評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1.子どもの心身の健全育成
2.親や家庭の育児機能の援助
3.保護者の就労支援
4.地域社会と家庭をつなぐ
5.職員の自己実現
職員に求めている人材像や役割
子ども自身が育つ力を信じ、見守りつつも、子どもが創造性を養い、遊びやその他の物事を行う時、集中して取り組むことができる環境(人的環境・物的環境・自然環境)を整えること。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
未来の子どもの姿を想像し、今できうる最善の保育を見つけること。情熱と向上心を持って保育を行うこと。保護者のより良い子育てパートナーを目指し、それらの保育を実現する中で、自らの人生をも豊かなものにすること。
全体の評価講評
特によいと思う点
子どもの育つ力を信じ、日々の活動の中で様々な体験をしていくことで乗り越える力が付くよう環境を構成している。また、遊びのコーナーを設けることで子どもが集中して遊び込み、創意工夫を発揮できるようにしている。異年齢での自由遊び等も取り入れ、子ども同士の自発的な育ち合いにもつながるようになっている。この実現のために、職員はカリキュラムの作り込み、環境の設定、職員間の連携等について話し合いと検討を重ねており、職員の見守りのもとで安心した活動が展開できるようになっている。
園では周辺の豊かな自然環境を活かした活動も多く、戸外活動を通して季節を感じ、心を動かす場面に出会う機会を作っている。また、日々の活動においても常に子どもの主体性を意識し、年齢に応じて子ども自身が興味を持ち考え、工夫して取り組むことができる環境を作っている。行事等も大人が作った見栄えの良いものではなく、子どもの思いや意見を取り入れたり、表現しながら進めている。職員は経験と保育の専門性を活かして手助けや見守りに回り、どの場面でも子どもの思いを大切にした働きかけができるようにしている。
現在の園舎は令和6年5月竣工となっており、3年をかけて旧園舎と同じ敷地内での移転を行っている。新園舎となって環境が大きく変わったこともあり、園全体で総合的な環境整備に取り組んでいる。建設段階から什器備品等について吟味してオリジナルなものを取り入れた他、園内の備品等も全て再検証して必要なものだけを効果的に配置するようにしている。また、室内の面積も増えており、保育室内での保育の幅も広げられるようになっている。防災や衛生面等にも様々な工夫を行い、安心・安全な生活環境を提供できるようになっている。
さらなる改善が望まれる点
子どもたちにより良い環境を提供していくためには、多角的視野で子どもの状態や気持ちを捉えたり、保育環境を整えたりしていくことが必要となる。そのためには職員間の連携や、スキルの向上のための指導も必要となってくる。日々の活動の中では随時適切な指導を行う体制作りをすると共に自身の思いを伝え、相手の意見を聞くといった職員間のコミュニケーションスキルを磨いていくことにも取り組むとしている。
新園舎での生活が始まり、旧園舎との違いや設計段階での想定にない気づき等が今後出てくると思われる。その際にはその気づきを見逃さずに課題として捉え、改善に向けた話し合い等に結び付けていくことも重要と考えている。職員にはその時々に応じて、臨機応変に問題解決を図る姿勢等も期待されている。
現在の配置基準のもとでは現場の負担感が大きく、常にゆとりを持った配置を行うようにしている。今回、保育士の配置基準が76年ぶりに改訂されてややプラスになるが、開所時間も長くなっており、現場の負担感は解消しきれないと考えている。園としてはICT化の取り組み等を通して、事務作業の効率化等を行ってきているが、一層の効率化のためには新たな発想での工夫も必要になってくると思われる。
事業者が特に力を入れている取り組み
子どもの育つ力を信じ、最初から危険だから・できないだろうからと先回りせず、様々な体験を大切に気を付けることや乗り越える力が付くよう環境を構成して見守っている。また、集中して取り組み、創意工夫できるよう遊びのコーナーを設けている。同時に子ども同士の自発的な育ち合いも信じ、夕方は3~5歳児が3つの異年齢縦割りグループに分かれて自由に遊んでいる。例えば折り紙遊びでは、同じ興味を持つ者同士のため、年下の子は年上の子の遊びに憧れ意欲を増し、年上の子は折り方を教える等、育ち合いや思いやりが生まれている。
自然豊かな公園での散歩や土手遊び、自然事象との関わりで、五感を通して多くの気づきを得ている。虫や草花、落ち葉、木の実に触れ、0歳児も発見して心を動かす体験を重ねている。職員間では光・水・表現・自然・創作・積み木とテーマを持ち、対象物と子どもが関わる保育実践を重ねている。そこで子どもたちは好奇心を持ち、友達と気付きや感動を共有し、感性と創造性、探究心が育っている。また、5歳児は家庭や給食からの果物の種等を、試しながら多種類を植える実験感覚の楽しみを繰り返し、科学する心の育ちを見せている。
自然豊かな大きな公園が近隣にあり、気候の良い時には頻繁に散歩に出ている。近隣の人と挨拶を交わして交流し、人と触れ合う温かさを学んでいる。また、消防署の人の制服に憧れの眼差しを向けたり、新幹線が行き交う様子を間近に見て心を躍らせている。鉄道職員の方が来園して、電車の乗り方を教えてもらう機会も設けたり、移動水族館も招いて園内で本物に触れる等、様々な体験も重ねている。5歳児はゴミ拾い運動を実行して心地良さを感じる等、自然や物、文化を大切にしながら優しさと思いやりの心が育つよう支えている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:在園児137名(109世帯)の保護者(お子さんが複数通園されている場合は年齢の低いほうのお子さんについて回答を得る)。
- 調査方法:アンケート方式
アンケート方式を採用。標準調査項目に独自項目を追加した調査票の提出(ポストへの投函)とWEB入力による回答のいずれかで回収し、弊社事業所にて集計を行った。 - 有効回答者数/利用者家族総数:66/109(回答率 60.6% )
利用する園児の保護者109名を対象にアンケート調査を実施し、66名から回答を得た。
総合的な満足度は、「大変満足」39.4%、「満足」48.5%を合わせると87.9%の高い満足度が得られている。
「心身の発達に役立つ活動」、「興味や関心が持てる活動」、「施設環境は清潔か」の項目では、9割台の非常に高い支持を集めている。一方、「外部の苦情窓口の周知」の項目では、4割台の支持となった。アンケート全体の回答結果として、平均約81%の支持を集めている。
自由記述では、「いつも明るくて優しい先生がいる」、「先生の対応が良い」、「先生たち明るく迎え入れてくれる」等の職員の人柄や対応の他、保育内容等について好意的なコメントが多く見られている。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
「はい」の回答が92.4%で全体の「はい」の割合の中で最も高く、「どちらともいえない」が6.1%、「いいえ」が1.5%となった。9割台の非常に高い支持が得られている。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
「はい」の回答が90.9%、「どちらともいえない」が7.6%、「いいえ」が1.5%となった。9割を超える非常に高い支持を集めており、前項と併せて活動に対する理解が広く得られている。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
「はい」の回答が84.8%、「どちらともいえない」が13.6%、「いいえ」が1.5%となった。食事への配慮の項目では、8割台の高い支持を集める結果となった。自由記述においても、食事に対する好意的なコメントが多く寄せられている。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
「はい」の回答が87.9%、「どちらともいえない」が12.1%、「いいえ」が0%となった。自然や社会との関わりについては、8割台の高い支持が集まる結果となった。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
「はい」の回答が78.8%、「どちらともいえない」が6.1%、「いいえ」が4.5%となった。保育時間の変更については、「無回答・非該当」の値が目立つ結果となっている。
6.安全対策が十分取られていると思うか
「はい」の回答が68.2%、「どちらともいえない」が24.2%で全体の「どちらともいえない」の割合の中で最も高く、「いいえ」が7.6%となった。「どちらともいえない」の値がやや高く、6割台の支持となった。自由記述では、園の出入口についての意見がいくつか見られている。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
「はい」の回答が81.8%、「どちらともいえない」が15.2%、「いいえ」が3%となった。行事日程の設定については、8割台の高い支持を集めている。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
「はい」の回答が83.3%、「どちらともいえない」が10.6%、「いいえ」が6.1%となった。園と保護者の信頼関係については、8割台の高い支持を集めている。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」の回答が90.9%、「どちらともいえない」が3%、「いいえ」が3%となった。9割を超える非常に高い支持を集めている。
10.職員の接遇・態度は適切か
「はい」の回答が83.3%、「どちらともいえない」が10.6%、「いいえ」が3%となった。8割台の高い支持を集めた他、自由記述では職員の人柄や対応について好意的なコメントがいくつか寄せられている。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」の回答が84.8%、「どちらともいえない」が10.6%、「いいえ」が1.5%となった。病気やケガへの対応については、8割台の高い支持を集めている。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」の回答が74.2%、「どちらともいえない」が18.2%、「いいえ」が1.5%となった。「どちらともいえない」「無回答・非該当」の値がやや目立つ結果となっている。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」の回答が87.9%、「どちらともいえない」が10.6%、「いいえ」が1.5%となった。8割台の高い支持が得られた他、追加項目「担当保育士は子どもの良い所や個性を認めているか」でも、同様の支持を集めている。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
「はい」の回答が83.3%、「どちらともいえない」が10.6%、「いいえ」が3%となった。8割台の高い支持を集めており、プライバシー保護についての理解は、概ね得られている。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」の回答が80.3%、「どちらともいえない」が16.7%、「いいえ」が3%となった。8割を超える高い支持を集めた他、追加項目「園の基本的な考え方(理念・方針)についての説明はあるか」でも、同様の支持が得られている。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」の回答が75.8%、「どちらともいえない」が16.7%、「いいえ」が4.5%となった。要望や不満への対応については、7割台の支持が示されている。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」の回答が43.9%、「どちらともいえない」が24.2%で全体の「どちらともいえない」の割合の中で最も高く、「いいえ」が15.2%で全体の「いいえ」の割合の中で最も高くなった。外部の苦情窓口の存在は、4割台の認識となった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
保護者の意見要望等はアンケート等をもとに把握し、対応につながるようにしている
保護者の意見要望等は第三者評価に伴う利用者調査の結果や、懇談会前に実施する事前アンケート等をもとに把握し、会議等を通してニーズに対応できるようにしている。また、個別の面談や日々の送迎時の会話等から得られる個別の意見要望等についても、職員間での確認や話し合いを行い、必要な対応につなげられるようにしている。年度末にはこれらの内容を集約し、次年度計画策定の際に反映できるようにしている。
職員の意向把握の仕組みを作り、計画への反映ができるようになっている
職員の意見等は定例の会議の中で把握しており、議事録等への記載もある。また、個別の面談等を通して直接聞き取る要望等もある。本年度はコンサルタントが入って様々な取り組みを行う中で、園長と職員の対話の機会も多くなり、課題抽出に役立てられている。また、非常勤職員も含む全職員を対象に職場環境アンケートを毎年度行っており、そこから職場全体の課題の洗い出し等ができるようにしている。これによって、次年度計画策定に向けて具体的な課題設定ができるようになっている。
事業計画書をもとに、園の事業方針全体の理解が進むようにしている
事業計画書は現場の年間の振り返りの結果を踏まえ、園長が策定する形になっている。この冒頭に「基調概説」という文章があり、保育園を取り巻く事業環境全体について説明を加えている。制度改正や補助金等についても詳しい記述があり、これをもとに職員向けの説明を行うことで、共通理解を図るとしている。また、5ヶ年と10ヶ年の中長期計画も示されており、年度単位で取り組むことと複数年で取り組むことが明示されている。事業承継にも触れており、将来展望を職員に示すことができるようになっている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
法・倫理・規範等の周知と遵守は、基本事項として全職員に確認している
法・倫理・規範等の遵守については基本となる各種資料や規定、関係法令等を整え、入職時のオリエンテーションや職員会議等で確認している。また、職員会議では園長から直接職員向けに伝える機会を設け、確実に理解が深まるよう努めている。アプリを活用した人権擁護のためのセルフチェックを取り入れている他、毎年度の職員アンケートの項目にも盛り込み、職員の理解度を確認している。カードサイズの携帯用マニュアルにも記述があり、職員が常に意識できるようにしている。
虐待防止の取り組みは、常に組織として共通の対応が取れるよう学習している
権利擁護に関するマニュアルや研修等を踏まえ、常に園内での意識付けができるようにしている。特に虐待防止については、行政のガイドブックや園のマニュアルをもとに学ぶ機会を作り、予防・気づき・対応・関係機関との連携等について、園として共通の対応が取れる仕組みを作っている。また、全国保育士会の「人権擁護のためのセルフチェックリスト」等も活用している。不適切保育についてはヒヤリハットの項目にも取り入れ、常に職員同士で気づきが得られるようにしており、会議では具体例をもとに話し合う機会も設けている。
地域への情報提供に努めると共に、関係機関との情報連携も強化している
地域への情報提供として子育て世帯に向けた情報誌「ふなぽっぽ」を発行し、子育て支援情報だけでなく安全対策や動画作りのノウハウ等、様々な内容を工夫している。また、フードドライブ事業や、物品の貸し出しシステムであるシェアいたばし等にも取り組んでいる。関係機関との連携では区内の私立保育園園長会に参加し、保育士フェアや観劇会の開催、研修会の開催等の様々な活動を行っている。園長は都レベル・国レベルの保育関係団体でも役職を担い、連携した活動ができる仕組みを作っている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
安全管理の取り組みは担当者を決めて計画的に実施している
安全管理担当がリーダー層職員であり、担当者を中心に事務スタッフが協力する形で園の安全管理体制を整備している。また、関連マニュアルも事故防止や災害、感染症対応、アレルギー対応等の各分野に応じて作成し、ガイドラインの変更や研修等を通して常に最新の情報に基づいたものとなるようにしている。また、WEBサービスのアプリ等も活用し、マニュアルの内容や周知すべき事柄をリアルタイムで全体共有できるようにしている。
地域特性を考慮した災害対策を準備し、BCP(事業継続計画)も策定している
防災訓練は年間計画に沿って実施されており、地域特性を踏まえた避難経路の確認等も行い、実施毎の評価反省も行っている。本年度は5月に新園舎竣工となっているため、年度途中での園舎の変更等もあり、慣れない環境下での事故防止策や災害対応等に特に力を入れて確認している。BCPも洪水時の浸水地区にあることを踏まえて作られており、防災備蓄品の確保等も行っている。また、大規模災害時は休園の判断も含めた準備を行うとしており、手順や連絡方法等も準備している。
ICT化の取り組みが完了しており、園内の情報はシステム内で運用されている
新園舎竣工の段階で園内のICT化も完了しており、ほぼ全てでデータをシステム内で運用できるようにしている。現時点では全面的な運用から日が浅いこともあり、業務の効率化がどの程度図れるかについては検証段階となっている。システム全体のセキュリティーはシステム事業者が担うが、職員の情報利用に関することについては個人情報保護規定等をもとに再確認し、外部への流出がないようにしている。保護者にも取り組み内容を伝え、情報利用への承諾を得ている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
安定した職員体制のもとで、採用が計画的に実施できるようにしている
職員体制が安定した状態を維持しており、キャリアを積んだ職員も多く在籍して、園の目指す保育を共通理解できる体制になっている。そのため採用枠は多くはないが、安定した運営の維持と将来的な準備も含めて計画的な採用活動を行うとしている。手段としては募集要項の作成、就職フェアへの参加、WEBサイトを活用した募集広告の掲載等がある。配置については職員それぞれの状況を把握した上で行い、柔軟で不公平感の少ない形でできるよう配慮している。
職位や経験に応じて各種の研修に参加し、スキルアップにつなげている
研修については処遇改善Ⅱに伴うキャリアアップ研修への参加があり、職位に応じて必要な研修に参加できるよう計画を立てて実施している。また、これとは別に園長会や各種保育団体、行政等が主催する研修等の内容を吟味し、職員にとって必要と思われる研修への参加を促す他、希望をもとに参加することもできるようにしている。園では毎年度職員アンケートを実施していることから研修内容への要望等も把握しており、全体計画の中で順次受講できるよう配慮している。
多様化する勤務体系に対応できるようにしており、処遇等で応えられるようにしている
働き方改革が進められる中で、保育園でも多様な勤務体系の導入が求められている。また、業界全体の人手不足を背景に、タイムリーな人材確保が難しい状況もある。園としては職員が働き続けられる環境の提供を考えて柔軟な対応が取れるようにしており、処遇面でも必要な配慮ができる仕組みとしている。また、安定した職員体制の維持により職員の年齢階層が広がっており、世代間の連携等の面では一部要望も示されていることから、今後必要な対応が取られていくものと思われる。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
落ち着いて過ごせる保育環境作りを課題として、静的な遊びを基本に集中して遊び込める空間を考察し、実施することを目標とした。
これは、
園舎建て替えを令和4年10月から、令和6年5月までの3ヶ年度で行った。令和5年度当初は旧園舎で保育を行い 夏期からの保育は一部建ち上がった新園舎で行ってきた。 新しい環境であり、且つ保育室が仮の状態であることから、落ち着いて過ごせる保育環境が作れるかが課題であった。
という状況下にあったためである。
具体的には、
1.園児ロッカーの形状や配置の他、室内に置く備品や遊具棚等の配置の考察。
2.くつろげる空間とするためのラグ付きローソファーの設置。
3.ままごと遊びのための畳の設置。
4.部屋を安全に分割するための仕切りの設置。
5.旧家具等の備品類を居室面積を確保しつつ、安全な状態で保管するための工夫。
等に取り組み、概ね計画に沿った結果につながっている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
仮の状態でありながらも、各年齢の室内それぞれで複数回配置換え等を行い、落ち着いて過ごすことのできる空間作りにつなげている。
また、将来的にも使用しない家具等の備品類の洗い出しを行い、処分することができた。
更に年齢やその年の当該クラスの子どもの特性により変化はするものの、活動に必要な備品や部屋の仕切り、棚、遊具等の配置や形状等を確定することができたと考えており、当初の予定は達成できたと判断している。
取り組み中に新たな備品等の購入もあり、より充実した環境作りにつながるよう今後も取り組んでいくとしている。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
クラスや個々の職員の課題を他クラスのリーダー層と共有し、協働しながら改善に取り組むことを課題として設定している。
これはクラスや個々の職員の課題について、クラス単位で克服していくことが困難な状況が複数見られたためである。
また、クラスリーダーが当該職員の課題について段階的に取り組んでいる最中に、別のクラスの上位層の職員から、現状に見合わない指導があることを避けるためでもある。
具体的には、
1.今まで園長・主任保育士・マネージャー (副主任保育士等)で行っていた 「そよかぜ会議」に、各クラスのリーダーも参加することとした。
2.個々の職員の指導にあっては原則的には当該クラスのリーダーが行い、他クラスの上位層職員は当該クラスリーダーを経由して伝達することとした。
3.その際にも、ケースによっては話し合いのもとで、指導に適した者から当該職員に伝えることもある。
等の取り組みを行い、現場では確実な成果につながっていると感じている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
今回の取り組みを通して、
1.クラスや個々の職員の課題が明確になり、他のクラスのリーダーであっても課題を把握することができるようになった。
2.個々の職員指導については、適任者による指導が行えるようになった。
といった具体的成果も確認できている。
今後に向けては、「伝える力・聞く力」を養うこと(コンサルティング)への取り組みを行うと共に、職場環境アンケートも実施していくとしている。
新園舎は5階建てであり、縦の連携も今後の課題になると考えている。そのため、休憩場所等のスペースの確保やコミュニケーションを取る機会作り等、職員間の連携のための働きかけを園として行っていくとしている。
サービス分析結果
【講評】
WEBサイトをリニューアルして、園舎や保育の様子を発信している
2024年6月の新園舎完成と共にWEBサイトもリニューアルして、園の情報を提供している。トップページには園舎の外観や、園が大事にしている戸外活動で子どもが体を動かし、好奇心を持ってじっくりと観察している姿等をスライドショーで伝えている。保育理念である「人を慈しみ、文化・物・自然を大切にする心情が人々の心に育まれてゆく社会であり続けるために」を掲げる他、職員行動指針、保育活動、年間行事、一日の流れ、お散歩マップ等を掲載している。また、区の保育園一覧等からも、園の概要を伝えている。
園の情報はイラストや図等でわかりやすく伝え、地域情報誌の発行にも取り組んでいる
WEBサイトや見学者に渡す「園のしおり(見学者用抜粋版)」は、イラストや図を用いて見やすく作成しており、親しみやすいものとなっている。また、保護者からのよくある質問をQ&A形式にして、園の生活や子どもへの向き合い方等を丁寧に伝えている。更に地域情報誌を発行し、子育て支援情報や児童館・図書館の紹介、防災対策、子どもを事故から守る情報、ドングリ遊びや色遊び等の様々な子育てを巡る内容を掲載し、近隣の商店や病院等に置いて役立ててもらっており、園の存在を伝えることにもつながっている。
園見学は個別に行い、園のしおりをもとに利用者の立場に立った説明に努めている
園見学の希望や問い合わせは随時受け付け、個別の状況に応じて日程を調整している。見学希望者の要望を優先しているが、園としては子どもの活動の様子がよくわかる10時頃からの見学を勧めている。当日は園長が案内して保育園のしおり(見学者用抜粋版)を渡し、保育理念や目標の他、対象年齢を考慮して一日の過ごし方等を説明している。また、よくある質問のQ&Aや慣れ保育、園での体調の変化によるお迎えの基準等、利用者の立場に立った情報を提供している。見学者からはお散歩マップがわかりやすく、戸外遊びをイメージできると好評である。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園前に動画配信にて重要事項を説明し、その後に入園面談を実施している
入園前には重要事項の説明と共に、保育に必要な個人事情の把握に努めている。内定が出ると入園関係書類を保護者に郵送して、園のしおりに目を通してもらった上で、重要事項の説明を動画配信にて行っている。その中で、園の概要や保育理念、保育目標、園の特色等を園長が説明している。その後入園面談の日を設け、予め記載してもらった保育申請書や面談票、家庭における一日の生活の流れについて等を個別に確認し、子どもや家庭の状況、生活リズム等の把握に努めている。同時に、アレルギーの有無等も聞き取っている。
環境の変化が子どもに大きなストレスとならないように慣れ保育を実施している
入園面談時には慣れ保育について説明もしており、重要事項の説明を受けて内容に同意したことを、保護者に書面で確認している。慣れ保育については、その趣旨と年齢毎の基本のスケジュールを文書で説明しており、徐々に保育時間を長くして子どもの心身の負担を軽減するよう対応している。その際は保護者の就労等の事情も考慮し、柔軟に対応している。子どもにはスキンシップを心がけて細やかに対応し、保護者とはコミュニケーションを大切にしている。0歳児には保護者に食事介助をしてもらい、1歳児には食事風景を見てもらう等の配慮もある。
就学への意欲を育て、卒園後も戻って来られる場となっている
就学前教育として、生活や遊びを通して満足感や達成感、成功体験を繰り返し、生きる力の基礎を育んでいる。5歳児は自然と就学への意欲が育ち、学校探検等をして小学校への期待感が表れている。2月の保護者懇談会では近隣小学校の校長先生を招き、小学校の話や「宿題はあるか」等の質疑応答を行い、イメージを持てるよう支援している。また、継続性に配慮した支援を行う中で、卒園児には縁日の日に専用の時間帯を設けたり、運動会等で卒園児競技を行う等、園に戻ってこられる機会を設けており、歴史ある園として賑わいを見せている。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
全体的な計画に基づき、養護と教育の各領域を踏まえた指導計画を作成している
保育理念や保育目標の実現に向けて全体的な計画を作成しており、園の全体像として各学年の保育目標や、養護と教育の各領域を考慮した計画、主な行事、特色ある保育等を示している。また、年間保育計画は4期に分けて作成し、育てたい内容や配慮・環境構成、食育等を示している。0・1歳児は月齢段階毎の子どもの発達や育てたい内容、配慮・環境構成を示し、個々の著しい発達にも対応している。更に月や週毎に子どもの姿や状況を把握し、月の保育計画を季節や行事も踏まえ立案し、週日保育計画として活動内容を作成している。
各種指導計画は評価・反省を行って次の計画に活かし、継続的な保育を目指している
年間保育計画は期毎に、月案・週案はその単位毎に各クラスで評価・反省を行って次の計画に反映させ、計画の確実性を高めている。例えば0歳児では養護面での配慮が丁寧かどうか等、全クラスで「できた・できない」ではなく、継続的な視点で子どもの姿や保育を振り返れるような視点を大切にして、主に主任が保育計画について指導している。また、0~2歳児は個別月案も作成し、情緒的な育ちや生活習慣の自立等に向け、一人ひとりに対して丁寧な関わりとなるよう配慮している。
子どもの変化やクラスの状況は、全職員で迅速に共有する仕組みを作っている
ICT化により、各指導計画や日誌、連絡帳、保護者からの伝言等を職員間で共有できており、職員同士でもチームのコミュニケーションツールとして活用することで、迅速な情報共有と対応につなげている。クラスの職員間では日々子どもの状態やエピソードについて語り合いもあり、クラス会議も月1回ずつ行っている。その中での子どもの姿等は、職員会議のクラス報告の中で必要に応じて伝えている。また、リーダー会議では、課題に基づき事例を用いてクラスを越えて話し合う場を設ける等、共有化を進めている。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
子どもが自ら遊びを選び、じっくり遊び込めるよう職員の支えや環境構成がある
今年度に新園舎が竣工となり、各クラスで発達に応じた玩具を低い玩具棚に配置し、選んで遊べるようにしている。また、どのクラスにもソファーでくつろげる絵本コーナーを配している。ままごとコーナーには畳を敷き、ゆったりと家庭的な雰囲気にしており、1歳児ではそのそばにぬいぐるみのお世話コーナーも設定する等、遊びがつながっていくよう工夫している。特に年下の子どもは少人数ずつで活動しており、個々のペースを大切にしながら次第に生活の流れがわかるようにして、徐々に生活が一定になることで見通しと安心感が持てるよう配慮している。
「子どもの育つ力を信じ」先回りせず、集中し取り組んでいける環境を整えている
個々の発達に応じた体験では危ないからと最初から排除せず、子どもの育つ力を信じ、それぞれの活動を待つようにしている。また、子どもが創造性を持って集中し、取り組んでいける環境を整えている。例えば色毎に整理した色鉛筆のトレイを、子どもが棚から近くのテーブルに置くと、使いたい子がそこに自然と集まる等、子どもたちで遊びの場作りも行っている。職員は先回りや指示することもなく、子どもが遊びを選んで遊び込む姿が見られている。また、散歩に行きたくない子には皆が出かけた後にゆったりと関わり、「行こう」となる気持ちを待っている。
午後の縦割りグループでの異年齢の関わりにより、思いやりや意欲が育っている
午後の活動では異年齢保育(縦割り保育)を行い、人を思いやる心を育んでいる。3~5歳児は降園時間に合わせて3つの縦割りグループを形成し、毎日夕方に異年齢で過ごしている。ここで社会性と協調性を自ら学び、小さな社会を築き上げている。子どもたちはグループ毎に自由にコーナーで遊ぶ中で、年上の子が年下の子に遊びを教えたり世話をしたりする姿があり、年下の子は憧れを持って遊ぶ意欲につなげている。運動会前には外国籍の子の国旗がないことに気づき、図鑑で調べて国旗作りをする等、子ども同士が尊重し合い思い合って遊びを楽しんでいる。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
登園時には健康状態を把握し、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
子どもが一日を快適に過ごせるように、受け入れ時には心身の健康状態の把握に努めている。毎朝の受け入れ時には体調や機嫌、家庭での様子を保護者から聞き取ると共に、表情の違いや新たな傷がないか等の変化について尋ねている。また、家庭との連続性を大事に、特に0~2歳児は連絡帳から睡眠・食事・排泄等を把握している。泣いて登園してくる子どもには保護者に確認して受け入れ、落ち着くまで抱っこをしたり朝食のこと等の本人が答えやすい質問をしたりして関わっている。朝の情報は、必要に応じて職員間で共有して保育に活かしている。
基本的生活習慣の確立に向けて保護者と連携し、園では手先遊びの提供等で配慮している
保護者会ではその年齢の特徴を伝え、トイレトレーニングや箸への段階的な移行等をわかりやすく説明している。個人差があることも必ず知らせ、個々の様子を見ながら無理なく焦らず進めていくことも話している。個々の子どもの状況は、連絡帳や送迎時に保護者と伝え合って連携できるようにしている。園では子どもたちの自分でやりたい気持ちを受け止め、紙芝居や絵本等を通じて生活習慣について知らせる他、年齢に応じて紐通しやパズル等の手先の遊びを充実させる等、楽しみながら手指の機能向上に向けている。
降園時は個別の連絡帳や連絡用アプリの写真や文章、口頭等で一日の様子を伝えている
降園時には、その日の子どもの様子を様々な方法で伝えている。0~2歳児まではアプリの連絡帳機能を活用し、個別の生活や遊びの様子を伝え、全クラスではクラスの活動を3枚程度の写真をアプリに配信して知らせている。3歳児以降は6時30分からの異年齢縦割りグループ毎の連絡ボードの個人表に、伝言や連絡事項を書き入れて引き継ぐことで、担任以外でも漏れなく伝えられるよう工夫している。お迎えが集中する時には、保護者に丁寧に伝えられないことがあるため、園では課題と考えている。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
子どもの興味や関心に応じた環境を提供し、継続的に遊びが発展するよう支援している
子どもの思いや考えを保育につなげ、遊びが発展して継続的な遊びとなるよう支援している。3歳児は身近な自然の中で見つけた大きな根っこやカマキリ、水たまり等の写真を室内の子どもの目線で掲示し、再び好奇心につなげている。4歳児は立体のケーキ作りがしたいと室内の丸を探し、玩具のフライパン等をなぞって丸や円柱を作り出す等、その創造するプロセスを丁寧に支えている。5歳児は種への興味から、家庭や給食で食べた種を植えてみて「どうなるか」と探究心への眼差しを向ける等、科学する心を育んでいる。
受容的な雰囲気により、感性を豊かに身体や言葉で表現できるよう遊びを充実させている
職員との愛着関係を築き、その安定感から子どもたちが身体や言葉で様々に表現している。職員との触れ合い遊びや踊ったり歌ったりして楽しむ中で、意欲・創造性・表現力を豊かに示している。今年度からクラス毎にテーマを決め、「光・水・表現・自然・創作・積み木」を通して好奇心や探究心へのプロセスを援助している。0歳児はクリスタルの玩具を見つけると自然と光にかざす姿があり、1歳児は水と温水のプールの違いを体感している。2歳児は寒天の感触と色の混ざる様子を言葉で表現する等、様々な表現遊びを充実させて子どもの表出を受容している。
戸外活動を多く取り入れ、五感を通して様々な気付きとなるよう支援している
近隣には広場毎の特色を持つ大きな公園や土手があり、発達や季節に合わせ活用している。春は芝生で蝶を追いかけたり草花を見つけ、アリやダンゴムシにも夢中になっている。また、飼っていたカエルを戻してあげる時には、「さみしいね」「一生忘れないから」と手を振って別れも経験している。セミの抜け殻や木の実をたくさん収集する等で、子どもたちは自然事象等に「なぜ?」とたくさんの疑問を膨らませているが、職員はあえて正解を言うのではなく共感し、子どものその時の肌で感じた思いを忘れられないものとしている。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
行事の開催にあたっては、子どもたちが主体的に参加できるよう支えている
行事の開催にあたっては子どもたちが興味のあるものを題材に取り上げ、活動の中で準備している。子どもたちが主体的に参加して意欲的に取り組めるように、年齢に応じて子ども同士で話し合い、意見を出し合っている。発表会ではやってみたいことを出し合い、5歳児では人形劇や鉄棒、独楽回し、電車、踊り等が上がる中で、各自2つずつ出演することを決めて張り切って準備を行っている。運動会では伝統的に5歳児が行う組体操に年下の頃から皆が憧れており、5歳児になると同時に体操教室で筋力やバランス感覚を養い、堂々と披露している。
行事の際にも個々の思いに寄り添い、その子どもなりの達成感につなげている
運動会を楽しみに準備する一方で、リレーは負けるから嫌と言う子もいるため、チーム毎の作戦会議で走る順番を楽しく決める等、皆で一体感を感じながら参加することができている。4歳児も運動会でどんなことを頑張りたいかと話し合いを持つと、「かけっこ頑張りたい」「負けそうになってもあきらめない」等、それぞれの思いを出し合い、当日の達成感につながっている。5歳児のマーチングでは4歳児が憧れの眼差しを送る等、文化の継承も見られている。
行事までのプロセスを伝え、親子で期待できるよう取り組んでいる
保護者が行事に興味を持ち、子どもが意欲的に行事に取り組めるようにしている。保護者が参加しやすいよう年間行事計画を配布する他、園便りや行事毎のお便りを発行して趣旨や内容を知らせている。また、連絡用アプリのメッセージや写真にて取り組み状況を伝え、親子で行事を楽しみにできるよう配慮している。運動会や餅つき等の行事では保護者の手伝いを募り、設営や片付け等を職員と一緒に行っていることで、行事だけでなく園への理解も深まる等良好な関係性が生まれている。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
くつろげる雰囲気を大切に、長い保育時間でも安心して過ごせるよう配慮している
子どもの心を大切にした日常があり、長い保育時間となっても子どもが負担なく過ごせるよう配慮している。新園舎の竣工に伴い各部屋はゆったりと改善されており、畳を設えたままごとコーナーとラグ付きソファーを配置した絵本コーナー等、寝転んでくつろげる雰囲気を作っている。特に年下のクラスでは、部屋を仕切って少人数ずつ分散して過ごすようにしている。何より職員は子どもの姿をよく見て先回りせず待ち、その表出を受容している。また、年上のクラスでは意見をよく聴いて環境整備を心がける等、一日を通して安心して過ごせるよう努めている。
朝夕の合同保育では楽しく過ごせるよう工夫し、異年齢の関わりも大切にしている
朝夕の合同保育では毎日同じ非常勤職員が勤務していることで、その時間帯の子どもたちの姿をよく理解しており、子どもたちもわかってもらえていると信頼を寄せている。合同保育は1歳児室で行うが、1歳児は自分の部屋で安心して遊べることと、大好きな年上の子どもたちが来ることを楽しみにしている。補食前には、年下の子どもの手洗い時に5歳児が袖をまくってあげる等、自然にお世話をしてきょうだいのように振る舞っている。お迎えの保護者からは「○○ちゃんありがとうね」等と声をかけられる等、更に嬉しい瞬間も体験している。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
食への興味を大切に、楽しい食となるよう取り組んでいる
食に興味を持ち、食べることが好きになれるよう取り組んでいる。玄関を入るとすぐに透明ガラスの給食室があり、調理の様子が子どもの目線からもよく見える環境で、食材や調理員の手元の様子、大きなお鍋に子どもたちが興味津々となっている。登園時から給食に期待をして、食事の時間には皆で挨拶して職員も一緒に「おいしいね」と食卓を囲んでいる。時には穏やかな季節にテラスで食事を楽しむこともあり、格別なおいしさを感じている。また、5歳児は自分の食べられる量を意識しておかずを盛り付ける等、主体的に食を準備している。
安全でおいしい給食を提供し、食からも季節を感じられるよう努めている
給食は栄養バランスが取れた献立で、出汁を効かせて素材本来の味を活かし薄味で提供している。また、食からも四季が感じられるように、旬の食材を取り入れている。毎日違う献立でバラエティーに富んでおり、行事の際は特別献立も提供している。例えば誕生会ではピラフやハンバーグ、カラフルサラダ、新ジャガイモフライ、レタススープ等で、おやつはイチゴのショートケーキ等、彩りも良く食からもお祝いの気持ちを伝えている。食物アレルギーや宗教食の対応を必要とする子どもには、マニュアルに沿って誤食防止対応策を講じている。
野菜に触れたり、栽培活動やクッキング等を通して食への関心を持てるよう支えている
年齢に応じて実際の野菜に触れており、そら豆のさや取りでは内側のフワフワに驚いたり、トウモロコシのひげに苦手な表情を見せる等、その感触や重さ、匂いを感じている。また、キュウリやジャガイモ、ナス、ピーマン、メロン、スイカ等を植えて水やり等のお世話から収穫に期待し、実がなると食べるまでを経験している。5歳児は種から命が生まれることに興味を持ち、給食や家庭から持ち寄った種を植える活動につながっている。その他、生クリームをひたすら振ってバターを作る等から、食への関心を深めている。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
自分の健康や安全に関心を持てるよう指導し、「危険を回避する力」を育てている
子どもは大人から守られるだけでなく、自分の健康や安全に関心を持ち、事故やケガを予防・防止できるよう支援している。看護師は視覚的教材を用いて手洗い指導や歯磨き指導を実施し、クラスでは生活リズムを整える大切さを、年齢に応じた絵本や紙芝居を通して伝えている。また、はだしで過ごすことを取り入れ、体操教室では体幹を養っている。全ての危険を子どもの周りから取り上げることなく、子どもが自ら体験の中で危険に気づいて気をつけ、乗り越えられるようにしている。先回りせずに見守る環境のもとで、「危険を回避する力」を育てている。
子どもの安全を守るための研鑽を重ね、様々な訓練にも取り組んでいる
特別なケアが必要な子どもについては保護者に確認し、直接医療機関に連絡を取る場合もある。嘱託医は園の隣にあるため、ケガで通院が必要な際は迅速な対応ができている。また、感染症対策や発達上の相談を気軽にする等、常に連携を取っている。職員は嘔吐処理訓練や熱中症対策等の園内研修を、看護師を中心に毎年実施して危機管理意識を高めており、緊急時に備えている。各種救急対応のフローチャート集は各クラスに配置し、万が一の際にはすぐ見て確実に対応できるようにしている。
保護者と連携して子どもの健康維持を行い、健康情報も含めた地域情報誌を発行している
日々の子どもの健康管理については、保護者と園とで伝え合っている。入園の際にはSIDS(乳幼児突然死症候群)の予防について、園の取り組みを伝えている。更に慣れ保育の際には、個々に仰向け寝を推奨して啓発に努めている。また、健康情報も含めた地域向け情報誌の発行に取り組み、例えば「急な大雨・雷・竜巻から身を守ろう」や「紫外線から子どもたちの体を守ろう」等をテーマとして、近隣の郵便局や薬局に置いてもらっている。更に、WEBサイトでも広く伝えている。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
保護者のより良い子育てパートナーを目指す他、保護者同士をつなげる支援も行っている
園は保護者の子育てのパートナーとなれるように子育てを支え、保護者同士もつながるよう取り組んでいる。日々の助言や相談だけでなく、保護者の就労等の個々の事情にも配慮しており、外国籍の保護者へは翻訳した書類を用意したり、園便りにはルビを振る等の配慮もある。登降園時には1階の受付に園長がいることも多く、保護者へ挨拶して交流している。園からの支援だけでなく、春の保護者会や2月の懇談会等の機会に、自己紹介や保護者同士で語り合う時間を設け、子育て情報や悩みを共有して安心した子育てとなるよう取り組んでいる。
保護者と子どもに関する共通認識を持ち、成長を共に喜ぶようにしている
登降園時には保護者と子どもの姿を共有し、連絡帳でも応答関係を大事に伝え合っている。例えば保護者から「お姉ちゃんの玩具を強気で取ってしまう」との記載には、園から「他の玩具も魅力的に思う気持ちがある」と肯定的に伝え、成長の特徴であることを伝えている。また、6月には保育参観を催し、主に新入児の保護者が園生活を理解できるよう寄り添っている。10月にも保育参観週間を設け、運動会後の充実した保育の理解につなげている。2月には作品展示の期間を設ける等、園生活や子どもの成長を保護者と共有できるよう努めている。
園から様々な発信を行い、子どもや保育内容の理解につなげている
園便りの巻頭言では園長による保育報告の他、子どもを巡る生活の中で大切にしたいこと等を伝えている。クラスひとこと通信では、各クラスの活動の様子を伝える他、子どもの好奇心や探究心が、遊びの中からの学びにつながっている視点をわかりやすく示している。また、保健便りや給食便りでも季節柄の情報を載せ、育児のヒントとなるよう取り組んでいる。運動会や餅つきでは保護者の手伝いも募り、職員と一緒に子どものために協働したことで一体感につながり、保護者が園への理解を深めることにつなげている。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域ならではの特性を活かし、多くの体験ができるような機会を確保している
多様な体験ができるように、地域での関わりを大切にしている。自然体験ができてのびのび遊べる大きな公園や土手が近隣にあるため、体作りやダンボール滑り等の様々な遊びを楽しんでいる。また、公園ではたね団子作りや七夕笹飾り等のイベントにも参加し、四季折々の気づきや美しいものに感動する心を育てている。更に地域のボランティアの来園による読み聞かせの会や移動水族館での安全に魚と親しむ機会がある他、鉄道会社の職員から鉄道の話を聞き、電車の乗り方や制服の着用体験がある等、様々な体験を重ねている。
地域の多様な人々との出会いや支えを体験して、感謝する心を育んでいる
散歩では子育て中の親子や高齢者に職員が挨拶をすると、子どもたちも真似をして挨拶したり、図書館では公共のマナーも経験している。また、区の清掃車(スケルトン車)体験では、3R(リデュース・リユース・リサイクル)の考え方を発展させた、ゴミを減らすための合言葉「カタツムリのお約束」の寸劇を見ており、5歳児は通年で公園の「ゴミ拾い運動」に取り組んでいる。子どもたちは物や自然、文化を大切にしながら地域の多様な人々と関わり、その支えに感謝することで思いやる心が育っている。
【講評】
子どものプライバシーを保護し、衝立等を用いて羞恥心にも配慮している
法人では個人情報保護規程を定めており、入園時にはその取り扱いについて保護者に説明している。その際には、書面にて具体的な写真や動画等の使用目的を知らせると共に、保護者にも他の子どもの顔や特定できる状態をSNS等に掲載することのないよう確認している。子どもの羞恥心への配慮については、必要な場所に衝立やシートを張り、外部からの視線を遮断している。また、年下のクラスの頃から上を脱いだら上を着るよう介助しており、子どもたちに習慣付いて裸にならないよう着替えている。
より良い環境の中で、子どもを尊重した保育実践がある
保育理念をもとに子どもの人権を守り、未来の子どもの姿を想像し、今できうる最善の保育を見つけるように努めることを定期的に確認し合っている。園長は折に触れ、保育理念や目標を踏まえた保育実践、配慮等について話をしており、これをもとに個々の発達状態や心情を把握して考慮し、子どもの思いを十分に受け止めるよう努めている。具体的には、遊びを自ら選べる環境設定や見守りを行う他、職員全員でコミュニケーション研修を受講する等、職員間の人間関係を醸成してより良い環境を築く中で、子どもを尊重した保育となるよう取り組んでいる。
虐待防止については、各種マニュアルやチェックリストをもとに理解を深めている
法人作成の虐待防止マニュアルを用いて、虐待の定義や園の役割、発見のポイント等を学習している。また、昨今の改正法の趣旨を踏まえ、園として2024年2月に「保育園職員による園児に対する性的虐待対応マニュアル」を作成し、全ての職員に性的虐待防止に関するトレーニングを行って理解を深めている。また、保育関連機関の発行する「人権擁護のためのセルフチェックリスト」にて各自が確認を行い、その結果をもとに職員会議にてグループ討議を実施し、日常の保育を振り返って意識を高めている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
各種マニュアルにて業務を明文化し、各クラスで閲覧することができるようにしている
各種マニュアルにて業務を明文化して標準化を図り、質の向上を目指している。危機管理や虐待防止、緊急時対応の他、災害対策に関するマニュアルを備え、園舎内管理、感染症、新型コロナウイルス等の対応マニュアルも作成している。これらはファイルに綴じて所定の位置に保管している他、データ化して職員が各クラスから閲覧することができるようにしている。また、入職者にはマニュアルカードを渡し、保育理念を始めおむつ交換やケガ対応等の基本的な事柄の手順を明示しており、困ったことはすぐリーダーや主任、園長に相談できるようにしている。
マニュアル通りに業務を遂行するため、チェックリストやフローチャート等も備えている
日常的な業務はチェックリストを用いて点検しており、園長が確認している。例えば事故防止については、職員の環境係の声かけで事故防止チェックを各部屋で実施し、安全で安心な環境に向けている。また、各クラスのすぐ手に取れる場所には、各種救急対応のフローチャート集を設置している。これらのフローチャートには重症・重体時の職員の役割毎の手順や連絡対応を始め、熱中症・熱射病や転倒・転落、ひきつけ時の対応とそのチェックリストも備える等、迅速に確実に対応できるよう配慮している。
保護者の意見を大切にして、職員の成長を保育の質の向上に結び付けている
保護者からの意見は日々の連絡帳やコミュニケーションから受け止め、意見箱も用意している。例えば夕方は異年齢で過ごしているため、お迎え場所をクラス名のみで伝えるのではなく、「〇階の・・・」と丁寧に伝わるよう工夫している。また、職員は新園舎への移動に加え、保育室内の環境を子どもの発達や興味に応じて工夫した他、今年度は職員間で「光・水・表現・自然・創作・積み木」とテーマを設け、その対象物と子どもが関わる保育を実践して考察を重ねる等、保育の充実も図っている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
理念・目標に加えて職員行動指針を示しており、保育に対する思いを共有している
園が目指す姿は理念・方針・目標といった形で体系的に示されており、保育に関する全体的な計画もこれに準じている。また、保育目標には園長のメッセージも添えられており、園全体の理解が共通になるようにしている。これに加えて園では職員の行動指針も明示しており、「未来の子どもの姿を想像し、今できうる最善の保育を見つけます」といった言葉が掲げられている。これにより保育に対する姿勢や思いを共通にして、日々の活動に取り組めるようにしている。
保護者にも園の理念や目標等を詳しく伝え、理解を得られるようにしている
入園時に提供される保護者向けの資料である保育園のしおりは丁寧に作り込まれており、情報量も多くなっている。これを通して、園の基本的な考え方や活動内容だけでなく、園と保護者間で共有すべき内容も広く網羅している。入園前の見学者用にも、この保育園のしおりの抜粋版として詳しい内容を示している。保護者には連絡帳や掲示等を通して日々活動内容を伝える他、懇談会では事前アンケートで内容を工夫する等しており、常に保護者の理解を深めるための取り組みが行われている。
職員会議を意思決定の場として位置付け、話し合いの上で合議が図れるようにしている
園長が法人理事長も兼任していることから、法人レベルでの経営面等に関する情報も、職員と共有しやすい環境となっている。園長も会議等の機会に社会情勢や事業環境等についての情報を、職員にも積極的に発信している。また、重要事項等は内容に応じて園長と担当者間で話し合いを行う形を取っているが、最終的には職員会議での全体周知と合議を行うとしている。また、情報共有のアプリ等も活用し、必要事項がリアルタイムで職員間に周知できるようにしている。