評価結果

標準の評価

基本情報

【法人名称】

社会福祉法人天童会

【サービス種別】

児童発達支援センター(旧福祉型児童発達支援センター)

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)自立と社会参加を目指して、生きる力の基礎を育む。
2)能力と可能性を最大限に伸ばし主体性を育む。
3)未来に向けて安心・安全でインクルーシブな社会をつくる。

職員に求めている人材像や役割

地域と連帯しながら利用者の自立を社会参加を支援し、生きる力の基礎を育むことを目指しています。また、一人ひとりの能力と可能性を最大限に伸ばし、主体性を育てること、そして未来に向けて安心・安全でインクルーシブな社会の実現に取り組んでいます。これらの目標を計画的に具現化するため、職員には下記(2)のような人材像と役割りが求められます。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

多様性を尊重し子どもの個性や可能性を引き出す柔軟な発想と行動力を持つ人材として、地域と協働し、安心・安全な環境づくりに積極的に関わり、主体的に課題解決へ取り組む姿勢を以下のように期待します。
①子ども一人ひとりの自立性や社会参加を促進する支援を計画的に実施
②子どもの能力や可能性を最大限に伸ばすための環境づくりとサポート
③地域の関係機関や団体と連携し、インクルーシブな社会づくりに貢献

全体の評価講評

特によいと思う点

医療的ケアが必要な子どもも受け入れており、人工呼吸器を使用する児童が通所している。停電に備えるため、フル充電で2日間人工呼吸器を作動することが可能な非常用電源を配備した。これまで医療的ケア児を含めた災害訓練は実施していないが、人工呼吸器を使用する子どもがいることを踏まえて近隣の法人事業所と共同で災害訓練を実施した。非常用電源の操作やバッグバブルバッグやAEDの使用など、大災害を想定した操作訓練を行い、医療的ケア児の安全確保も万全を期している。

保護者からの要請を受けて就学に向けた就学支援シートを作成し、小学校や特別支援学校に提出している。制度上、保育園や幼稚園を卒園した時点で療育は終了し就学後の支援はないが、職員は就学後も保護者や子どもの相談に応じることを伝えるとともに、ホームカミングデーを開催している。この日は卒園児の保護者同士が交流できる機会とし、親子で遊びに来るよう案内している。子どもには遊戯室を開放して思う存分体を動かしてもらうとともに、保護者には職員が子どもの成長を共有しながら悩みなど個別の相談に応じている。

NPO団体が主催する親子教室を支援し、地域の子どもが集まる場に定期的に職員を派遣し感覚遊び等を行っている。親子教室は年6回開催しており、市内の0~2歳の子どもと保護者を対象に、障害の有無に関わらず参加できる活動としている。事前予約制としており、参加の際は年齢や子どもの状態を確認している。センターではST・OT・保育士を派遣し、子どもに合った歌や手遊び、体操などのプログラムを提供している。子どもが遊んでいる間、セラピストが保護者の相談に乗っている。

さらなる改善が望まれる点

卒園生の保護者や地域の先輩保護者による就学に関する情報共有の勉強会を実施したり、地域の特別支援学校の就学に関する研修会を実施したりするなど、就学前後の移行支援を進めている。また、地域の保育所との交流や障害に関する研修会も実施しているが、保育所等訪問支援などの事業はこれからだと思われる。支援内容などについてはHPや市のパンフレットなどで紹介しているが、他の保育園などとの併行利用・就学を見据えた対応・保育所訪問支援などの諸活動の一層の充実とPRに期待したい。

施設情報を法人のHPに載せるほか、SNSを利用したオンライン相談も実施している。福祉業務ソフトも導入し、利用者情報の電子化に取り組んでいる。しかしながら保護者などとの業務連絡は電話や紙ベースが主体で、電子化は進んでいない。ICTには専用アプリを用いてスマホやPCで保護者対応を行うシステムがあり、登降園管理・連絡・アンケート集計・情報共有・送迎管理などを行うことができる。このようなシステムの導入を研究して業務の効率化と職員の負担軽減を図るとともに、SNSを更に活用して一般向けの情報も発信するよう期待したい。

児童発達支援センターの地域支援体制強化事業として、地元市の関係各所と連携して専門性の向上に取り組んでいる。市内の児童発達支援事業所・放課後デイサービス・相談支援専門員と連絡会を開き、児童発達支援事業に関する情報を共有し今後の方策などについて討議している。市内には児童発達支援施設が8か所・放課後等デイサービスが10か所・相談支援センター6か所と事業所数は多いものの、令和7年度のコンサルテーションは50回程に留まっている。医療的ケア児など困難事例の増加を踏まえて更に回数を増やすよう、体制の拡充を望みたい。

事業者が特に力を入れている取り組み

研修には、職員のほか利用者家族や地域の関係者も受講している。令和7年度には、「本質観取」の研修を実施した。本質観取は、障害のある子どもやその支援の「本質」について、個人の主観的な体験やエピソードを出し合い、対話を通じて誰もが納得できる「共通了解」を導き出す思考法である。目の前の子どもが発している意味を捉え直すことで、その子への深い共感と納得感が生まれ、チームの連帯感も強まるとされる。受講者は、社会通念や既存の制度から障害を捉えず、常に本人に寄り添って「想い」を捉え主体性を引き出す支援について学んでいる。

機能的で自発的なコミュニケーションの獲得を目指し、にじクラスの子ども5・6名を対象にPECSを試行している。PECSは絵カ―ドを使って自発的な要求や意思疎通を行うことを目指すシステムであり、発語能力に関わらず自発的に意思を伝える能力を身に付けようとするものである。第1段階では、一例としてミカンが欲しい場合はミカンの絵カードを拾い上げて職員に渡し、職員はその名前を言いながらミカンを渡している。対象の弁別・文章や言葉による要求などの段階を経て、最終段階では質問に対して自発的にコメントができることを目指している。

発達特性のほか、重症心身障害児の摂食やポジショニング(姿勢全般を整える)などの知識と技術を学び、適切な支援の提供に努めている。令和6年10月から訪問看護ステーションの専門職と協働してシーティング(座位を整える)の研究を始め、市販のパイプ椅子に子どもに体形に合わせたウレタン製のクッションを貼り、適切な姿勢を保持して発達が促されるようにしている。外部講師とのカンファレンスで、このイスの使用によって子どもの身体の緊張が軽減され、意欲が引き出されて遊びの広がりにつながったことを確認し、子どもの姿に変化を感じている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:定員は28名で、利用者数64名を調査対象とし、そのうち29名から回答を得た。回答者属性は母23名・父4名・父母一緒2名。児童の平均年齢は、3歳未満が1名・3歳以上6歳未満が25名・6歳以上12歳未満が2名・無回答が1名であった。
  • 調査方法:アンケート方式  
    アンケート方式で実施。調査依頼文と調査票、返信用封筒を施設から利用者に配布していただいた。回収は、利用者から調査票を入れた返信用封筒を直接評価機関に郵送していただいた。
  • 有効回答者数/利用者家族総数:29/64(回答率 45.3% )

総合的な感想としては、29名中大変満足が18名・満足が9名・どちらともいえないが1名・無回答が1名で、不満という回答はなく満足度は高い。29名全員が満足と示した質問項目は、「問7.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか」・「問8.職員の接遇・態度は適切か」・問11子供の気持ちを尊重した対応がされているか」の3問であり、次に28名の方が満足と回答した項目は、「問1.事業所に通うことが、子どもの身体の機能や健康の維持・促進に役立っているか」・「問5.子どもの様子や支援内容について、事業所と情報共有できているか」・「問9.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか 」・「問12.子どものプライバシーは守られているか」の4問であった。「いいえ」の回答があった項目は、「問4.事業所に通うことで、子どもに社会性が見についているか」・「問12.子どものプライバシーは守られているか」の2問で、それぞれ1名が回答した。

アンケート結果

1.事業所に通うことが、子どもの身体の機能や健康の維持・促進の役に立っているか

はい 28名 (97%)
どちらともいえない 1名 (3%)

・言葉では表すことができないほど感謝しています。子どもの将来を見据えての支援は勿論のこと、スタッフさんの我が子への愛情を感じ、我が子の人生も私の人生も救われました。障害児を囲む世界はこんなにも温かいのかと、心から感謝しています。 ・なくてはならない施設です。感謝しかありません。

2.事業所での活動は、子どもが興味や関心を持てるものになっているか

はい 27名 (93%)
どちらともいえない 2名 (7%)

・本人の興味のあるキャラクターなどをすぐに取り入れてくれて、楽しく活動できています。好きなキャラクターが変わっても次週に用意してくれたり、対応が早いです。 ・色々な活動をしてくれて幅が広がりました。

3.事業所に通うことが、子どもの情緒面での発達(感情のコントロールを身につける等)の役に立っているか

はい 26名 (90%)
どちらともいえない 3名 (10%)

・気持ちが乗らないときも本人の意思をくみ取ってくれて、無理せず気持ちの切り替えができるよう促してくれます。癇癪も落ち着いてきたと思います。 ・施設に行く日は程よい疲れで爆発しにくいです。 ・最近は活動内容に飽きたのか、活動中爪を噛んだり。ボーっとしている時間が増えてきました。本人も行かされている感が以前より強くなっています。

4.事業所に通うことで、子どもに社会性(人と人との関わり合いやルール等)が身についているか

はい 25名 (86%)
どちらともいえない 3名 (10%)
いいえ 1名 (3%)

・通い始めた頃は先生と目を合わすこともできなかったのですが、コミュニケーションが取れるようになり、簡単なゲームなどもできるようになりました。 ・関わっている友達を覚えています。 ・社会参加ができるようになると良いと思います。(公共交通機関の利用が増えて、良い.公共の場に行けると良い等) ・身体を動かす活動には比較的積極的ですが、机上活動は興味のないものが多く、先生に声をかけてもらわないと参加できないことが増えました。

5.子どもの様子や支援内容(体調変化時の対応含む)について、事業所と情報共有できているか

はい 28名 (97%)
どちらともいえない 1名 (3%)

・毎回振り返りの時間を設けてくださり、次回の改善点や本人の様子を話してくれます。 ・毎回伝えてくれています。 ・個々の発達に応じて丁寧に対応していただいています。その日にあったことを詳しく教えてくださり様子が良くわかります。家では気づけない成長も教えていただけ、励みになっています。 ・活動するお友達の人数が増え、係る機会が多くなったので身についたものもあると思いますが、それぞれ自分の好きなことをしており、お互い意識していなさそうな印象です。

6.家族に対する精神的なサポート(子育てに関する悩み相談や進路相談、家族間交流の機会の提供等)は役に立っているか

はい 24名 (83%)
どちらともいえない 5名 (17%)

・小学校にすでに入学した子たちのお話を先生から聞けたのは有難かったです。 ・毎週相談できる大人がいることで、私にとってはかなり大きな支えになっています。家でのこと、保育園の様子などフレッシュな状態で相談できるのでありがたいです。 ・家の問題にも相談に乗ってくれています。  ・幼稚園とのコミュニケーションに悩んでいるときにサポートしてくれました。 ・保育園との連携など、大変助かっています。 ・保護者向けの勉強会は有難いです。  

7.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 29名 (100%)

・場所的に仕方ないと思うが、虫や葉が施設内に結構落ちている。トイレも以前は踏み台や便座が置いてありましたが、なくなったので子どもがトイレに行く時介助が必要になってしまいました。 ・建物はとても清潔に保たれていて安心して子どもを預けられます。しかし、座位保持装置など重心の子が姿勢を保つ装置が少なく、療育中の我が子の姿勢、体勢が気になります(側弯症のため)。

8.職員の接遇・態度は適切か

はい 29名 (100%)

・支援も丁寧で職員さんも親切です。子どもも通うのを楽しみにしています。いつもありがとうございます。

9.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 28名 (97%)
無回答・非該当 1名 (3%)

 (コメントなし)

10.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 17名 (59%)
どちらともいえない 3名 (10%)
無回答・非該当 9名 (31%)

 (コメントなし)

11.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか

はい 29名 (100%)

・その日気分が乗らなかったり、今はこれがしたい等の細かい要望にも対応してくれます。母子分離なども、無理に引き離さず本人の気持ちに寄り添ってくれるので、本人も先生方を信頼していると思います。

12.子どものプライバシーは守られているか

はい 28名 (97%)
いいえ 1名 (3%)

 (コメントなし)

13.個別の計画作成時に、子どもや家族の状況や要望を聞かれているか

はい 27名 (93%)
どちらともいえない 2名 (7%)

・家での様子、保育園での様子など、かなり細かく聞いてくださいます。育児初心者なので見通しを持った意見がありがたく、こちらのざっくりした要望も上手に言葉にして説明して下さり、助かっています。  ・難しいワードなども意味も含めしっかり説明してくれます。具体例を出してくださり、話しもわかりやすく丁寧です。

14.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 27名 (93%)
どちらともいえない 2名 (7%)

・意見を言いやすい環境にしてくれていますし、伝えた際も嫌な顔せずしっかり対応してくださり、他のスタッフにも情報が共有されています。

15.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 27名 (93%)
どちらともいえない 1名 (3%)
無回答・非該当 1名 (3%)

・月曜日にお世話になっていますが、祝日で休みになることが多いです。休みになった分をどこかで補填してくれたらいいのになと思います。 ・家庭での課題を提案・共有してもらえる機会が欲しいです。

16.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 24名 (83%)
どちらともいえない 4名 (14%)
無回答・非該当 1名 (3%)

(コメントなし)

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
法人のホームページ(HP)で理念や基本方針を紹介し、施設の各クラスを案内している

児童発達支援センター(以下、「センター」という。)を運営する法人のHPに、「私たちは、障害者の生命と生活を守り心身の発達・成長を援助しその維持に努め、社会のつながりを保ち豊かな人生を実現するために努力します」と理念を紹介し、「個々の障害者に見合ったきめ細やかな療育を提供します」など5項目の基本方針を載せている。センターのページでは、「お子さま一人ひとりに合わせた支援を行っております」と案内し、にじ・ひかり、そら・かぜという各クラスの特徴や対象者のほか、一日の生活の流れなどを写真とともに紹介している。

経営改革の一つに次期リーダーの育成を掲げ、リーダー職を新たに設けている

児童発達支援管理責任者(以下、「児発管」という。)が、各クラスの職員に法人や施設の方針を伝えている。令和7年度の経営改革の一つに次期リーダーの育成を掲げ、リーダー職を新たに設けている。クラスリーダーと次期児発管候補者をリーダー職に位置づけ、管理者がその役割りを伝えている。各クラスの児発管はクラスの職員面談を通じて、自己管理目標シートに記載されている個人目標と組織目標との整合を図るととともに、日頃のクラス運営で職員面談やミーティングを定期的に実施し、リーダーシップを発揮して経営方針の周知徹底を図っている。

連絡調整会議で月例報告を行い、利用者や職員の状況のほか活動内容などを報告している

法人が経営会議を設置し、法人全体の経営方針や重要案件の進行管理などを行っている。また、法人本部職員や各事業所の管理者で構成する連絡調整会議で各事業所が月例報告を行い、利用者や職員の状況のほか活動内容などを報告している。令和7年度事業計画では、「素早い経営判断ができるよう毎月の終始状況のデータを作成し、迅速に共有することで管理職の経営意識を高める」を法人全体の取組みの一つに掲げ、連絡調整会議の役割を重視している。管理者は児発管に会議内容を報告し、児発管は各クラスの職員に必要な情報を伝えている。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
職員や保護者の意向のほか、地域や社会の福祉ニーズの把握に努めている

自己評価や保護者評価を実施することが義務付けられていることから、毎年この結果をHPに載せている。また、当評価における職員自己評価や利用者調査でも職員や保護者の意向を把握している。職員研修や保護者会のアンケートにより、各種の研修などについて意見や感想を聞いている。市内に8ヵ所ある児童発達支援事業所の連絡会をはじめ、東京都・地元市・NPO法人・市内保育所などの関係機関と定期的に会合を重ね、地域の福祉情報の把握に努めている。福祉業界全体の動向は、行政機関の通知や協議会からの連絡などで把握している。

職員の意識改革に取り組み、前例にとらわれない経営改革を推進している。

法人本部が、センターを含め全事業を網羅した事業計画書や事業報告書を作成している。その中の地域支援事業の一つとして、センターの事業が東京都指定障害者通所支援事業として記載されている。令和7年度の事業計画では、法人全体の取組みとして「資材購入コストの削減」など5項目を掲げるととともに、法人の「2030あきつプロジェクト」を推進して財政健全化を図ることとしている。センターにおいても、令和5年度の理事会で決定された経営数値目標の達成に向けて職員の意識改革に取り組んでおり、前例にとらわれない経営改革を推進している。

児童発達支援センターとして4つの機能強化に取り組んでいる

地域の児童発達支援センターとして、4つの機能(①発達支援・家族支援機能 ②スーパーバイズ・コンサルティング機能 ③インクルージョン推進機能 ④相談機能)の強化に取り組んでいる。具体策として、①はASD(自閉スペクトラム症)の児童から人工呼吸器など高度な医療を必要とする児童に専門性に基づく支援を長時間実施し、家族支援も実施。卒園後のホームカミングデイなども実施。②は他事業所の連絡支援や情報発信の実施。③は市内教育・保育職員対象の見学の実施。④は地域の相談窓口の実施などをあげ、50件の相談を見込んでいる。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
職員会議や研修の場などで、法人職員として守るべき法や規範などを職員に周知している

法人職員として守るべき法や規範、倫理などについては、職員会議や虐待・ハラスメント防止などの研修の場を通じて管理者などの講師が対話によって職員に周知している。年2回の職員面談の場でも、管理者や児発管が職員に周知徹底している。職員は不適切な支援がないか虐待防止チェックリストを用いて日々の状況を振り返るととともに、管理者、意識調査などを通じて定期的に職員の意識を確認している。法人内の他の事業所と共同で身体拘束廃止・虐待防止・個人情報保護などの人権に関する委員会を設置し、所管の人権課題を議論している。

重要事項説明書で苦情解決制度を案内し、誠実かつ迅速な解決を目指している

利用契約時の重要事項説明書で利用者家族に苦情処理体制を説明している。苦情受付担当者は各クラスの児発管とし、苦情解決責任者を管理者としている。「苦情解決事業実施要項」で苦情解決のフローチャートを示し、誠実かつ迅速な解決を目指している。法人内に苦情解決第三者委員を置くとともに、地元市や東社協の相談窓口も紹介し、施設に言いづらいる場合は、直接これらの窓口の相談できることも案内している。本第三者評価の利用者家族調査では82%の方がこの制度を理解しており、児発管が十分説明している様子がうかがわれた。

センター機能の充実を図るため、市内各所と連携して連絡会や研修を実施している

児童を取り巻く環境が複雑化する中、諸問題を解決するには計画的・具体的でかつ迅速な対応が必要となる。センター機能の充実を図るため、市内の児童発達支援事業所・放課後デイサービス・相談支援専門員・行政による連絡会を年2回開催し、ネットワークづくりと情報共有のあり方などを検討している。また、センターの地域支援体制強化事業として、市内各所と連携して福祉・医療・教育の専門性の向上を図っており、対面とオンラインを組み合わたハイブリッド研修では外部専門家やセンターの管理者による研修を実施している。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
大災害を想定し、人工呼吸器やAEDなどの使用訓練を実施している

事故・緊急時対応マニュアルを備え、通常時の事故や緊急時に取るべき手段や連絡体制などを明らかにしている。また、BCP(事業継続計画)や非常災害対策マニュアルを備え、大災害や感染症発生時の対応き手順などを説明している。人工呼吸器を必要とする児童が通所したため、新たに非常用電源を配備したほか、バッグバブルマスク(口と鼻からマスクを使って空気を送り込む手動の人工呼吸器具)やAED(自動体外式除細動器)の使い方など、大災害を想定した訓練を行っている。今後は、法人事業所との連携を強化しBCPの見直しを予定している。

契約時に個人情報の保護や利用に関する取扱いを保護者に説明し、同意を得ている

個人情報保護規定を備え、利用契約書の締結時に個人情報の収集や利用について保護者に説明している。職員に守秘義務を課していることや、必要に応じて関係機関に個人情報を提供する場合があることを同意書を使用して家族に伝え、利用同意を得ている。収集した個人情報は、法人と連携して適正に保管しまた廃棄している。福祉業務ソフトを用いて支援記録などの電子化とチームケアの質の向上を図っており、データ管理も法人と連携して慎重な取り扱いを定めている。職員には個人情報保護に関する研修を行い、プライバシー保護の徹底を図っている。

個人情報の開示請求があった場合の取扱いについても規定している

個人情報保護管理委員会を設置し、個人情報保護法に基づいて子どもや保護者の個人情報の保護とその利用について対応を検討している。また、個人情報保護規程に基づいて個人情報の収集・利用・廃棄に関するマニュアル類を整備するとともに、開示請求があった場合の取扱いについても規定している。市内の関係機関と個人情報の取扱いを検討し、個人情報の利用目的の明示や情報開示請求には共同して対処することとしている。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
センターとしての機能が発揮できるよう、長期的な視点で人材育成に取り組んでいる

福祉人材を計画的に確保するよう、福祉関係の大学・専門学校のほか研究会などに参加して人材情報を収集している。職員採用は本部が一括して行い、センターに配属を予定する人材については、管理者と児発管が面接を行っている。法人はキャリアパス制度により計画的に人材を育成しており、新人研修は法人が一括して行っている。センター配属後も、管理者や児発管などが更に研修を行っている。センター機能が発揮できるよう長期的な視点で人材育成に取り組んでおり、採用後3ヶ月目に管理者が職員と面談してモラールの向上を図っている。

外部講師による専門研修には、職員のほか保護者や地域の関係者も受講している

新人研修は法人本部が行い、4月に前期研修・7月に後期研修を実施している。研修内容は、業務に関する事柄や服務規律のほか感染症対策・個人情報保護・虐待や身体拘束・事故対応など多岐に渡っている。センターでも、全体研修のほかに各クラスの児発管がクラス毎に研修を行っている。また独自企画として外部講師による専門研修を実施しており、職員・保護者・地域の関係者が集まって共に受講している。令和7年度は、摂食指導・発達障害の理解・就学問題などに関する研修を行っている。

職員面談をもとに個人別研修計画を立て、希望の研修などに参加できるよう配慮している

法人は目標管理制度を導入しており、センターの組織目標などに基づき、職員は目標管理ノートに個人目標を設定している。このノートを用いて管理者や児発管と面談して個人目標を確定させるとともに、目標の達成時期や方法などの情報を共有している。また、この面談に基づいて個人別研修計画を立て、職員が希望する研修や施設見学などに参加できるよう配慮している。年度後半には再度面接し、仕事の成果など目標の達成状況を確認している。管理者は常に児発管と個別に面談しており、相談に応じるとともに必要に応じて指示などを行っている。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【課題と目標】地域障害児支援体制の中核拠点としての機能強化とインクルージョン推進と早期支援の強化を掲げ、①地域事業所への専門的助言やスーパーバイズの実施②児童発達支援事業所連絡会を年2回開催して地域事業所との連携体制を強化、を目標とした。
【取組み】①児童発達支援事業所・放課後等デイサービス・相談支援事業所などを対象に、事業所連絡会を年2回開催した。②スーパーバイズ・コンサルテーションとして、PT・OT・看護師など外部専門家を活用し、困難事例への助言や技術向上のための支援を年10回行った。③行政と協働し、障害福祉サービス報酬改定や就学支援に関する研修を年3回開催した。④メールや電話を活用し、市内事業所との情報共有体制を整備した。
【取組みの成果】①事業所間の連携が強化され、支援のための地域資源の可視化が進んだ。②専門的な知識を提供し、地域全体の支援力向上に寄与した。③行政・事業所との連携が進み、地域支援体制の基盤が整備された。④困難事例への対応力が向上し、センターの専門性が地域に広く還元された。令和7年度は「中核機能の体系化」と「連携の可視化」を重点目標にあげ、一層の充実を図ることとした。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

【目標の設定と取組み】令和3年3月の事業開始以来、地元市や関係機関との連携を強化し、障害児支援の中核的機能を担うべく様々な活動を行っている。令和6年度は更に中核的機能の充実を図るため、2つの短期目標と4つの施策を掲げて地域連携に取り組んだ。
【取組みの検証】①事業所間の連携が強化され、地域の支援体制が更に可視化された。②専門的な知識・技術を地域に提供し、地域全体の支援力向上を図った。③行政や事業所との連携が進み、地域支援体制の基盤が整備された。④困難事例への対応力が向上し、センターの専門性を広く地域に還元した。保育園・幼稚園との併用利用が進むなかで、上記の取組みにより就学前後の支援の連続性を確保するための協議を進めることができた。
【検証結果の反映】児童発達支援センターは、地域における障害児支援の中核的機能を担う施設として、従来の直接的な療育に加え、地域全体でのインクルージョンの推進、他の事業所への技術的支援、総合相談機能の強化が求められている。センターは地元の障害児支援の中核的施設として活動の充実を図っており、障害児とその家族だけでなく地域全体の支援体制の一層の強化を図るよう期待したい。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【課題と目標】教育・保育機関との協働によってインクルージョン推進と早期支援の強化を掲げ、①保育所等訪問支援を年間350回以上実施して教育・保育現場への専門的支援を強化する②相談支援の多様化を図って早期支援につながる相談件数を30件以上確保する、を目標とした。
【取組み】①保育所訪問支援は年間365回で、保育所・幼稚園・小学校に対して専門的助言を行った。健診・窓口・オンラインと相談経路を拡大して早期支援体制を整備した。その他、センターと保育園・幼稚園の併行利用については、教育・保育現場と連携して合理的配慮を行うよう支援した。センター機能の一元化を進めるために定員を改定し、個別性に応じた支援の強化などを図った。
【取組みの成果】①保育所・幼稚園・小学校に対する訪問支援では、専門的助言を行って円滑な就学を支援した。②併行利用支援を強化し、教育・保育現場と連携し併行利用に合理的配慮を行うよう支援した。③相談経路を多様化し、早期支援に繋げた。④センター機能の一元化を図り、定員改定と柔軟な支援提供体制の構築を図った。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

【目標の設定と取組み】インクルージョン推進と早期支援の強化を図るために教育・保育機関との協働を掲げ、2つの目標と4つの取組みを掲げた。
【取組みの検証】①訪問支援の拡充により、利用者が増加した。②窓口やオンラインなど多様な相談経路により早期支援につながる体制を整備した。③センターと保育所・幼稚園・小学校との併行利用を強化した(併行利用率95%)。
【検証結果の反映】訪問支援が拡充され、地域のインクルーシブな環境づくりが進展した。②相談から支援につながった件数が38件と多くなり、早期支援の入口としての機能が発揮された。③利用者数が148名から180名に増加し、地域ニーズに応じた支援体制が整備された。④センター機能の一元化により個別支援計画と5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)プログラムの連動が強化され、外部専門家から発達特性に応じた支援方法や困難事例への対応などについて助言を受けた。これらの成果を踏まえ、令和7年度は「訪問支援の体系的拡充」と「早期支援の強化」を重点目標に掲げており、さらに地域連携が進むものと期待される。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
HPやパンフレットで、施設に関する情報を分かりやすく伝えている

HPには、施設案内、クラスの紹介や支援を利用する際に必要な受給者証の申請などについてフローチャートで分かりやすく掲載している。また、平面図や感覚遊具室、スヌーズレン室、プレイルームなど専門的な設備が整った療育環境があることも伝えている。個別や集団、時間などが異なる4つのクラスについて、一日の流れや子どもたちが過ごしている様子を掲載し、支援について具体的なイメージが持てるよう工夫している。支援目標やクラス別の特徴などを掲載したクラス別のパンフレットも作成し、希望者に配布している。

地元市連絡会作成の「障害児通所支援事業所のご案内」でセンター事業を紹介している

地元市の「児童発達支援に関する連絡会」が「障害児通所支援事業所のご案内」という冊子を作成し、通所希望者などに配付している。この中で、児童発達支援のサービス内容・対象者・利用の流れ・市内の事業所一覧の連絡先や開所時間・療育クラスの定員などを紹介している。当センターの特徴として、通所以外の保育園や幼稚園等に出向く保育所等訪問支援と自宅に訪問する居宅支援の実施をあげ、子どもたち一人ひとりの生活や発達に合わせたオーダーメイドの支援や地域に向けて幅広く支援を行っていることが特徴であると紹介している。

相談や見学希望については児発管が丁寧に対応している

子どもの発達や専門的な支援に関する問い合わせなどについては、HP上の問い合わせフォームのほか電話でも対応している。専門的な支援が必要と思われる相談や見学を希望される場合は、相手の希望に合わせて児発管が対応している。その際は、子どもの発達や状況に合わせて、重症心身障害クラス・発達障害児の1日クラス・個別や小集団療育の短時間クラス・居宅や保育所等への訪問支援クラスの4つのクラスがあることを説明している。令和6年度は120件と多くの相談があり、令和7年度からはSNSによる相談受付を試行している。

1.子どもや保護者等に対してサービスの情報を提供している
  • 子どもや保護者が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 子どもや保護者の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 子どもや保護者の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
サービス開始時には重要事項説明書や利用開始のしおりで利用について説明している

保護者が支援を希望した際は児発管が受給者証発行手続きを案内しており、受給者証の発行後に契約を結んで支援を開始することを伝えている。居住している市によって必要書類や提出書類などが異なることや重症心身障害者クラスを利用する際は別途医療情報関連書類が必要となることなども伝えている。利用開始時には重要事項説明書を渡し、事業概要・職員体制・サービス内容・利用料や自己負担金などについて説明し、同意を得て契約を交わしている。また、「利用開始のしおり」で食事や健康、持ち物などについて具体的に説明している。

子どもの状況を理解し、情報収集しながらアセスメントシートを作成している

支援の申し込みがあった際は児発管が保護者と面談し、フェイスシートを基に障害児利用計画(案)を作成している。契約後、児発管は発達検査や医師の診断所見を基に子どもの行動を観察するとともに、保護者から子どもの得意なこと・苦手なこと、困りごとや願いごとなどについて細かく聞き取り、アセスメントシートを作成している。保護者には、子どもの特徴や食事、排泄、遊び、睡眠などの様子をクラスの全職員で観察しながら専門的支援を行うことや子どもが安心して過ごせる場であると伝えている。

就学後も多職種で保護者や子どもの相談に応じることを伝えている

センターの理念に、「地域のすべての子どもたちが安心できる環境で子どもらしく過ごし、未来につながる力と個性を大切に子どもたちの可能性を信じて支援します」とあり、事業方針にインクルージョン・アクティブラーニング・発達支援を掲げている。保護者の要請を受け、就学に向けて「就学支援シート」を作成し小学校や特別支援学校に提出している。保育園や幼稚園を卒園した時点で当センターの療育も終了するため、制度としては就学後の支援は無いが、就学後も多職種で保護者や子どもの相談に応じることを伝えている。

1.サービスの開始にあたり子どもや保護者に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を子どもや保護者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、子どもや保護者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、子どもや保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、子どもの支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
発達に課題のある利用者の個別状況に応じて支援計画を作成し、実行している

通所時のアセスメントシートを基に、子どもの障害の状況や発達の状況の観察を深め、支援員、PT,OT,ST,看護師などの専門職の意見も踏まえ、個別支援計画書を作成している。また、「児童発達支援センターガイドライン」に沿って「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5領域支援プログラムを作成している。個別支援計画書に児童・保護者の希望や要望と長期目標・短期目標を定め、到達目標と具体的な支援内容を記載してサービス開始前に保護者に説明し、同意を得て実行している。

個別支援計画や療育における子どもの様子について、保護者との共通認識を図っている

子ども一人ひとりに合わせた課題や目標を設定し、個別支援計画を立ててクラス毎に個別もしくは集団で療育を実施している。通所日には帰宅前に振り返りの時間を設け、担当職員が当日の療育のポイントや子どもの姿とこれからの見通しなどについて保護者に丁寧に伝えている。6ヶ月毎のモニタリング期間を設けて個別支援計画の見直しを行っており、児発管などの職員と保護者が面談を行って子どもの成長した姿や目標の達成状況を確認し合うとともに、保護者の意向を踏まえて今後の支援の方向性を検討している。

クラス毎に職員を配置し、支援目標や日々の情報の共有を図っている

保育士・児童指導員のほか、PT・OT・ST・看護師・栄養士を配置し、クラスを4つに分け(重症心身障害児クラスと重症心身障害児以外の長時間療育クラス、個別・小集団療育を中心とした短時間クラス、保育所等訪問支援・居宅訪問支援の出向支援を実施するクラス)、クラス毎に複数の職員を配置して運営に当たっている。クラス毎に職員が連携して朝礼・クラスの打合せ、ケース検討会などを実施し、支援目標や日々の子どもの情報を共有している。クラス毎の記録を福祉業務ソフトに保存し、職員間で情報共有を図っている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 子ども一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.子どもや保護者の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、子どもや保護者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画を子どもや保護者にわかりやすく説明し、同意を得ている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
  • 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 子どもに変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
1.個別の支援計画に基づいて子ども一人ひとりの発達の状態に応じた支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいた支援を行っている
  • 子どもの特性に応じて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 関係機関(教育機関、福祉関係機関、医療機関等)と連携をとって、支援を行っている
【講評】
療育の5領域に基づき子ども一人ひとりの障害特性に合わせた支援を行っている

子ども一人ひとりの生活や発達に合わせて個別の支援計画を作成し、障害特性に応じた支援を行っている。計画は「健康・生活」運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5領域に分けて作成して計画に沿って支援し、社会生活が送れるようにしている。障害に応じて、長時間保育のひかリクラス(重症心身障害・医療的ケア)、にじクラス(知的障害や発達障害)、短時間療育のそらクラス(知的障害・発達障害・身体障害)のほか、保育所等訪問支援(幼稚園・保育園・小学校など)のかぜクラスを設けて支援している。

子どもの障害特性応じて、コミュニケーションの取り方を工夫している

子ども一人ひとりの障害特性に応じてコミュニケーションの取り方を工夫している。言葉かけに工夫し身振りや手ぶりで表現したり、絵カード・写真・タブレットを使ったりして応答できるようにしている。今年度はSTによるコミュニケーション支援として、絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS)をにじクラスの5・6名に試行した。今までの絵カードは職員の働きかけに反応して理解するというものだったが、PECSは自分が欲する物や行動したい事を絵カードで選んで表現するもので、自分の意思で動けるようにするシステムとなっている。

医療を含む関係機関と積極的に連携し、支援の質の向上に努めている

一人ひとりの児童について、医療を含む関係機関(法人内他施設・地域の高度急性期総合病院の在宅診療科・地元市の教育委員会や健康福祉部障害支援課など)と積極的に連携し、支援の質の向上に努めている。また児童の障害特性をより深く理解するため、外部専門家の助言を活用し支援方法の改善を図っている。今後管理者は、ASD(自閉症スペクトラム)やADHD(注意欠陥多動性症候群)などの発達障害の理解のほか、コミュニケーションや医療的ケア児への対応力の向上に向け、計画的な研修を実施するとともに業務調整も進めていきたいと考えている。

2.子どもが食事を楽しめるよう支援を行っている
  • 食事時間が楽しいひとときとなるよう環境を整えている
  • 子どもの状態やペースに合った食事となるよう、必要な支援(見守り、声かけ、食の形態や用具の工夫等)を行っている
  • 子どもが安全に食事をとれるよう取り組みを行っている
  • 食物アレルギーや疾患等については、医師の指示に従い、対応している
  • 食についての関心を深めるための取り組みを行っている
  • 子どもの状況をふまえ家庭での食事について助言を行っている
【講評】
センターの入り口に給食内容を提示し、子どもが楽しく食事を摂れるよう工夫している

日々、栄養士が昼食前に給食内容を入口に提示し、子どもが楽しく食事を摂れるよう工夫している。栄養士は毎日ミールラウンドし、子ども達の喫食状況を確認し、今後の献立作成や調理に活かしている。また、外部専門家に食事の様子を見てもらい、口腔機能・手の機能・姿勢・食形態などについて助言を受けている。子どもの実態とニーズに合わせた食事指導を実施すべく、令和7年度は食事時間を一斉にせず、小グループに分けて食事を行うこととした。その結果、円滑に食事を摂ることができるようになり、一人で食べられるようになっている。

旬の食材を使って4つの形態で個別性のある食事を提供している

季節に合わせ、旬の食材を使い美味しい給食を提供している。子ども一人ひとりに合わせて4種類の食形態から選んで提供している。アレルギーのある子については、医師の指示書のほか保護者面談を行って提供しており、トレイや食器の色を変えて安全に配慮している。子ども達が食べることに興味・関心が持てるよう、栄養士は「食育活動計画」を作成している。一日保育のひかり・にじクラスでは食育の時間を設け、きのこほぐし・芋洗い・野菜ちぎり・パフェづくりなどを行うとともに、子どもの動きや反応をみて実施状況を記録している。

栄養士は、安全・安心な食事づくりや摂食指導を保護者に行っている

栄養士は保護者から食に関する様々な相談を受け、子どもの状態を見ながら安全・安心な食事づくりや摂食指導を行っている。家庭や通っている保育園ではきちんと食べているのに、センターでは食べようとせず遊んで食事ができないというケースがあった。遊びが楽しくて食事に気が向かないのではという職員の意見もあり、担当職員と栄養士、保護者が対応を検討している。外部専門家を招いて「摂食指導について」・「発達障害の理解と対応」などの研修を行っており、保護者もこの研修に参加するよう声をかけている。

3.子ども一人ひとりの状況に応じて生活上で必要な支援を行っている
  • 身の回りのことは自分で行えるよう、必要な支援を行っている
  • 基本的な生活習慣や社会生活上のルール等 (あいさつ、マナー、交通ルール等)を身につけられるよう支援を行っている
  • 集団活動を取り入れるなど、子どもの心身の発達や社会性が育つよう支援を行っている
  • 一人ひとりの有する能力を活かせるよう個別のプログラムを実施している
  • 送迎は、子どもと保護者等の状況に応じて送迎方法を検討し、行っている
【講評】
ADLの自立に向けて小目標を段階的に設定し、スモールステップで支援している

日課表によって集団活動を中心に個々の特性やニーズに合った個別支援を行っている。PT・OT・ST等のセラピストを交えたケースカンファレンスのほか、外部専門家の助言を取り入れ、ADLの自立に向けて個々に応じて小さな目標を段階的にを設定しスモールステップで支援している。個別支援計画に沿って細かく小目標を設定しており、子どもが確実に「できた!」という成功体験を積み重ねるようにしている。衣類の着脱ではまずパンツ・ズボンをはく過程を大事にし、ズボンがはけるようになって自信がついてからシャツを着るようにしている。

社会性が育つよう、敷地内の保育園と一緒に活動を行っている

社会性が育つよう敷地内の保育園と一緒に活動を行っており、毎日の朝の会で挨拶をしたり、友達と一緒に動いたりする中で基本的なマナーが身につくようにしている。回廊式廊下で遊ぶ「くるくるタイム」のほか、火曜日と木曜日にはお楽しみ会・リズム遊び・散歩・制作などを実施している。散歩は小グループで出かけ、お弁当遠足も実施している。リズム遊びでは楽器遊びやリトミックを、造形遊びでは全身を使ってのフィンガーペインティングや指先を使った制作などを行っており、廊下壁面に作品を貼り出して保護者や訪問者の眼に触れるようにしている。

「センサリープレイ」を継続実施し、自由に遊ぶことで感覚や知覚の発達を促している

個別支援の時間を設け、個々の子どもの課題に合わせた個別プログラムを実施している。他の子どもに玩具を譲らずケンカをしてしまう子が玩具を譲って一緒に遊ぶようになるなど、遊びに夢中になった子ども達は障害の状態に関りなくインクルーシブな仲間づくりや遊びができている。令和6年度の新たな取組みとして、砂・水・粘土などの素材を使って自由に遊びながら子ども達の五感を刺激する「センサリープレイ(感覚遊び)」を5回継続して行っている。様々な素材の感触を楽しみながら遊ぶことで、子ども達の感覚や知覚の発達を促している。

4.子どもの健康を維持するための支援を行っている
  • 子どもの健康状態について、保護者や医療機関等から必要な情報を収集している
  • 子どもの状態に応じた健康管理を行い、体調変化に速やかに対応できる体制を整えている
【講評】
定期健康診断や日々の観察によって子どもの健康状態を把握している

子どもの健康維持をはかるため、嘱託医による内科検診や歯科検診をそれぞれ年2回行うほか、看護師が毎月身長体重を計測している。また、毎朝検温し、顔色や身体の様子などを目視し連絡帳に詳しく記載している。医療的なケアや管理が必要な子には、主治医の診療情報提供書・指示書・処方箋などの写しをもらい対応している。令和7年度はひかりクラスとにじクラスに看護師が配置され、体制が充実した。看護師はひかりクラスが利用する送迎バスに添乗し、朝は保護者から前日の家庭での様子を聞き、帰りはセンターでの活動の様子を伝えている。

子どもの体調変化時や事故にはマニュアルに沿って迅速に対応している

子どもの体調に著しく変化が見られた場合は、家族同意のもとで主治医と相談しながら対応している。子どもの体調の変化や事故に迅速に対応するため、「事故・緊急時対応マニュアル」・「感染・衛生対応マニュアル」を備えている。マニュアルには、必ず看護師を含む複数の職員で対応すること、急病の場合は嘱託医・主治医に連絡して指示を受けて救急車等で病院に搬送すること、等の内容が記載されており、職員はマニュアルに沿って迅速に対応している。また、職員は「感染予防対応研修」を受け、子どもの体調変化時には特段の注意を払っている。

医療的ケア児を対象にした大規模災害を想定した訓練を行う必要があると認識している

関係機関と連携して総合防災訓練を定期的に実施している。また、法人内他施設の小児科医に相談するとともに、地域の急性期病院の小児科との連携を図り、人工呼吸器など常時医療的ケアを必要とする子どもの健康管理や緊急時対応について検討している。令和7年度は子どもの転倒による頭部の打撲や強度なけいれん発作で救急車を要請している。管理者は、消防署や関係医療機関と連携し、医療的ケア児を対象にした大規模災害を想定した訓練を実施する必要があると認識している。

5.子どもの主体性を尊重し、施設での生活が楽しく快適になるような取り組みを行っている
  • 日常生活の支援は子どもの主体性を尊重して行っている
  • 子どもが安心して活動できるよう、状況に応じて室内の環境を工夫している
  • 子どもの状況や希望に沿って、多様な体験ができるようにしている
【講評】
障害特性に応じて施設環境を整備し、小集団活動で主体的に動けるよう支援している

子どもの成長や障害特性に配慮し、主体性を尊重して支援に当たっている。計画段階から実践まで一貫した支援体制を整え、子どもが自ら考え行動できるよう主体性を促す取組みを行っている。令和6年度まではにじクラスはどちらかと言えばクラス全体で活動することが多かったが、7年度は子どもの特性に考慮し、小集団活動や個別支援を多く取り入れている。安全・安心な活動を行うよう障害特性に応じて施設環境を整備するとともに、遊びや食事の場面で小集団活動を取り入れ子どもが主体的に動けるよう支援している。

施設の空間を活用し、子ども自身の選択で自分の時間を自由に楽しんでいる

職員はスヌーズレンルームやプレイルームなど専用のスペースを活用して子どもの主体性や創造性を引き出しており、子ども一人ひとりの興味や発達に合わせた支援を行っている。スヌーズレン室では自閉傾向の子どもなどが光・音・触覚・香りなどを発する機器を自分で選んで好きな感覚を楽しんだり、バブルチューブやウオーターベッドに乗ったりブラッククライトに照らされた遊具を触ったりしながら心身をリラックスさせている。子どもは自らの選択によって自分の時間を自由に楽しんだり職員と共に動いたりしながら、落ち着いた態度で遊んでいる。

併設保育園の園児と遊ぶなど、インクルーシブ(共に遊び育つ)な活動を行っている

子どもの心身の状態や天候にあわせて、グループ散歩や敷地内の個別散歩を実施している。近くに自然いっぱいの公園が多く、子ども達は広場で草花に触れたり摘んだりするほか、公園の中を走り、追いかけっこや滑り台を楽しんでいる。併設保育園の園児とマイムの子ども達とで、歌やダンスを楽しむ「くるくるタイム」やお楽しみ会・リトミック・感覚運動・絵本の読み聞かせなどを行っている。また、ほかにインクルーシブな行事として「夏祭り」「誕生日会」等も行っている。地域の子ども達に絵本の読み聞かせを行う図書館の活動にも参加している。

6.家族との交流・連携を図り支援を行っている
  • 子どものサービス提供時の様子や家庭での普段の様子を家族と情報交換し、支援に活かしている
  • 家族の意見や要望を活かした支援を行っている
  • 家族の状況に配慮し、相談対応や支援を行っている
  • 子どもや家族に合った療育方法等について助言している
【講評】
送迎時の会話・連絡帳のやりとり・個人面談などを通して保護者の要望等を把握している

送迎時の会話や連絡帳のやり取りで子どもの様子を保護者に丁寧に伝えたり、子育ての様子を聞き取ったりしながら保護者のニーズを把握している。職員は年1回の個人面談で子どもの小さな変化や発達を見逃さず、子どもに寄り添った支援を行うよう保護者と話し合っている。そらクラスはその日の支援後に振り返りの時間を設け、保護者と情報交換している。にじクラスのおたよりでは、月の予定のほか3グループの活動が分かる記事を載せるほか、芋ほりの様子などを写真入りで掲載し活動の様子を伝え、保護者に意見などを聞いている。

職員は保護者会などで保護者と交流するとともに、要望に応じて家庭訪問を試行している

令和6年度は、短時間保育の「そら」クラスで保護者会を実施することができた。職員が保護者から話を聞いたり、初めて会った保護者同士が子育てについて話をしたりして良い交流の機会となった。「ひかり」・「にじ」クラスの保育参観には、センサリープレイを見てもらっている。事前申込制で、保護者は子どもの様子や職員との関わりをマジックミラー越しに見ることができる。また、入園式、夏祭り、卒園式などの行事には保護者も参加し、保護者同士や職員と保護者が交流する機会となっている。保護者の要望に応じ、家庭訪問を試行している。

保護者の就学不安などに対処するため、外部専門家などが講師となる研修を実施している

令和7年度は、摂食指導(12回;うち保護者向け5回)・発達障害の子どもの理解と対応(5回)・動画を使った医療的ケア児対応(3回)等の研修を企画し保護者にも参加を呼びかけている。研修終了後は外部専門家による個別相談も行っている。保護者の就学不安などに対処するため、ひかりクラスとにじクラスの卒業生の保護者3名と地元の障害児連絡協議会のメンバーが講師となり、「就学についての基礎理解」・「特別支援学校の就学に向けて」と題した研修(講演会)を行っている。研修に参加できない保護者には、オンラインで動画を配信している。

7.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
  • 地域の情報を収集し、子どもの状況に応じて提供している
  • 必要に応じて、子どもが地域の資源を利用し、多様な体験や交流ができるよう支援を行っている
  • 地域全体の在宅障害児や関係機関等を対象に、施設・設備や人材・プログラムを有効に活用した支援を実施している
【講評】
地元市のニーズ把握に努め、特別支援学校と連携して情報交換を行っている

地元市の行政・子育て支援センター・障害児保護者連絡会等の関係機関と連携し、様々な情報を子どもの支援に活かしている。地域連携として、研修会を開催して市民に声掛けを行うほか、NPO法人が主催する「わくわく遊びの会」を支援するためにスタッフ人材を派遣したり、就学先の学校の見学案内を行ったりしている。見学ができない保護者には、収集した情報を提供している。学校連携では、保護者の承諾を得て子どもの情報を学校に提供し、卒園後の子どもが安心して通学できるよう配慮している。

近隣の公園散歩のほか、バスを使った芋ほりや図書館のお話の会に参加している

近隣には自然に恵まれた公園が沢山あり、その日の体調や天気などを見ながら子ども達は散歩に出かけて、行った先で繁みを見つけて職員と一緒に探索するなど、自然に触れて外出を楽しんでいる。散歩中は行き交う方々に挨拶するなど、子ども達の活動に親しみを感じてもらえるよう配慮している。令和7年度は、ジュニアシートを取り付けた法人のバスを使用し、にじクラスが3グループに分けて(3日間)芋ほりに出かけている。また、地域の図書館が主催する「お話の会」にも参加している。管理者は、近隣の保育園とも交流したいと考えている。

地域の親子支援企画であるNPO法人の「わくわく遊びの会」を支援している

令和6年度には、障害児の親子支援企画としてNPO法人が主催する「わくわく遊びの会」を支援している。地元市や近隣地域の1・2歳児と保護者を対象とし、定員5組・午後2時半から3時半までの1時間で実施している。開催日時はセンターのHPでも知らせている。またセラピストのOT・STのほか、保育士・児童指導員・相談支援専門員を派遣し、参加する子どもに合わせて歌や手遊び、体操などのプログラムを提供している。子どもが遊んでいる間、セラピストなどが保護者に個人相談を行っている。

【講評】
子どもと保護者のプライバシーと個人情報の保護を徹底している

個人情報の保護関する法令やガイドラインを遵守しており、利用契約の際は重要事項説明書で個人情報保護方針を説明とともに、「個人情報保護に関して保護者の方へのお願い」という文書によって個人情報の保護と利用する場合を説明している。①個人情報の利用目的②収集する個人情報の種類③個人情報の第三者への提供制限④個人情報の管理⑤パンフレットやHPなどでの個人写真の利用、などの内容のほか、写真やビデオについては子どもの成長記録以外に使用しないことを説明し、保護者から同意書を得ている。

医療的ケアを必要とする子どもには専門的見地を踏まえて支援を行っている

発達支援の対象となる利用者は様々であり、例えば0歳からの通所が可能である重症心身障害児については、疾患や小児精神領域疾患に起因するものか確定診断がついてないケースもある。人工呼吸器の装着や胃ろうなどの医療的ケアを必要とする子どもに対しては、健康管理と安全な支援の提供が求められることから、保護者と主治医や訪問看護と情報を共有し、専門的見地を踏まえて慎重に個別支援を立て実施している。職員は外部の専門家を交えたケースカンファレンスで子どもの理解を深め、適切な支援を実施している。

児童差別やプライバシーの侵害などについて自身の行為を振り返る機会を設けている

パーテーションを置いて更衣や着替えを行うとともに、子どもの発達に合わせてプライベートゾーンなど他者に見せてはいけない部分について声掛けしている。また、個別プログラムにより、ユニバーサルトイレを使用した排泄方法や身支度などについて伝えている。同姓介助を基本としており、女子に関しては女性職員が対応してるが、男子の場合は保護者の同意を得て女性職員が対応することもある。子どもを支援する際に児童差別や体罰・人格無視やプライバシー侵害を起こしていないか、職員は虐待防止チェックリストを用いて支援の状況を振り返っている。

1.子どものプライバシー保護を徹底している
  • 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、子どもや保護者の同意を得るようにしている
  • 日常の支援の中で、子どものプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 子どもの羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(子どもが「ノー」と言える機会を設けている)
  • 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
  • 施設内の子ども間の暴力・いじめ等が行われることのないよう組織的に予防・再発防止を徹底している
【講評】
各種マニュアルなどを整備し、業務の標準化を進めている

虐待防止マニュアル・感染症予防マニュアル・非常時対応マニュアルなどを整備し、職員に周知している。また、クラスごとに業務マニュアルを作成し、新人職員には主任や各グループリダーがOJTを実施し、個々の子どもに合わせた支援方法・連絡帳の書き方・記録方法などを指導している。令和7年度は引継ぎノートや子どもの中心的な取組みをカード化して情報共有に努めている。個別計画や支援内容は四半期ごとに見直し改善を図っている。マニュアルなどサービスの基本事項や手順等は年度末に必要な見直しと改善を図り、業務の標準化を進めている。

ケースカンファレンスの結果をまとめて職員で周知し支援の向上を図っている

子どもは様々な発達障害を抱えていることから、職員には個々の発達や特性・症状などを理解して療育を支援することが求められる。地域訪問看護ステーションの職員と連携し、発達特性に応じた支援方法について助言を受けるとともに、対応が困難な事例について話し合いを進めている。特に感覚過敏のある児童への環境調整方法や医療的ケア児の姿勢保持の工夫などについては、アドバイザーや外部専門家を交えたケースカンファレンスで検討しており、アドバイスをまとめて全職員が情報を共有し支援の向上を図っている。

サービスの見直しには保護者からの苦情や要望および職員の意見を取り入れている

苦情解決制度を設け、保護者からの相談や苦情には迅速に対応している。また、行政などから発出される諸通知に関する職員や保護者の反応のほか、アンケートや意見箱などから意見や要望を把握し、サービスの見直しと改善に取り組んでいる。当第三者評価における利用者調査では、「個々の発達に応じて支援してくれる」・「支援内容を都度確認しながら進めてくれるので二人三脚で歩んでいける」などの声も上がっている。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や子ども・保護者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2025年10月16日~2026年3月5日

【評価者修了者No】

H1501025,H0901020,H2001081

評価結果のダウンロード

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