評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1) 法人における理念(受容的交流理論)を基にした乳幼児の保育。
2) 法人のミッションとなる「私たちは、支援者と利用者とが互いに認め合いながら自分らしく生
きることを支え合う私たちの援助活動を社会に広げていく。」に基づき、関わる全ての人(子
ども・保護者・職員)が地域においてその人らしさをもって相互交流・相互理解を深める関係
を 築いていく。
3) 主体的に行動し、逞しく自分の力を働かせ、人を思いやる豊かな心を持つ子どもを育てること
を目指す。
4) 家庭的な雰囲気や異年齢・世代間の交流等、様々な人との関わりを通した育ち合いを大切にす
る。
5) スーパービジョン体制を基にした職員の法人理念・保育の質を深めるための法人内における各
種研修体系。
職員に求めている人材像や役割
法人の理念を理解し、法人が求める職員として自立することを基本に置き、施設援助の専門性を高めるための研鑽意欲を持って業務にあたる者。また、職層に応じた役割を理解し、個人の援助技術を高めるだけでなく、チームとしての施設援助の質を高めるために協働できる者。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
子どもの主体性と自発性を尊重し、個々の成長発達に応じた保育を展開する中で、社会が必要とする子育てを責任持って行うことが出来る職員に育ってもらいたい。
全体の評価講評
特によいと思う点
園では自由保育を基本に、毎日一人ひとりの子ども達が自分のやりたい事に取り組めるよう、様々な援助を行っている。特に4、5歳児では毎朝の話し合いを通して、その日の活動や行事への取り組み等を決めている。5歳児は夏のお泊り保育の楽しい体験から、終了後には「もう一度やりたい」と言い出し、どうやったらできるか、何をしたいのか、その為にはどんな準備が必要か等を時間をかけて話し合い、準備に取り組んでいる。訪問時には週末に実施するお楽しみ会に向けて、朝の話し合いで部屋の清掃をすることに決め、取り組んでいる様子が確認できた。
世田谷区では保育園の待機児童問題が落ちつき、現在は学童クラブが逼迫している。園の近隣は区内でも特に深刻な地域であり、次年度、区として保育園の空き部屋を活用した学童クラブを設置することとなった。園では4、5年前から、いわゆる小1プロブレムといった就学後の問題に対し、協力が必要であると考えてきたため、今回手を挙げ、学童クラブの事業を立ち上げることとした。これまでにも小学生ボランティアの受け入れやサッカースクール等、学童向けの居場所作りの支援に取り組んでおり、区の状況を踏まえて使命感を持ち、地域貢献を進めている。
園では様々な特性のある子ども達を受け入れており、法人の専門性を生かして、特性や発達に応じた必要な支援や援助、関わり、環境の工夫等に丁寧に取り組んでいる。また保護者の了解の下で通所施設と連携し、訓練や指導内容を園でも取り入れたり、園の集団の中の様子を知らせる等、情報共有に努めている。基本的に一人ひとりの子どもの個性ややりたい事を尊重し、取り組めるよう様々な援助に努めており、その中で子ども達は自然に子どもの特性を理解し、一緒に遊んだり活動できる方法を話し合い見つけ出す等、お互いに育ち合う関係を育んでいる。
さらなる改善が望まれる点
「主体性を大切にする保育」を謳う園は数多くあるが、嬉泉の保育園としての主体性保育は独自の法人理念や支援実績に基づく点に特長がある。他にも系列の3つの保育園が連携したサッカースクール、DIYの取り組み等の特長ある保育も実施している。昨今では英語や体操等の活動やひらがなといった勉強を実施しているか否かも園選びに影響しがちであるが、園では一律にはそのような活動をせず、子ども一人ひとりの持っている力を引き出す援助をしており、園の特長やねらいをより効果的にアピールし、多様な保育のあり方を知らせる取り組みに期待したい。
事業継続計画(BCP)を作成し、地震等の大規模災害及び重篤な感染症の発生について、1つにまとめている。火災等を想定した避難訓練や防災訓練は毎月実施しているが、BCPに基づいた訓練が未実施であることを課題としている。発生時間帯や季節、曜日、職員体制等を想定した上で、シミュレーションをおこなうことで、BCPに示した内容の理解が深まり、課題も見えてくる。日々保育をしている中での演習が難しい場合には、机上訓練から始めることも可能である。より実効性のあるBCPへと見直し、備えを強化するためにも、訓練の実施が望まれる。
園では法人の理念に基づいた全体的な計画を作成し、その内容を踏まえて年間指導計画や月、週の計画を立案して日々の保育を行っている。計画は子どもの声や様子に応じて変更することを予測して、流動的な内容としている。年2回の保護者会では法人の理念や方針、園の目標、各グループの今年度の取り組みを伝えてはいるが、その他に保護者へ伝える方法が明確になっていない現状がうかがえた。園の保育を保護者により理解してもらう為に、子どもの主体性や自発性を尊重する保育の計画を、保護者へ伝える方法や機会を明確にすることが期待される。
事業者が特に力を入れている取り組み
毎週土曜日に園長及び副主任が講師となり、卒園児を対象としたサッカースクールを開催している。学童期は基礎体力をつくる大切な時期であるが、働く親の負担感を理由に低学年はスポーツクラブ等の習い事を敬遠する家庭が多いことから、その代替機能として設置した。他にも卒園児やその友人等を小学生ボランティアとして受け入れている。春・夏・冬の長期休み中には毎日、2名までとして受け入れており、家庭や学童クラブ以外の居場所となっている。子育て家庭のニーズを捉え、切れ目のない支援を行うことで、子どもの健全育成に貢献している。
園では経験年数を重ねる中で、グループリーダーを新たに任せる職員が増えている。より自信を持ってスムーズにリーダー業務ができること等を目的に、育成のしくみを強化している。主任・副主任が日常的にサポートすることに加え、新たに人材育成会議を新たに設置し、個々の育成課題の明確化や取り組みの検討の他、将来的なリーダー層の配置等も検討できる場としている。運営会議では人材育成について事前に報告書を作成し、一人ひとりの育成状況を把握して丁寧に振り返り、今後の育成についても話し合っており、丁寧なしくみを構築している。
4歳児の子ども達の「箸を使いたい」の声から担任と栄養士、調理師が相談して、子どもへの箸の食育指導を行っている。スプーンの持ち方も含めて、正しい箸の持ち方、動かし方、間違った持ち方等をイラストで示しながら、子どもと練習に取り組んでいる。さらに子どもが楽しく練習できるように、調理師が練習キットを1人に1個ずつ作成して子どもへ指導を行い、子ども達が喜んで熱心に取り組んでいる。5歳児は皆が同じものを食べられるように考えたパン作りを行う等、子どもの声に応じた食育活動を実施して、子どもの食への期待感を高めている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:保育園を利用している世帯
- 調査方法:アンケート方式
オンライン回答システムによるアンケート調査 - 有効回答者数/利用者家族総数:21/87(回答率 24.1% )
調査対象世帯87世帯中、21世帯から回答を得ることができた。満足度が高かった項目としては、「保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか」「保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか」「子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか」「施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか」などがあげられる。総合的な満足度では、14名が「大変満足」7名が「満足」の回答であった。いい意味で家庭的な雰囲気があり卒園児に対しても繋がりを持って頂きとても助かっています、安心して預けられる保育園だと感じてます、職員の方が責任と愛情を持って保育に取り組んでいただいていると感じています、子どもの事をよく見て頂きとても感謝しています、卒園生も繋がりが残っていてとても素晴らしいと思います、などがあがっている。意見や要望としては、子どもが家に帰る前の5時頃にもう一度何かおやつを与えて頂けないでしょうか、小学生のボランティアは卒園児限定のものだと認識していたが変わったのか在園児の家庭に周知されていないし卒園児以外の人が園庭で遊ぶのは危険が伴うことも考えられる、との回答があった。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
回答者全員が保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っていると回答している。うまく気持ちを表現できないなど子どもの発達に応じた困難にも丁寧に寄り添い心配し親の悩みにも向き合ってくれている、との回答があった。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
回答者全員が保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっていると回答している。発達に合わせて様々な遊びを実施してくれる、との回答があった。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
20名が提供される食事は、子どもの状況に配慮されていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。毎日栄養のある献立で午前食午後食の構成も大変助かっている、りんごなど詰まりやすい食材は出さないや食事を楽しむことを大切に無理強いをしないなど園から保護者会で食の安全取り組みを紹介するなどしている、2時以降子どもたちは何も食べておらず6時にお迎えに行き帰宅すると子どもはとてもお腹を空かせており疲れている様子です、などがあがっている。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
15名が保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっていると回答している。暑さなどもあり夏はどうしても機会が減る面はあるが公園や散歩などしてくれている、もう少し外で遊ぶ機会を増やしてほしい、計画はされているが暑さのため中止になる事が多い、などがあがっている。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
18名が保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。柔軟に対応いただき感謝しています、直前の電話でも柔軟に対応してくれている、毎回快く変更を受け入れて頂いて非常に助かります、などがあがっている。
6.安全対策が十分取られていると思うか
18名が安全対策が十分取られていると思うと回答している。園長自らが安全な説明をしてくれるなど意識が徹底している、危険な場面が何件かありもう少し職員間で連携を図り見ていなかったという状況がないようにして欲しい、事故が起きてしまったので「いいえ」としていますが対策はしていただいたので今後に期待しています、などがあがっている。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
20名が行事の日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分と回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。個人面談や保護者会は平日16:30頃で早退を前提としているのでもう少し遅い時間だと助かる、との回答があった。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
回答者全員が子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があると回答している。保護者面談以外でも登降園時に相談したりできる、との回答があった。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
回答者全員が施設内の清掃、整理整頓は行き届いていると回答している。特にコメントはあがっていない。
10.職員の接遇・態度は適切か
20名が職員の接遇・態度は適切と回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。特にコメントはあがっていない。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
20名が病気やけがをした際の職員の対応は信頼できると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。小さな怪我でもきちんと報告してくれます、子どもは度々体調が悪くなるのですが疲れている時などは十分寝かせていただきたいと思います、感染症が流行した場合に紙で貼り出すシステムだが園に行かないとわからないのでシステムで通知するなどタイムリーだとありがたい、などがあがっている。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
12名が子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。双方の保護者への連絡を必ずすることと報告連絡相談をもう少し徹底してほしい、事故や何らかのいさかいがあった場合の加害者の子どもの名前は明かさずに状況説明のみ行うことになっているがやはり親としては加害のあった子や親にどんな説明をしているのかなぜ防げなかったのかは気になる、などがあがっている。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
20名が子どもの気持ちを尊重した対応がされていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。癇癪など大変な場面もあるが気持ちに寄り添ってくれている、などがあがっている。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
19名が子どもと保護者のプライバシーは守られていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。プライバシーは徹底しているが流行している病気や症状など情報開示はできる範囲でしてほしい、トイレ対応など乳幼児向け早期性教育について園の方針を知りたい、などがあがっている。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
20名が保育内容に関する職員の説明はわかりやすいと回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。いつも丁寧に連絡帳を書いていただきありがたく思っている、今日は〇〇で遊び誰とこんなやりとりがありましたという内容を連絡帳に書いてくれている、などがあがっている。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
19名が利用者の不満や要望は対応されていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。不満はあまり伝えたことがないがお願いしたことはやってくれている、との回答があった。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
13名が外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられていると回答している。「いいえ」の回答はみられなかった。特にコメントはあがっていない。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
区の保育課に留まらず、学童の管轄部署とも連携を取り、区内の状況を把握している
園長は、私立保育園園長会の副会長を務め、区の保育課と日頃から密に連携を取っているため、区の保育を取り巻く動向について早期の情報収集が可能となっている。区の「保育の質ガイドライン」の改訂作業や、保育の質の向上に関する委員会、人権擁護のプログラム策定等にも関わっており、さまざまな検討に参画している。保育課とは管轄の異なる子育てコーディネーターとの連携にも取り組み、未就学児だけでなく、学童についての情報も積極的に得ている。
人口動態等を踏まえ、中・長期的な視野で、園の独自性をより発揮するべく検討している
分園は本園度6月に定員が埋まった状況であり、園長は、区の人口推移を踏まえると、数年間は現状どおり、園児を確保できると考えている。その後のフェーズに向けて「選ばれる園」となっていくための努力が求められるため、多様なサービスや支援を提供していく方向で検討している。障害分野で長年の支援実績やノウハウを持っている嬉泉の保育園ならではの、療育の専門性を身に付けた職員による手厚い支援について、さらに深めていきたいとしている。地域のニーズに応える園として、取り組みを進めていくことに期待したい。
保護者や職員の意向について、アンケートや面談等の仕組みの中で把握し対応している
行事の実施後等には、保護者にアンケートを取っている。本年度からはアプリを活用し、より手軽に回答しやすい形へと変更した。具体的な意見や要望等があれば対応を検討しており、過去の事例としては、兄弟姉妹と行事日程が重ならないよう、一層配慮した形で行事日程を見直したこと等が挙げられる。職員の意向については、年度初めの育成面談の中で育成担当者が個別に聞き取っている。働き方への希望等は、人事調査のための園長面談を行う中で確認している。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
「嬉泉の手引き」や研修、会議等を活用し、守るべき法・規範・倫理の浸透を図っている
職員として守るべき法・規範・倫理については、法人共通のマニュアルである「嬉泉の手引き」を活用し、入職時等に浸透を図っている。毎年開催されている全体職員会議でも、「嬉泉職員のてびき」の冒頭に記載された倫理綱領の読み合わせ等を行い、職員の意識を高めている。園長は、区が不適切保育の報道をきっかけに立ち上げた「世田谷区保育の質向上委員会」に委員として参画しており、保育現場を知る立場で話し合いに参加することで区の保育行政の見直しに貢献すると共に、得られた知見を職員にも還元している。
地域活性化イベントへの協力や放課後の居場所づくり等を通じて、地域に貢献している
地域に根ざした保育園として、地域に貢献し、協働していくことを大切に考えている。地域活性化を目的とした千歳船橋地域のイベントがあり、10年程、法人が交流・連携を図っており、子どもたちが過ごせるコーナーを任されている。コロナ禍でストップしていたものの、昨年度から再開し、園からも応援職員を派遣している。卒園児限定であるが、小学生を対象としたサッカースクール開催による居場所づくり・体力づくりの活動も5年目を迎え、年々登録者が増えている。長期休みには小学生ボランティアを受け入れ、不登校等の受け皿にもなっている。
不適切保育について勉強会で理解を深め、誤解されない適切な対応に留意している
人権擁護係が中心となり、虐待防止に関する勉強会を開催している。グループワークもおこなって、実際の場面でどのように対応するべきか等、理解が深まるように取り組んでいる。不適切保育についての報道等を通じて社会的な関心が高まっている中、第三者が散歩先等で一場面を見た時に、その場面のみを切り取って状況を判断し、行政に通告するようなことも考えられる。そのことも念頭に、第三者的に気になる関わりを目にした場合には主任から指導し、日常的に、より適切な対応を意識できるように取り組んでいる。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
報道された事案等も参考にして変化しているリスクを捉え、対応を深める機会としている
事故に繋がりやすいヒヤリハット事例を記録し、事故防止係が3か月毎に取りまとめ、職員会議で周知している。危ないと感じた場面及びその場で考えられる対応を共有することで、危機管理に関する全体の意識を高めている。外部での事例で園でも起こり得る内容があれば、見直す機会としている。例えばリンゴの誤嚥事故に対して生のリンゴからコンポートに変更して提供したり、ウェブサイトの子どもの写真を悪用されたケースに対しては、アプリを活用して保護者のみ閲覧・販売できる形へと変更した。
訓練が現実に即した内容となるよう見直し、園長不在の際の対応力を高めている
園では安全計画の策定のプロセスの中で、毎月の防災訓練の実施方法の見直しをおこなった。地震や火災等で被災した場合を想定した訓練は、これまで園長を中心に実施してきたが、現実には園長が不在である時間も多いため、園にいる職員でどのように対応するかの訓練を取り入れた。園長も見守りながら、グループリーダーが持ち回りで全体を動かす等、より実践的な訓練を実施することで、不測の事態が起きた場合の対応力を高めている。
ICT化を進め、保護者の利便性を向上させると共に、業務効率化を図っている
園では保育アプリの導入により、ICT化を進めている。毎年、使用する機能を増やしており、昨年度は園だより等の毎月のおたよりを電子化し、本年度は保護者向けの写真販売もアプリに切り替えた。日々の出欠連絡の電子化は、毎朝の電話連絡が減少したことによる事務の業務軽減に繋がっている。おたよりや行事連絡等もアプリによる配信で業務が効率化しているが、タイムリーに見ない保護者もいることを踏まえ、内容に応じて掲示も併用し、必要な情報が行き渡るようにしている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
上層部が連携し、職員間が相互に相談しやすい、風通しの良い職場づくりに努めている
職場での人間関係の困りごと等、気になることがあった際には上層部で共有し、どのように関わるかを相談し、必要に応じて介入しながら早期解決に向けて対応している。園の開設当初から、主任が保育に意識的に入っており、現場の状況をタイムリーに把握するよう努めている。職員間の横の繋がりに関しては、急な担任の休み等のピンチをチャンスに変え、他クラスの応援に入る機会を設けている。そのようにして日常的に交流することで、互いに連携を深め、職員間や上層部に対して相談しやすい、風通しの良い職場づくりをしている。
区の巡回訪問や毎週の系列園長によるスーパービジョン等の学びの機会がある
週1回、系列園の園長が来園してスーパービジョンを受ける機会がある。テーマは主体性の保育であり、スーパーバイザーが各クラスの状況を把握する中で、必要性が高いと思われるクラスの保育に入り、レクチャーをおこなっている。例えば散歩の仕方といった具体的なアドバイスを受けており、実地指導を受けることで、より普段の保育に適用しやすい。また、年3回の区の巡回訪問は、学びの機会であると共に、園の取り組み等を区に知ってもらう機会にもなっている。
入職3年目から拠点間異動の有無を本人が選択できるよう、人事制度を見直している
法人では柔軟で多様な経験を持つ人材を育成するために、定期的な異動や配置転換を行う「ジョブローテーション」を採用してきた。しかし、社会情勢や仕事への価値感の変化等を踏まえ、ジョブローテーションを前提とするこれまでの「総合職・専門職・一般職」の区分けを、拠点間異動の希望の有無等による「スタンダードコース・アドバンスコース」の2種類に再編することとした。長期的な人材確保・育成、職員の働きやすさの向上等を考慮し、「人を大事にする法人」として人事制度を見直しており、次年度から適用する予定となっている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
園における保育人材の安定化を図るため、人材の育成及び定着を課題とした。法人本部と連携し、保育人材確保のための採用活動を強化すると共に、職員間のコミュニケーションを活性化させるため、職員の困りごとや不安等の問題に関する情報を上位者間で共有し、重層的に相談に乗る体制を敷いた。そのことにより、職員が孤立し思い悩み続けるということが少なくなったと判断している。また、さまざまな上位者が重層的に関わることで、信頼感や一体感を得やすくなったと捉えている。
昨年度のこれらの取り組み成果を踏まえ、本年度は、新任職員に対して保育に関する基本的な研修の実施及び振り返りを、より意識しておこなっていくこととした。また、リーダー層に対して、会議の際に意識的に法人理念や保育の考えを伝えていくことにも取り組んでいる。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
法人において、休日日数の増加や産休・育休制度、子の看護休暇制度等の拡充を図っており、働きやすい職場作りに取り組んでいる。しかし、社会情勢の変化や保育を取り巻く環境の変化により、保育運営における保育士一人ひとりの業務の増加や、法人職員・保育施設職員としての経験値の低さから、身体的・精神的負担の軽減に至らず、職員の定着が思うように進んでいない状況があった。
園では、育成について副主任に任せていたが、主任が関与することで、法人・園として求めていることを主任から育成面談を通して伝えられるようにした。上位者間で育成課題を共有しながらそれぞれが関わることで、以前よりも職員の成長が見られている。しかし、一人ひとりに合わせて柔軟に関わるよう意識しているものの、相性や役割の違いもあり、職員による育成成果の差が見られ、引き続き取り組むべき課題としている。
今後も指導する側を限定・固定化することなく、その職員にとって適切かつ必要な職員が育成目標を共有しながら重層的に関わり、効果的な育成を実現していくことを目指している。継続的な取り組みに期待したい。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
昨年度より義務化された安全計画の策定を目標とし、完成させた。内容は、以前からあったマニュアル類をまとめたものであるが、策定作業を通じて、安全点検や防災訓練のやり方等を見直すきっかけにもなった。訓練の内容も深まり、主任以上の責任者の不在を想定し、リーダー・副主任を対象とした防災訓練を実施した。実際にやってみると、職員にとってよく分からなかった内容が明確化されたため、継続的に指導をおこなっている。今後は、マニュアル等に書かれた内容を記憶するだけではなく、定期的に責任者の役割を担う機会を設け、経験を伴った理解へと深めていくことを目指している。そのことにより、有事の際の体制の強化を図ることとしている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
園では安全計画の策定に際して、既存のマニュアル類から抽出し、まとめる作業に留まらず、全体的な見直しの機会として取り組んだ。例えば園外活動に行く際、それまでは実踏により確認していたが、現在は、毎月実施している安全点検の項目を増やし、園庭遊具や公園等もチェック項目に入れて確認している。職員の安全に対する視点も広がり、本年度も継続が見られる。日常保育についても安全面という視点でまとめて振り返る機会は少なかったため、良い見直しの機会となった。
防災訓練の実施方法も、より実践的な内容となるように見直した。結果として、職員がより主体的に訓練に参加するようになり、物資の置き場所等への認識も深まっている。
サービス分析結果
【講評】
法人のWEBサイトを通して、園の基本的な情報や特徴を利用希望者へ提供している
法人のWEBサイトの「嬉泉の保育」の中で、園の写真及び詳細情報が掲載されている。11時間開所、生後57日目からの乳幼児保育と障害児保育の受け入れ、20時15分までの延長の実施、保育の特徴には家庭的な雰囲気を大切に、保育者との愛着関係を築き、子どもたちが安心して暮らせるよう努める事、子どもたちの主体性を育む保育を展開する事等が掲載されている。分園の特徴として、駅から5分の利便性が高い場所にあり、0歳児から2歳児までの20名の小規模園である事、本園や系列園へ専用のバスで送迎をしている事等が掲載されている。
地域の関係施設等と連携しながら、園の保育所体験への参加を呼び掛けている
私立保育園長会や私立保育連盟に園長が参加して、区や他園の情報収集と情報交換に努めている。さらに地域の保育ネット会議や連絡協議会に参加して、地域の実情や取り組みの実情や課題を把握して、園としてできることを模索し活動し始めている。その繋がりの中から今年度、児童館や地域支援コーディネーターと連携し、園が地域子育て支援事業として保育所体験を実施していることを、地域に広く周知できるようになっている。園では毎月保育所体験を実施し、園の掲示板にポスターを掲示して地域の人へ周知を図り、見学者にも参加を呼び掛けている。
見学希望者の希望日程に応じて受け入れ、園の特徴等を丁寧に説明している
見学の申し込みは電話や予約サイトから受け付け、できるだけ見学希望者の希望日に合わせて柔軟に対応している。利用希望の子どもの特性等を考慮した見学や相談にも応じている。見学は園長や副園長が案内し、パンフレットを渡して法人の理念に基づいた園目標を伝え、少人数で家庭的な雰囲気の中で、年齢別保育・異年齢保育の両方を取り入れながら自由保育を基本としていることを伝えている。他にも勉強や教え込む保育等はないこと、園長の特技を生かして5歳児はサッカーに取り組んでいること等を説明して、見学者の理解を得るようにしている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園前の個別面談で園のしおりについて丁寧に説明し、書面で同意を確認している
入園前の面談は個別に行い、事前に園のしおり(重要事項説明書)も配布して、家庭でゆっくりと読んできてもらうように依頼している。個別面談は、園長から園のしおり(重要事項説明書)の内容を説明して、質問に答えている。提出された書類の内容の確認と共に、保育士は子どもの成長発達や持ち物、慣れ保育について確認と説明を行い、看護師は健康記録の書類の確認をしながら、詳細に内容を確認している。離乳食中の子どもや食物アレルギーのある子どもの場合には、栄養士が園の食事の説明と共に保護者の対応方法等を確認している。
保護者が答えやすいよう工夫した書式を使用して、保育に必要な情報を把握している
入園時には、保育の必要な一人ひとりの子どもや保護者の個別事情等を、法人として統一した書式に保護者に記載してもらい、個別面談で内容を確認して把握している。「児童票」には児童の成育や家庭、心身の発達等、入園までの生活状況を記載してもらい、入園後の保育に役立てるものであることが、記入の仕方に記載して説明されている。健康記録には予防接種歴や乳幼児健診の受診状況、体質的な特徴、アレルギー等を記載してもらい、生活状況には出生から現在までの子どもの心身の発達の様子を、詳細な質問に答えてもらう形式にして把握している。
転園や卒園の際には、子どもや保護者の不安解消や支援に努めている
転園する保護者が不安な様子の時には、担任や主任が相談に応じており、保護者の要望があれば転園先の園への情報提供にも対応している。また就学に向けて私立小学校の受験や、就学支援シートを活用したい保護者には、書類の作成を援助している。他にも5歳児全員の保育所児童保育要録を作成して、就学先の小学校へ送付し、子どもの育ちを引き継いでいる。3月には園全体でお祝い会を開催して、いつでも遊びに来られることや、毎週土曜日の卒園児向けサッカー教室、夏休みの小学生ボランティア等を伝え、継続した支援に努めている。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
保育の計画や子どもの育ちを、確認時期や手順を定めて定期的に実施している
毎月の指導計画の振り返りは月末にグループ打合せで行い、その内容を踏まえて翌月の計画の立案を行っている。年間保育計画は3か月毎に各グループで話し合い、期の振り返りと見直しをして記録に残している。個別計画が必要なクラスや子どもには、定期的に保育計画を立案し、その様子を保育日誌に記録して振り返りを行い、次の計画へと繋げている。他にも定期的に、「保育のねらい兼評価表」を使用して一人ひとりの子どもの育ちを確認し、その内容を保育の計画や個別計画に反映させ、必要な内容をリーダー会や職員会議で情報共有している。
個別計画が必要な子どもには、定期的に計画の作成と見直しを丁寧に行っている
0、1、2歳児にはグループの月の計画と共に、一人ひとりの子どもの個別指導計画を作成している。指導計画の書式はグループの計画と個人の計画を1枚に記載し、連動した取り組みができるよう工夫されている。例えば2歳児の12月の個別指導計画には、前月の子どもの姿を踏まえて「今月の望ましい生活・遊び」に「身の周りを清潔にする」が記載され、「保育者の配慮」には食後の声かけの工夫や子どもと一緒に確認すること等が記載されている。個別計画には思いを表現することや言葉で伝える事、保育者の受けとめる姿勢等が丁寧に記載されている。
日々の子どもや保護者の状況の変化等は、毎日のリーダー会で情報共有している
園では毎日昼に、看護師や栄養士を含めたリーダー会を開催して、午前の保育や子どもの様子、ケガ、トラブルの情報等を報告し合っている。その内容をリーダーが各グループの職員へ報告することで、全職員が情報共有できるようにしている。さらに、記録を事務所の職員出退勤打刻システムの側に表示して、非常勤職員へも伝わるよう工夫している。特に検討が必要な場合は職員会議で話し合い、様々な職員の意見を参考にしながら対応方法を統一するようにしている。保護者や子どもの状況の大きな変化は職員会議の中で伝え、職員間の情報共有に努めている。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
一人ひとりの子どもの全体的な姿を把握しながら、保育を行っている
園では子ども一人ひとりの成長を定期的に記録し、保育を担当する職員間で把握して保育を行っている。毎月身長体重測定を実施して、子どもの身体面の成長を継続して記録して把握している。さらに年間指導計画に基づいた「保育のねらいと内容(兼評価表)」を使用して、子どもの成長発達の姿を確認しながら把握している。他にも子どもを取り巻く環境の変化等は、送迎時や個人面談で聞き取り記録して把握する等、子どもの全体的な姿を把握したうえで、保育を行うようにしている。その内容は、職員同士でも情報共有するようにしている。
個々の子どもの特性に合わせた支援を心掛けた、インクルーシブ保育を展開している
園では様々な配慮や支援の必要な子どもたちを受け入れており、その子どもに必要な職員配置や環境設定、配慮に努めながらインクルーシブ保育を展開している。食物アレルギーのある子どもには、医師の診断の下、除去食や代替食を提供し、配慮の必要な子どもには個別支援計画を作成して、集団の中で適切な援助や支援により、他の子どもと育ち合えるようにしている。特に3、4、5歳児グループではインクルーシブ保育を行い、集団の中で子ども達がお互いに刺激を受け合い、育ち合えるよう関り方等を工夫し、共有し合いながら援助している。
就学を見据えた交流保育の中で、様々な体験を通して集団行動や社会性を育んでいる
就学に向けて、大きな集団活動の楽しさを感じること等をねらいの一つとして、法人3園の交流を実施している。3園のサッカー交流試合や、区の取り組みに参加して田植えや稲刈りに出かけ、一緒にお弁当を食べ、遊びながら交流している。さらに同じ小学校へ就学する地域の保育園と、ハロウィンで仮装を見せ合う等の交流も楽しんでいる。地域の学び舎の活動の活発化により、5歳児が就学前に小学校を訪問して、校内を見学し1年生の教室で授業体験をする等、小学校生活を疑似体験することで、就学への不安を軽減し期待感を膨らませる機会となっている。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
全クラスで連絡帳を使用して、子どもの様子を家庭と伝え合っている
0、1、2歳児は、生活面の把握ができるフォーマットが記載された連絡帳を使用して、家庭と園で子どもの生活面を把握できるようにしている。3、4、5歳児は自由記載の連絡帳を使用して、その日の子どものトピックスを記載したり、同じ活動をした時にはグループ通信を貼り、保護者へ伝えている。登園時には連絡帳の内容を確認しながら子どもの視診を丁寧に行い、保護者にも直接子どもの様子や健康状態を確認してから受け入れている。子どもの様子や保護者の心配に応じて、看護師にも視診してもらう等しながら、健康状態を確認している。
基本的な生活習慣が身に付くよう、保護者と連携して援助しながら取り組んでいる
グループの年間指導計画には、年齢や発達に応じた基本的な生活習慣の取り組みを計画し、保護者会や園だより等で保護者へ伝えている。さらに個人差が大きいことを考慮し、年齢により一人ひとりの子どもの計画を作成している。その取り組みや援助方法、子どもの様子等は、連絡帳や送迎時に保護者へ伝え、園と家庭で連携して取り組む事を大切にしている。園で上手にズボンを履けたことを子どもの前で伝える事で、子どものやる気に繋げたり、子どもによっては連絡帳で伝えさりげない援助で進める等、個々の様子に応じた援助を心掛けながら取り組んでいる。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
自由保育と一斉保育等、集団と個別のバランスを取りながら保育を行っている
保育園における生活が集団生活になってはいるが、その中でも個々の子どものペースを大切にできるよう、様々な配慮や関わりに努めている。特に3歳児以上のグループでは自由保育を基本として、毎日子どもが自分でやりたいことを決めて取り組めるよう、環境を工夫し、職員が連携して援助している。さらにその中に、あえて一斉保育や異年齢保育等を取り入れて、集団と個別のバランスに配慮した保育を展開している。5歳児では一人ひとりの子どもがやりたい事を伝え合い、どうしたらやれるかを話し合いで決め、自分達で納得して遊びを展開している。
言葉に対する感覚を育めるよう、発達に応じた話し合いの機会を大切にしている
発達に応じて、子ども同士の話し合いの機会を多く取り入れている。トラブル等の際には、サイコドラマのような客観的な事象を捉える機会を設定することで、子ども達が同じ土台のもとで話し合いができるように工夫している。友達同士のケンカや怪我の場面を、職員が前後を含めて再現して見せることで、子ども達が問題解決等の糸口を発見しやすいように工夫している。また3歳児では自分の気持ちや想いを言葉で表現する機会として話し合いを行う等、年齢に応じて子どもが言葉に対する感覚を養えるように、子ども同士の話し合いの機会を大切にしている。
遊びや生活の機会を設定し、子どもが自分の気持ちを調整する力を育んでいる
保育室は遊びの種別に分けて玩具を設定し、コーナーを設けて、子どもが好きな遊びに取り組めるよう工夫している。子ども達は毎日その場所で遊びながら、お互いの遊びを自然に尊重することを学んでいる。また一緒に同じ遊びをする中で、玩具の取り合いや譲り合い、共有を繰り返し、一緒に遊ぶ楽しさを実感しながら自分の気持ちを調整する力となっている。3歳児以上ではカードゲームや集団ゲーム等も取り入れて、ルールのある面白さや勝敗のうれしさ、悔しさを繰り返し体験することで、子どもが自分の気持ちを調整する力を育んでいる。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
季節の行事を子ども達が楽しみながら体験できるように工夫している
園では日本ならではの季節の行事を、子どもたちへ伝える事を大切にしている。年齢や発達に合わせて由来や内容を、子ども達が楽しみながら知ることが出来るよう、各グループで取り組んでいる。例えば端午の節句では、グループ毎に由来を伝えながら、鯉のぼり制作を子ども達が楽しんでいる。5歳児は一番大きな鯉のぼりを作ろうと、部屋中に布を広げ絵の具等を使用して全員で制作し、完成すると園庭に吊るしている。他のグループの鯉のぼりもフェンスに貼り付けると、園庭中が自分たちの鯉のぼりでいっぱいになった様子に、感激の声があがっている。
5歳児ならではの行事を通して、友達と協力してやり遂げる満足感を味わっている
運動会では5歳児が自分たちの話し合いで、パラバルーンを披露することに決めて、練習に取り組んでいる。なかなか上手く行かず、練習を繰り返す中で、やる気を失う子どもに対して、意欲的な子どもが怒りをぶつけてしまう場面も見られている。どうしたら相手に自分の気持ちを伝えられるのかを話し合いながら、練習の仕方や伝え方を変えることで、少しずつやる気のなかった子ども達も参加するようになっている。また特性のある子どもも参加できるように、子ども達が方法を考え、当日は全員でパラバルーンを披露し大きな拍手に満足感を味わっている。
行事前後の子ども達の様子を、連絡帳や通信、口頭で保護者へ伝えている
4月上旬には年間行事予定表を保護者へ配布して知らせ、月末に発行している園だよりにも月の日程を掲載して、保護者が予定を調整しやすい様に配慮している。さらに本園の12月の園だよりには、2月の進級式や3月の卒園式の日程と内容を掲載して、保護者へ知らせている。行事が近くなると、子ども達の話し合いや取り組みの過程等を連絡帳やグループ通信で知らせたり、送迎時にも直接様子を知らせて、心配している保護者が安心感が持てるようにしている。同時に家庭でも子どもと一緒に、行事への期待感が持てるようにしている。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
延長保育の時間は、1歳児室を使用して子どもが安心して過ごせるようにしている
本園では20時15分、分園では19時15分までの延長保育を実施して、保護者の就労支援に努めている。本園では延長保育は夕方18時15分に2階の1歳児室に集まり、調理室手作りのおにぎりとお茶の補食を食べてから遊んでいる。夕方の小腹がすく時間帯に手作りの温かい補食を食べる事で、子どもが安心してお迎えを待てるようにしている。さらに1歳児室を使用することで小さい子どもは安心して遊び、3、4、5歳児クラスの子どもたちは1歳児室に行くことで、小さい子どもに配慮して、静かに落ち着いて過ごせるようにしている。
延長保育の時間帯は、職員体制や戸締りを徹底して安全にも留意している
職員は子どもの保育時間に応じて週ごとのシフト勤務を行い、時間帯を固定した非常勤職員も配置して、子ども達が安心して過ごせるように配慮している。さらに使用していない保育室の戸締りを徹底して、保護者のお迎えの際にはカメラで顔を確認してから玄関を開錠している。分園では送迎ステーションでの保育やバスの送迎には、必ず本園や同一拠点の系列園の職員が付き添い、直接保護者対応を行うようにしている。さらにマニュアルや手順書を詳細に作成して職員間で把握し、掲示等も行い常に確認しながら安全に対応できるようにしている。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
無添加の自然食品を取り入れて、栄養バランスの取れた美味しい食事の提供に努めている
園では2週間サイクルの献立を作成し、できるだけ添加物の含まれない自然食品を取り入れ、栄養バランスや子どもに優しい味付けを工夫している。普段から胚芽米のご飯を提供し、さらに食物アレルギーの要因となる食材に対応して、パンはグルテンフリーとして米粉パンにしている。また地元の食材を使用した世田谷大根カレー等を提供し、子ども達に喜ばれている。様々な食材を取り入れることで、カルシウム摂取も牛乳に頼らず、多様な食材から必要な栄養素を接種できるようにしている。また午後食にも腹持ちの良い献立を提供する等の工夫もしている。
全年齢で食育活動に取り組み、子どもの食べ物を大切にする気持ちを育んでいる
本園、分園共に全年齢で子どもが野菜を見たり触れたり、匂いや感触を実感できる機会を設けている。事前に絵本等でイメージを膨らませてから実際の野菜を見たり触れることで、子どもの興味関心を高めている。他にも野菜の栽培活動を通して、成長や実がなる様子を観察し、4、5歳児では子どもの関心からおにぎり作りやサラダ作りの調理活動を行い、食事ができるまでの過程や、作り味わう楽しさを体験している。野菜に触れ、自分で栽培した野菜を調理して味わう体験を通して、食材への苦手意識が減り、食べ物を大事にする姿や気持ちを育んでいる。
地域資源を活用し、子どもの食に関する実体験を大切にして、食への関心を高めている
5歳児は区の農業体験の取り組みに参加して、田植えと稲刈りの実体験をしている。30分以上かけて田んぼへ出かけ、地域の人に田植えの方法や、稲刈りではカマの使い方も教えてもらい、交流しながら収穫を体験している。そのお米は12月には精米したもち米として受け取り、餅つきに使用する予定となっている。またパン作りの際には、子ども達が地域のお店に出かけてお店の人とやり取りをしながら買い物を体験している。分園では野菜の納品の様子を間近で見られる環境を大切にして、子ども達の興味関心を高めている。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
保育士と看護師が連携して、子どもが健康に関心を持てるよう取り組んでいる
子どもが健康に関心を持ち意識して取り組めるよう、毎日の生活や遊びの中で、保育士が子どもの発達に合わせながら援助して、清潔になることの気持ちよさ等を知らせている。食前やトイレの後には手洗いすることを知らせ、戸外遊びの後にはうがい等も、一緒にやりながら身に付くように援助している。さらに3歳児からは看護師からの指導の時間を設け、3歳児にはイラスト入りのポスターを使用し、4、5歳児には手洗いチェッカーを使用してバイキンが見える工夫をし、子ども達が手洗いの大切さを実感できるように工夫して知らせている。
安全計画を作成して、職員や子どもの安全意識の向上に取り組んでいる
園では安全指導計画を作成して、施設・設備点検の安全点検やマニュアルの策定と共有、児童・保護者に対する安全指導、職員の実践的な訓練や研修等に取り組んでいる。例えば「事故防止チェックリスト」を使用して、毎月各グループで備品や遊具玩具の点検を行い、さらに散歩コースや公園に関する自主点検として、「公園の安全点検」表を使用し、毎回利用前に点検を実施して記録に残している。子どもへの安全指導計画を期毎に作成して、玩具の使い方や公園での過ごし方、交通ルール等を年齢に応じて知らせ、子どもの安全意識の向上に取り組んでいる。
子どもの健康に関する情報を保護者へ提供して、子どもの健康維持に取り組んでいる
入園時には健康記録の内容から子どもの健康状態を把握し、入園後は毎月身長体重測定を行い、定期的な嘱託医の健康診断や歯科検診を実施して、子どもの成長や健康状態を把握している。その結果は全て保護者へ報告することで、病気の早期発見・早期治療に繋がるようにしている。園内で感染症が発生した際には、保護者向けにわかりやすく症状の写真を掲載し、グループ毎に掲示して注意喚起に努めている。さらに毎月の園だよりには、前月の園内の感染症の罹患者数を掲載し、その季節に多い感染症等も掲載して、子どもの健康に関する情報を提供している。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
子育てや就労等、保護者の個々の事情に配慮して支援に努めている
園では就労支援として、急な延長の申し込みにはいつでも応じており、17時までの申し込みには補食の対応もしている。また入園時には本園では布団、分園ではコットや毛布等の寝具を、園から無料貸与している。更に避難靴や防災頭巾も園で用意する等して、保護者の負担軽減に努めている。また送迎時の保護者の様子や連絡帳の記載内容に応じて園から声をかけ、担任や園長が相談に応じ、状況により保育時間の変更等にも対応している。配慮を必要とする家庭には、定期的に相談に応じながら、保護者と連携した援助に努めている。
保育参観や参加を通して園での我が子の姿をみてもらい、安心感に繋げている
随時保育参観・保育参加を受け付けており、保護者が自分の都合で参加しやすいようにしている。本園では1日各階ごとに1名の参加、分園では1日2名の参加に限定して、年齢や希望に応じて外から見てもらう保育参観や、保育参加では保育の手伝いとして絵本や紙芝居を読んでもらい、室内遊びや園庭、散歩等にも一緒に出掛け、子ども達と遊ぶ体験をしている。終了後にはアンケートを実施して、保護者の感想や子どもの発達の姿等を保護者と共有し合っている。「園で一人でやれる姿に安心した」等の声が寄せられ、保護者の安心感に繋がっている。
分園から本園への移行では、子どもたちが安心して進級できるよう配慮している
分園の2歳児は、3歳児クラスへの進級時に本園や系列園へ転園できるようになっている。その為秋頃から1か月に1、2回程度、2歳児が本園へ遊びに行くようにしている。分園の少人数の中で過ごしている2歳児が、本園の2歳児と一緒に過ごす体験を徐々に増やし、12月には週1回、3月の最終週は本園で一日過ごせるようにしている。最初は沢山の子ども達や保育室に圧倒されて、職員の傍から離れない子や不安な様子の子どもも、回数を重ねる毎に慣れ、本園の子ども達と遊んで過ごせるようになり、親子共に安心して進級できるように取り組んでいる。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域との関わり合いの中で、子ども達の多様な体験の機会を増やしている
本園では地域の高齢者施設と定期的に交流し、3、4歳児が数人ずつ出かけ、折り紙等をして高齢者の方と親しんでいる。またハロウィンでは5歳児が、近隣の保育園と公園で衣装を見せ合う等の交流をし、事前にお願いしていた近隣のお店へ、お菓子を貰いに出かけている。分園では「のびやか広場」の行事で近隣の小学校の施設を借りたり、ハロウィンでは商店街の店舗に協力してもらい、子どもたちが仮装して出かけ地域の人と交流する機会を増やしている。また地域に開設されたグラウンドに出かけて遊んだり、プロのスポーツ選手との交流も楽しんでいる。
地域子育て支援事業やボランティア等、子ども達が様々な人と交流できるようにしている
本園では地域子育て支援事業として保育所体験を行っており、参加者の親子がホールで同じ年齢の在園児と交流したり、5歳児が数名お手伝いとして参加して、優しく赤ちゃんと遊ぶ等の交流をし、参加の保護者から好評を得ている。5歳児も参加するのがうれしく、順番がくるのを楽しみにしている。園の夏祭りには、保育所体験に参加した人や卒園児を招待しており、在園児との楽しい交流に機会となっている。他にも保育実習生の受け入れや小中高生のボランティア、職業体験も受け入れて、子どもたちが職員以外の様々な人と交流できる機会となっている。
【講評】
子どもに関する情報を外部とやり取りする際には、必ず保護者の同意を確認している
重要事項説明書の説明の際に、個人情報の使用について、園内の様子を伝えるためにビデオや写真の記録を行うことがある事、取得した情報は厳重に保管し活用する事、希望しない人には事前・事後共に申し出てもらうことで、動画や画像を消去し使用しない事を説明して、保護者の同意を確認している。子どもの怪我で受診が必要と判断した場合には、保護者へ電話連絡を入れて、同意を得てから受診するようにしている。また法人の広報誌やSNS、職員研修等で子どもの写真を使用する際には、事前に保護者に確認を得るようにしている。
子どもの人権及びプライバシーに配慮した環境設定や、対応方法の見直しをしている
園では子どもの人権やプライバシーに配慮して、オムツ交換は沐浴室やトイレ内で行い、着替えは部屋のカーテンを閉めて、0、1、2歳児は場所を決めて、全裸にならない着脱の援助を心掛けている。3、4、5歳児は自分のロッカーの前で行い、全裸にならない方法を指導している。また基本的に排泄や着脱の介助は同性介助にして、職員も子どもも負担なく過ごせるようにしている。さらに身体測定は下着着用で行い、その機会に保育士が絵本を使用しながら、子ども自身が自分の体を大切にする意識が持てるよう、子ども達と話し合う時間を設けている。
研修や掲示等を通して、職員や保護者の虐待防止への意識の向上に努めている
法人では人権擁護(虐待)委員会を設け、各園毎に担当者を決めて勉強会や研修を実施し、子どもの人権擁護や虐待防止に取り組んでいる。その取り組みの一環として、本園・分園共に区の「対応基準チェックリスト」を使用して、年2回保育者自身が日頃の保育を振り返り、その集計結果のフィードバックを行うことで、職員の子どもへの適切な関わりの意識の向上に努めている。園の階段の壁には、区からのお知らせ「子どもの権利」「子どもの最善の利益」等のポスターを掲示し、職員と共に保護者の子どもの権利擁護の意識の向上へ繋げている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
各種マニュアルや手引書を整備し、安全計画には見直しの時期を明記して実施している
法人では保育に必要な各種マニュアルを整備して、園では事務室に設置している。さらにその中から、主だったマニュアルや手引書を各グループに配布して、職員がいつでも確認できるようにしている。中でも災害時の避難経路図や不審者対応、事故急病発生マニュアルはわかりやすいフローチャートを作成して、各クラスに掲示されている。園の安全計画には、マニュアルの作成後は職員会議・リーダー会議で周知を図ると共に、職員が閲覧できるようにする事が明記されている。マニュアル一覧表には、作成時期と見直しの時期を明確に記載し、実施している。
定期的な点検や見直しの時期を定めて、見直しや修正等を実施している
園ではグループ毎に年間指導計画を作成しており、期毎にグループで見直しを行い、年度末には総括を実施している。その内容は職員会議でその都度報告を行い、職員間で共有し学びを深めながら、次期や次年度の保育計画や全体的な計画の見直し、修正に繋げられるようにしている。さらに年度末には各職務、係等の年間の取り組みの反省を行い、その内容を次年度に反映させるようにしている。園のしおりやパンフレットの見直しは1月中に実施して、新入園児に最新版を配布している。他にも施設の安全点検や整備等、時期や手順を定めて実施している。
運営内容の見直しには、保護者や職員の意見を反映するように努めている
日々の連絡帳や送迎時のコミュニケーション等を通して、保護者からの要望や意見を職員が把握して、リーダー会で情報共有している。また保護者会や保育参観・参加、個人面談の機会には、保護者の意見や要望等を聴き取り、アンケート等も実施して把握するようにしている。すぐに対応できるものは対応し、検討が必要な場合には保護者へその旨を伝え、職員会議等で検討して報告している。職員からの意見は各種委員会や職員会議等で検討したり、法人3園の法人園長会や保育会議で検討する等して、運営内容に生かすようにしている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
理念の再構築をおこない、研修の場や年度末、年度初めに読み合わせる機会を持っている
法人として、理念を一般にも分かりやすい言葉に置き換える再構築の取り組みを進めてきたが、昨年度完成し、パーパス、ミッション、バリュー、ビジョン等を明示している。それらの理念・方針に基づく年間の支援テーマも定めており、本年度は「己に向き合い自他とのかかわりを深める」を掲げている。言い換えると自己覚知であるが、若手職員には理解が難しいため、自己理解、自己開示といった段階を踏んで自己覚知に至れるように、かみくだいて説明している。昨年度までの支援テーマも並べる形で各保育室に掲示し、いつでも思い起こせるようにしている。
掲示物や行事の際の挨拶等、機会を捉えて、園の大切にしている考えを伝えている
保護者に対し、法人の大切にしている考えをポスター掲示により知らせている。園の理念については、入園前の面談や保護者会等の機会に伝えている。また、卒園児の記念制作として、理念を表現した作品を玄関に飾っている。保護者参加行事の際にも、終わりの園長からの挨拶の中で、自分たちで話し合い、主体性を発揮しながら作り上げた行事であることを説明する等、園の理念を行事にも反映させていること等が伝わるよう、機会を捉えて説明している。
重要な案件があれば、職員会議、保護者会、文書配布等で理解を得ながら進めている
園内では重要事項について、主に職員会議で周知している。次年度に向けて、区の「認可保育所等活用型学童クラブ事業」に手を挙げるにあたり、事前に園長から職員会議で説明をおこなった。就学後の支援については、これまでにもサッカー教室等を実施してきており、特に反対意見等は聞かれなかったようである。保護者に対しては、年長児クラスの保護者会で説明すると共に、内定後に各家庭に文書を配布して、主旨等を伝えている。問合せには個別に対応し、使用設備等の具体的な説明は改めて年度内に実施予定としている。