
評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
病棟の午前中のデイルーム。6人の利用者が自由時間を過ごしている。Aさんは部屋の壁際に座り、B職員が用意した玩具のウクレレの弦を爪で弾いている。B職員は、Aさんの様子を見る傍ら、他の利用者に話しかけたり、体位を変えたりして、デイルーム内を行き来している。水分補給の時間になり、職員数名が飲み物の用意やエプロンの着用などを始めると、Aさんは「お~い。お~い。」とB職員に声をかけた。職員の介助で、Aさんはイスに坐りエプロンをつけた。B職員が音楽が流れる玩具を傍に置くと、ウクレレを脇に置いて、その玩具を触り始めた。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
Aさんは、楽器や音楽が好きなようで、ウクレレの弦を弾いて、その音を楽しんでいる様子がうかがえた。水分補給の時間になり、数名の職員が、各利用者に合う方法で水分補給ができるよう、水分摂取の仕方に合った形状の容器を並べ、各人用の飲料を注いでいた。Aさんは、B職員の動きを目で追い、時々音を鳴らすのを止めて、「お~い。お~い。」とB職員に声をかけた。プリンのおやつを貰い、食べながら、楽器をリズムよく弾いている。時々、音の高さを変えている。お茶が欲しいと、B職員に向かって「おーい」と声をかけたり、「おじじ」と言ったりしている。B職員が、音楽が流れる玩具を傍らに置くと、Aさんはその玩具を触り始めた。B職員がウクレレを片づけようとすると、Aさんは声を上げて抵抗する様子を見せ、再びウクレレに戻って、弦を弾き始めた。音楽の流れる玩具で「おもちゃのチャチャチャ」をかけると、リズムに合わせて弦を弾き、「大きな古時計」に変えると、合うリズムで、弦を弾いていた。自分の思いをうまく言葉に出すことが難しいAさんだが、職員が常に自分の動きや発する声を気にかけてくれ、気持ちを理解してくれていると感じたことで、安心した表情を浮かべたのだと思う。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
観察されたご利用者は音楽が大好きな方でCDを選んで好きな曲を流し身体を動かしてリズムをとることがとても上手な方です。また、会話は難しいのですが発声(抑揚やトーン)でご自分の気持ちを表現してくれています。この場面は言葉でのやり取りが難しい方に対し、その方の好まれることや、日常の過ごし方、出来事など様々な情報と表情や感情の表出にも目を向け、今の気持ちや話したいことを推測し理解に繋げている一場面だと捉えることができます。日常の一つひとつの場面で大切にしなくてはいけない関わり方だと考えます。
1.子どもの様子や支援の内容についての十分な説明があるか |
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2.家族への精神的なサポートの取り組みは十分か |
はい 70%
どちらともいえない 15%
無回答・非該当 11%
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3.緊急時の対応体制は信頼できるか |
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4.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
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5.職員の接遇・態度は適切か |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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6.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
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7.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 67%
どちらともいえない 9%
無回答・非該当 24%
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8.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか |
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9.子どものプライバシーは守られているか |
どちらともいえない:4%
いいえ:0%
無回答・非該当:2%
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10.個別の計画作成時に、子どもや家族の状況や要望を聞かれているか |
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11.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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12.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 85%
どちらともいえない 6%
無回答・非該当 9%
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13.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 61%
どちらともいえない 17%
いいえ 6%
無回答・非該当 17%
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