評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)安全安心・・・ご利用者が安全で安心して暮らせるサービスを提供します。
2)敬愛尊重・・・一人ひとりの人権を尊重し、ご利用者主体のサービスを提供します。
3)生活支援・・・ご利用者の希望に沿い、自立した生活を実現できるよう、職員の育成に努めます。
4)地域交流・・・地域社会と交流を深め、理解と参加・協力を得られる、地域に根ざした高齢者福祉の拠点を目指します。
職員に求めている人材像や役割
・組織の方針に従う意識を有し、且つ先駆的な意見や行動力を伴う人材を求めている。また、協調性と優しさ、明るさを持ち、相手の立場にたって物事を考えることのできる人材。職種ごとの専門性に優れ、常に学びの意識を持つ人材を基本としている。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・常に学びの意識を持ち、スキルアップを図ること。責任と計画性をもった行動力の向上、他者への気遣い。役職者には、観察力と納得のいく職員指導と説明及び先駆的な提案を期待する。また、組織の一員であることの自覚を再認識し、責任をもってサービスを提供してほしい。
全体の評価講評
特によいと思う点
利用者家族と施設をつなぐ通信アプリや業務の効率化を図る介護支援ソフトの活用、季刊誌「塩船園だより ほのぼの」のPDF化など、IТ化を推進している。今年度から科学的根拠(エビデンス)に基づいた介護の推進を目的とする、科学的介護情報システム「LIFE」に取り組んでいる。LIFEを活用して、利用者ごとの情報を厚生労働省に提出することとPDCAサイクルを回すことで、介護報酬の加算「LIFE加算」を算定することができる。既に利用者情報の提出は済んでおり、令和7年1月から加算請求し、収入増につながる取組みを行っている。
当施設には、利用者が寝たまま入れる「ストレッチャー浴槽」と、座位が保てる方なら入浴が可能な「座位型個浴槽」がある。入浴委員会と介護職員が相談しながら、利用者個々の心身状態に合わせて、機械浴槽から自立度の高い座位型個浴槽への変更を実施している。個浴では、できる範囲で自分で洗身し、職員との会話を楽しみ、時には湯船で好きな歌を口ずさむなど、個人のモチベーションアップにも繋がっている。利用者の要介護度は高いが、他職種と連携して取り組む入浴支援で、令和5年度は5割以上の方が座位型個浴槽で入浴を楽しんでいる。
利用者の健康管理については、看護師を中心に医師・生活相談員・介護職員・リハビリ職員・管理栄養士の連携の下、昼夜を問わず疾病の早期発見、早期治療に努めている。看護係長は、夜間緊急時や急変時に職員の対応が異なっていることに着目し「夜間の緊急マニュアル」を作成している。夜間受診の手順を図入りで説明し、発熱や頭痛等の場合の対処の仕方、歯痛の場合は心筋梗塞の放散痛も考慮に入れることなど、詳細に記載している。この「夜間の緊急マニュアル」を作成したことで、夜勤の職員が統一した適切な処置をすることができた。
さらなる改善が望まれる点
職員数は配置基準上確保されているが求人難の状況は続いており、より魅力的な職場環境づくりは人材確保の上で必須の条件である。今回の職員自己評価を見ると、職員の異動や配置、意欲や働きがいなどの項目で否定的な回答が他の項目より多くなっており、処遇面やモチベーション面で必ずしも満足していない現状であることが推測される。今年度より「LIFE」を導入したので、このシステムを活かしてサービスの質と生産性の向上を図り、職員の処遇改善や意欲向上につなげて職場改善に取り組んでいくことが求められる。
今日では、家族の面会はほとんど制限がなくなっている。利用者と家族等との関わりが多くなることで、利用者の意思や意向が自由に表出されるようになり、それを家族等が生活相談員等に伝えることが増えている。また、家族等が利用者の生活や職員の仕事の様子を直接目にすることから、家族等からの要望や相談も出されてくる。施設内に家族等の姿が見られるようになった今日、各部署の職員は、積極的に家族等との接触の機会を持ち、要望や相談を受け止めて、家族等と協働してサービス計画に反映するなどして、利用者の生活の向上に繋げることを望みたい。
施設では、職員の増員に努める中で外国人留学生・特定技能外国人等の採用確保を進めている。ベトナム・中国などの国籍の職員が在籍し、先輩職員の個別指導や人材育成委員会を中心とした育成体制で、職員としての早期自立を図っている。第三者評価の職員調査によれば、指導担当を付け丁寧に指導を行い定着していると評価する一方、育成が追い付いていないとする意見もある。人材確保が厳しい今日、新たに入職する職員の育成、定着がきわめて重要になっている。サービスの基本事項や手順等を再確認し、サービス水準の向上に繋がる職員育成を期待したい。
事業者が特に力を入れている取り組み
給食職員は、今年度も食に対する楽しみと利用者の要望に応える食事の提供に努めている。利用者が集う給食懇談会では利用者意向を確認して次年度のメニューに生かしている。令和6年度は久しぶりに2階3階の利用者が集まり1年を振り返った。「おいしかった」「楽しかった」という意見が多かったが、特に利用者の目前で匂いと雰囲気を味わえる実演料理では利用者の声が一段と高くなっていた。うなき屋の出店、ホールでのお好み焼き、いなり寿司等、昔を思い出しながら会話が弾んでいた。給食職員はこの声を大事にし新たな食事提供に取り組んでいる。
利用者家族と施設をつなぐ通信アプリを導入して施設での利用者の状況を迅速に伝えている。現在、6~7割の家族がこれを利用している。同時にこのソフトを利用して、施設から家族へのお知らせ、毎月の請求書や領収書の発送も行っており、業務の効率化に役立てている。今後、これを利用する家族が増えれば、情報発信と業務の効率化がさらに進むものと予測される。施設での利用者の生活状況や季節行事などを写真付きで紹介している季刊誌「塩船園だより ほのぼの」もPDFにして家族に発信しており、情報発信のIT化を推進している。
当施設での終末ケアは、医師の診断を基に終末期を迎えた時から、介護職員は看護職員から各種疾患や医療に関する助言・指導を受けて相談員、医療と連携をとりながら、家族と密に状況の報告を行って、利用者・家族の意向に沿うようなケアを行っている。身体介護では安心できる声掛けをし、できる限り食事は経口摂取を行い、入浴も続けて実施するようにしている。また、コロナ禍で面会制限があったが、家族の希望に応え予防策を講じて利用者と過ごす時間を作った。令和5年度は、18人の方が安らかに人生の終焉を迎え家族が安心して見送ることができた。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:施設と協議して聞き取り調査が可能な方10名を選んだ。対象者の性別は、男1名、女9名。年齢層は、80~85歳未満3名、85~90歳未満4名、90歳以上3名。要介護度は、2が3名、3が4名、4が3名であった。
- 調査方法:聞き取り方式
調査は、対面での聞き取り方式で実施した。広い部屋で換気を良くし、互いに間隔を空け、評価者がマスクを着用するなど、新型コロナウィルス感染症の感染防止に留意した。利用者の緊張感をほぐし、リラックスできるよう配慮して面接を行った。 - 有効回答者数/利用者総数:10/150(回答率 6.7% )
「施設はあなたにとって良いところだと思いますか」という総合評価の質問には、10名中、「大変満足」1名、「満足」5名、「どちらともいえない」1名、「不満」3名の答えがあり、「大変不満」はゼロであった。
14の質問項目で、全員が「はい」と答えたのは、問7「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか」の質問であった。次いで、9名が「はい」と答え「いいえ」の答えが無いのは、問2「日常生活で必要な介助を受けているか」、問5「施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか」、問8「利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか」の3つの質問であった。さらに、8名が「はい」と答え「いいえ」の答えが無いのは、問3「施設の生活はくつろげるか」の質問であった。
一方、「いいえ」の回答が多かったのは、問14「外部の苦情窓口にも相談できることを伝えられているか」の質問で8名、問11「個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか」で6名、問12「サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか」、問13「利用者の不満や要望は対応されているか」で3名が「いいえ」と答えている。
アンケート結果
1.食事の献立や食事介助など食事に満足しているか
・カレーが好き。量が多いとおかずを残す時がある。・元々、少食。量が多すぎるので残す。味付けはまあまあです。 ・魚が好き。ご飯を残すことがある。・漬物があると食事が進むと思う。・美味しい。嫌いなものはない。 ・美味しいですよ。日本食が好きです。皆さんお家で食べていたものがやっぱりお好きのようです。・なんでも食べます。 ・鶏肉、魚などの味付けがうすい。・お寿司とか豚カツが食べたい。 ・好きなものが食べられない。魚や肉が多い。決まった料理が多い。お正月料理も食べたい。
2.日常生活で必要な介助を受けているか
・体が動かないのは仕方がないと思っている。手伝ってもらうと助かる。・なんでもできます。気持ちは元気ですから。 ・自分でできますので。・自分でする。車いすも自分で動かせるし。 ・人それぞれ。人手不足だから直ぐ来てくれないこともある。外国の人はいい子だけど情がない。
3.施設の生活はくつろげるか
・リハビリは歩行訓練。前にいたリハビリの病院よりず~っといい。皆さんいい感じです。仲良くしている人といろいろな話をします。 ・クラッシック音楽(協奏曲)が好き。若いときは独唱をやっていた。自分の部屋で小さな声で歌っている。もっと歌いたい。 ・お手伝いしています。おしぼりや洗濯物をたたんだり、配膳、下膳やお部屋にいる方に声をかけたりしています。「手伝って」と言われるとうれしいです。・月、水、金は喫茶に行く。 ・俳句を作って書き溜めている。投稿したいが方法がない。よく読書(文庫本)をしている。
4.職員は日常的に、健康状態を気にかけているか
・やさしい。・声をかけてくれるし、自分でも体の具合が悪ければ職員に言えます。 ・人によります。・朝早い時間に起こしに来て声をかけてくれる。 ・職員からわざわざ声をかけてくれることはない。
5.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
・職員が掃除をしている。業者の方も入っています。・職員の方がするので綺麗です。 ・掃除の人がモップで拭いたり、ちゃんと綺麗にしてくれる。・シーツも1週間に1回取り替えてくれます。 ・細かいところを見ていない。モップで床を拭くだけ。サッシにあるゴミを取らない。トイレットペーパーがないときがある。トイレを汚す人がいたり、水が流れっぱなし。
6.職員の接遇・態度は適切か
・職員とは仲が良く、お子さんの事や、ご主人のことも話してくださいます。・気になることはない。・そうですね。いいです。 ・その人や時と場合によって優しかったり、つっけんどんだったりする。自分の受け取り方にも左右される。 ・服装はいいが言葉づかいが気になる人がいる。 ・排便で夜中にベルを鳴らすと、つっけんどんな対応をする職員がいる。信頼できる職員が夜勤だとホッとする。 ・馴れ馴れしい。下の名前で呼ばれるのは嫌。子ども扱いしているようだ。
7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
・職員を呼ぶとすぐ来てくれる。はっきり言うのでいいんじゃないかな。 ・信頼できます。他の方が具合が悪いときも声をかけたり丁寧です。 ・職員の誰かがいるので安心している。 ・具合が悪い時、対応してくれました。とにかく人手不足だから忙しそう。
8.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
・全然ないですよ。ちょっとぐれた方が大きな声をあげていますが。・諍いやいじめはない。 ・食事の時ぐらいで、皆さんお部屋にいらっしゃるので、あまりないです。・仲が良い。いじめはない。 ・夜中にうるさい人がいる。・多分、職員がうまく対応していると思う。
9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
・大切にしていただけている。・もっと声をかけてほしい。でも忙しそう。 ・大事にしてくれるし、あてにしてくれます。(手伝っています) ・みんな優しい。 ・お願いしても待たされたり、ナースコールしたら「忙しいから押さないで」と言われた。ナースコールは何のためにあるのか。
10.利用者のプライバシーは守られているか
・守られている。嫌な事はない。・守られていると思います。・守られている。 ・他の方がお部屋を間違えて来たりすることがありますが、職員の方に言うと連れて帰ってくれます。 ・大事なものは身に付けるようにしている。 ・物がなくなることが多い。
11.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
・もっと自由に過ごしたい。 ・リハビリの職員に温熱療法をしてもらい助かっていたが、今はやってくれない。
12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
・説明は聞いたことがあります。 ・耳が遠いのでスピーカーの音声が聞こえない。知りたい時は人に聞いている。 ・見たことがない。
13.利用者の不満や要望は対応されているか
・きちんと言えます。黙っているのは、嫌ですよ。 ・外に出たい。言えば出してくれる。もっとあっちこっち行きたい。・もっと外に行きたい。 ・職員の方が気にしてくれています。・お願いするとやってくれる。手が届かない高い所のものも取ってくれる。 ・言うだけ損。質問しても都合の悪いことは対応してくれない。 ・言わない。言える人と言えない人がいるから。
14.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
・相談したいことは今のところない。 ・知らない。説明も受けていない。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
地域の福祉の現状やニーズは事業者連絡会・地域施設長会議で情報を収集・把握している
利用者・家族の意向は、利用者ニーズ調査、利用者家族調査で把握するほか、適宜、生活相談室で利用者の意向を確認している。施設運営についての職員の意向は、第三者評価の際に行う職員自己評価アンケート等で確認し、対応策を検討している。地域の福祉の現状やニーズについては、事業者連絡会・地域施設長会議や行事交流会で情報を収集・把握に努めている。また、福祉に関わる行政や業界の動きについては、法人施設長会で入手するほか、ホームページ(HP)などからの法改正情報等を整理、職員からの発信などにより課題やニーズを把握している。
令和6年度の重点目標に入所利用率の安定稼働確保、ICТ活用の推進などを挙げている
各拠点で、中長期を見据えた計画書を作成し、これを踏まえて令和6年度の事業計画を策定した。重点目標に①入所利用率(98.5%以上)の安定稼働確保、平均介護度の維持②空ベッド利用ショートステイの稼働向上③ICТ(情報通信技術)活用の推進④留学生・特定技能・技能実習外国人の育成⑤自立支援・重度化防止のさらなる推進を挙げ、それぞれの対応策を示している。また、利用者サービスにおける質の向上を重要課題として、事故予防・事故防止等リスク対策の向上と徹底、「食」への総合的管理の徹底など4つの課題について対応策を示している。
事業報告で1年間の事業運営の総括、事業運営・事業課題について詳細な報告をしている
事業計画を着実に実行するため、上半期(中間)事業報告・中間収支報告等で半期分析を実施し、計画に基づく達成度合いを確認し、必要に応じて見直しをしながら目標達成に向けて取り組んでいる。予算計画は、法人の施設長会議で、月次執行状況の報告を行い、予算に伴う執行状況を確認している。介護報酬改定に伴う情報は、連絡調整会議やサービス会議等で随時報告して全体に周知理解してもらうようにしている。年度の終了時には、事業報告で、施設長が1年間の事業運営の総括を行い、事業運営、事業課題への取り組みについて、詳細な報告をしている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
職員として守るべき法・規範・倫理等の遵守について就業規則、運営規程等で定めている
職員として守るべき法・規範・倫理等を遵守することを、就業規則、運営規程等に定めている。中途採用職員も含め新入職員には、法人研修で職員として守るべき法・規範・倫理等を遵守するよう教育するとともに、当施設でも就業規則等で遵守事項を周知している。福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理については、法人の経営理念・行動指針、個人情報保護方針のほか就業規則などに定め、PCによる共有フォルダで閲覧できるようにしている。令和5年度は、役職者を対象に「法人職員としての心構え」をテーマとする法人研修を実施した。
虐待防止指針を作成し、職員が「サービスマナーチェック表」で言動を振り返っている
法人で苦情解決の体制を定め、「苦情解決体制」のシステム図を施設内に掲示し、重要事項説明書に「相談、要望、苦情担当」の規定を設けている。入所契約時にこの規定を基に利用者・家族に苦情の申し出ができる旨を説明している。受け付けた苦情は施設長に報告し、確認調査を行ったうえで調査検討委員会に報告する仕組みが整っている。また、虐待防止指針を作成し、職員が利用者の気持ちを傷つけるような言動を行わないよう、日常的に「サービスマナーチェック表」により言動を振り返っている。令和5年度の虐待防止研修は職員を5日に分けて実施した。
令和6年度から、法話・傾聴・華道・茶道のボランティアの受入れを再開した
HPで、当施設の運営規程・重要事項説明書・個人情報保護方針・ハラスメント防止指針などの情報や利用者の活動状況を公開して地域の方々に当施設を理解してもらうとともに、ショートステイの空き情報の提供や地域への用具貸し出しを行うことで、地域のニーズに応える取組みを行っている。また、地域の自治会員になって地域との協力体制を強化している。さらに、地域の方に活躍してもらう場を提供するため、令和6年度から、法話・傾聴・華道・茶道のボランティアの受入れを再開した。これにより、利用者が地域の方と交流できる機会が復活している。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
利用者の安心・安全を確保するため介護事故防止・安全対策などの委員会が活動している
利用者の安心・安全を確保するため、介護事故防止・安全対策、感染症等対策、防災の各委員会が活動している。介護事故では、ヒヤリハット・事故・行政報告、3つの事故区分での報告の徹底を目指している。令和5年度は、ヒヤリハットは前年度より増加したが、ヒヤリハットの件数増は予防的な視点での報告が増えたものと評価している。事故は前年度並み、行政報告は10件で前年度33件より減った。利用者に新型コロナ感染がなかったためで、感染症対策への強い意識が反映された結果となっている。3名が老施協の安全対策担当者養成研修を受講した。
能登半島地震を教訓に非常時連絡体制の改善し「水害・土石災害マニュアル」を作成した
災害や深刻な事故等に備えて、震災時事業継続計画(BCP)、コロナ対応BCP・感染症予防対応マニュアルを策定している。防災委員会では、6年1月の能登半島地震を教訓に、非常時連絡体制の改善し、「水害・土石災害マニュアル」を作成した。自然災害等における必要物品の確保、車両の点検のほか、給食職員の協力を得て、非常備蓄の確認と炊き出し訓練を実施した。監視カメラ・防犯カメラなど防犯対策も強化した。また、増えてきた外国人の職員にも分かりやすい、日々の防災に対する意識づけ・毎月の消防訓練・自家発電設備の稼働確認を実施した。
PCについては、セキュリティ強化対策を実施し機密情報は管理表で管理している
個人情報保護の指針を策定し、重要事項説明書への記載や施設内掲示等を行って、職員や利用者等にプライバシー保護の徹底を周知している。個人情報保護について全職員と誓約書を取り交わし、ボランティア等から同意書を得ている。利用者情報等は諸記録に整理し個人情報一覧表で管理し、PC共有フォルダも使用している。全職員にログインID、パスワードを設定してアクセス権限等を割り振り、情報共有ソフトの活用、個人情報へのアクセス等を制限している。PCについては、定期的にセキュリティ強化対策を実施し、機密情報は管理表で管理している。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
HPの刷新により、当施設の採用情報へのアクセスが容易になった
求人難に対応するため、法人のHPを刷新した。各施設のページへのアクセスが容易になり、各施設の内容が一段と充実している。塩船園のトップページには、施設の紹介とともに「採用情報」の見出しがある。採用情報を開くと、現在求人中の職種が一覧化されている。職種、正社員・パート・の雇用形態、求める勤務日・勤務時間などが分かりやすく、常に新しい情報に更新している。ハローワークとも連絡を取り合いながら随時面接を実施して、必要な人材の確保に努める一方、外国人留学生、特定技能外国人等の採用確保も重点的に進めている。
年間を通して、全職員を対象に施設内研修・法人研修・外部研修を定期的に実施している
年間を通して、全職員を対象に施設内研修・法人研修・外部研修を定期的に実施している。令和5年度は、身体拘束廃止、虐待防止、事故発生防止、感染症・食中毒、看取り介護をテーマに施設内研修を行った。勤務などで受講できない職員が生じないよう、一つの研修を2~3回異なる日に実施するようにしている。法人研修・外部研修では、拘縮予防とポジショニング、高齢者に多い皮膚疾患の予防などの研修を多くの職員が受講するほか、専門研修に参加している。新人職員の育成は、指導者と協働して目標達成度合いを確認し合い、育成計画に反映させている。
毎年職員の意欲・成果を評価する人事考課シートによる人材マネジメントを実施している
毎年、職員が記入した業務目標成果票を基に職員と上司が面談し、職員の意欲・成果を評価する人事考課シートによる人材マネジメントを実施している。年休を取りやすいように半休制度、アンケートにより職員のストレス状況を把握するストレスチェック制度を導入し、高ストレス対象職員には必要に応じて面談等を行うなど、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる。施設長は、朝礼時等で職員の意欲や働きがいの向上に繋がるように、様々な情報を発信している。また、定期的に親睦会等を開催するなどして良好な人間関係づくりに努めている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【課題・目標】
介護老人福祉施設として【生活の場】であることの役割とは何か、改めて見つめ直す
【取り組み】
①面会等の外部との関りの緩和②休止していたボランティアの方の受入を積極的に再開する働きかけ
③新型コロナ感染時の隔離期間の短縮、検査等の実施方法の見直し
④感染予防に係る標準予防策を講じての地域のイベントや初詣等の季節行事への参加
⑤喫茶売店コーナーやリハビリ室での訓練の再開
⑥飛沫防止パネルや窓越しでの面会でなく、直接触れ合える環境
【取り組みの結果】
令和5年5月8日から新型コロナが5類感染症に変更となり、特養としてどこまで緩和ができるか模索をしながら様々な事に取組んできた。従前に比べ家族との関わりも増え、特に面会等に関しても柔軟に対応してきた結果、本来の生活の場として触れ合いや出来る限り利用者・家族の意向に沿った形で大切な時間を過ごせる環境作りを目指してきた。
【振り返り(検証)・今後の方向性】
令和6年度に関しては、更なる面会の緩和や外部との交流の場等を増やしていき、施設全体がコロナ禍以前のサービスを提供できる環境づくりを構築していく必要がある。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
【目標の設定と取り組み】
・課題抽出の理由を、施設では「新型コロナ感染症分類が5類へ変更となり、世間一般との新型コロナに対する見解の違いや感染症対策等による生活の場としての機能不全も懸念されており、本来の生活の場としての役割を果たせているのか検証する必要がある。」としている。
・これまで中止や制限をしていた、家族等の面会、入所受入れ、外出活動、行事や活動への家族等の参加、地域住民・ボランティアの受入れ・交流などをどこまで緩和してよいのか、という問題意識に基づいている。評価したい。
【取り組みの検証】
・施設では「目標の、本来の【生活の場】としての社会的な役割としては、初めの一歩といったところで、コロナ前までに戻すには課題も多くあると感じる。」としている。利用者の高齢化・重度化、介護人材確保の困難性などコロナ前とは異なる社会経済状況にあることも考慮する必要がある。
【検証結果の反映】
・施設では「新型コロナの感染はこれから先も完全に消失をする事はないと考えられ、どこかで新たな線引きが必要になり、施設全体がこの感染症に翻弄させられることがないよう、引き続き施設として検討していく必要がある。」とし、同意見である。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【課題・目標】
・利用者・家族の意向や施設への理解等に齟齬がないよう、ニーズの把握方法や関わり方について見直す
【取り組み】
①出来る限り来園してもらい、実際の様子や求めるニーズを聴取した上で方針等を決定している。特に終末期の初期段階に施設で対応可能な事を家族が現場職員と情報共有できる場面を設ける。
②入所前からの医療行為等に関する説明書や入所同意書の内容を見直し、医療機関でなく生活の場である事を理解してもらう。
③体調不良時、終末期等の状況変化に合わせ、面会などを出来る限り家族の意向に沿った形で対応する。
④身体状況等について小まめに報告し、状況に応じて来園し直接状況等を確認してもらい安心感につながるようにする。
⑤終末ケア書類の取交し時、受入可能な医療行為について、必要に応じ各部署の協力を得て専門職からの説明も交え家族が納得できる形で最期までケアを継続できるようにする。
【取り組みの結果】
・令和5年度は、新型コロナの発生がなく比較的安心して家族が来園し、面会等も行えた等、積極的に家族との関わりをもてた。
【振り返り(検証)・今後の方向性】
家族との関わりをどの程度深めることが出来るかが重要な課題である。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
【目標の設定と取り組み】
・課題抽出の理由を、施設では「新型コロナが令和5年度から感染症分類が5類となり、家族等の関係者の関わりが以前より増してきたことが背景にある。外部の方が流入してくることにより、今まで見えなかった部分や気づき等も増え、家族等の意向や施設に求めるものに齟齬が生じる可能性もあり、今一度関わり方を見直す必要がある。」としている。
・家族等の意向や施設に求めるものに齟齬が生じやすいのは、終末ケアに対する要望である。ニーズの把握方法や関わり方を見直すことは時宜に叶っていることと評価できる。
【取り組みの検証】
・利用者家族のニーズの中で多かったものは、終末期が近づくにつれ、居室内での面会の要望や頻度を増やしたい等の意見であった。施設側も、現場職員の理解も得ながら、できる限り柔軟に対応するよう努めたが、実際には、予約制、面会時間の制限などで、希望に添えないケースもあった。医療的な問題については、早期に判断をしながら家族の意向に沿った提案をして、密に家族との協議を重ねていくことで、大きなトラブル等に発展していない。
【検証結果の反映】
・面会時間の制限については、今後の検討課題となっている。
サービス分析結果
【講評】
利用希望者や入職希望者がホームページ(HP)から申込むことができるようにしている
HPは、基本方針、施設概要、採用情報、ご利用案内等で構成されている。施設概要は、居室、浴場、ホール等を写真付きで紹介している。採用情報は、業種別の条件や採用人数を掲載しており、申込みも出来るようにしている。ご利用案内では、多床室・個室別の料金や要介護度別料金の詳細な情報を一覧表で表示している。入所申込書兼調査書から必要事項を入力して直接申し込めるようにしている。このように施設の紹介だけでなく、利用希望者や入職希望者が求めている具体的な情報を提示し、そこから申込めるシステムとなっている。
季刊誌のPDF化、通信アプリの導入によって情報受発信の効率化を図っている
施設の季節毎のイベント、日々の利用者の生活状況を伝える季刊誌「塩船園だより ほのぼの」は、今年度6月より紙媒体とともにPDFでも発行している。利用者家族の6~7割がPDFで閲覧しており、これによって、利用者家族に早く情報を伝えることができ、家族からの反応も速くなり、情報の受発信が効率的になった。施設と利用者家族をつなぐ通信アプリを導入し、施設での利用者の状況、お知らせ、請求書や領収書を送付している。季刊誌のPDFと同様に6~7割の家族が利用し、情報伝達の手間とコストの削減につながっている。
24時間・年中無休の体制で入所相談・見学希望に対応している
入所相談や見学の要望に対しては、生活相談員3人がシフトを組んで24時間・年中無休で対応しており、相談や見学は年間180件ほどになっている。コロナ禍の期間中の見学はPCの画面上で行っていたが、現在は居室をはじめ施設内を1時間ほど掛けて丁寧に案内している。青梅市や福生市等の青梅ブロックや西多摩地域の事業所連絡会、地域施設長会、行事交流会に参加し、入退所情報の交換、法改正があった場合の要点の共有等、積極的に他の事業所との情報交換に努めている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
直接面談で利用者情報を把握し、重要事項説明書で基本的ルール等を説明している
入所前に提出済みの利用者の調査書で概要を把握し、入所に当たっては生活相談員が家庭や病院を訪問して利用者家族と直接面談し、利用者の生活歴や病歴、趣味や食事の嗜好、日々の生活状況、介護する上での留意点、施設への要望等をヒアリングしている。これをPCの「入所時の記録」に入力して職員間で情報を共有している。契約に当たっては、重要事項説明書に基づいて、支援内容・生活上のルール・利用料金や支払い方法等について説明し、「生活のしおり」で施設内での生活上の具体的な留意点等を分かりやすく紹介している。
利用者の自立度や利用者同士の相性を考慮する等してストレス軽減に努めている
多床室を使用する場合の部屋や食事の席順等は、利用者の自立度や利用者同士の相性を考慮して決めており、利用者のストレスが軽くなるように努めている。その時々の利用者の心理状態や身体状況を留意しながら見守りや声掛けを行っている。サービス開始に当たっては、「入所時の記録」に基づいて、介護・看護・栄養・リハビリの職員が参加してカンファレンスを行っている。これには可能な限り利用者本人も立ち会うようにしている。居室フロアを2つに分けたブロック単位で毎月1回会議を行って、利用者一人ひとりに対応したケアについて検討している。
終末期の看取り介護は、入所時に家族の意向を確認して実施している
令和5年度には18名の終末期の看取りを行った。入所時に「看取りに関する指針」によって家族の意思確認を行い、実際に終末期を迎えた際には「看取り介護に関する計画書」を作成し、研修を受けた職員が医師や看護師と連携し、「看取り介護マニュアル」に基づいてケアを行っている。コロナ禍の面会制限中も、家族の希望に応え予防策を講じて利用者と過ごす時間を作って、安らぎのある最期を迎えられるケアに努めた。入院による退所の際には、介護サマリー、介護支援経過等の情報を提供して病院へのスムーズな引継ぎを行っている。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
ニーズ調査や家族へにヒアリングによって利用者家族の意向・要望を把握している
年に1回利用者のニーズ調査を行うとともに、利用者の日々の変化について相談室から家族に連絡し、対応に対する要望を聞いている。コロナ禍で中止になっていた敬老会等の施設の行事も復活しつつあり、行事に参加した家族の意向を聞く場としても利用している。収集したニーズや意向・要望は、生活記録に記録し、特記事項等は介護支援ソフトに入力している。このような情報をもとに、6か月ごとに会議を開いてケアプランを見直している。また、利用者の心身の変化に際しては、随時ケアプラン会議を実施して変更し対応している。
介護支援ソフトと手書きノートの良さを使い分けて情報共有を行っている
利用者一人ひとりの食事・水分補給・服薬・リハビリ等はすべて介護支援ソフトに入力して管理している。これによって職員間の情報共有、介護、看護、食事、リハビリ等の職種間の情報共有も円滑かつ迅速に行われ、ケアプランの作成も効率的に行うことができるようになった。しかし、すべての情報をPCで管理しているわけではない。手書きのノート類は、すぐに書くことができ一覧性もあるので、ブロック毎のフロアノートや会議録等は手書きのものを利用し、それぞれの良さを使い分けて情報共有を行っている。
科学的介護情報システム「LIFE」によりサービスと業務のレベルアップが期待される
厚生労働省が推進している科学的介護情報システム「LIFE」の導入に向けて、令和3年度よりデータベースの一体的な運用を開始し、今年度より「LIFE」を導入しており、令和7年1月からは「LIFE加算」を請求することにしている。「LIFE」の導入により、計画→実行→評価→改善というPDCAサイクルを効率的に回すことができ、質の高いサービスの提供と、一層の業務の効率化を図ることが可能になる。「LIFE」に対する職員の理解を深め、システムと職員が一体となったサービスと業務のレベルアップが期待される。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の施設サービス計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.施設サービス計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
- 施設サービス計画に基づいて支援を行っている
- 利用者の意向や状態に応じて、生活の継続性を踏まえた支援を行っている
- 介護支援専門員を中心に、介護、看護、リハビリ、栄養管理等の職員が連携して利用者の支援を行っている
【講評】
利用者の意向を組んだ施設サービス計画を作成し、個別支援を実施している
全利用者に対して、施設サービス計画書を作成し、個別に支援している。個別ケアを実施するため、まず日常生活の基本的ケア、食事・排泄・入浴・睡眠・コミュニケーション等に留意している。2フロア4ブロック体制で居室担当職員を中心にブロック職員をチームとして日々工夫して個別ケアに努めている。感染症予防対策が継続している中、入浴介助やレクリエーション活動を各フロア単位で実施できる体制を整え、全体として活動を停止することなく臨機応変に個々の利用者を支援している。
個々の利用者の生活様式や思いを大切にし、継続性のある生活ができるようにしている
生活相談員は新規利用者の心身の状態や日々の諸問題など、必要な情報を利用者本人・家族をはじめとし行政・医療機関・他事業所等から聞き取り、今までの生活が施設でも無理なく継続できるように、把握した入所前の情報を職員全員で共有できるようにしている。利用者には理解しやすいように、大きな文字で記載した「生活のしおり」を配り、施設での生活に戸惑わないようにしている。また、居室で孤立しないよう離床を促し、介護職員は勿論、看護職員、リハビリ職員、給食職員、生活相談員等、出会った職員がそれぞれに声をかけるようにしている。
各種会議・委員会等で検討したうえで、多職種が連携して支援している
利用者150名、職員105名(非常勤を含む)という大規模な施設である。施設では利用者個々の毎日の生活を大事にするため、数種類の各種会議・委員会活動を実施し、部門間の情報を全職員で共有できるようにしている。施設長を筆頭に各部門長が集まる連絡調整会議では施設運営、重要課題、部署間連絡調整について検討し、各部門長はその内容について職員に分かりやすく説明し支援が行き届くようにしている。介護現場では、毎日のブロック毎のミーテングを定着し、その日の利用者の心身状態等の情報を共有し、迅速に対応できるようにしている。
2.食事の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態に応じた食事提供や介助を行っている
- 利用者の栄養状態を把握し、低栄養状態を改善するよう支援を行っている
- 嚥下能力等が低下した利用者に対して、多職種が連携し、経口での食事摂取が継続できるよう支援を行っている
【講評】
利用者の嚥下・咀嚼状態等に応じて多様な食形態を用意し適切に提供している
管理栄養士は毎日ミールラウンドし、利用者に語り掛けながら身体状況や喫食状況を把握している。利用者の嚥下・咀嚼状態等に応じて、常食・粥・一口大キザミ・ソフト食・ゼリー食・療養食・高カロリー食(A・B・C)・代替食等を提供している。毎年調理法の見直しを行っている当施設では、さらに食べやすい形態を考え①噛まなくてよい(固形流動タイプ)ソフト食、②舌でつぶせる硬さ(ゼリー食)、③歯茎でつぶせる硬さ(ソフト食)、④容易に噛める(常食・一口大キザミ)に区分し、他職種と協議して利用者個々の状態に応じた食事を提供している。
栄養ケアマネジメントの充実と支援体制の向上に力を入れている
他職種との連携による栄養ケアマネジメントを基本として栄養ケア計画書を作成している。利用者の身体・食事状況を把握し、栄養スクリーニングを3ヶ月ごとに実施して低栄養状態のリスクを把握し、中リスク者は1ヶ月ごと、高リスク者は2週間ごとにモニタリングを行っている。食事形態別では、令和5年度は常食者22%、ゼリー食者37%と昨年度に比べ、ソフト食者がゼリー食者になるという良い結果となっている。また、水分補給として食事時間に人気の高いデザート系を取り入れた結果、食事量が増加し体調不良者は昨年と比較すると激減している。
利用者がいつまでも経口摂取できるよう、多職種協働で取り組んでいる
管理栄養士は嘱託医の指示のもと、歯科医師、管理栄養士、看護師、介護職員等と協働して、最後まで食事が経口で摂取ができるよう取り組んでいる。利用者の身体機能の低下で食への意欲がなくなり摂取量が低下した場合は、少量高栄養の栄養機能食品などを活用し食べる負担の軽減を図っている。また、経管栄養の方には、経口移行計画を作成し一口でも食べられる様にしている。摂食機能障害があり、誤嚥が認められる方には食事状況の観察や多職種で協議し、経口維持計画を作成している。利用者が可能な限り経口で栄養が摂れるように取り組んでいる。
3.利用者が食事を楽しむための工夫をしている
- 利用者の嗜好を反映した食事を選択できる機会がある
- 食事時間は利用者の希望に応じて、一定の時間内で延長やずらすことができる
- テーブルや席は、利用者の希望に応じて、一定の範囲内で選択できる
- 配膳は、利用者の着席に合わせて行っている
【講評】
利用者の嗜好が反映できる「選択食」や「実演パフォーマンス」等を用意している
管理栄養士はミールラウンドで、利用者の食事状況を観察し、利用者との会話を通じて個々の嗜好を把握している。また、年1回利用者が集まる給食懇談会を実施し、翌年の行事食の参考にしている。毎月1回行う選択食ではパンの選択に加え、「さんまの蒲焼き丼」か「豚バラ丼」という主食選択の機会もあり、写真を見て自分で選べる利用者もいる。判断が難しい利用者の場合は担当職員に聞いて判断してもらっている。実演パフォーマンスでは、実際におでんの具を見てその場で選んで食べる楽しさを味わっている。
食材費高騰で栄養価を考慮した満足度の高い食事の提供に限界があり、見直している
旬の食材で、昔を懐かしむ行事食を提供している。七夕にはソーメンと天ぷら・敬老の日には松花堂弁当・元旦にはおせち料理が出て利用者を喜ばせている。実演料理は中庭で2回、2Fホールで2回、3Fホールで1回実施し、お好み焼き(鉄板焼き)が人気があった。行事食開催後にはポスターを作成し、玄関ホールに掲示し家族や来園者に、塩船園の食を楽しむ取り組みのPRとしている。しかし、食材の値上がりに、今までの食事を提供するのに限界があり5月と11月に食材費見直しを行っている。
利用者の相性や食事形態等に配慮し食事席を決めているが要望等により適宜対応している
食事の席は利用者間の相性や食事形態に合わせて決めているが、その日の体調や気分に応じて変更を希望する利用者に対しては、場所や時間は要望に合わせ柔軟に対応している。介護が必要な利用者には介護職員が傍で介助できるようにし、食事中の会話を楽しみたい人は隣の席にするなど配慮している。また、通院その他の事情で同時間に食事できない場合も2時間の範囲内で延食を可としている。配膳時間は一律であるが、遅れてきた利用者に対しては、着席に合わせ行い、温かいものは温かく冷たいものは冷たくして提供している。
4.入浴の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態を把握して、できるだけ自立性の高い入浴形態(個浴、一般浴等)を導入している
- 入浴の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 認知症の利用者に対し、個別の誘導方法を実施している
- 利用者が入浴を楽しめる工夫をしている
【講評】
利用者の要望や身体状況によって入浴形態を選び入浴を楽しめるよう取り組んでいる
当施設では、自立性の高い座位型個浴槽と機械浴槽を用意している。個々の利用者の身体状況に合わせて各ブロック職員で検討し、入浴方法を選んでいる。座位型浴槽は座位が保てる利用者なら安心して入浴でき、利用者の活動意欲向上にもなるが、座位が保てても、気力・活力が乏しい利用者には無理強いせず機械浴入浴としている。入浴委員会では各ブロック毎の入浴形態をまとめ、適切であったかどうかを判断している。個浴入浴者が徐々に増え、令和5年度は半数以上の方が個浴で入浴を楽しんでいる。
利用者の羞恥心に配慮いた支援で利用者が安心して入浴できるよう心掛けている
当施設には利用者の羞恥心に配慮すべき事柄を記載した「入浴マニュアル」があり、冒頭に「安全第一に支援する方法とともにプライバシーへの配慮を行うこと」と記載されている。浴室は各フロアとも入り口にドアがあり、そこに内カーテンがかけられている。職員は介助の際には利用者の羞恥心に配慮し、必ずバスタオルで全身を覆うようにしている。介助職員は内介助2名外介助2名の4名体制で行っており、同性による介助もできるだけ希望に沿うようにし、調整できない時には事前に了解を得る他、内介助と外介助を交代するなどの配慮をしている。
座位型個浴で利用者は職員との対話を楽しみながら入浴している
全利用者のおよそ5割以上に方が個浴を利用している。利用者個々の性格や精神状態に応じた声掛けや介助の工夫をしている。職員は利用者が満足できるよう時間にゆとりをもって支援し、ゆっくりとした気分になれるよう話しかけている。入浴を楽しめるよう5月には菖蒲の香り漂う菖蒲湯、冬至には血行促進効果があると言われるゆず湯を提供している。なお、機械浴槽の入浴も一人で浸かれる時間を確保するために週6日の入浴日を設けている。認知症の方や入浴を嫌う利用者には誘い掛ける職員を変えたり、時間を変えたりし入浴できるように声掛けしている。
5.排泄の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態に応じ、自然な排泄を促すよう支援を行っている
- 排泄の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 研修等によりオムツ交換、トイレ誘導等の排泄介助方法の向上に取り組んでいる
- トイレ(ポータブルトイレを含む)は衛生面や臭いに配慮し、清潔にしている
【講評】
利用者個々の排泄リズムを把握し自然な排泄ができるよう援助している
各ブロック共に、利用者の日々の排泄チェック表をもとに、トイレでの排泄を促している。利用者の排泄パターンに合わせて適時トイレに誘ったり、、利用者の出すサインに気づいて誘導したりしている。また、オムツ交換等の排泄介助においては、定時に交換するだけでなく、個々の排泄量や利用者の声を聞いたり表情を見たりしてオムツを交換している。オムツ交換は利用者のデリケートな部分であり、非常に難しいため、わかりやすく記載された「排泄マニュアル」を使って指導するなど、先輩職員は新人職員や外国人介護職員にマンツーマンで指導している。
排泄支援は、「排泄マニュアル」に沿って利用者の気持ちを大切にして援助している
オムツ交換、排泄誘導時における介助方法等を細かく記した「排泄マニュアル」があり、職員はマニュアルに沿って支援している。排泄介助は「利用者を待たせることなく、即対応する」「排泄介助については、個人の能力を把握して統一性を持って介助する」「排泄の失敗・失禁を決して責めない」など、利用者のプライバシーに配慮すべきことを16項目にわたり記載している。職員はオムツ交換で居室に向かう時は台車を使わず交換用一セットを小袋に入れて持ち歩き、トイレ誘導の際には利用者の近くに行って小声で誘うなど羞恥心に配慮して援助している。
衛生面や臭いに配慮しトイレ・ポータブルトイレは使用後すぐに介護職員が清掃している
トイレの清掃については、利用者が使用した後、介護職員がその都度汚れを拭き取り、消毒するなど常に清潔なトイレ環境を保っている。ポータブルトイレの清掃には強酸性水を使用して清掃している。さらに、専門の清掃職員が毎日、何回も清掃している。居室・トイレを含め室内には空気清浄機を設置して清潔で快適な環境となっている。また、オムツ交換をした際には、使用済みオムツ類はビニール袋に包んで破棄し、オムツ処理室から退出する際は必ず扉を閉めるなど感染症防止にも配慮している。
6.移動の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態や意向に応じ、できるだけ自力で移動できるよう支援を行っている
- ベッド移乗、車イスの操作など移動のための介助が安全に行われている
- 利用者が快適に使用できるよう車イス等の環境整備が行われている
【講評】
日常生活動作の維持向上を図るため、基本的な運動訓練を実施している
機能訓練室では、日常生活動作の維持向上を図るため座る・立ち上がる・歩くなどの基本運動訓練を実施し、利用者の身体能力を最大限に引き出せるようにしている。リハビリ職員・介護職員・看護師が連携して、利用者の状態をADLチェック表を参考にし、自力で移動できる方法(独歩・杖・歩行器・歩行の一部介助、車イスの操作能力等)を、利用者個々について検討している。車イスがすれ違ってもまだ歩く人が通れる幅の広い長い廊下には手摺りが付いており、車イス操作訓練や歩行訓練に使用するなど、生活リハビリの場として活用している。
利用者が安全に移動できるよう、事前準備をしてからベッド移乗などの支援をしている
当施設では利用者の状態の変化に合わせ、適宜適切な車椅子への変更を行っている。毎年、利用者の重度化に伴い、リクライニング車椅子を増台し日常生活が安心安楽な姿勢で過ごせるようにしている。また、「移動・移乗マニュアル」を基に、ベッドから車イスへの移乗は、電動ベッド(全150台)と車イスの高さ調節等の準備をしてから、利用者に声をかけ、利用者の気持ちが落ちつくのを待って移乗介助をすることを徹底している。利用者の状態に応じて複数職員で介助するなど、利用者・職員ともに無理がないよう取り組んでいる。
車イス等の移動用具は常に点検整備し安全に使用できるようにしている
車イス等の日常の清掃は介助している職員が汚れに気付いて拭き取っている。定期的な清掃は、利用者が使用しない夜勤時等を活用し、担当職員が各フロアの風呂場を利用して行っている。故障した車イスは、迅速に保守担当職員が修理し、無理な場合は業者に依頼している。また、ブレーキのかけ忘れによる転倒等も見られるため、自動ブレーキ付の車椅子の増台を計画している。さらに立位が保てる歩行器レベルの方も増えているので、歩行器の増台も検討している。
7.利用者の身体機能など状況に応じた機能訓練等を行っている
- 利用者一人ひとりに応じた機能訓練プログラムを作成し、評価・見直しをしている
- 機能訓練のプログラムに日常生活の場でいかすことができる視点を入れている
- 機能訓練指導員と介護職員等の協力のもと、日常生活の中でも機能訓練を実施している
- 福祉用具は、定期的に使用状況の確認をし、必要に応じて対処をしている
【講評】
利用者の心身状況や意向に応じた個別機能訓練計画を作成し評価・見直しを行っている
新規入所者はカンファレンスに参加してもらい、家族からの要望を組みとり、身体機能や様子を観察して本人の希望を重視した機能訓練計画書を作成している。入所後は、利用者一人ひとりの個別機能訓練計画書を、3ヶ月ごとに評価と見直しを行い、入居者の状態に応じ継続、または変更して実施している。利用者個々の心身の状況や意向に沿った個別のプログラムに基いて、機能訓練指導員を中心に介護職員や看護師等と連携して訓練を実施している。歩行訓練・可動域訓練・作業療法・温熱療法等、個々の状況に応じた訓練を取り入れている。
利用者が機能訓練を通して安全で安心した生活が送れるようサポートしている
毎日の日常活動動作の維持向上を図るため、座位・立位・歩行などの基本的訓練を実施している。機能訓練指導員は利用者との日常的な関わりを大切にし、さりげなく利用者に声をかけ関わりを多く持つようにしている。ベッド上で過ごす時間が長い利用者には、関節可動域訓練やポジショニングで安楽な姿勢が保てるようにしている。また、麻痺等の疾患による下肢の冷えや皮膚の改善策として足湯やホットパックを行い、苦痛やストレスを軽減している。リハビリ室では様々レクリエーション活動を取り入れ、また、動画配信などで余暇時間を設けている。
福祉用具の点検整備は利用者が快適に使用できるよう多職種が協働して行っている
日々の気付きや多職種による情報交換等に基づいて、利用者に合った福祉用具を提供している。適時、担当介護職員がメンテナンス実施している。さらに機能訓練指導員が定期的に福祉用具を点検・清掃してチェック表に記入し、安全かつ清潔に使用できるようにしている。日々の支援においても、介護職員はもとより機能訓練指導員・看護師・生活相談員等も福祉用具の汚れに気づいた時は、その都度ふき取り、車イス等のタイヤの空気漏れにも対応している。老朽化した福祉用具は速やかに業者に連絡し、修理が困難な場合は買い換えている。
8.利用者の健康を維持するための支援を行っている
- 利用者の状態に応じた健康管理や支援を行っている
- 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
- 利用者の状態に応じ、口腔ケアを行っている
- 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、看護師や医療機関と速やかに連絡が取れる体制を整えている
- 終末期の対応をすでに行っているか、行うための準備が行われている
【講評】
継続的健康管理と看護ケアで利用者の健康状態の把握と健康保持に努めている
5名の内科医による週5日の診察、週5日の歯科医師、月2回の精神科医、月1回の泌尿器科医、月1回の産業医などに来園してもらい万全の医療体制を整えている。さらに。毎週、歯科医・歯科衛生士が利用者の口腔内の状態を観察し、抜歯前後の治療や口腔内トラブルの治療をしている。また、皮膚トラブルの早期治療に向け、提携医療機関の受診とオンライン診療を活用している。看護師は非接触体温計による利用者の入浴前の確認、体調不良者のバイタル測定、インスリン注射、ストーマケア、点眼薬等の介助、導尿や膀胱洗浄、内服薬の管理等を行っている。
医務課では有事に備え、平時の業務環境を見直すべく業務環境の整備に取り組んでいる
看護係長は課題ごとの有事に備え、次のことに取り組んでいる。①各種マニュアルを作成し、職員が共通認識で業務を行えるようにする。②事故発生後速やかに発生時の分析を行い、改善策を考案し職員に周知する.。③日々、整理整頓し煩雑化による事故や業務効率の低下を防ぐ。④薬のセット等は色分けや図を取り入れた表示の工夫で注意喚起を行う。⑤物品の配置、備品数を見直し事故防止と業務効率向上に努める、⑥夜間急変時対応、等の整備15項目に及ぶ課題をあげ、多忙な看護業務の合間をぬって、一つずつ着実に実行している。
利用者一人ひとりが自然で安らかな最期となるような看取りケアを実施している
施設での最期を望まれる方が多く、職員は利用者一人ひとりが自然で安らかな最期となるようなケアを心掛けている。相談員を中心に、本人や家族の意向に沿った終末期ケアを行っている。介護職員は看護師による各種疾患や医療に関する指導・助言を受け、知識や技術の向上につなげて終末期ケアを実施している。利用者の状態変化時には、相談員、医務課と連携し、家族と密に連絡を取り合っている。令和5年度はコロナ禍で面会制限があったが、予防対策を講じながら面会を許可し、安らぎのあるその方らしい最期が迎えられるように努めている。
9.利用者が日々快適に暮らせるよう支援を行っている
- 起床後、就寝前に更衣支援を行っている
- 起床後に洗顔や整髪等、利用者が身だしなみを整える際に支援を行っている
- 利用者が安定した睡眠をとることができるよう支援を行っている
【講評】
利用者のこれまでの生活習慣を尊重し意思を確認して朝夕の更衣支援を行っている
要介護度4以上の方が増え、夜はパジャマに朝になったら日常着に着替えるという利用者は少なくなっている。利用者のこれまでの生活習慣を大事にし、希望に応じて更衣支援を行っているが、職員は朝・晩に更衣することで気持ちの切り替えができる事を伝えて更衣を促している。毎日パジャマに着替える方の家族には、自分で着脱しやすいパジャマを用意するよう伝えている。着替えを嫌がる方でも上衣とズボン、靴下の着脱を行うよう支援している。食事時に衣服を汚してしまった場合は随時着替え、また、週2回の入浴後には全身の着替えを行っている。
利用者自身で身だしなみを整えられるよう伝え、やる気を引き出す援助をしている
朝の洗顔は自分でするよう促し、できるだけ自分で身だしなみも整えるようにしている。洗顔が難しい方でも、鏡の前に行き、水道水に手を触れたら良いことにし、その後、ホットタオルでの顔拭きを手伝うなど、利用者のやる気を引き出している。理美容に関しては、毎週来園する訪問理美容サービスが利用者の好みを聞いてカットしている。また、春と秋には外部業者による「衣類・雑貨市」があり、コロナ禍前は家族と一緒に選び衣類を購入していたが、現在は「衣類補充のお願い」を家族に送付し、予算等を聞いて担当職員と利用者で買い物をしている。
従来型特養だがプライバシー保護改修後は個室化され、利用者が安眠できるようになった
プライバシー保護改修を行い居室が個室化され、利用者が落ち着いて生活できるようになっている。空調設備が整っており、館内の温度・湿度調整は日中は看護師が行い夜は介護職員が行うこととして、各居室もリモコンによる調整が可能で快適な温度・湿度を保っている。日中はできる限り離床を促してリビングやリハビリ室での活動を勧め、夜になったら眠れるよう働きかけている。夜間になると不安が強くなる利用者に対しては、介護職員は無理に寝かせず、ゆっくり話を聞いて気持ちを落ち着かせるなど、利用者が安眠できるように配慮している。
10.利用者の施設での生活が楽しくなるような取り組みを行っている
- 施設での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている
- 利用者の意向を反映したレクリエーションを実施している
- 認知症の利用者が落ち着いて生活できるような支援を行っている
- 利用者の気持ちに沿った声かけや援助を行っている
【講評】
活動等への参加など日常の生活では利用者個々の意思を尊重して支援している
入所前の生活状況を利用者・家族から聞いてケアプランを立案し、日々のケアに繋げている。入所前の趣味嗜好はできる限り尊重し、飲酒も体に害のない範囲で認め、家族からの差し入れ等も可能としている。個人の意思を尊重しクラブ活動への参加も自由であるが、利用者によってはクラブ活動に参加せず自室で好きな折り紙等に明け暮れたり、テレビを見ているだけの方もいる。リハビリ室の充実で立位訓練・歩行訓練の他、レクリエーション等積極的に参加する方が増えている。また、ボランティアによる華道クラブ・音楽クラブが再開し参加する利用者も多い。
利用者の意向が反映できるよう全体行事の他、ブロック毎の活動を充実させている
全体行事としての敬老会・夏祭り等の他、規模を縮小しブロックでの活動を充実させている。利用者が待ち望んでいる「外に出たい」という外出希望に応えるため、フリーイベントとしてブロック単位でバスハイクを実施している。6月は近隣の吹上菖蒲園に行き、11月は紅葉がりなどを楽しんでいる。利用者の当日の体調等もあり、多い時で25名、少ないときは4名の参加であったが、参加した利用者はみんな大喜びであった。室内でもブロック・フロア単位で活動を多く企画し、給食室と協同してのパフェづくり、その他、藍染め等を実施している。
内部研修で介護技術を高め、利用者の気持ちに寄り添った支援をしている
当施設の方針として、「生活支援・・・ご利用者の希望に沿い、自立した生活を実現できるよう、職員の育成に努めます。」を掲げている。利用者の介護度が重度化している当施設では非常に対応の難しい認知症の方も多く、高い水準の介護技術が求められている。施設では「サービスマナーマニュアル」を作成し介護職における接遇マナーを知らせ、また、内部研修で「虐待防止研修」を実施して介護技術を高め、利用者の気持ちに添った支援ができるようにし、職員は、利用者個々の特性と上手に付き合い、優しく接している。
11.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 定期的な散歩や外食、遠出など外出の機会を設けている
- 利用者が地域の一員として生活できるよう、地域住民が参加できるような行事など、日常的な関わりが持てる機会を設けている
- 地域の情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
【講評】
利用者の「外出したい」という要望に応えバスハイク等をブロック別に実施している
第三者評価の利用者調査でも、「外に出かけたい」という声が圧倒的に多く出ている。施設ではコロナ感染の状況を見極めながら、フリーイベントとしてバスハイクによる外出活動を取り入れ、密を避けるため、ブロック別活動としている。令和5年6月に近隣の菖蒲園に参加した方は、広い公園の中を散策したり、花菖蒲を見たりしてゆったりとした時間を過ごしている。利用者のその日の体調等で参加できないこともあるが、場所を選びながら多くの利用者が参加できるように取り組んでいる。
利用者が待ち望んでいた、ボランティアによる茶道クラブ・音楽クラブが再開できた
地域での季節行事(塩船観音寺での初詣)を家族に知らせ、参加できる希望者への体制を設けている。コロナ禍前は地域の保育園児との交流や、地域ボランティアによるクラブ活動やイベントを開催し、地域に開かれた施設運営を行ってきたが、コロナ禍以降は再開が困難な状況が続いていた。令和5年度は、ボランティアによる茶道クラブ・音楽クラブを再開できた。茶道クラブはブロック毎の活動とし、音楽クラブは、フロアごとの開催にした。今後、地域中学生の職場体験学習の受入れ・近隣中学校・近隣保育園児との相互行事交流の再開が期待される。
玄関ホールには、市広報、社協情報、自治会情報誌を揃え利用者・家族に伝えている
地域との関わりを大事にしている当施設では、積極的に福祉に関わる情報や青梅市及び地区の情報・動向を把握して利用者・家族に伝えている。施設の広々とした玄関ホールには、市広報、社協情報等のほかに、自治会情報誌を揃え、壁面には自治会のポスター等も掲示し、利用者・家族・見学者等が活用できるように、持ち帰り可能なリーフレット類も用意している。また、施設が利用者に、季節や旬の食材を味わってもらえるように取り組んでいる各行事食を、写真に撮って紹介している。料理を前に満面の笑顔の利用者の写真は、見る人も笑顔にしている。
12.施設と家族との交流・連携を図っている
- 利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている
- 家族や利用者の意向に応じて、家族と職員・利用者が交流できる機会を確保している
- 家族または家族会が施設運営に対し、要望を伝える機会を確保している
【講評】
家族への情報発信方法として、通信アプリを導入しオンラインで情報提供している
施設ではHPで利用者に日常生活や行事に参加する様子を写真等を交えて報告している。また、令和6年度より新たに家族への情報発信方法として、通信アプリを導入し、オンラインでの請求、領収書の発行及びお知らせ等を随時発信している。しかし、家族が高齢になり、ICTがうまく使えない家族もいるため工夫が必要である。さらに、家族向け通信「塩船園だより ほのぼの」では、利用者の日常生活の様子を家族に伝えられるように取り組み、行事で利用者が楽しんでいる様子を写真入りで掲載するほか、連絡事項をわかりやすく記載している。
令和5年度は、家族との面会時間等を変更し利用者との関りが多く持てるようにした
利用者・家族と積極的に接する機会を持ち、コロナ禍以前のように家族も協働して利用者と関われるようにしていくことを基本に、コロナ禍の際に要望の多かった面会の在り方や家族との関わり方について、要望をまとめ改善を図っている。施設では、令和5年6月1日より平日は予約なしで面会できるようにした。家族は3名まで、時間は30分~60分と制限を緩和している。また、外出については前日までに連絡すること、時間は10:00~16:30に制限し許可している。利用者と家族が関わりを多く持つことで施設との関係も深まってきている。
生活相談員は、利用者・家族の意見要望に耳を傾け迅速に対応している
一般的にコロナが収束し終息傾向にあるという考え方が浸透し、当施設における家族も面会や外出など柔軟な対応を求める声が多くなった。生活相談課では利用者や家族の要望を真摯に受け止め迅速に対応したことで、トラブル等になる大きな事案は発生しなかった。医療ニーズの高まりや、利用者の自立度の向上から、施設生活をどのようにして過ごしていきたいか悩まれるケースも増えている。生活相談員は、利用者の意見を丁寧に聴き一人ひとりに沿った対応をすべく体制整備をし、他部所と協働して援助していきたいと考えている。
【講評】
「個人情報保護指針」を策定し、これに基づいて徹底を図っている
利用者の個人情報の保護に関しては「個人情報保護指針」を策定しており、この遵守・徹底を図っている。利用者家族には、契約時に重要事項説明書で個人情報の取扱いについて説明し同意を得ている。HPや季刊誌等に利用者の写真を掲載する場合は、その都度利用者家族から承諾を得ている。また、職員には業務上知り得た利用者の情報を漏らさないという守秘義務を記載した誓約書の提出を義務付けている。法人の新人職員研修においても個人情報の保護を徹底するよう教育している。
「人を傷つけない」ことを大前提にプライバシー、羞恥心、マナーに配慮している
利用者への個人宛の郵便物や文書については、記録簿に記帳して受け渡しを行っている。利用者が郵便物の開封を希望する場合は、利用者の立ち合いのもとで行っている。利用者のプライバシー配慮を強化するために、多床室内をパーテーションで区切る改修を行った。職員には「人を傷つけることは絶対しない」というルールを徹底し、このルールを大前提にして利用者に対するマナーチェックを行っている。入浴や排泄介護時の羞恥心については、タオル等で肌の露出を少なくする、露骨な表現は禁句にする等で対応している。
本人の意思を尊重するとともに、より楽しめる生活のための支援を行っている
個々の利用者の価値観や生活習慣に配慮し、趣味、宗教、新聞の購読等も、他の利用者に迷惑を掛けない限り特に制限していない。自立度の高い利用者ほど外出したい等の要望が多いが、コロナ禍の時期は制限せざるを得なかった。現在は健康上の問題がなければ、事前に申し出れば付き添いの方と一緒に行動することができるようにしている。生活の場としての施設で過ごす時間をより楽しむことができるよう、行事やクラブ活動ができる環境づくりに努めている。今後はボランティアの協力を得ながら、さらに楽しめる環境づくりを行っていくことが期待される。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
さらに活用されるマニュアルづくりに向けた見直しが期待される
業務の標準化に不可欠なマニュアル類は、マニュアル検討委員会で必要に応じて見直しと改訂に向けての協議が行われている。具体的な改訂作業はそれぞれの関係部署で行っている。職員アンケートで見ると、マニュアルの活用度がそれほど高くない様子がうかがわれる。改定に当たっては、現場の職員の経験や気づきをもっと反映させるようにする、内容によっては動画を取入れる等の工夫によって、より活用されるマニュアルになると思われる。今後に向けて「現場の知恵を活かし動きのあるマニュアル」づくりが期待される。
IT化によって情報の共有が円滑になり業務の標準化に寄与している
職員間の情報の共有も業務の標準化には不可欠である。介護支援ソフトによって、一人ひとりの利用者の情報の職員間や職種間の共有が極めて円滑かつ効率的に行われるようになった。また、施設と利用者家族をつなぐ通信アプリの活用も、家族との情報共有に役立っている。さらに新規に導入された「LIFE]は、業務の標準化から一歩進めて、サービスの質や業務のレベルアップにつながるシステムである。このようなIT化の推進とともに、職員間のチームワークによってさらに上を目指すことが期待される。
外国籍の職員も早期自立を図る育成によって施設を支える重要な存在になっている
外国人留学生および特定技能外国人等の採用確保を進めており、現在、ベトナム、中国、モンゴル国籍の16人の職員が在籍している。このような外国籍の新人の育成については、早期自立をしてもらうため、先輩職員の個別指導および人材育成委員会を中心にした育成体制を組み、継続的に行っている。日本人職員とのコミュニケーションも円滑であり、チームワークも出来ているので、施設を支える重要な存在となっている。一方、第三者評価の職員調査では、外国人職員の育成が追い付いていないとの意見もあり、さらなる育成強化を期待したい。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
【評価機関名】
【評価実施期間】
2024年8月5日~2025年3月25日
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【講評】
法人理念を踏まえ「塩船園のより良い質の管理」を全職員一丸となって継続している
事業計画書の冒頭の「運営基本計画」で、法人理念を踏まえ、財務状況の徹底管理、人材確保の徹底、利用者へのソフト面でのアプローチや環境づくりの徹底、安心安全な心から満足される施設の維持を目指して、「塩船園のより良い質の管理」を全職員一丸となって継続していくとしている。重点目標を記した事業計画書を各部門に配布して職員に周知している。また、重点目標をミーティング・朝礼・会議等機会を捉え、文書を掲示して職員に伝達している。利用者・家族には、入所時の説明、施設だより・生活のしおりなどの閲覧・配布により伝えている。
運営規程に職務分掌を明記し、職務分担して施設が目指すことを実施するようにしている
事業計画書に組織図、運営管理計画の項目に、連絡調整会議・感染症等対策委員会など「会議・委員会構成」を掲げている。各会議・委員会の開催日・構成・内容を明確にし、現場の声が反映されるようにしてサービスの向上を図っている。運営規程に職務分掌を明記し、職務分担して施設が目指すことを実施するようにしている。施設長は自ら進んで、様々な説明を行うことを心掛け、各部門や個々の職員に取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している。また、毎日、業務開始前に役職員による業務調整ミーティングを行って、情報交換をしている。
会議や委員会で検討し決定し、施設運営に関わる重要事項は連絡調整会議で決定している
連絡調整会議は月1回開催し、施設長、各部門長、役付・責任者が出席している。それぞれの会議や委員会で検討し決定した事項のうち、施設運営の全般に関わる重要事項は連絡調整会議に付して決定している。連絡調整会議の内容は会議録にまとめ、決定事項を、朝礼やミーティングで報告し、掲示物や通信アプリで伝えている。案件により必要な場合は、法人本部から説明してもらうようにしている。また、決定事項のうち利用者等に関係の深い案件については、施設だより、掲示物・配布物・利用者懇談会のほか、家族に通信アプリで伝えている。