評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)人生で最も重要な時期の人間教育を目指します。
2)寛容な人間
3)聡明で愛情深い人間
4)探求心の旺盛な人間
5)グローバル社会で活躍できる人間
職員に求めている人材像や役割
「お子さまファースト」ではあるが、自分のライフスタイルを犠牲にするのではなく、お子様と一緒に「やりたい」を
実現できる、本物の経験をともに体験できる目線であってほしい。
保育のプロフェッショナルとしてお子さまをはじめ、保護者、近隣のかたに一目置かれる、地域に根付く保育園の
職員としての自覚をもち、保護者のよき相談相手、お子さまの安心できる場所、として確立してほしい。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
人生で最も重要な幼児期に、本物の体験を提供、気持ちの共感、を行い、お子さまにとっても、保護者にとっても
安心して信頼できる場所でいられるようにする。
地域に根付く保育園として、保育のプロフェッショナルとして存在できるように互いに切磋琢磨できるような
関係性を持って業務に向かうこと。
全体の評価講評
特によいと思う点
朝、意識的に全職員に顔を見ながら声をかけたり、「どう思う」と職員の考えを聞いて相談する機会を増やしてきている。園長が率先して取り組んだことが園全体に広がり、職員同士の声かけやコミュニケーションが増えている。その結果、年齢に関係なく協力し合う関係が強まり、保護者への対応にも丁寧さが見られるようになった。こうした取り組みにより、保育の質が向上したとの評価を得ている。
年間の大きな行事では年長児が中心となって進めており、夏まつりや運動会などにおいて、年齢に応じた役割を持って参加している。主体的に取り組む姿は行事への思いを深めるとともに、年下児にとって憧れとなっている。日常でも、園全体の洗濯物の回収や乳児の布団たたみなどを進んで手伝い、異年齢の交流が自然に生まれている。これらの経験が、子ども自身の成長につながるとともに、園全体の温かい雰囲気づくりにもつながっている。
園全体で「できない」ではなく「どうすれば実現できるか」を考える前向きな姿勢が浸透しており、職員が年齢や職位を問わず意見を交わし合う風通しの良い環境が整っている。週次ミーティングでは情報共有と課題整理を行い、園長の的確な橋渡しのもとで意思決定が円滑に進められている。保護者アンケートでは「誠実な対応」や「子どもの成長を共に喜ぶ姿勢」が高く評価されており、法人理念であるエデュケアの精神が日常の保育実践に具体的に表れている。
さらなる改善が望まれる点
教育方針である「人生で最も重要な時期の人間教育を目指します」を、保育の現場にどのように具体化するかについては、まだ明確な理解が十分に得られていない状況である。現場ごとに部分的な工夫は見られるものの、教育方針を全体として反映した姿には至っていないとのことである。今後、教育方針を保育現場に効果的に落とし込むためのさらなる工夫が期待される。
長時間保育の子どもがゆったり過ごせるよう一日の活動内容に工夫をし、午後はコーナー遊びや机上遊びを中心とした環境が整えられている。一方で、同じ玩具や同じ遊び方に偏りやすく、活動が繰り返しになってしまう場面があることを課題としている。子どもが新しい遊びに出会ったり興味を広げていけるよう、玩具の入れ替えや配置の工夫などを少しずつ取り入れるなどの改善をすすめている。
法人が策定する中長期計画は閲覧可能であるものの、園独自の中長期的な方針や目標として整理されておらず、事業計画との連動性が十分に確立されていない。事業計画や事業報告の作成は法人の書式に沿って実施されているが、形式的な部分が多く、職員が計画の目的や意義を主体的に理解しづらい状況である。全園共通の振り返りフォーマットを用いて課題抽出は行われているが、その内容が次の計画や実践に十分反映されていない。リーダー層と一般職員の間に認識の差が見られ、意思決定や計画策定が施設長に依存しやすい点が今後の改善課題である。
事業者が特に力を入れている取り組み
園では、地域に開かれた保育の推進に力を入れており、行事や見学対応、地域行事への参加を通して地域住民や関係機関との交流を深めている。江戸川区の園長会や保護者連絡協議会への参加を継続し、地域の福祉ニーズや子育て支援に関する情報を積極的に取り入れている。また、近隣園との公開保育や見学受け入れなどを行い、互いの実践を学び合う姿勢がみられる。今後は地域の学校・企業・福祉施設など多様な機関と協働し、地域社会に貢献する園づくりを進めていく。
子どもが自分で遊びを選び、集中して取り組めるよう、コーナー遊びや廃材を使った製作など環境を工夫している。年長児はアトリエでの表現活動に取り組み、作った作品を年下児に届けるなど、異年齢のやり取りも生まれている。季節に応じて水遊びや感触遊びを取り入れたり、鉄棒やマット運動、リレー練習など体を動かす活動も計画的に行っている。ダンスや音楽、テニスレッスンなど外部講師による体験も充実しており、園外では公園や科学館、防災館への訪問など、多様な経験を通して子どもの生活や遊びの広がりを大切にしている。
今年度、特に力を入れた取り組みは、絵や写真ではなく本物を見たり触れたりする体験にできるだけ多く挑戦することだった。身近なところではイモリや小亀を園内で飼うことから始め、近くの看護学校では救急の現場を見学し、動物の専門学校では馬やカニに触れる体験を行った。また、臨海公園で海岸遊びを楽しみ、音楽にも挑戦してマリンバに取り組んだ。本物に触れることで、子どもたちにとってより印象深い体験となったと考えられる。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査日現在、本園の全49世帯(利用者総数57名)を調査対象とした。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱い、当園に複数名園児を預けている場合は、一番低年齢の園児に対しての回答とした。
- 調査方法:アンケート方式
アンケートは、QRコードを付した依頼文を配付し、評価機関に直接電送してもらう方法と、アンケート用紙を園にて配付してもらい回答は返信用封筒にて評価機関に直接送付してもらう方法の2種類で実施した。 - 有効回答者数/利用者家族総数:31/49(回答率 63.3% )
総合的な満足度に関する調査の結果は、対象者の96.8%が「大変満足」または「満足」と回答し、「どちらともいえない」が3.2%であり、大変高い満足度が得られている。
項目別では、<保育サービス>に関する8設問は7設問において、大変高い満足度であった。特に「行事日程の配慮」では、全員が「はい」と回答する大変高い満足度が得られている。
<安心・快適性>に関する4設問は3設問において、大変高い満足度であった。特に「職員の接遇・態度」、「けが・体調不良時の対応」では、93.5%の大変高い満足度が得られている。
<利用者個人の尊重>に関する3設問は全設問で、大変高い満足度であった。特に「子どもの気持ちの尊重」、「保育内容の説明」では、93.5%の大変高い満足度が得られている。
<不満・要望への対応>では、「不満や要望への対応」は、大変高い満足度であった。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
「はい」が93.5%、「どちらともいえない」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「子どもたちが、遠足・夏祭りなどの行事を通して、主体的に活動する経験を積めているように感じます。また、毎月の音楽・テニス・ダンスなど多様なプログラムがあり、子どもも楽しんで行っています」、「よく新しい歌や遊びを覚えて帰って来て、成長が見られます」、「体を動かす時間が少ないように感じます。体力がつかないのではと思うので、もう少し体を動かす時間を増やしていただければと思います」という声が聞かれた。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
「はい」が93.5%、「どちらともいえない」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「園での活動が楽しく、身になっていることを日々感じます」、「その日、どんな活動に取り組んだかなどをたくさん教えてくれます」、「歌の時間をもっとしたいようです」という声が聞かれた。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
「はい」が93.5%、「どちらともいえない」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「おやつも手作りで、キッチンも隣にあり、食育をしっかりしてくださり嬉しいです」、「給食はおかわりもするほど大好きで、初めての食材にも積極的にチャレンジしています。お友だちと一緒に食べるのも楽しいようです」、「あまり残していないようですが、まだよくわかりません」という声が聞かれた。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
「はい」が96.8%、「いいえ」が3.2%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「高齢者施設への慰問などを通して、社会と関われていると思います」、「ハロウィンなどの行事の時には地域との関わりも大事にしているように感じます」、「もう少し水遊びが多いと良い」という声が聞かれた。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
「はい」が93.5%、「無回答・非該当」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「忙しい中電話をしてしまっても、いつも「気を付けて」と言ってくださいます」、「お迎えが毎度ギリギリですが、嫌な顔一つせず丁寧に対応いただいております」、「お迎えが遅くなる時に連絡しにくいな、職員方も忙しい時間なのに電話連絡はちょっと…と感じることもあるため、できればチャットなどでリアルタイムで連絡できる手段があればいいとは思います」という声が聞かれた。
6.安全対策が十分取られていると思うか
「はい」が77.4%、「どちらともいえない」が19.4%、「いいえ」が3.2%であり、高い満足度であった。自由意見では、「園でのケガなどはすぐにお知らせいただけますし、現時点では大きなケガもなく元気で過ごせています」、「園内の配慮はあるのですが、外の出口の扉が子どもでも開けられるので飛び出しが心配です」、「部屋やロッカー、下駄箱の扉の不具合が気になる」という声が聞かれた。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
全員が「はい」と回答しており、大変高い満足度であった。自由意見では、「基本土曜日開催してくださっているので大変助かります」、「早めに日程を知らせてくれていると思います」、「昨年、予定の変更などがあったのには困りました。何か月先にも休日出勤の調整を行う必要があるため、できるだけ年間行事予定表の通りに開催いただければと思います」という声が聞かれた。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
「はい」が93.5%、「どちらともいえない」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「気になることを伝えてくれて、また私からも伝えられるのでありがたいです」、「お友だちとのちょっとした子どもながらのトラブルを聞きますが、職員の対応に感謝です」、「お迎え時は時間がないのと、忙しそうで中々話しかけづらいです」という声が聞かれた。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」が87.1%、「どちらともいえない」が12.9%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「いつも清潔にされていると思います」、「いつもきちんと片付いていると思います」、「壁の汚れや壁紙の剥がれが気になる」という声が聞かれた。
10.職員の接遇・態度は適切か
「はい」が93.5%、「どちらともいえない」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「言葉づかいもとても丁寧です。服装も制服のため、いつもピシッとされています」、「職員方の言動が丁寧で品がある」、「職員方の対応が常に丁寧で親切で不快なことが一度もありません」という声が聞かれた。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」が93.5%、「どちらともいえない」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「ちょっとしたケガでも丁寧に対応いただいております」、「少しでも気になるところがあれば共有いただけるので、その後の迅速な病院への受診につながることができています」、「多少のケガやあざが認知されていないようです」という声が聞かれた。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」が77.4%、「どちらともいえない」が9.7%、「無回答・非該当」が12.9%であり、高い満足度であった。自由意見では、「いつも職員の対応により解決し、楽しい園生活となっております」、「特に問題ないと認識しています」、「まだその場面になっていません」という声が聞かれた。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が93.5%、「どちらともいえない」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「朝ぐずっている時など、子どもの好きなものを把握されており、優しく声かけや抱っこしてくださっています」、「常に子どもの気持ちに寄り添いながら対応いただけていると思います」、「職員によると思います」という声が聞かれた。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
「はい」が80.6%、「どちらともいえない」が12.9%、「無回答・非該当」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「特に問題ないと認識しています」、「実際には遭遇していない」、「特にそのような事項はまだありません」という声が聞かれた。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が93.5%、「どちらともいえない」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「子どものことをよく見てくださり、園での生活もわかりやすく掲示や報告してくれます」、「毎日やったことなどをわかりやすく説明いただいています」、「対面での保育内容の説明はメモリー記載内容に+αの情報提供があるとありがたい」という声が聞かれた。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」が83.8%、「どちらともいえない」が9.7%、「無回答・非該当」が6.5%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「少し困ったことを相談後、翌日には職員方で共有され迅速に対応してくださってる様子があり、とても安心できました」、「特に問題ないと認識しています」、「実際には遭遇していない」という声が聞かれた。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が61.3%、「どちらともいえない」が16.1%、「いいえ」が3.2%、「無回答・非該当」が19.4%であった。自由意見では、「そのような事項がまだありません」、「実際には遭遇していない」という声が聞かれた。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
地域特性を踏まえた情報収集と関係機関連携を継続している
園長は江戸川区の私立園長会や保護者連絡協議会、地域行事などに継続して参加し、行政施策や地域課題、子育てニーズの変化を把握している。特に外国籍児童やシェルター利用家庭など、地域に特徴的な多様な背景を持つ家庭状況に配慮した対応を進めている点が特徴である。また、小学校や地域施設との連携を通じて情報共有を図り、園全体で地域理解を深めている。地域交流や育児相談会などを通して園が地域の子育て拠点として機能しており、園外との信頼関係づくりに努めている。
法人方針を踏まえた計画策定の仕組みが整っている
法人が策定する中長期計画はグループウェアを通じて全園に共有されており、園長はその方針をもとに園の事業計画を作成している。全体的な計画を基礎として年間・月間カリキュラムを構成し、子どもの発達や地域性を踏まえた保育実践へと展開している。計画立案の際には職員自己評価や保護者アンケートの結果を参照し、園としての改善方針を反映する体制がある。文書化された計画は法人の書式に基づき整理され、理念の共有と計画の一貫性を確保している。
計画の実施と検証の流れが組織的に構築されている
園では全体的な計画に基づき年間指導計画を策定し、各クラスが法人のベースフォーマットを用いて月案・週案を作成している。主任と園長が内容を確認し、園全体で保育の方向性を統一する体制が整っている。事業計画は職員に開示され、会議やミーティングで実践状況や課題を共有し、改善に結びつけている。年度末には自己評価や面談を通じて達成状況を確認し、翌年度の計画に反映するなど、PDCAサイクルが一定の形で機能している。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
倫理意識を高める職員間の相互確認体制を整えている
園では日々の業務の中で、通勤時のマナーや勤務中の言動など、職員同士が立場や経験に関わらず声をかけ合い、相互に確認しながら行動する文化が根づいている。入職時や年度初めには法人主導のコンプライアンス研修や虐待防止法研修を受講し、専門的な知識や倫理観を養っている。さらに事例を用いた研修やセルフチェックを通して、日常の気づきを振り返る機会を設けている。これらの積み重ねにより、職員一人ひとりの規範意識と組織全体の遵法姿勢が維持されている。
虐待防止と苦情対応の仕組みを明確にし迅速な対応を行っている
園では、保育中の子どもの着替えや排泄支援時に身体の変化を確認し、異変があった際は速やかに園長へ報告、法人および児童相談所へ連絡する体制が整っている。職員間でも月ごとの話し合いを設け、保育上の不適切な行動がないかを互いに点検している。園内には意見箱を設置し、苦情や要望は法人および第三者委員を通して改善につなげている。また、江戸川区の関係機関と定期的に連携し、発達支援や要保護児童への対応を行うなど、地域と協働した支援体制を整えている。
地域連携を通して社会的責任を果たす取り組みを継続している
園長は江戸川区私立園長会や保護者連絡協議会に参加し、地域内での情報交換や見学会の企画運営に積極的に関わっている。また、就職フェアや専門学校での講話を通して保育職の魅力を伝え、地域人材の育成にも寄与している。園では他園からの見学受け入れにも協力し、園外との相互理解を深めている。体験ボランティアとして小中高生の来園機会を設けるなど、地域社会に開かれた園運営が実践されており、社会的責任を果たす姿勢を継続している。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
重大事故防止を中心としたリスク管理を実践している
園ではリスクの優先順位として子どもの安全確保を最上位に置き、小さなケガや事故の事例も分析し、再発防止に取り組んでいる。日常保育の中で発生し得るトラブルを共有し、全体会議で職員全員が改善策を検討している点が特徴である。保護者とのトラブルや近隣対応、建物の老朽化、災害など複合的なリスクも想定し、法人のインシデント報告体制に従って速やかに報告・対応が行われている。職員一人ひとりがリスク感度を持ち、予防的な行動を意識できる職場風土が形成されている。
事業継続計画を整備し災害時の体制を周知している
法人が策定したBCPに基づき、園では災害や交通障害時の対応手順を整理し、文書を出力して職員に掲示している。近年の脱線事故や台風時の計画運休などの実例を踏まえ、保護者連絡や職員体制の確認手順を整備している。個人情報保護の観点から職員参集計画の配付は控えていたが、今後は安全性を確保したうえで全員に周知できるよう準備を進めている。法人の指示系統のもと、園単位で迅速かつ的確に対応できる危機管理体制が構築されている。
情報セキュリティを重視した管理と教育が徹底されている
園では法人方針に基づき、個人情報やデータの管理を厳格に行っている。端末は限定Wi−Fi下で使用し、持ち出しを禁止するなど物理的・技術的な対策が講じられている。重要書類は鍵付き書庫で保管し、閲覧権限のある職員のみがアクセスできる仕組みである。情報機器の使用ルールや廃棄手順は確認簿により管理され、会議で定期的に周知を促している。法人主導のコンプライアンス研修や情報管理研修も実施され、職員の意識向上が図られている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
必要な人材構成を維持し育成計画に基づいた体制を整えている
園では定員を満たす人員体制を維持しつつ、休職者や突発的な欠員時には園長自身も保育に入るなど柔軟な対応を行っている。職員の業務負担を軽減するため、時間単位での勤務計画を工夫し、子育てサポーターの協力を得ながら運営を継続している。法人ではキャリアプランの年1回の実施により職員の希望や適性を把握し、人材配置に反映している。またMBO評価制度や研修体系を通じて、求める人物像を明確化し、専門性の高い保育者を継続的に育成する仕組みが機能している。
職員の成長支援と定着促進の仕組みが整っている
園では上司に相談しやすい風通しの良い雰囲気が形成され、職員の定着率は高く安定している。年度を通じて園内研修を体系的に実施し、法人のオンライン学習システムを活用して保育実践や安全衛生などの学習機会を確保している。MBO制度による面談を通じて個々の目標や課題を確認し、評価結果を処遇改善にも反映している。休暇取得の公平性を保つための仕組みや健康相談窓口の整備など、心身両面からのサポート体制も整っており、職員が安心して働き続けられる環境づくりが進められている。
現場主導の連携と学び合いによりチーム力を高めている
園内ではOJTを中心に、嘔吐処理・エピペン対応など実践的な研修を行い、職員の実務スキル向上を図っている。クラス間の垣根が低く、担任の変更や人員調整にも柔軟に対応できるほど連携が密である。現場では職員同士が声をかけ合いながら協力し、園長の指示を待たずに主体的に課題解決を行う体制が確立している。月例会議では優れた取り組みを共有し、業務改善やチームの一体感を高める取り組みが継続されている。風通しの良い関係性と明確な線引きの両立が意識されている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
開園6年目を迎えた当園では、コロナ禍で確立した新しい生活様式を踏まえ、感染症予防を継続しながらも、従来のような「本物に触れる保育」を再開することを目標に掲げている。教育目標である「人生で最も重要な時期の人間教育」に基づき、家庭では経験しにくい実体験を重視し、園全体で計画的に取り組んできた。行事では民生委員や地域関係者を招き、ながしそうめん、マリンバ体験コンサート、もちつきなど、季節ごとの特別行事を実施し、感染症対策を徹底しながら交流機会を広げている。また、防災館見学や初詣アクティビティなど、生活に根ざした体験を通じて子どもが社会や文化に触れる機会を提供している。地域連携では、葛西地区の教職員対象園見学や公開保育を通じ、他園や地域機関と関係を強化している。これらの取り組みを通して、地域に根差した保育の質向上と、職員の連携強化を目的とした活動が展開されている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
年間を通して実施した特別行事や園外活動では、家庭では得難い体験を子どもたちに提供でき、保護者からも多くの好評を得ている。アゲハ蝶の飼育やトンボの羽化観察など、自然とのふれあいを通じた活動が子どもの興味関心を深め、翌年度の保育への意欲にもつながっている。地域との関係では、他園の主任を招いた公開保育を実施し、互いの実践を見合うことで園の強みを再確認するとともに、外部からの意見を取り入れる姿勢が育っている。これにより、保育内容の質的向上と職員の専門性の深化が見られる結果となった。園児にとっては「楽しい体験」が日常の学びへと発展し、保護者にとっても園での学びを家庭へ還元できる機会となっている。今後は、日本の伝統文化や多文化理解を取り入れた活動、公共交通機関を用いた園外体験を拡充し、地域施設や他園との交流をさらに広げていくことを目指している。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
当園では、安定した人員配置と保育の質向上を目的として「退職抑制」と「新規採用確保」を重要課題に掲げ、組織的に取り組んでいる。毎年度、職員配置に不安が残る状況を受け、園としては職員一人ひとりの業務負担軽減と働きやすい環境づくりを最優先課題として設定した。退職抑制に向けては、年度初め・キャリアプラン作成時・進級期の3回にわたるスタッフ面談を実施し、職員の意向や不安を早期に把握している。さらにMBO評価の前段階で面談を行い、今後のキャリアや役割分担に関する意見を丁寧にくみ取り、組織運営に反映させている。採用活動においては、法人の方針と連動し、江戸川区主催の就職フェアに参加するとともに、園見学会や採用説明会を通じて園の特色や保育理念「お子さまファースト」を積極的に発信している。地域とのつながりを活かしながら、人材確保と職員定着の両輪で安定的な運営体制を整えることを目指している。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
令和6年度は、江戸川区就職フェアへの参加をはじめ、園見学や説明会などを通じて複数の応募者と接点を持つことができた。中途採用希望者も含め3名が園見学まで進んだが、最終的な採用決定は法人で行われるため、自園への配属には至らなかった。しかしながら、園としては継続的な情報発信と対外的アピールを行うことで、採用活動の成果を法人へ確実に引き継いでいる。また、退職者については増加傾向にあったものの、いずれも面談を通じて意思を確認し、将来の方向性を尊重した円満退職であった点が特徴である。課題としては、新規採用が自園に直接結びつきにくい構造が残るものの、園独自の発信を継続する姿勢が見られる。令和7年度(2025年度)には新たに専門学校訪問による就職調査を開始し、事前に園名を就職希望先として挙げてもらう取り組みを進めている。法人の採用活動と園単位の連携を一層強化し、持続的な人材確保を図っている。
サービス分析結果
【講評】
法人作成のHPや東京都の保活ワンストップ等で保育園情報を提供している
法人のホームページでは、運営するすべての保育園の基本情報を提供している。具体的には、ポピンズの5つの取り組みや特徴(エデュケアや食育など)、保育方針、各施設の紹介、定員・規模・地図、年間行事予定などが掲載されており、保育園選びを検討する保護者にとって分かりやすい内容となっている。一方で、見学の申し込み方法については迷う可能性があり、さらに分かりやすくする工夫が期待される。また、東京都の保活ワンストップサイトでも園の情報を提供している。
園の申し込みをする前に必ず見学できるよう対応している
園見学はホームページや電話、東京都の保活ワンストップから申し込むことができるような体制づくりをしている。見学会は随時実施しており、希望者は必ず見学できるよう対応している。当日は園長または主任が案内を担当し、パンフレットに沿った説明や質疑応答を行っている。申し込みが多い場合は日程調整を行い、見学後には感想を聞き、今後の対応改善に活かしている。また、イベントが近い場合には参加を案内するなど、保護者とのつながりを意識した対応を行っている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園時には重要事項説明書などを用いて丁寧に説明し同意を得ている
年明けに区役所から入園内定者の連絡を受けた後、保護者へ必要書類を郵送し、記入済み書類を持参の上、2月に入園前面談を実施し、その後、入園前健康診断を受けてもらう流れとなっている。面談では重要事項説明書の説明を行い、入園申込書(同意書)への署名を依頼している。また、保護者の意向を聴き取り記録に残すことで、個別の配慮につなげている。さらに、年に1度「ISO顧客満足度アンケート」を実施し、保護者の要望を踏まえて重要事項説明書などの改定を行っている。
入園時には子どもと保護者の不安軽減に配慮している
入園時には、まず朝夕の保護者とのコミュニケーションを大事にするようにしている。朝はヒアリングと視診を行って記録し、夕は時間を取り子どもの1日の様子を伝えるとともに育児の相談事などに対応するようにしている。通常は2週間かけて慣らし保育を行っているが、保護者の職場復帰の状況等を確認しながら子どもが食事を取れるようになったか否かを判断の基準にして、慣らし保育を進めることにしている。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
子どもの心身・生活状況は必要書類や個々の成長記録などで把握している
子どもの心身及び生活の状況については、入園時に提出された必要書類を基に、毎日の日誌や個別カリキュラム、成長記録等によって把握し、子ども一人ひとりの成長に沿って援助ができるようにしている。また、保護者面談記録や行事アンケート、園のアンケート等を通して子どもと保護者のニーズや課題を汲み取るようにしている。幼児については3か月毎に成長記録を評価し、それに基づいて月の狙いや週案の作成・見直しに活かすようにしている。
指導計画は法人作成の全体的な計画を基本にしながら子どもに合わせて作成している
指導計画は法人作成の全体的な計画を基本にして、年間指導計画や月のねらいや週案等に落とし込んでいる。それぞれ、期あるいは期間ごとに振り返りを行い次の計画・案等に活かしている。特に個別配慮が必要な子どもについては子ども家庭センターの専門家に助言を求めて個別カリキュラムを作成し、園・センター・保護者で情報共有するようにしている。また、指導計画は年3回の保護者懇談会で詳しく説明するとともにニュースレターで月ごとのねらいと活動を説明している。
子どもに関する記録を細かく作成し職員全員が共有できるようにしている
子どもに関する記録は日誌や視診表、また成長記録などによって細かく記録し、個別のカリキュラムに反映させている。職員は指導計画や成長記録を始めとするすべての記録をシステム上で情報共有できるようになっており、それぞれがアイパッドなどを使用して自らのタイミングで見直し、考察できるようになっている。また、記録だけでは分かりにくい点を毎週のリーダーミーティングや月1回のスタッフミーティングで意見交換しながらより客観的に情報共有できるようにしている。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
発達に応じた支援が行われ、安心して過ごせる環境を整えている
配慮が必要な園児については個別カリキュラムを期ごとに見直し、成長記録を毎月作成して発達の状況を把握できるようにしている。療育機関と連絡を取りながら支援の方法を調整し、保護者とも定期的に面談を行い、理解を深めながら共通の認識で関わる体制を整えている。クラスでは加配職員が付き、無理のない範囲で活動に参加できるよう同じ空間で過ごす時間を確保している。子どもの状況に応じて昼寝はパーテーションで仕切り、食事は別テーブルを用意するなど、落ち着いて過ごせる環境づくりを保護者と共有しながら進めている。
子どもの主体性を支える環境づくりを行っている
各クラスにおいて発達に応じた玩具や絵本を配置し、玩具棚は扉を付けず、子どもが自分で選んで遊べるような環境となっている。1階は4・5歳児クラスが使用し、活動はクラスごとに分けながら、昼寝と食事は同じ空間で過ごしている。5歳児はアトリエを使って製作や作曲活動に取り組んだり、テニスクラブ訪問、老人ホームとの交流などの経験を通して活動の幅を広げている。2階は1~3歳が使用し、1・2歳児クラスでは稼働式棚で仕切りを作り子どもたちの成長に合わせて活動しやすいように設定の工夫をしている。
子ども同士が違いを受けとめ合う関わりが育まれている
1歳と2歳、2歳と3歳など、近い年齢同士から交流を始め、無理のない範囲で異年齢の関わりを広げている。今年は5歳児が1歳児のお世話を担当し、布団たたみやエプロンの回収、手洗いの声かけ、トイレへの誘導など、日常の中でできる手伝いを当番として行っている。おやつまでの時間を一緒に遊びながら関わる場面も見られている。多文化理解は年間で取り入れ、隔月で郷土料理と世界の料理を提供し、文化などに関する資料掲示も行っている。外国籍の子どもには食事の慣れに配慮し、無理のない関わりが進められている。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
登降園時の情報共有が整えられ子どもの変化を把握しやすい仕組みがある
登園時は口頭で家庭での様子や体調、食事状況を確認し、必要な内容は視診表に記入している。視診表は各クラスの受け入れ状況を一覧で確認することができ、緊急時の対応にも役立てている。乳児はメモリー(連絡帳)を併用し、一人ひとりの細かな様子を伝えている。幼児はメモリーの個別利用は必要に応じて行い、配慮が必要な園児については昼食量などの情報を共有している。降園時も口頭でその日の様子を伝え、幼児は玄関に掲示したドキュメンテーションで、日々の活動を確認できるようにしている。
子どもの成長に合わせた無理のない援助に努めている
基本的な生活習慣を無理なく身に付けることができるよう、月齢や興味に応じてトイレに座る、ズボンを脱ぐ・履くなどの動作を日常の中で繰り返し経験できるようにしている。2歳児は家庭と連携しながらトイレトレーニングを進め、3歳児クラスの進級に向けて上履きの使用や身の回りの持ち物の準備など生活の自立につながる取り組みを行っている。必要に応じて面談日を設け、保護者と相談しながら進める体制も整えている。子どもの状態に応じて無理なく取り組めるよう援助し、家庭との共通理解のもとで進めることを大切にしている。
子どもの状態に応じて休息がとれるよう柔軟な対応が行われている
各年齢で昼食後に休息の時間を設け、睡眠が必要な子どもには午睡の前後も休息を確保できるよう調整している。年長児は就学にむけて年度後半に昼寝をなくす移行期間を設けているが、その日の活動量や疲れ、体調に合わせて柔軟に休息を取れるようにしている。また、各年齢において眠れない場合にも、横になって体を休める時間を確保している。降園時には複数担任のうち誰かが対応できるシフトを組み、視診表を用いて情報を共有しながら一人ひとりの様子を丁寧に伝えている。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
子どもの自発的な遊びを支える環境と素材が整えられている
自由遊びではコーナーを設定し、自分で遊びを選べるよう玩具の配置を工夫している。年長児は廃材を使った製作や造形活動に取り組み、子どもたちの発案でガムテープの芯で作った転がるおもちゃを1歳児にプレゼントするなど、年齢を越えたやり取りも生まれている。アトリエには折り紙やテープ、色鉛筆など多くの素材を設置しており、想像を広げながら表現できる環境がある。各年齢において市販の玩具だけでなく廃材を活用することで、見立てや工夫などの力を育て、主体的に遊びを進められるよう支援している。
集団活動に参加しやすいよう季節や環境に応じた活動を行っている
季節に合わた活動内容の工夫があり、夏は暑さ指数を確認しながら環境を調整し、水遊びや感触遊びを多く取り入れて楽しく過ごせるようにしている。石けんを使った洗濯遊びや、鉄棒・マット・ラガーを使った運動遊びなど、室内外で多様な活動を経験できるようにしている。幼児は春からリレーの練習を始め、体操やダンス、運動会に向けた活動も段階的に行っている。情緒面への配慮が必要な子どもには個別に関わる時間を確保し、主体的に集団に参加できるよう援助している。活動の選択肢を増やしながら、負担のない参加につなげている。
言葉・表現・自然の変化に触れられる活動が日常的に取り入れている
受容的な関わりを通して言葉や表情でやり取りする経験を大切にしており、週1回のミュージックデリバリーやダンスレッスン、月1回のテニスレッスン、年1回のマリンバコンサートなど様々な表現活動に触れる機会を取り入れている。戸外活動では季節を感じられるよう散歩に出かけ、地下鉄博物館や防災館、市川市産業科学館への園外活動も行い交通マナーや公共のルールも学べるようにしている。栽培活動ではサツマイモに加え、トマトやパプリカ、オクラなど、年齢に応じた取り組みを進めながら、自然の変化や植物を身近に感じられる機会を設けている。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
子どもが興味をもって参加できるような行事を実施している
夏まつりでは5歳児がお店屋さんを担当し、ゲームの準備ややり取りを行うなど、年齢に応じて主体性を発揮できる役割を設けている。夏の活動ではすいかわりや流しそうめんを行い、12月には杵と臼を使った餅つきや鏡餅づくりを実施し、行事での体験を通して伝統や文化に触れる機会をつくっている。季節の行事として七夕や節分、ひなまつりなど年齢に合わせた内容で集まりを行い、絵本や歌、製作など集団で取り組む経験を積めるようにしており、協力する力を育てることができるよう援助している。
協力してやり遂げる経験が得られるよう行事の進め方を工夫している
運動会は夏頃から練習計画を立て、子どもが役割をもちながら意欲を持って取り組めるようにしている。幼児クラスでは競技の進行やアナウンスを担当し、協力して会を進める体験を重ねている。発表会では乳児は日常のリトミック活動を紹介し、幼児は自分で役を決めて劇の練習に取り組み、仕上げていく流れを大切にしている。行事ごとに体験内容を変え、興味を広げられるよう工夫されており、乳児クラスの子どもたちには負担を軽くするため開始時間を調整し、楽しめる範囲で参加できるよう配慮している。
保護者の理解と協力を得られるよう行事内容を丁寧に伝えている
夏まつりや運動会など保護者参加の行事では、年長児が当日の手伝いやアナウンスを担当することについて、事前に保護者へねらいや協力事項を明確に伝え、理解と協力が得られるように努めている。行事の案内はニュースレターや手紙で伝え、衣装や準備物などが必要な場合は掲示でも周知している。1歳児クラスの家庭にとっては初めての参加となるため、個別にも説明を行うようにしている。9月の懇談会ではリトミック講師を紹介し、マリンバコンサートを保護者と年長児が一緒に楽しむ機会を設けるなど、家庭との連携を深めている。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
子どもが安心して過ごせるよう午後の環境を整えている
午前中は戸外活動やクラスでの取り組みが多いが、午後はゆったり過ごせるようコーナー遊びや机上遊びを取り入れ、自分のペースで好きな遊びに向かえる環境を整えている。長時間利用の有無はシステムで把握でき、保護者の希望に応じて補食(おにぎりなど)や夕食の提供も行っている。子どもの体調や気持ちの変化に応じて休息をとれるよう調整し、落ち着いて過ごせるように配慮している。延長保育時間は合同保育となるため、年度初めには1歳児に配慮した環境を用意し、不安が少なくなるよう支えている。
保育形態が変わる時間帯でも無理なく楽しく過ごせるよう工夫している
夕方は異年齢の合同保育に切り替わるため、年齢に合った玩具を用意し、机やマットを敷くなど環境を整えている。幼児はうわばきと靴下を脱いでリラックスできる状態をつくり、少人数でも楽しめる活動へ自然に移れるよう工夫している。配置基準より多めに職員を配置し、保育者が変わっても各年齢の子どもたちが落ち着いて過ごせるようにしている。長時間の利用が続く子どもには、その日の疲れや様子を見ながら関わり方を調整し、安心して過ごせるよう丁寧に配慮している。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
落ち着いて食事に向かえるような雰囲気づくりを大切にしている
食事は全員で座って始めることを大切にし、終了時間の目安を伝えて見通しをもてるようにしている。数字や時計に少しずつ触れながら、おかわりやごちそうさまのタイミングを自分で理解できるよう工夫している。食事のマナーについては担任が中心となり、姿勢や挨拶、配膳後の過ごし方などを日々の食事の中で繰り返し伝えており、落ち着いて食べられる環境となるよう援助している。子どもの発達を見ながら3歳児クラスでは食具への取り組みとして、食事の最初の5分を箸を使う時間とし、段階的に慣れていけるようにしている。
多文化や季節を取り入れた食育とメニューの工夫が進められている
法人作成の献立をもとに、行事食・郷土料理・多文化料理を取り入れた2週サイクルメニューを提供している。食育活動は月1回以上行い、食材に触れる活動から簡単なクッキングまで経験できるようにしている。最近ではサツマイモ収穫からスイートポテトづくりにつなげたり、キノコに触れる食育を行うなど、年齢に応じて取り組み方を調整している。2歳児はオクラの栽培から野菜スタンプを楽しむなど、育てる経験から食への興味につなげている。栄養士と担任が連携し、子どもの姿を踏まえた食育活動となるよう活動内容の相談を行っている。
一人ひとりの状態に応じて安全に配慮した食事提供と連携が行われている
アレルギーや宗教上の除去への対応は、顔写真入りの食札を使用し、成分表を確認しながら三重でチェックする体制を整えている。除去食材は献立表にマーカーで示し、漏れがないようマニュアルに沿って対応している。文化の違いがある家庭には、食べ慣れない食材に少しずつ触れられるよう配慮を行っている。誕生日会では保護者と子どもが一緒におやつを食べる機会を設け、食に関する取り組みを共有できるようにしている。食育の様子は掲示やニュースレターで分かりやすく伝えている。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
日々の活動において安全確保と事故予防に向けて取り組んでいる
日々の活動前には遊びや遊具について、散歩では交通ルールを説明し、危険につながる行動を具体的に伝えてから遊びを始めるようにしている。園長・主任も巡回して状況を把握し、必要に応じて声かけを行っている。アクシデントレポートやヒヤリハットは法人全体で共有し、ISOの事故・ケガ防止の配信内容をもとに月1回ディスカッションを行い、安全意識の向上につなげている。年度初めには救命や嘔吐処理、清掃方法などの園内研修を実施し、保健業務マニュアルの更新内容を全員に周知している。
医療的ケアが必要な子どもに対して専門機関と連携しながら対応している
必要に応じて看護師が在籍する同法人の近隣施設と連携し、情報提供や助言を受けながら健康面での支援を行っている。保護者とは定期的に面談を行い、体調の変化や薬の使用方法などを共有している。ダイアップの預かりにも対応し、発熱時には保護者が早めに迎えに来られるよう連携している。自治体の専門機関とも情報をやり取りし、医療的な支援が必要な場合も相談体制を整えている。園内での観察と家庭での状況を合わせて把握し、無理のない方法で支援を行っている。
保護者と連携しながら健康維持に向けた情報発信と予防に努めている
入園時に子どもの健康維持に向けた取り組みについて説明をしているほか、懇談会でにSIDS(乳幼児突然死症候群)予防について説明し、家庭でも仰向け寝を意識してもらうよう協力を依頼している。SIDSチェック表や排泄チェックリストを用い、日々の体調変化を確認している。ニュースレターでは季節に合わせた保健情報や予防接種の受け方などを発信している。重要事項説明だけでなく掲示でも再度周知し、感染症の届出書や園内での流行状況を分かりやすく伝えている。家庭との連携を通して健康管理が行いやすい仕組みを整えている。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
保護者が安心して子育てできるよう支援するとともに情報交換の機会を設けている
保護者が安心して子育てできるように支援するため、保護者とのコミュニケーションを大事にしており、それぞれが抱えている家庭等の事情を聞き取り、それに寄り添った対応が取れるよう努めている。また、より専門的に相談に対応ができる体制を整えるため、専門機関との連携を進めることが期待される。さらに、保護者同士が気軽に情報交換や相談ができるよう、年3回の保護者懇談会のほか保護者が参加しやすい行事等を企画している。
保護者と職員の信頼関係を深め子育てについて共通認識を持てるよう努めている
保護者との信頼関係を深め子育てについて共通認識が持てるよう、登降園時のコミュニケーションに力を入れている。そして園での子どもの様子をできるだけ詳しく伝えつつ、保護者が小さなことでも職員と話せる環境作りに努めている。その中で必要があれば個人面談の予約を取るようにしている。また、保護者の養育力向上のために園の行事への参加を促している。特に子どもの誕生会には両親に来てもらえるようにお願いしている。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域資源を活用して子どもが多様な体験や交流ができる機会作りに取り組んでいる
園は子どもが多様な体験や交流を重ねるうえで恵まれた地域にある。隣接する老人ホームには月1回訪問し、歌を届けている。周辺には神社や交番、電車の駅、看護学校、スーパーや小学校もあり、地域との関わりが広がっている。ハロウィンにはお店を訪問してお菓子を受け取り、勤労感謝の日には手作りカレンダーを届けている。園には交流の担当者を置いているが、交流が継続できるよう、担当者交替時の工夫が期待される。
子どもたちが職員以外の人と交流できる機会の確保が期待される
ビジョンに「人生で最も重要な時期の人間教育を目指す」と掲げていることから、地域との交流も重視していると考えられる。現在、民生委員は夏まつりや運動会などの大きな行事に招待しているが、地域住民との交流はまだ少ない状況である。新型コロナウイルス感染症による中断はやむを得ないとしても、今後の取り組み方が課題となっている。自治会や町内会、夏まつり、盆踊り、小学校の発表会や音楽祭、運動会など、交流の機会を活かして地域との関わりを活発化する工夫が期待される。
【講評】
子どものプライバシー保護は徹底するようにしている
子どもの個人情報保護については、HPの作成や他園交流時の写真撮影などを見越して入園申込書(同意書)の中の第4項「秘密保持について」で明記しており、保護者の署名も得ている。また、子どもの羞恥心についても子どもそれぞれに応じて配慮しており、トイレ時や着替え等の際にはパーティションやカーテンを使用したり、時間差を設けるなどの配慮をしている。3歳児からは男女別に場所も分けている。さらに着替えの際には全裸にならないように声かけするなど羞恥心への配慮に努めている。
保育の中では子どもの権利を守りその意思を尊重するようにしている
園では保育の中で子ども一人ひとりを尊重する意識を向上させるため「子どもの権利条約」や虐待チェックリストを用いた研修を行っている。また、子どもと保護者の価値観や生活習慣にも配慮し、各家庭の基準に違いがあることを念頭に置き許容できる範囲を設けている。それと同時に各家庭の状況や環境を職員全員が把握し、一貫した対応ができるように努めている。虐待防止にも力を入れており、虐待の疑いがある場合には早めに区の児童相談所「はぁとポート」に相談するようにしている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
法人がマニュアルを整備して園業務の標準化に取り組んでいる
法人主導で各種マニュアルを整備しており、園の全職員が同じ対応ができるようにしている。職員は入職時の研修でマニュアルについても学び、共通の理解をもって仕事に取り組めるようになっている。内容に見直しや差し替えがあった場合にはグループウェアによって全職員に周知されるようになっている。また、保育現場で分からないことが起きた場合には、すぐにマニュアルに沿った対応ができるよう常置されているが、システム上で確認することができるようになっている。
保育の質の向上をめざして標準的な業務水準の見直しに取り組んでいる
保育の質の向上を目指して法人主導で標準的な業務水準の見直しを行っており、そのために職員の意見や保護者の要望を積極的に取り入れている。保護者には年に1回、満足度アンケートを実施し意見や要望を把握しているほか、職員からは週1回のリーダーミーティングや月1回の施設長会議、スタッフミーティングで出された意見を吸い上げている。こうした意見に基づき、法人として業務水準の見直しを進めるようにしている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
理念の共有を重視し職員理解を促している
園では法人理念である「お子さまファースト」と「SDGs」を保育運営の中心に据え、年度初めの説明会や法人主催の研修、園内会議など複数の機会を通して理念を職員に丁寧に伝えている。理念や教育目標は掲示によって視覚的にも共有され、日常保育の中で理念を具体化する工夫が続けられている。また、職員が保育の様子や子どもの姿をもとに理念との結び付きを理解できるよう、園長が折に触れて補足説明を行っている。職員の理解にはばらつきがあるものの、理念への関心を高める取り組みが継続している。
園長が方針を継続的に発信し組織を安定的に牽引している
園長は、年度初めのキックオフや毎月の定例会議を中心に園の重点方針を繰り返し発信し、法人からの通達内容も確実に共有することで組織全体の方向性を整えている。「お子さまファースト」や「SDGs」への理解を深められるよう、実践例を交えて説明するなど、現場が理念を保育に落とし込めるような働きかけが行われている。職員によって理解度に差が生じる場面もあるが、園長は個別に指導や補足を行いながら丁寧に対応しており、職員が迷わず実践できるよう継続して組織運営を支えている。
意思決定の手続が整理され情報共有が一貫して実施されている
園では、日々の園運営に関する判断を園長が中心となって整理しつつ、法人が関与する事項との役割分担を明確にしている。職員シフトや行事運営、地域交流の調整など園単位で判断できる内容は迅速に決定し、修繕や設備更新など法人判断が必要な事項は速やかに伺いを立て、双方の確認のもとで進めている。決定事項は職員会議や掲示、園内システムなどを通して確実に伝達され、非常勤職員にも共有が行き届く仕組みとなっている。また、保護者にも全体会や電子配信を通じて丁寧に周知され、園運営の透明性が確保されている。