評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
保育理念:私たち保育園は、みんなの未来をつくることに自ら参加し貢献し、そして楽しむ心を育みます。
*この理念を実現するための保育を私たちはシチズンシップ保育と呼びます。
*私たちはみんなを思いやりながら自分たちの未来を変えていける力を育むために、共感性、内発性、創造性を伸ばしていく保育を「シチズンシップ保育」と呼んでいます。
保育目標;自分の気持ちを大切にし、他者の気持ちも大切にする子ども(共感性)自らの内なる声を聴き主体的に動く子ども(内発性)自由に考え想像する子ども(創造性)
職員に求めている人材像や役割
私たちは、子どもたちの自己肯定感を育むことに全力を尽くします。
私たちは、保護者をお客様でなくクルー(共に船をこぐ乗組員)と考えます。
私たちは、常に最高の保育に向かって学び続けるプロです。
私たちは、子どもを育む最高のチームです。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
フローレンスの一員として常に時代の先頭に立ち、シチズンシップ保育を実践し、まだ誰もやっていないことにも取り組む
全体の評価講評
特によいと思う点
シチズンシップ保育を実践し、「自分で考えて環境を構成できる」ことを環境づくりのコンセプトとしています。そして、幼児クラスでは毎日サークルタイムを実施し、子ども同士で意見交換する機会を設けています。例えば、けなし言葉が目立った時期には、それをテーマに話し合いを行い、解決を目指しました。直近では、リュックにつけるキーホルダーについて、1・2歳児への配慮として「口に入れないよう美味しそうなものは禁止」などのルールを子どもたち自身が決めるなど、主体性を育む取り組みを進めています。
食育活動では「子どもたちが食体験を深め『生きる力』を養う」ことを大切に取り組んでいます。直近では、鳥取県の米農家とオンラインでつながり、田んぼの様子や農機の紹介を受けました。その後、新米を送ってもらい、普段のお米との違いを食べ比べる体験や炊く前の状態から匂いや形を観察するなど、五感を使った学びを促しています。また、毎月紙芝居形式で食材の説明を行い、緑色のバナナが黄色く成熟する過程などを伝えています。さらに、イワナの掴み取りやチキンの解体ショーを通じて、食材の背景や命の大切さを学べる機会を提供しています。
保護者を対象とした保育士体験を随時受け付けており、保育参加の促進を目的に今年度から保育参加レポートを開始しました。保育参加を体験した保護者に感想を記入してもらい、写真とともに掲示することで他の保護者の関心を引いています。卒園児が遊びに来た際にも同様のレポートを書いてもらい、口コミ効果につなげています。その結果、参加者数が前年度の5倍に増加しました。さらに、こうした取り組みを背景に、実施した利用者調査では、園および職員に対する保護者の信頼が非常に高いことが確認されました。
さらなる改善が望まれる点
「園内ではできない体験を提供する」ことを目的に、代々木公園などで昆虫採集や植物採集を体験しています。また、近隣の図書館、児童館、スポーツセンター、消防署を訪問しています。さらに、散歩中に消防隊の訓練を見学し、消防署内で水消火器を使った訓練も行っています。一方で、これらの活動をさらに発展させる必要性を認識しています。公共交通機関を利用した戸外活動や、近隣の高齢者施設への訪問を実施するとともに、保護者の仕事現場を見学する機会を設けるなど、多様な経験ができる機会を増やしたいと考えています。
インクルーシブ保育の実践に向け、臨床発達心理士や精神保健福祉士などが所属するソーシャルワークチームを法人内に設置しています。加えて、職員は研修を通じ、子どもの気持ちを尊重するための知識や技術を学んでいます。また、多様性やパラリンピックをテーマにした紙芝居を行う団体を招き、子どもたちの多様性の理解を深めています。一方で、将来的に医療的ケア児の受け入れを考えており、体制強化が課題となっています。今後は、専門研修の実施や関係機関との連携を進めることで、受け入れ体制の整備を目指しています。
法人の人事制度では、新卒保育士を想定したキャリアマップを明示し、分野担当からリーダークラス、さらには園の経営層への昇格ステップと目安の年次数を設定しています。研修制度も充実しており、入社後の期間に応じて本部主導でフォローアップを実施しています。しかし、中途採用者の現場配属後のフォローアップは各園に委ねられており、ビジョンやシチズンシップ保育の理解・実践、キャリア開発の支援に差異が見られます。中途採用者の割合が増加している現状を踏まえ、研修やサポート体制の一層の拡充に取り組む余地が認められます。
事業者が特に力を入れている取り組み
『事業をつくり、しくみを変え、文化を生み出し、ともに「新しいあたりまえ」を未来に手渡そう』という法人のミッションを踏まえた様々な施策が行われています。中でも、国のモデル事業所という位置付けでもある、誰でもこども通園制度では並行して行っている未就学児とその保護者を対象とした子ども食堂事業ともあいまった成功事例を挙げることができました。他にも、私立園として医療的ケア児の受け入れに手を挙げ、看護師の配置や職員研修の検討を始めるなど、新しいあたりまえの実現に向けた様々な取り組みを行っています。
シチズンシップ保育の実践に向けて職員の理解を深めるべく、主任補佐が中心となった探求活動が行われています。この活動ではシチズンシップの理解を深めるためのオリジナルワークショップがデザインされ、その実践を通じて職員同士のディスカッションなどを重ねながら相互に気づきを得る機会となっています。この活動はさらに進化しており、現在では内容理解のみならず、現場での実践を目的に、事例研究や保育現場での相互の声がけなどが行われているほか、シチズンシップ保育の具体的な場面を想定した模擬演習なども検討されています。
有給休暇の取得を促すために月次の勤務シフト作成時には各職員の希望を確認するとともに、保育資格を有する本部職員とも協力しながらその希望に応えています。この支援体制は仕組み化されており、本部職員も保育資格の取得を推奨しています。また、事務作業の効率化を図るためのタブレット端末の導入や保育システム、アプリの活用のほか、園ミーティングの適正化に取り組んでいます。職員個別の勤務状況もつぶさに確認しており、書類作成の個別指導やメンタルケアなどを通じた残業時間の削減にも取り組んでいます。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査対象は、在園児の保護者全員を対象とし、複数のお子さんが通っている場合は最年少児について、1世帯1回答のご回答をいただきました。
[調査対象世帯数:25世帯(在園児27名)] - 調査方法:アンケート方式
園より保護者全員に調査票を配布して頂きました。回収については、評価機関への郵送、または園内に設置した回収箱への投函により提出して頂くようにしました。 - 有効回答者数/利用者家族総数:24/25(回答率 96.0% )
「現在利用している保育園を総合的にみて、どのように感じていらっしゃいますか」との質問に対して、「大変満足」70.8%、「満足」20.8%、「大変満足」と「満足」を合わせて91.7%の回答率となっています。「どちらともいえない」4.2%、「不満」0%、「大変不満」0%、無回答が4.2%でした。個別設問では、問1「園が独自に組み立てている日々の活動や教育等のプログラムは、子どもの心身の発達に役立って いると感じますか?」をはじめ、問3・問4・問7・問13について「はい」の回答率が100.0%と高く、問17「園の対応に不満を感じたとき、役所や第三者委員など園外の機関や窓口に相談できる仕組みがあると説明を受けたことがありますか?」では「はい」の回答率が79.2%と最も低くなっています。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の100%を占め、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、満足を示す声が複数寄せられました。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の91.7%を占め、「どちらともいえない」が8.3%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、多様な意見が寄せられました。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の100%を占め、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、特筆すべき意見はありませんでした。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の100%を占め、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、特筆すべき意見はありませんでした。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の87.5%を占め、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は12.5%という結果でした。自由記述では、満足を示す声が複数寄せられました。
6.安全対策が十分取られていると思うか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の95.8%を占め、「どちらともいえない」が4.2%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、特筆すべき意見はありませんでした。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
この項目では、「はい」と答えた方が全体の100%を占め、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、特筆すべき意見はありませんでした。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の95.8%を占め、「どちらともいえない」が4.2%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、特筆すべき意見はありませんでした。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の95.8%を占め、「どちらともいえない」が4.2%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、特筆すべき意見はありませんでした。
10.職員の接遇・態度は適切か
この項目では、「はい」と答えた方が全体の95.8%を占め、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が4.2%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、特筆すべき意見はありませんでした。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の91.7%を占め、「どちらともいえない」が8.3%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、特筆すべき意見はありませんでした。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の83.3%を占め、「どちらともいえない」が16.7%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、特筆すべき意見はありませんでした。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の100%を占め、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述では、満足を示す声が複数寄せられました。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の95.8%を占め、「どちらともいえない」が0%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は4.2%という結果でした。自由記述欄に寄せられた意見はありませんでした。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の95.8%を占め、「どちらともいえない」が4.2%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は0%という結果でした。自由記述欄に寄せられた意見はありませんでした。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の87.5%を占め、「どちらともいえない」が8.3%、「いいえ」が0%、「無回答+非該当」は4.2%という結果でした。自由記述欄に寄せられた意見はありませんでした。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
この項目では、「はい」と答えた方が全体の79.2%を占め、「どちらともいえない」が4.2%、「いいえ」が12.5%、「無回答+非該当」は4.2%という結果でした。自由記述欄に寄せられた意見はありませんでした。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
運営委員会や利用者アンケートを通じて意向を把握し事業所運営に活かしています
運営委員会との協働を通じて日々の保育の改善に取り組んでいます。運営委員は各クラスの代表保護者1名からなり、より良い園運営に向けた意見交換を重ねています。運営委員会開催に際しては、あらかじめ保護者アンケートを行っており、保護者の総意を踏まえた上で園の経営層と意見交換をするという進行になっています。今年度は保護者の保育参加の促進をテーマに既存手続きの問題点について話し合い、園の入り口に参加した保護者の写真付きレポートを掲示するというアイディアが生まれ、実施2ヶ月程度で既に効果が出るなど好例も見られました。
私立園長会や地域の関係機関などとの連携で地域の福祉ニーズを把握しています
地域の私立園長会や全国小規模保育協議会などのネットワークに参加し、保育を取り巻く環境や地域の福祉ニーズを把握しています。特に、地域の子育て家庭支援には使命感を持って取り組んでおり、区と協働した子育て家庭支援のための子ども食堂の開催や子ども誰でも通園制度の導入のほか、特別な支援を要する子どもや医療的ケア児の状況も確認しています。これらのネットワークを通じて得られた情報は事業計画や3カ年計画にまとめられ、年度はじめの職員会議を通じて全職員にも周知されています。
3カ年計画の策定やリスクマネジメントに係る目標設定で計画的な園運営を行っています
園長が中心となって3ヵ年の中期計画を策定しています。この計画では保育内容の充実や保育の質の向上を重点目標としており、シチズンシップ保育の浸透や職員間での知見の蓄積、その後の他園や地域への啓発活動なども視野に入れています。一方で、単年度の事業計画書も策定しており、保育内容や利用者支援、地域の子育て支援、職員のケアなど9つの重点項目などを定めています。これらの活動では定量目標も定められており、リスクマネジメントでは半年間で1人2件以上のヒヤリハット提出などの事例も見られました。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
コンプライアンス研修や不適切保育チェックで職員の規範や倫理観を醸成しています
オンライン研修の仕組みを活用してコンプライアンスやハラスメントへの理解を深めているほか、不適切保育チェックシートを使った年2回の実地確認を行っています。研修では確認テストの実施を行うことで知識の定着を促しています。職員が守るべき法や規則は就業規則やコンプライアンス規程のほか、倫理規程、現場向けガイドブックにまとめられており、社内クラウドシステムから閲覧できるようになっています。日々の保育上でコンプライアンスに関する指導や支援が必要な場合には、園長による面談を実施するなど個別サポートも行われています。
保育ソーシャルワーク・マニュアルの活用で利用者の権利擁護に努めています
利用者からの苦情に対しては、園長や副園長、主任が受け付けし、園長や本部のマネジャーがその解決に当たるという体制になっています。この体制や役割は重要事項説明書や園内掲示を通じて利用者に開示されています。利用者からの意見や要望については現場向けガイドブックに沿って対応することとしています。また、虐待が疑われる事例が生じた際には、保育ソーシャルワーク・マニュアルに沿って子ども家庭支援センターや児童相談所などと連携しながら対応する体制となっています。
区の福祉活動への参画やボランティアとの協働に意欲的に取り組んでいます
渋谷区主催のこどもテーブルに参画し地域の未就学子育て家庭の支援を目的とした子ども食堂を開催しています。「NeighborhoodEducation」による現代の子育て問題の解決を目的としたこのコミュニティに対し、法人が実施している助成事業を紹介するなど地域に貢献する事例も見られました。他にも、この活動を通じて知り合った鳥取県の米農家による田んぼの様子のライブ配信やお米の食べ比べのほか、散歩への同行やワックスがけなどボランティアとの協働に意欲的に取り組んでいる様子が伺えます。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
職員の労務環境や運営の効率化を優先に園運営のリスクマネジメントに取り組んでいます
園の運営上、優先的に対応するリスク項目に職員の定着や業務の効率化を定めています。これらの項目は運営事業部との定例ミーティングでも対策を講じており、本部採用担当による職員のキャリア支援や心理士による定期面談などが行われています。園の事業計画でも対策が挙げられており、業務効率化のためのツール導入や園内ミーティングの最適化が進められています。また、職員個別の勤務実績に基づいた対応も見られ、業務分担の見直しや書類作成に関するアドバイス、メンタル面でのケアなどの事例も見られました。
指定様式での記録や役職者ミーティングを重ねながら園運営のリスク抑止に努めています
自園保育が不可能な場合を想定した事業継続計画を作成し、3日間の防災備品を備えています。また、避難訓練を原則月次で行っているほか、重要事項説明書に災害時の連絡方法に関する保護者への依頼事項や具体的な手順を示しています。日々の保育で事故や感染症、侵入などが発生した際にはその内容に応じて、アクシデントレポートやヒヤリハットレポート、事故報告書に記録し、その発生要因を園ミーティングで分析するとともに再発防止策をアクシデント報告により利用者にも開示しています。
オンライン研修の受講や確認テストの実施で職員の情報管理への理解度を高めています
個人情報管理規程や情報セキュリティガイドライン、文書管理規程を整備することで情報の収集、管理、廃棄の環境を定め、その内容を情報セキュリティ研修などを通じて職員に周知しています。個人情報をはじめとする機密性の高い文書は、園内の鍵付きの書庫やクラウド管理のシステムを活用しています。電子データ類の閲覧は職員ごとのパスワード付与や半年ごとの定期更新をすることで情報漏洩リスクの低減に努めています。情報管理の質向上は法人の情報セキュリティ委員会が担っているほか、区内保育園の定員充足情報を適宜確認しています。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
個別面談やキャリア意向調査などを通じて職員の働きがいの向上を図っています
園長は本部のマネジャーとの毎月の1on1で自身のマネジメントの振り返りや今後の指針などを考える機会を得ています。一方で園長はリーダー層や各職員との個別面談やキャリア意向調査を行いながら、職員一人ひとりの考え方や特性に沿った人材育成に努めています。法人によるキャリアプランも作成されており、新卒入社後のおおよその昇格年数が明示されているほか、その基準も明記されています。現場と事務局や事業をまたいだキャリア転換を実現させる社内公募制度もあり、それぞれの意向に沿ったキャリアを描ける環境が整えられています。
シチズンシップ保育の実践という共通の目標に向かって学び合う環境を整備しています
全職員の研修計画を社内研修日程表にまとめ、受講した研修内容は研修報告書に記載の上で職員間で回覧することとしています。また、実践による学びの多い研修テーマについては園内でのワークショップを行うなどの工夫も見られます。法人を挙げて取り組んでいるシチズンシップ保育の実践では探究チームを立ち上げ、オリジナルテキストを用いたワークショップなどを行っています。この学びの環境については職員も高い評価をしており、本評価に伴う職員アンケートでもシチズンシップ保育への思いや学びの充実に関するコメントが多数見られました。
現場と本部が一体となって時間外勤務の低減や有給取得率の向上に努めています
園長は職員の勤務状況を毎月確認し、タブレット端末導入や園内ミーティングの効率化のほか個別の状況に合わせたサポートに努めています。また、月次の勤務シフト作成時には有給休暇の取得希望を都度確認し、その希望に最優先で応えるべく保育資格を有した本部職員のヘルプ勤務を行うなどして有給休暇取得率の向上を図っています。他にも、ワクチン接種や引っ越し準備費用、腰痛ベルト費用の購入補助をはじめとする福利厚生や出産予定者との面談などを通じて、職員の働きやすい環境の整備に努めています。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
保育の質の向上の重点課題として法人の掲げるシチズンシップ保育の理解を深めることを目標に園ミーティングでのワークシップに取り組みました。このワークショップ開催に際しては、主任補佐がシチズンシップ保育探求の分科会に参加するなどして情報を集めるなどの準備が行われました。ワークショップは計画通り行われ、シチズンシップ保育に対する職員の理解については一定の効果が見られたものの、日々の保育での実践には個人差が見られるという次の課題に直面しました。その後は園の人員体制変動による業務分担の見直しが優先されましたが、今年度はシチズンシップ保育を自分の言葉で説明できるようになることを目標に掲げ、事例共有や日々の保育での具体的な声掛けを相互に行うなどの活動に取り組んでいます。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
「大人が決めて子どもが従うという一方的な関係ではなく、一人の人として子どもを尊重する」、「一人ひとりの感情や意見を大切にし、やりたいことに夢中になれる環境を作る」等の項目で説明されるシチズンシップ保育を通じて、子どもの非認知能力を高めるという法人を挙げての方針に真正面から取り組む好例であると言えます。主任補佐が主体となってワークショップをデザインし、園全体で取り組むという進め方もまさにシチズンシップという印象を受けました。昨年度は人員体制上の都合等で取り組みが進みづらい一面もあったようですが、昨年度行ってきた「内容理解」を土台に、日々の活動を通じた実践知を積み重ねながら、より高い水準でのシチズンシップ保育の実践が期待されます。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
保護者支援の拡充に向け、国の推進する子ども誰でも通園制度のモデル事業に手を挙げ、地域の子どもの定期預かりに取り組みました。この取り組みでは法人本部の自治体担当を配置するとともに、11月から翌3月までの期間で週2名の枠を設けるとともに、月1回のペースで利用者と面談し、必要な支援をすることで子育ての負担軽減に努めました。この活動の認知には別途行っていた子ども食堂も功を奏しており、地域の子育て家庭を対象とした子ども食堂の利用者から悩みを聞くことで、定期預かりの利用や入園にもつながりました。今年度は一層の保護者支援の拡充に向け、医療的ケアが必要な子どもの受け入れに向けた体制整備の検討に入っています。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
保育業界のオピニオンリーダーとして国に対しても様々な提言を行っている法人として実現した子育て支援拡充と成果であると言えます。定期預かりでは利用枠が限定的である難しさもある中で、並行して行っている地域の未就学児やその保護者を対象とした子ども食堂の利用者の子育て相談がきっかけで利用者となる事例も同園ならではの大きな成果であると言えるでしょう。今後はこの思想がさらに進化し、医療的ケア児の受け入れ準備を進めています。他園に先んじた好例となるよう、今後の展開が楽しみです。
サービス分析結果
【講評】
リーフレットやホームページを通して、独自の保育内容を具体的に紹介・説明しています
法人は利用者への案内として、保育理念・方針・保育目標・概要などの内容を記載した独自のリーフレットを作成しており、外国籍の日本語が苦手な方に向けては英語版も用意しています。また、園(法人)のホームページでは、保育内容の紹介として日々の子どもたちの様子だけでなく、行事の様子などについても掲載しており、内容に変更があるタイミングで随時更新し、保育内容を伝えています。そのほか、法人本部が中心となって写真共有アプリや動画配信アプリにより情報を発信しています。
ホームページで保育理念や特徴を示すと共に地域の掲示板でも情報を発信しています
園のホームページには、保育内容の紹介として日々の子どもたちや行事の様子などが掲載されており、内容に変更があるタイミングで随時更新し、保育内容を伝えています。また地域に向けては、町会長協力のもと20か所以上の掲示板に保育所体験募集などの行事に関する情報を掲示しています。さらに園の情報は、渋谷区保育課に定期的に報告しています。※上下で内容が同じ
見学は随時受け付け、シチズンシップ保育などの園の特徴を説明しています
見学は、主に園長・副園長・主任が担当しています。見学会・保育体験は随時受け付けており、できる限り見学希望者の都合に合わせ対応するようにしています。見学者には園の特徴として、シチズンシップ保育・サークルタイム・ピースフルスクールプログラムの取り組みについて説明しています。見学者からは、シチズンシップ保育や感情カードの効果に対しての質問が多く上がっています。なお、見学後にはアンケートを実施しています。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園前の説明会で重要事項を説明し、書面により確認・同意を得ています
入園が決まった利用者には、各家庭ごとに説明会を開催しています。入園説明会では、個別でじっくり伝える時間や質問する時間を確保し、保育内容を分かりやすく伝えています。また重要事項説明書を配布し説明するとともに、プライバシーの保護については個人情報同意書で確認・同意を得ています。さらに入園説明会であがった意見や質問は入園前面談シートに記録することで、どの職員が担当しても対応できる体制を整備しています。把握した保護者の意向や園児の状況は、質問内容のリストを作成し保管しています。
子どもの不安を解消するため、保護者と相談しながら慣らし保育を行っています
生活状況調査を実施し、入園前の子どもの生活状況、アレルギーの有無、既往歴などを生活状況表に記録し、保管しています。入園時には、保護者や子どもの不安・ストレスを緩和するため、おおよそ5日を目途に慣らし保育を実施しています。慣れ保育の期間中は、保護者の保育に対する理解や安心を深めるため、各家庭ごとに受け入れ時間をずらして個別に園での様子を伝える時間をつくるようにしています。また子どもの慣れ親しんだもの(マグ・タオル・ぬいぐるみなど)は、相談のうえ持ち込みを許可しています。
開園時からの全ての卒園・転園児を「しぶきちまつり」に招待しています
卒園前に退園や転園をする子どもには、担任のアイデアをもとに作成したメッセージカード(全職員からのメッセージ、在園児作成の折り紙やイラストなど)やアルバムをプレゼントしています。転園先には双方の園が合意した場合のみ、必要に応じて児童表等を提供するなど、子どもの情報を引き継いでいます。また、「しぶきちまつり」には開園時より全ての卒園児や転園児を招待しています。加えて、卒園児はいつでも園に遊び来てにいいことを伝えています。特に就学した4月~5月や夏休みに遊びに来ることが多くなっています。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
子ども一人ひとりの生活状況や心身状況は、健康観察カードや児童票に記録しています
保育アプリの連絡帳機能や健康チェックファイルを使用し、1・2歳児で毎日取り交わしています。児童票、日誌、健康チェックファイル以外では、「すくすく(健康観察カード)」を使用して子どもの身体測定・定期健康診断のほか、乳児は予防接種の結果を記載しています。また子どもの個別の保育目標は個別月案に記録しており、家庭や保護者の個別のニーズや支援方針は、生活状況表、個人面談記録に記録しています。児童票においては、2~5歳児の姿を、2ヶ月毎に集約しながら記録しています。
全体的な計画を基に、年間・月・週毎の指導計画を作成し、保護者会で説明しています
「全体的な計画」は毎年4月頃見直しを行い、今年度は主に「医療的ケア児の受け入れについて」などの項目について更新しました。それに基づき、年・月・週・日を単位として指導計画を作成しています。指導計画の作成にあたり「午睡前後に咳が出ている子が多い」などの課題を把握するとともに、そのような状況に対して「午睡時に上半身を高くする」といった対策を講じています。個別の指導計画は1・2歳児および個別支援の必要性がある子どもを対象に作成しています。なお、指導計画を保護者懇談会や個人面談においても分かりやすく説明しています。
各種会議や連絡ノートなどを活用して職員間で園児の情報を共有しています
保育目標の達成状況や指導計画推進状況は、全職員が参加する園ミーティングで評価しています。その他の定例会議として、毎月の職員全体会議(全常勤スタッフ・任意のパートスタッフ参加)・給食会議・食育会議のほか、クラス別会議(主任・クラス担任参加)や職員ミーティングを適宜開催しています。申し送りにはチャットアプリ、共有ノートを活用し、日誌などの各種申し送り表はキャビネットや保育管理サイトに保管することで職員間で情報を共有しています。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
子どもが主体的に活動できるよう保育環境の設定に工夫を凝らしています
保育環境においては自分で考えて環境を構成できるよう配慮しており、紙・色鉛筆・クレヨン・折り紙・粘土などの素材を自由に出し入れできる棚を作ったり、乳児クラスでは箱の中身がわかるよう写真を貼付するなどの工夫をしています。個別の活動は、子どもの興味に応じて好きな場所で行えるようにしています。普段は机上で遊んでいるブロック遊びについて、ビニールプールに入れてダイナミックに遊ぶ経験もしています。また、集中力を要するカプラでは「カプラの日」を設けて、集中して制作する機会も設けています。
1・2歳児と3・4・5歳児は、同じクラスで日常の活動を異年齢で行っています
1・2歳児と3・4・5歳児は同じ部屋で日常の活動を共にしています。こうした異年齢の保育では、3・4歳児の子どもたち同士がおもちゃの取り合いをした時に5歳児が仲介する姿も見られています。また、散歩は縦割りやクラスごと、乳児と幼児で一緒になど、さまざまなグループで出かけています。そのほか、国内各地や海外の文化に親しむ機会として、調理師提案による郷土料理(沖縄のゴーヤチャンプル・中国の餃子・ベトナムのフォーなど)を食したり、国旗のかるたや世界地図に触れる時間を設けています。
要支援児の受け入れは、法人内の専門チームや専門機関と連携しながら対応しています
要支援児の保育に際しては、臨床発達心理士や精神保健福祉士などの資格を有したスタッフが所属する法人内ソーシャルワークチームや子ども発達支援センター、療育センターなどの専門機関と連携し対応しています。発達の過程で生じる子ども同士のトラブルがあった際は、その経過と対応をアクシデントレポートに記録するとともに、送迎時に保護者にていねいに状況を説明し、必要に応じて面談も実施しています。また職員はピースフルスクール・プログラム研修やナビゲーション講座に参加し、子どもの気持ちを尊重する知識や技術を学んでいます。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
子どもの状態は連絡帳や会話で共有するなど、家庭と連携した保育に努めています
職員は登園時の視診や保護者とのコミュニケーションなどにより、子どもの心身の健康状態を確認しています。登園時に保護者から得た情報は、共有ノート、昼礼ミーティング、園ミーティングを通して職員間で引き継いでいます。降園時には、子どもの一日の様子や健康状態、翌日以降の保育について直接保護者へ伝えるとともに、連絡帳アプリでドキュメンテーション、写真や手書きの「今日のできごと」などを掲示し、活動の様子をわかりやすく伝えています。その際、、ネガティブな内容でも成長した点と合わせて伝えるなど工夫しています。
ガイドブックに沿って、日々の保育の中で基本的な生活習慣の大切さを伝えています
子どもの発達の段階と支援の方法は「現場向けガイドブック」に記載されています。基本的な生活習慣についても、同「ガイドブック」を目安としつつ、家庭の考え方や子ども一人ひとりの成長に合わせて援助しています。食事では、初期の手づかみ食べをする体験、手や指先を使う遊び(感触遊び、箸でつまむ遊びなど)を実施しています。排泄については、子どもの様子に合わせて保護者と連携し、家庭と足並みを揃えながら進めています。また着替えについては、乳児クラスの時期から自分で洋服を畳んで片づけるという経験をしています。
子どもの状況に配慮し、午睡の選択ができるようになっています
午睡時間について、デイリープログラムでは乳児、幼児ともに13時から15時で設定しています。午睡の際は、バスタオル、コット、必要に応じてパッドシーツなどの寝具を使用しています。午睡時間に眠れない子どもがいた場合は、給食室横のスペースで過ごしたり、乳児はブロックなどで遊んでいます。また5歳児は就学に向けて午睡をなくしていきますが、時期は特に設定せず、毎年子どもの状況に合わせて決定するようにしています。なお、午睡の時間は絵日記制作などをしています。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
幼児クラスでは毎日サークルタイムを実施し、子ども同士で意見を出し合っています
クラス全体で取り組む活動としてサークルタイム・ピースフルスクールプログラムなどを行っています。ピースフルスクールプログラムでは、生活・遊び・対人関係のルールの説明や、子どもが自分自身の気持ちをコントロールできるようテーマを決めて取り組んでいます。加えて幼児クラスは毎日サークルタイムを実施し、子どもたちが意見交換をする機会を設けています。例えば、けなし言葉が目立った時期には、そのことをテーマに子どもたちと話し合っています。直近では、子どもの意見からリュックにつけるキーホルダーの数について意見交換をしています。
子どもの発達に応じて、感情の表現や気づきを得られる取り組みが行われています
子ども自身が気持ちを表現することを目的として「感情カード」を導入し、登園時や園での生活の中で自らの感情を表現しています。感情カードは「楽しい」「うれしい」「疲れている」「悲しい」「分からない」など10種類の感情からその日の気分を選んで複数貼ることができます。なお、「疲れている」は子どもたちの意見から新たに設定しています。感情を見える化することで他の子どもの感情を知る術を育んでいます。そのほか、子どもの興味に合わせて、ハンドベル・タンバリン・カスタネット・絵の具遊び・粘土・廃材を使った制作活動を行っています。
戸外活動を実施し、自然に触れる喜びや体を動かす楽しさを感じる機会を提供しています
散歩は、天候不良でなければ毎日実施し、公園・神宮・神社などに出かけ、探索活動・採集活動を通して自然に触れたり、集団遊び(鬼ごっこ、かくれんぼ)などの活動を楽しんだりしています。散歩先の公園は20か所以上あり、子どもたちの意見をもとに行き先を決めています。園内では、メダカを飼育しているほか、ナス・きゅうり・かぶ・ラディッシュ・大根・じゃがいもなどをクラスごとに育てています。収穫した際には、食育として食べる機会も設けています。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
行事はできる限り子どもたちが主体となって開催できるよう取り組んでいます
子どもの成長や保育の成果を発表する機会として、「運動会・卒園式・保護者参加」や、季節や文化・伝承に親しむ機会として、「端午の節句・七夕・お月見・クリスマス・お餅つき・節分」などを行っています。運動会では、子どもたちの意見から運動会の名称・チーム名・リレーの順番などを決めています。今年は、子どもの声から保護者や職員にも意見を聞いて運動会の名称を決めたいと意見が出たため、投票形式で決定しています。また、サークルタイム・ピースフルスクールプログラムで、行事を振り返ることを支援する取り組みも行っています。
保護者は行事に随時参加できるほか、写真や動画を通じて活動の様子を伝えています
保護者に対しては年間行事予定表を毎年4月に配布し、園だより・連絡帳アプリ・懇談会で行事の目的を伝え、理解を得ています。各行事は保護者の参加・見学が自由になっており、保護者の都合で参加を決められるようになっています。なお、保護者懇談会で日程などを相談することもあります。保護者が参加していない行事については、園だより・連絡帳アプリ・写真データの共有などで活動の様子を伝えています。
誕生日会では、プレゼントや出し物を企画し園全体でお祝いしています
子どもの誕生会は休日を除き誕生日当日にお祝いしており、歌やインタビューなどのプログラムを行っています。歌を披露する際、ピアノが弾ける子どもが職員と一緒に伴奏することもあります。また手形・身長・体重と、担任からのメッセージや思い出の写真が入った誕生カードをプレゼントしています。さらに、誕生児が主役になって喜びを感じられるよう、一人だけ前の席に座ってインタビューを受けています。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
玄関や各クラスにパーソナルスペースを用意し、子どもがくつろげるようにしています
子どもが安心してくつろげる環境整備として、マットやクッションシートを設置しています。日中疲れてしまった子どもがいた場合は、椅子や机を使用し、各自が休まる体勢で休息することができます。加えて、玄関には子どもが一人になれるスペースを用意し、落ち着いて絵本を読むことができます。また、3・4・5歳児クラスでは、出窓スペースでくつろぐこともできます。そのスペースを利用し、子ども同士のトラブルがあった際には少人数で話し合うこともあります。
延長時間帯には個別対応を大切にしつつ、少人数に応じた遊びや玩具を用意しています
おおよそ18時からは合同保育に切り替わり、幼児室を使用しています。合同保育では描画・制作・机上遊びなど、落ち着いた雰囲気で過ごせるよう環境づくりを意識しています。また子どもが危険な物を触ったり、乳児が小さな物を口にしないよう安全面にも配慮しています。なお同時間帯は2名の職員を配置し、個別対応を心がけながら子どもが安心して過ごせるようにしています。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
自分のペースで落ち着いて食事ができる環境を整備しています
幼児クラスではバイキング形式で食事を取っています。一斉に食べ始めるのではなく、自分のペースで落ち着いて食事できるよう、各自テーブルについた順に食べ始めるようにし、ストレスなく食事できる雰囲気と環境を作っています。なお、3歳児については、盛り付けの目安を提示し、減らすことから初めて無理なく食べられるようにしています。さらに、テーブルや椅子の高さを調整し、姿勢よく食事できるよう配慮しています。また、郷土料理の紹介や提供、調理体験などを通して楽しく食事できるよう工夫しています。
アレルギー食の提供については、給食アレルギーマニュアルに沿って対応しています
食事はできるだけ国産品で無農薬・低農薬の安全な食材を調達し、自園で調理して提供しています。行事食は園児自身が調理したり、メニューを考えるなど楽しく食事できるよう工夫しています。食物アレルギーのある子どもについては、給食アレルギーマニュアルに沿って除去食を他児と違う色の食器で提供しています。さらに保護者へのメニュー確認、調理スタッフと保育士2名での配膳確認、食事場所の固定により誤食を防いでいます。また食材チェック表、児童票(入園までの生活状況)を確認し、園児の嗜好把握にも努めています。
米の食べ比べやイワナのつかみ取りなど、五感を使った食育体験を行っています
食育活動では、「子どもたちが食体験を深め、『生きる力』にする」ことを大切にして取り組んでいます。直近では、鳥取県の米農家とオンラインで繋がり、田んぼの様子や農機を見せてもらっています。そして、新米を送ってもらい、普段のお米との違いを食べ比べを行いました。炊く前の状態から匂いや形を観察するなど五感を使って観察しています。さらに、毎月紙芝居形式で子どもたちに食材の説明をしています。例えば緑色のバナナを見せながら黄色く成熟していく過程を伝えています。そのほかイワナの掴み取りやチキンの解体ショーなども行っています。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
防災訓練や日常の健康指導を通して、子どもの安全や健康に関する意識を高めています
子どもの防災・防犯意識を高める取組みとして、地震や火災を想定した避難訓練(併設施設合同)・Jアラート・不審者訓練などを行っています。また、警察署協力による不審者対応訓練も行っています。さらに、交通安全の指導では、クイズ形式の紙芝居で学ぶ機会も設けています。さらに、嘱託歯科医・嘱託医による講話などで健康指導を行っています。そのほか、園内の事故・怪我防止に向けた対策としては、ヒヤリハットやアクシデントレポートを作成し共有しています。
定期的な健康診断を実施し、園児の健康状態を把握しています
子どもの健康状態を把握するため、年2回、全園児健康診断を実施しています。与薬は基本的に行っていませんが、依頼があった場合は医師と相談のうえ、与薬連絡票とともに薬を預かっています。また幼児を対象に年1回行っている歯磨き指導は、嘱託歯科医が紙芝居などを使用してわかりやすく指導しています。そのほか、医療的ケアを必要とする子どもについては、かかりつけ医・園医・自治体・療育機関などと連携を取りながら受け入れたいと考えています。
子どもの健康維持に向け、保護者へ必要な情報を提供しています
保護者と連携して、子どもの健康維持に取り組むために、、保健だより(2か月に1回)・調理だより(毎月)を発行し、簡単に作れる朝ごはんメニュー・人気の献立・子どもたちの喫食状況などを伝えています。また、保護者会では栄養士・調理師による子どもの食に関する座談会などを行い、子どもの健康維持につなげています。感染症が発生した場合は、園内掲示と連絡帳アプリを通じて情報提供しています。そのほか、職員を対象に救命講習会を実施し、緊急時に対応できる体制を整えています。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
保護者の意向を把握し、研修などで職員の接遇力向上を図っています
「保護者をお客様ではなくクルー(共に船をこぐ乗組員)」を基本方針として対応しています。なお、具体的な接遇方法について、「現場向けガイドブック」を整備するとともに、自治体の研修に参加し、職員の理解を深めています。子育てに関する保護者の価値観や就労状況については、児童票・家庭現況届・入園までの生活状況に記録し把握しています。日頃から連絡帳アプリでの情報提供、送迎時のコミュニケーションに加えて、保護者とは必要に応じて随時個人面談を実施しています。
保護者間の交流を支援するとともに、職員自身も信頼を得られるよう努めています
保護者間の交流を促進することを目的として、保護者会(年2回)・運動会親子競技・座談会・保育参観を実施しています。なお、保護者に事前に保護者にアンケートをとって「テーマ」を設定しています。感情カードやサークルタイムについての意見が多く出ていたため、懇談会の中で大人向けに実施しています。また、保育参加は回数を特に制限せずに随時受け付けています。そのほか、保護者と職員の信頼関係を深めるため、保護者会、保育参観で交流を深めています。そのほか、送迎時の対話や面談でのコミュニケーションを大切にしています。
保育参加を推進するため「保育参加レポート」を開始しています
子育ての考え方や知恵・知識を保護者と共有するため、送迎時の対話・面談・保護者会・保育参観などを通じたコミュニケーションに努めています。さらに状況に応じて、社内のソーシャルワーカーとの面談や関係機関の職員が参加する三者面談などの支援もしているほか、保護者を対象にした保育士体験は随時参加を受け付けています。保育参加は、参加者増加に向けて保育参加レポートを開始しました。保育参加に参加した保護者に感想を書いてもらい写真とともに掲示することで、他の保護者の参加を促しています。卒園児が来た場合も作成しています。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
近隣の福祉施設との交流により、「園内では出来ない経験」を提供しています
「園内ではできない体験をする」ことを目的として、代々木公園などで昆虫採集や植物採集などを体験しています。また、近隣の図書館・児童館・スポーツセンター・消防署などを訪問し、本を借りたり、行事に参加したりしています。さらに、散歩の際に消防隊の訓練の見学や、消防署内で水消火器を使っての訓練を行っています。そのほか、小学校の開催する5歳児を対象としたオープンスクールや、地域の保育園4園による「ごろごろクラブ」などの交流を行っています。今後は、新たに老人福祉施設とのふれあいの場も設けていきたいと考えています。
オンラインで他県の米農家の話を聞くなど、子どもの多様な交流を推進しています
法人の養子縁組(赤ちゃん縁組)の実習を行っており、里親になる方が1日の保育体験を通して、食事の提供方法や遊びなど、子どもへの接し方について学んでいます。加えて、小中学生が保育の仕事を体験する子どもインターンを実施しています。直近では小学生を受け入れています。また、学生・留学生・企業研修生などの受け入れも行っており、職員以外の人と交流する機会がつくられています。さらに、今年度は鳥取県の米農家とオンラインで繋がり、田んぼの様子を見せてもらったり農機を見せてもらったりしています。
【講評】
個人情報の取り扱いについては入園時に説明の上、同意書の取り交わしを行っています
個人情報の取り扱いについては、入園面談時に説明し、個人情報取り扱い同意書で確認しています。突発的に個人情報を提供する必要が発生した場合は、適宜個別に保護者に連絡をとって確認するなどの対応をしています。また園児の羞恥心に配慮した取り組みとしては、プール遊びの際の着替え時にラップタオルを着用するほか、サークルタイムで議題(からだの大事な部分についてなど)にあげたり、幼児期になると読み聞かせによる性教育を行うなど、成長の段階に応じた意識づけを行っています。
子どもの権利について「フローレンスこどものセーフガーディング方針」に示しています
子ども一人ひとりを尊重する姿勢を「フローレンスこどものセーフガーディング方針」に示すとともに、入社時研修やセルフチェックを実施し、職員の理解を深めています。加えてマネジメント研修・心理的安全性研修などの人権研修のほか、本棚を設置し、人権教育に関する本を自由に閲覧できる環境を整えています。直近で保護者の価値観に対応した事例として「虫よけスプレーの変更」があります。肌の弱い子のために、効き目が弱い手作りの虫除けスプレーから市販のものに変更するなど配慮しています。
研修への参加や情報の共有を通して、虐待防止につなげています
虐待の早期発見と適切な対応を図るため、前年度は、職員全員が法人主催のソーシャルワーク研修に年1回参加しています。そのほかにも希望者がいた場合には、虐待に関する研修に随時参加し、内容は園内で共有することで、研修に参加できなかった職員の知識習得につなげています。また虐待に関するニュースなどが報道された際は、園ミーティングやチャットアプリなどで情報共有し、意識の啓発を図っています。そのほか、職員会議で取り上げたり、休憩中に話題にしたりすることで職員の意識を高めています。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
「現場向けガイドブック」などを作成し園ミーティングにおいてその活用を促しています
法人内で共通して作成・活用しているマニュアルとして「現場向けガイドブック」を整備し、園でも独自に「嘔吐マニュアル」「痙攣マニュアル」などを作成しています。マニュアルに沿った業務の実施状況は、園長が中心となり、主に年度初めや「現場向けガイドブック」更新時に確認しています。また全職員に対して園で作成した「ガイドブック」を配布し、職員は分からないことが起きた場合や業務点検の手段として活用しています。さらに、園ミーティングにおいて、マニュアルの理解と活用を促しています。
保護者や職員の声や実践事例をもとに、サービスの充実を図っています
サービスの手順を記載したマニュアルは「ほいつくチームミーティング(保育サービス、労務が実施するミーティング)」の中で見直し、業務の実施方法は、園長副園長ミーティング・主任補佐ミーティング・園ミーティングで検討しています。なお、マニュアル作成・更新時は、園ミーティングで読み合わせとロールプレイを行っています。そのほか、保護者の意見からサービスを追加・変更した事例として「保育参加レポート」を開始しています。この取り組みにより保育参加の申込数が昨年度比5倍になっています。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
法人の掲げるビジョンを周知しその実現に向けた施策実行もリードしています
「今を生きるわたしたちとまだ見ぬこどもたちが希望と手をつないで歩める社会。さあ、心躍る未来へ」という法人ビジョンを実現すべく、事業所の経営層は職員とのコミュニケーションを重ねています。このビジョンは入社時研修や職員用のポータルサイト、更衣室の掲示などでも周知されています。園ではビジョン実現の具体的施策も行われており、渋谷区の推進する子ども誰でも通園制度のモデル園を務めるほか、子育て家庭を対象とした子ども食堂の開催、医療的ケア児の受け入れ意思表明など、これからの保育を見据えた様々な取り組みが見られました。
円滑な園運営を中心に園長の役割を明言化しその内容を関係者に周知しています
園長は円滑な園運営を自らの最も重要や役割と考えており、その役割と責任は重要事項説明書や人事関連資料に明記されています。園長の役割は園ミーティングや個別面談を通じて職員に周知されており、ビジョンに基づいた業務遂行や強くてやさしい組織づくりなどの実現に向け、事業の財務状況の理解や組織全体の最適化のための率先した行動、職員のキャリア意向の定期確認を担っています。園長は自らの役割の遂行に努めており、子ども誰でも通園制度への参画に際しても、法人ビジョンとのつながりや導入背景の周知に注力していた様子が伺えます。
体系化された各種会議を通して実情を踏まえた意思決定と内容の周知を図っています
法人の重要な案件を検討する場として、会長や代表理事、ディレクターが参加する経営層会議を設けています。また、園での重要な案件を検討する場として、役職者ミーティングを開催しており、園長と副園長、主任、主任補佐が参加しています。園内の課題を職員会議で話し合うこともあり、最近では時間外勤務を行う際の注意点をテーマとする事例も見られました。園の指定業者変更について、保護者への決定事項通知では、コミュニケーションアプリの案内と事務局からの説明文を添付することで、誤解や疑問の生じない情報伝達への配慮が見られました。