評価結果

サービス項目中心の評価

基本情報

【事業所名称】

グループホーム希望・練馬

【サービス種別】

認知症対応型共同生活介護【認知症高齢者グループホーム】(介護予防含む)

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1) 長い人生を歩んでこられた高齢者の方の人格を尊重します。                                                                               2) 家庭的な環境の中で、利用者個人の生活リズムを大切にします。                                                                         3) 利用者が互いに協力尊重し、人として尊厳のある生活を営めるよう支援します。                                                       4) 介護保険法や老人福祉法を遵守し高齢者の福祉を増進します。                                                                                                    5) 施設はボランティア等を受け入れ教育・情報開示に努めます。

職員に求めている人材像や役割

・チームワークを大切にする。                                                                  ・社会に貢献する。                                                                             ・人格形成に努める。      

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・「希望」の理念の実現。                                                                      ・チームワークを大切にする。                                                                                                 ・創意工夫。                                                                                ・この仕事で、この職場で生きがいを手に入れる。

全体の評価講評

特によいと思う点

別の区で地域貢献を果たしている法人内のもう一つのグループホームに次ぎ、東京消防庁から「優良防火対象物」として認定されている。認知の更新が隔年で行われるため、訓練も繰り返し実施、実地での監査をクリア、都内グループホーム単独での認定は5ヵ所のみである。繰り返した訓練は緊急時の早期対応につなげられ、利用者の安全の確保として安心感も提供している。さらに当区からも区独自の「福祉のまちづくり整備基準適合事業所」として認証を受け、バリアフリーを始めとした利用者への安全で安心感のある生活を提供、安全対策を徹底している。

アセスメントや日常の利用者とのコミュニケーションを大切にし、職員間連携で利用者一人ひとりの趣味やこだわり、さらに生活サイクルを共有、自立の維持継続とともに利用者本位の支援につなげている。そのため、利用者一人ひとりを担当する居室担当制を設け、モニタリング会議やカンファレンス等では居室担当職員がそれぞれの利用者の情報をリードしている。毎日実施する申し送り会や毎月開催するホープ会議でも利用者の状況をすべての職員間で共有、経年による心身の変化にも合わせながら協働での支援を行っている。

開設時からレクリエーションや行事、各種のイベントを工夫している。職員間で企画し、そのすべてを手作りで行っている。特に運動会やマジックショーの手作り感は利用者へも楽しみとして伝えられている。マジックショーは職員が披露するため、練習にも時間を掛け、利用者の驚きや笑顔に向けている。節分の鬼やクリスマスのサンタクロースも職員がなりきり、利用者一人ひとりと触れ合うようにしている。毎年さらにバージョンアップすることで芸術性も磨かれ、特筆される。利用者は町会役員や地域の人たちとの花見も一緒に楽しんでいる。

さらなる改善が望まれる点

ホームページやパンフレットを中心に事業所の情報を提供している。その中で、福祉ナビゲーションから当事業所のホームページへの移行ができなくなっている。リニューアル中と思われるが、早期での移行への体制づくりが期待される。また、ホームページからも利用者の状況を発信していきたい。

新型コロナウイルスの影響がまだ残り、ボランティアを含む地域との交流の復活までは至っていない。感染症の心配もあり、遠慮も見受けられるが、さらに多くのボランティアとの交流が期待される。子どもたちとともに家族ボランティアも視野にしていきたい。

事業者が特に力を入れている取り組み

東京消防庁から「優良防火対象物」として認定されているが、認定や継続に向けた安全対策は特筆される。一番を利用者の安全の確保に置き、避難訓練を繰り返し行ったり、リスク対策への打ち合わせにも時間を掛けている。非常用食品は開設時から循環備蓄型のローリングストックを行っている。コロナ禍での対応やBCPも早期の段階から取り組み、マニュアル化とともに訓練も繰り返している。リスク管理に関する情報も詳細に入手するとともに、利用者の安全を第一にした支援を行っている。施設長は「練馬防火管理研究会」の会員として貢献している。

バイタルチェックや利用者を観察することで、僅かな変化でもリーダー職員や施設長へ報告している。さらに往診医や訪問看護師とも連携し、早期での対応とともに24時間連携、医療面での連携体制を構築している。歯科医師や歯科衛生士とも連携、往診を受けている。また、事業所では身体を動かす取り組みにも力を入れ、職員によるオリジナル体操や身体を動かすゲーム等も職員が工夫して提供している。さらに階段の昇降や散歩等も継続して行っている。

年中行事や各イベントは、職員の創意工夫で利用者が楽しめるようにしている。手作りであったり職員が率先垂範的にやって見せ、利用者が参加しやすくしている。また、中にはショー的な要素を組み入れ、利用者が観客として楽しむ内容も作り上げ、特にマジックショーは職員一人ひとりが披露、利用者を楽しませている。運動会も室内での楽しみとともに安全性を重視しながら身体を動かせるように工夫、競争性も加えながら実施している。職員間では事前の準備や作業、さらに練習も繰り返し、利用者の楽しみを追及している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:施設全利用者20名の家族を調査対象とした。利用者の内訳は女性のみ20名、平均年齢は86.9歳、平均介護度は2.6であった。
  • 調査方法:アンケート方式,場面観察方式  
    アンケート方式・場面観察方式
    利用者調査は、家族アンケート調査を実施した。アンケート用紙、返信用封筒を評価機関で用意し事業所より配布してもらった。また、場面観察も行った。
  • 有効回答者数/利用者家族総数:20/20(回答率 100.0% )

総合的な満足度として、「大変満足」が65%、「満足」が35%で、回答者全員が満足と答えている。高い満足度が窺える。設問の中で「はい」の比率が高かった項目は、設問「1.2.3.4.5.6.7.8.9.10」で、回答者全員が「はいと答えている。

アンケート結果

1.家族への情報提供はあるか

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

3.職員の接遇・態度は適切か

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

7.利用者のプライバシーは守られているか

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

10.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 20名 (100%)

コメントがなかった。

11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 16名 (80%)
どちらともいえない 1名 (5%)
無回答・非該当 3名 (15%)

コメントがなかった。

調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面

共有スペースにほとんどの利用者が集まり、職員と一緒に体操を行っていた。評価者は見学者として挨拶、共有スペース内を見学したり遠巻きから利用者を観察した。体操は職員が声掛けしたり先導して行っていた。そんな中、利用者Aさんは殆ど身体を動かさなかったが、楽しそうに笑顔を見せていた。暫くするとAさんは徐々に険しい顔つきになり落ち着きがなくなっているように見えた。

選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化

体操を先導している職員はAさんの変化に気が付きながら体操を続けていたが、近くで作業をしていた他の職員がAさんの変化に気付き、すぐ近寄り声掛けしていた。職員間で観察しながら目配せとともにAさんへの声掛けを行ったと思われた。少し離れた場所で観察していたため、話の内容までは聞き取れなかったが、Aさんは頷くような仕草を何回か繰り返し、職員と一緒に居室へ向かっていった。険しそうな表情はそのままであった。暫く居室で職員と過ごした後、Aさんは職員とともに共有スペースに戻り自席に着いた。Aさんは穏やかな笑顔を見せ職員と楽しそうに会話をしている。職員間の連携とともにタイミングの良い声掛けが、共有スペース内の雰囲気を混乱なくそのまま継続させ、さらに居室に誘導してマンツーマンになることでAさんの気持ちを落ち着かせたと思われた。

事業者のコメント

当事業所では、職員の連携によりユニット内すべての利用者を観察しながら支援することを基本とし、9名すべてを観察しながら個別支援を行っている。職員の観察や声掛けにより、早期での排泄支援につなげられている。職員は連携して観察と対応を繰り返しています。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
事業所の情報はホームページやパンフレットで提供している

事業所の情報は法人のホームページから提供し、認知症についてや当グループホームの特徴を説明し、イベントや日常の生活の様子を多くの写真で紹介している。法人の広報誌「希望だより」も抜粋し、人間模様、ご家族の声等で紹介している。また、パンフレットも多くの写真で簡潔にし、広報誌とともに希望者へ配布している。現在、福ナビからホームページにヒットしないため、早期での改善が期待される。

区へも事業所や利用者の状況を報告し、区のホームページや冊子等からも提供されている

区へは定期的に利用者や事業所の状況を報告し、区のホームページや冊子等からも事業所の情報が区民に提供されている。また、地域包括支援センターや区内を中心とした居宅介護支援事業所へもパンフレットや広報誌で事業所の情報を提供している。入居前に利用者が利用していた病院や老人保健施設等へもパンフレットを配布し、連携につなげている。

介護や認知症に関わる問い合わせや見学の希望にはいつでも応じ、丁寧に説明している

電話での問い合わせが一番多く、介護や認知症等の相談にはその場でも応じている。相談や見学で来所を希望する場合には希望する日時に合わせ、施設長が丁寧に対応している。当事業所は小規模多機能型居宅介護サービスも併設しているため、同時に両事業所を案内している。また、予約なしでも見学を受け入れ、施設長不在時でもケアマネージャーやフロアリーダー等が丁寧に対応している。入居希望の場合には施設長から後日連絡を入れるようにしている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入居が内定すると居宅を訪問し、生活上のルール等の説明を行うことを基本としている

入居が内定すると居宅を訪問し、事業所での生活上のルールや負担金、重要項目等を説明することを基本としている。また、利用者や家族の状況に応じ、当事業所への来所や病院、老人保健施設等を訪問して説明することもある。面談は施設長やユニットリーダー、ケアマネージャーや生活相談員等が担当し、丁寧な説明を行っている。入居日までには契約書や重要事項説明書等の同意も得ている。

家族にも協力をお願いし、入居前の詳細なアセスメントを行っている

スムーズな入居や入居後の生活につなげるため、家族へも依頼しながら詳細なアセスメントを行っている。ADLとともに生活歴や習慣、こだわりや趣味等を詳細に収集し、利用開始時の計画や支援に向けている。また、入院中や入所中の場合には関係職員からも情報を得、入居予定者を担当しているケアマネージャーからも収集、収集したアセスメント情報は職員間で共有、計画や支援につなげている。

入居当初は職員間で連携しながら利用者に寄り添い、不安等の軽減につなげている

入居に伴う環境の変化を軽減するため、居宅で使い慣れた家具や馴染みの道具、写真や趣味に関するもの等の持ち込みを勧め、居室内のレイアウトも自宅に近付けるようにしている。さらに入居当初は職員間で連携し、交代で利用者に寄り添い会話や傾聴に努めている。僅かでも変化があると職員間で共有し、居心地の良い場所を探っている。心配する家族へは電話等で利用者の様子を報告している。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
利用者の計画は利用者本人や家族からも希望を聴き、定期的に見直している

入居時だけは1ヵ月後に計画を見直し、その後は6ヵ月ごとに見直すことを基本としながら支援につなげている。計画の見直し前には利用者から直接希望を聴き、家族へは計画の見直しに伴うサービス担当者会議の開催を知らせ、出席できない場合には面会時等に各種の要望等とともに希望も聴くようにしている。また、利用者の状態に応じ、緊急でも計画の変更を行っているが、施設長への報告とともに許可を得てから実施、さらに支援の変更にもつなげている。

計画の見直し前には再アセスメントを行い、新たな課題等を抽出している

計画の見直し前には再アセスメントを行い、利用者の状態の観察とともに新たなニーズや課題の抽出へとつなげている。再アセスメントはケアマネージャーだけでなく利用者を担当する居室担当職員も参画し、ケアマネージャーと連携している。居室担当職員はモニタリングも行い、モニタリング会議では計画に対する支援の評価結果も共有し、計画や支援内容の変更につなげている。

毎日全体での申し送り会を実施し、利用者の状況を共有している

利用者の生活の様子や支援の状況は日課表に詳細に記載し、職員間で共有している。また、勤務交替の都度申し送りを行うとともに毎日ミーティングを開催し、職員間で利用者の状況を共有している。職員は就業時に連絡ノートを確認し、連絡ノートからも利用者の状態の変化等を収集している。さらに申し送り会や、会議と研修の場となるホープ会議でも利用者の情報を共有、協働での支援を行っている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録を適切に作成する体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 利用者に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
1.認知症対応型共同生活介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
  • 個別の認知症対応型共同生活介護計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりがその人らしく生活できるよう支援を行っている
  • 関係職員が連携をとって、支援を行っている
【講評】
計画に基づく支援を基本とし、申し送りやモニタリングを行い支援状況を共有している

利用者本位の計画を作成するため、利用者や家族から直接希望を伺い、支援にもつなげている。さらに計画に基づく支援を基本とし、勤務交替ごとの申し送りで支援内容を引継ぎ、計画に基づく支援に向けている。ケアマネージャーや居室担当職員は毎月モニタリングも行い、計画に対する支援の状況を確認、評価している。さらにモニタリング会議も開催し、利用者の状態とともに計画や支援内容の変更にもつなげている。

利用者との会話やコミュニケーションを大切にし、利用者本位の計画や支援を行っている

利用者本位の計画や支援に向け、利用者とのコミュニケーションを大切にしている。日常の利用者との会話も頻繁に行い、一人ひとりの習慣や趣味、こだわり等の再確認や継続に向けている。さらにアセスメントや再アセスメントで利用者の状態の変化とともに各種の意向も確認し、職員間で共有している。起床時刻から始まり、食事の時間や休憩時間、趣味や休憩等々、就寝時刻まで利用者一人ひとりの基本的な生活パターンを共有し、利用者らしさを出すようにしている。利用者は居室や共有スペース等、思い思いの場所で過ごしている。

申し送り会や会議等で利用者の状況を共有、連携した支援を行っている

申し送り会を開催し、当日の利用者の状況の申し送りとともにミニミーティングの場としている。ミニミーティングでは、状況によりミニカンファレンスも開催し、支援方法等の意見交換や共有化にもつなげている。さらに勤務の交替の都度申し送りを実施し、計画に基づく連携した支援につなげている。その上で毎月ホープ会議を開催し、研修や会議の場として利用者の状況を職員間で共有している。

2.利用者の状態に応じて、日常生活に必要なさまざまな作業等を利用者が主体的に行うことができるよう支援を行っている
  • 食事に関する一連の作業等利用者の生活場面では、利用者の主体性と能力を活かして支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに応じた生活への参加ができるよう工夫をしている
  • 利用者の心身の状況に応じて、生活するうえで必要な支援(食事や入浴、排泄等)を行っている
  • 各種手続きや買い物等日常生活に必要な事柄について、利用者本人による実施が困難な場合に代行している
【講評】
手作りでの料理を基本とし、買い物や仕込み、料理や盛り付け等に利用者も参画している

手作り料理を基本とし、利用者の経年や当日の状態の変化に合わせながら買い物に出かけたり仕込みや調理、盛り付けや洗い物等に参加している。キッチンではマンツーマンにもなるため、会話も楽しみながら作業が行われている。職員の声掛けで利用者の表情も明るくなっている。また、終了後には慰労の言葉かけを行うことで、それぞれの達成感や満足感にも向けられている。

毎日居室掃除を行うとともに、洗濯物も多くの利用者がたたむ作業に参加している

利用者の当日の状態に合わせながら、居室は利用者が清掃することを基本としている。そのため、利用者と職員とがマンツーマンになり、一緒に居室掃除を行っている。軽量モップや雑巾も使い、中には掃除機を使用する利用者も見られる。逆に会話のみを楽しむ利用者もみられる。洗濯物は、干したり取り込む利用者もみられ、共有スペースでは多くの利用者がたたむ作業に参加している。

自立を大切にし、食事時間を長めに設けるとともに嚥下状態に応じた料理も提供している

利用者の嚥下の状態に応じ、刻んだりミキサーを活用、さらにトロミも付けて誤嚥や誤嚥性肺炎に至らないよう工夫している。また、食事の時間を長めに設け、利用者の自立を大切にしている。そのため見守りや声掛け等の一部介助から支援、中には全介助での支援も行っている。排泄や入浴は職員とのマンツーマンでの支援を基本とし、安定してゆったり湯船に浸かるため、2名の職員による介助も行っている。家族と相談のうえ買い物の代行も行っている。

3.利用者の健康を維持するための支援を行っている
  • 利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている
  • 日常生活の中で、利用者一人ひとりの状態に応じて身体を動かす取り組みを工夫している
  • 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
  • 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、医療機関等と速やかに連絡できる体制を整えている
【講評】
毎朝バイタルチェックを行い、往診医や訪問看護師とも連携している

毎朝、体温や血圧等のバイタルチェックを行い、観察とともに僅かな変化でもリーダー職員へ報告、リーダー職員から施設長を通し主治医へと連絡、指示を仰いだり往診も行われている。バイタルチェックは入浴前とともに利用者の状態や医師の指示に従い、複数回行っている。往診医や訪問看護とは24時間連携し、歯科医師の往診も受け、歯科医師と往診医は運営推進会議にも参画し、連携体制とともに多くの協力が得られている。

毎日体操とともに身体を動かすレクリエーションも行い、健康状態の維持につなげている

毎日体操を行い、ラジオ体操や職員オリジナルの歌いながら身体を動かす音楽体操も楽しんでいる。当事業所は広い階段を設けているため、リハビリを兼ね階段の昇降も行い、職員との会話も楽しんでいる。レクリエーションでは風船やビーチボールを活用し、毎日身体を動かしている。天気の良い日には散歩に出掛けたり近隣のスーパーへの買い物も行い、外出の機会も増やしている。

薬局とも連携しながらマニュアルに基づく服薬支援を行っている

服薬支援のマニュアルを作成し、服薬時には複数の職員が連携しながらマニュアルに基づく支援を行っている。薬局とも連携し、一包化され名前等の印刷された薬が届けられている。薬の仕分け段階にも複数の職員が関わり、特に服薬時は声に出して名前や日付等を読み上げ、飲み終わるまで観察し空き袋もチェックするようにしている。多くの職員が関わることで、チェック体制を強化している。

4.共同生活が楽しく快適になるよう工夫している
  • 利用者がお互いに関わり合いながら楽しく生活することができるよう支援を行っている
  • 事業所での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている
  • 居室や食堂などの共用スペースは、利用者の安全性や快適性に配慮したものとなっている
【講評】
職員の工夫やアイデアにより、皆が楽しめるレクリエーションを行っている

正月から始まる日本の伝統的な行事はコロナ禍前のように、節分やひな祭り、さらに大晦日まで行事食やおやつとともに楽しんでいる。おせち料理も一緒に作り、初詣にも出かけている。また、花見は数グループに分かれ、ブルーシートを敷いて楽しんでいる。フロア間合同でレクリエーションを楽しむ機会も増え、特にマジック大会ではすべての演目を職員がマジシャンとなって演じ、練習の成果を披露している。マジック大会は毎年恒例の大イベントとして利用者の楽しみにもつなげている。

居室や共有スペース等、利用者は思い思いの場所で過ごし趣味も楽しんでいる

1日の寛ぎ方は利用者一人ひとりの生活習慣や思いに任せ、居室や共有スペースどちらでも自由に過ごしている。起床や就寝の時間も利用者のペースに応じ、医師や家族との確認の上で晩酌も可能としている。さらに利用者は居室や共有スペースのどちらでも趣味や習慣を楽しみ、折紙やぬり絵、新聞や読書、脳トレや将棋等々、個別や小グループでもそれぞれ行われ、職員は利用者が楽しめるよう声掛け等に配慮している。

共有スペースでの利用者間の相性を大切にし、テーブルの配置や座席位置を工夫している

利用者間の相性を大切にし、共有スペースで食事やレクリエーションをゆっくり楽しめるよう工夫している。そのため、利用者から感想を聴いたり観察し、テーブルの配置や座席位置を工夫、相性の良い利用者が横や前に見えるようにしている。見直しも随時行っている。また、床には物を置かず、居室と共有スペースの座席位置やトイレまでの安全な動線を確保し、自立の維持・継続にも向けている。

5.事業所と家族等との交流・連携を図っている
  • 家族や利用者の意向を考慮して、家族等が参加できる事業所の行事を実施している
  • 利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている
  • 家族等が事業所等に対し、意見や要望を表せる機会を設け、それらを活かした支援を行っている
  • 重度化した場合や終末期に備え、あらかじめ本人や家族等と話し合い、事業所でできることを説明しながら、方針を共有している
【講評】
事業所の行事やイベントには家族も参加し、利用者と一緒に楽しんでいる

家族へも行事の開催を伝え、コロナ禍前のように一緒に楽しめる体制に戻している。そのため、誕生会や初詣、夏祭りやクリスマス会等々の恒例の行事とともに年中行事や催し物への家族の参加を歓迎、家族と利用者とで楽しめる内容を増やしている。また、家族会も兼ねた運営推進会議も一作年から通常開催しているため、家族から直接の意見や要望も傾聴、職員間で共有しながら利用者支援に活かしている。

毎月家族宛に手紙や写真等を送付し、利用者の1ヵ月間の生活の様子を伝えている

事業所では毎月、家族宛に手紙や写真を送付し、1ヵ月間の利用者の様子を報告している。さらに法人の広報誌も四季に合わせて発刊し、家族に送付することで事業所の状況を伝えている。家族の面会や利用者と一緒での外出もコロナ禍前の状態に戻し、水入らずの時間を提供している。また、計画の見直し前にはサービス担当者会議の開催を家族に知らせ、家族の意向や要望を傾聴、計画や支援に活かしている。欠席する家族とは電話や面会での来所時に確認するようにしている。

契約時には終末期支援に対する事業所の方針と家族や利用者の意向を共有している

契約時には終末期支援に関する事業所の方針を説明し、利用者や家族の意向とともに共有している。利用者の変化に伴い、医師も出席するサービス担当者会議を開催し、医師から直接利用者の状況の説明を受けるようにしている。医療面での支援がクリアできる場合には、家族の決定を待ったうえで看取り支援を行っている。支援中は家族にも寄り添い、厳かな最期を看取っている。ほとんどの家族や利用者が当事業所での看取り支援を希望している。

6.利用者が地域で暮らし続けるため、地域と連携して支援を行っている
  • 地域の情報等を収集し、利用者の状況に応じて提供している
  • 利用者が地域のさまざまな資源を利用するための支援を行っている
  • 利用者が地域とつながりながら暮らし続けられるよう、事業所が利用者と共に地域の一員として日常的に交流している
  • 運営推進会議で話し合われた意見を活かして支援を行っている
  • 区市町村や地域包括支援センターと日頃から連絡を取り、協力関係を築きながら支援を行っている
【講評】
地域の情報は民生委員や町会役員等からも入手し、利用者に伝えている

地域の情報は民生委員や町会役員、さらに掲示板等から収集し利用者へも報告している。事業所近隣の小学校で開催する地区祭りや神社の祭り、区の主催する駅周辺での各種イベント等、グループや少人数で参加し、祭りを楽しむとともに地域との交流につなげている。今春の花見は町会の役員や地域の人たちと一緒に楽しんだ。新型コロナウイルスの影響で地域との交流のほとんどを中止していたため、再開とともに新たな交流先の発掘に動いている。

利用者の経年による変化にも合わせ、散歩や買い物等の外出を行っている

体操等の身体を動かす取り組みを毎日行い、その一環として散歩にも出掛けている。利用者一人ひとりの経年の変化にも合わせ、マンツーマンや少人数での機会を増やしている。公園や神社等とともに事業所近くのコンビニエンスストアや、スーパーへの買い物にも出掛け、近隣の人たちとともに顔見知りの関係性を継続、挨拶も交わしている。福祉学校の学生の実習施設としても受け入れ、福祉人材の育成とともに利用者との交流にもつなげている。

運営推進会議を開催し、事業所の状況を報告するとともに地域の情報を収集している

家族会を兼ねた運営推進会議を開催し、事業所や利用者の状況を報告、区や地域包括支援センター、町会や医師等の構成員からもそれぞれの情報を共有し、利用者サービスにつなげている。家族も含む意見交換も行い、コロナ禍以降の地域との交流も課題として挙げられている。地域包括支援センターとは日常的に連携し、利用者支援につなげ、区からは「介護学べるサロン」の業務委託を受け、介護の啓蒙活動に寄与したり、消防署から「防火の集い」に招待され、利用者も参加し楽しんでいる。

【講評】
利用者の羞恥心やプライバシーに配慮した支援を職員間協働で行っている

契約時には個人情報保護規程を説明し、医療機関等への利用者の情報の利用目的や利用方法等を説明、同意を得ている。広報誌等への顔写真の掲載も、同意を得た利用者のみの掲載としている。利用者宛の郵送物は契約時に家族と打ち合わせ、手渡したり家族へ郵送するようにしている。日常の支援では、居室やトイレ等はノックや声掛けで許可を得てからドアを開閉し、排泄への声掛けは耳元で誘い、利用者の自立や意思も大切にしている。希望する女性利用者へは同性の職員が入浴や排泄での支援を行っている。

利用者の意思を尊重するとともに習慣や価値観も大切にした支援を行っている

利用者とのコミュニケーションを大切にし、日常の会話や再アセスメントから利用者のやりたいことやそれぞれの思い等を傾聴、職員は連携してその思いの実現に向けた支援を行っている。日常の生活の中でも、食事やレクリエーション、生活作業や体操、排泄や入浴等々、場面の変わる前には声掛けし利用者の返事を待ってから行動している。その時の拒否も受け入れ、無理強いの無い支援を行っている。必要な支援は、職員が交替したり時間を空け再度声掛けしている。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
各種のマニュアルに基づく支援を行うことで業務の標準化につなげている

利用者の安全の確保からマナー、法律や各種の支援に関わるマニュアル類を作成し、すべての職員はマニュアルに基づく支援を基本として利用者本位の計画に基づく支援につなげている。そのため、新人職員への研修をはじめとした各種研修でのテキストとしても活用、取り出しやすいように事務所の棚に保管している。各種のマニュアル類はその都度見直しも行い、フロアリーダーはOJTで職員を育成している。育成内容に応じ、個別での指導やミーティングでの共有化につなげている。

計画の短期目標に対する支援内容を詳細化し、介助ごとの支援手順書も作成している

事業所では排泄や入浴等、介助ごとに詳細な支援手順書を作成している。さらに利用者一人ひとりの計画の短期目標に対する支援内容も詳細化し、利用者に応じ個別での支援手順書として活用している。そのため、モニタリング会議やカンファレンスで支援方法を意見交換し、短期目標に対する支援内容をさらに詳細化したり変更している。また、各種の提案や成功例等も共有し、支援につなげるとともに介助ごとの支援手順書と連動させている。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価機関名】

有限会社 ヘルスサポート

【評価実施期間】

2025年10月16日~2026年2月27日

【評価者修了者No】

H0701078,H0702019

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