評価結果

標準の評価

基本情報

【事業所名称】

きたひだまり保育園

【サービス種別】

認可保育所

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

理念『かけがえのない命をはぐくむ場』

保育目標
1. 心身ともに健康な子ども(健康)
2. 誰とでも仲良くできる子ども(人間関係 人権)
3. 自分で考え行動できる子ども(自主性)

保育方針
「21世紀型保育」(子どもの自主性を引き出す保育)の実践をし、子どもが自己選択、自己決定できる環境を整えます。人的環境では「子どもと相談し対話的保育を行う」ことを、物的環境では「遊び込める空間をつくる」ことを考慮し、職員のチームワークの中で「否定語・禁止語・命令語・指示語」を使わない保育を目指します。

職員に求めている人材像や役割

・安全と安定した生活環境を保持し、情緒豊かに子どもたちと向き合えること。
・コミュニケーションをとりながら、保育を展開・発展さていこうと努力する姿勢があること。
・自分の立場や相手の立場を理解して、責任ある行動がとれること。
・自己研鑚に努め、情熱をもって業務に取り組めること。
・社会人として、自覚ある行動がとれること。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・子どもの成長や発見を心から楽しんだり喜んだりすることができ、子どもと共に感動・共感することができること。
・子どもの『最善の利益』を考えて行動すること。
・対人関係において『目配り』『気配り』『心配り』に努められること。
・柔軟に対応できる態度を身に着けること。

全体の評価講評

特によいと思う点

園の機能や専門性を活かした取り組みとして、毎週1回の園庭開放を行っている。園庭開放では、参加する子どもの年齢や月齢に応じて遊びの種類や場所を柔軟に変更し、同年代の園児と一緒に楽しめる工夫を凝らしている。地域交流として、町会主催の夏祭りに参加したり、近隣の高齢者施設を訪問している。また、同一町会に系列園4園があることから、発表会に招待し合ったり、一緒に遊ぶ機会を設けて、園内に留まらない広い人間関係の中で子どもたちが成長できる環境がある。園を超えたつながりがあり、安心して小学校に進学することができている。

核家族が一般的となり、保護者の働き方も多様化している昨今、仕事と育児の両立の困難さから配慮が必要な家庭も増えている。保育士も、同様の理由から人材不足が顕著になっている。園では保育だけでなく保護者支援にも力を入れており、保護者に寄り添う姿勢を大事にしている。悩みを抱えている保護者への接し方・伝え方を職員全員で話し合い、ブレのない対応を心がけている。また、ネットスーパーと契約し、個人がネットで注文した品を園の玄関に届けてもらい、職員の退社時、保護者のお迎え時に持って帰ることができるサービスを提供している。

向こう3年間の中・長期計画を園独自で策定し、これを踏まえて単年度計画を策定している。単年度計画には、冒頭に「きたひだまり保育園運営方針について」を添え、園長の言葉で当該年度の重点課題を説明しており、中・長期計画との連動性が明らかに見て取れる工夫を行っている。また、事業計画と事業報告(「事業実績評価報告」)は、業務の効率化を踏まえ、同一の様式に記載することとして、事業計画に掲げる項目毎に当該年度の実績と評価(5段階評価と講評)を記載するユニークな体裁としている。講評での反省点は、次年度に活かしている。

さらなる改善が望まれる点

大規模災害に遭遇した場合に備えて策定するBCPは、現在法人で統一のものが策定されているが、園の置かれた環境や施設の特徴、地域住民との関係性を踏まえ、園独自のものを策定することが期待される。また、BCPは発災時の事業継続の方法、園の機能が停止した状態から復旧までの手順等を予め取り決めておく計画であるため、今後は園運営の停止基準を明示すると共に、復旧までの手順を記載することが求められる。BCPは、保護者・近隣地域の関係機関・消防署等に幅広く開示し、一丸となって危機を乗り越える体制の整備が期待される。

園が職員に求める長期的な展望(キャリアパス)は、現在法人本部で策定中の段階であり、その早期策定と周知が期待される。キャリアパスには、職種及び職層毎の職責、職務の内容、滞留年数、求められるスキルレベル、賃金水準、昇進・昇格の基準等について具体的に明示することが求められる。キャリアパスを明示することにより、職員のモチベーションアップにつながるよう、十分な周知と説明が重要である。また、年度毎に作成する研修計画とは別に、職員に明示したキャリアパスを実現するための、体系的な人材育成計画の策定も期待される。

職員一人ひとりの個人別育成計画の充実が望まれる。現在は年度毎の目標管理シートの中で、目標や参加してみたい研修及び成果をまとめ、個人別育成計画として位置づけている。個人別育成計画は、キャリアパスに基づき、入職から将来までの長期的且つ継続的な職員の育成を実現するためのものであり、いつでも職員自身が振り返ることができることが大事である。個人別育成計画には、スキルアップに向けて求められる具体的な技術水準、専門知識、有用な資格等を盛り込むと共に、職員の希望を踏まえた具体的な取り組みを明示することが期待される。

事業者が特に力を入れている取り組み

法人のマニュアルと園独自のマニュアルを作成して、様々な場面で活用している。職員指導を行う際は必ずマニュアルの内容を踏まえて行い、職員にわからないことがあると自らでマニュアルの内容を確認し、園長や指導職に業務の確認を行うようにしている。更に今年度は園外保育マニュアルを職員へ周知し、出かけたことのない場所は事前に必ず下見をすること、散歩中の危険箇所を把握し合うこと等を職員間で徹底している。散歩では人数確認チェック表を使用する他、午睡チェックの際は他の業務と兼ねて行わない等、業務水準の向上に努めている。

子どもの発達を考慮しながら、様々な工夫を凝らした感触遊びや表現活動を保育に取り入れている。園庭では土や砂、水、泥の感触を年間で楽しみ、ごっこ遊び等が展開できる素材や遊具を用意している。保育室にはお絵描きや製作に取り組めるように素材や廃材、用具を用意する他、スライムや泡、氷、絵具、粘土等を遊びに取り入れて、感触や表現する楽しさを味わえるようにしている。夏には0歳児室にウォーターマットを手作りして、全身で感触遊びを楽しめるよう工夫する他、全園児で海の様々な生き物を作り、長い廊下で海を表現して楽しんでいる。

0歳児は食事と遊びの場所を分け、個々の子どもの離乳や生活リズム等に応じて落ち着いて食事ができるようにしている。1・2歳児では子どもの動線を考慮した食事場所を設定し、個々に声をかけながら食事の準備ができた子どもから自分のペースで食事ができるよう配慮している。4・5歳児は保育室やホール等で、おしゃべりをしながら一緒に食事を楽しんでいる。更に季節や行事が感じられる献立を取り入れ、クリスマスにはお子様ランチ風に盛り付けたり、節分では鬼のカレーライスを提供する等、子どもたちが食事を楽しめるよう工夫している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:在園児58名(53世帯)の保護者(お子さんが複数通園されている場合は年齢の低いほうのお子さんについて回答を得る)。
  • 調査方法:アンケート方式  
    アンケート方式を採用。標準調査項目に独自項目を追加したアンケートと案内文、共通評価項目のねらいを返信用封筒に同封し、園職員を通じて保護者へ配布。ポストへの直接投函と、園内に設置した箱で並行して回収を行い、弊社事業所にて集計を行った。
  • 有効回答者数/利用者家族総数:34/53(回答率 64.2% )

利用する園児の保護者53名を対象にアンケート調査を実施し、34名から回答を得た。
総合的な満足度は、「大変満足」64.7%、「満足」32.4%を合わせると97.1%の高い満足度が得られている。
「心身の発達に役立つ活動」、「興味や関心が持てる活動」、「ケガや体調変化への対応」、「子どもを尊重した対応」、追加項目「登園時に子どもの様子についての把握・確認があるか」、追加項目「子どもが生活するところは落ち着いて過ごせる雰囲気か」の項目では、満票という極めて高い支持が得られた他、追加項目「担当保育士は子どもの良いところや個性を認めているか」、追加項目「お迎え時に子どもが満たされた表情をしていることが多いか」、「行事日程の配慮」、「職員の接遇・態度」、「保育内容の説明」等、多岐に渡る項目において9割台の非常に高い支持が得られる結果となった。アンケート全体の回答結果として、平均約88%の支持を集めている。
自由記述では、「先生たちはとても親切」、「多くの職員の方が子どもの名前を覚えてくれている」等の職員の人柄や対応に好意的なコメントが多く見られた。

アンケート結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか

はい 34名 (100%)

「はい」の回答が100%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%となった。満票という極めて高い支持が得られた他、追加項目「子どもの発達に合わせた豊かな感性を育む活動・遊び等が行われているか」では、9割を超える非常に高い支持を集めている。

2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか

はい 34名 (100%)

「はい」の回答が100%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%となった。満票という極めて高い支持が集まり、前項と併せて活動に対する理解が広く得られている。

3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか

はい 31名 (91%)
どちらともいえない 2名 (6%)
無回答・非該当 1名 (3%)

「はい」の回答が91.2%、「どちらともいえない」が5.9%、「いいえ」が0%となった。食事提供については、9割台の非常に高い支持を集めている。

4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか

はい 21名 (62%)
どちらともいえない 12名 (35%)
無回答・非該当 1名 (3%)

「はい」の回答が61.8%、「どちらともいえない」が35.3%で全体の「どちらともいえない」の割合の中で最も高く、「いいえ」が0%となった。自然や社会との関わりについては、「どちらともいえない」の回答がやや高く、6割台の支持となった。

5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか

はい 29名 (85%)
無回答・非該当 5名 (15%)

「はい」の回答が85.3%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%となった。「無回答・非該当」を除くと、満票に迫る極めて高い支持を獲得している。

6.安全対策が十分取られていると思うか

はい 30名 (88%)
どちらともいえない 3名 (9%)
無回答・非該当 1名 (3%)

「はい」の回答が88.2%、「どちらともいえない」が8.8%、「いいえ」が0%となった。「無回答・非該当」を除くと、非常に高い支持が示されている。

7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か

はい 32名 (94%)
どちらともいえない 2名 (6%)

「はい」の回答が94.1%、「どちらともいえない」が5.9%、「いいえ」が0%となった。行事日程の設定については、9割台の非常に高い支持を集める結果となった。

8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか

はい 31名 (91%)
どちらともいえない 2名 (6%)
無回答・非該当 1名 (3%)

「はい」の回答が91.2%、「どちらともいえない」が5.9%、「いいえ」が0%となった。園との信頼関係は、9割台の非常に高い支持が得られている。

9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 31名 (91%)
どちらともいえない 3名 (9%)

「はい」の回答が91.2%、「どちらともいえない」が8.8%、「いいえ」が0%となった。9割台の非常に高い支持が得られた他、追加項目「子どもが生活するところは落ち着いて過ごせる雰囲気か」では満票という極めて高い支持を獲得している。

10.職員の接遇・態度は適切か

はい 32名 (94%)
どちらともいえない 1名 (3%)
いいえ 1名 (3%)

「はい」の回答が94.1%、「どちらともいえない」が2.9%、「いいえ」が2.9%となった。9割台の非常に高い支持が得られた他、追加項目「保育士や他の職員の姿勢や対応はだいたい同じか」では、8割台の高い支持を集めている。また、自由記述では、職員の人柄や対応に好意的なコメントが寄せられている。

11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 34名 (100%)

「はい」の回答が100%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%となった。病気やケガへの対応については、満票という極めて高い支持を集める結果となっている。

12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 24名 (71%)
どちらともいえない 4名 (12%)
いいえ 1名 (3%)
無回答・非該当 5名 (15%)

「はい」の回答が70.6%、「どちらともいえない」が11.8%、「いいえ」が2.9%となった。「無回答・非該当」を除くと、高い支持が示されている。

13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか

はい 34名 (100%)

「はい」の回答が100%、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%となった。満票という極めて高い支持が得られた他、追加項目「担当保育士は子どもの良いところや個性を認めているか」では、9割を超える非常に高い支持を集めている。

14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか

はい 28名 (82%)
どちらともいえない 4名 (12%)
無回答・非該当 2名 (6%)

「はい」の回答が82.4%、「どちらともいえない」が11.8%、「いいえ」が0%となった。情報の取り扱いについては、8割台の高い支持が集まる結果となっている。

15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 32名 (94%)
どちらともいえない 2名 (6%)

「はい」の回答が94.1%、「どちらともいえない」が5.9%、「いいえ」が0%となった。9割台の非常に高い支持が得られた他、追加項目「園からのたよりなどで日々の子どもの様子や気持ちを知ることができるか」では9割台、追加項目「お迎え時に子どもの様子についての話があるか」では8割台の高い支持を集めている。

16.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 28名 (82%)
どちらともいえない 2名 (6%)
いいえ 1名 (3%)
無回答・非該当 3名 (9%)

「はい」の回答が82.4%、「どちらともいえない」が5.9%、「いいえ」が2.9%となった。「無回答・非該当」を除くと、非常に高い支持が示される結果となった。

17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 25名 (74%)
どちらともいえない 3名 (9%)
いいえ 2名 (6%)
無回答・非該当 4名 (12%)

「はい」の回答が73.5%、「どちらともいえない」が8.8%、「いいえ」が5.9%で全体の「いいえ」の割合の中で最も高くなった。外部の苦情窓口の存在は、7割台の認識が得られている。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
園運営の理念・方針・保育目標等について、職員及び保護者に共有して理解を深めている

園運営の理念、方針、保育目標及び内容(ねらい)については園内に掲示すると共に、年度当初の職員会議において、資料を配布して読み合わせを行って確認している。園長は職員の理解が深まるよう、自身の言葉で目指す保育について直接説明している。保護者には入園面接時に重要事項説明書を参照しながら個別に説明すると共に、入園説明会でも全体に向けて説明している。入園後も、保護者懇談会で繰り返し説明している。また、園便りや各種配布物、掲示物やブログを通じて、目指す方向性や保育の意図について伝わるように周知している。

園内の最終判断は園長が行い、リーダーシップを発揮している

経営層(法人本部及び園長・主任・副主任)は、園が目指していること(理念・ビジョン、基本方針等)の実現に向けて、自らの役割と責任について、組織図及び職員業務分担表を作成して配布している。また、会議や昼礼の中で、必要に応じて話をしている。法人本部は、月2回理事長が各園を訪問し、園長のフォローや、運営上のアドバイスを行っている。主任・副主任は各クラスに入って直接保育現場の指導に当たるが、随時園長に報告・連絡・相談を行うことを徹底している。園長は全ての事項について最終判断を行い、リーダーシップを発揮している。

重要な検討事項は各会議で十分に検討し、決定事項は周知漏れのないようにしている

法人全体の重要な決定事項は、各施設長も出席する理事会で検討・決定する。決定事項は、施設長会で共有する。園内の重要な決定事項は、園長が取りまとめた検討事項を職員会議に提示して各クラスで検討し、その内容を乳児・幼児リーダーが取りまとめ、乳児リーダー会議・幼児リーダー会議で検討している。各リーダー会議で検討した内容は、再度クラス会議及び職員会議で検討して決定する流れとなっている。決定事項や決定経緯は、全ての職員に書面と口頭で確実に全員に周知する他、保護者にも配布物や掲示物で丁寧に周知・説明している。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
保護者の意向はアンケートの実施、意見箱の設置等、多様な手法を用いて把握している

保護者の意向は、毎年第三者評価の利用者アンケートを行って収集している。また、大きな行事後にアンケートを実施してその結果を分析して、次年度の取り組みの改善につなげている。更に玄関に意見箱を設置して、保護者がいつでも意見を投稿できるようにしている。職員の意向は、定期的に園長との個人面談を通じて把握している。個人面談にあたっては、職員が事前に作成する自己申告書に基づいて面談を行うこととしている。面談後は、指導職(主任・副主任)と共に、職員からの要望への対応や業務改善にどう活かすかを検討している。

保護者の職場復帰支援、待機児童の柔軟な受け入れ、一時保育等のニーズを把握している

地域の福祉の現状に関する情報は、市内の私立保育園園長会等に参加して情報を収集・整理し、地域の福祉ニーズを把握している。地域の福祉ニーズとして、保護者の心身の不調時に子どもを預けられる場所のニーズや、職場の異動による転園へのニーズを把握している。福祉事業全体の動向に関する情報は、私立保育園園長会や社会福祉協議会、自治体等からの報告・連絡により収集している。クラス定員の弾力化による待機児童対策への対応、保育園等の育児施設を利用していない育児家庭の社会参加支援、職場復帰を目指す保護者支援等のニーズを把握している。

3年間の中・長期計画を策定し、これを踏まえた単年度計画を策定している

課題を踏まえて園が目指していることの実現に向けて、令和6年度より3年間の園独自の中・長期計画を策定している。中・長期計画には、年度毎の最重要課題と、課題達成に向けて要する予算計画を立てている。単年度計画は、中・長期計画を踏まえて策定している。単年度計画の冒頭で、当該年度の園の運営方針について、最重要課題を再掲して園長の言葉で伝えている。事業計画及び事業報告(「事業実績評価報告」)は、業務の効率化を目指して同一様式に記載し、事業計画に沿って実績と評価(5段階評価と講評)を記載するユニークな体裁としている。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
職員が守るべき規範についてマニュアルを整備し、繰り返し確認して理解を深めている

福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理については、法人全体の統一マニュアル及び園独自の規程・マニュアル一式を全職員に配布し、職員がいつでも確認できるようにしている。新入職員は、法人研修で職員として守るべきマナーやあるべき姿勢を学んでいる。園独自で策定している職員の心得には、挨拶、身だしなみ、保護者対応、電話対応等、守るべきポイント等、具体例を用いて簡潔に記載されている。マニュアル類は配布して終わりではなく、年度当初に職員全員で確認すると共に、日常の会議等でも指導を行っている。

苦情解決に向けて、第三者委員と連携して早期解決につなげる仕組みを整えている

保護者が利用できる苦情解決制度があることは、重要事項説明書で明示している。園長が苦情解決責任者となり、話し合いを通じて解決に向けて改善していくことが記載されている。また、話し合いには基本的に第三者委員が立ち合い、客観的な見地から迅速な解決を目指す仕組みとなっている。苦情解決制度については入園後も繰り返し説明しており、いつでも保護者の目に留まるよう園内に掲示されている。不適切保育及び虐待の早期発見と防止に対しては「虐待防止マニュアル」を整備し、関係機関と連携して虐待の防止・早期発見・早期解決に努めている。

園の機能を活用して、園庭開放や育児相談を通じた地域貢献と地域交流に力を入れている

地域貢献に向けた取り組みとして、毎週水曜日の園庭開放及び保育所体験を行っている。園庭開放では、参加した子どもの年齢や月齢に応じて遊びの内容や遊ぶ場所を柔軟に変え、子どもたちが思い切り楽しめるように工夫している。また、園庭開放等の際に、保育士・看護師・管理栄養士を配置して育児相談も行っている。夏祭りやクリスマス会等の行事への参加をWEBサイトを通じて広く呼びかけると共に、園庭開放の参加者にも声をかけている。近隣の高齢者施設を訪問したり、福祉施設による展示会に子どもの作品を出展する等して地域交流を図っている。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
想定されるリスクを優先順を付けて把握し、それぞれに必要な対策を講じている

園が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスクとして、第一に災害(火災)、第二に侵入、第三に地震を掲げている。火災に対しては、毎月避難訓練を行って備えている。侵入に対しては園の周囲に死角がないようカメラを取り付け、職員室で常時モニタリングできるようにしている。地震に対しては備蓄品の管理を定期的に行い、随時入替補充を行っている。注意すべき感染症については、発生時に備えて対応フロー図を作成し、発症決定前と後の段階毎に、保護者への対応と園で行う対応、更には法人・行政等への報告手順を明示している。

園独自のBCPの策定と、BCPに定める内容の充実が望まれる

園運営を停止せざるを得ないような大規模災害に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している。BCPは法人全体のものが策定されているが、各園の実態を反映した園独自のBCPの策定が望まれる。現行のBCPには、発災に備えた平常時の準備と、発災直前・発災直後・発災後の時間経過毎に取り組む内容を具体的に明示している。BCPは、発災時の事業の継続・停止・復旧までの一連のプロセスを予め取り決めておくものであるため、BCP発動時の人員体制、園運営の停止基準及び復旧までの手順を明記し、充実することが求められる。

個人情報マニュアルに基づき、個人情報を始めとする重要な情報を厳重に管理している

園で扱う個人情報等の重要な情報については、個人情報マニュアルに基づき管理している。保護者には、入園時に重要事項説明書に基づき個人情報保護の概要について説明すると共に、個人情報の取り扱いに関する同意書を提出してもらっている。プライバシーポリシーは、いつでも確認できるよう園内に掲示している。実習生やボランティアにも、オリエンテーション時に資料を配布して注意喚起している。個人情報を始めとする機密事項はシステム上で管理し、アクセス権限を設けている。紙媒体は鍵付きのキャビネットに保管し、情報漏洩防止に努めている。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
多様な手法を活用して人材確保に努め、職員の育成に資する人材配置を行っている

職員の採用は、常勤職員は法人で一括採用を行っている。非常勤職員は、各園で必要な人材を採用している。採用にあたっては園の目指す理念・方針、保育目標の実現に向けて共に働けるかどうかのマッチングを大切にしている。希望者には、園見学を行っている。人材の確保に向け有料・無料の職業紹介、WEBサイトでの求人案内、転職フェア、実習生への働きかけ等、様々な手法を用いて取り組んでいる。園内の人材配置は、自己申告による職員の希望、職員の育成、職員同士の相性等を踏まえ、法人内異動も視野に入れて適材適所の人材配置に努めている。

キャリアパスの明示と、その実現のための体系的な人材育成計画の策定が期待される

人材定着と職員のモチベーションの維持向上に向けて、園が職員に求める職責に応じた長期的な将来展望(キャリアパス)の周知が期待される。キャリアパスには、園が将来理想とする人員体制を実現するために必要な職種と職層を整理した上で、職種及び職層毎に求められる職責、職務の内容、滞留年数、求められるスキルレベル、賃金水準、昇進・昇格の基準等について具体的に明示することが望まれる。キャリアパスは全ての職員に周知し、理解を深めることが必要である。また、キャリアパスを実現するための体系的な人材育成計画の策定が期待される。

職員一人ひとりの長期的且つ継続的な育成を目的とする個人別育成計画の充実が望まれる

職員の育成に力を入れている。法人研修、園外研修、講師を招いての園内研修、グループワークといった様々な形式での研修を計画的に行っている。園外研修への自主的参加を推奨し、受講者は講師となってグループワークで職員に共有することで、学んだことをより自分のものにすると共に、職場全体で保育への実践につなげている。今後は、職員一人ひとりの個人別育成計画の充実が期待される。現在は年度毎の目標管理シートの中で、目標、参加したい研修及び成果をまとめているが、長期的且つ継続的な育成の視点から内容を充実させることが求められる。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

2023年度の重要課題として、「子どもの自主性を引き出す保育」及び「子どもに相談する保育」の実践を掲げた。「子どもの自主性を引き出す保育」とは、子どもが主体的に決めて動くことを大事にするという共通認識のもとで保育を行うこと(人的環境)、及び、子どもが自分で選択して遊べる環境(物的環境)を整えることを意味する。「子どもに相談する保育」とは、子どもに対して否定語・禁止語・指示語・命令語を使わない保育である。課題に掲げた背景には、一斉型保育が主流であった10年ほど前から、同系列園の職員の提案で子ども一人ひとりが主体の保育に法人全体で取り組み始めた経緯があり、引き続きの重要課題とした。課題達成の取り組みとして、職員会議の後に計画的にグループワークを実施し、研修等で学んだことを共有して話し合うことで意識を高めた。また、専門講師による保育見学とカンファレンスを通して日頃の保育の振り返りにつなげ、更なる研鑽を積んだ。取り組みの結果、研修や職員同士の意見交換を通じて、学んだことを自身の保育に活かしながら目標に向かって取り組むことができた。今年度も引き続き、職員のより積極的な取り組みにつながるよう外部研修の受講を推奨している。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

子どもの自主性を引き出すための物的環境の整備に向けて、日々の保育では常に子どもの発達を真ん中に据えて考えて保育を実践した。具体的には、子どもが自らやりたい遊びを選べるよう棚の並べ方を工夫したり、退屈しないような部屋づくりを心がけた。また、「子どもに相談する保育」の取り組みとして、「~しなさい」等の指示・命令語ではなく、「~するにはどうしたらいいと思う?」「なぜ~する必要があると思う?」といった声かけを行い、子どもが自ら考え、自律的に行動できるよう促した。取り組みの結果、日常的には子どもたちに対して職員が大きな声で指示を出すことが減り、子どもたち一人ひとりの声を、より丁寧に傾聴する姿勢が見られるようになった。取り組みの副次的効果として、子どもたちが自分の考えや意見を取り組み前よりたくさん声に出すようになった。何をやって遊びたいか、遠足はどこに行きたいか、行事では何を表現したいか等、子どもたち自身が意見を出し合いながら決めていくプロセスが見られるようになった。行事の際や懇談会で子どもたちが自ら考え、話し合って決めたエピソードを保護者に紹介すると、子どもの成長を感じると喜びの声を聴くことができた。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

2023年度のもう一つの重要課題として外部研修に積極的に参加し、学んだことを園内研修で共有することを掲げた。課題に設定したねらいとして、職員の資質向上とモチベーションアップがある。日々の保育から離れて外部からの刺激を受け、互いに学び合うことで成長を促し、楽しみながらより積極的に保育を行う姿勢を培っていくことを目標とした。課題に掲げた背景には、これまでも外部研修に参加して学びを深められたものの、参加した職員しか保育に活かせない傾向があった。課題達成に向けて、まずはより多くの外部研修に関する情報を経営層が収集し、職員に共有して受講を促した。研修の受講は回数制限や費用上限を設けず、申請のあった研修には必ず参加できるよう勤務体制にも配慮した。外部研修受講後は、職員会議の後にグループワークとして時間を設けて、計画的に園内研修を実施した。取り組みの結果、外部研修で学んだことと保育への活用について、受講者が他の職員にプレゼンし、話し合いながら全員で共有することができた。学びを共有する機会が増え、学びを保育に活かすことができたが、研修受講の申出が増えるように今年度も引き続き研修参加を呼びかけ、園内研修につなげていく。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

職員が安心して外部研修に参加できるよう、園長自ら呼びかけを行い、幅広く研修情報を収集して職員に情報提供を行った。研修は民間機関及び自治体からの案内や各種団体の情報誌から収集し、参加したい研修は職員自身が決定して申し出る。研修情報を集めたファイルからは、発達サポーター養成講座や集団保育の場における多様な子どもたちの発達支援等、幅広い研修案内を確認できた。研修後の記録から、子どもの発言に対して必ず肯定的に応答し、子どもが安心して自分の考えを表現できるインシデントプロセス法を学んだ職員が、保育への活用を提案した事例や、子どもの発達を見守りながら、子どもに合った対応を行うことの重要性を学んだ職員が、聞いたことを忘れてしまった子どもに対して、「聞いていなかったの?」「さっき言ったよ」と指摘するのではなく、人に聞いて確認することの大切さを伝える保育を呼びかける事例等を確認することができた。取り組みを通した副次的効果として、外部研修に参加することで職員の興味の幅が広がったこと、気軽に研修に参加できる職場風土ができたこと、また、プレゼンすることで更に深く自分の中に落とし込むことができ理解が深まったこと等が挙げられた。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
定期的にWEBサイトを更新して、利用者の知りたい園の情報を提供している

園ではWEBサイトの更新をクラスの持ち回りで担当しており、園からのお知らせや毎月のお便り、日々の子どもや保育の様子の写真のアルバムへの掲載等、最新の情報を提供するよう努めている。特にアルバムには、0~2歳児クラスが週1回程度、3~5歳児クラスが毎日写真を載せ、最新の保育や子どもたちの様子を知らせている。全体の見直しは副主任や主任、園長等が行っている。その他、入園手続きや保育園紹介、保健、おたより、地域子育て支援等のわかりやすいタブを用意し、利用希望者が知りたい情報を提供している。

利用希望者に、わかりやすいパンフレットを作成して配布している

パンフレットは見学者へ配布すると共に、市主催の認可保育園説明会の保育園フェア活動等で、関心がある方や希望者へ配布して園の周知に努めている。三つ折りのパンフレットには、園舎の写真と共に法人の7番目の園として開園したこと、きたひだまりの名前の由来と思い等を掲載している。また、園舎の特徴として電車の高架下にありながら、電車の音や振動を感じることがないこと、新幹線の車内をイメージした造りや長い廊下等を紹介している。他にも保育理念・方針、目標、保育時間、入所人数、一年の予定等をわかりやすく掲載している。

見学の申し込みは随時受け付け、子どもの活動の様子を見てもらうようにしている

見学や問い合わせはメールや電話で随時受け付けており、できるだけ希望の日程に沿うように調整している。見学時間は10時と10時半を設定し、子どもたちの活動している様子を見てもらうようにしている。都合により日程や時間の調整が難しい時には、できるだけ要望に柔軟に対応している。当日は副主任やリーダー職員が案内し、パンフレットを配布して内容を説明すると共に、各保育室の環境や子どもが元気に過ごしている姿を見てもらうことで、入園後の園生活をイメージしやすくしている。終了後には、見学者からの質問にも丁寧に答えている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園面接では資料をもとに丁寧に説明を行い、保護者が安心感を持てるようにしている

入園内定後には、入園時面接のお知らせと必要書類を保護者へ配布している。その後、保護者の都合と園の都合を調整して、面接日を決定している。個別面接では、保育園のしおり(重要事項説明書)の内容を園長から丁寧に説明し、保護者の質問や疑問、心配等にも答えている。更に家庭の状況等も個別に聞き取り、保護者が安心感を持てるようにしている。子どもの様子は事前に保護者がシステムに入力した情報を確認し、状況に応じて担任・看護師・栄養士、場合によっては主任等の指導職が面接を行って丁寧に確認している。

入園当初は慣れ保育を行い、子どもや保護者のストレスの軽減に努めている

入園面接では、入園による環境の大きな変化に対する子どものストレス軽減のため、短時間の保育時間から進める慣れ保育を実施していることを保護者へ説明し、就労状況や復帰予定等を聞き取りながら開始日や目安の日程を確認している。0歳児は10日、1・2歳児は7日、3歳児は5日程度の目安で、一人ひとりの子どもの様子に応じて変更があることも伝えている。0歳児の慣れ保育中はできるだけ担当制として同じ職員が子どもの保育を受け持ち、送迎時に保護者とコミュニケーションを密にする等、親子の安心感につなげるようにしている。

退園や卒園の際には、保護者の相談に応じて様々な支援に努めている

事情により転園や退園する際には保護者からの相談に応じたり、要望があれば園での子どもの様子を記載した文書を作成する等で援助している。5歳児の就学の際には、保育所児童保育要録を作成して就学先の小学校へ届け、一人ひとりの子どもの園での成長の姿を引き継いでいる。保護者の就学に向けた不安や相談も面談等で聞き取り、保護者の心配や不安が強い場合には就学支援シートの活用を進め、記入内容の援助も行っている。5歳児には、小学校の行事や校内を見学する機会を設けて子どもの不安の軽減に努めている。

1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  • サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  • サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
保育の計画については、立案や見直しの時期を明確に定めている

園では全体的な計画の内容を踏まえ、クラス毎の年間指導計画を新年度に立案し、その内容から月次指導計画・週次指導計画を立案して日々の保育を行っている。日々の保育は日誌に記録して振り返りを行い、考察・評価を記録している。その内容から週・月末には保育の考察・評価を行い、その内容を踏まえて翌月の計画立案を行っている。年間指導計画は養護と教育の内容で4期に分けて年度当初に立案し、期毎にその内容の考察・評価を行い、年度末には年間の取り組みを見直して次年度の保育へとつなげる等、各計画の立案や時期を明確に定めている。

子どもの年齢や発達状況に応じて個別計画を作成し、援助や配慮に努めている

0~2歳児では、一人ひとりの子どもの発達を踏まえた月次指導計画を作成している。子どもの個別記録や配慮事項は丁寧に記載し、昼礼や会議、ミーティング、カンファレンス、伝言メモ等で随時全職員へ周知できるようにしている。クラスの月次指導計画は、下部に個別指導計画を記載する書式となっているため、クラス全体のねらいや活動と連動させた計画としている。3歳児以上で個別の支援や配慮が必要な場合には、月毎の指導計画を立案して日々の記録を行い、月末にその内容を踏まえて考察・評価を行う等、継続した支援と援助に努めている。

システムや記録、日々の連絡会を通して、子どもや保護者の状況の引き継ぎを行っている

職員は出勤すると昼礼ノートを確認し、前日の子どもやクラスの様子、当日の職員体制、行事等の予定を必ず確認している。この昼礼ノートは、常勤職員・非常勤職員がいつでも自由に確認できる場所に設置している。更にシステム内の伝言メモも活用して、その日の受け入れ時の子どもや保護者の様子、連絡事項の伝達等を入力し、職員間でやり取りを行いながら確認している。他にも、毎日の朝礼やミーティング、各種会議、乳児・幼児会議の中でも子どもの様子や発達にも触れ、保護者の状況等を引き継ぎ共有し合うようにしている。

1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  • 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
  • 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  • 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
  • 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  • 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  • 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
  • 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
  • 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
  • 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  • 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  • 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  • 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  • 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  • 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
    小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
一人ひとりの子どもの発達や状況を記録し、把握した上で保育を行っている

入園時には各家庭の状況や健康記録、入園までの状況、離乳食の状況等を保護者にシステム上に入力してもらっており、入園までの子どもの様子を把握できるようにしている。入園後の子どもの成長発達の過程は、個々の記録内の保育上参考となる事項内に0歳児が毎月、1~5歳児が3ヶ月毎に記録している。健康面の記録は看護師が担当し、毎月の身長体重測定や健診等の結果を継続して記録している。その他、保護者との個人面談の記録も継続して行うことで一人ひとりの子どもの全体的な姿を把握し、職員間で共有しながら保育を行っている。

特別な配慮が必要な子どもが、他の子どもたちと共に育ち合えるよう援助している

園では、特別な支援や援助が必要な子どもを受け入れている。入園時には保護者と面接を行い、子どもの特性や特徴、園での援助や配慮事項を確認の上で受け入れている。更に市の専門家による巡回指導や法人独自の巡回指導を受け、担任だけでなく看護師や指導職、園長も参加して、園全体で子どもへの対応について振り返り、援助方法等の学びを深めながら保育を行っている。日常の遊びの中では、援助が必要な子どもも異年齢の子ども同士で声をかけ合いながら自然に遊び親しんでおり、子ども同士の育ち合う姿が見られている。

小学校と連携して、5歳児が就学への期待感を高められるよう援助している

地域の保幼小連携の取り組みに5歳児担任が参加し、年3回の職員間での研修の中で、就学に向けた園の取り組みを伝えたり、一年生の様子を聞く等して情報交換を行っている。更に夏休みの小学校教諭による保育園体験を受け入れて交流しながら、園児の育ちに対する理解を深めてもらうようにしている。小学校の運動会や発表会には5歳児が観覧に出かけたり、1年生のお店屋さんごっこに招待されて出かける等、実際に小学校の雰囲気や様子を体験する機会を設け、子どもの就学への不安を軽減して期待を高められるよう援助している。

2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
  • 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  • 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  • 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  • 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
基本的な生活習慣の大切さを様々な機会に保護者へ伝え、一緒に取り組んでいる

春のクラス別懇談会では、今年度の保育の目標や取り組み、1年間の子どもの発達の見通し、援助方法等をレジメにまとめて配布し、口頭でも説明している。年齢毎に生活リズムを整えることや、発達と共に基本的な生活習慣に取り組んでいくこと、子どものやろうとする意欲や行動等について知らせ、保護者と園で一緒に取り組むことの大切さを伝えている。更に一人ひとりの子どもの基本的な生活習慣への興味や意欲、取り組む姿等を送迎時に保護者へ知らせ、援助方法のポイント等を伝え合いながら家庭と一緒に連携して取り組んでいる。

個々の子どもの発達や状況に応じ、休息の時間等にも配慮している

システム内の連絡帳の内容や登園時の視診、保護者からの連絡事項等をもとに、その日の子どもの体調や生活リズムを把握するようにしている。体調不良の子どもには、保健コーナーのベッドで休息できるよう配慮したり、家庭で寝不足の子どもや活動量が多かった日には、早めにお昼寝に入れるよう準備して声をかけたり、時間を調整する等して対応している。また、休息やお昼寝に入るタイミングは子どもの活動に合わせるようにして、無理に誘うことのないようにしている。5歳児は就学に向けて徐々に午睡の時間を減らし、1月からはなくしている。

3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
  • 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  • 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  • 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  • 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  • 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  • 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
個々の遊びの状況に応じた対応を心がけ、継続性を大切にしている

園では「子どもの自主性を引き出す保育」に取り組み、講師による職員研修を継続して様々な環境の改善に取り組んでいる。例えば0歳児では、発達に合わせて環境を変化させることが必要なこと、3・4歳児では遊びの継続性を大切に、製作中のものを置ける場所を設置する等配慮している。また、子どもが夢中になって遊びに取り組んでいる時の食事への誘いかけ等は、子どもの気持ちに寄り添いつつ「お腹空いたね」「また続きしようね」と次の活動につなげて遊びの続きができるよう保証し、終わりを子どもが決めて行動できるような声かけを大切にしている。

集団活動を取り入れて、子どもの遊びや活動を広げている

3~5歳児では外部講師による体育指導を取り入れ、子どもたちの発達に合わせた色々な体の動かし方、運動遊び等を行っている。色々な動物の真似をしながら様々な身体の動きを体得したり、マット運動や鉄棒、縄跳び等の基本運動や集団ゲーム等も行っている。子ども向けの楽しい指導と年齢や回数毎にステップアップする楽しい内容となっており、子どもたちが意欲的に取り組んでいる。更にその内容を日常の遊びの中に取り入れ、子どもたち同士で声をかけ合い、縄跳びをしたり異年齢でドッジボールやリレーを楽しむ等遊びを広げている。

戸外遊びを通して、子どもたちが自然の変化に触れる機会を大切にしている

土の園庭では季節に応じてダンゴ虫やテントウ虫等の様々な小動物を子どもが発見し、図鑑で種類や名前を調べながら興味関心を高めている。目の前の公園や地域には自然豊かなたくさんの公園があり、子どもが戸外遊びを思いきり楽しんでいる。春には桜を見たり、梅雨の時期には色々な紫陽花を発見している。芝生の公園では思いきり走り回って岩場登りや探検をして、秋には自然物の多い公園へ出かけ、手作りのお散歩バッグにドングリや落ち葉等を拾い集めて持ち帰っている。冬には0歳児が霜柱を発見して触れ、冷たい北風に歓声を上げて喜んでいる。

4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
  • 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  • みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  • 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
季節の行事では、子どもたちが楽しみながら体験できるよう工夫している

季節の行事は子どもが実際に触れたり体験して楽しみながら、由来や習わし等を学べるよう工夫している。ハロウィンでは、5歳児からハロウィンパーティーをやりたいと言い出し、担任やクラスの子どもたちで相談しながら看板を作ったり部屋の装飾をして、他のクラスを招待してチケットやお土産を配っている。子どものアイデアで衣装も手作りして、当日は各クラスに披露して楽しんでいる。更にクッキーを作りたいと栄養士に相談して、食育活動にもつなげている。新年を祝う会では干支の話や正月遊びと共に、餅つきをして餅花を作り楽しんでいる。

子どもと相談しながら行事に取り組み、集団で活動する楽しさや達成感を味わっている

4歳児はお楽しみ会の出し物を子どもたちと保育士が相談し、日頃から親しんでいるお話の中から決定している。配役も自分たちで決めてセリフも考え、楽しみながら練習に取り組んだことで、当日には堂々と披露している。5歳児はお別れ遠足の行き先ややること等を、子どもたちが話し合って決めている。自分が行きたい場所を発表して付箋でボードに張り付ける等見える化しながら話し合い、そこで何をしたいのか等を次々と皆で意見を出し合い相談しながら決定している。結果が自分の意見と違う内容でも、皆で話し合って決定したことで達成感となっている。

行事前後の子どもの様子を保護者へ知らせ、保護者の理解と応援につなげている

子どもの行事に向けた取り組みの様子はサイト内のアルバムに写真と共に掲載したり、写真とコメント付きのドキュメンテーションを作成して各クラスの保育室の前に掲示する等、細やかに保護者へ知らせている。特にドキュメンテーションを親子で見ることで親子の会話が広がり、応援へとつながっている。3~5歳児のふれあいデーは昨年度から近隣の小学校の体育館を借り、親子で思いきり運動遊びを楽しめるようにしている。お楽しみ会は園内で開催してクラス入れ替え制にすることで、保護者が我が子の姿をじっくり見ながら成長を感じる機会となっている。

5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
  • 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  • 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
長時間保育を考慮して、いつでも子どもがくつろげるような場所を設置している

園では7時15分から19時15分までの、12時間開所を行っている。園で子どもが過ごす時間の長さを考慮し、保育室の環境の見直しに取り組んでいる。子どもの目線で考え安心して落ち着いて過ごせるように、圧迫感を感じる棚を低く設定する等工夫している。また、午前と午後で玩具を入れ替えて、遊びが発展できるよう配慮している。各保育室にはままごとコーナーや絵本コーナーにマットを敷いたり、ビーズクッションのソファーを設置して、子どもがくつろげるような場所を設ける等、ゆっくり過ごせるよう配慮している。

職員体制を整え、子どもが安心して過ごせるよう配慮している

12時間開所の中で子どもの保育時間と人数に応じ、常勤職員はシフト勤務を行って複数配置を徹底している。更に夕方からの時間帯には非常勤職員を固定化して配置することで、子どもや保護者の安心感となっている。子どもや職員が少なくなる時間帯には異年齢の合同保育にして、延長用玩具を用意して子どもが楽しく過ごせるよう配慮している。感染症発生の時には、できるだけ合同保育になる時間を遅らせる等の配慮も行っている。日頃から子どもの情報共有に努め、更に当日の引き継ぎを丁寧に行い子どもたちが安心して過ごせるようにしている。

6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
  • 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  • メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  • 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
  • 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
  • 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
子どもの発達や食物アレルギー等に配慮した食事を提供している

子どもに食物アレルギーのある時には、医師による「食物アレルギー及びその他の疾患指示書」を保護者に提出してもらい、その内容をもとに保護者と保育士、栄養士、看護師も含めて面談を行い、完全除去食の提供を行っている。毎月末には保護者に翌月の献立の内容を確認してもらい、園では写真付きのプレートを用意し、お盆や食器を個別に用意して区別しやすくしている。更に調理や配膳時の複数チェックを徹底し、誤食防止に努めている。その他、体調や発達段階に応じておかゆの提供や刻みを多めに入れる等、個々の状態に対応した食事も提供している。

野菜に触れたり調理活動を楽しみながら、子どもの食への興味関心を高めている

食育活動年間計画表を作成し、子どもが食材に触れたり調理活動を楽しみながら、食への興味関心が持てるように取り組んでいる。1歳児から野菜スタンプ等で野菜に触れる機会を持ち、簡単な調理活動も取り入れている。子どもたちは旬の野菜に触れ皮むきや野菜ちぎり等の給食の下準備に関わり、昼食やおやつにその食材が出てくるといつも以上に喜んで味わっている。3~5歳児ではカレー作りも行い、5歳児では包丁で野菜を切る経験も重ねている。自分たちで下準備をして調理して食べるまでの体験を積み重ねることで、食への興味関心を高めている。

食育便り等を通して、保護者へ子どもの食に関する情報を提供している

毎月食育便りを発行して子どもの食に関する情報や、子どもに人気の給食やおやつのレシピを家庭の量にして保護者へ伝えている。4月号では園の給食は子どもの咀嚼や嚥下機能の発達に応じ、食材の種類や量、固さ、大きさ、食具等に配慮していること等を伝えている。6月号では食中毒予防の三原則、7月号では夏の水分補給のポイント等、季節の食に関する情報を掲載している。毎日の食事内容はサンプルを玄関に掲示して保護者に見てもらうと共に、降園時の保護者と子どもの食に関する会話のきっかけとなるようにしている。

7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
  • 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  • 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  • 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
子どもの保健指導や職員研修を実施し、子どもの健康や安全に取り組んでいる

年間保健計画を作成して看護師と保育士が協力しながら、子どもの保健指導に取り組んでいる。手洗い指導は看護師や保育士がその都度行い、イラスト入りのポスターを使用しながら、洗い方を繰り返し知らせている。ポスターを手洗い場に掲示することで、子どもたちが見ながら自分で取り組めるようにしている。歯科医師会による口腔衛生指導も行い、3~5歳児が歯磨きの大切さを学ぶ機会となっている。職員向けの研修も行い、年度初めには緊急時シミュレーションを実施し、嘔吐処理や消防署の方からのAED講習等も実施している。

市や関係機関と連携を図りながら、医療的ケアが必要な子どもの保育を行っている

園では、医療的ケアが必要な子どもを受け入れている。市や関係機関と連携してケース会議等を開催しながら、園生活の中の様々な対応について職員間で情報共有に努め、検討を重ねて職員体制や環境を整え保育を行っている。集団生活の中では同じクラスの子どもたちは自然に受け入れ、関わり合いながら過ごしており、職員もクラス全員で育ち合えるよう保育に工夫をしながら取り組んでいる。園では薬の預かりは原則行っていないが、医師の指示によって園で薬の使用が必要な場合には、与薬依頼書等の提出と共に受け入れ看護師が対応している。

保護者と連携しながら、子どもの健康維持に向けて取り組んでいる

入園時には子どもの健康面の情報を、システム内の健康の記録に保護者に入力してもらい園で把握している。入園後は毎月身長体重測定を行い、嘱託医の定期健康診断や歯科検診を実施し、その結果を保護者へ報告して病気の早期発見・早期治療につながるようにしている。その他、予防接種の進捗情報を確認して保護者に情報提供を行い、感染症発生時には潜伏期間や症状等の情報を掲示し、保護者の注意喚起に努めている。毎月保健便りを発行し、季節に多い子どもの病気等を掲載する等、保護者と連携して子どもの健康維持に取り組んでいる。

8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
  • 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  • 保護者同士が交流できる機会を設けている
  • 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  • 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  • 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
様々な保護者の個別事情に配慮して、支援や援助に努めている

入園時の個別面接では子どもや保護者の個別事情等を聞き取り、その内容を職員間で把握しながら保育を行っている。様々な家庭の事情や状況に応じて送迎時に声をかけて面談を行う等、育児不安や相談に応じている。また、意見や要望が寄せられた時には、誠意のある対応を心がけている。延長保育の当日申し込みを18時まで受け付ける等、保護者の多様な就労形態や状況に考慮して補食にも対応している。その他、園児のお昼寝用の寝具や防災頭巾を貸与し、おむつの定額利用サービスを実施する等、送迎時の保護者の負担軽減に努めている。

全職員が全園児と関わり合いながら、子どもと保護者との信頼関係を育んでいる

園では職員会議等で全園児の情報を共有し合い、日頃の連携も密にしている。職員が担当クラス以外の園児の名前や様子を把握し、一緒に園庭や廊下、ホール等で関わり合いながら遊び、異年齢でも散歩に出かける等、日常的に親しみながら過ごしている。子どもも担任以外の職員と親しみ、送迎時には名前を呼びながら挨拶を交わしている。保護者にも子どもの様子を伝え合う等、園全体で子どもや保護者とのコミュニケーションを大切にしながら、信頼関係を育んでいる。利用者調査では、職員の声かけや対応を賞賛する意見が寄せられている。

行事や懇談会等で、保護者同士が交流できる機会を大切にしている

行事や保護者懇談会の中では保護者同士が交流できるような内容を取り入れ、同じクラスで過ごしている子どもの保護者同士が親しめるようにしている。懇談会では保護者ワークの時間を設け、少人数に分かれて同じテーマで話し合うことで、保護者同士が顔見知りになって親しめる機会となっている。他にも3~5歳児のふれあいデーの運動遊びの会では、子どもの運動遊びを応援したり、親子競技を設けて楽しんでいる。0~2歳児はわくわくデーを設け、保育室でお面作りや触れ合い遊びを親子で楽しみながら交流している。

9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
  • 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  • 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
様々な地域資源を活用して、子どもたちが多様な体験ができるようにしている

園の周辺には様々な公園があり、お天気の良い日には子どもの発達や活動のねらい等に応じ、子どもたちが散歩に出かけている。アスレチックやボルタリングのある公園、広い芝生や草木が多い公園、木登りができる公園、すぐそばの公園から遠くの公園等の様々な公園へ出かけ、園ではできない多様な体験を重ねている。また、地域の警察署に依頼して開催した子ども向けの交通安全教室では、交通安全のビデオを見たり、模擬横断歩道を使用しながら渡り方の指導を警察官から受ける等、子どもたちが安全への意識を高める機会になっている。

子育て支援事業やボランティア等を受け入れ、子どもの交流の機会を確保している

地域子育て支援事業として、4月下旬から毎週水曜日の午前中に園庭開放を行っている。乳児の参加者が多いことから、0~2歳児が園庭遊びを行いながら、地域の親子と触れ合い交流する機会となっている。参加者からは、「同じ年齢の子の様子が見られて嬉しい」「我が子が他の子どもと関わる姿を見ることができて良い」等の声が寄せられている。その他、小中高生の育児体験を受け入れ、子どもたちが年の近いお兄さんやお姉さんと一緒に遊び、本や紙芝居を読んでもらう等で触れ合いながら交流し、成長への憧れや期待を膨らませる楽しい機会となっている。

【講評】
個人情報の取り扱いについては、入園時に保護者の同意を書面で確認している

入園時に保育に必要な情報を保護者がシステムに入力する際、法人のプライバシーポリシーを掲載して、入力前に必ず読むことを勧めている。更に重要事項説明書の中に個人情報保護概要の項目を設け、園長が保護者へ説明して「個人情報の取り扱いについて」の用紙も配布している。この用紙には子どもの生活の様子を知らせるため、写真や作品等をお便り・WEBサイトで活用すること等を示しており、保護者の同意を確認している。園内のケガ等で受診が必要と判断した場合は電話で保護者へ確認してから受診する等、必要に応じて保護者の同意を確認している。

子どもの人権やプライバシーを尊重した保育や環境設定に努めている

年齢や子どもの発達に応じて生活を切り替える際等に、それを嫌がる子には職員が無理強いすることなく、その子と相談しながら気持ちを尊重して次の活動へ移行できるような対応を行っている。また、各クラス毎に子どもの着替え場所を棚で区切る等して、見えにくい工夫に努めている。更に着替えの際は全裸にならない着替え方で援助し、子どもへの指導も行っている。おむつ交換の際には見えないように壁を作る等工夫する他、水遊びやシャワーの時には目隠しを設置して外部からの視線を遮る等、様々な配慮を行っている。

研修やマニュアルを活用して、園全体で虐待防止に取り組んでいる

人権や虐待防止等の外部研修には職員を積極的に派遣し、国や市の状況や虐待防止の最新の対応等を学んでいる。この内容は職員会議や職員ワークのテーマに取り上げ、他の職員と情報を共有しながら適切な保育につなげている。社会的なニュースや事件の報道の際には職員会議の中で取り上げ、園長から話をする等の指導を行っている。虐待防止週間の際には、行政から配布されたポスターや相談窓口のチラシ等を、保護者の目に留まる場所に設置して注意喚起にも努める等、園全体で虐待防止に取り組んでいる。

1.子どものプライバシー保護を徹底している
  • 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  • 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
  • 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  • 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  • 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
園の運営に必要なマニュアルを整備して、業務の標準化に努めている

法人では園の運営に必要な各種マニュアルや規定を作成して、各園に設置している。感染症マニュアル・防災管理規定・防災マニュアル・園外保育マニュアル等の各内容は、制度や法令の変更に応じて見直しと改訂を行っている。更に園独自のマニュアルも作成し、どちらも事務室に設置して職員がいつでも確認したり見直せるようにしている。園独自のマニュアルは緊急時対応や防犯マニュアル等があり、園の現状や特性、職員体制、手順等を記載した内容となっており、指導職は随時マニュアルをもとに職員指導を行って業務の標準化に努めている。

マニュアルやチェックリストを活用して、点検や見直しを行っている

毎年1月頃からは、全職員で保育園のしおり(重要事項説明書)の内容を確認し、必要に応じて修正を行って新たなしおりを作成している。職員全員で見直すことで、新入園児面接の際の保護者からの質問等にも、誰もが答えられるようにしている。その他、チェックシートを用いて園内の安全点検を定期的に実施し、見直しや改善につなげている。各クラスではヒヤリハットを記録して、事故につながらないように職員会議の中で周知と注意喚起を行っている。園外へ出かける際には、緊急時対応や園外保育マニュアルをもとにチェック表を活用して確認している。

保護者や職員の意見を取り入れ、随時業務内容の見直しを行っている

園では保護者の見える場所にご意見箱を設置して、保護者からの要望や提案等があれば、必要に応じて見直しを行っている。また、保護者参加の行事終了後にはアンケートを収集して、行事の取り組み内容のブラッシュアップに努めている。年度末には各クラス毎に振り返りを行って職員会議の中で共有し、次年度の保育の計画や保育内容の参考となるようにしている。園の重要事項説明書の内容は年度末に職員全員で見直し、毎月の職員会議の中で様々な課題を話し合う等、職員の意見を取り入れながら業務内容の見直しを行っている。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2024年6月5日~2025年3月31日

【評価者修了者No】

H0201056,H0307042,H1901058,H1701021

評価結果のダウンロード

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