評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)利用者の基本的人権の尊重
2)利用者の自立した社会生活の実現
3)地域に根ざした作業所運営
4)個々の利用者ニーズに応じた支援の推進
5)利用者の自己選択、自己決定を尊重した支援の実施
職員に求めている人材像や役割
①豊かな人間性を有し、個人の尊重と当事者の意思を尊重する価値観と倫理観を持つ職員
②地域の力を引き出し、地域とともに考え行動する職員
③高度な相談援助技術、支援技術を活かす職員
④様々な人材や機関をつなぎ、協働するコーディネート力を発揮する職員
⑤チームとして行動する協調性のある職員
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
「練馬区社協の理念を踏まえ、豊かな人間性を基礎として、地域生活課題を包括的に受けとめ、地域福祉を推進する職員」
・地域人材を取り巻く課題と取組の方向を踏まえ、練馬区社協がその使命感を果たすためには、暮らしに悩みを抱える方を包括的に受けとめ、地域の関係機関、関係者とネットワークを組んで支援するとともにつながり支え合う地域づくりに向け、主体的に行動する職員。
全体の評価講評
特によいと思う点
コロナ禍以降、工賃の多寡に拘泥しないという方向に大きく舵を切り、そのことが事業所の中で埋もれていた利用者の能力や職員のアイデアなどの発見につながっている、また、利用者と職員の相互的な関係が形成され、自律的な事業所運営が行われている。さらに、こうした取り組みが農福連携の強化など利用者が地域社会の一員としての役割を目に見えるものにしている。施設長は、上からの指示ではなく職員と利用者が日常的に作り出す活動を適宜誘導することで、自由な活動のスタイルを作り出している。
事業所では利用者の自立した社会生活の実現を大切にしており、自立を促すため様々な取り組みを行っている。利用者自治会で自ら進んで実行委員や司会等の役割を果たすよう促すことや当番でカーテン係等設け、利用者自ら係役を担うよう推しすすめている。「いいね!活動」では、自ら行った取り組みを夕礼で発表する機会を設ける等、利用者の自己表現を高めている。仕事選びにおいても可能な限り利用者が関わりたい作業を選択できるよう、意欲的に取り組める環境づくりをしている。障害特性のある利用者が、生き生きと活動できる場を設け支援している。
個々の利用者の意思の表出や決定を大切に考え、可能な限り主体的に作業や訓練に取り組むことができるよう支援している。意思表出が苦手な利用者に対しては、職員が選択肢を用意し、意思決定ができるようサポートしている。日々の作業・訓練の結果、利用者自身が目標に対して、現在のレベルや進捗度が視覚的に把握できるよう、専用様式である「応用工程値」シートを用いて、職員から取り組んだ作業工程に伝えている。工程値は工賃会議において、職員全員で確認したもので、利用者の動機付けや目標達成の進捗度を意識した支援につながっている。
さらなる改善が望まれる点
事業所では、活動の活発化や利用者の高齢化・重度化などによる職員の負担が課題となっていることから、一層の人材の育成と組織力の強化が求められている。一般的に、人材育成は個人別研修などを通じた個々の職員の能力を高めることと考えられがちだが、本事業所の特徴は、施設長のリーダーシップのもと、職員の多様な能力を引き出しながら組織全体の能力を高めていくような管理のスタイルにある。こうした事業所の運営のスタイルを活かしながら、個々の職員が持っている支援のスキルを全体で共有するような取り組みに期待したい。
職員自己評価結果から、偏向的な業務負担や利用者個別対応の多さからくる支援体制の支障、業務分担・役割の明確化への改善などの意見が見受けられた。障害福祉業界は人がサービスを提供することが中心であることから、職員が働きやすい環境をつくることが必要である。現場が回らないといった状況を打破する方法の一つとして、業務手順の見直しやIT化の検討が求められる。とりわけ、書類作成や管理のIT化を進めることによる業務負担の軽減に期待したい。
事業所では、利用者の高齢化、重度化に対応するため、医療機関や他施設、関係機関との連携を強化している。外出活動では移動の距離や手段の異なる複数のコースを用意したり、作業や訓練への適応に課題のある利用者に対応ができるよう職員のさらなるスキルアップを図り、また、その人らしく過ごすための適切な福祉サービスの情報を収集、提案をするなどの支援も実践している。一方で、こうした対応には事業所単独の努力では限界もあり、行政や関係機関なども巻き込んだ地域の課題として支援体制を作っていくような取り組みに期待したい。
事業者が特に力を入れている取り組み
権限移譲・役割分担と情報共有のしくみがあり、職員が自らの判断で行動できるようにすることに努めている。規範の共有が役割り分担を可能とし、職員の自信につながっている。実際の支援の中で必ずしも定形化できないグレーゾーンについては、毎月チェックして職員間で共有している。それは支援に伴う態度を自らの日常生活上や支援上の規範と結びつけて考える取り組みであり、この取り組みをくり返すことで望ましい支援全般の判断の根拠として共有
職員は個別支援計画で目標を立案する時や制度説明の時、色々な作業の写真を撮り利用者に見せ、利用者の意向を聞き取りながら選ばせ、目標を設定している。制度説明の時も、封筒を見せながら選択肢を提供している。利用者への重要な事案の説明時にはわかりやすい言葉での説明や写真を見せるなど、”見える化”することで利用者理解が深まっている。アンケート調査でも、個別支援計画や個別支援計画の説明が「わかりやすかった」と多くの利用者が答えている。また、工賃の説明も業者名と金額を書いたり、平均値も知らせたりして利用者理解を得ている。
事業所では”地域に根ざした作業所運営”を謳い、その実現を目指している。地域の清掃活動や販売会への参加、講師としての活動、地元高校との交流等、地域の中での活動を充実させている。高齢者との触れ合いもあり、多くの敬老館に自主製品の納品や交流の機会を持っている。友禅和紙をあしらったマグネットの記念品や手書きのカードの作成依頼を受けている。”かたくり探検ツアー”の催し物では、作業室の見学や利用者のイラストに色塗りをする体験を提供している。新しい企画を取り入れ地域住民を始めとして他の方々との交流の場も設けている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:登録利用者全員を対象とした。
- 調査方法:アンケート方式
調査員との個別の聞き取り調査を行った。調査当日欠席の利用者、また、在宅サービス利用者については、事業所から調査票を配付し、記入後は返信用封筒に入れて、直接評価機関へ郵送してもらった。 - 有効回答者数/利用者総数:56/62(回答率
90.3%
)
サービス毎の利用者総数
利用者総数 共通評価項目による
調査対象者数共通評価項目による
調査の有効回答者数利用者総数に対する
回答者割合就労移行支援 3人 3人 3人 100.0% 就労継続支援B型 59人 59人 53人 89.8%
調査対象者62名のうち、56名から回答を得ることができた。
満足度の高い項目として、「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか」「事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか」「利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか」「利用者の気持ちを尊重した対応がされているか」「個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか」などがあげられる。
総合的な満足度では、41名が「大変満足、満足」、12名が「どちらともいえない」、1名が「不満、大変不満」と回答している。また、「給食もおいしく満足している」「仕事がおもしろいし、仕事の訓練にもなる」「レクリエーションに行くのを楽しみにしている」「仲間と一緒に仕事ができて楽しい」「職員にいろいろ相談できる」などのコメントがあがっている。
また、利用者調査を補完するために実施した家族アンケートでは、「第三者委員など、外部の苦情窓口にも相談できることを知っていますか」「安定して生活を送っていると思いますか」「利用者や家族のプライバシーへの配慮は、十分なされていると思いますか」などの項目において、満足度が高かった。
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
49名が「はい」、5名が「どちらともいえない」と回答している。 また、「困ったことはない」「作業で分からないときは助けてくれる」「気持ちが安定しないとき相談に乗ってくれる」などのコメントがあがっている。
2.事業所の設備は安心して使えるか
49名が「はい」、5名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 また、「エレベーターも安心して使えている」「危ない所はない」「階段を降りるとき気を付けている」「段ボールが多いけど整理されている」などのコメントがあがっている。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
50名が「はい」、2名が「どちらともいえない」と回答している。 また、「友達と一緒に仲良く話をしている」「一緒に趣味の話で盛り上がる」などのコメントがあがっている。
11.【就労移行支援】
事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか
3名が「はい」と回答している。 また、「仕事の訓練になっている」などのコメントがあがっている。
12.【就労移行支援】
職場見学・職場実習等の、事業所外での体験は充実しているか
1名が「はい」、1名が「どちらともいえない」と回答している。 また、「体験はこれからだと思う」などのコメントがあがっている。
13.【就労移行支援】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
1名が「はい」、1名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 また、「とてもわかりやすい」「ちょっとわかりにくい」などのコメントがあがっている。
16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
50名が「はい」、2名が「どちらともいえない」と回答している。 また、「箱入れの仕事が役立っている」「日用品のセットやキーホルダーの仕事が楽しい」「作業は仕事の練習になる」などのコメントがあがっている。
17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
49名が「はい」、1名が「どちらともいえない」と回答している。 また、「工賃は振り込まれる」「連絡帳に明細が入っている」「いろいろ細かく教えてもらった」などのコメントがあがっている。
18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
50名が「はい」、4名が「どちらともいえない」と回答している。 また、「きれい」「作業物品以外の物は置かれていない」「自分できれいに使う用にしている」などのコメントがあがっている。
19.職員の接遇・態度は適切か
47名が「はい」、4名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」と回答している。 また、「職員は言葉遣いも対応も優しい」「利用者を注意するときに言葉がきつくなることもある」などのコメントがあがっている。
20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
53名が「はい」、1名が「どちらともいえない」と回答している。 また、「具合が悪くなったときは、無理しないで休むように声をかけてくれた」「体調が悪くなると対応してくれる」「何かあれば職員に伝えることはできている」などのコメントがあがっている。
21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
49名が「はい」、3名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 また、「ケンカすることはない」「何かあれば職員が止めてくれる」「時間帯によって職員がいなくて困ったこともあった」などのコメントがあがっている。
22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
50名が「はい」、2名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」と回答している。 また、「大事にされていると思う」「話もよく聞いてくれる。忙しいときは対応が難しそう」「注意してくれるときも、自分のことを思ってのことだと思う」などのコメントがあがっている。
23.利用者のプライバシーは守られているか
49名が「はい」、5名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 また、「守ってくれると思うので問題ない」「面談の場所はもう少し配慮してもらえると助かる」などのコメントがあがっている。
24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
50名が「はい」、1名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 また、「職員と相談しながらやっている」「頑張ろうと励ましてもらっている」「目標に納得できないときは、もう一度面談できている」などのコメントがあがっている。
25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
48名が「はい」、2名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 また、「わかりやすく丁寧に説明してくれる」などのコメントがあがっている。
26.利用者の不満や要望は対応されているか
49名が「はい」、2名が「どちらともいえない」、3名が「いいえ」と回答している。 また、「要望は言えるし、対応してくれる」「困ったことは特にない」「言っても対応が難しいこともある」「要望があるときは面談をしてくれて助かる」などのコメントがあがっている。
27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
44名が「はい」、1名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」と回答している。 また、「相談できることは教えてもらった」「役所の人に相談したことがある」などのコメントがあがっている。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
地域福祉計画及び事業計画が作成され、支援を支えている
事業所では、運営母体である練馬区社会福祉協議会の地域福祉計画の実施を進めており、事業所職員は地域福祉計画に積極的に参加し、活動を支えている。また、「支援目標・月まとめ」を活用して月ごとの支援状況を評価し、必要に応じて事業の調整を迅速に行っている。職員会議では、利用者へのアンケート結果や支援の進捗状況を共有し、それに基づいて具体的な活動を決定している。さらに、各部署の職員が委員会活動を通じて連携を図ることによって一体的な支援体制が構築されている。
定期的に利用者の意向把握を行い、サービスの改善に努めている
利用者の満足度や希望を把握するため、年1回、「就労移行支援」「就労継続支援B型」それぞれ独自の質問項目を設定したアンケート調査を行っている。アンケートには自由意見欄を設け、利用者が直接的に声を届ける機会を提供することで、利用者が改めて自己確認する機会ともなっている。把握された利用者の意向はミーティングやグループノート、あるいは毎月のモニタリング会議などによって全職員が共有しており、日々の利用者の状況が支援内容の改善に直接反映される仕組みとなっている。
地域福祉活動計画に基づいて事業計画を作成し、進捗状況を確認している
社会福祉協議会の地域福祉活動計画に基づき、事業計画を作成している。事業計画では、「利用者支援の充実」や「地域とのつながりを深める」など3つの重点事業ごとに具体的な方策や目標を定め、実施事項も詳細に記載している。計画は職員の協議によって作成され、年度の中間に計画の進捗状況を確認、課題があれば修正を行っている。また、地域福祉推進計画のもとで農産物の収穫や販売活動などの農福連携を行うなど利用者の社会参加を促進している。さらに、ネットワークに参加している他施設との交流・協働の取り組みも実施している。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
倫理綱領などが整備され、同時にグレーゾーンチェックを行っている
倫理綱領、行動規範・基本的な態度を定めているほか、職員行動規範に基づく自己チェックリストによる定期的な振り返りを行い毎月のグループ会議では、これらの結果を共有し施設全体での行動改善に取り組んでいる。一方で、実際の支援の中で生じる定形化できないグレーゾーンについては、毎月チェックして職員間で共有している。倫理や規範を自らの日常的な支援の中で協議しながら合意を形成していくことは他事業所にみられない優れた取り組みと言える。
権利擁護や虐待の防止に対する仕組みが整備されている
事業所では、利用者や家族の意向を把握するため、毎年アンケート調査や第三者評価を行い事業所運営の改善や支援緒見直しに役立てている。また、苦情解決のための責任者や担当者、第三者委員を配置し、年2回の施設訪問や個別相談、年6回の家族会での意見聴取などを行っている。さらに、意見箱を設置して職員が毎日確認するなど、要望についてもすぐに対応できるようにしている。虐待防止に関しては、ソーシャルスキルトレーニングやロールプレイによる学習会を実施するなど、不適切な対応に関する知識や認識の共有を図っている。
利用者を主体としたさまざまな活動を地域と連携しながら行っている
事業所では地域福祉活動計画に基づいて、挨拶運動や近隣農家との農福連携、学校との作業体験や講演、地域イベント「かたくり☆あじさいフェスタ」など、住民や地域団体との様々な交流を積極的に行っており、利用者自身がかたくりボランティアクラブとして地域を巡回しながらごみを拾い行うなど、利用者が地域社会の一員として活躍できる環境づくりに取組んでいる。広報誌やホームページ、SNSを活用して事業所の取り組みを発信すると同時に、オンライン販売や地域イベントなど通じて地域住民とのつながりを広げている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
マニュアルや事故報告書などの活用により感染症や事故の防止に努めている
感染症対策マニュアルが整備されており、疾患別の対応方法や標準予防策が明記され、職員に対して研修を実施している。新型コロナウイルスをはじめとする感染症の拡大を防ぐため、事業所内では検温、手洗い、手指消毒、マスク着用など、基本的な感染防止対策を徹底している。コロナ禍においては、通所利用を自粛している利用者に対して在宅支援を提供するなど、継続的な支援が行われた。事故防止対策では、事故報告書によって要因分析を行い、再発防止策を立てている。また、ヒヤリハット事例を全職員で共有している。
大規模災害に対応した危機管理マニュアルが策定され定期的な訓練が行われている
地震や台風などの自然災害や大規模災害、不審者への対応や通所時の行方不明など、想定される事態への対応をまとめた危機管理マニュアルが作成されている。このマニュアルには、実際の災害や緊急事態に備えるための手順が具体的なシナリオごとに示されている。また、重要なマニュアルや情報は携帯版として配布されるなどスタッフがいつでもアクセスできるようになっている。防災訓練では、避難訓練を毎月実施しているほか、参集訓練も年1回実施している。
個人情報の保護や情報漏洩対策が十分に行われている
法人の個人情報保護規定に基づき、取り扱いのマニュアルを作成するとともに、基本チェックリストを用いた確認や個人情報の取り扱いに関する研修を定期的に実施している。利用者に対しては、利用契約時に、個人情報を提供する場合の説明と同意を得ている。さらに、実習生やボランティアに対しても受け入れ時に説明を行い、同意書を得ている。情報漏洩対策としては、パソコンのパスワードの定期的な見直しやアクセス制限を設けているほか、事業所が保有している文書は文書保管規程に基づき常用性や機密性に応じて整理・保管している。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
人事考課制度が整備され、職員のワークライフバランスの確保に努めている
職員採用は公募による試験選考を実施し、利用者の状況などに応じて必要な資格やスキルを持つ人材を確保している。人事考課制度では、職員が「業務目標・成果シート」を活用して年度初めに目標を設定し、半年ごとに進捗や成果の振り返りを行っている。ほか、年に3回の施設長面談、年1回の法人役職員との個別面談を行っている。また、職員の超過勤務削減や休暇取得奨励を通じてワークライフバランスを支援している。さらに定期的なストレスチェックを実施している。
社会福祉協議会と一体となった研修体制があり、事業所独自の研修も行われている
母体となる練馬区社会福祉協議会には研修担当部署があり、経験・職層別の研修体系が整備され地域の障害者支援関係者とも連携した人材育成が行われている。また、事業所においても権利擁護や倫理的支援方法に焦点を当てた研修が定期的に実施されるなど、職員は役割や経験に応じた研修を受けることができている。外部研修も利用し研修受講後は報告書の提出や伝達研修を行って成果を職員間で共有している。また、年に1回のグループ研究発表も実施している。法人の職員育成方針や個別面談において助言や目標設定が行われている。
職員間の情報共有が積極的に行われ、支援の標準化に役立っている
日々の始業時や終業時にミーティングを実施し、職員間の情報共有を積極的に行うとともに、定期的に職員会議を開催して、職員から上がった意見を事業所運営や利用者支援に反映させている。利用者・家族に対してはアンケート調査を実施し、その結果を基に第三者評価を受けることで施設運営の課題を客観的に分析している。さらに、職員一人ひとりが課題意識とテーマを持ち学び合う「かたくり・研修発表会」も実施している。職員間の情報共有を意識的に行っていることが、支援の標準化に役立っている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【課題・目標】
利用者の主体性・個別性を活かした支援を充実するために、利用者が作業、生活の双方において自信や喜びを感じ意欲が高まる支援を行うこと、利用者の高齢化、重度化に対応するために、地域の医療機関や他施設との連携を深め、職員の知識の習得等スキルアップを図ることを目標とした。
【取り組みと結果】
上記の目的を達成するために、オリジナル商品の開発を行い、「KATAKURI ART」として地域への発信を行った。また、インターネットを通じてショップカードの作成・配布を行うなどの販売促進事業を継続的に実施した。
利用者の高齢化、重度化への対応として医療機関や他施設、他機関と連携を深め、定期的な受診や服薬、他の福祉サービスの利用開始など、単独では困難な課題の解決に結びつけることができた。また、「自閉スペクトラム症の利用者に対する支援方法について」「地域の社会資源を知る」「視覚的支援の成功事例とグループ間での支援について」「リ・ワーク支援について」などのテーマを職員が主体的に設定し、学び合うことで、利用者理解や支援力の向上へとつながった。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
これまでの成果の上に取り組みの内容を深めて、さらに支援に反映させていくと言った取り組みが、利用者の主体性、個別性をより活かした支援へとつながっている。これまでの取り組みを継続あるいは拡充しながらさらなる問題の解決に結びつけていることが確認できる。
また、地域の医療機関や他施設との連携を深めることで、定期的な受診や服薬、他の福祉サービスの利用開始など単独では困難な課題の解決に結びつけると同時に、利用者の高齢化、重度化を見据えた職員の知識の習得等スキルアップを図ることができている。
さらに、「自閉スペクトラム症の利用者に対する支援方法について」などのテーマを設定し、学び合う機会を設け、利用者理解や支援力の向上へとつながっている。
今後の前年度までの取り組みを継続しながらさらなる問題の解決に結びつけていくという方向性が明確なものになっている。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【目標・課題】
地域共生社会の実現に向けた取り組みとして、利用者が地域の一員としてボランティアを行うことをはじめ、近隣農家との連携(農福連携)、地域住民や町会、学校等での交流を深めるなど活動の幅を広げていくことを目標とした。
【取り組みと結果】
実際の進め方として、利用者自身が考えたボランティアの実践を皆で共有して讃えあう「いいね♪活動」を実施した。また、「かたくり・ボランティアクラブ」では利用者がゴミ拾いや挨拶運動を継続的に実施し、地域の住民と挨拶を交わすようになるなど具体的な関係が定着した。それ以外にも、近隣高校の授業への年間を通しての協力や近隣農家と連携して野菜の選別、梱包作業や畑の清掃作業、また販売会(かたくりマーケット)の実施など多彩な活動が継続的に実施されている。
高校との連携では、参加した生徒から通所バスの利用時に声をかけてもらうなど地域の一員として自然に交流することができ、障害理解が深まるきっかけとなっている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所の基本理念である地域福祉の推進として、利用者の支援のフィールドを事業所から地域へと被遂げていく中から様々な取り組みが行われていることがうかがえる。
さらに、「いいね♪活動」として、利用者が地域の一員として積極的に参加する取り組みをはじめ、様々な取り組みが重層的に展開されおり、そのことがさらに新しい取り組みにつながっている。こうした取り組みを通じて、職員もまた利用者をよく知ることができるようになるなど、職員にとってもやりがいのある取り組みになっており、そのことは職員一人ひとりが課題意識とテーマを持って研修に参加する「かたくり・研修発表会」の継続的な開催からもうかがえる。課題を実践する中で、起こっている支援の質的な変化とその継続的な展開は他には見られない取り組みとして評価できる。今後、変化の内容を検討しながら新しい支援の継続的な展開に期待したい。
サービス分析結果
【講評】
ホームページやリーフレットを活用して、事業所の情報を発信している
ホームページやリーフレット、広報誌、SNSを活用し、事業所の情報を外部に広く発信している。利用希望者に対しては、用途に応じたリーフレットを用意しており、就労継続支援B型および就労移行支援それぞれの支援内容、1日の流れ、作業内容、アクセス、年間行事など事業所の情報をわかりやすく伝えている。ホームページでは事業所内外の作業や訓練の様子、自主製作している商品(和紙を使った小物など)や販売の様子の写真が使われており、利用希望者が当事業所の活動内容をイメージしやすいように掲載している。
行政や関係機関等への情報提供や各種イベントを通じて、地域との交流を深めている
区の福祉事務所や就労支援係をはじめとする行政、関係機関等と日常的に連携を図っている。区の担当部署には毎月の事業報告や年度当初の事業計画、事業報告等を通じて事業所の情報を提供している。地域の相談支援専門員、特別支援学校教諭とも日頃からつながりがあり、これらを通じて新規の利用問い合わせがある。また、敬老の日の記念品注文の受注を契機とした敬老館への訪問、地域住民や町会、団体、商店、民生委員等が参加するイベントの開催、地域の高校や近隣図書館と連携した地域講座や販売会の実行などで事業所情報を提供している。
問い合わせや見学は、希望者の要望に合わせてきめ細かく対応している
利用希望者の問い合わせや見学には、本人や家族等の要望に応じてきめ細かく対応している。事業所の雰囲気を体感したい見学者には、実際に利用者が活動している時間帯に作業所を案内したり、在籍している利用者が直接説明するなど、見学希望者の個別の要望に合わせて随時対応している。作業風景や施設内設備、作業活動の様子を見てもらえる「施設見学」、作業体験ができる「かたくり探検ツアー」、地域住民が気軽に立ち寄れる販売会「かたくりマーケット」など、事業所の活動を具体的に知ることができる機会が多く設けられている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
サービス開始にあたり、利用者やその家族等に丁寧に説明している
サービス開始にあたり、契約書、重要事項説明書を提示して利用者本人と家族等に丁寧に説明している。入所前面談時における説明の際は、利用者の障害特性に合わせて対応している。大きな文字やひらがなでの表記、図やイラストを取り入れるなどしてわかりやすく作成したサービスガイド(利用のしおり)を用いるなどの工夫をしている。また、利用を開始してからの意向の相違が発生しないよう、事業所の支援方針などを十分に説明し、契約にあたっては、家族等の十分な理解を得たうえで利用開始となるようにしている。
利用者および家族等の意見や要望を確認し、記録することで支援に活かされている
利用者個々のニーズに合わせて支援ができるよう、個別の情報はフェイスシートに記録している。また、面談にて利用者から相談があった内容を記録し、職員が共有している。フェイスシートでの把握だけでなく、利用希望者や家族、特別支援学校教諭などへのヒアリングを通して、情報や意向を確認し、安心して通所開始できる環境を整えている。利用開始直後は実際の様子を観察し、利用者の様子の変化や課題、パニックになってしまった時の対応方法などを把握し、朝礼やミーティング、会議にて情報共有を図ることで支援に活かされている。
利用開始時の不安を軽減し、サービス終了時も支援の継続性に配慮している
利用開始時に利用者が抱える不安やストレスが軽減されるよう、担当職員が事前に本人の障害特性やサービス開始前の生活習慣、個人のこだわりや他者とのかかわり方を把握し、職員間で共有して支援をしている。例えば、作業所での座席の配置や簡易レベルからの作業の開始など通所に慣れるまでの環境づくりに努めている。サービス終了時にはスムーズに次のステップに移行できるよう、本人同意のもとの引継ぎや情報提供等を行っている。退所者が事業所を訪れることもあり、OB会・OG会の開催時には就職後の状況を聞くなど、支援の継続性に配慮している。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
利用者の生活状況や心身状況を把握し、個別支援計画を策定している
利用者個別の生活状況や心身状況を把握し、利用者台帳やケース記録など定められた様式に記録している。利用者台帳では、家庭での日常生活の状況や生活リズム、習慣化している行動、課題と感じていること、こだわっていること、不快や苦手と感じるものなどを記録し、利用者本人の希望に沿った個別支援計画が立案されている。利用者一人ひとりの就労に関するニーズや課題を把握するため、本人へのヒアリングは当然のこと、相談支援事業所からの情報を確認し、サービス等利用計画との整合性をもった個別支援計画となるよう留意している。
個別支援計画と月間目標にて、課題の達成度合いを確認している
個別支援計画は利用者の意向や要望を把握し、長期・短期目標に対する支援の方向性を定めて策定している。支援状況を毎月チェックし、定期的な見直しを手順に沿って進めている。利用者本人との面談にて確認した意向を、グループ会議、面談、職員回覧にて共有する流れが定着しており、支援計画の進捗状況と今後の課題を確認している。支援の結果、利用者本人が安心して通所できているか、意欲的、継続的に作業や訓練に取り組むことができているかに注目し、年間評価をまとめて本人に伝えてさらなる意欲につながるようにしている。
利用者個々の支援状況を記録し、共有が図られている
個別支援計画に基づく支援の状況や活動内容、支援上配慮すべき事項等について、担当した職員がケース記録に記載し、他職員は記載された記録を必ず確認している。ケース記録には特記事項欄があり、個別に対応した事項や利用者の発作の状況などについて、どのように声がけや対処をしたかを詳細に記録している。他職員はその対処方法を確認することで日々の対応に活かしている。利用者の作業活動は、本人の作業レベルに応じて変更していくため、一人ひとりが様々な作業に取り組むことができる工夫についても職員間で共有している。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
個別支援計画をグループ会議で状況を確認して支援方法を見直している
作業所では、個別支援計画を毎月のグループ会議で確認して、支援方法の協議や見直しを行っている。また、見直し・変更時期を就労継続支援B型は年2回、就労移行支援(移行)は年4回と定め、個別面談をしながら検討している。丁寧なモニタリングと利用者本人・家族の同意のもとに、移行は関係機関同席の上、取り組んでいる。さらに、個別支援計画が実行されているかの確認は、”どういうことを実施しているか”の前月の結果をみて、次月へのアプローチを考えている。「支援状況」の様式もあり、支援方法・対処方法を個々の利用者に立案している。
障害特性に応じたコミュニケーションの取り方を工夫して支援している
利用者とのコミュニケーションの取り方として、利用者が理解できる方法を工夫している。基本的には会話を主にしながら、障害特性に応じて、文字・絵・図や身振り等利用者の理解が得られる方法を駆使している。難聴の利用者には簡潔なメモ書きで伝えている。会話のできる利用者についても特性によって、視界に入って話しかけている。構音障害の利用者には、利用者のリズムやタイミング合わせて話しかけているなど、個々の利用者に応じたわかりやすいコミュニケーションの仕方を把握するよう努め、より良い支援を行っていくことに尽力している。
人との関係性の調整を行ない、良好な関係が身に着く支援を目指している
利用者同士の関係性づくりでは、利用者の相性等を考慮して3つのグループに分け、和が乱れないよう配慮している。双方の利用者が適当な距離感をおけるような環境にしている。職員と利用者との関係性づくりでは一人の大人として接する事を大切にすると共に、仕事をする場所であることに鑑み「です・ます」調での言葉遣いにしている。利用者への接遇は倫理綱領でもチェックしている。一方で、利用者間のトラブル発生時は、しっかりと向き合い利用者同士の話を丁寧に聴き取り対応し、事業所内だけでなく地域社会においても困る事がないよう支援している。
2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
- 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
- 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っている事業所のみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
利用者の意向に基づいて役割や当番を決め、それぞれの活動を充実させている
事業所では、各利用者の役割や当番を利用者の意向により決め、主体的に取り組む機会を提供している。”役割”として月1回、利用者自治会(青空会)があり、希望制で実行委員を募っている。利用者と職員が一緒に、施設内点検(消火器の点検・ダンボールの積み上げ方等)を行っている。青空会の司会進行も利用者が行っている。また、”当番”としてカーテン係やCD当番があり、カーテン係は時間になったら開け閉めをしている。CD当番は好みの曲を選んで音楽を流している。利用者のやりたい気持ちを大切に、自ら選択して行う機会を提供している。
自ら言葉を発して思いを伝える機会を設け、決まりごとを定めている
利用者の意向の聞き取りなどは、グループ会議や朝夕のミーティングで意見を出し合い、可能な変更については職員間で協議して作成・見直しをしている。青空会で工賃の話し合いや所内のルールや役割分担などについて意見を出し合い、施設運営に反映させている。一方で、個別支援計画で目標を立てる時や制度の説明等、重要な案件については、絵やイラスト・映像・音楽等わかりやすく情報を提示して一人ひとりの意向を聴き取り決定している。更に「いいね!活動」等、自ら行ったこと(席を譲った・空き缶を拾った等)を夕礼時に発表する機会を設けている。
変化に富んだ行事食や、楽しく食べられる雰囲気づくりを工夫している
食事時間が楽しいひとときとなるよう、月1回の給食会議で残食や行事食提供時のあり方等を確認している。また、日頃の支援の中で、利用者の献立への希望を栄養士が聞き希望するメニューを提供している。個別の対応が必要な利用者には個別の関わりをしている。座席は3グループで決めるほか、強度行動障害のある利用者は落ち着ける別の場所で食べている。献立の工夫もあり、行事食や季節献立、麺類やパン食等、考慮している。利用者は変化に富んだ行事食を楽しみにしており、普段の食事も”おいしい”と感想を述べている。
3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
健康状態の把握を丁寧に行ない、個々の利用者の健康管理に役立てている
利用者の健康状態は、サービス提供記録(連絡・記録票)や利用者台帳、看護日誌、ケース記録等で確認した上で把握している。日々の様子は連絡・記録票で家族と情報を共有している。連絡・記録票に利用者がせき込んでいる等、身体状況の記入があった時は、看護師や職員は日中活動時に気配りをしている。利用者の様子を看護師が観察しにくる場合もある。また、毎月、内科検診や体重測定を実施して嘱託医と健康状態の確認をするほか、利用者の心の健康を保てるように、3カ月に1回、精神科相談を設置して気軽に相談でき医療につなげる体制を整えている。
健康維持に向けて通院同行を行ない、より深く健康状態への認識を得ている
利用者の発作時の対応や緊急時の対応について、嘱託医や検診の際の医師と情報交換を密にしながら、利用者本人や家族に連絡している。通院や服薬の相談に応じて必要な場合は医療機関からの情報を得たり、家族に確認をとり通院同行を行ったりしている。通院同行により障害特性への理解が深まることや他害の多い利用者の医療面のかかわり方の参考になっている。また、家族からの健康状態の報告から、家庭での様子がわかり支援に役立てることができている。通院同行や食事摂取の助言等も行ない、利用者の健康維持全般に向けた取り組みをしている。
薬の管理への細かな配慮を行い、投薬に留意して誤薬防止につないでいる
薬の管理では自己管理の利用者が多い中、予備薬を災害時薬として預かっており、緊急時対応と共に職員間で共有し対処できる仕組みを整えている。自己管理の難しい利用者は、薬を保管する場所を固定して袋に記名し職員と看護師でチェックして預かることや配薬のときに手渡しする体制ができている。利用者によって、服薬場所を工夫している。どの方も飲み終わった薬袋等は渡してもらっており、さらに飲み忘れがないよう連絡・記録票を渡す時、再確認している。丁寧な投薬の取り組みで、誤薬がない状態である。
4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
利用者の立場に立つ支援のあり方を家族に伝え理解を得るよう努めている
利用者と家族とのかかわりでは、利用者の意向を聴き取り、尊重して家族に報告・確認をしている。利用者の思いを第一に受け止めている。家族は就労移行を望み、利用者は就労継続支援B型を望んでいる場合など、家族と話し合う機会を設け、利用者の意向を伝える調整役を担っている。また、家族から午後4時過ぎまで見守ってほしいなどの要望がある時も、利用者の状況を加味しながら、受け入れが困難なことを家族に伝えている。また、在所中のトラブルについても、状況の記入や電話で伝える等、ありのままの様子や状況説明を丁寧に行っている。
作業の様子や日常の活動の姿を伝える機会を設け、家族とも共有している
利用者の様子は、連絡・記録票や口頭で伝えると共に活動の様子等は広報誌(しゃぼんだま)を配布して伝えている。また、電話連絡や家族会、面談を通して知らせている。家族会は2カ月に1回開き、40人位の家族が参加している。家族の高齢化が進むなか、事業所からの書面での報告だけでなく、口頭で+αでの説明を行っている。家族からの意見・要望も可能な限り対応している。面談は2者面談を年2回、3者面談を年1回行い、3者面談では、一年間を振り返って利用者の変化を書面でも記入し、家族に伝る等、利用者情報を家族・職員で共有している。
得意分野の発掘を家族情報からキャッチして支援に生かす取り組みをしている
家族からの情報で支援に役立ったことでは、利用者が家庭でダンボール制作の情報を得て実際に制作物を見たときに制作物のクオリティの高さに驚き、制作物を展覧会に出展したり大きなホールに飾ったりと、作品をめでる機会を設けることとなった。このように利用者の得意分野の発掘により、本人も自信を得て制作熱に燃えている。また、連絡・記録票に家族が利用者の絵をはさんだことにより、利用者の得意分野が見いだされ、”KATAKURI ART”にまで発展している。家族からの発信をタイムリーにキャッチして利用者の生きがいにつなげている。
5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
さまざまな地域情報を収集し、利用者や家族に伝え、活用を促している
事業所では地域情報の収集を行い、周辺地域のお祭りや映画サロン、パラスポーツ等の案内をエレベーターホールに貼りだして知らせている。地域支援センターのお楽しみ会についてのパンフレットも配布している。また、利用者が地域で活動できるように、公共交通機関を利用して外出するプログラムを提供すると共に、情報を利用者や家族に伝え、参加できるように支援している。しかし、利用者の高齢化・重度化に伴い、地域で活動するプログラムを高齢化・重度化した利用者も参加しやすいような内容変更や選択肢の設定が課題であるとしている。
清掃や販売会、講師活動、行事への招待と地域の方との交流を深めている
利用者の社会参加を促す取り組みでは、地域の一員として地域活動に参加する機会を設けている。地域の清掃や販売会への参加、講師としての活動等を行っている。清掃活動では、希望する利用者は黄色のベストを身に着け、事業所周辺や小学校周辺の掃除をしており、近隣の方々と挨拶を交わしている。販売会では和紙やアート作品、出し汁等を売っている。利用者は区の施設に職員と一緒に出向き、講師として生の声を聴衆に伝えている。祭りを通して地域と交流を図り施設理解に繋ぐため、”あじさいフェスタ”を開催して販売や出し物を提供している。
様々な取り組みを行ない、地域に開かれた事業所として役目を果たしている
地域に開かれた事業所として様々な取り組みを実施している。事業所の”探検ツアー”では”かたくり福祉作業所”を知ってもらうため、作業室の見学や作業体験を訪れた地域住民に提供している。利用者も一緒に案内してイラストの色塗りをしてもらう等、交流を深めている。また、継続して交流している近隣の高校とも参加頻度が多い中、充実した時を持っている。落ち葉清掃やうのゲームを一緒にする、話し合いをする等、活動内容を決めて触れ合っており、障害を持った利用者への理解に繋がっている。高校生からの1年間の交流の感想文を掲示している。
10.【就労移行支援】就労に向けて、必要な知識の習得や能力向上のための訓練等の支援を行っている
- 利用者が働く意欲を持てるような取り組みを行っている
- サービス期間内に就労に結びつくことができるよう工夫している
- 生活リズムや社会人としてのマナーの習得等の就労に向けた支援を行っている
- 就労に向けた職場見学や実習等、実際に職場にふれる機会をとりいれた支援を行っている
- 就労支援機関と密接な連携をとり、利用者が力を発揮できる就労先に結びつくよう支援を行っている
- 就労後も利用者一人ひとりに応じて職場定着等の支援を行っている
【講評】
働く意欲向上の取り組みを提供して、イメージが持てるよう支援している
”ジョブサポートかたくり”では、次のステップに向けて働く意欲を高めるよう、様々な取り組みを行っている。就職までのイメージを持たせるよう利用開始・訓練プログラム・企業見学・実習・就職活動・就労と個々の状況や課題に合わせて支援方法を共に考え就職まで伴走支援をしている。また、企業就労での仕事内容を想定した清掃作業や販売等、働くイメージづくりができ、意欲が持てるような取り組みを行っている。さらに、仕事を進める上で大切な報告・連絡・相談のあり方について伝え、社会人として基本的な能力を培っている。
就労に結びつくよう、セミナー受講や企業見学・実習に取り組んでいる
通過型の2年間で就労に結びつくよう工夫した支援をしている。アセスメントに基づいて就労支援計画を作り、個別支援計画に反映した支援を行っている。就労セミナーで企業見学や実習に出かけたり、毎週1回、生活支援講座を実施して生活・働く・社会等をテーマに社会人・働く人として必要なマナー等を習得させている。また、お金に興味をもってもらうために計算の仕方やスマートフォンの使い方、挨拶の仕方等、1週間に1回程度職員が交代でレクチャーしている。さらに、ハローワーク等に職員と一緒に出かけたり、求人票の見方を確認したりしている。
就労後も就労が継続できるよう、連絡調整や訪問を行ない支援している
事業所では、利用者が地域で就労体験ができるよう社会福祉法人のネットワークを活用して就労体験の場を確保したり、利用者が希望する企業見学や実習ができるよう企業へアプローチして関係性を築いたりする体制作りを行っている。そのような中で就労に至った利用者に対して、就職後に雇用された企業等での就労の継続を図るため、生活上の相談に応じる事や企業・事業所や関係機関と連絡調整を行う等、利用者の希望に応じて一定期間支援を行っている。また、利用者の自宅や企業等を訪問をして、月1回以上利用者面談等を実施して相談事等を受けている。
12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
- 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
- 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
- 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
- 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
- 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
意欲向上を目指して、自ら積極的に作業に取り組めるよう工夫をしている
事業所の支援方針として作業・生活・就労の方針を掲げ、”作業能力を伸ばす・基本的習慣やマナーを身に着ける・就労への意欲を高める”ことを支援している。支援方針を基に作業においては可能な限り利用者がその日の作業を選択し取り組めるよう支えている。利用者によって今の仕事を写真に撮ってわかりやすく掲示したり、話ができる利用者には、やりたい作業の要望に応じたりしている。また、希望する利用者には、就労移行支援事業と協働し、就労支援プログラムや生活プログラムを提供している。利用者が前向きに取り組むよう工夫している。
得意分野を生かした活動や諸活動を取り入れ、生活の充実を図っている
作業内容では、割箸の鞘入れ、日用品などのセット、野菜の出荷、ダイレクトメールの封入、自主製品製作等があり、利用者は”作業が楽しい”と言い、取り組んでいる。年間行事にも趣向を凝らし、多様なレクレーション活動やグループ活動、合同運動会、祭り、宿泊行事等を実施している。作業においては、利用者が望む仕事ができるように、スモールステップで練習を行い、補助具等を用いて工夫している。また、利用者の得意分野を生かし、利用者のイラストを用いた商品の開発やロゴの作成を行っている。ボランティア活動ほか、活動の充実も図っている。
受注先の開拓や商品販売拡大に積極的に関わり、新風を吹き入れている
事業所では受注先の開拓や商品の販売拡大に力を入れている。共同受注を行ったり、事業者と連絡を密にして作業確保にも努ている。農福連携の取り組みもあり、アスパラガスの取り扱いやブルーベリーつみ、草むしり等、近隣の農家とつながり、継続した作業確保を行っている。また、コンサルタントとの意見交換の場を設け、自主製品の新商品の開発や販路拡大への営業を実施してる。KATAKURIARTギャラリーでTシャツ、色々なイラスト等の商品展示やECサイトでの販売も始める等、商品開発、販路拡大に事業所として意欲的に取り組んでいる。
【講評】
個人情報の使用について同意を得るほか、個人情報の管理に細心の注意を払っている
利用開始時に個人情報の使用目的等を説明し、個人情報使用同意書にて同意を得ている。さらにホームページや広報誌、SNSへの掲載がある場合には、その都度説明のうえ了解を得ている。「記録媒体および個人情報持ち出し管理簿」など個人情報保護のための管理体制を整備し、職員の個人情報に関する意識啓発に努めている。また「個人情報保護に関する基本チェックリスト」を使い、各職員が自己チェックを定期的に実施することで意識を高め、利用目的の達成に必要な範囲を超えた個人情報の取り扱いが無いよう個人情報管理に細心の注意を払っている。
利用者本人のプライバシー、羞恥心に配慮しながら支援をしている
利用者のプライバシー保護に対し、事業所全体で取り組んでいる。設備面では作業前後の着替えをする更衣室が設置されている。支援面ではトイレの同行や介助が必要な場面での同性介助を原則としている。失禁など利用者個々に特別の注意が必要な場面では、他の利用者の目に触れることのないよう、別室への案内や清掃・消毒・片付けを素早く実行するなど、利用者の心情に寄り添った行動を実践し、羞恥心に配慮した支援を行っている。
利用者の権利擁護と個人の意思尊重への取り組みが行われている
事業所では利用者のアセスメントを行い、価値観や生活習慣の把握することで人権を尊重し、利用者の主体性を活かした支援を実行している。利用者の権利を守るため、定期的に「行動規範チェックシート」を用いて、職員自身の行動の振り返りをしている。振り返りの結果はグループ会議にて共有し、グレーゾーンや今後の支援に関する課題を職員相互に発表し合い、意見交換をしている。意思の表出を苦手としている利用者には選択肢を用意してサポートしている。就労に向けたプログラムの参加や成年後見制度の利用についても希望の有無を確認している。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
各種マニュアルを整備し、職員の業務遂行に活用されている
事業所では各種マニュアルを整備して運用している。大規模災害対策対応マニュアルでは、区内で大規模災害が発生した際の対応方法などを制定している。また平常時において、全職員参加型の訓練を実施することにより災害意識を高める機会とし、職員の参集状況を把握したり、参集ルートを確認するなど災害時に備えている。訓練の結果、各部署から出た気づきを今後の運用に活かしている。感染症発生時における業務継続計画及び対応マニュアルも制定し、必要に応じて改訂をしている。
業務マニュアルを整備しつつ、個別対応については職員が補完しあう体制となっている
事業所ではマニュアルを整備しているだけでなく、個別対応が必要な場面においては朝、夕のミーティングにおいて、職員間で情報共有、意見交換、相談する場を多く設けることで業務の標準化への取り組みを行っている。管理者から各職員に対して、支援に不安がある場合には気軽に相談して欲しいことを伝えている。職員がわからないことが起きた際には、わかる職員に聞くことができる体制を整え、職員が相互に補完し合い、業務の理解を深めていくことを目指している。
支援内容の共通理解を深め、職員のスキルアップを図っている
朝礼夕礼にて利用者それぞれの特性や状況の変化、具体的な支援方法について話し合うことで、支援内容の共通理解を深め、目標に向けて統一した支援を行っている。さらに、個別支援計画の進捗度を毎月のグループ会議にて確認し、目標達成が困難な事例に対する支援方法の変更、見直しを検討している。見直しは定期で実施し、個別面談にて利用者本人と家族等の意見や要望を受け、支援に反映させて進めていく手順を整えている。事業所では職員一人ひとりが課題意識とテーマを持ち、研修や現場実習に参加し、学び合う場を設けてスキルアップにつなげている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
地域福祉の推進という包括的な基本理念の下で包括的な支援が行われている
運営母体である練馬区社会福祉協議会の基本理念である地域福祉の推進をはじめ、基本的人権の尊重や利用者の自立した社会生活の実現などの事業所の基本理念がある。「ひとりの不幸も見逃さない」という包括的な理念を職員間で共有することで、利用者支援や事業所運営の一体性を確保することができている。こうした理念はビジョンや基本方針とあわせて職員に文書で配布し、職員会議で確認するなど周知が図られている。さらに、地域福祉活動計画(長期計画)の推進に職員がそれぞれの立場で参加している。
利用者・家族や職員に対して事業所の理念の説明と実現に努めている
利用者・家族に対しては法人や事業所の理念や事業計画、地域福祉活動計画について、利用開始時に重要事項説明書や「サービスガイド」に基づいて説明を行っているほか、年6回(隔月)家族会を開催し説明を行っている。職員に対しては、業務目標シートを用いて理念や事業計画に基づいた個別の業務目標を設定すると同時に、職員の行動規範の定期的な自己チェックを行い、理念の実践度を振り返る仕組みが整備されている。さらに、法人においても各部署等の職員からなる委員会を設置するなど、理念を実現するための取り組みを積極的に行っている。
ボトムアップによる透明で迅速な意思決定が行われている
事業所においては、職員会議、グループ会議、支援会議などを通じて職員全体の合意形成を行うというボトムアップでの意思決定が行われている。また、複雑な案件や組織全体に影響する事項以外は現場職員の判断と合意の形成により課題の解決が行える仕組みとなっており、職員間での一貫した支援体制による利用者のニーズに即した対応が可能となっている。マニュアルを基にしつつも、課題を都度解決し合意形成を図り、その過程を共有する仕組みは他事業所にはないすぐれた取り組みとして大変評価できる。