしている。

日常の保育の様子を動画で配信したり、降園時に口頭でその日のエピソードを伝えている

降園時は一日の子どもの様子が伝わるように、エピソードを交えて口頭で保護者に伝えると共に、連絡帳(乳児)、園便り、懇談会等で発達の目安や援助の仕方を具体的に伝えている。日常の保育の中でも、保育士・栄養士・看護師がそれぞれの立場からわかりやすく伝えている。保育の中で学んだ基本的生活習慣に関する絵本を絵本コーナーに意図的に置いており、親子で読む様子も多く見られている。全園児の生活・活動・行事・給食の様子についてはSNSで詳細に伝える他、多くの動画も配信している。

3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
  • 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  • 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  • 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  • 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  • 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  • 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
子どもの自主性・自発性を大切にした保育活動が展開されるように環境を整えている

子ども自ら遊びが選択できるようなコーナー設定を行っており、年齢や発達に応じて子どもたちの興味・関心を考慮し、ままごと・絵本・構成遊び・制作遊び・パズル・ブロック・折り紙・カードゲーム・日本の伝統遊び等を設置している。設置している玩具は年齢や発達に応じたもので、訪問時には秋の自然からの作品やクリスマスの制作が飾られている等、園内も季節感も感じられるように設定している。行事に向けた制作にも取り組んでおり、廊下に飾られているバスに乗った子どもたちの表情からは、親子ハイキングを楽しみにしている様子が伝わってきた。

三間「空間・時間・人間」を大切に、子ども一人ひとりが主体的に遊べるようにしている

保育の中で、「空間・時間・人間」の三間を常に大切に保育している。園内には、子ども一人ひとりが自分の好きな遊びを満足するまでできる「コーナー」を設定して遊び時間を保障する他、その子に関わる職員は常に温かい対応を心がける等、個々を尊重することで自信を持って取り組む姿や楽しく遊ぶ様子が、どのクラスからも見ることができた。乳児の保育室は一人遊びを十分できる環境があり、年齢を重ねることで段階を追って友達と過ごす楽しさを経験できるように設定している。子どもの気持ちを尊重した遊びの環境が、自発性や意欲を育てている。

子どもが表現活動を楽しめるように、体育指導等の特別活動を取り入れている

年齢に応じて体育指導・造形指導・和太鼓等を行っており、特に体育指導では月に1回、3~5歳児が専門の講師から指導を受けている。訪問時には3歳児が屋上で体育遊びを行っており、集中して運動をするとても楽しそうな様子が見られていた。造形活動も外部講師の指導で2ヶ月に1回行って大胆な表現方法等を学ぶ等、様々な発見や個性を伸ばすきっかけとなっている。和太鼓は繰り返し練習し、大きくなった会で保護者に披露する等、様々な活動を無理にさせることはせず、子どもたちがやってみたいと思う気持ちを受け入れながら取り組んでいる。

4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
  • 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  • みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  • 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
日々の活動を行事につなげ、子どもたちが自ら進んで取り組めるようにしている

日々の活動の延長に行事があると捉え、毎日の子どもの活動が行事につながるようにしている。行事の準備では、子どもたちが一緒に行って興味を引き出せるようにする等、子どもたち自身で行事を完成させていくことで、期待感を持って取り組めるようにしている。主な行事には運動会、乳児の親子スポーツ、夏まつり、親子レク、大きくなった会等があり、全てに目標を設定して取り組むことで一人ひとり精一杯頑張ることが自信となり、達成感を得ることができている。保護者には大きくなった会で、子どもの成長の様子を見てもらっている。

皆で協力して最後までやり遂げることで、達成感を味わえる行事となっている

行事を行う際には目標と計画を立てており、子ども・保護者・職員が一緒になって行事をつくりあげていくことで、参加することを楽しめるようにしている。子どもたちは皆で話し合って共に準備を進めていくことで意欲的に取り組み、最後までやり遂げたいという気持ちが育っている。また、様々な行事を実際に楽しむことで達成感や満足感を味わえたり、相手の気持ちを汲む等、思いやりの気持ちが育つようになっている。行事後にも、その余韻を含めて日々の活動に活かすことで遊びの工夫や発展が見られている。

保護者の理解や協力を得られるよう工夫し、子どもたちの意欲につなげている

園の夏まつりは園と父母の会の協賛で行っており、父母の会役員を中心に園長・主任も出席して定期的に開催される役員会で意見交換を行い、行事の内容を決めている。園長は役員会の中で保護者の意見やアドバイスを聞くことができることで保護者のニーズを理解し、より良い夏まつりの開催へとつなげている。夏まつりでは制作・的当て・フォトブース・プラネタリウム「プロジェクションマッピング」・持ち帰り菓子・休憩室の設置等、有意義な話し合いの中から様々に楽しめる内容が決定しており、皆で楽しめる行事となった。

5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
  • 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  • 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
長時間保育について職員間で共通理解し、子どもたちの安心につなげている

延長保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携等を考慮して指導計画を作成している。子どもたちにとって「おうち」の延長となるように、大人も子どもも集えるような家庭的な環境設定を大切にしている。保護者の勤務時間等を考慮しながら必要な家庭に延長保育を行い、急な残業になった際にはスポット保育を使えるようにしている。夕方の延長の時間帯では、興味ある玩具を取り揃えて子どもたちがワクワクする場所になるよう環境を整えたり、子どもたちの憩いの場となってゆったりとくつろげる場所を設定する他、保育士の声かけにも留意している。

早朝・延長保育の時間帯は子どもの気持ちに寄り添いゆったりと過ごせるようにしている

早朝・延長保育の時間帯は、できる限り少人数で過ごすような環境を整えている。特に夕方は人数が多いために18時30分までは各クラスで過ごし、人数が減った時点でランチルームに集まって遊ぶようにしている。ランチルームには各年齢に応じて遊べる玩具や机上で遊べる玩具を用意し、くつろげる場所でゆっくり絵本を読んだり、一人ひとりがゆったり過ごせるようにしている。子どもたちの様子を見ながら、個々の情緒面や気持ちに寄り添いながら遊びの内容や玩具を工夫する等、異年齢で関わる大切な時間として交流が深められるような環境を整えている。

6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
  • 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  • メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  • 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
  • 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
  • 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
ランチルームで職員と一緒に楽しく、落ち着いて食事ができるように工夫している

1階にあるランチルームでは異年齢の子どもたちと職員が一緒に食事をして、おいしさや楽しさを共感し合ったり食事のマナーを伝えている。また、誤飲等がないか、子どもの様子を見ながら関わるようにしている。0歳児は安心して食べられるようにするため、0歳児保育室で食事をしている。ランチルームには1歳児から順番に行き、一人ひとりに「これからお食事だよ」と声をかけており、子どもたちはエプロン等の支度をして席に着いている。食事中も一人ひとりを尊重して丁寧に声をかけ、楽しく食事ができるよう配慮している。

メニューや味付け、色合い等を工夫し、おいしく安心して食べられる給食を提供している

給食の献立は、姉妹園と合同で給食会議を行って作成している。旬の食材を多く取り入れ季節感のある食事を提供する上で、味付けや色合いも工夫して食べやすい大きさに切る等、自園での工夫も取り入れ様々に配慮している。また、2週間のサイクルメニューを取り入れて喫食状況を見ながら、味付けや切り方を工夫して食べやすくしている。アレルギー症状がある場合には医師の診断書に基づき個々に応じた除去食・代替食を提供するため、献立表を保護者と園で確認し合って別トレイで配膳する等、誤食のないよう細心の注意を払っている。

食についての関心が深まるように、年齢や発達に応じた様々な食育活動を行っている

年間の目標に「おいしい食事を楽しく食べる子どもを育てる」と定め、様々な食育活動を取り入れている。季節の野菜に触れる機会を多く設け、匂いを嗅いだり皮をむいたり等を体験し、それを給食でも食べることができるようにしている。また、年長を中心に味噌・お月見団子・おはぎ等の調理活動を体験し、食材の活用方法を知らせている。栄養士からは年間を通して食に関する話をする等、子どもたちの食への関心を深めている。その他、季節毎に日本の伝統行事の意味を知らせ行事食を提供する等、目で見ても楽しめるような食事を提供している。

7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
  • 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  • 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  • 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
園便りの保健のページでは、子どもたちの健康や安全に留意する事項を伝えている

毎月発行している園便りの保健のページでは、健康面の留意事項を伝えている。年間では身体測定を月に1回、0歳児健康診断を月に2回、全園児健康診断を年に2回、歯科検診を年に2回、4・5歳児の視力検査等の保健行事を行い、子どもたちの健康状態を把握して記録している。幼児クラスでは健康教育としてケガや病気について伝える他、手洗い・体・虫歯・水遊び・鼻・目・耳・プライベートゾーン・風邪予防・早寝早起き等の話について伝えている。9月9日の「救急の日」には、消防士から安全に関する話を聞いて学んでいる。

看護師が中心となり、子どもたちに絵本や人形劇でわかりやすい健康教育を行っている

法人全体で行っている「いのちキラキラ」プロジェクトでは、幼児を中心に健康に過ごすために大切なことを定期的に伝えている。看護師のプロジェクトメンバーが各園を巡回し、絵本やパペット劇、クイズ形式等で命の大切さやプライベートゾーンについて子どもたちにわかりやすく伝えている。園内でも看護師が歯科指導を行って歯磨きの大切さを知らせたり、風邪予防として手洗いの仕方、うがいの大切さ、咳エチケット等について伝えている。手洗いでは石鹸を使ってしっかり洗えるよう繰り返し伝える他、絵で見てわかるポスター等を掲示している。

子どもの健康に関する大切な内容について、保護者にお便りや口頭で伝えている

日頃から保護者とのコミュニケーションを大切に考えており、子ども一人ひとりの健康状態を伝え合って快適に過ごせるよう配慮している。また、アプリを使って全園児の健康の記録を取り、一人ひとりの健康状態を保護者に伝えている。懇談会や個人面談等では、子どもたちの日頃の様子や健康に過ごすための活動内容を保護者に伝えている。毎月発行の園便りの保健のページでは、季節毎に流行する感染症や健康に過ごすために気を付けるべきことを知らせている。また、玄関の掲示やアプリ等も活用し、感染拡大防止に努めている。

8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
  • 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  • 保護者同士が交流できる機会を設けている
  • 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  • 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  • 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
保護者の子育ての考え方や就労等を考慮し、安心して利用できるようにしている

新入園時の個別面談では、保護者の子育ての考え方や就労について理解を深める他、保護者が安心して園を利用できるよう配慮している。乳児は毎日連絡帳でやり取りする等、一人ひとりの様子を伝え合っている。保護者からの相談がある場合は面接を行う等、都度保護者の気持ちに寄り添って配慮できるよう努めている。保護者のアンケートでは、残業等でお迎えが遅くなる際の親切な対応や保護者の体調を考慮した保育時間等、親身で柔軟な対応を評価する意見の他、職員への信頼を寄せる声が数多く示されている。

保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みを、様々な方法で行っている

日頃から登降園時には子どもの成長した様子、一人ひとりの遊びの様子、エピソード等を伝え合っている。定期的に行っている父母会は、役員以外の保護者の意見や要望を聞くこともできるため、保育を見直す良い機会となっている他、玄関には意見箱を設置してできる限り早急に対応している。また、年2回の懇談会や随時対応する個人面談の他、保育参加や保護者参加行事等、様々な園の行事に保護者の参加を呼びかけ、子どもの様子や保育士の関わりを見てもらう機会や交流できる機会を多く設け、保護者と職員が信頼関係を築けるようにしている。

子どもの発達や育児等について保護者に寄り添い、共通理解を持てるよう取り組んでいる

日頃の会話の中から保護者の育児の悩みや子育ての方法を一緒に考え、成長を喜び合うようにしている。懇談会では離乳食について、箸の使い方、トイレトレーニング、排泄について、手づくり玩具、就学に向けて身に付けておくべきこと等、年齢に応じた議題を用意してディスカッションを行う機会にしている。保育参加は日常の子どもたちの様子を見てもらいながら子育てについて共に考え、困っていることがあれば具体的な方法を伝える等、保護者と共通理解のもとで支援につなげている。個人面談では、一人ひとりの良いところを伝えるよう心がけている。

9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
  • 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  • 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域資源を活用し、職員以外の人と交流を深めるための機会を計画・実行している

園では近隣の公園に散歩する機会を多く設けて地域の方々との交流も図っており、散歩に向かう途中の商店街や交番に立ち寄って挨拶をする等、積極的に関わっている。また、地域の消防署の方に来てもらって火事について学んだり、AEDの使い方を職員が教えてもらったり、警察の方に来てもらっての安全指導等も行っている。その他、小学校の校庭を借りての運動会や、近くのお花屋さんへの買い物体験、近くにある幼稚園の庭を使わせてもらっての交流の機会もある。毎年の節分には、自分たちで制作したお面を付けて地域の「鬼行列」に参加している。

園の活動内容を、WEBサイトやSNSで地域の子育て家庭にも伝えている

園の情報は「保育園をのぞいてみよう」というタイトルでSNSで配信しており、様々な年齢の遊びの様子・食事・健康・行事について、動画・写真・コメントで伝えている。WEBサイトでは、園の特徴である異年齢児保育やスポーツプロジェクト、運動遊び・造形遊び、ワンルーフゼミ、子育て支援の「よちよちらっこひろば」等について周知している。地域の子育て家庭には健康講座・離乳食講座・楽器をつくろう・出前保育・親子で楽しむクリスマス・園開放等を定期的に行い、地域の方々と一緒に活動して交流を深める機会を設けている。

【講評】
子ども一人ひとりのプライバシーを守り、羞恥心に配慮した保育を行っている

幼児のプール遊びの際はテントや幕を屋上に張って行う他、乳児の水遊びも外部から見えないよう配慮している。身体測定やその他の着替えの際はカーテンを閉めたり、パーテーションで仕切りを設けている。着替える際は全裸になって着替えるのではなく、上下順番に行うよう繰り返し伝えている。幼児トイレは全てに扉を設置し、子どもたちが安心して排泄できるようにしている。排泄の失敗があった際は子どもの気持ちに寄り添い、温かい声をかけて対応している。25年続いている銭湯の体験では、男女で別れて入る等配慮している。

一人ひとりを尊重するため、日常の中で子どもの権利について学ぶ機会を設けている

一人ひとりが好きな遊びを選択し、自由に過ごせるような園内環境を整えている。また、子どもが自分の思いを相手に伝えられるように、言葉に出して発言する機会も設けている。職員会議では子どもの人権について全職員に周知する等、理解を深めている。また、人権週間に不適切保育について確認し合ったり、チェックリストで自らの保育を振り返っている。育児困難家庭や虐待については要保護児童対策地域協議会に参加し、自園の事例だけでなく、地域で起こっている事例や対応等も共有して防止に努めている。また、外部研修にも積極的に参加している。

法人作成のマニュアルに沿い、子どもたちの権利を守ってその意志を尊重している

子どもの人権や羞恥心に配慮した保育は、特に保育士間での連携が重要と考えている。職員間では職員会議やクラス会議、園内研修等で一人ひとりを大切にする保育について話し合い、保育士が子どもに対して適切に関われるよう努めている。子どもの様子に変化が見られたり、保護者の様子がいつもと違うと感じられた際には努めて自然に言葉をかけ、必要に応じて園長・主任に伝える等、適切な対応を取るようにしている。また、職員間でも問題を感じた際は声をかけ、子どもへの対応が適切であったか等を話し合える関係性を大切にしている。

1.子どものプライバシー保護を徹底している
  • 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  • 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
  • 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  • 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  • 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
日常の保育が、手引書やマニュアル等の基本事項に沿って行われているか確認している

手引書やマニュアルは「法人の理念・社会的責任・健康及び安全・子育て支援・職員の資質向上」等の項目で作成されている。一連のマニュアルは事務所に保管する他、職員一人ひとりにマニュアル・手引書を配布し、いつでも確認できるようにしている。各クラスにはPC1台、職員一人ひとりにタブレットを配布し、手引書やマニュアルの確認が容易にできるよう配慮している。職員の手引書等は、必要に応じ法人内で見直し改定される場合もあるため、新任職員研修会や職員会議でマニュアルについて解説する等、基本事項や手順を理解する機会も設けている。

提供しているサービスの基本事項やマニュアル等は都度検討し、内容を変更している

施設日誌や保健日誌、職員会議等で情報を共有する等、常に全職員が確認できるようにしている。保育によって職員会議に参加できない職員には、会議録やアプリを活用して共通認識につなげている。日々の子どもたちの活動の様子は職員会議やその他の話し合いで伝え合う等、全職員で全ての子どもたちを見るよう努めている。子どもたちは日々成長しているため、現在の子どもの発達や興味との整合性を都度確認し、園内の環境を整えている。法人内の合同園長会議や主任会議では園の状況を話し合い、更なる保育の質の向上につなげている。

保護者の意見やアンケートから要望を把握し、必要に応じて保育や環境を見直している

保護者からの意見や質問については、園便り等でわかりやすく説明している。父母会からの要望を取り入れることも多いため、園に対する保護者の高い満足度につながっている。保護者の参加行事後にはアンケート調査を実施し、結果をまとめて内容を把握し、今後の参考にしている。行事の見直しや変更がある際には、職員会議で周知している。また、姉妹園研修を実施して他園の良いところを自園に活かしたり、ケガがあった際にはその事例について検討する他、玩具の破損等の様々な内容も共有して常に安全に遊べる環境を確保している。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2025年5月28日~2026年3月31日

【評価者修了者No】

H1001034,H1901073,H1801022

評価結果のダウンロード

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