評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1) 自立
2)子ども支援(特性、育ち)
3)親支援(環境、背景)
4)子どもの健全育成
5)特性の理解啓発
職員に求めている人材像や役割
柔軟な思考力と想像力。真面目さ。自己研鑽できる人物。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
本当の優しさとは何かを問い、「本当の意味での子どものために」を想像できる人物であれ。
自立する最後の瞬間まで見守り、支援するという責任感。
全体の評価講評
特によいと思う点
事業所では、子どもを預かることにとどまらず、将来いかに自立していけるかを見通した支援を展開している。目の前の課題だけに囚われず、就労や社会参加といった先の姿を見据えながら、一人ひとりの年齢や発達状況、特性を踏まえた支援を心がけている。職員は研修受講やOJT等で学びを積み、日々の活動では、同じプログラムであっても子どもに応じて声かけやアプローチの方法を変えるなど、個々の能力を最大限引き出せる関わりを実践している。常に子どもの将来を第一に考え、今この時期に何が必要かを見極めながら支援にあたっている。
普段のプログラムや外出活動では子どもの意見を積極的に取り入れ、活動の幅を広げている。また、卒業後の居場所がほしいという要望を受けて中学2年生以上を対象とした中高生クラスを月1回開催している。このクラスでは子どもからやりたいと声があがったゲームをやるほか、親に言われて嬉しかったことや嫌だったことを話し合うなど自分の気持ちを共有する機会にもなっている。さらに、就労している卒業生の言葉を紹介することもあり、実際の経験者の言葉は子どもたちの心に響き、将来の自分の姿を具体的にイメージするきっかけとなっている。
法人は都指定の障害児通所支援事業、区指定の相談支援事業に加え、児童館・児童健全育成事業も新たに運営している。職員の育成は、内外の研修受講をはじめ、所内で展開する療育に関して経験豊富な職員からのOJTにより知識や技術の習得につなげている。また、経験を積む中で、創業者(以下、ファウンダー)が区の依頼により地域を対象とした講座や保護者支援等への同行を通して、さまざまな経験を直接聴いたり、保護者からの相談に適確なアドバイスを行う場面を共有する機会を設ける等、実体験、経験値を積むことによって職員の成長を促している。
さらなる改善が望まれる点
苦情解決制度については、契約書・重要事項説明書をもって利用開始時に制度の内容と、事業所や区、都それぞれの窓口を紹介している。事業所内にも活動室の入口の正面に情報コーナーを設け、そこにポスターを掲示する等して、子どもや保護者の目に触れやすい環境をつくっている一方で、今回の調査結果からは認識が十分でない状況がうかがえる。子どもや保護者は日常的に職員に相談できる環境があり、満たされているという背景があることも推測されるが、わかりやすく可視化したり、年度初めの説明等によって、理解を進めていくことが期待される。
事業所は、人事評価制度を導入し、「キャリア面談シート」や「個人目標シート」、「育成計画」などを整備して、短期及び長期計画に将来展望等を示して個々の職員の資質・能力の向上に取り組んでいる。また、内外の研修受講や経験豊富な職員からのOJTによって育成もすすめている。現状、小規模事業所のため、職員の人数も少数であることで情報や認識の共有がしやすい環境となっているが、中・長期計画に則った事業展開を視野に入れ、職員が増員される環境を踏まえ、OJTマニュアルを整備するなど、体系化をさらに整備していくことが望まれる。
行政や地域、利用者のニーズを踏まえて、日々の療育のプログラムの工夫や詳細な記録を行っている他、事業の拡大に伴う事務作業など、事業所の使命を全うする一方で、多大な業務量が課題となっている。そうした中、既存の方法を踏襲した部分を見直し、システムの導入等により、記録を一元管理できるようにする等、以前よりもスムーズに業務をすすめることができるようになっている。まだ、改良や工夫の余地があるとの認識もあり、さらなる業務の効率化を進めていきたいとの考えがあるため、実現に向けて取り組みを進めていくことに期待したい。
事業者が特に力を入れている取り組み
理念である「本当の意味で『子どものために』になるよう子どもたちの生まれ持った個性をいかしながら世の中に送り出す手助けを担う」ことの実現に向けて、職員の採用、育成の基準を設けている。職員個々の有する力を発揮できるよう、事業所内でのOJTにとどまらず、地域で開催するイベントに創業者や経験豊富な職員に同行し、理念の実現に向けた取り組みを実感できる機会を設けている。また、職員間のコミュニケーションを重視して、互いを理解し、尊重し合って協力関係を築いており、理念の実現のために職員が一丸となって事業を推進している。
今年度、行政の助成金を活用して新たにSNSを開設し、事業所の療育活動内容をはじめ、イベントの情報を写真の掲載とともにタイムリーに発信することによってアクセスしやすい環境を整えている。それにより、利用希望者以外にも事業所の活動を幅広く知ってもらえるようになっている。障害福祉や事業所への関心を持つ人が増えることを期待し、所内の雰囲気、職員の関わり方、地域との連携などを、意識した内容を工夫し、取り組みを通して、将来的にボランティアや職員募集にもつなげていきたいと考えており、継続的な情報発信に力を入れている。
学校での困りごとを共有しながら解決に向けて一緒に取り組み、子どもの特性を踏まえた上で学校での様子や課題を家庭に伝える代弁者としての役割も担っている。保護者が一人で悩みを抱えることのないよう、学校と家庭の橋渡し役として双方をつなぎ、学校や保護者からの相談にはすぐに対応できる体制を整えている。学校だけでなく関係機関や医療機関とも情報交換を行い、保護者を支える重層的なネットワークを築いている。子どもに関わるすべての人が連携し、一体となって支えられる環境づくりを進めている。
利用者調査結果(児童発達支援)
調査概要
- 調査対象:利用者及びその家族
- 調査方法:アンケート方式
郵送によるアンケート調査 - 有効回答者数/利用者家族総数:7/9(回答率 77.8% )
利用者総数9名中、7名から回答を得ることができた。16の設問項目において11の項目で回答者全員が「はい」と回答しており、「いいえ」の回答がみられなかったことからも満足度の高さがうかがえる。また、総合的な満足度においても、回答者全員が「大変満足」との回答となっている。毎週楽しみに通っている姿を見ると安心してお願いすることができます、保護者では理解できないところを的確に子どもたちに伝えてくれていると思います、愛のある厳しさで接してもらえていつもとても嬉しく感激しています、フィードバックを毎回もらえるので信頼につながっていると思います、先生方と子どもたちの距離感が適切と感じます、変に甘やかさないので「やる時はやる」という社会性が身に付いてきていると思います。先生方がいつも忙しそうなので先生方の負担のないような行政のサポートがあることを望みます、などのコメントがあがっている。
アンケート結果
1.事業所に通うことが、子どもの身体の機能や健康の維持・促進の役に立っているか
回答者全員が事業所に通うことが、子どもの身体の機能や健康の維持・促進の役に立っていると回答している。こちらに通い始めて公園や幼稚園でできることが増えました、体の使い方やバランスなど苦手なところを繰り返し活動することで上手に使えるようになってきています、などのコメントがあがっている。
2.事業所での活動は、子どもが興味や関心を持てるものになっているか
6名が事業所での活動は、子どもが興味や関心を持てるものになっていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。活動は楽しそうにしています、本人はまだ理解していないがやらないといけない!と理解はしている様子です、などのコメントがあがっている。
3.事業所に通うことが、子どもの情緒面での発達(感情のコントロールを身につける等)の役に立っているか
回答者全員が事業所に通うことが、子どもの情緒面での発達(感情のコントロールを身につける等)の役に立っていると回答している。活動の中で苦手なこともありますが先生方の援助や声掛けで立ち向かったりできて感情のコントロールができるようになっていると思います、積み重なってきているように思います、などのコメントがあがっている。
4.事業所に通うことで、子どもに社会性(人と人との関わり合いやルール等)が身についているか
事業所に通うことで、子どもに社会性(人と人との関わり合いやルール等)が身についていると回答している。一緒に同じ活動をする中で順番待ちや譲り合いを学べていると思います、場に応じた態度がまだまだなので通所を通して学んでほしいと思います、などのコメントがあがっている。
5.子どもの様子や支援内容(体調変化時の対応含む)について、事業所と情報共有できているか
回答者全員が子どもの様子や支援内容(体調変化時の対応含む)について、事業所と情報共有できていると回答している。毎回コメントを拝見しておりますがわかりやすいです、活動記録を通してできるようになった事と今後の課題の共有ができている、などのコメントがあがっている。
6.家族に対する精神的なサポート(子育てに関する悩み相談や進路相談、家族間交流の機会の提供等)は役に立っているか
回答者全員が家族に対する精神的なサポート(子育てに関する悩み相談や進路相談、家族間交流の機会の提供等)は役に立っていると回答している。定期的な保護者会に毎回参加させていただいています、自分が相談したい時にすぐお話を聞けて助かっています、定期的な保護者会の開催で他の家庭の悩みを聞けたり質問できたりする事で情報共有でき精神的なサポートになっている、などのコメントがあがっている。
7.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
回答者全員が事業所内の清掃、整理整頓は行き届いていると回答している。片付いていて集中できる環境だと思います、いつも清潔に保たれており片付けも子どもに声かけして実際やらせてくれるので良い訓練の場になっています、などのコメントがあがっている。
8.職員の接遇・態度は適切か
回答者全員が職員の接遇・態度は適切と回答している。やさしくて時に厳しく声かけしてもらっています、丁寧な対応をしてくださいます、などのコメントがあがっている。
9.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
6名が病気やけがをした際の職員の対応は信頼できると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。活動中のけがなど都度対応や活動後に報告連絡あります、活動中にそのような場面がないためわかりません、などのコメントがあがっている。
10.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
回答者全員が子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できると回答している。そのような場面の時はしっかり注意してくださっていました、普段から子どもの話を聞いてくれているので本人の性格や言葉が足りないところも理解し都度適度な寄り添いや指摘など対応してくれます、などのコメントがあがっている。
11.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
回答者全員が子どもの気持ちを尊重した対応がされていると回答している。それぞれの子をよく見てくれていると思います、本人が怖がっている時はその気持ちも尊重してくれていると思います、子どもの様子や性格や特性をよく理解してくれるのでほどよくやさしくそして時にきびしく対応してくれます、などのコメントがあがっている。
12.子どものプライバシーは守られているか
回答者全員が子どものプライバシーは守られていると回答している。特に困ったことはないです、との回答があった。お互いの意見を話しやすい雰囲気を作ってくださいます、
13.個別の計画作成時に、子どもや家族の状況や要望を聞かれているか
回答者全員が個別の計画作成時に、子どもや家族の状況や要望を聞かれていると回答している。家庭や保育園での様子や困り事もふまえて計画案を作成してくれます、お互いの意見を話しやすい雰囲気を作ってくださいます、などのコメントがあがっている。
14.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
回答者全員がサービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいと回答している。しっかりモニタリングの時間を取ってくれて内容の確認も行い理解させてくれる、口頭やメールでわかりやすく伝えてくださいます、などのコメントがあがっている。
15.利用者の不満や要望は対応されているか
5名が利用者の不満や要望は対応されていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。「特に不満はありません」との回答が複数あった。
16.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
6名が外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。最初の契約の際に説明を聞きました、基本的には事業者への相談で解決しています、などのコメントがあがっている。
利用者調査結果(放課後等デイ)
調査概要
- 調査対象:利用者及びその家族(事業所と協議の上、長期利用実績のない利用者を除く)
- 調査方法:アンケート方式
郵送によるアンケート調査 - 有効回答者数/利用者総数:28/40(回答率 70.0% )
利用者総数9名中、7名から回答を得ることができた。16の設問項目において11の項目で回答者全員が「はい」と回答しており、「いいえ」の回答がみられなかったことからも満足度の高さがうかがえる。また、総合的な満足度においても、回答者全員が「大変満足」との回答となっている。毎週楽しみに通っている姿を見ると安心してお願いすることができます、保護者では理解できないところを的確に子どもたちに伝えてくれていると思います、愛のある厳しさで接してもらえていつもとても嬉しく感激しています、フィードバックを毎回もらえるので信頼につながっていると思います、先生方と子どもたちの距離感が適切と感じます、変に甘やかさないので「やる時はやる」という社会性が身に付いてきていると思います。先生方がいつも忙しそうなので先生方の負担のないような行政のサポートがあることを望みます、などのコメントがあがっている。
アンケート結果
1.事業所での活動は楽しく、興味の持てるものとなっているか
24名が事業所での活動は楽しく、興味の持てるものとなっていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。皆とコミュニケーションを取りながら楽しく遊びながら活動できるのが嬉しいです、活動に取り組みながら自分が直すべき課題について指導や声掛けをしてもらえるのでありがたいです、学校では行わない運動がたくさんあって楽しい、などのコメントがあがっている。
2.事業所での仲間との関わりは楽しいか
24名が事業所での仲間との関わりは楽しいと回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。同じ趣味の友達と遊んだり話したりできて楽しい、学校が違う学年が違う子と話せるのが楽しい、年下の子たちと関わるのもいいなと思うようになってきた、などのコメントがあがっている。
3.職員は、話し相手や、相談相手になってくれるか
回答者全員が職員は、話し相手や、相談相手になってくれると回答している。家族には話せないことも先生たちには話せるし悩みも聞いてくれる、気分が高揚した時に声掛けや落ち着けるよう計らってくれるとのことです、自分からうまく質問や相談できないことが多いですが職員の方から察して聞き出してくれるので助かっています、などのコメントがあがっている。
4.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
27名が事業所内の清掃、整理整頓は行き届いていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。掃除機掛けやアルコール消毒など高頻度で行ってくださり清潔です、活動後すぐに掃除されていて汚れているところは見たことがありません、などのコメントがあがっている。
5.職員の接遇・態度は適切か
回答者全員が職員の接遇・態度は適切と回答している。おしゃれな服でいいと思います、優しい言葉でいいです、職員さんたちは皆さん丁寧に優しく対応してくれます、などのコメントがあがっている。
6.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
回答者全員が病気やけがをした際の職員の対応は信頼できると回答している。怪我や体調不良があった際は必ずお電話をくださり詳細報告を頂けます、足をぶつけた時に絆創膏を貼ってくれたり頭をぶつけた時に冷やしてくれた、などのコメントがあがっている。
7.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
24名が子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。特にトラブルはないです、今までトラブルが起きたことはありませんが間違えなく仲裁をしてくださると思います、などのコメントがあがっている。
8.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
25名が子どもの気持ちを尊重した対応がされていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。面談の際はもちろんですが悩みがある時はお時間を取って聞いてくださいます、一人ひとりをよく見て一言一言を的確に拾って意思や気持ちを汲み取ってくれていると思います、私の発言を絶対に否定しない、などのコメントがあがっている。
9.子どものプライバシーは守られているか
27名が子どものプライバシーは守られていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。秘密はしっかりと守ってくれていると思います、との回答があった。
10.個別の計画作成時に、子どもや家族の状況や要望を聞かれているか
27名が個別の計画作成時に、子どもや家族の状況や要望を聞かれていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。応援してくれて励ましてくれる、計画書をいつも細かく丁寧に作成してくれます、小集団の中での発表の時間や話す機会があります、家族へはwebアンケートを使用し細かに記入した後で面談で確認してくれます、などのコメントがあがっている。
11.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
26名がサービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいと回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。個別支援計画やモニタリングがあり細かに記載、説明してくれます、質問や相談も親身に対応してくれます、とてもわかりやすく細かい点まで考えて説明してくれます、などのコメントがあがっている。
12.子どもの不満や要望は対応されているか
27名が子どもの不満や要望は対応されていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。きちんと対応してくださることがわかっているので心強いです、困り事もしっかりと聞いてくれて対応してくれます、などのコメントがあがっている。
13.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
17名が外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられていると回答している。契約の時に保護者会で聞きました、職員以外の人に相談すべき状況になったことがありません、契約の時にお聞きしたりポスターが貼ってあるのを見かけたりしました、などのコメントがあがっている。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
事業や療育への意向・ニーズを利用者や職員、地域から把握し、運営に反映させている
事業所の環境・体制整備、適切な支援の提供、保護者への説明等、非常時等の対応、満足度の各項目へチェックする「保護者等向け放課後等デイサービス評価表」の記入を毎年依頼し、事業所からもコメントを掲載するしくみがあり、ホームページ上で公開している。また、職員向けの個別面談も毎年実施して、事業や子どもへの支援に関する意向や意見、提案などを把握し、実践に生かしている。地域のネットワーク会議や自立支援協議会に職員を派遣し、区や近隣地域における療育へのニーズを把握し、法人や事業所の3年間の中期的な計画に反映させている。
中・長期計画を踏まえた単年度計画の目標の実現に向け事業運営を推進している
事業所は「長期目標」(10年以内)、「中期目標」(5年以内)を定め、それらを踏まえて今年度は、放課後等ひろば・学童クラブ等を兼ね備えた児童館1号館の運営の実現を果たし新規事業を開始している。また、理事会・総会時に事業報告・事業計画を含め随時進捗状況を確認している他、会計関連は、外部税理士事務所に依頼し、適正な運営推進を図っている。職員とは毎月の職員会議で共有、確認を行っており、中間、年末、年度末、年度始めに計画を見直し、修正することで、特性非営利活動法人として社会貢献ができるよう事業を運営している。
運営は外部のアドバイザー等、第三者からの意見を取り入れて見直しをしている
ファウンダーの「本当の意味で『子どものために』の熱い思いを職員が伝承して事業を推進しているが、運営においては自らの考えに偏ることなく、利用者が社会からの不利益が生じないよう、理事や外部有資格の経験豊富なアドバイザー等の第三者の意見を積極的に取り入れ、対応方針の確認や必要な見直しを適宜実施している。一方で、指標となる計画を定めつつ、子どもたちを取り巻く状況や世情を踏まえて、臨機応援に対応していくことも重要と捉え、利用者や地域、社会のニーズを踏まえ取り組んでいる。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
職員行動指針に示した事項を折に触れて振り返りコンプライアンスの意識を高めている
事業所は倫理綱領および職員行動指針を明示し、社会的ルールの順守(コンプライアンス)の徹底、個人情報の保護・管理などについて折に触れて職員間で共有している。苦情解決制度に関して、利用開始時に契約書・重要事項説明書をもって利用者にはその内容と、事業所や区、都それぞれの窓口を説明している。また、事業所内にもポスターを掲示して周知を図っているが、認識がうすい状況もうかがえるため、例えば年度初めには改めて説明すること等によって、理解を進めていくことが期待される。
虐待防止チェックリスト等を通して職員が自身の支援を振り返る機会を設けている
虐待防止マニュアルは昨年度の報酬改定に伴い見直し、修正をしている他、虐待防止研修を受講した後は職員間でその内容を共有している。また、虐待防止チェックリストの実施によって自身の支援を振り返る機会を設けている。療育にあたっては、子どもの背景を理解しつつ尊厳を尊重し、自己肯定感につながる対応を心がけている。児童福祉関係の経験者で構成しているが、経験値に応じて、経験豊富な職員からのOJTによって、子どもの権利擁護に関する意識の向上のつなげている。
発達障害に関する地域の理解を深めるために講演会等によって啓発を促している
地域関係機関のネットワーク会議に参画して情報交換を行ったり、行政と直接意見を交換し、子育て支援事業等にも参画するなど、地域との連携も継続的に行っている。また、地域のコミュニティカフェとつながりから、講演会を開催して、発達障害に関する理解を深める等、啓発にも取り組んでいる。現状、地域行事にも参加することはあるが、保護者の意向で外部との関わりを望まない状況もあることから、子どもが参画する機会はないが、近隣地域の状況等に関して職員が得た情報を子ども・保護者に伝達し、資源を活用できるようにしている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
感染症予防を優先順位の上位に位置づけ、手指消毒やうがいを促す等対応している
事業所は令和3年11月に感染症発生時のBCP計画を策定し、令和5年度には「感染症等の発生及び蔓延防止に関する指針」を定めて委員会を設置し、マニュアル内容の読み合わせはもとより計画に則った訓練等を行っている。区の全域から利用があるため、感染症の罹患などで子どもが通所できなくなって生活リズムを崩すことが本人にとってリスクが高いと捉えており、事業所での手指消毒、自宅における注意喚起も子どもに直接伝える他、保護者にも呼びかけて体調管理を整えて安定的に通所できる環境づくりを依頼している。
日常の療育の中でのリスク管理への意識を高めて子どもの安全確保に努めている
日常の療育プログラムの際は身体を動かすため、職員の立ち位置に留意して、ケガなどがないよう配慮しているが、ハットする場面があった際はヒヤリハット報告書や事故報告書を提出している他、リスクマネジメントチェックリストも実施し、それらの結果を受けてSWOT分析シートを用いて分析し始めている。自然災害発生時のBCP計画に基づき、避難訓練や机上訓練でイメージできるようにするとともに、年2回避難場所に子どもと一緒に出かけて確認する等、災害時の対応に関して職員の知識や行動のブラッシュアップを図り安全確保に努めている。
情報のクラウド化をすすめるうえでアクセス権限を設けてセキュリティ強化を図っている
「個人情報保護規程」「個人情報保護方針」を整備しており、新人職員が入職の際に、個人情報の取り扱いに関して説明し、誓約書を交わしている。クラウド化し、必要な時に必要な情報を得やすいようにしている。また、情報セキュリティ5か条に則って対策を講じ、職員研修時にその内容や留意事項等の確認を行っている。さらに、事業所内の情報をクラウド化する際、役職によってパスワードを変えて、閲覧範囲を設けている。利用者に対しては、毎年、個人情報の取り交わしについては、説明の上で書面で同意の有無を確認している。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
理念に賛同する人材の確保・育成によって事業を継承できるよう取り組んでいる
職員の採用は必要な場合には求人サイトを利用することもあるが、実際には、第一に理念に賛同しともに協力し合えることを重要視しているため、欠員が出ない限りは求人募集はしていない。小規模事業所のため現状は異動はないが、施設長と都型担当という役職を用い、配置換えに取り組んでいる。「継承」をキーワードに、日常の後有無の中での学びに加え、理念の背景や支援技術の意図を丁寧に伝える機会を意識的に設けて、事業所の価値や専門性が継続的に維持・発展していくことを使命と捉え、育成に努めている。
適正な能力評価によって職員個々のやりがいにつながるしくみを設けている
中・長期計画に児童館・児童健全育成事業等も位置づけ、それも見据えた人材確保及び職員の育成に取り組んでいる。「人事評価制度」を導入し、能力考課、意欲・態度の評価を踏まえ、適正な能力評価につなぐしくみを設けている。キャリアパスは面談時に確認し、個人のやりがいや目標を尊重しており、希望や必要な研修が受講できる環境を整え、質の向上に取り組んでおり、異動ポストは少ないが、適正報酬により適切に評価されるようにしている。また、毎年、事業所が費用を負担して、職員に健康診断の受診を促し、心身の健康管理にも留意している。
働きやすい職場環境を整えてチームワークを重視して組織力の向上を図っている
職員の労働環境の整備も重視しており、各自が声かけをしつつ、「推し活」や子育てのための有給休暇を取りやすいようにコミュニケーションを図っている。また、研修受講後はミーティング時などに情報を共有し、良い気づきにつなげたり、療育の中で手を差し伸べすぎた場面などは、そこを切り取ってその意図を説明し、次回以降に役立てている。経験の浅い職員も質問がしやすいような雰囲気をつくり、職員一人ひとりが、その個性を尊重し合い、自分ができる範囲のことを最大限に取り組むとともに、チームワークも重視している。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
都型放課後等デイサービスを継続するための、支援の質の向上を目標に掲げた。施設長が交代となったため、1年間の期間をかけて実施した。日々の丁寧なミーティングで業務をベテラン勢が確認フォローし、業務上の支障が出ないようにしていった。また、年度途中に児童健全育成事業経験者を中途採用し、人員を手厚くしていった。新施設長が期待以上の頑張りを見せてくれて、継続はもちろん、支援の質という意味でも下げることなく評価されたように思う。新規職員も障害児支援分野は初めてのことだったが、慣れるにつれて自分の力を発揮していってくれたように思う。その結果は、保護者評価に表れていた。今年度も常に向上していくために不変の目標として、都型放課後等デイサービスを継続するための支援の質の向上を掲げた。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所は、都型放課後等デイサービスを継続するための、支援の質の向上を目標に掲げていたが、昨年度は、施設長が交代となったため、1年間の期間をかけて、業務分担表にある施設長の役割を確認するとともに、リーダーとしての意識の浸透を含めて育成を行っている。また、日々のミーティングによって経験豊富な職員が業務内容などを確認しながら、業務上の支障が出ないようにフォローにあたっている。さらに、年度途中に児童健全育成事業経験者を中途採用し、人員を手厚くしていった。新施設長が期待以上に能力を発揮したことにより、事業の継続はもちろん、支援の質という観点からも評価を得られたことが、保護者からの声などからも実感を得られている。新規職員も障害児支援分野は未経験であったが、慣れるに伴い、自身の持つ力を発揮できたことが、保護者の評価からも表れていた。今年度も不変の目標として、都型放課後等デイサービスを継続するための支援の質の向上を掲げ、療育に尽力している。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
事業所の有する技術の継承を重要目標に掲げた。行政より依頼を受けた大田区民向けの「親子サポート事業(月1回程度)」に職員をOJTの一環として参加させた。法人ファウンダーの講座及び質問会に参加することで、地域の課題を目の当たりにするとともに、その知識を自分のものとして吸収していくことに努めた。困り感の出始めた保護者を目の当たりにすることで、机上では学べない感覚を掴んでいく機会となった。また、その保護者相手に法人のファウンダーが講座や質問会を行う内容を学ぶことで、普段、自分たちでは思いつかない内容を学ぶ機会となり、事業所の支援力の向上につながっていった。今年度も引き続き、技術の継承及び知識のアップデートを目標に掲げている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所は、職員が有する技術の継承を重要目標に掲げており、行政より依頼を受けた月1回程度開催する大田区民向けの「親子サポート事業」に職員をOJTの一環として参加させて、所外で開かれる事業の実態に触れる機会を設けている。また、法人ファウンダーの講座及び質問会に参加することで、地域の課題を目の当たりにするとともに、その知識を自分のものとして吸収していけるように、その体験を得られ経験を積んでいる。その現場では、困り感の出始めた保護者を目の当たりにすることで、机上では学べない感覚を掴んでいく機会となった。さらに、その保護者相手に法人のファウンダーが講座や質問会を行う内容を学ぶことで、事業所内のプログラムの実施では、思いつかない内容を学ぶ機会となり、そうした経験を積み重ねることで支援力の向上につながっていった。今年度も引き続き、技術の継承及び知識のアップデートを目標に掲げて、知識や技術の継承に取り組んでいる。
サービス分析結果
【講評】
SNSを新たに開設し、事業所の使命と具体的な取り組み等の情報を発信している
事業所は、写真やイラストなどを用いて親しみやすく、わかりやすいリーフレットやパンフレットを作成し、主に事業所の入り口に誰でも取れるよう置くことや、関係機関を訪問した際に、事業所の理念やサービス内容、利用までの流れを説明して配布してきた。一方で利用を検討している人の多くが、近年は、最初の情報収集としてウェブサイトやSNSを活用し、その内容によって決定する傾向が強まっている状況を踏まえて、今年度、チャレンジ助成・チャレンジプラス助成実施事業の審査が通り、兼ねてより念願していたSNSを開設し、発信を始めている。
学校や関係機関との連携を通して、事業所の利用いつながるよう働きかけている
東京都福祉局のサイトから都型放課後等デイサービス事業所を検索できる他、区内障害児通所支援事業所一覧や事業所ガイドなどからも事業所の情報を入手可能となっている。また、学校や教育委員会との連携体制は約3年前から理事長、職員が直接学校を訪問し、教育機関の現場での困りごとの共有やアドバイスを行うことで、コミュニケーションが向上できている。このことにより、日常生活や学校生活の中で困り感のある場合には、事業所の利用を検討することにつながっているため、今後も各関係機関との連携を継続的に進めていくことに期待したい。
子ども・保護者への情報提供は、わかりやすさに留意し理解が深まるよう取り組んでいる
職員は保護者に見学を促し、療育活動や子どもの様子を理解してもらえるよう配慮している。また、保護者が日常の困りごとを気軽に相談できるよう、メールや電話で対応できる体制を整えている。重要な内容の説明時には、職員が複数で連携し、ホワイトボード等を活用するなど、視覚的にも理解しやすい形で説明することを心がけている。来所が難しい保護者には、メールや書面を用いて問合せ内容に答えている。さらに、当日の子どもの様子はスマートフォンを活用して共有することで、子どもの日々の様子の変化を早期に把握できるようにしている。
1.子どもや保護者等に対してサービスの情報を提供している
- 子どもや保護者が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 子どもや保護者の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 子どもや保護者の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
施設見学時より安心してサービスを受けられるよう個々に応じた配慮に努めている
事業所は、受け入れにあたり、施設見学・体験申込管理詳細書で利用前の子どもの様子を記録している。見学や体験利用時から、子どもや保護者から、意向や悩み、不安なこと等を丁寧に聞き取り、「助けてもらえる場所」「失敗しても大丈夫な場所」と感じられるようにしている。保護者への説明は、子どもが登校中に、利用内容を図式化した書面を用いて行い、心身の状態や家庭・生活環境・学校での様子などを把握している。利用者負担金や行事等の費用などは、必ず書面で案内し、金品の受け渡しは保護者と直接対応し、信頼関係の構築につなげている。
子ども同士の関わりや「見える化」によって基本的ルールを身に着ける支援を行っている
子どもへの基本的ルールの説明は、場面ごとに丁寧に説明している他、手洗いや、トイレの利用方法は「見える化」した写真や手順を掲示する等、理解、習慣化できるまでわかりやすく、根気強い声かけを継続し、本人が体得できて自信がもてるように支援している。また、その場での職員の声かけだけでなく、他児の様子を見ることや、慣れている子どもが教えるなど、関わりを通して学べる場にもなっている。他者との関わりが苦手な子どもも少なくないため、他児との関わりの中で「教える」「教えてもらう」など、体験を重視した支援を意識している。
利用開始や終了時は、子どもと保護者への聞き取りを十分に行い不安軽減を図っている
職員は、子ども変化に敏速に気づき、日常の様子観察や活動の中で「学習」の場面でさりげなく聴取しできるように努めており、中高生には、面談室などで個人情報に配慮した対応を行っている。学校での問題を子どもや保護者だけの課題とせず、事業所も一緒に考える姿勢を大切にしている。特に家庭環境への働きかけを重視し、これまでの育て方を丁寧に聞き取り、支援につなげている。終了時も同様に、意向を聞き取り、身近な相談機関として気軽に利用できることを説明し、子ども、保護者も不安を感じず、安心して相談できる関係づくりを心がけている。
1.サービスの開始にあたり子どもや保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を子どもや保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、子どもや保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、子どもや保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
子どもの意向を踏まえ、本人の将来を見据えた個別支援計画書の作成を目指している
アセスメント・プランニング・モニタリングの各プロセスに沿ったマニュアル書式を整備している。個別支援計画書作成は、常勤職員が見直しを重ねながら、日々の記録からの情報だけでなく、子どもや保護者と日常のやり取りから得た意見や希望も反映し、作成している。事業所として、子どもや保護者にとって「よりよい未来を」「将来を見据えた支援」「環境から変えていく視点」となる支援内容となるよう努めている。なお、急な計画変更時は、必要に応じて教育機関とも共有し、地域とチームとなり支援が継続的に行われるよう関係性の構築も留意している。
記録は職員全員が記載するとともに、共有しながらそれぞれの支援に生かしている
子どものその日の様子は、理事長・常勤をはじめ非常勤職員もタブレット端末で日々の記録に記載するとともに、口頭でも共有を行っており、漏れのないように、閲覧を確認できるようシステム化を図っている。また、口頭での対応は高い経験値が必要なため、複数の職員が関わる体制を整え、職員教育にも生かしている。記録内容は保護者にはメールで送信し、保護者からの相談や関係機関からの電話連絡があった場合もメールに残して、行き違いがを防止している。なお、重要な案件は、サービス利用担当者会議で検討して個別支援計画の内容に反映している。
子どもや保護者の意見や要望を実現できるよう職員間で調整し支援にあたっている
子どもには、日々の活動時やアンケートを通して意向を丁寧に聞き取り、支援や活動内容に反映している。また、保護者には面談や日常の中で聞き取りを行っているが、子どもとの意見が差異がみられることも多いため、職員が双方の思いを調整し より良い方向へつなぐ役割を担っている。今年度から自主事業として、月1回の中高校生のクラスを開始したり、話し合いの活動で全体の意見として「毎日のおやつ購入代金を値上げしたい」と要望が出され、保護者の意見も丁寧に聴取し、職員と話し合いをもち、おやつ代の値上げが実現につながった事例もある。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 子ども一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.子どもや保護者の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、子どもや保護者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画を子どもや保護者にわかりやすく説明し、同意を得ている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもに変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
1.個別の支援計画に基づいて子ども一人ひとりの発達の状態に応じた支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいた支援を行っている
- 子どもの特性に応じて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 関係機関(教育機関、福祉関係機関、医療機関等)と連携をとって、支援を行っている
【講評】
発達段階に応じた目標を設定し、社会性の基盤づくりから将来の自立につなげている
事業所では、目の前の課題だけに囚われず将来の自立を見据え、利用者の発達段階に応じた目標を設定した個別支援計画を基に、社会性の基盤づくりや生活習慣の定着等に向けた支援を行っている。社会性の基盤づくりに向けては、宿題の意味や締切を守ることの重要性を伝えながら、約束を守る力や見通しを持って行動する力を育てている。日々の活動に関しては同じプログラムであっても利用者の特性や支援目標に応じて声かけやアプローチの方法を変え、一律ではない個別の関わりを通じて計画の目標達成につなげている。
利用者の目線に立った言葉選びと視覚的な説明によりコミュニケーションを図っている
コミュニケーションでは、簡潔な言葉で伝えることを基本とし、ホワイトボードを使った図示など視覚的な情報も活用しながら理解を促している。子ども同士でトラブルが生じた際には図を用いて状況を整理し、利用者の目線に立った言葉選びで一緒に振り返りを行っている。気になる行動が見られた場合は時間を置かずに声をかけ、その場で状況を共有できるよう心がけている。また、対応する職員を固定せず複数の職員が関わることで、さまざまな視点からの支援と多様な人間関係を築く機会を創出している。
学校見学や意見書作成など多様な方法で関係機関との連携を深め支援に生かしている
学校との連携では、保護者の依頼により学校見学を行い子どもの様子を把握するほか、区の教育総合支援センター宛に就学に関する意見書を作成することもある。学校訪問に抵抗感を示す保護者には書面でのやりとりに切り替えるなど、家庭の意向を尊重した連携方法を選択している。学校から直接連絡が入った際は、通所日であれば事業所で利用者と振り返りを行い、その内容を保護者にフィードバックしている。併用している他事業所とは書類の共有や電話連絡を重ね、継続的なやりとりを通じて信頼関係を築きながら情報交換を行っている。
2.【食事の支援がある事業所のみ】子どもが食事を楽しめるよう支援を行っている
- 食事時間が楽しいひとときとなるよう環境を整えている
- 子どもの状態やペースに合った食事となるよう、必要な支援(見守り、声かけ、食の形態や用具の工夫等)を行っている
- 子どもが安全に食事をとれるよう取り組みを行っている
- 食物アレルギーや疾患等については、医師の指示に従い、対応している
- 食についての関心を深めるための取り組みを行っている
- 子どもの状況をふまえ家庭での食事について助言を行っている
【講評】
複数の選択肢から選ぶ楽しさと季節に合わせた演出でおやつの時間を充実させている
事業所では、平日はおやつの時間を設けている。おやつごとに設定された金額をもとに、各家庭で決めた上限の範囲内で好きなものを自分で選べるほか、種類は豊富に揃え、買い物のように選ぶ楽しさを味わえるよう工夫している。季節に合わせた提供も行っており、夏にはかき氷を用意して好みの味を選べるようにしたり、クリスマスにはメッセージカードを添えたおやつセットを準備したりと、特別感のある演出を取り入れている。日々の小さな楽しみとしてだけでなく、自分で考えて選ぶ経験や季節を感じる機会にもなっている。
発表の時間に食のテーマを取り入れ、楽しみながら食への関心が高まるよう工夫している
集団療育の前に行う発表の時間ではさまざまなテーマを取り上げており、その中で食に関する内容も取り入れている。給食の献立を発表したり、甘い食べ物を挙げたり、季節の食材について話を広げたりと、楽しみながら食への関心を高められるよう工夫している。食事にあまり興味を示さない子どもには料理の写真を見せて材料を当てるクイズを取り入れるなど関心を引き出す工夫をしている。また、おやつの時間は食べこぼしに気をつけることや時間内に食べるペース配分、後片付けなど、食事のマナーを伝える機会にもなっている。
偏食のある子どもには味や食感を伝え、無理なく食の幅を広げる働きかけを行っている
おやつは自由に選んでもらうことを基本としつつ、食の幅を広げるきっかけづくりにも取り組んでいる。偏食のある子どもには、普段選ばないお菓子の味や食感を丁寧に説明してイメージしやすいように伝え、興味を持ってもらえるよう働きかけている。新しいものに挑戦する際には「一口食べてみて合わなければ残しても大丈夫」と声をかけ、気軽に試せる雰囲気をつくっている。なお、アレルギーの確認は事前に行い、その日に食べきれない場合は持ち帰りもできるようにするなど、無理なく挑戦できる環境を整えている。
3.子ども一人ひとりの状況に応じて生活上で必要な支援を行っている
- 身の回りのことは自分で行えるよう、必要な支援を行っている
- 基本的な生活習慣や社会生活上のルール等 (あいさつ、マナー、交通ルール等)を身につけられるよう支援を行っている
- 集団活動を取り入れるなど、子どもの心身の発達や社会性が育つよう支援を行っている
- 一人ひとりの有する能力を活かせるよう個別のプログラムを実施している
- 送迎は、子どもと保護者等の状況に応じて送迎方法を検討し、行っている
【講評】
片付けや身だしなみ、生活習慣など身の回りのことを一つひとつ丁寧に伝えている
日常生活に必要なスキルを身につけられるよう、さまざまな場面で支援を行っている。整理整頓では、ロッカーや箱の中を自分で把握できるよう一緒に片付けながら伝え、靴の揃え方はかかとを基準にしてわかりやすく示している。身だしなみについては鏡を見ながら洋服の着方や髪の整え方を教えており、生活習慣としてお風呂の入り方を取り上げ、体を洗う順番や汚れやすい部分を実演を交えて伝えている。どうすればできるようになるかを具体的に示しながら、子どもが自分でできることを少しずつ増やせるよう働きかけている。
日々の活動や通所を通じて社会生活に必要なルールやマナーの習得を支援している
社会で必要なルールやマナーが身につくよう、活動の中で繰り返し伝えている。挨拶は日々の活動を通じて促し、高学齢児になると遅刻連絡は自分でできるように支援している。「入れて」と言えない子どもには場面に応じた声のかけ方を一緒に練習している。また、基本的には子どもが一人で通所することを前提としており、難しい場合は保護者と協力しながら段階的に支援を進めている。公共交通機関を利用する際には駅やバス停まで一緒に行き、時刻表の見方や電車やバスの待ち方など具体的な方法を教えながら一人で通えるよう支援している。
集団と個別を組み合わせ、子どもの課題やペースに応じたプログラムを提供している
活動によってはレベルに合わせたグループ分けを行い、様子を見ながら進めている。また、空間の使い方を意識できるよう声をかけ、周囲とぶつからないよう周辺視野を広げることも伝えている。平日の小集団で見つかった課題には土曜日の個別指導でアプローチしており、必要なタイミングで心理セラピーの時間を設け集中的に取り組んでいる。小集団療育終了後には就労を見据えた学習やパソコンを使ったスキル向上の活動も実施している。集団と個別を組み合わせることで、一人ひとりの課題やペースに合わせた支援を実現している。
4.子どもの健康を維持するための支援を行っている
- 子どもの健康状態について、保護者や医療機関等から必要な情報を収集している
- 子どもの状態に応じた健康管理を行い、体調変化に速やかに対応できる体制を整えている
【講評】
保護者から健康状態や服薬の情報を収集し状況の変化も随時共有できる体制を整えている
契約時に健康調査票を用いて保護者から必要な健康情報を収集している。定期的な面談に加え、状況に変化があった際には随時連絡をもらう体制を整えており、てんかんなど配慮が必要な疾患についても情報を共有している。服薬に関しては、薬の内容や量について保護者からの相談を受けるほか、服用後の子どもの様子を伝えるなど双方向のやりとりを行っている。服薬を開始すべきかどうか迷っている保護者には、他の子どもの事例を伝えることもあり、保護者が判断するための情報提供にも努めている。
発達段階に応じた声かけやクールダウンの時間確保などメンタルケアに取り組んでいる
子どものメンタル面が体調に影響することから、日々の様子を観察しながら個別に話す時間を設けるなど一人ひとりの心の状態に寄り添い、発達段階に応じた対応を心がけている。気持ちが高ぶったり不安定になった際には別室への移動を促し、落ち着ける環境でクールダウンの時間を設けるほか、パニック状態になっていることをわかりやすく伝え、自分の状態を理解できるよう声をかけている。こうした関わりを通じて、子どもが自分の感情に気づき、気持ちを立て直す力を少しずつ身につけられるよう支援している。
怪我や体調不良時の速やかな対応に加え、医療機関の紹介など情報提供も行っている
怪我や体調不良が生じた際にはすぐに保護者へ電話で報告し、状況を共有している。また、必要に応じて職員が付き添い、事業所が指定する医療機関を速やかに受診する旨を契約時に説明している。職員は定期的に救命救急講習を受講しており、体調の変化に速やかに対応できる体制を整えている。さらに、発達検査を受けられる病院や意見書を書いてくれる病院の紹介、療育手帳の取得に関する相談にも応じている。訪問診療や整体など地域の医療資源についても事業所に届くチラシを活用しながら必要に応じて情報を提供している。
5.子どもの主体性を尊重し、施設での生活が楽しく快適になるような取り組みを行っている
- 日常生活の支援は子どもの主体性を尊重して行っている
- 子どもが安心して活動できるよう、状況に応じて室内の環境を工夫している
- 子どもの状況や希望に沿って、多様な体験ができるようにしている
- 【放課後等デイサービス】
子どもの状況に応じて利用日や利用時間を設定している
【講評】
失敗や試行錯誤の経験を通じてやり抜く力や自己肯定感を育てる支援を行っている
子どもの主体性を大切にし、まずは見守りながら自分で取り組む姿勢を尊重している。うまくいかず諦めそうになった場面では、今どういう状況かを一緒に確認し「どうしたらいいと思う」と問いかけることで、自分で考える機会をつくっている。失敗しても試行錯誤を重ねて成功する体験を積むことで、やり抜く力や自己肯定感を育てている。時間が限られている中でやりたいことがある場面では気持ちに共感しながらも状況を伝え、切り替えられるよう支援している。声をかけるタイミングを見極めながら、子どもの成長を支えている。
自由時間や動的・静的な活動の組み合わせにより多様な体験を積めるよう工夫している
療育開始前には必ず自由時間を設け、ボール遊びや読書など動的・静的なさまざまな活動ができるようにしている。同じ空間で異なる遊びをする中で、邪魔にならない場所を選んだりボールのスピードや方向を考えたりと、お互いが心地よく過ごせるよう自分たちで工夫することも学びにつなげている。それぞれの活動が認知機能、ボディイメージ、協調性などのどのような力につながるかを掲示し、視覚的に理解ができるようにしている。療育の後半には学習を通じた個別の対話の時間を設け、その日の子どもに寄り添った支援を行っている。
子どもの状況に応じて利用日を調整し、よりよい環境で活動できるように取り組んでいる
通所は固定曜日の週1回から2回が中心で、子どもの状況や家庭の希望に応じて利用日や回数を設定している。子どもの様子を見ながら必要に応じてクラス替えを行い、成長や課題の変化に合わせて最適な環境で活動できるよう調整している。きょうだいで通所している場合はあえて別のグループに分けるなど、一人ひとりが落ち着いて活動に参加できるよう配慮している。こうした柔軟な対応により、子どもにとってよりよい環境を整え、それぞれのペースで成長できるよう支援している。
6.家族との交流・連携を図り支援を行っている
- 子どものサービス提供時の様子や家庭での普段の様子を家族と情報交換し、支援に活かしている
- 家族の意見や要望を活かした支援を行っている
- 家族の状況に配慮し、相談対応や支援を行っている
- 子どもや家族に合った療育方法等について助言している
【講評】
子どもの成長や課題を丁寧に伝え保護者と同じ方向をみて支援できるよう働きかけている
保護者には子どもの支援において同じ方向を向くことの大切さを通所前から繰り返し伝え、協力関係を築いている。情報共有は連絡帳システムを中心に、電話、紙面、メールなど複数の手段を組み合わせて手厚く行っている。迎えに来た保護者とは直接引き継ぎをしており、一日の様子や成長している点、今の課題、子どもとの会話の内容など細やかに伝え、活動の様子が直接見えにくい保護者にも子どもの姿が伝わるよう配慮している。個別支援計画の作成とモニタリング面談を年2回実施するほか、必要に応じて随時面談の機会を設けている。
保護者会や特別講座などの学習会を開催し、保護者同士の交流や学びの機会を設けている
保護者会は児童発達支援と放課後等デイサービスで合同で年1回以上開催しており、さまざまな年代の保護者が集まり交流できる場となっている。終了後にはアンケートを実施し、感想のほか聞きたいテーマや職員への意見も募っている。異なる年代の保護者同士が交流できたことへの好意的な感想が多く寄せられている。保護者会に加え、「自立と就労」「思春期について」などをテーマに特別講座や子育て学級など、保護者向けの学習会も開催している。子どもの将来を見据えた情報提供や、発達段階に応じた関わり方を学ぶ機会を設けている。
子どもの気持ちを代弁するなど親子関係の調整も行いながら保護者を支援している
保護者支援に力を入れており、平日はいつでも相談を受け付け、夜間や休日もメールで対応している。時には厳しい内容であっても率直な助言を行っている。また、保護者自身の生育歴を振り返る機会を設け、子どもへの関わり方を見つめ直すきっかけにしている。子どもにとってよりよい未来を大切にする視点から、保護者の意向が強くなりすぎていないか、それは子ども自身が望んでいることかを一緒に考えている。子どもが親に言いにくいことや複雑な気持ちを受け止め、時には代弁者となって親子関係の調整も図っている。
7.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域の情報を収集し、子どもの状況に応じて提供している
- 必要に応じて、子どもが地域の資源を利用し、多様な体験や交流ができるよう支援を行っている
- 【児童発達支援センター】
地域全体の在宅障害児や関係機関等を対象に、施設・設備や人材・プログラムを有効に活用した支援を実施している
【講評】
保護者の意向に配慮しながら地域の体育館や公園、店舗など多様な資源を活用している
療育施設の利用を公にしたくないという保護者の思いに配慮し、地域住民との直接的な交流は控えているものの、地域のさまざまな資源を活用した活動を行っている。近隣の体育館や公園、池上本門寺などに出かけており、体育館への道中では上級生が荷物運びを手伝う機会を設け、年下の子どもたちが先輩の姿を見て自分も学年が上がったらこうなりたいと目標を持つきっかけとなっている。初詣に出かけるなど季節の行事を取り入れたり、近隣の店舗でお弁当を購入してお金の使い方を学んだりする機会を設けている。
外出活動を通じて、交通ルールやパスの管理など社会生活に必要な力を育てている
外出活動では多様な体験を通じて子どもたちの成長を促している。親子行事として滝行を実施したところ、子どもに大きな変化が見られたこともあった。戦後80年にあたり靖国神社を訪れるなど、夏休みの自由研究の題材になるような活動も取り入れている。地域のプロバスケットボールチームから見学の誘いを受けたり、観劇や映画鑑賞を通じて公共の場での振る舞い方を学ぶ機会を設けたりしている。外出時には交通ルールや歩き方、パスの管理なども伝え、高校生には通学に備えて困ったときは駅員に尋ねることなど実践的な力を育てている。
避難訓練を年2回実施し、子どもが自分で身を守る行動をとれるよう働きかけている
日頃から災害への備えを意識し、避難訓練は年2回子どもも一緒に参加して実施している。学校でも訓練を経験していることから子どもたちは真剣に取り組んでおり、訓練後には駄菓子屋に立ち寄るなど楽しみも交えながら防災意識を育てている。訓練の実施は保護者にも伝え、家庭で災害時の行動について話し合うきっかけにもなっている。今後は予告なしで実施するゲリラ的な訓練も検討しており、突然の事態にも対応できる実践的な力を身につけられるよう工夫していく予定である。
【講評】
子どもや保護者の個人情報は取り扱いに配慮する旨を書面等で確認を行っている
利用契約にあたり、個別支援計画作成において外部機関と連携すること、緊急時や事故発生時に医療機関や行政への情報提供を行うことを「個人情報提供同意書」にて、また、「外部クラウドシステム利用に伴う個人情報の取り扱い同意書」についても併せて説明し、同意を得ている。保護者に渡す重要書類は、封入して直接正確に受け渡しをするとともに、関係機関とは、書類受領書を交換し、毎回個人情報のとり扱いについて注意喚起している。利用事実の秘匿を希望する保護者も利用しているため、見学者も含めて書面で確認している。
プライバシーや羞恥心を子どもにも意識させ職員も細心の注意を払うことに留意している
事業所では、新人教育や年度初めの研修時に倫理綱領及び行動指針の遵守を伝えているほか、他施設で事例発生時の検証研修を継続、実施して職員の意識を高めている。トイレ、着替えは同姓介助とし、着替えも一人ずつ、もしくは同姓の職員の見守りのもと事務室で行う等、最善の注意を払いながらチームとしての対応を図っている。また、子どもには私物と他者の物を混同しないように整理整頓を促しており、終了時間前には整理するスペースを設けるとともに時間を確保することで、流失や紛失を予防している。
子ども間におけるトラブル発生時は、要因分析、再発防止策を検討し支援に生かしている
虐待防止に向けてマニュアルを整備し、委員会も定期的に開催され、職員の学びも深めている。子ども同士の、トラブルや関係性に課題がある場合には、組み合わせや来所曜日の変更、活動時の並ぶ順番などを調整し、安心して継続利用できるよう配慮している。職員は日頃から子どもの変化や心身の様子を丁寧に観察し、来所時に小さな怪我の有無も確認している。また、個々に関わる中で、子どもが発する言葉を聞き逃さず、必要に応じて保護者や学校と連携し、早期の解決につながるよう努めている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、子どもや保護者の同意を得るようにしている
- 日常の支援の中で、子どものプライバシーに配慮した支援を行っている
- 子どもの羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(子どもが「ノー」と言える機会を設けている)
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
- 施設内の子ども間の暴力・いじめ等が行われることのないよう組織的に予防・再発防止を徹底している
【講評】
各種マニュアルの検討は職員全体で取り組み、必要に応じて見直しを行っている
感染予防、地震、事故発生時や救急対応などのマニュアルとして作成し、危機発生時の対応と予防策を体系的に整備している。委員会や訓練を定期的に実施し、制度変更や問題発生時には適時マニュアルの見直しするしくみも整えている。作成したマニュアルはファイルで保管しするとともに、タブレット端末で全職員が共有しており、事務所内には、誰もが緊急時対応ができるよう図式化した掲示も行っている。また、ヒヤリ・ハットについては、記録件数は多くないものの、現場で気づいた時点で速やかに修正・対応し安全確保に努めている。
職員の支援技術や保護者支援、関係機関との連携の取り方等の標準化を図っている
事業所として、支援の質の向上と安定に向けた取り組みを進めている。職員が突然不在となった場合でも、支援の質を保てるように、日頃から支援スキルの標準化に取り組んでおり、支援中も、状況を共有しつつその場で支援方法を新人に教育している。また、保護者への支援は、電話や面談などの、直接対応の際に、経験豊富な職員と一緒に対応することで、対応方法を学べる体制を整えている。関係機関との連携方法は、理事長や施設長が訪問や会議の際に、職員を適宜同行させることで、経験を積む機会を設けることで標準化を進めている。
子どもと保護者と支援の方向性を一致できるように職員が意見を交換している
保護者と事業所が、同じ方向を向いて支援を進められるよう、日々の記録や見学の場面を通して意見のすりあわせを行っている。もし支援の認識に誤差が生じた場合には、職員が直接声をかけたり、対応方法を示す等、支援の方向性を一致させるための調整を行っている。子どもが「できない」と思い込んで選択を避けてしまう場面でも、挑戦できる環境を整え、できた経験を積み重ねることで自己肯定感が高まるよう支援にあたっている。事業所の目的と活動の狙いが、子ども・保護者・職員の間で一貫して共有されるよう日々の丁寧な関わりを心がけている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や子ども・保護者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
療育の根幹となる理念は子ども・保護者、職員に説明し、共通認識を重要視している
「本当の意味で『子どものために』になるよう子どもたちの生まれ持った個性をいかしながら世の中に送り出す手助けを担う」旨の理念は、理事会、総会後の定例ミーティングにて年2回以上職員間で認識の共有を行っている。また、入職時には、その理念を理解することを重要視しているため、創業者(以下、ファウンダー)と理事長から伝えている。また、子どもには日々の療育場面における職員の対応を通して、また、保護者には利用開始時をはじめ、定期開催の保護者会や個別支援計画策定に伴う個別面談等の際に説明し、理解と同意を得ている。
経営層は小規模事業所の良さを生かしチームワークを心がけて組織の牽引に努めている
昨年度、新たな施設長が就任し、新任職員2名が入職する等、組織体制に変化が生じている。施設長は理念の理解を改めて深めるとともに、事業所のことはもとより、法改正や障害福祉に関する動向等に意識を向けて情報を入手し、事業や支援の発展につなげることが自身の使命と捉え、内外の状況にアンテナを立て、事業の推進に臨んでいる。また、ファウンダーや理事長からのアドバイスを得ながら、他の職員からの協力を得ながら、自身の役職を全うしたいとの考えをもち、小規模事業所の良さを生かしチームワークを心がけながら組織の牽引に努めている。
意思決定の流れを明示して、検討事項のプロセスと決定までのしくみを周知している
今年度、「組織構成および意思決定の流れ」を作成し、法人の構成や意思決定の原則、組織図、補足事項を明示し、職員間で共有している。常勤職員を中心に一堂に会する職員会議をはじめ、日々のミーティングの際に、事業計画の説明や、理事会等での決定事項等、組織の重要案件の共有を行っている。また、日々のミーティングやOJT、職員研修、職員向け個別面談の際にも、説明している。利用者や保護者についての情報提供は、口頭説明に加え、文書やメール等の複数の手段を併用することで、周知の徹底と理解促進に努めている。