評価結果

標準の評価

基本情報

【法人名称】

社会福祉法人婦人の園

【事業所名称】

社会福祉法人婦人の園インマヌエル

【サービス種別】

障害者支援施設

生活介護
施設入所支援

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1) 利用者一人ひとりの尊厳を尊重した支援
2) 利用者主体・意思を尊重したサービスの提供
3) 安心・安全で安定した生活と支援の確保
4) 職員が連携し、学び続ける組織づくり
5) 地域とのつながりを大切にした開かれた事業運営

職員に求めている人材像や役割

・「全ての人が『共に生きる』ことに迷いのない社会へ」という法人の使命に基づき、利用者一人ひとりの尊厳を大切にし、その人らしい生活を支えるという事業所の理念を理解し、日々の支援に実践できる職員を求めている。
利用者の思いや状況を丁寧に受け止め、個別性を意識した支援を行うとともに、職員間で情報を共有し、チームの一員として協力しながら支援に取り組める役割を担うことを期待している。
また、日常の支援や業務の中で気づいた課題や工夫を積極的に発信し、サービスの質の向上や地域福祉の向上につなげていける姿勢を重視している。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・法人使命に基づき、利用者の生活・地域福祉を支える専門職としての自覚と責任を持ち、常に利用者の立場に立って考え行動する使命感を持ってほしいと考えている。
利用者が安心して自分らしく生活できるよう支援することが自らの役割であることを意識し、日々の業務に誠実に向き合う姿勢を期待している。
さらに、支援は一人で完結するものではなく、職員同士や家族、関係機関、地域と連携しながら行うものであるという意識を持ち、学び続け、成長し続ける姿勢を大切にしてほしいと考えている。

全体の評価講評

特によいと思う点

地域との関係づくりや地域貢献に対する職員の意識は以前はあまり高くなかったが、移転新築が近づくと共にフューチャーセッション(移転後も継続)などの影響もあって意識が高まり、カフェ開業やトマト農園の手伝いなど具体的な活動が増えることで数値と意識が向上している。移転新築後は地域住民との具体的なパイプをさらに太くすることに努め、地元小山町との相互防災協定や住民参加の合同避難訓練(令和4年12月初実施)開催、カフェ設置、新タイプの事業所開設も期待したい。

法人理念「自分を愛するようにあなたの周りの人を愛せよ」が職員により理解しやすく浸透するように、ミッション(使命)「全ての人が『共に生きる』ことに迷いのない社会へ」、ビジョン(目指す姿)「誰もが安心して生活できる場所~互いに尊重できる関係づくり~」、バリュー(行動指針)「誰もが自分らしく生活し続ける・誰もが個のために集団を大切にする、誰もが誰かのために頑張ることができる機会を得られる、誰もが地域の一員として活躍する」を今年度より掲げ、広く周知徹底して取り組んでいる。

地域貢献活動として主に法人本部が、他法人がおこなっている貧困世帯の子ども達を対象にした学習(生活)支援や介護初任者研修の協力を実施しているほか、小山町民と御殿場市民を対象にフードバンク活動に協力するほか、福祉ニーズの把握や障害者への理解の促進、地域の福祉力、福祉サービス向上のために「地域連携推進会議」を年1回開催している。利用者が施設外で活躍する機会が増えることで、障害者施設への理解が深まっていくと推察する。地域貢献や施設外活動を通じて住民との交流機会が拡大し、地域に根差した施設となるよう希望する。

さらなる改善が望まれる点

事業課題の明確化や計画策定の手順は年度末の調整会研修で決定し、指導員会議では現場意向を反映できるようにしている。前回評価時から「共に生きる」をテーマに「共に生き、共に学び、共に支える関係づくり」に取り組んでおり、特に虐待防止策の強化と虐待の一掃、障害者差別解消法に係る取り組み(合理的配慮)には外部関係者の意見も取り入れて、客観的な指標作りが必要と感じる。

緊急時マニュアルのほか、諸規程ファイルに2025年度目的・目標、組織図、年間予定表、コロナ対策、定礎、運営規程、地域連携推進会議運営規定、就業規則、職員行動規範、苦情解決の仕組みについて、与薬マニュアル、男性与薬時ルール、女性与薬時ルール、ハイリスク薬について等を整備している。新人職員が入職したこの機に各種マニュアル見直しを希望する。利用者の呼称は計画書にあげて実施しているが、記録や議事録等へ利用者名や職員名を記載する際には「名字」を使い、同姓同名の場合は「フルネーム」での記載をお願いしたい。

利用者とともに職員の個性を大切に働きやすい職場づくりに取り組んでいると思われるが、職員アンケートでは「医療面での丁寧なサポート、理念・ビジョンの周知、利用者・職員ともに自由で個性を大切にしてくれる、カフェを地域住民が利用できる」等のほかに、規律のゆがみや責任感の欠如・リスク管理の不備を感じさせる意見が良い点にもあがっていた。今年度ビジョンにある「誰もが」は職員も含まれていると考えるが、ある程度の具体的な職員行動指針も必要かと考える。先ずは喫煙場所の周知からお願いしたい。

事業者が特に力を入れている取り組み

キリスト教精神に基づいて「神、われらと共に居ます」を根底におき、「本人理解と合理的配慮による意思決定支援」、「虐待防止法と障害者差別禁止法に関わる取り組みと遵守」等を明示している。職員には「どのような状況にある人でも『自分と何も変わらない人でありみんな違う個人であること』を知る」こと等を伝えている。園長が日曜礼拝や年度初めの職員オリエンテーション、夏季職員研修など機会をとらえて理念等について繰り返し話している。理念である「共に生きる」をテーマに「共に生き、共に学び、共に支える関係づくり」に取り組んでいる。

前年度の退所者数は3名で主な退所理由は病死となっている。訪問時、多目的ホールには亡くなった利用者の写真を飾っていた。利用者聞き取り時に「女性1名と男性1名が亡くなった」「女性利用者の葬式はここでやった。男性利用者は病気で亡くなって両親が来て別の場所で葬儀をした」と話す方もいた。男性利用者とはお別れの会を催し、亡くなった方を他の利用者や職員がともに偲びつつお見送りをしている。

今年度新卒職員が入職したことを受け「メンター制度」を導入している。今回の新人職員にはサブチーフが直接の相談役となる先輩職員となり、月1回程度面談と振り返りをおこなっている。また、サービス管理責任者、チーフを交えての評価の時間をもち、年度末にはさらに園長を交えて1年の振り返りと次年度に向けた目標設定についての面談をおこなっている。メンター制度ではあるが全職員で新人を育てるという環境づくりに努めている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査時点での利用者は48人でその内訳は、男性23人、女性25人、平均年齢は53.8歳、平均入所期間は23年6ヶ月と長い。この中から施設側とも協議して会話が可能な方9人を選んで頂き聞き取りを実施した。
  • 調査方法:聞き取り方式  
    利用者には予め施設側に趣旨を説明して頂き、聞き取りの際は評価者が各々別の会議室などを使い1対1で聞き取りを実施した。
  • 有効回答者数/利用者総数:9/48(回答率 18.8% ) サービス毎の利用者総数
      利用者総数 共通評価項目による
    調査対象者数
    共通評価項目による
    調査の有効回答者数
    利用者総数に対する
    回答者割合
    生活介護 48人 9人 9人 18.8%
    施設入所支援 48人 9人 9人 18.8%

総合的な感想では「大変満足」が4人=44.4%、「満足」と「大変不満」が各2人=22.2%ずつ、「不満」が1人=11.2%で、満足以上の回答は6人=66.6%という結果だった。各項目を見ると「清潔感」で全員が満足と答えていて、「いいえ」の回答はほぼ1人という状況である。最後の自由意見を読むと「80歳で良い人。若い人の模範になります」、「男性利用者の彼は心の支えになっている。結婚式する予定」、「サビ管さんに任せているので安心です」など満足な声が聞かれた。ほかには「行事など年1回は町長に来てほしい」、「1人暮らしは危ないから学園の方が安全で良い」などの意見・要望が聞かれた。朝礼・礼拝から日中活動、入浴、食事などの様子を観察した。4年前に移転が完了して2度目の評価受審だが、晴れた日には真正面に富士山が聳え立ち、広くて吹き抜けの食堂がすがすがしく、全ての居室や作業室も廊下でつながって、安全で快適な住環境となっている。

アンケート結果

4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 8名 (89%)
どちらともいえない 1名 (11%)

「はい」が8人=88.9%、「どちらともいえない」が1人=11.1%という結果だった。コメントとしては「ほぼ毎日パンの仕事をして、三島のお店に販売する」、「サビ管は優しい。気にかけてくれる」、「新しく入った職員もやさしいです」、「担当は買ってくれる。洋服買った。味噌ラーメン食べた」、「担当は時々怒る。個別外出で墓参りをした」などの声が聞かれた。

2.事業所の設備は安心して使えるか

はい 8名 (89%)
どちらともいえない 1名 (11%)

「はい」が8人=88.9%、「どちらともいえない」が1人=11.1%という結果だった。コメントとしては「風呂はゆっくり入っている。先生が忙しい時はできない。土曜日、新しい先生がやってくれた」、「手芸が趣味です」、「寒い。エアコンあるが調整して欲しい。リモコンは職員が持っていて部屋にない」などの声が聞かれた。

3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか

はい 6名 (67%)
どちらともいえない 3名 (33%)

「はい」が6人=66.7%、「どちらともいえない」が3人=33.3%という結果だった。コメントとしては「ピエロは楽しい。やりがいがある。25歳の新人が入所した」、「ケンカしない。女の子入ってきた。靴履かずに裸足、若い子(20代)。亡くなった女性利用者の写真が飾ってあった。いい子だった」、「7月に急に亡くなった男性利用者がいる。悲しい」などの声が聞かれた。

4.【生活介護】
事業所での活動は楽しいか

はい 6名 (67%)
どちらともいえない 2名 (22%)
いいえ 1名 (11%)

「はい」が6人=66.7%、「どちらともいえない」が2人=22.2%、「いいえ」が1人=11.1%という結果だった。コメントとしては「10時からアメーラトマト。カフェパズル、みーちゃんパンする」、「朝の会の発表で活動決まる。毛糸、ゴムでシュシュづくり。祭りで売る」、「唯一のパン職人。パズル・イベントが月2回。カスタード、クリームパン。4工程ある。2人でする」、「毎日刺繍している。皆とマンガ館に行った。聖誕劇はコーラスで外でやる」、「絵を描く。ドライブ行く。朝の礼拝聞いている」という意見があった。

5.【自立訓練(機能訓練)】 
事業所での活動が生活する力の向上に役立っているか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

6.【自立訓練(生活訓練)】
事業所での活動が生活する力の向上に役立っているか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

7.【就労移行支援】
事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

8.【就労移行支援】
職場見学・職場実習等の、事業所外での体験は充実しているか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

9.【就労移行支援】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

10.【就労継続支援A型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

11.【就労継続支援A型】
給料(工賃)等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

12.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

13.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

    利用者調査の有効回答者数が3未満でしたので、プライバシーの保護により、回答内訳は表示されません。

14.【施設入所支援】
食事の時間は楽しみになっているか

はい 5名 (56%)
どちらともいえない 4名 (44%)

「はい」が5人=55.6%、「どちらともいえない」が4人=44.4%という結果だった。コメントとしては「給食は美味しい」、「美味しい。マンネリ化している」、「巻きずし食べた。美味しかった。厨房さんと仲良くしている。栄養士は知っている。唐揚げ好き。魚、野菜が多い」、「あまり眠れない。鼻が詰まって・・・。薬は飲んでいない。教会に毎週日曜行く(全員で)」などの声が聞かれた。

15.【施設入所支援】
休日や夜間に、好きなことができるか

はい 5名 (56%)
どちらともいえない 4名 (44%)

「はい」が5人=55.6%、「どちらともいえない」が4人=44.4%という結果だった。コメントとしては「居室でゆっくりする」、「キーボードを弾く(居室で)。昼間はドライブ、買い物。夜は熊が出るから外出禁止です」、「パズルでコーヒーを飲む。居室でのんびりしている。我慢する」、「個別外出で山梨、おもちゃ館(石原裕次郎)。担当と2人で行った。希望した。おしっこ少し漏らしてしまった」、「寝ている。寒くない。エアコンは先生がやってくれる。教会月1回。イースターも感謝に行っている」などの声が聞かれた。

16.【施設入所支援】
利用者の個別の要望や状況に応じた支援を受けているか

はい 4名 (44%)
どちらともいえない 5名 (56%)

「はい」が4人=44.4%、「どちらともいえない」が5人=55.6%という結果だった。コメントとしては「優しい人が好き。○○先生は面白い」、「健康診断は受けている」、「選挙あるけど投票はしない」、「意見の合う職員がいる」という意見があった。

17.【施設入所支援】
職員が利用者の家族等に連絡をする場合、方法や内容等についてあらかじめ利用者の希望が聞かれているか

はい 4名 (44%)
どちらともいえない 4名 (44%)
いいえ 1名 (11%)

「はい」と「どちらともいえない」が各4人=44.4%ずつ、「いいえ」が1人=11.2%という結果だった。コメントとしては「姉のうちに帰省する」、「大森の両親は昇天したので帰らない」、「楽しいから、もう脱走しないから。九州に兄と姉がいる」、「正月帰省。弟(新宿)、妹(多磨)。岩手に帰れていない。雪降っているから。今も帰りたい。父とたまに電話する」、「連絡取れてない。両親死去。兄はトラック運転手だった。3人姉がいる。何かあれば職員に言う」などの声が聞かれた。

18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 9名 (100%)

回答を寄せた9人全員が「はい」と答えている。コメントとしては「たまにモップで掃除する。タンスの整理は職員」、「掃除、片付けは自分でする」、「掃除やっている。ほぼ毎日。風呂はゆっくり入っている。温まれる」などの声が聞かれた。

19.職員の接遇・態度は適切か

はい 6名 (67%)
どちらともいえない 3名 (33%)

「はい」が6人=66.7%、「どちらともいえない」が3人=33.3%という結果だった。コメントとしては「職員はやさしくて丁寧です」、「友達が亡くなると悲しいです」、「怖い人はいません」という意見があった。

20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 8名 (89%)
どちらともいえない 1名 (11%)

「はい」が8人=88.9%、「どちらともいえない」が1人=11.1%という結果だった。コメントとしては「コロナもケガもない」、「股関節で入院した。だいぶん前。走るのは無理です」、「亡くなった女性の葬式に前施設長が来てくれた。病気でなくなった男性もいる。父・母が来て別の場所で葬儀した。ここではしなかった。男性で以前入院して退院して帰ってきたら大人しくなってた」などの声が聞かれた。

21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 4名 (44%)
どちらともいえない 4名 (44%)
いいえ 1名 (11%)

「はい」と「どちらともいえない」が各4人=44.4%ずつ、「いいえ」が1人=11.2%という結果だった。コメントとしては「仲良しが多いけどたまにケンカする」、「女同士のケンカは避ける」、「仲良くしている。何もしていないのに『ドロボー』『いじわるばあさん』と言われる」、「ケンカしちゃった。ウォークマン欲しかったけど、ダメと言われた。カラオケ大会でもっと歌いたかった」などの声が聞かれた。

22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 4名 (44%)
どちらともいえない 5名 (56%)

「はい」が4人=44.4%、「どちらともいえない」が5人=55.6%という結果だった。コメントは特に聞かれなかった。

23.利用者のプライバシーは守られているか

はい 6名 (67%)
どちらともいえない 3名 (33%)

「はい」が6人=66.7%、「どちらともいえない」が3人=33.3%という結果だった。コメントは特に聞かれなかった。

24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 5名 (56%)
どちらともいえない 4名 (44%)

「はい」が5人=55.6%、「どちらともいえない」が4人=44.4%という結果だった。コメントとしては「頑張っていく。目標は80歳」、「後見人(弁護士)から書類がくる」、「昔はビーズをしていた」、「また、ハワイに行ってみたい。ワイキキビーチ、ダイヤモンドにも行った」、「要望を聞いてくれる。Bグループの実習がある。色んなことをする。買い物や食事(デパート)」、「目標はない」、「あんまり言えない。自治会(8人)では言っている」などの声が聞かれた。

25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 4名 (44%)
どちらともいえない 5名 (56%)

「はい」が4人=44.4%、「どちらともいえない」が5人=55.6%という結果だった。コメントは特に聞かれなかった。

26.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 4名 (44%)
どちらともいえない 5名 (56%)

「はい」が4人=44.4%、「どちらともいえない」が5人=55.6%という結果だった。コメントとしては「言えている」、「決まった人に言う。サビ管が話しやすい」という意見があった。

27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 4名 (44%)
いいえ 2名 (22%)
無回答・非該当 3名 (33%)

「はい」が4人=44.4%、「いいえ」が2人=22.2%、「非該当」が3人=33.4%という結果だった。コメントとしては「以前話したことある」、「困った人がいたら助けてあげている」、「知りません」という意見があった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
キリスト教精神を背景に一日が祈祷ではじまり祈祷で終わる生活を継続している

キリスト教精神に基づいて「神、われらと共に居ます」を根底におき、「本人理解と合理的配慮による意思決定支援」、「虐待防止法と障害者差別禁止法に関わる取り組みと遵守」等を明示している。職員には「どのような状況にある人でも『自分と何も変わらない人でありみんな違う個人であること』を知る」こと等を期待している。園長が日曜礼拝や年度初めの職員オリエンテーション、夏季職員研修などの機会をとらえて理念等について繰り返し話している。今年度は「共に生きる」をテーマに「共に生き、共に学び、共に支える関係づくり」に取り組んでいる。

4年前に移転新築が完了し既に新しい生活がスタートしている

園長、支援部長、サビ管等は自ら率先垂範して園運営に携わり、利用者・職員のほか面会日や保護者会でも、家族に対して自らの役割と責任について伝えている。広報誌である年誌「インマヌエル便り」には理念の深い意味や自身の所感などを記述し園を巡る社会情勢などを報告している。また、朝礼、食前のお祈り、職員会議、支援員会議などで園長などが理念・方針の実現に向けて説明をおこない、職員意識の喚起を促すなど努めている。移転新築が2021年秋に完成し、全員が新施設に移行して新しい生活を送っている。

不適切な支援の一掃を希望し新しいインマヌエル像の構築を望みたい

重要案件は運営委員会と理事会で検討して決定し、内容・経緯は職員会議で職員に伝えるほか利用者にも日曜礼拝などで伝えている。昨今、不適切な支援に対する社会の目が厳しく、ヒヤリハット・事故報告など毎月事故防止委員会にて再発防止策などを検討している。職員からは、移転新築後に地域との関わりが増えた、ことを評価する声が多い一方で、いわゆる不適切な支援がなくならない事や、職員の気のゆるみや死亡を含む事故の多さなどの指摘が聞かれた。移転新築が完了したことで見学者や来訪者も増えており、新しいインマヌエル像の構築を望みたい。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
個別面談の機会を設けるほか常設の相談窓口の設置についても検討している

利用者の意向把握として、園内にオピニオンボックスという意見箱を設けるほか、日々の支援で職員が聞き出したことは生活班日誌に書き込んで職員間で共有している。月1回の利用者自治会「きぼうの会」は、旅行の行き先や食事の希望などを聞いていたが、日曜夜では疲れやすいとの意見をもとに土曜午後開催に変更した。また、人前では言い難い事柄や意見を言えない人に対しては個別面談の機会を設けるほか、常設の相談窓口を設置する方向で検討を行っている。

地域との連携を深め防災協定や合同避難訓練も開催できるよう希望する

以前は利用者が特養等に職場実習で出向くほか町内病院・施設による交流会「ふれあい広場」に職員が参加して情報収集・人脈作りなどを実施していた。職員アンケートでは以前は地域との関係づくりや地域貢献に対する意識は低かったが、移転後はその意識が高まり、カフェ開業やトマト農園手伝いなど具体的な活動が増えると共に満足度も向上している。今後は地域とのパイプをさらに太く揺るぎのないものとすることで、地元小山町との相互防災協定や合同避難訓練なども開催するほか、町から要望のある生活介護等障害サービス提供が可能となるよう望みたい。

外部関係者の意見も取り入れ客観的な指標作りの構築が必要と感じる

中期計画に沿って2021年秋に移転新築が完了した。今年度事業計画では、組織図、担当者名、班ごとの目標なども決めて取り組み、課題の明確化や計画策定の手順は年度末の調整会研修で決定して、指導員会議では現場意向を反映できるようにしている。前回評価時より「共に生きる」を大きなテーマに据えて「共に生き、共に学び、共に支える関係づくり」の実現に取り組んでおり、特に虐待防止の強化と虐待の一掃、障害者差別解消法に係る取り組み(合理的配慮)は外部関係者の意見も取り入れ、客観的な指標作りとガイドライン構築が必要と感じる。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
職員行動規範や個人情報保護についても更なる研鑽機会実施を希望する

職員が守るべき法・規範・倫理については、「インマヌエル職員行動規範」の中に明示され職員全員に配布している。行動規範の中では「具体的行動規範」の項目として利用者への体罰、プライバシーの侵害、人格無視などの禁止事項が明文化され、職員会議や夏季職員研修などで園長などが説明している。また、利用者自治会でも「さん、君」など呼称について話し合っている。職員アンケートでは「情報の保護」や「個人情報保護」についての職員の認識がまだまだ低いため、さらなる研鑽機会の設置をお願いしたい。

地域に住む障害者も参加できるような新しいタイプの事業所開設を検討している

インマヌエルは過去40年間、障害者支援施設単体で運営を続けてきたが、移転したことで、地域に住む障害者のほか健常者の方々にも参加して貰えるような、新しいタイプの事業所開設を検討している。障害者が就労できるような作業所に加えて遊びもできるようなキャンプ場機能を併せ持った事業所などを想定している。コロナがほぼ収束したことで、より現実的で具体的なプランが見える化されるよう期待する。

施設行事に地域の方がもっと参加できるような仕掛け作りや工夫を求めたい

第三者評価受審は8回目で、コロナ前は第三者委員が年6回来訪して、利用者・職員に面接してアドバイスなど実施している。また、年1回700部発行の広報誌「インマヌエル便り」を利用者・家族、関係機関に配布するほか、施設入り口に掲示コーナーを設けて地域の人の目にも触れるよう図っている。インマヌエルをもっと知って貰う為には、ホームページやSNSの活用のほか新たな地域向け情報誌発行、インマヌエル祭や聖誕劇などの施設行事に地域の方がもっと参加しやすいような仕掛け作りや広報などでの工夫も望みたい。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
新しい施設が町の福祉避難所に指定されたことから総合的なBCP整備を整備した

リスクマネジメントについては特に優先順位は付けていないが、感染症・高齢化・事故・地域関係・保護者の高齢化・職員の労働環境・災害対応等の案件について、事故(虐待)防止委員会、班会議、保健・給食会議等で話し合うほか、災害については災害時対応マニュアルを整備して、必要な対策を実施している。移転新築が完了して地元小山町から福祉避難所に指定されたことから、相互防災協定や合同避難訓練(令和4年12月初実施)などを含めた総合的なBCPを既に整備している。

目指す目標と達成度合いを測る指標の明確化が課題である

利用者の安全確保については経営層が重点施策として「安全」、「美化」、「効率」として掲げ、サービス提供場面に付いてはヒヤリハット・感染症予防マニュアル・不審者対応マニュアルなどが整備されている。防災面では、施設が東海地震の想定範囲に位置することから職員間の防災分担表や避難時の連絡網などは既に整備済みであり、事故虐待防止委員会を毎月開催して、危機管理マニュアルと共に自己点検と再発防止策も策定している。今後は、個々の項目について目指す目標と達成度合いを測る指標の設置と明確化が課題となっている。

PCをバージョンアップしてLANを強化するほかインターネット等の活用も進んでいる

館内LANと市販ソフトを導入してシステム全体のバージョンアップを図っている。共有化ソフトを自製して情報共有強化を図り、会計情報にはアクセスできないようアクセス権も設定されている。個人情報などは鍵付きキャビネットに保管し、ホームページとSNSについては外部委託してリニューアルし、さらに使いやすいようレベルアップを図っている。法人として「個人情報保護規定」が整備され利用目的の特定や利用の制限は決められているが、保有する個人データの開示方法についてはもう少し詳しい取り決めが必要である。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
ハローワーク、各教育機関等との連携により人材確保を目指すが以前より困難である

人材はハローワークや県社協、各教育機関との連携により確保を目指しているが以前よりも困難な状況となっている。人事制度は運営委員会で人事方針を話し合い、募集に際しては運営委員による面接があり、入職時には試用期間を設けることで施設・本人の双方で見極めを経て合否を決めている。運営委員会で原案を作り、クラブ配属や係り分担など本人の適性等も考慮しながら適材適所となるよう配置を決めている。資格取得による昇格制度や研修希望には可能な限り対応しており、恒例の夏季研修とレポート発表は職員からも好評である。

職員育成のためキャリアパス・人事考課を踏まえた個人別育成計画策定が必須である

キヤリアパス・人事考課はまだ検討段階で基本的には年功序列を基本とした独自の給与体系を維持している。社会福祉士など資格取得は奨励し、研修は新人のほか各段階向けの研修を揃えて、夜勤のできる若手職員が定着できるよう努め、個々の職員毎の目標と研修の計画作りを課題としている。職員には福祉のプロとしての品性や資質を備えていることが必須項目であり、今後インマヌエルを背負って立てるような幹部候補の育成のためにも、よく考え抜かれたキャリアパスと人事考課制度を踏まえた個人別育成計画の策定が必須である。

経営層がビジョンを明確に打ち出し率先して取り組む姿勢が重要である

職員アンケートでは、清潔感のある職場、利用者の就労・活動の場が増えたことを評価する一方で、職員不足、職員と利用者双方のストレス増大と虐待への危惧、リーダーシップ不足、自由過ぎること、など見過ごせない意見が出ている。開設時より「諦めない支援、見捨てない支援」を標榜し他では断られるような方も受け入れ続けてきたが、職員の疲弊と不満の増大が虐待への導火線になることが最も危惧される。職員の意見・不満には迅速に対処しつつも、施設が目指す具体的な構想とビジョンを明示する事、経営層が率先して取り組む姿勢が重要と考える。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

・理念・基本方針を日常支援に確実に反映させるためには、利用者理解を深めるとともに職員間で支援の考え方や情報を共有し一貫した支援を行う体制づくりが必要であると考え、この課題を重要課題として抽出して、目標に据えた。
・具体的には、法人使命の「全ての人が『共に生きる』ことに迷いのない社会」実現に向け、「日中活動と園内支援の充実」「本人理解と合理的配慮に基づく意思決定支援」「虐待防止法と障害者差別解消法に係る取り組みと遵守」等を重要課題に位置づけ、短期的目標を下記の通りに設定した。①個々の利用者の思いや特性をより丁寧に把握し意向を支援内容や日中活動に反映できる体制を整える。②外出支援や地域交流、園内活動を通じて、利用者の社会参加や生活の質の向上につなげること、以上に取り組んだ。
・その結果として、支援内容のばらつきが軽減され利用者状況に応じた安定した支援提供につながり、日常の支援を振り返り意見を出し合う機会が増えたことで、支援の工夫や改善につながった。一方で、支援内容共有や振り返りはさらなる定着や工夫の余地があり目標は概ね達成したものの、引き続き取り組みを継続する必要が確認された。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

・振り返りと今後の方向性としては、定期的な会議や情報共有を通じて、個々の状況や支援内容への共通理解が深まり、支援の質の向上につながったことが確認できた。一方で、支援内容の振り返りや情報共有については職員の経験や役割により理解や実践に差が生じる場面もあり、さらなる工夫が必要であることが明らかとなった。これらを踏まえ、今年度は前年度取り組みを継続しつつ、支援の振り返りや共有の方法をより分かりやすく整理すること、職員一人ひとりが支援の意図や方針をより意識して実践できるよう、研修や話し合い機会を充実させることを新たな目標として設定した。今後も、理念・基本方針に立ち返りながら、組織として支援の質の向上に取り組み、安定したサービス提供体制の構築を進めていく。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

・チームとして支援する体制強化が不可欠と考え、経験年数や専門性に差がある中で個々の力を活かし組織として支援の質を高めていく必要性があったことを背景に、理念・基本方針を日常の支援に確実に反映させるため人材育成と職員間の連携強化が重要と判断し、目標に据えた。
・具体的には、職員会議やミーティングを活用し、支援の振り返りや課題の共有、意見交換をすることで連携強化を図った。また、職員個々の状況を把握し、必要に応じて助言やフォローをするとともに研修・OJTを通じて知識や考え方の共有に努めた。職員が主体的に支援に関わりチームとして支援を進められる体制づくりを進めた。
・その結果として、職員が自らの役割を意識しながら支援に取り組む姿勢がみられるようになり、職員間での情報共有や相談が活発になった。また、チームで支援内容を検討する機会が増え、工夫や改善につながる事例が見られるようになった。一方で、育成や情報共有方法は、職員により理解・実践に差が生じる場面もあり、引き続き取り組みを継続する必要があることが確認され、全体として目標は概ね達成され、支援体制の安定化につながった。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

・振り返りと今後の方向性としては、前年度取り組みを検証した結果、職員育成やチームでの支援体制づくりが支援の質の向上や職場の安定につながっていることが確認できた。一方で、育成の進め方や支援の振り返りはより計画的・継続的におこなう必要があるという課題も明らかとなった。これらを踏まえ、今年度は、人材育成計画や個人別育成計画をより明確にして計画的な育成を進めること、チームでの話し合いや振り返り機会を充実させ、職員間の連携をさらに強化すること、を目標に設定し、理念・基本方針の実現に向けた取り組みを進めていく。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
多種多様な媒体を活用して施設情報を提供している

施設パンフレット、ホームページ、SNS、ワムネット等の多種多様な媒体を用いて施設情報を提供している。2018年にホームページのデザインを更新し、施設紹介、支援内容、情報公開、求人情報について紹介し、「お知らせ」があれば掲載する仕組みである。支援内容にある、年間行事・1日の流れ・作業活動・余暇活動・外出実習・地域活動等が現状の支援内容と合っているかの確認と更新を希望したい。また、施設パンフレットは新築施設の上空写真、平面図等を紹介したものなので、旧施設時と同様の「3つ折りパンフレット」の作成をを希望する。

継続して第三者評価を受審して施設の情報提供とサービスの質向上を図っている

4年度に続き今年度第三者評価を受審して施設の情報公開と透明性を図り、サービスの質向上に努めている。職員アンケートで前年度より良くなったと思う点に「カフェの営業」「虐待防止や法令遵守に関する周知が徹底され日々の業務にあたる姿勢が強化された」「地域との共生共存という目標を掲げ利用者と地域住民との交流が増えた」「毎月の防災訓練で利用者がスムーズに動けるようになった」等の意見があった。訪問時、聞き取り対象の方が「今日はカフェなのでできません。カフェにも来てください」と伝えに来た姿から、やり甲斐と責任を感じた。

基本的にはどのような方の見学でも受け入れる体制を構築している

入所希望者の援護自治体からの問い合わせの際には、施設概要等に関する資料を提供しているほか、入所希望者の見学時には、個々の状況(車いす利用、体験入所、現在入所している利用者の動向等)にも適切に対応できるよう心がけている。「全ての人が「共に生きる」ことに迷いのない社会へ」という法人の使命に基づき、基本的にはどのような方の見学でも受け入れる体制を構築している。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
事前見学時や契約時には施設での生活の流れやルール等について分かりやすく伝えている

事前の見学時も含め、新規利用者との契約時に契約書や重説を用いて、施設での生活の流れやルール等について利用者・家族等に分かりやすく伝えて同意を得ているほか、利用者預り金等の同意書を取り交わしている。事前面談は東京に場所を設けて園長、支援部長、サビ管等で出向いて面談を実施し、本人の状況、普段の日課、支援で困ること、他害をするタイミング、日課で苦手な場面、食事、薬、外出、その他(好きなこと)等について細かく聞き取っている。面談時に利用者・家族の要望を確認して、アセスメントシートを作成している。

入所直後はケース担当を中心に利用者の状態を随時確認し生活班で課題を共有している

利用者の特性や診断名、注意事項を記録してケース記録ファイルにまとめ職員間で共有している。ケース担当が中心となり入所後の利用者の状態を随時確認し、何かしらの不安やストレスを抱えている状況がみられた際には、生活班内で課題を共有し対応に努めているほか、居室環境にも、本人や家族等との意見を可能な限り反映させている。利用前の生活を踏まえ、趣向を反映させた居室づくりをおこない、家庭的で使い慣れた家具の持ち込み等も自由として落ち着ける環境づくりに配慮している。

亡くなった方を偲び他利用者と職員がともにお見送りをする環境がある

前年度の退所者数は3名で主な退所理由は病死となっている。利用者が退所となる際には本人のアセスメントシートや日常記録を分かりやすくまとめ、本人・家族の了承のもと、事前に移行先にも説明をしている。訪問時、多目的ホールには亡くなった利用者の写真が飾られていた。聞き取り時に「女性1名と男性1名が亡くなった」「女性利用者の葬式はここでやった。男性利用者は病気で亡くなって両親が来て別の場所で葬儀をした」と話す方もいた。男性利用者とはお別れの会をおこない、亡くなった方を他の利用者や職員がともに偲んでお見送りをしている。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
2025年度からケース会議に利用者本人にも参加してもらい開催している

利用者の心身状況や生活状況等は、職員共用の記録ソフト(体重測定表、排便管理表等)に利用者の日々の状況を残している。利用者・家族の意向や要望を聞き取り、アセスメント等から課題を抽出してサビ管が個別支援計画書を作成し、利用者・家族に説明の後同意を得ている。2025年からは利用者本人にもケース会議に参加してもらい、本人の意向や要望を直接聞き取るよう配慮している。年度末のケース会議時に利用者ごとのアセスメント内容の振り返りにて必要に応じた見直しをおこない、利用者の現状を確認して把握している。

9月のモニタリングで支援状況の振り返りと必要に応じて計画書を見直している

毎年3月の計画作成および9月のモニタリングにて支援の状況を振り返り、必要に応じて支援計画を見直している。急な事情で個別支援計画書を見直す際には臨時のケース会議を開催して計画の再検討をおこない、早急に本人・家族の同意を得るようにしている。支援ソフトを活用し、利用者ごとの日々の生活の様子や健康状態、作業内容等を記録に残している。記録の内容や視点についてのバラツキ、利用者の変化や支援の成果について分かりやすく整理し、計画を見直す際に活かせていないことを課題と捉え、仕組みの見直しと研修実施を検討している。

毎朝および夜間の引継ぎ等にて洩れない情報共有を図っている

生活班(男性・女性)会議の際に、個別支援計画に沿って支援した内容とその結果について共有して議事録に残している。女性モニタリング議事録には、出席者に支援部長(男性)が加わり、3~5名の利用者について実施しており、生活・作業・健康の3項目について、6か月間の様子や気になっていること・気づき等を出し合って次の計画に反映させている。毎朝および夜間の引継ぎ、申し送り簿、夜勤日誌、ケース記録等を活用して利用者情報を共有し、洩れのない情報共有を図っている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録を適切に作成する体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 利用者に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  • 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
個別支援計画書に呼称についても記載し支援の一環として統一している

個別支援計画書の内容を職員全員で共有し、日々の支援において計画との整合性を心がけた支援に努めている。個別支援計画書は利用者・家族の意向や要望を反映させて作成し、書式には利用者及び保護者等の希望、長期目標、「生活・作業・健康」の項目についての支援目標と支援内容を記載している。アセスメントシートでコミュニケーション状況、意思表示手段、他者から意思伝達について把握するほか、個別支援計画の中で利用者ごとの特性に合わせて工夫している。「利用者の呼称」についても聞き取り、その旨も記載して同意を得ている。

日常の支援や面談を通じて利用者が必要としている情報を把握し分かりやすく伝えている

日常の支援や面談を通じて利用者が必要としている情報を把握し、通院や金銭管理、地域のサービス、活動、日常生活上のルール等の生活に関することについて分かりやすく工夫して伝えている。利用者が自己決定できるよう複数の選択肢を示しながら説明し、理解が得られるよう繰り返し伝えている。地域資源や制度に関する情報は関係機関と連携しながら提供し、利用者の生活の幅が広がるように支援している。

個別支援計画書支援目標に人間関係の構築を取り入れ支援しているケースもある

個別支援計画書の「生活」欄に、支援目標「職員や友人(他利用者)と過ごし信頼関係を作る」、支援内容「職員と一緒に興味のあるものや楽しみを見つけて行動する」「落ち着く場所、人を見つける」「一緒に行動しながら活躍できる場所を見つけていく」をあげて支援している。利用者の「望む生活」を意識した支援を心がけ、日々の関わりや記録を通じて計画書を見直している。支援計画の内容が日常の支援や記録に十分結びつくように、また、より具体的に「望む生活」が引き出せるような計画と実践の強化を課題と考えている。

2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
  • 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
  • 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  • 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  • 【食事の提供を行っている事業所のみ】
    利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
利用者一人ひとりの「やってみたい」が見つかるような多様な作業を用意し提供している

「アート・機能維持」個々の活動としてビーズ・貼り絵・裁縫・絵画、班全体で段ボール絵画、「古着回収作業」近隣企業の委託を受けて週2回町内の古着BOXを回り回収する、「外作業・リサイクル・畑班」生き物の世話、古紙回収、農作業に加え季節作業(筍ほり・落ち葉集め)、「陶芸・創作班(作業棟)」織物、刺し子、刺繍、編み物、ビーズ、木工、木幹、陶芸、紙製品等の創作作業、「職場実習」アメーラトマト、イベント出店、等の多様な作業内容を用意し、利用者一人ひとりの「やってみたい」ことが見つかるよう作業を提供している。

利用者が落ち着いて過ごせる生活環境の維持に努めている

移転新築して未だ4年の施設であるためキレイで清潔な環境である。利用者が快適に過ごせるよう室内の遮光や換気、清掃状況に配慮し、落ち着ける環境の維持に努めている。日常的に室内環境の確認をおこない空調や換気も調整している。利用者聞き取り時に「掃除している・たまにモップで掃除する・タンス整理は職員・風呂はほぼ毎日、ゆっくり入っている」等の意見があった。訪問時には、昼食後に男性、女性それぞれが食事を終えた時点でテーブルを拭いたり床をほうきで掃いたり等、できる方は進んでおこなう様子が見られた。

高齢の利用者に合わせたバランスの良い食事提供を基本に献立を立てている

「食べることは生きること」を基本に、安心安全で心のこもった食事提供に務めている。月1回開催の給食会議には園長、支援部長、サビ管、男女各チーフ、看護師、栄養士が参加し、利用者の健康状態、食事の様子を話し合って食事形態について検討している。献立は高齢の方が増えたため、主食・主菜・副菜・汁物が揃ったバランスの良い食事を基本とし、朝食は週3回白米、毎週水曜の昼食は麺類を提供し、朝食、昼食のパンはパン工房製品を使用するとしている。嗜好調査をおこなって好みを把握し、行事食を取り入れている。

3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
  • 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  • 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  • 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  • 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  • 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
    服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
支援員と看護師が日常的に健康をチェックし必要があれば受診対応している

支援員と看護師が日常的に利用者の体重測定や排便確認等の健康をチェックし、必要があれば受診対応をしている。利用者から不調の訴えがある場合は、状態観察をおこない必要あれば受診対応をおこなっている。利用者の平均年齢が53.8歳となり、高齢化のためか回復力が落ちてきているようで、昨年度は肺炎が重症化して入院につながったケースがみられている。高齢化や体調変化、健康面等の記録について、職員間での整理や活用方法をさらに工夫し、支援の振り返りや予防的な対応についてつなげることが課題と考えている。

主治医や家族等から定期的な情報を得て日常支援に活かしている

健康上の重大なリスクを抱えている利用者には、主治医や家族等から定期的な情報を得て日常支援に活かしている。往診時に、医師が一人ずつに声をかけている様子を記録に残し、職員間で共有している。12月の保健会議男子班(11/13~12/14)では個々の受診した日程と受診報告・次回受診予定を共有している。ハイリスク薬についての定義や種類と注意を示し、薬の服用者名、薬名等をまとめた書式を服薬マニュアルと共に作成して管理している。2015年作成のため内容を更新し、職員が意識して支援に活かせるよう希望したい。

服薬事故の要因が明確な時には早急に対応を考え各部署に注意喚起し実行を促している

服薬は医師や薬剤師の指示に基づき、本人の理解力や生活リズムに配慮しながら、声掛け、見守り支援を実施している。服薬マニュアル、男子班・女子班の与薬時のルールを作成し、マニュアルに沿い実施することで与薬事故防止に取り組んでいる。昨年度、誤薬(4件)・セットミス・落薬(2件)・飲み落とし等があり、誤薬時には病院へ確認連絡をして指示を仰ぎ、家族に報告している。服薬事故の要因が明確な時には早急に対応を考え、各部署に注意喚起をおこない実行するようにしている。

4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
  • 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  • 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  • 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
利用者本人の意向確認を基本に家族等との連携を実施している

家族等と連携する際には先に本人の意向を確認することを基本としている。本人の意思表示が可能な場合は支援内容や情報共有範囲について本人の考えを尊重し、本人の同意を得たうえで家族等への説明や情報提供をしている。また、意思表示が難しい方では日頃の様子や表情、態度から本人の意向を汲み取り、生活歴や支援経過を踏まえ、本人の利益や安心につながる形で家族等と協力した支援を実施している。利用者本人の意向を具体的に整理し、家族等との関係性に応じた関与の在り方をより丁寧に検討していく必要があると考えている。

利用者の日々の様子を様々なツールを用いて伝えている

施設広報誌を定期的に発行し、ホームページやSNSを通じて情報発信しているほか、月間小冊子「風」を通じて近況を報告している。日頃からお世話になっている方々への感謝と施設の様子を外部の方々に知ってもらうツールとして、毎年後半に自家製カレンダーを配布している。毎月、最終日曜日には法人本部にて近況報告と意見交換をおこない、大森福興教会(法人本部)の毎週日曜礼拝に施設職員が出席し、相談・連絡等をしている。家族が面会に来た際には利用者の日々の様子を伝え、居室等で本人とゆっくりとした時間を過ごしてもらっている。

利用者の「~したい」という思いに寄り添い計画書に反映させている

生活班(女性班)では20歳代から90歳代までと幅広い年代の方が生活しており、個々に必要な支援も様々になってきている。表面に見えている問題だけに目をむけるのではなく、それぞれの行動の意味を考え寄り添うことを大切にしたことで、居室対応の件数を減らすことができている。個別支援計画書の生活に「家族との良い関係を続ける」をあげて支援している方では、90歳の誕生日に甥がプレゼントを持って来園し久しぶりに逢えたことを喜んだ本人から、カフェとお墓参りに行きたいと前向きな言葉が聞かれており、今後対応したいと考えている。

5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
  • 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  • 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
昨年度は保護者や外部の方を招いての行事を開催し交流が図れている

大きな行事として、昨年度は創立記念式典、インマヌエル祭、バス旅行、聖誕劇など保護者や外部の方を招いて開催することができている。地元中学生の職場体験や大学実習生(約10日間)、中学生ボランティアを受け入れ、利用者が外部の方と楽しく関われる機会を設けている。評価者訪問時、地域の高校ダンス部が来園して3曲の発表と1曲は利用者に振付を指導して一緒にダンスを楽しんでいた。また、沖縄から民謡シンガー来園もあり、利用者・職員・高校生が一つになり多目的ホールでのライブを大いに堪能していた。

作業活動を通じて地域住民との交流機会が増えている

作業活動としてアメーラトマト作業、古着回収、マットレス解体等を実施して、色々な利用者が参加できている。令和5年度より、女子班では畑作業の体験を地元の方と一緒におこなう機会があり、田植え、作物収穫等を実施している。就労についてもパン工房作業、カフェ出店と積極的に活動する場面を増やし地域住民と触れ合う機会が増えてきている。利用者が施設外で活躍する機会が増えることで、障害者施設自体への理解も深まっていくと推察する。地域住民との交流機会が拡大し、地域に根差した施設となるよう期待したい。

地域貢献に法人をあげて取り組んでいる

地域貢献活動として主に法人本部において、他法人がおこなっている貧困世帯の子ども達を対象にした学習(生活)支援や介護初任者研修の協力を実施しているほか、小山町民と御殿場市民を対象にしたフードバンク活動、主に食品、日用品等の収集・配布に協力している。法人理念を使命として、福祉ニーズの把握や障害者への理解の促進、地域の福祉力・福祉サービス向上のために「地域連携推進会議」を年1回開催している。

6.【生活介護】日常生活上の支援や生活する力の維持・向上のための支援を行っている
  • 一人ひとりの目的に応じた創作的活動、生産活動やその他の活動の支援を行っている
  • 自分でできることは自分で行えるよう働きかけている
  • 食事、入浴、排泄等の支援は、利用者の状況やペースに合わせて行っている
  • 【工賃を支払っている事業所のみ】
    工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
【講評】
作業で完成させた作品をインマヌエル祭で展示・販売する機会を設けている

作業活動は「アート・機能維持」「古着回収作業」「「外作業・リサイクル・畑班」「陶芸・創作班(作業等)」「職場実習」とあり、利用者の希望や特性・能力・体力等を考慮し提供している。昨年度のアート・機能維持では、完成した作品はインマヌエル祭で展示と販売に分けて出品している。外作業・リサイクル・畑班は毎日欠かさず実施し、利用者も積極的に季節作業、作物の水やり、急遽の手伝い(寄付物品の受け取り)等を実施している。陶芸・創作班では、利用者自身がやりたい作業を見つけ、インマヌエル祭で全員の作品を展示している。

職場実習作業では自分に合っていると思う仕事を選択し継続につなげている

作業活動の職場実習では、アメーラトマト・イベント出店、他施設での清掃等、衣類回収、施設内作業、施設外作業とあり、精神面の支援に努め、個々の長所が伸ばしながら仕事ができるよう支援している。利用者聞き取り時に「10時からアメーラトマト、カフェパズル、みーちゃんパン」「パズルのイベントが月2回、唯一のパン職人です」「アメーラトマト楽しい」「アメーラトマトやってる」等はっきりと答える姿に自信をもって取り組んでいる様子がうかがえた。職員と一緒に作業する中で自分に合っていると思う仕事を選択して継続することができている。

仕事を通してお金を稼ぐ難しさや連携・協調性・責任感を学ぶ機会となっている

法人が展開しているカフェ・パズル事業は施設敷地内(本店と他2店)のほか、富士SWでの営業、三島での認知症カフェなどがある。本店は女性利用者2名が主に活動し、併設パン工房で男性利用者1名が活動している。活動内容は、「男性」洗い物、床掃除、包餡作業、「女性」は接客、ホールや店舗前の清掃、カップのシール貼り等を実施している。訪問時、本店では女性利用者が職員から指示を受けて活動し、店舗外のベンチを丁寧に拭き掃除して終了していた。仕事を通してお金を稼ぐ難しさや連携・協調性・責任感を学ぶ良い機会となっている。

12.【施設入所支援】入所施設において、日常生活上の支援や生活する力の維持・向上のための支援を行っている
  • 食事、入浴、排泄等の支援は、利用者の状況やペースに合わせて行っている
  • 利用者が安定した睡眠をとることができるよう支援を行っている
  • 利用者が暮らしの幅を広げることができるよう、さまざまな体験の場を提供している
  • 日中サービス提供事業と連携し、利用者一人ひとりに応じた支援を行っている
  • 必要に応じて、地域移行に向けた、日中サービスや住まいの場についての情報提供や関係機関との調整を行っている
【講評】
身体状況や生活リズム・その日の体調等に配慮し利用者のペースに合わせて実施している

食事、排泄、入浴等の日常生活上の支援は、利用者の身体状況・健康状態・生活リズムやその日の体調に配慮し利用者のペースに合わせて実施している。利用者の心身状況や介護の必要性により入浴回数を指定する場合を除き入浴は原則週6回実施している。入浴困難な場合は清拭とし身体の清潔保持に努めている。昼食前にはピアノを弾いて個々の意識が切り替わるよう配慮し、配膳が始まり食事が始まる流れを形作っている。訪問時、地域高校生のダンス部員と一緒に昼食メニュー「ほうとう」を堪能し、いつもと違う環境を楽しんでいた。

就寝前には毎日ホームルームを実施して1日を締めくくる流れが確立している

全室個室で利用者個々が自分らしく過ごせる環境となっている。また、日中活動量や生活リズム、健康状態を踏まえた支援を実施している。就寝前には毎日男性、女性班でホームルームを開き、聖書・主の祈り・使徒信条・健康チェック・排便チェック・お祈りをして一日を締めくくっている。日中活動の充実を図り利用者が心地良い疲れで眠りにつけるよう努めている。音楽ダンス・レクリエーション、美術の3つのクラブ活動があり利用者が楽しんで参加できるよう実施している。楽しみにしている利用者も多いと思われるため、毎月開催の継続を希望する。

外出実習は非日常を味わいながらチャレンジや協調性を学ぶ機会としている

外出実習はA・B・C・D・E・Fグループに分かれて年3回程度実施している。昨年度の振り返りでは、A・B・C・Dグループは自立度の高い方が多く、お金の使い方やセルフレジ・タッチパネルの注文・交通機関や公衆電話利用等を課題と感じている。E・Fグループは車いすの方でも普段できないことにチャレンジできるように積極的な外出を企画したいと考えている。個別外出では個々の希望を聞き取り、誕生日外出(買い物・外食)、親子で入所している利用者の親子外出(定期受診後の外食)、交際している利用者同士でのお墓参り等を実施している。

【講評】
個人情報の取扱には利用者の利益やプライバシーに十分配慮している

契約時に個人情報使用について丁寧に説明し書面で同意を得ている。利用者情報を外部の関係機関等に提供する際には、事前に説明して本人の意向を確認し、原則として本人の同意を得たうえで対応している。障害特性により意思表示が難しい方には、家族や後見人等に相談し利用者の利益やプライバシーに十分配慮しておこなっている。また、情報提供の範囲は必要最低限とし、職員間で共有したうえで適切に管理するよう徹底している。

プライバシーや羞恥心へ配慮した支援提供に努めている

利用者個人の所有物や個人宛ての文書等については、本人のプライバシーを尊重して適切に取り扱うよう努めている。居室に入る際や私物を取り扱う際には必ず声をかけるよう徹底し、利用者の気持ちに配慮した対応ができるよう周知し、排泄や入浴、着替え等の支援は同性支援を基本として羞恥心に配慮し、周囲から見えない環境の確保や適切な声掛けをおこなっている。場面観察では、職員により配慮の度合いにバラツキがあると感じた。業務優先ではなく利用者優先の視点を意識した支援の周知とその定着を望みたい。

定期開催している利用者自治会では年間目標を立案して年度末に振り返りをしている

利用者の意思を尊重し、「選ぶ」「断る」といった自己選択・自己決定機会を大切にする姿勢を職員間で共有し、安心して生活できる環境づくりを心がけている。男性4名・女性4名が参加する利用者自治会では、年度末には年間目標①楽しく仲良く生活しよう、⓶自分の目標を持って生活しよう、③自分のできることを増やそう、④皆で協力して整理整頓、⑤運動しよう、⑥きちんと手を洗おう、⑦地域の人と仲良くしよう、⑧挨拶しよう、の反省を2度に分けて実施し、一人ひとりの意見や思いをゆっくりと聞き取り共有する時間を設けて支援に反映させている。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
諸規定ファイルに各種マニュアルを整備し管理している

緊急時マニュアルのほか、諸規程ファイルに2025年度目的・目標、組織図、年間予定表、コロナ対策、定礎、運営規程、地域連携推進会議運営規定、就業規則、職員行動規範、苦情解決の仕組みについて、与薬マニュアル、男性与薬時ルール、女性与薬時ルール、ハイリスク薬について等を整備している。職員会議やケース会議で日々の支援内容や手順の妥当性について確認し、見直しの機会としている。新人職員が入職したこの機にマニュアルを見直し、記録等への利用者名、職員名記載時には「名字」または「フルネーム」にてお願いしたい。

利用者個々に応じた支援の質の向上を意識した取り組みをおこなっている

日々の業務の中で生じた課題や職員からの意見を踏まえて職員会議等で検討し、見直しにつなげている。業務水準にあたっては、画一的な支援とならないよう留意しつつ、個々に応じた支援の質の向上を意識した取り組みをおこなっている。職員アンケートでは「医療面での丁寧なサポート、理念・ビジョンの周知、利用者・職員ともに自由で個性を大切にしてくれる、カフェの場を地域住民が利用できる」等のほか、規律のゆがみや責任感の欠如・リスク管理の不備を感じさせるような意見が良い点にあがっており、意識改善が必要と考える。

今年度「メンター制度」を導入して新人育成を開始している

2025年新任(基礎)研修では施設長が司会・講師を務め、新卒職員及び2020年12月以降に入職した職員、研修担当を対象に実施している。施設理念や障害者支援に関する基本的な考え方を学び、職員としての心構えを身につけてもらうことを主な目的として、まずアイスブレイクからスタートし、歴史と理念、身体拘束適正化について、グループワーク、施設長のまとめ、講評につなげている。今年度新卒職員が入職したことを受けて「メンター制度」を導入している。今回の新人職員として、サブチーフが直接の相談役となる先輩職員となり実施している。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2026年2月5日~2026年3月31日

【評価者修了者No】

H0306056,H1601013,H2301013

評価結果のダウンロード

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