評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)法人理念:Action by Glocalization HOUYUKAI
地球規模で考え、足元から行動する社会福祉法人となるため、やりたいことで圧倒的な価値を生み
出し、「地域の人々が育つことで、生活が革新する」という仕組みを世界で発信していきます。
2)経営方針:ソーシャル・ドリーム・ウェルフェアコーポレーション
私たちは、顧客満足を得ることや、潜在的なニーズを社会システムとして具現化し、社会のニーズや
「夢」を実現することを通じて、広く社会に貢献していきます。
3)ビジョン:「地域総活躍社会」の実現に向けて、制度内社会福祉事業領域で、「圧倒的な価値と
実力」を確立し、地域の潜在的な力による「地域福祉の好循環」を作る実績で、プレゼンスの高い
社会福祉法人NO1になります。
4)施設理念:新福祉創造(New welfare creation)~ここから生まれる未来の福祉~
目黒中央の家は、多様な福祉サービスを創造し、地域と共生していきます。そのためには、「日本の美しい福祉」を共に楽しみながら、新たな福祉価値を生み出し、広く社会に発信していきます。
職員に求めている人材像や役割
入居されている方々のその方らしい暮らしを支え、地域と共生し、単なる業務の担い手ではなく暮らしを豊かにするパートナーとして、自身の強みや個性を活かしながら働ける職員を求めています。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
施設利用者に対してだけでなく、共に働く職員や地域に愛を持って関われる、多様性を尊重し、新たな挑戦ができる事。
全体の評価講評
特によいと思う点
法人の理念やビジョンは、地球規模の福祉にもつなげられ、中期事業計画とともに単年度の事業計画に反映している。当事業所も「新福祉創造」(ここから生まれる未来の福祉)を施設理念として掲げ、ホームページの動画で謳うとともに事業計画にも反映、職員間での共有化とともに連携して事業計画の実行に取り組んでいる。事業計画はマーケティング手法であるSWOT分析を行い、特に法人や当事業所の強みを活かす目標を設定、利用者サービスや職員の能力向上、地域貢献につなげている。期間や担当職員も明記、進捗状況も共有しながら取り組んでいる。
昨年度から、東京都が開発し当区も実践している「日本版BPSDケアプログラム」に基づく支援を本格的に開始し、認知症の周辺症状ともいわれるBPSDの見える化とともに利用者一人ひとりの背景に焦点を当て、利用者が「穏やかに自分らしく生活するため」への支援を行っている。認知症ケア委員会の立ち上げ、担当職員としての「アドミニストレーター」も活躍、成果が顕れている。さらにパーソン・センタード・ケアとともに認知症ケア技法でもあるユマニチュード実践者育成研修も受講し、心に寄り添うケアの実践にもつなげている。
法人は毎年、事例研究発表会を開催し15回以上連続している。当事業所からも毎年参画しているが、今年度は280以上の事例がエントリー、2回の予選会を開催する狭き門となっている。本選には20事例弱しか参画できないが、280以上のすべての事例が利用者サービスに貢献、法人として毎年大きな財産となっている。また、実事例のため、職員間で連携して撮影や文書の作成、報告形式に仕上げたり発表者を選出することで職員の意識の向上や技術力にもつながり、組織力も強化されている。昨年度は当事業所も表彰され、大きな励みになっている。
さらなる改善が望まれる点
事業所は研修体制の充実に力を入れ、新卒研修や外国人への育成、さらに介護に関わる資格取得に力を入れている。その中で、職員に必要な研修だけでなく得意分野をさらに伸ばす研修支援が期待される。得意分野の自信を高めることは、さらなる人材の育成ややる気の向上、組織力の向上につながるものと思われる。
服薬支援マニュアルとともにQRコードを使ったり顔写真の付いた薬箱を活用し、ダブルチェックも実施しながら服薬支援を行っている。その中で、まだ目標としているミスゼロには至っていない。そこで、マニュアルを活用するとともに職員への再度の意識づけが期待される。顔と名前と本人の一致、飲み終わるまでの観察等々は再度話し合っていきたい。
外出を希望する利用者も多く、交代での散歩を中心に実践している。中にはさらに多くの外出を希望する利用者もみられる。そこで職員の勤務体制を話し合ったり、家族との連携につなげたり、ボランティアによるフォロー体制等々、多くの意見交換から外出支援の可能性を抽出、外出支援体制の構築化が期待される。
事業者が特に力を入れている取り組み
職員の育成や個別面談、さらに1on1ミーティング等を強化することで職員の離職率が減少している。さらに法人と連携しながら外国人の雇用も促進しているため、職員体制の落ち着きにつながれている。その中で、事業所全体として各国の文化や習慣等の理解に対する研修や勉強会を継続、技術等の育成とともに多様性の理解に力を入れている。当事業所は外国人の雇用や実習生を大切にした利用者支援を行っている。
当事業所への入居申込者も多く、待機期間のショートステイの利用を勧めている。ショートステイを利用することで個別介護計画書を詳細に作成し、当事業所への入居時には自立の維持・継続とともに利用者本位の生活につなげている。さらに入居時には看取り支援を詳細に説明し、希望する利用者への終の棲家としての支援を行っている。当事業所は痰の吸引資格を取得している介護職員も多く、医療的な処置の必要性がない限り、家族と連携して厳かな最期を看取っている。
利用者の情報の共有化として介護ソフトとともに電子媒体を活用、さらに利用者支援にも電子媒体を活用、ICT化だけでなくIOT化にもつなげている。服薬支援ではQRコードを活用、睡眠の状態や覚醒が判別できるスキャナー、リフトや移動用のロボット、スタンディングマシン等も導入することで生活での支援につなげ、「日本版BPSDケアプログラム」に基づく支援により認知症の利用者への安定した生活の提供が行われている。職員もさらに利用者を観察、自立とともに利用者本位の生活へ支援している。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:事業者と協議し、質問内容の理解が難しい利用者などを除いた、調査に協力可能な利用者5名を調査対象とした。全員女性である。
- 調査方法:聞き取り方式
聞き取り方式の調査を実施した。調査可能な利用者を予め事業所側と打合せ、1対1の対面により調査項目に則って実施した。 - 有効回答者数/利用者総数:5/84(回答率 6.0% )
総合的な満足度として、「満足」が60%、「どちらともいえない」が40%であった。設問の中で「はい」の比率が高かった項目は、設問「1.5.7.9.10.13」で、回答者全員が「はい」と答えている。自由意見では「皆親切。幸せ」「部屋に入ってくる認知症の人への対応を何とかして欲しい」「絵を描く事が好きで、今も描きたいと思っています。今はここでの生活はこんなものなんだと思いながら生活しています」等の声があった。
アンケート結果
1.食事の献立や食事介助など食事に満足しているか
「残さず食べる。美味しい」「味が少し薄い時もある。少なめが良い」「塩分控えめ。慣れた」「美味しいです。魚は嫌い。完食する」「満足している」等のコメントがあった。
2.日常生活で必要な介助を受けているか
「車椅子。やってもらえる」「部屋にいる方が良い」「トイレがかち合う時がある」「ほとんど自分でやります」「手伝ってもらいます」等のコメントがあった。
3.施設の生活はくつろげるか
「共有スペース。今で良い」「ナースコール、すぐ来たり遅くなる事がある」「部屋で過ごす。テレビ、ラジオ、縫物」「食事以外はほとんど部屋で過ごしている。テレビを見ている。体操も何もしない」「ほとんどフロアで過ごしています。ゲームとか音楽とか楽しい事はあまりないです」等のコメントがあった。
4.職員は日常的に、健康状態を気にかけているか
「忙しそう」「時々話をする」「親切に聞いてくれます」等のコメントがあった。
5.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「綺麗。感謝」「綺麗になって嬉しい」「一週間に一度、シーツ交換の時に掃除してくれる」「担当の方がいますので大丈夫」等のコメントがあった。
6.職員の接遇・態度は適切か
「丁寧。皆優しい。親切。外国人も大丈夫」「丁寧で感心している。外国の人も優しい」「外国人に通じない事がある」「問題ないです」等のコメントがあった。
7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「安心している」「自分でするので不安はないです」「心配ですが大丈夫だと思います」等のコメントがあった。
8.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「任せれば大丈夫」「あります。職員には言わない様にしている」「コミュニケーションがないので、見た事はないので分からない」等のコメントがあった。
9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「皆優しい」とのコメントがあった。
10.利用者のプライバシーは守られているか
「信用している。大丈夫」「親切にやってくれる」等のコメントがあった。
11.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
「今で良い」「家族に任せている。今で良い」等のコメントがあった。
12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
「教えてもらえる」とのコメントがあった。
13.利用者の不満や要望は対応されているか
「親切にやってくれる」「全部任せている」「職員はよくやってくれる」「何かあっても言わないと思いますが、今は何も困っている事はないです」等のコメントがあった。
14.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「覚えていない」「家族に言っていると思う」「家族に任せている」等のコメントがあった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
家族会での意見交換やショートステイのアンケート、日常の会話から意向を収集している
今年度は家族会を2回開催し、意見交換の場も設けながら利用者や家族の意向を収集、利用者サービスにつなげている。また、毎年、ショートステイ(短期入所)の利用者に介護支援や各種のサービスに関するアンケート調査を行い、当事業所の利用者と関係するアンケート結果から、課題の抽出へつなげている。さら毎年嗜好調査を行い、メニューや行事食、イベント食の内容に付け加えている。居室担当職員は大小の行事やレクリエーションの後、利用者から感想を聞き次の行事やレクリエーション等に活かしている。
法人からの全職員へのアンケート調査や個別面談から職員の意向を把握し、検討している
法人は毎年、すべての職員へアンケート調査を行い、当事業所分のアンケート結果が法人からフィードバックされ、施設会議で共有するとともに事業所の運営や年度計画に活かしている。また、職員とは個別での面談を定期的に行い、毎年キャリアアップ申告書や目標管理シートを上長と共有、職員の目標とともに事業所運営に対する意向も共有している。人事評価とも連動し、施設会議で検討している。地域や福祉全体の情報は法人とも連携し、収集するとともに次年度の事業計画につなげている。
法人や事業部の中期計画や単年度計画に基づく当事業所の年度計画を策定している
法人や事業部は理念やビジョンに基づく3年間の中期計画を策定、さらに中期計画に基づく単年度計画を毎年策定している。当事業所も同様に毎年単年度計画を策定している。計画の各項目は小項目までが法人や事業部とすべて統一され、小項目に対する目標を事業所独自のものとしているため、目標としての具体的な内容や担当職員、期間等を当事業所で定めている。計画はマーケティング手法であるSWOT分析方式を活用、当事業所としての強みを活かしている。収支は毎月予・実管理を行い、各項目は振り返りを共有、着実な実行に向けている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
毎年、マニュアルを活用して法令や倫理等の育成を図り、自己評価も繰り返している
法人で「高齢者ケアにおけるサービスマニュアル」を作成、毎年見直しを行いリニューアル化した冊子をすべての職員に配布している。マニュアルは規範や倫理、尊厳や虐待の防止等も含めすべて網羅され、研修でのテキストとしても活用、周知や理解を図っている。新人職員へはオリエンテーションでも活用している。また、不適切ケアに対する研修やチェックにも力を入れ、毎年「虐待の芽チェックリスト」による自己評価を実施し研修も開催、振り返りや虐待防止への統一化につなげている。虐待や虐待の疑いに関しては、区への報告を基本としている。
利用者からの意見や要望はその場でも対応し、職員間で共有している
契約時には苦情解決制度を説明し、重要事項説明書とともに当事業所や区等の受付窓口名や電話番号等を家族等へ伝えている。苦情を含む利用者からの意向は報告体制を構築し、意見や要望に関しては上長への報告とともに、その場でも対応している。さらに苦情は上長への報告とともに苦情報告書に記載、内容に応じその場でカンファレンスを開催し対応している。当日中には利用者へ報告することとし、具体的な内容や解決方法等は介護ソフトや電子媒体とともに施設長を含め職員間で共有している。
ボランティアとの交流が増え、地域交流スペースを近隣に開放する機会も増加している
当事業所のホームページからはブログ的に利用者の生活の様子を写真で紹介している。さらに他の複数の電子媒体でも開示し、家族だけでなく利用希望者や就業希望者、地域等々、多くの情報を公開し透明性を高めている。当事業所の1階の地域交流スペースを開放する機会も増え、認知症カフェやケアマネカフェ、勉強会や研修、地域の福祉に関わる各種団体等々、地域貢献を図っている。また、保育園児との交流や各種ボランティアとの連携も増え、利用者支援とともに楽しみの提供にもつなげられている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
転倒等の事故予防や対策を第一にし、感染症体側にも力を入れながら安全を確保している
毎年、新型コロナウイルスを中心とした感染症予防や罹患時の早期対応に力を入れ、利用者の安全の確保を図っていたが、今年度はさらに転倒等の事故防止対策に力をいれている。そのため、事故に関しては検証とともに再発防止対策を策定、職員間での共有に力を入れている。また、事故やヒヤリハットを7段階に分類し、ヒヤリハットは2段階、事故は5段階に分け報告とともに検証につなげている。共有スペースや廊下等には安心カメラを設置し、活用しながらさらなる安全を目指している。
隔月で防災訓練を実施し、マニュアルや手順書の修正とともに緊急時に備えている
BCPの策定や周知が行われ、大災害や感染症等の発生や発生時の連携体制の行動や意識統一につなげている。当事業所は自然災害には大きな心配がない地区に在るため、防火訓練や水平移動を含む避難訓練を中心に隔月で実施、緊急時に備えている。消火器も活用しているが、訓練を繰り返すことで意識とともに身体も動かすようになり、さらに新たな課題の発見にもつながり、マニュアルや手順書の修正に向けられている。また、備蓄品も再確認し、大災害時に活用する体制に近付けている。
職員一人ひとりがパスワードを保持、アクセス制限も設けている
事業所や法人は利用者の生活の状況や職員の勤怠管理など、様々な情報を電子媒体を活用して管理している。そのため、職員一人ひとりがパスワードを保持し、職位別でのアクセス制限を課したうえで情報の共有や管理が行われている。契約書などの重要な書類は、施錠できるキャビネットで保管し、必要に応じ閲覧している。法人の文書管理規程に基づき、保管や廃棄も適切に行っている。職員は利用者のプライバシー保護や情報漏洩の防止を最優先に考え、情報管理を行っている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
人材の採用は法人や事業部と連携し、法人内での異動も定期や随時で行われている
当法人は23区内を中心に、地域のニーズに応じた介護施設を開設、地域貢献を図っている。そのため、多くの介護人材が必要となるため、育成に力を入れている。新卒や正職員、さらに東南アジアを中心とした外国人の採用は法人が関わり、当事業所では非常勤職員を中心に採用、法人と連携しながら異動や育成につなげている。キャリアパス制度も周知し、キャリアアップ申告書とともに個別面談も定期的に行い、目標となる職位や資格取得等を共有するとともに育成や支援体制を構築している。
キャリアパスと研修、人事評価とを連動させ育成とともに組織力の向上にもつなげている
職員とは毎年、主任職員との個別面談が定期的に行われ、職員が記載する目標管理シートやキャリアアップ申告書の内容が共有されるとともに評価につながれ、人事評価とキャリアパスとが連動されている。さらにキャリアアップ申告書から研修の受講にもつながり、共有するとともに支援もなされている。事業所での研修は毎年計画され、すべての職員が受講する必須研修や職員に応じた研修が行われている。また、キャリア段位制度も継続して取り入れ、すべてのユニットリーダーのアセッサー資格取得を目指し、育成や指導を担当している。
毎年法人主催の事例研究発表会にエントリーし、多くの好事例を共有している
毎年、法人主催の事例研究発表会が開催され、当事業所でも毎年複数の事例をエントリーしている。15回以上の開催となり、280例以上の事例がエントリー、2回の予選会を経て本選では20事例弱しか発表できず、ハイレベルな発表会となっている。マニュアル大賞も含め、入賞事例は昇給や昇格等にもつなげられている。また、すべてが各事業所での実事例のため、利用者サービスへの共有化にもつながり、毎年多くの財産を蓄積している。さらに事業所独自で盛付コンテストを定期的に実施し、表彰することで意欲や組織力の向上につなげられている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
前々年度から、東京都が開発し当区も実践している「認知症BPSDケアプログラム」を導入するため、「アドミニストレーター」(BPSDの症状を「見える化」するオンラインシステムを活用し、ケアに関わる担当者)養成研修の受講を開始、4名が取得した。そこで前年度は認知症ケア委員会を発足し、この「認知症BPSDケアプログラム」の導入を計画に組み入れた。「アドミニストレーター」が在籍することで可能となる取り組みのため、4名のアドミニストレーターを中心に「認知症BPSDケアプログラム」の導入とともに実践している。さらに2名の職員がアドミニストレーター養成講座を受講している。アドミニストレーターは、ICTツールを活用し、認知症利用者一人ひとりのBPSD(周辺症状)の数値化やデータ化から変化の確認とともに、認知症利用者が「自分らしくいられる」ための接し方につなげている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
この「認知症BPSDケアプログラム」は、認知症利用者の行動や心理症状を評価し、グラフ化や数値化、さらに背景に焦点を当てるもので、目に見えない部分を探り出してケアにつなげている。そのため、評価を繰り返したり数値で修正につなげることで、背景の把握とともに抵抗や拒否の減少、さらに穏やかな生活につなげられている。職員間でも計画とともに支援方法も共有、統一化に向けられている。また、前年度は認知症ケア技法でもあるユマニチュード実践者育成研修に2名が参加し、アドミニストレーターも合計6名となり、認知症ケアに取り組んでいる。法人主催の事例研究発表会で発表し、賞を頂戴している。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
前々年度は職員の入れ替わりや退職等がみられたため、前年度は安心して働ける環境づくりと、安定的な職員の育成体制の構築を計画した。職員一人ひとりのやりたいことや出来ることにも焦点を当て、適材適所の人員配置に向けた個別面談のシステム化とともに、階層・国籍・習熟度別研修を開催している。面談目標を設定し、ユニットリーダーや主任が毎月2回以上、さらに課長面談を加えて毎月16回、研修ではキャリア段位の取得を目標に育成も兼ねて7名の段位取得者を目指した。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
面談に関しては、目標達成率が76%ではあったが、業務中のコミュニケーションを大切にし、特にユニットリーダーは職員との会話から育成につなげたり、習熟度の確認も実施、やりたいことや出来ることの共有化につなげている。また、キャリア段位の取得者は1名に留まってしまったが、3名の職員がアセッサー資格を取得、育成側としてOJT等での支援を行っている。今年度も継続するとともに1on1ミーティングを奨励、職員の成長促進とともに信頼関係の構築につなげている。
サービス分析結果
【講評】
事業所の情報はホームページとともに各種のパンフレットや広報誌で提供している
事業所や利用者の情報は法人のホームページの当事業所欄から提供し、地図や多くの写真、動画等でも分かり易く説明している。特に「活動報告」欄には多くの写真で日々の利用者の様子をブログのように発信している。また、事業所単体や法人等、各種のパンフレットや広報誌でも提供し、料金表とともに来訪者や入居希望者に配布している。さらに、「入所のご案内」も作成し、申し込みから入居時の持ち物まで、分かりやすく簡潔に説明、申込者等へ配布している。
区へも事業所の情報を提供し、居宅介護支援事業所等へもパンフレット等を配布している
事業所の情報は区へも報告し、区のホームページや冊子等から区民へも当事業所が紹介されている。さらに地域包括支援センターとは日常的に連携するとともに、区内の居宅介護支援事業所や近隣の病院、老人保健施設などへもパンフレットで情報提供を行っている。地域へは、当事業所のサービスとともに1階の地域交流スペースも含め広く周知している。
各種の問い合わせや見学の希望には生活相談員が担当し、対応している
電話での問い合わせが一番多く、介護や認知症に関する相談はその場でも応じている。来所や見学を希望する場合には、生活相談員が希望者の希望する日時に合わせ対応、事業所内も案内している。また、予約なしでの見学希望にも、施設長やケアマネージャー、主任などが対応している。入居を希望するケースでは「入所のご案内」を配布し説明している。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
申し込みの順番に居宅を訪問し、入居判定会議で内定、空室に合わせ来所で説明している
入居申し込みの順番に生活相談員やケアマネージャーが居宅を訪問し、事業所での基本的なルールや負担金等を説明するとともに入居希望者の情報を持ち帰り、入居判定会議を開催し内定している。入院中や入所中の場合には病院や老人保健施設等を訪問し同様の説明を行っている。入居が内定するとさらに詳細に説明、入居日までに契約書や重要事項説明書等を読み合わせ、同意を得ている。入居前の家族等の来所はいつでも受け入れている。
家族からも協力を得ることで入居前アセスメントを詳細に行っている
入居前の面談時には、入居希望者本人とともに家族からも情報を収集し、家族年表として詳細なアセスメントを行っている。ADLとともに生活状況や趣味嗜好などを傾聴し、利用者の生活の様子も観察、入居時の計画や支援に備えている。また、入院中や入所中の場合には、病院や老人保健施設等の関係職員やケアマネージャーからも情報を得、様々な角度から入居予定者の状況を把握し入居後の生活支援に向けている。
入居当初は職員が交替で利用者に寄り添い、不安やストレスの軽減を図っている
全室個室でユニット型のため、入居時には馴染みの家具類や趣味の道具、写真等の持ち込みを勧め、希望する場合には居室内のレイアウトも居宅に近付くように変更、環境の変化の軽減に努めている。入居当初の1週間程度は利用者に寄り添い、会話や傾聴から利用者の思いを収集し、居心地の良い居場所を探るよう心掛けている。さらにバイタルチェックとともに睡眠感知機器も活用し、睡眠サイクル等をデータ化するとともに安定した睡眠や生活への第一歩としている。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
定期的に計画を見直し、見直し前には利用者からも希望を聴き、組み入れている
利用者の計画は、入居当初だけは約1ヵ月後に見直し、その後は6ヵ月ごとに見直すことを基本としている。計画の見直し前には利用者から直接希望を聴き、新たな計画に組み入れている。また、家族へはサービス担当者会議の開催を知らせ、欠席の場合には電話や面会での来所時に希望を聴くようにしている。また、利用者の状態の変化にも応じ、緊急時等のその場も含め計画を変更し、新たな支援につなげている。
計画の見直し前には再アセスメントも実施し、新たな課題の抽出にもつなげている
ケアマネージャーは計画の見直し前に再アセスメントを行い、居室担当職員も参画して利用者の状態を確認したりコミュニケーションを図り、新たな課題を抽出している。また、ケアマネージャーと居室担当職員、さらに利用者に関わる専門各職も3ヵ月毎にモニタリングを行い、多職種によるモニタリング会議も開催している。評価とともにモニタリング結果を共有し、状況に応じて計画や支援方法を変更することで、より利用者本位の支援につなげている。
介護ソフトに利用者の様子や支援の状況を記載し、職員間で利用者の情報を共有している
システム化した介護ソフトを活用し、利用者の生活状況や支援内容を時系列で記録、居室担当職員は担当利用者の簡潔な24時間シートや個別介護計画書を作成、職員間で共有している。また、全体朝礼とともに看護師や事務職、遅番勤務者による夕礼も兼ねた申し送りを毎日実施し、当日の重要な情報などを共有、夜勤者や多職種間での連携した支援につなげている。ユニット内では勤務交替の際に、口頭でも申し送りを行っている。さらに他の電子媒体も活用し、スマートフォン等でも情報を共有している。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の施設サービス計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.施設サービス計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
- 施設サービス計画に基づいて支援を行っている
- 利用者の意向や状態に応じて、生活の継続性を踏まえた支援を行っている
- 介護支援専門員を中心に、介護、看護、リハビリ、栄養管理等の職員が連携して利用者の支援を行っている
【講評】
計画に基づく支援を基本とし、専門多職種間でモニタリング会議を開催し評価している
利用者の計画は、生活習慣や希望を組み入れ自立の維持を大切にし作成している。職員は計画に基づく支援を連携して実施、勤務の交替ごとの申し送りで引継ぎ修正にもつなげている。また、利用者に関わる専門各職も計画に関わり、3ヵ月ごとにモニタリングを実施、さらにモニタリング会議で利用者の状況を共有、計画に対する支援の評価とともに支援方法や計画の見直しにもつなげている。具体的対応方法として短期目標に反映させ、職員間で共有、計画に基づく支援を協働で行っている。
利用者の年表や日常の会話を大切にし、利用者本位の生活に向けた支援を行っている
自立の維持とともに利用者本位の計画や支援に向け、入居時には家族へ利用者の生活史として趣味や習慣、こだわりや嗜好等も組み入れた年表づくりを依頼、詳細な入居前アセスメントを行っている。さらに日常の利用者との会話からも利用者の趣味や習慣等を傾聴し、職員間で共有しながら計画や支援につなげている。起床や就寝の時間、寛ぐ場所等も含め、利用者一人ひとりの生活パターンを作成、24時間シートを応用した個別介護計画書として作成し支援につなげている。
ケアマネージャーは多職種によるモニタリング会議やサービス担当者会議を開催している
利用者の支援の状況は、介護ソフトとともにケアマネージャーを中心に収集され、連携した支援へつなげられている。そのため、モニタリングや再アセスメントを定期的に実施し、専門各職を招集してモニタリング会議を3ヵ月毎に開催している。会議では、利用者の状態の共有とともに利用者本位の支援を考慮した計画や支援内容が確認され、支援方法の変更も検討している。さらにケアマネージャーはサービス担当者会議も招集し、家族の意向とともに計画や支援の見直しに向け、専門各職間のコミュニケーションを大切にしている。
2.食事の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態に応じた食事提供や介助を行っている
- 利用者の栄養状態を把握し、低栄養状態を改善するよう支援を行っている
- 嚥下能力等が低下した利用者に対して、多職種が連携し、経口での食事摂取が継続できるよう支援を行っている
【講評】
利用者の病態や状態に応じた食事を提供し、一部介助や全介助で食事支援を行っている
心臓病や糖尿病等、利用者の病態に応じ塩分やエネルギーをコントロールした食事を提供し、主食は状態にも応じながらご飯以外に粥や軟飯、ミキサー粥等、副食も一口大にしたり刻み、食べやすい形態に工夫している。また、自立も大切にし、スプーンやフォーク等の自助具も活用、食事の時間を長めに設けることで自立を促している。さらに声掛けや見守りでの食事介助とともに、料理の説明をしながら全介助でも食事支援を行っている。
利用者一人ひとりの栄養ケアマネジメントを行い、管理栄養士を中心に連携している
管理栄養士がスクリーニングで利用者一人ひとりの栄養状態を判定し、栄養ケアマネジメントとして低栄養に至らないための支援を多職種間協働で行っている。利用者の栄養状態を3段階にリスク分けし、栄養アセスメントとともに栄養計画を作成、支援とともに栄養モニタリングで評価している。利用者のリスクに合わせ、2週間、1ヵ月、3ヵ月ごとに計画を作成、見直している。体重や食事量も確認しながら低栄養の利用者ゼロを目標に支援している。
歯科医師や歯科衛生士等とも連携し、食事の経口摂取の維持につなげている
全ての利用者への経口での食事摂取を目標とし、嚥下能力の低下してきた利用者へ歯科医師による飲み込みのテストや、歯科衛生士による連携した嚥下支援を行っている。職員は嚥下体操や早口言葉等を行い、絶食後の食事は一口から始め、徐々に安定した経口摂取につなげている。料理は利用者の状態に応じトロミも付け、誤嚥や誤嚥性肺炎に至らないための支援も行っている。管理栄養士は昼食時にミールラウンドで食事の状況を観察し、機能訓練指導員や看護師とも連携、安定した経口摂取への支援を行っている。
3.利用者が食事を楽しむための工夫をしている
- 利用者の嗜好を反映した食事を選択できる機会がある
- 食事時間は利用者の希望に応じて、一定の時間内で延長やずらすことができる
- テーブルや席は、利用者の希望に応じて、一定の範囲内で選択できる
- 配膳は、利用者の着席に合わせて行っている
【講評】
嗜好調査や栄養アセスメントから、利用者一人ひとりの嗜好に応じた料理を提供している
管理栄養士は毎年嗜好調査を行い、調査結果から行事食や日常の献立に反映させている。さらに利用者一人ひとりから栄養アセスメントとして嗜好やアレルギー、禁忌食等も確認、代替食で提供している。主食はご飯や粥等の選択にも応じ、主菜や副菜は食べやすい形状にして提供、残すことがないように工夫している。スイーツバイキングの日も設けているが、おやつは利用者の好みのものとし、家族の協力を得たり、職員が買い物を代行して好みのおやつを購入している。
イベント食や行事食、さらに盛付コンテスト等で食事の楽しみを提供している
毎月複数回、正月から始まる年中行事に合わせた料理を提供し、おせち料理やひな祭り、土用の丑の日やクリスマス等は豪華な料理も楽しんでいる。利用者には毎月献立を知らせ、ラーメンや郷土料理、健幸御前の名称のイベント食等を提供、楽しみを増やしている。職員員間の盛付コンテストも継続して開催され、目からも楽しめるように工夫している。また、歯科医とも連携し、利用者の食べたい料理やおやつの提供につなげ、せんべいを楽しんだり、ターミナル期には好物料理の提供につなげている。
共有スペースは利用者間の相性を大切にし、食事が楽しめるように工夫している
食事の時間は3食とも2時間を設け、ゆっくり食べることができるようにしている。そのため、食事の開始時刻は利用者の生活サイクルにも合わせている。さらに共有スペース内での利用者間の相性を大切にし、観察したり直接傾聴することでテーブル席の配置を変え、座席位置もそれぞれに合わせて確保、ゆっくり楽しんで食事ができるように工夫している。また、各ユニットで炊飯することでご飯の香りが全体に漂い、盛付もユニットで行い、利用者も盛付に参加することで、生活感が感じられるようにしている。
4.入浴の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態を把握して、できるだけ自立性の高い入浴形態(個浴、一般浴等)を導入している
- 入浴の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 認知症の利用者に対し、個別の誘導方法を実施している
- 利用者が入浴を楽しめる工夫をしている
【講評】
各ユニットの個浴室での入浴支援を基本とし状態に応じて寝台浴でも支援している
それぞれのユニットではリフトも設置した広めの個浴室を設け、可能な範囲でマンツーマンでの入浴支援を基本としている。寝台浴等の機械浴室も設け、利用者の状態の変化に合わせた入浴支援を行っている。特に寝台浴では法人作成のクッションも活用し、お湯に浮かないように工夫、利用者の満足につながる入浴支援を行っている。入浴の希望等に関しては利用者とのコミュニケーションを大切にし、好みを確認したり機能訓練指導員と連携し、身体の状態も観察しながら支援につなげている。
個別介護計画書を活用し、声掛けにも工夫しながら入浴支援を行っている
入浴を拒否する利用者には声掛けや誘導方法を工夫している。特に日常の会話から入浴に対する思いを収集し、職員間で共有、入浴に適した時間帯や声掛け、誘導方法等を24時間シートを応用した個別介護計画書にも記載し共有している。さらに入浴は同じユニットの顔馴染みの職員が担当し、その時の拒否も受け入れながら利用者の変化も共有、誘導時の会話も大切にしている。また、羞恥心へも配慮し、女性利用者で希望する場合には同性職員が支援している。
菖蒲湯や柚子湯の日も設け、会話も楽しみながら入浴支援を行っている
馴染みの職員がマンツーマンでの入浴支援を行っているため、誘導時からコミュニケーションで楽しい気持ちになるように工夫、脱衣室で好みの音楽も流すようにしている。5月と12月には菖蒲湯と柚子湯の日を設け、入浴剤も活用している。会話も楽しみ、家族と連携のうえ好みのシャンプーやリンス等でも支援している。湯温も可能な範囲で利用者の好みの温度に近付け、ゆっくりとした入浴支援を行っている。
5.排泄の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態に応じ、自然な排泄を促すよう支援を行っている
- 排泄の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 研修等によりオムツ交換、トイレ誘導等の排泄介助方法の向上に取り組んでいる
- トイレ(ポータブルトイレを含む)は衛生面や臭いに配慮し、清潔にしている
【講評】
利用者の自立を大切にし、日中はオムツを外すとともに自然排泄へ支援している
トイレでの自然排泄を希望する利用者も多く、可能な限り利用者の意向や自立を尊重、日中はオムツを外して布パンツへの支援も行っている。24時間シートには排泄の基本パターンを記載し早目に声掛けし、トイレへの誘導につなげている。また、毎日の排泄状況を確認することで、水分摂取量や食事内容、内服薬の調整などを行い、管理栄養士や看護師と連携して利用者の健康をサポートしている。機能訓練指導員からの協力も得、体操や歩行等の訓練を通じて自然な排泄に向けた支援も行い、利用者の自立を大切にしている。
排泄サイクルは24時間シートを活用し、羞恥心に配慮した排泄支援を行っている
排泄マニュアルや24時間シートを応用した個別介護計画書、さらに24時間シートに基づき、声掛けや誘導時には耳元で声をかけるようにしている。誘導時も自然な動きで移動し、トイレや居室のドアはすぐ閉めるようにしている。また、オムツ交換に関してもマニュアルとともにOJTでの育成を繰り返し、利用者一人ひとりに合わせた支援を行い、オムツ会社による研修も受講、利用者に最適なオムツを選択している。汚物類は周りに分からないように運び出し、入浴支援と同様に、女性利用者で希望する場合には同性職員が支援している。
トイレやポータブルトイレは常に綺麗に保ち、臭いや衛生面にも配慮している
トイレは定期的に清掃を行い、さらに使用の都度確認、換気とともに衛生面に配慮している。消臭剤も活用し、臭いが残らないように環境整備を行っている。また、ポータブルトイレについては24時間シートからも定期的に確認し、その都度綺麗に清掃、臭いも残らないようにスプレー等を活用している。
6.移動の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態や意向に応じ、できるだけ自力で移動できるよう支援を行っている
- ベッド移乗、車イスの操作など移動のための介助が安全に行われている
- 利用者が快適に使用できるよう車イス等の環境整備が行われている
【講評】
利用者の意向に応じ居室内移動や排泄、歩行等の安全な自力移動へ支援している
居室内の移動や排泄等は自立を希望する利用者も多く、機能訓練指導員と連携して居室内や共有スペース、トイレなどの移動に必要な設備を工夫、ベッド柵や摑まりやすい家具等を配置し、安全な動線の確保に向けている。さらに歩行訓練や立ち上がり訓練、座位保持の訓練を行い、職員も日常的に歩行練習などで利用者をサポートしている。また、訓練や練習は個別介護計画書にも記載し、利用者の自立支援に取り組んでいる。
ノーリフティングケアを推進し、スライディングボードや移動ロボット等で支援している
法人や当事業所はノーリフティングケアを目標とし、力のみでの移乗を行わず、リフトやボード、マシンやロボット等を活用して利用者や職員の安全や安心につなげている。さらにベッドや車椅子の移乗、車椅子操作など、重要な技術は新人職員や経験の浅い職員が研修で習得できるように、マニュアルや動画を活用、OJTでも繰り返し指導、利用者個別のニーズに合わせた対応方法や、職員の腰への負担軽減にも考慮している。最新情報を収集しながら、リフトや移動用のロボット、スタンディングマシン等を導入している。
機能訓練指導員を中心に、職員も連携して車椅子等の環境整備を行っている
職員は、利用者が使用しない夜間帯に、車椅子、シルバーカー、杖などの状態を確認、必要に応じ空気圧やブレーキの調整も行っている。それぞれの状態に応じ、機能訓練指導員に報告し、修理を行っている。さらに、毎朝使用前にも確認し、問題があれば適切に対応している。機能訓練指導員はチェック表を活用したリ、高機能型の車椅子の修理をメーカーに依頼し、利用者の安全と快適な生活に向けている。
7.利用者の身体機能など状況に応じた機能訓練等を行っている
- 利用者一人ひとりに応じた機能訓練プログラムを作成し、評価・見直しをしている
- 機能訓練のプログラムに日常生活の場でいかすことができる視点を入れている
- 機能訓練指導員と介護職員等の協力のもと、日常生活の中でも機能訓練を実施している
- 福祉用具は、定期的に使用状況の確認をし、必要に応じて対処をしている
【講評】
機能訓練指導員は利用者の機能訓練計画を作成し、訓練やモニタリングを行っている
機能訓練指導員は利用者一人ひとりの意向や身体の状態を確認し、個別の機能訓練計画を作成、訓練を行っている。機能訓練時には利用者とのコミュニケーションを大切にし、マンツーマンで行うとともに3ヵ月後には、モニタリングも行い、訓練の状況を評価している。評価内容は利用者に関わる各専門職種とのモニタリング会議で報告、状況を共有している。また、利用者の状態の変化を確認しながら、6ヵ月毎に機能訓練プログラムの見直しも行っている。
歩行での移動や排泄の自立を希望する利用者も多く、日常生活の中での訓練も行っている
居室内の自力での移動、歩行や車椅子の自走でのトイレ排泄を希望する利用者も多く、確認しながら機能訓練計画にも組み入れている。機能訓練では歩行や立ち上がり、座位の安定など自立につながる項目を組み入れ、職員にもレクチャーし、職員は利用者とマンツーマンで歩行練習や手引き歩行、手すりを使った屈伸練習などで支援している。また、機能訓練は個別介護計画書にも組み込み、体操やレクリエーション、生活作業等で身体を動かす習慣が身につくように工夫している。
利用者に最適な車椅子やシルバーカーを選択し、変更も行っている
機能訓練指導員は利用者の身体の状態を把握し、意向も確認した上で利用者の自立に向けた車椅子やシルバーカーの導入を行い、最適な車椅子やシルバーカーを選定、提供している。また、導入後は機能訓練とともに使用状況を確認し、必要に応じて車椅子やシルバーカーを変更するようにし、新しい機能が加わった車椅子やシルバーカーがリリースされた場合には、カタログやサンプルを取り寄せ、利用者に最適な機器を提供している。状態の変化にも応じ、シルバーカーから車椅子へ、車椅子からシルバーカーへも移行している。
8.利用者の健康を維持するための支援を行っている
- 利用者の状態に応じた健康管理や支援を行っている
- 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
- 利用者の状態に応じ、口腔ケアを行っている
- 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、看護師や医療機関と速やかに連絡が取れる体制を整えている
- 終末期の対応をすでに行っているか、行うための準備が行われている
【講評】
職員間で連携、利用者の健康状態は看護師へ報告し健康管理を行っている
利用者の健康管理は看護師を中心に行い、体温や血圧等のバイタルチェックは入居当初の期間と入浴前に実施、さらに利用者の体調等に応じたチェックとしている。看護師は毎日利用者と接することで話し方や身体の状態を観察し、僅かな変化にも注目、さらなる観察とともに早期での医師との連携につなげている。介護職員も利用者に変化を感じると看護師へ報告している。また、3名の往診医とも連携し担当外の利用者にも対応、1名の往診医とは24時間連携している。提携病院との連携も確立され、看護師とも24時間オンコール体制を確立している。
顔写真の確認とともにQRコード認証で服薬支援を行い、チェック体制を強化している
誤薬ゼロに向け、電子媒体を活用してQRコードを使った認証を実施している。薬局とも連携し、利用者の顔写真の付いた薬箱を用い、QRコードと顔写真、さらに利用者との一致を確認したうえで服薬支援を行うこととしている。複数の職員が関わりチェック体制も強化、誤りのない服薬支援を目標としている。また、歯科医師と歯科衛生士からの指導を受け、口腔用品の選定や適切な口腔ケアを行うとともに定期的な往診により、早期での治療にもつなげている。
医師の判断に続き最終決定は家族に委ね、看取り支援を行っている
契約時には終末期支援に対する事業所の方針を説明するとともに、利用者や家族の意向を共有している。当事業所では職員が吸引資格を取得しているため、医療面での支援がクリアできると支援を行っている。そのため利用者の状態の変化に合わせ、医師と家族も参加するサービス担当者会議を開催し、医師から直接の説明を受けている。家族の意思が継続している場合には家族とともに看取り支援を行い、家族にはメンタル面でも支援、厳かな最期を看取っている。職員への育成も継続し行っている。
9.利用者が日々快適に暮らせるよう支援を行っている
- 起床後、就寝前に更衣支援を行っている
- 起床後に洗顔や整髪等、利用者が身だしなみを整える際に支援を行っている
- 利用者が安定した睡眠をとることができるよう支援を行っている
【講評】
利用者の生活習慣やこだわりにも応じながら、起床時や就寝時に更衣支援を行っている
起床後や就寝前にはすべての利用者への更衣支援を基本とし、利用者のこだわりや習慣、さらに意向に配慮しながら支援につなげている。利用者の起床時刻や就寝時刻は簡潔な24時間シートや個別介護計画書で共有し、特に朝の衣類に関しては利用者の好みに応じた衣服を選択することで、利用者が一日を気持ち良くスタートできるように心がけている。更衣時には、利用者の自立を尊重し、手の届かない部分への支援やベッド上等での全面介助も行っている。職員が最終チェックを行い、利用者に声掛けしながら支援している。
毎朝ホットタオルを配布し、モーニングケアを行っている
自立の利用者も含め、毎朝すべての利用者にホットタオルを配布し、利用者の状態や意向に合わせたモーニングケアを行っている。自立の利用者は洗面台へ誘導し、洗顔や整髪に向け、手の届かない箇所の支援を行っている。ベッド上でもホットタオルを活用したりブラッシング等で支援し、マンツーマンになるため利用者との会話も大切にしている。希望する男性利用者には毎日髭剃りも行い、訪問での理・美容サービスも活用している。
スキャナーを活用し睡眠や覚醒の状況をデータ化、安定した睡眠を確保している
ゆったり落ち着く居室環境を整え、睡眠の状態や覚醒が判別できるスキャナーを活用、利用者一人ひとりの安定した睡眠への支援を行っている。起床や就寝時刻や睡眠の深さ、覚醒時間等を把握しデータ化、職員間で共有するとともに個別介護計画書にも記載している。日中は機能訓練や体操、レクリエーション等で身体を動かし、夜間はデータから安定した睡眠を促すように取り組み、睡眠の浅い時間帯に排泄支援を行っている。寝付けない利用者へはお茶を提供したり会話も楽しみ、自然な睡眠につなげている。
10.利用者の施設での生活が楽しくなるような取り組みを行っている
- 施設での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている
- 利用者の意向を反映したレクリエーションを実施している
- 認知症の利用者が落ち着いて生活できるような支援を行っている
- 利用者の気持ちに沿った声かけや援助を行っている
【講評】
日常のコミュニケーションから利用者一人ひとりの趣味や楽しみを収集し、提供している
居室内やユニット内は自由に過ごすことができるため、利用者は思い思いの場所で休息したり趣味を楽しみ、全体でのレクリエーション等にも参加している。居室担当職員は利用者とのコミュニケーションを通じ趣味ややりたいことを収集、さらに利用者に何ができるかを考え、勧めるようにしている。利用者は個別や小グループでパズル、書初め、囲碁や将棋、編み物や縫物、音楽やテレビなど、それぞれを楽しんでいる。また、洗濯物やタオルたたみなどの作業にも参加している。個別介護計画書にも記載、共有している。
年中行事や大きなイベント等を施設全体や各ユニットで楽しんでいる
今年度は納涼祭を施設全体のイベントとして楽しみ、利用者間の交流や家族と一緒での楽しみにつなげている。さらにボランティアによる歌や楽器等のコンサートも全体で楽しんでいる。ユニット毎ではコロナ禍と同様に、正月から始まる年中行事を毎月複数回実施し、職員も工夫することでさらにバージョンアップされている。クリスマスは家族も参加して楽しみ、保育園3園とも交流、利用者は園児の動きや会話に目を細めている。ショートステイの利用者と麻雀を楽しむ利用者もみられる。
認知症利用者へは日本版BPSDケアプログラムに基づく支援を行っている
昨年度から、東京都が開発し当区も実践している「認知症BPSDケアプログラム」を導入、「アドミニストレーター」(BPSDの症状を「見える化」するオンラインシステムを活用し、ケアに関わる担当者)養成研修を受講し終了した職員を中心に、認知症利用者への個別支援を行っている。特に周辺症状と言われる多くの種類に及ぶBPSDの把握を数値化してデータ化、認知症の利用者が「自分らしくいられるため」への支援につなげている。利用者と寄り添う支援とともに人として尊重するパーソン・センタード・ケアにつながる支援も行っている。
11.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 定期的な散歩や外食、遠出など外出の機会を設けている
- 利用者が地域の一員として生活できるよう、地域住民が参加できるような行事など、日常的な関わりが持てる機会を設けている
- 地域の情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
【講評】
天気の状態に合わせながら定期的に近隣への散歩を楽しみ、買い物にも出掛けている
当事業所は中学校の跡地に建設されているため、安全な状態で近隣への散歩が楽しめる。そのため、天気の良い日には少人数で散歩に出掛けている。事業所の隣には保育園があり、児童館も隣接しているため、散歩の途中には保育園児を中心とした子どもたちとのふれあいも楽しんでいる。保育園は3園との交流があり、利用者の楽しみを増やしている。買い物にも出掛け、おやつや嗜好品も購入している。買い物は家族と一緒に出掛ける機会も多く、家族と一緒の外食も楽しんでいる。
事業所1階の地域交流スペースを近隣や多くの福祉関連団体に貸し出している
当事業所の1階は広い地域交流スペースを設け、事業所内のイベントや研修、会議等で活用したリ地域への貸し出しを行っている。貸し出しの回数も増加し、ものづくりカフェや認知症カフェ、地域医療福祉勉強会やヤングケアラー研修等々に貸し出し、同施設内の小規模多機能型居宅介護事業所と地域包括支援センターとの合同開催の認知症カフェには利用者も出掛け、交流を楽しんでいる。植栽や事業所周りの清掃、車椅子掃除等のボランティアとともに歌や楽器演奏等のボランティアが増えつつあり、楽しみにつなげられている。
地域の情報は利用者へも提供し、利用者は神社の祭りも楽しんでいる
開設時から町会に加入し、区や地域のイベントや各種の情報は町会役員や地域包括支援センター等から得られ、利用者にも伝えている。昨年度から職員も参画している神社の祭りは今年度も開催され、事業所の前まで神輿が練り歩いている。職員も神輿を担ぎ、いつもと違う姿で接することでコミュニケーションも深まっている。また、今年度も外国人職員が参画し、日本の伝統行事を味わっている。夜回りにも参画し、火の用心等でもさらなる地域貢献につなげ、交流の幅を増やしている。
12.施設と家族との交流・連携を図っている
- 利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている
- 家族や利用者の意向に応じて、家族と職員・利用者が交流できる機会を確保している
- 家族または家族会が施設運営に対し、要望を伝える機会を確保している
【講評】
家族へは隔月で利用者の様子を生活記録として送付している
利用者に関わる居室担当職員や専門職が利用者の生活の状況を生活記録として記載、隔月で家族へ送付している。また、ホームページや電子媒体を活用し、特にホームページの「活動報告」欄からは多くの写真で利用者の生活の様子を発信している。ホームページは家族だけでなく友人や知人、さらに入居や就業を希望する人たちへも発信し、評価を得ている。別の電子媒体からも発信している。利用者の状態の変化にも応じ、電話やメールでも伝えている。
居室で面会し、イベントや行事、レクリエーション等も一緒に楽しんでいる
居室での面会は何時でも可能となり、多くの家族が来所し利用者との水入らずのひと時を楽しんでいる。今年度は納涼祭やボランティアによるコンサートを施設全体のイベントとして開催し、多くの利用者間や家族間の交流も楽しんでいる。また、年中行事のほとんどはフロア単位かユニット単位で実施しているため、面会時に参加したり日程に合わせて来所、利用者と一緒に楽しんでいる。職員は家族の来所時に利用者の状況等を報告している。
家族懇親会を2回開催し多くの家族が参画、意見交換とともに交流を楽しんでいる
昨年度から再開した家族懇親会を、今年度は2回開催し多くの家族が参画し事業所の状況を把握したり、意見交換も行っている。さらに家族間の交流も楽しんでいる。参加人数も多いため今年度もフロアごとの開催としている。また、計画の見直しに伴うサービス担当者会議へも家族の参加が増え、計画に対する直接の説明とともに家族からの意向も傾聴している。欠席する家族へは電話や面会での来所時に希望を聴いている。事業所に対する意見等も収集している。
【講評】
契約時には個人情報保護規程を説明し、プライバシー等にも配慮した支援を行っている
契約時には個人情報保護規程を説明し、「個人情報に関する同意書」により同意を得ている。ホームページ等に掲載する写真は同意を得た利用者に限定し、郵送物は家族とも相談、保管したり家族への郵送も行っている。また、居室やトイレ、浴室はノックや声掛けで許可を得てから入室し、速やかにドアを閉めている。排泄支援時には周りへの配慮も行い、耳元で声掛けして誘ったり、汚物類はわからないように運び出している。入浴や排泄で希望する女性利用者には同性職員が支援し、マニュアルとともに協働で羞恥心やプライバシー保護に努めている。
家族に利用者の年表作成を依頼し、嫌いなことや話題にしたくないことを共有している
入居時には家族からも協力を得、利用者の生活史に関わる年表作成を依頼し、嫌いなことや話題にしたくないことなどとともに職員間で共有している。入居後も利用者の価値観や生活習慣などを日常の会話等から傾聴し、計画や支援、個別介護計画書に反映させている。体操や作業、食事やレクリエーションなど、場面が変わる前には利用者に声をかけ、同意を得てから行動するようにしている。利用者が拒否した場合には、その意思を尊重し、無理強いのない支援を行っている。必要な支援は、職員が交替したり、時間を空けて再度声をかけるようにしている。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
法人内共通マニュアルや事業所独自マニュアルを活用し、業務の標準化を行っている
法人で「高齢者ケアにおけるサービスマニュアル」を作成して冊子化し、すべての職員に配布している。法人では毎年見直しも行い、QRコードを活用したり経験の浅い職員にも分かり易く改編している。新人職員への入職時研修だけでなく、すべての職員の研修に活用し、業務の標準化につなげている。さらに『介護課マニュアル』や『支援課マニュアル』を事業所として作成し、法人作成マニュアルと連動、活用している。ユニットリーダーはマニュアルに基づく支援等を指導し、主任と連携しながら支援の状況を確認している。
計画の短期目標と介護個別計画書、24時間シートで個別支援手順書につなげている
介護ソフトを活用し、利用者一人ひとりの介護個別計画を時系列で作成、24時間シートを応用した個別介護計画書と連動している。計画の短期目標に対する支援内容を3ヵ月毎のモニタリングで評価し、専門多職種によるモニタリング会議で意見交換し、計画や支援の変更に向けている。会議では専門的な見解とともに職員の意見や提案を大切にし、支援内容や24時間シートにも反映させ、利用者本位の支援に向けられている。職員は計画の短期目標に対する支援と簡潔な24時間シートとを連動させ、利用者個別の支援手順書として活用している。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
このセクションは事業者によって更新される情報です。
評価情報
評価結果のダウンロード
本ページの内容をPDFファイル形式でダウンロードできます。
【講評】
年度当初に開催する事業計画説明会で理念やビジョン等を説明、周知を図っている
法人や施設の理念やビジョンは事務所やスタッフルームに掲示し、施設理念はホームページや動画で説明、職員や来訪者、ホームページの閲覧者等に周知している。さらに年度当初に研修を開催、事業計画の説明会を実施している。事業計画のトップページには理念やビジョンを掲載し、説明会とともに全職員に周知している。また、新入職員には面接時や入職時のオリエンテーションで説明し、利用者や家族には見学時とともに契約時に説明している。家族会でも説明している。
就業規則や職務権限規程に則り、施設長や経営層は事業所の運営をリードしている
法人の就業規則や職務権限規程、さらにキャリアパスフレーム表等にはすべての職員の職務・職責を明記し、入職時や職員との個別面談等で説明している。職員は毎年キャリアアップの目標を掲げ、各種の資格の取得やキャリア、さらに職位等を目指している。また、施設長をはじめとした経営層は、施設長会や地域の会合、専門職会議等に出席し、法人事業部の会議にも参画して当事業所の状況を周知したり新たな情報を収集している。さらに事業所内では各会議や委員会を設置し、職員の育成と共に事業所の運営をリードしている。
事業所の重要な案件は施設会議で審議し、決定している
事業所内のユニット会議や各委員会、さらに専門各課の会議等で討議し上申された重要な案件は、施設会議で審議し決定している。決定内容については決定経緯を含め、各会議や委員会で説明し、朝・夕の申し送りや複数の電子媒体を活用し全ての職員へ周知している。内容等に応じ、電子媒体の使い分けも徹底している。利用者には直接伝えることもあり、家族には文書で報告している。また、法人内のネットワーク化も確立され、決定事項は他の事業所へも周知されている。