評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)経営理念「子ども第一主義」の運営
2)一人ひとりの個性を尊重したのびのびとした育成の実践
3)支援員等の資質の向上
4)支援員等の待遇改善
職員に求めている人材像や役割
〇支援員の専門的知識・人間性を高め、利用者・支援員とのコミニュケーションを通して相互理解を深めます 〇服務の規律性、職務遂行の組織性、迅速性にたけ、職場のモラル維持及び向上に努力する。質の向上に取り組みに意欲を見せ、成果を上げることが出来る
〇所定の職責を自覚し、責務を果たせる
〇信頼されるような良好な接遇態度をとることが出来る
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
〇社会人と社会福祉従事者としての自覚を持ち、育成を必要とする児童にたいしては、「一人一人を大切にし、生きる力を育む育成」に取り組み、その保護者に対して「安心できる放課後児童クラブ」を提供するため、支援員一人一人が責任感とやりがいを持ち、良好な人間関係を保ちながら責務を果たせるよう期待します
全体の評価講評
特によいと思う点
非常勤職員は、配慮が必要な子どもへの対応を主な業務としており、工作準備や清掃なども担当しています。育成支援は「1日の流れ」に沿って確実に進められており、施設長は「気配りがあり、こちらから指示をしなくても積極的に動いてくれている」と評価しています。また、自身もパート勤務の経験があり、職員に対して指示を出すのではなく、負担に感じているところがあれば「一緒にやりましょう」という姿勢で接しています。その結果、職員間では受け身ではなく積極的な協力体制が築かれ、育成支援が円滑に進む支えとなっています
「子どもの行動には理由がある」と常に意識して関わっているため、出来事の結果だけでなく、その経過も保護者に伝え、細やかに情報を共有しています。また、一方的に話を伝えるのではなく、家庭や学校での状況を尋ねながら対話を重ねています。もちろん、結果として起きた出来事を伝えることもありますが、経過を共有することで保護者も状況を理解し、受け止めてくれていると職員は感じています。時には、保護者から「相手の家庭に謝罪の連絡を入れます」という申し出があるなど、子どもを共に支える姿勢が育まれています
事例検討やアセスメントシートを活用し、配慮が必要な子どもへの関わりを検討している中で、全体的に子どもが落ち着かない様子にも着目し、集団へのプローチとして「集合訓練」を取入れています。決まった時間にみんなで集まり、静かになってから話を聞くというものですが、緊急時に身を守る力を育むことにもつながると捉えています。子ども同士競うように静かにしたり、他の子を見て真似しようとする様子も見られ、宿題や読書に集中して取組めるようになるなどの変化も生まれています。保護者からも「落ち着きが増した」と、驚く声が寄せられています
さらなる改善が望まれる点
おやつは毎日異なるものを提供できるよう職員が選んでおり、クリスマスや進級お祝い会では特別メニューも取入れています。職員が安全に配慮する中、子どもはおしゃべりを楽しみながらおやつの時間を過ごしています。さらに工夫できる点がないか試行錯誤を重ねていますが、現状では新たな取組みは見られていません。例えば、おやつ作り体験にチャレンジするほか、日々の会話を通じて把握した子どものおやつの好みに加え、おやつアンケートを実施するなど、子ども自身が参加できる機会を増やし、より楽しい時間となる工夫が期待されます
外遊びで校庭を利用する時に、学童クラブに所属していない子どもも遊んでおり、安全面への配慮から遊ぶ範囲を決めたり、サッカーを控えてドッジボールに変更するなど、遊びに制限を設けざるを得ない状況があります。一方で、子どもは一緒に遊びたいという気持ちを抱いており、「なぜ一緒に遊べないのか」と疑問を感じていることを職員も把握しています。放課後子ども教室とは、校庭利用の時間や遊ぶ場所の調整が暗黙の了解のもと進められているとのことですが、今後、子どもがより自由に安全に遊べる環境を目指し、具体的な解決策の検討が求められます
保護者会への参加率は決して高くなく、時には参加者がいないこともあります。ただし、保護者の関心が低いわけではなく、「先生と話ができているので十分」といった声が多く寄せられています。また、お迎えを待つ間に子どもの様子を見られることも評価されており、保護者との信頼関係はしっかりと構築されていると言えます。施設長会議では、保護者の育成参加や、お迎えの時間に子どもの様子をスライドショーで流すなどが検討されており、今後、子どもの成長を伝える場、保護者同士が交流できる機会としてより有意義なものとなることを望みます
事業者が特に力を入れている取り組み
定例職員会議や子どもが帰った後のわずかな時間を活用し、子どもの姿や支援について、些細なことでも職員間で話し合っています。例えば、トラブルもないのに泣いていた子どもに対し、その場では理由が掴めなかったものの、「どうして?」と考え続けており、この子はこういう子と決めつけず必ず原因を見つける視点を大切にしています。また、「子どもの行動には理由がある」という考えに立ち返り、育成支援の中でうまくいかなかった場面を振り返ることも重要視しています。子どもの気持ちを汲み取りながら、より適切な対応を模索し続けています
声をかけても行動しようとしない子どもの姿が見られる中、職員は指示をするのではなく「スケジュール表」を活用した視覚支援を通じて、子どもが自ら気づけるよう働きかけています。毎日、大きな変更はないものの、その日の活動に合わせてスケジュール表のラベルや時間を細かく調整しており、確かな内容が伝わるようにしています。このような職員の細やかな配慮の積み重ねが、「今から〇〇の時間だよ」と子ども同士で伝え合ったり、「先生、今日は〇〇が替わっていないよ」と教えてくれるなど、主体的な姿の拡がりに繋がっています
子どもの忘れ物が届けられたことをきっかけに、学校と学童クラブの間でコミュニケーションが生まれ、その後の連携にも良い影響をもたらしています。学校でおこなわれる引き渡し訓練では保護者が迎えに来る中、教師が子どもを学童クラブまで引率していましたが、誤って子どもを帰してしまう事例がありました。学童クラブが学校の敷地内にあることを考慮し、子どもが困ることがないようにという思いから協力を申し出た結果、現在は職員も引き渡し訓練に参加しています。子どもを真ん中にしたつながりを大切に、出来ることを積み重ねています
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用者32名を対象にアンケートを実施し、結果30名から回答が得られました。回答者の年齢は、6歳8名、7歳11名、8歳8名、9歳3名でした
- 調査方法:アンケート方式
利用者調査はアンケート方式で実施しました。事業所から子どもに調査票を配付後、自宅に持ち帰る方法をとり、保護者と一緒に回答しても構わないとしました。回収は学童クラブ内に鍵付きの投函箱を置き、子ども本人が投函することとしました - 有効回答者数/利用者総数:30/32(回答率 93.8% )
総合的な評価では、「大変満足」が24名(80%)、「満足」が4名(13%)、「どちらともいえない」が1名(3%)と、「大変満足」および「満足」の回答が全体の93%で、事業所に満足していることが覗えます。アンケートの記述には、「外の気温が暑い時は、外にでられないからいやです」「4時半に帰りたくない」との声があります。設問の「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか」については、利用者の回答の「はい」が97%と高い評価を得ています。また、「子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか」では、利用者の回答の「はい」が90%となっています。一方、設問の「学童クラブでの約束ごと、活動内容について話し合う機会を設け、職員は意見を尊重してくれているか」については、利用者の回答の「はい」が54%となっていますので、今後、育成支援の取組について検討が必要です
アンケート結果
1.学童クラブでの活動は楽しく、興味の持てるものとなっているか
「はい」と回答した人が87%、「どちらともいえない」が6.5%、「無回答」が6.5%でした
2.職員は話し相手や、相談相手になってくれるか
「はい」と回答した人が87%、「どちらともいえない」が6.5%、「無回答」が6.5%でした
3.おやつの時間が楽しいひとときになっているか
「はい」と回答した人が73%、「どちらともいえない」が17%、「いいえ」が7%、「無回答」が3%でした
4.学童クラブでの約束ごと、活動内容について話し合う機会を設け、職員は意見を尊重してくれているか
「はい」と回答した人が54%、「どちらともいえない」が13%、「無回答」が33%でした
5.職員から学童クラブの約束ごとの説明を受けているか
「はい」と回答した人が77%、「無回答」が23%でした
6.学童クラブ内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」と回答した人が63%、「どちらともいえない」が20%、「無回答」が17%でした。「トイレのスリッパをみんながならべない」との意見が挙がっています
7.職員の接遇・態度は適切か
「はい」と回答した人が84%、「どちらともいえない」が10%、「無回答」が6%でした
8.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」と回答した人が97%、「無回答」が3%でした
9.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」と回答した人が90%、「どちらともいえない」7が%、「いいえ」が%、「無回答」が3%でした
10.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」と回答した人が77%、「どちらともいえない」が13%、「無回答」が%10でした
11.子どものプライバシーは守られているか
「はい」と回答した人が67%、「どちらともいえない」が10%、「いいえ」が3%、「無回答」が20%でした。「ないしょのはなしをしたことがない」との声があがっています
12.子どもの不満や要望は対応されているか
「はい」と回答した人が84%、「どちらともいえない」が3%、「いいえ」が3%、「無回答」が10%でした
13.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」と回答した人が70%、「どちらともいえない」が7%、「無回答」が23%でした
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
最新の教育・福祉分野の動向把握が叶い、課題への取組みと連携を推し進めています
稲城市子ども・子育て会議や稲城市私立幼稚園協会、稲城市私立保育園園長会等に積極的に出席し、教育・福祉分野の動向を把握しています。また、理事長が東京都子ども・子育て会議の委員を務めており、最新の情報を得る機会にも恵まれています。特に、稲城市子ども・子育て会議では、第二次稲城市子ども・子育て支援事業の実施状況を確認する中で、配慮が必要な子どもの増加や不登校児の居場所確保といった課題を掴んでおり、配慮が必要な子どもの情報を稲城市に定期的に提供しつつ、早期対応につながる連携を強化しています
中・長期計画または単年度計画に合わせた予算編成が確実に進むことを期待します
「人材・育成・業務・施設」に関する内容を含む中長期計画を策定しています。「育成」においては、配慮が必要なこどもへの対応を重視し、地域福祉の現状から把握した課題を反映しつつ、目標達成に向けて法人内の発達支援施設との連携を強化する方針を掲げています。現在、物品の購入については「教材費等購入依頼書」を法人本部へ提出し、承認後に購入する手続きを取っていますが、特に予算の枠は設けられていません。次年度から運営施設が増えることに伴い、施設ごとに予算枠を設定する形での計画を導入する予定でいます
職員や保護者の意見・意向の把握が十分に反映された施設運営が実現されています
施設長は職員とのコミュニケーションを密にとり、意見や意向を把握しながら法人本部と連携し、問題解決に迅速に対応しています。年に一度実施される「意向調査」では、職員の考えを把握し、本部との面接を通じて意向を直接伝えられる機会を設けています。「もっと働きたい」「常勤職員になりたい」といった声には、法人内の他事業所での勤務を検討するなど、職員の意向と事業所運営のバランスを考慮した対応を進めています。保護者アンケートで寄せられた意見は、本部での検討に加え、学童クラブ内でも話し合い、改善策を事業所運営に反映させています
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
地域と連携した「児童館・学童クラブまつり」が、子どもの居場所作りに貢献しています
学童クラブが所属する中学校区の地域教育懇談会に統括責任者が出席し、地域ニーズを把握する機会を得ています。そこで挙がった課題は必要に応じて施設長会議で議題とし、対応策を検討するしくみを整えています。子どもの居場所確保や犯罪防止が重要な地域課題として認識され、これに応えるために、多くの子どもが楽しめる場として「児童館・学童クラブまつり」を年に一度開催しています。また、民生・児童委員主体となっておこなう挨拶運動には職員も積極的に参加しており、地域のおまつりで子どもが顔見知りの大人と出会える環境が生まれています
虐待防止に対する職員の意識向上と子どもへの適切な関わりを目指しています
「学校教師や児童福祉施設の職員など、親に限定せず、大人による子どもへの不当な行為を子ども虐待とする考え方がある」ことを職員勤務マニュアルに明示しています。また、子どもに対して呼び捨てにする場面が見られた時は、例え親近感を持った関わりとしても、学校でも呼び捨てにはしていないことを踏まえ、育成連絡会(毎朝の受入れ前の打合わせ)での議題に挙げ、「くん」「ちゃん」を付けて呼ぶよう職員に伝えています。さらに、「子どもと向き合うときに心がけていることは何ですか?」と職員に問いかけ、自身の役割を見直す機会を設けています
苦情解決制度や事業者以外の相談先の情報提供や意見箱の環境整備の改善が求められます
利用者の満足や権利擁護を図ることを目的に「苦情対応マニュアル」を整備し、「苦情受付書」と「苦情解決結果報告書」を備えて対応しています。「第二小学校学童クラブしおり」には、意見箱の設置や「保護者会に関わらず、気になることがあればいつでも職員にお知らせください」との記載があるものの、苦情解決制度の利用方法や事業者以外の相談先に関する情報は確認できませんでした。意見箱は玄関先に設置されているものの苦情が寄せられた実績がないため、意見箱の設置場所など、意見や苦情を伝えやすい環境が整うことを望みます
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
災害や事故防止の体制が整えられ、保護者への危機管理に対する意識向上を図っています
災害や深刻な事故等に備え、「事前対策、BCP発動時の対応、BCPの検証」など、リスクに対する必要な対策を明記した「稲城第二小学校学童クラブ業務継続計画」を策定しています。防災組織の体制では施設長を総隊長とし、法人本部への報告や相談ができる体制を整備しており、組織全体で支える防災の仕組みが構築されています。また、「しおり」には荒天や災害時の対応について明示し、保護者への周知を図っており、また「人身事故は災害に該当しないが、19時までの育成支援が可能である」ことと、「家庭での備えと協力」を呼び掛けています
確かな情報共有に支えられた事故対応と再発防止に向けた取組みが進められています
「育成部会」では、学童クラブ内で発生した事故について検討が進められています。発生状況と対応策が施設長会議で報告されており、十分な情報共有がおこなわれたうえで、再発防止に向けた対策が講じられています。また、「ヒヤリ・ハット記録ノート」を備え、発生場所と内容、対応を記録しています。実際にトラブルが起きてしまった事例も見受けられましたが、子どもの行動から予測されるヒヤリ・ハットを導き出し、その予防策が検討されているものもあります。今後も情報収集が進み、事故防止に関する検討が一層強化されると捉えられます
閲覧に関する具体的なルールを明示し、情報管理と閲覧権限体制を強化しています
非常勤職員と共有する情報は「職員共有ノート」、常勤職員と共有する情報は「常勤連絡ノート」と分け、伝達内容を整理しています。また、個人情報の取り扱いについては、年度初めや新規採用時に確認書の提出を求め、意識付けを徹底させています。情報管理は、「職員勤務マニュアル」や「個人情報保護方針」に基づき、個人情報は鍵付きの書庫に保管し、閲覧可能な職員を限定しています。常勤職員が閲覧できる情報もありますが、データについては権限が制限されており、特に機密性の高い情報は施設長のみがアクセスできるようにしています
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
職員の成長イメージを図式化し、人材育成方針とキャリアパスの理解を促しています
キャリアパスに基づき、職員のスキルに応じて昇進する仕組みが構築されています。「求められる職員像」や「人材育成方針」、「職員の成長イメージ」を示した「職員育成基本方針」を定め、「このようなことができるようになってほしい」という成長目標に沿って、具体的なスキルの習得を支援する方針を掲げています。また、階層別に「求められるスキル」や「必要な研修」を明確にした「人材育成計画」が整備され、階層に応じた手当が設定されることで、職員の成長や貢献度が適切に反映される仕組みが整えられています
職員発案の互助会がスタートし事業所間の枠を超えた働きやすい環境が整備されています
法人内の学童クラブでは、入所人数や特別な配慮が必要な子どもの状況、職員の希望を考慮して、柔軟に職員配置をおこなっています。また、他の学童クラブでの研修を通じ、職員がスキルアップできる環境を整えています。シフト作成時には、職員のワークライフバランスにも配慮し、働きやすい職場環境の構築を目指しています。職員の声をもとに発足した互助会では、「学校法人子どもの森児童館学童クラブ職員互助会会則」に基づき、職員間のつながりを深める取組みを進めており、新たな交流が生まれるなど、職員のモチベーション向上にも寄与しています
確立された研修体制をもとに個別の育成(研修)計画が策定されることを望みます
常勤・非常勤を問わず外部研修の受講機会を設けるとともに、法人内研修も実施しています。7月には法人内の放課後デイサービス施設長を講師とした「配慮を必要とする児童への対応について」の研修を実施し、補助員にも必要な研修を計画的に位置づけるなど、支援の質の向上を図っています。また、「支援員研修受講予定」を備え、放課後児童支援員認定資格研修の受講状況を確認し、適切な対応を進めていますが、職員の経験年数や習熟度に応じた研修機会を提供しているものの、職員一人ひとりの具体的な育成(研修)計画の策定には至っていません
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
保護者からの要望に応え、また職員の事務負担を軽減するため、これまで電話や連絡カードで受けていた出欠席の連絡について、メール配信サービスの導入により改善する取組みを進めてきました。保護者の協力を得て試験運用をおこない、月例職員会議や施設長会議において、受付時間や承認方法、1日育成時の確認方法について検証と検討を重ね、課題や改善点を整理した上で、今年度から本運用を開始しています。結果、電話連絡の対応が減少し、職員が育成支援に専念しやすくなる利点が見られた一方で、受付時間外の連絡や出欠席以外の伝言が寄せられるケースもあり、新たな課題も生じたため、保護者への協力を呼び掛けながら運用を継続しています。現在は、職員の負担軽減だけでなく、保護者にとっても利用しやすいサービスとなるよう、時間変更や帰宅方法の変更への対応についても検討を進め、さらなる保護者支援につなげています
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
アンケートで寄せられた保護者の意見や要望に対して、誠実に対応しようとする事業所の姿勢が伝わります。メール配信サービスはサービス提供会社を介して運用されているため、事業所内での直接的な改善には限界があるものの、事業所や保護者のニーズに合うサービスを模索し続けています。これまで電話で対応していた出欠席の連絡が、メールでおこなえるようになったことで、学童クラブが開所していない時間帯でも連絡を入れることができ、保護者にとって大きな利便性が生まれています。このように、より利用しやすい仕組みを整える取組みは、着実に保護者の負担軽減につながっていると考えられます。また、職員の事務負担軽減も進み、育成支援に専念しやすくなったことで、質の高い支援を提供できる環境を整えることにつながると捉えられ、保護者と職員の双方にとってメリットのある状況が生まれています
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
配慮を必要とする子どもが増えている現状を受け、職員全体会義での事例検討に取組む中で、職員の専門的な知識不足が課題として挙げられました。これまで、一人ひとりの現状を把握し対応を考えてはいたものの、具体性に欠ける部分があるのではないかという気づきがあり、研修部会で検討を重ねた結果、法人内の専門的知識を持つ職員による研修が開始されました。さらに、研修に加え、事例検討の際に活用できる「行動特性観察記録シート」や「アセスメントシート」を導入し、より具体的な視点を持って検討できる仕組みを構築しています。これらのシートを活用し、分析を重ねながら個別の対応を導き出してきましたが、一方で、保護者から「みんなと同じように接してほしい」という要望が寄せられることもあり、支援の方法を見直す必要性を感じ、すべてのこどもが安心して通える環境作りや、一人ひとりが活躍できる場の提供を新たな視点として取り入れています
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
育成支援の現場は、「継続が大切である」という考えを重視しています。職員の対応や育成支援の質の向上においても、まずは実践し、そこから改善を重ねる姿勢を大切にしており、取組んだから終わりではなく、常に現場の声を反映させながら見直しを進めています。「アセスメントシート」についても、「現場にそぐわない部分がある」という気づきをもとに検討が進められ、育成支援により適した形へと改善が図られています。もう一つの特徴として、必ず保護者の声を取入れる姿勢が挙げられ、支援の在り方についても、保護者の意見を踏まえながら見直しをおこない、より良い形へと改善を重ねています。特に、個別支援に「みんなと同じように」という視点を反映させるため、個から集団へと目を向けた支援につなげる考え方は、インクルーシブな視点に基づいていると言えます。このような視点を取り入れることで、すべての子どもが平等に支援を受け、互いに支え合いながら共に成長できる場が提供されることが期待されます
サービス分析結果
【講評】
具体的な育成支援の内容が学童クラブ利用希望の保護者に広く伝わることを期待します
公設民営の場合、保育所や幼稚園に対して学童クラブの利用に関する情報提供を市が実施する場合もありますが、学童クラブ側では特段の取組みがおこなわれていないため、その状況を把握するには至っていません。現在、学童クラブのホームページ開設を進めており、利用希望者への情報提供が幅広く叶うことが期待されます。利用希望者がどの様な情報を求めているのか、何を知りたいのかを考慮し、内容を検討するとともに、障害のある子ども(発達面で特に配慮を必要とする子どもを含む)の利用に関する受入れ体制の周知にも取組む必要があります
利用希望の保護者に対し、わかりやすさが担保された情報提供が叶うことを期待します
稲城市が発行する学童クラブのしおりには目次が設けられ、保護者が活用しやすい内容となっています。しおりには「公設学童クラブ一覧」「民設民営学童クラブ一覧」が記載され、各施設の名称、所在地、電話番号、受入れ定員、運営事業者が明示されています。しかし、学童クラブの一日については、公設公営の学童クラブの例示であることから、当該学童クラブに特化した情報とは捉えにくい点があります。利用が決定した保護者には「しおり」を用いて詳細に説明していることを踏まえ、利用希望者にも、より具体的な情報提供が成されることを望みます
育成中の子どもの個人情報保護に配慮しつつ、見学には丁寧な情報提供が成されています
見学者の訪問時には、「見学者リスト」に日付、時間、児童名、入学予定小学校を記録し、職員間で情報共有を図っています。備考欄には「外から学童見学」「市発行のしおりを手渡した」などの特記事項も記載しています。見学は、子どもが育成中であることや個人情報保護の観点から、外遊びの時間帯になることを事前に伝えたうえで、時間調整をしています。また、外遊びの見学だけでなく、育成室の様子を外から見ることができるように配慮するとともに、職員が必ず付添い、育成支援の説明や質問への対応もおこなっています
1.子どもや保護者等に対してサービスの情報を提供している
- 子どもや保護者が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 子どもや保護者の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や保育所、幼稚園等に提供している
- 子どもや保護者の問い合わせや見学等の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
細やかな配慮により子どもが安心して過ごせる育成支援の場を提供しています
配慮が必要な子どもの受入れにあたり、3月に職員全体会議を実施し、子どもの特性について情報共有をおこなっています。その後、1か月が経過した時点で「室内・外遊びの一定の情報共有」と「特に配慮すべき事項」を確認しつつ、支援方法を検討しています。育成室内では視覚支援を基本とした「見える化」を進めており、例えば、「一日の流れ」においては、その日の予定に合わせて時間や時計の絵、活動内容を表示し、子どもが見通しを持てるようにしています。また、椅子とテーブルの配置を工夫しクールダウンできる場所を確保しています
子どもがワクワクする「施設ツアー」は、学童クラブの楽しさを伝える有効な取組みです
新一年生の受入れは4月1日から開始しており、登所初日には「施設ツアー」を実施しています。ツアーでは、トイレの使い方やどんな玩具があるのかなど具体的に伝え、学童クラブの生活に早く馴染めるよう配慮しています。子どもは興味津々で話を聞き、その後の通所もスムーズに進み、「学校より学童に行きたいと言っています」といった保護者からの安堵の声も寄せられています。時に、遊びに入れなかったり、不安から普段と異なる様子を見せることがあった場合には、無理に遊びに誘わず、まずは気持ちを汲み取り、寄り添うことを第一に対応しています
入所の説明は保護者への細やかな配慮が成されており、わかりやすさが担保されています
入所時に必要な物について、実際に目にすることでサイズや素材感を把握しやすのではとの配慮から、道具箱、雑巾、ビニール袋など実物を用意し、保護者にわかりやすく説明しています。さらに、「しおり」に記載のある「おやつ代・延長育成料」については、項目によって納付方法が異なることや、利用の有無に関わらず延長料金が発生することなど詳細な追加説明が成されています。保護者に提出をお願いする「入所説明確認書」は、項目ごと「ご理解いただけましたか」と尋ねており、保護者の認識を確認できる内容となっています
1.サービスの開始にあたり子どもや保護者に説明し、理解を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を子どもや保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、子どもや保護者の理解を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、子どもや保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの援助に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- 障害のある子ども(発達面で特に配慮が必要な子どもを含む)の受入れに向けた配慮及び環境整備を行っている
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、生活の連続性に配慮した支援を行っている
【講評】
年間指導計画や月・週育成案に基づく計画的な育成支援と振返りが積み重ねられています
「年間指導計画」「月育成案・周育成案」を作成しており、子どもの発達状況や課題を把握したうえで、「学年別育成目標」を掲げています。月育成案・週育成案では、月ごとの目標に加えてその日のねらいも設定しており、日々の育成支援が計画的におこなわれるよう工夫しています。支援内容については「反省点・改善点」も含めて記述し、例えば「飾りを作ることにしたが希望者が少なかった」といった課題に対して、「多くの見本を作って興味を持たせていきたい」といった具体的な改善策を考えており、より効果的な支援を目指している姿勢が見受けられます
目の前の子どもを大切にするという姿勢が反映された支援方法を検討しています
職員に対し「気になる言動はどんなことですか?」「困ったり悩んだりしたことはありますか?」というアンケートを実施し、現場の声をもとにした法人内研修がおこなわれています。また、施設長会議では各学童クラブから挙がった事例を検討しており、多くのケースを共有することで職員への理解が深まると捉え、その内容は職員全体会議で共有されています。日常的には子どもが帰った後のわずかな時間を活用して話し合いをおこなっており、育成支援において上手くいかなかった場面から支援方法を検討し、より良い対応を模索し続けています
行動・特性観察記録シートの対応策を活用した個別支援計画作成が進むことを期待します
「いつ・どこで・何をしている時に・どんな行動が起きるのか」を検証できる「子どもの困った行動の意味を考えるアセスメントツール」と「行動・特性観察記録シート」を活用し、個々の子どもに寄り添った支援を充実させています。行動・特性観察記録シートでは「対応策」を導き出し、支援結果も記録されています。施設長は、この対応策が個別支援計画にあたると考えていますが、子どもの基本情報や発達の特徴、支援目標、具体的な支援内容、保護者や関係機関との連携などが含まれておらず、個別支援計画として十分ではないと捉えられます
1.子どもの視点に立った育成支援の目標に沿って育成支援の計画を作成している
- 育成支援の計画は、目標に沿って年間を見通して作成している
- 育成支援の計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、援助の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 障害のある子ども(発達面で特に配慮が必要な子どもを含む)に対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 育成支援の目標や計画について保護者の理解を得られるように説明している
2.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 育成支援の計画に沿った援助の内容について具体的に記録している
- 障害のある子ども(発達面で特に配慮が必要な子どもを含む)については一人ひとりの子どもの状況や援助の内容を具体的に記録している
3.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 育成支援の計画の内容や記録を、職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じて援助している
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで援助している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め、お互いを尊重しながら協力し合い、関係を豊かに作り出せるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか等)に対し、子どもの意見に耳を傾け、感情の高ぶりを和らげること等ができるよう援助している
- 障害のある子ども(発達面で特に配慮が必要な子どもを含む)が、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
【講評】
異年齢交流が子ども同士のつながりを拡げ、共に助け合い協力し合う姿を育んでいます
異年齢の交流を推進し、班活動に力を入れています、上級生がリーダーとなり、班の目標を決める話し合いをおこなう中で、「自分たちで目標を決める→その達成に向けた行動を考える→自らルールを守る意識が育まれる」というサイクルが生まれ、協調性や責任感を養うことにつながると職員は捉えています。また、遊びの場面では、トランプの神経衰弱が得意な子の姿を見て、他の子が「自分も挑戦したい」と意欲を持つようになったり、将棋が得意な子が他の子に教える姿が見られるなど、互いに影響を受けながらチャレンジ精神や連帯感を育んでいます
子どもの気持ちを言語化し自分の思いに気づくことができるようサポートしています
子ども同士のトラブルに対しては、結果だけで良し悪しを判断するのではなく、経過に目を向けることで見落としてしまいそうな点にも気づくことができると考え対応しています。気持ちが落ち着かない時には他の場所に移動させたり、「すごくイライラしているみたいだけど、どうしたの?」「怖い顔しているけど何かあったの?」と、その子の様子や気持ちを言語化して伝えることを心がけています。また、トラブルになりそうな事案を職員間で共有し、問題が大きくなる前に適切に関わることができるよう、どのようなことがきっかけになるのかを把握しています
一日のスケジュールは子どもの主体的な行動を引き出しプラスの行動を生み出しています
加配担当職員を固定せず全職員で見守る体制を整えており、職員同士で声をかけ合いながら、基本的には自分の近くにいる子どもと関わるようにしています。一日のスケジュールをイラストや文字を使って提示することで、職員からの声掛けが減少し、気づいた子どもが「今から〇〇だよ」と声をかけてくれるようになり、配慮が必要な子どもも周囲を見ながら共に行動できるようになっています。次への切り替えが苦手な子どもには、スケジュール内で「今」を示すことにより、見通しを持たせることができ、わかりやすさへの配慮が重ねられています
2.日常の援助を通して、子ども一人ひとりの生活や遊びと集団全体の生活が豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、発達段階にふさわしい遊びと生活を送ることができるよう環境を工夫している
- 子どもが集団活動に主体的に関われるよう、援助している
- 生活や遊びを通して日常生活に必要となる基本的生活習慣を習得できるよう、援助している
【講評】
学童クラブだよりを通じて家庭と協力しながら基本的生活習慣の習得が進められています
「ただいま」「おかえり」の挨拶を大切にしながら一人ひとりに向き合っています。登所後は、連絡ノートの提出、手洗い、宿題、自由遊びなどの一連の流れを自分で進められるよう、声掛けと共に視覚支援も活用しています。また、健康管理に加え、規則正しい生活への意識を高めるため、「手洗い・うがいをしっかりしよう」「生活のリズムを整えよう」と、月ごとの目標を設定しています。さらに、早寝早起きや朝ごはんの大切さにつても学童クラブだよりを通じて伝えており、家庭との連携を意識しながら、子どもが自ら生活習慣を見直せるよう支援しています
日替わりの当番活動は子どもが活躍できる場と自ら物事に取組む機会を提供しています
1年生から活躍できるよう日替わりの当番活動を導入しています。おやつ当番やおもちゃの片付け、掃除当番などがある中、1年生には「当番のくじを引く人を決める係」を担当してもらっています。また、読み聞かせは3年生がおこない、読みたい子が読む、みんなで順番に読み進めていくなど、どのように読むのかは子どもが決めており、自主性、自発性が育まれています。初めの頃は「読んでみる?」と声をかけることが多かったものの、人の前に立つ経験を重ねることで自信につながり、「子どもが自ら物事に取組む」という育成目標の実現に繋がっています
子どもの得意を伸ばす育成目標の実現に向けた関わりと環境づくりに力を注いでいます
子ども同士が関わり合いながら遊びを展開していく中で、集団遊びが成立しにくいことが課題となっています。特に「負けたくない」という気持ちから参加をためらう子どもが増えており、対応に苦慮する場面があるものの、保護者からの情報を参考にしながら仲間関係を考慮しつつ、意図的に勝ち負けを経験する機会を設ける等、職員が適切にフォローしながら学びにつなげています。また、育成目標である「一人ひとりの得意を見つける」ことを目指し、発達段階に応じた遊具や遊び方の工夫、スペースの確保など、環境整備にも取組んでいます
3.日常の活動に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- 子ども同士が意見を出し合いながら企画や活動をつくり上げていく機会を設けている
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
子どもが自ら発案する「あそぼう会」は自主性と自信を育み成長の一助となっています
全員で楽しめる遊びを3年生が中心となり企画する「あそぼう会」は、子どもの自主性を育むことを目的に取組まれ、年間指導計画にも位置づけられています。以前は職員が中心となって企画していましたが、子どもが自ら関わることを重視し、現在に至っています。遊びの内容やルールは話し合いを通じて決められており、「ルールを知っている場合」「知らなかった場合」といった子どもなりの考えが子どもの企画メモから見て取れます。「上級生になると全員をまとめる力がつき、自信にもつながっている様子が見られる」と職員も子どもの成長を感じています
毎月の制作活動は子どもの「やってみたい」を引き出し主体的な参加を促しています
作ったものを遊びに活用できるようにとの意図から、毎月「工作の日」を設けています。学年が上がるにつれて下校時間が遅くなり、登所後すぐにおやつを食べ、掃除をして帰るという現状があり、工作に誘っても「これは前もやった」「やりたくない」といった声が上がるようになったため、制作期間を長めに設けたり、作るタイミングを子どもに決めさせるなど、試行錯誤を重ね対応しています。例えば飛ばして遊べる工作では、「外で遊べるよ」と見通しを持たせることで、子どもの「作りたい」という気持ちを引出し、自主的に参加できるよう後押ししています
学童クラブだよりを通して育成支援の内容の理解を促し保護者との連携を築いています
「あそぼう会では、3年生が話し合いをしながら進めています」「夏の工作はこの作品を作ります」など、カラー写真を取入れた学童クラブだよりを作成し、玄関先に掲示することで、行事への取組みを保護者にわかりやすく伝えています。保護者からは「子どもがあそぼう会に参加したいと言っているので、習い事の時間をずらして参加させます」との申し出があったり、学童クラブだよりを見て「〇日はあそぼう会じゃない?参加したら?」と子どもに声をかける場面も見られ、行事への参加に協力的な保護者が増えていることを職員も実感しています
4.子どもの主体性を尊重し、学童クラブでの生活が楽しく、快適になるような取り組みを行っている
- 子どもが自ら進んで学童クラブに通い続けられるよう援助している
- 共通する生活時間の区切りをつくり、子ども自身が見通しを持って主体的に過ごせるよう援助している
- 子どもが安心して活動できるよう、状況に応じて室内の環境を工夫している
- 【「新・放課後子ども総合プラン」「都型学童クラブ実施要綱」に基づき放課後子供教室と一体型で実施、または連携して実施する場合】
子どもが放課後子供教室の活動プログラムに参加しやすいように連携を取りながら援助している
【講評】
制度的な制約がある中「放課後子ども教室」との連携が徐々に進むことを期待します
「放課後子ども教室」は学童クラブとの併用ができないため、学童クラブに通う子どもの参加はありません。ただし、学童クラブを利用していた子どもが4年生から放課後子ども教室へ移行するケースが多く、特に配慮が必要な場合は、放課後子ども教室の職員から「どのようなお子さんでしたか?」と問合わせを受けることがあります。情報提供には保護者の承諾が必要となるほか、同じ時間帯に校庭を使用する際のケガやトラブルへの対応など、課題も挙げられています。現状として、市の検討内容を見守っている段階ですが、今後の連携が進むことを望みます
安心して生活できるよう子どものことを第一に考えた室内環境の整備が成されています
持ち物の管理を自分でできるように、個別のロッカーが用意されています。また、畳の静養スペースの用意や事務室も個室の一つとして機能させ、子どもの状況に応じた活用がされています。育成室の一部には、集団から離れて少しでも落ち着けるように、テーブルと椅子の配置を工夫して居場所が作られています。低学年用の玩具や100冊以上の蔵書を揃えている他、季節にあった読み聞かせ用の本も図書館の貸し出しを活用しており、子どもの生活に潤いをもたらしています。また、クールダウンの場にも本が用意され、細やかな配慮が行き届いています
子どもの特性を理解した支援が学童クラブへのスムーズな登所を促しています
学童クラブへの行き渋りが見られる場合、子どもの様子を注意深く見守り、職員全体で情報を共有し、保護者との情報交換を密にして支援するとしています。実際には、泣いている理由がわからない子に対してその原因を探り、苦手な場面には事前に対応するなど、その子が困らないように支援していることから、「行きたくない」との声が届くことは少なく、逆に「学童には行きたいが、学校には行きたくない」といった家庭からの相談を受けるほどです。学童クラブでの対応を家庭に伝え、双方で特性に応じた関わりが進められ、スムーズな登所が実現しています
5.子どもが日々の生活を円滑に過ごせるよう、学校等と密に連携を図っている
- 子どもが学童クラブでの生活を円滑に過ごせるよう、学校との情報交換や情報共有等密に連携して援助している
- 不登校など課題を抱える子どもについて、学校と密に情報共有しながら子どもの気持ちに配慮して援助している
- 障害のある子ども(発達面で特に配慮が必要な子どもを含む)や養育環境で特に配慮が必要な子どもの援助にあたっては、関係機関(教育機関、福祉関係機関、医療機関等)と連携をとって行っている
【講評】
関係機関との連携を図り、子どもの成長を支える育成支援が推進されています
今年度、入所後に上靴を履こうとしない子どもがいたため、卒園した保育園に連絡を取り、入所前の状況把握をおこなっています。得られた情報をもとに、学童クラブの育成支援の方向性を決めるための検討を重ね、支援を進めた結果、子どもの行動が改善されたという事例があります。また、養護が必要な子どもが在籍している場合には、子ども家庭支援センターや民生委員などの関係機関と連携を図ることを取り決めています。法人本部も市と密な連携を図っており、気になる子どもへの早期対応が推し進められています
学校との更なる情報交換や情報共有の確立のための双方向の関係性構築を期待します
学校から毎月配信されるメール情報を活用し、行事や下校時間に応じた職員配置の調整をおこなっています。また、学校行事がある際には、子どもの疲労に配慮した育成内容を計画し、対応しています。学校でトラブルがあり登所が遅れた場合は、担任が学童クラブまで付添い、具体的な状況を伝えてくれるなど、学校からの情報共有がおこなわれています。ただし、学童クラブから連絡を取ることはなく、学校と学童クラブの間で密な情報交換や共有が十分におこなわれているとは言い難い状況です。今後、定期的な情報交換などが進むことを望みます
課題を抱える子どもへの速やかな対応を叶えるための体制づくりが求められます
法人本部からの事務連絡を受け、不登校の子どもの受入れ体制の確認がおこなわれています。「学校の授業時間内の利用について」の指示もあり、学童クラブとしては、職員体制が整う他児の登所時間において受入れが可能としています。また、ケースごとに対応が異なるため、対応に迷う場合は法人本部から市に確認することとして体制を整えています。ただし、これまで不登校児の受入れがないため、学校との情報共有の仕組みについての確認には至っていません。今後、学校との連携強化を含め、課題を抱える子どもへの対応がさらに明確になることを期待します
6.子どもがおやつを楽しめるよう援助している
- 子どもが楽しく、落ち着いておやつをとれるような雰囲気作りに配慮している
- 子どもの来所時間や夕食の時間帯等を考慮して提供時間や内容、量等に工夫を凝らしている
- 子どもの食物アレルギーの状況に応じたおやつを提供している
【講評】
おやつの雰囲気づくりを継続して検討しており、楽しさが更に深まることが期待されます
おやつの時間は約20分程度で、食べ終わる時間を子どもに伝えています。苦手なおやつがある場合は、あらかじめ声をかけることで申し出しやすい雰囲気を作っており、中には、おやつの量を自分で調整する姿も見られます。おしゃべりは大きな声にならない程度であれば許容し、楽しさを大切にしながらも口に食べ物を入れたままでの会話や詰込み過ぎについては見守りつつ指導しています。また、日頃の会話の中で子どもの希望をキャッチし、おやつの種類に反映させていますが、より楽しさが感じられる雰囲気づくりには引き続き検討が必要との認識でいます
家庭での食事に支障がないように個別に確認しながら3種類のおやつが提供されています
登所が一番遅くなる3年生を基準に、15時半をおやつの時間に設定しています。習い事などで早めの降所する子どもには、10分ほど早く食べ始められるよう配慮しています。おやつは、せんべい類、甘いもの、小さめの菓子の3種類を提供しており、1週間の中で毎日異なるものを用意しています。食べられる量には個人差があるため、子どもの様子を見ながら個別に確認し、「夕飯食べられる?」と尋ねたり、保護者のお迎え時には「夕ご飯が食べられなくなると言っておやつを残しましたが、夕飯に支障はないですか?」と家庭での様子を確認しています
アレルギーへの配慮と保護者の協力により安全で楽しいおやつの時間が実現されています
保護者に提出を依頼している「健康調査票」でアレルギーの有無を確認し、除去が必要な食材を把握した上で、保護者との面談をおこなっています。基本的に家庭からのおやつの持参をお願いしており、「おやつ在庫管理表」に記載されたおやつの種類を保護者に伝えることで、類似のおやつが用意されるなど、協力体制が築かれています。アレルギー症状が重篤化する可能性がある場合には、緊急時の対応を保護者から確認し、育成連絡会や職員全体会議で職員に周知しています。年1~2回の職員研修では「エピペン」の使用方法について学習がおこなわれています
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるよう援助している
- 医療的ケアが必要な子ども等に、専門機関等との連携に基づく対応をしている
【講評】
手洗い習慣の定着は確かな見守りと週チェック表を活用した確認のもと確立されています
手洗いやうがいの徹底を図るため、育成室やトイレに「手洗い仕方」を示すイラストを掲示し、子どもが意識できるようにしています。職員は「○○が流行っているから手を洗おうね」といった理由を伝えるなど、丁寧な声掛けをしています。登所後とおやつ前後、外遊び後などのタイミングで子どもが手洗いをおこなっているか確認し、「週チェック表」に記録しています。また、「おやつ前後のテーブル拭き」「児童手洗い場掃除」「育成室・玄関ドアノブ水拭き」「トイレ掃除」のチェックもしており、子どもの健康管理と衛生管理が確実におこなわれています
帰りの会の健康チェックは自己申告に焦点を当てており自分で伝える力を育んでいます
帰りの会では、子どもが司会進行を担当し、「具合が悪い人はいませんか」と当番の子どもが健康チェックをおこなっています。これにより、体調不良や学校での小さな怪我についても「〇〇をしている時に転びました」と子ども自身が積極的に発言する機会となっており、「自分の気持ちを伝えよう」という学童クラブの約束の実現と子どもの様子の把握にも役立っています。職員は子どもの発言内容を保護者に伝え、家庭との情報共有を図っています。この取組みを通じて、体調面だけでなく、日々の出来事も自分の言葉で伝える力を育むことを目指しています
専門的知識を活かし医療的ケアが必要子どもの受入れ想定の確認が進むことを期待します
慢性疾患のある子どもの対応経験はなく、医療的ケアが必要な子どもの受入れも現時点ではおこなわれていません。ただし、法人内の事業所には対応事例があり、情報共有がおこなわれているとのことです。受入れの可否は市が判断するため、今後受入れが決定した場合は、法人内の看護師と相談し、対応方法を確認しながら適切な体制を整えていく方針です。学童クラブとしては受入れる考えがあることは確認できましたが、医療的ケアが必要な子どもの受入れが発生した場合、具体的にどのような対応を想定しているのかについての把握には至りませんでした
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの様子や発達の状況について、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 子どもの出欠席の確認など、保護者と協力して安全を確保する取り組みを行っている
【講評】
育成支援の中に位置付けられている宿題の時間は保護者支援の一端を担っています
保護者が迎えに来た時には、職員が玄関先まで出向き、笑顔で挨拶することを心掛けています。また、その日の出来事を伝えるとともに、家庭での様子を聞いたり、帰宅後の子どもとの会話につながる話題を提供しています。こうした関わりの中で、「帰宅後は忙しく宿題に手が回らない」「下の子がいるので宿題を見る時間が取れない」といった保護者の声を受け止め、負担を考慮しながら、登所後すぐに宿題に取組む習慣が身に付くよう働きかけています。遊びたい気持ちが先行しがちな子どもには、やる気を引き出す声掛けを工夫しています
報告に留まることのない家族同士を結びつける配慮のある保護者会が開催されています
保護者会を年2回開催し、子どもの様子や保護者が気にかけている宿題の事、また、平日とは異なる「一日の育成支援」について伝えています。保護者向けに「夏休み期間の生活」に関するレジュメを用意し、わかりやすさに配慮するとともに、家庭でも確認しやすいよう工夫しています。さらに、「動画をどのくらい見ているか」「放課後子ども教室にはいつから行こうと思っているのか」など、保護者同士が意見交換できる場も設けています。ただし、参加者が少ない時もあり、多くの保護者が出席しやすいよう、開催日時や場所について検討を重ねています
登所確認は保護者との協力のもと安心・安全が確保される仕組みとなっています
「当降所予定表」を毎月20日までに保護者から提出してもらい、「登降所時間、降所方法、欠席事由」を把握しています。連絡カードや保護者からの電話連絡、メールで当日の変更を受け付けることや、事前連絡がないまま子どもが来所しない時は、速やかに学校や保護者へ連絡し、所在が確認できるまで台帳に記載された緊急連絡先に問い合わせることを、入所説明会でも伝え、保護者に理解されています。また、登所確認システム(ICタグ)を導入し、子どもの登所状況を確認できる仕組みを整えており、保護者の「安心」が担保されています
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 学童クラブの行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが地域の子どもや大人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域とのつながりを大切にしながら多様な交流の場と体験を子どもに提供しています
地域の「平尾まつり」と共催し、法人主催の「第三文化センター児童館・学童クラブまつり」を、年に一度開催しています。まつりの準備では、子どもがお店やゲームコーナーの飾りつけ、学童クラブ紹介の展示準備に関わり、職員はクラフトコーナーを担当するなど、地域の子どもや保護者との交流を深めています。また、第二小学校卒業の保護者による「琵琶湖よし笛体験会」を学童クラブで開催し、多様
な交流の機会を提供しています。コロナ禍以前には地域行事の「豆まき」にも参加しており、地域とのつながりを大切にする取組みが継続されています
「なしのすけ塗り絵コンテスト」は地域とのつながりを深めるきっかけになっています
第三文化センター児童館・学童クラブまつりの一環として、毎年「なしのすけぬり絵コンテスト」が開催されています。地域の特産物である梨のPRを目的として法人本部が企画したもので、10年の歴史があります。学童クラブでは自由参加を基本としながらも、ほぼ全員の子どもが塗り絵を楽しんでおり、中には、「入賞を目指すぞ」と意気込む子どもの姿も見られるようです。まつり当日には審査結果の発表と表彰式がおこなわれ、入賞作品は「稲城市観光協会」に展示されるなど、梨と子どもと地域がつながる交流の機会となっています
学童クラブ周辺の社会資源を見直し地域への関心が子どもの中に拡がることを望みます
「放課後子ども教室」の職員から小学校の体育館の利用についての提案があり、活用について検討を始めており、遊び場の確保が進められています。一方で、学童クラブの周辺には公共施設がなく、また、学童クラブの行事に地域の人の参加を呼び掛けることも含め、立地条件から地域資源の活用は難しいと考えています。しかし、学童クラブの裏手には地域の安全を守る「稲城市消防団第5分団」が位置するなど、改めて見直すべき社会資源もあります。今後、地域資源を活用しながら、多様な人や事柄に触れる機会が増えることを期待します
【講評】
話を聴くことを基本とした育成支援は子どもとの信頼関係の構築と成長を支えています
日頃から子どもと一緒に遊ぶ時間を設け、会話を通じて信頼関係を築くことを意識しています。また、子どもの声に耳を傾け、言葉や表情、態度からどんな小さな変化にも気づけるようにしています。子ども同士のトラブルが起きた際には、まず原因や理由を確認することを優先し、職員が代替案を示す場合があるものの、子ども自身が答えを導き出せるように支援しています。どうしても気持ちが落ち着かない場合は、他の子どもの目につかず、話が聞かれることのない場所に職員とともに移動し、じっくり話せる環境を整えています
着替えの場所や一人になりたい時の対応を子どもに伝え安心した生活を保障しています
個人情報保護法では「保護者や子どものプライバシーを保護し、知り得た事柄の秘密を保持すること」が定められており、その内容を「職員勤務マニュマル」に明示することで、職員の意識を喚起しています。職員は知り得た情報を口外しないことはもちろん、事業所外での日常会話にも十分注意を払っています。子どものプライバシー保護の一環として、着替えは多目的トイレを使用することを事前に説明し、子どもが困らないよう配慮しています。また、お便りに掲載する写真を撮る際には、撮影を嫌がる子どももいるため、その気持ちを尊重し対応しています
個人情報保護の対応を保護者に周知し関係機関への情報提供は同意を基本としています
利用者だけでなく保護者の個人情報も取り扱うため、慎重に管理することを「職員勤務マニュアル」に明記しています。また、「個人情報保護について」をしおりに記載し、「本人の同意なしに第三者に情報が漏れることがないようにします」と保護者へ説明しています。さらに、入所説明確認書には、お便りなどに子どもの写真を掲載する際の同意を得る項目を設け、同意できない場合は申し出てもらうようにしています。加えて、外部の専門機関と情報を共有する必要がある場合は、必ず保護者へ確認し、内容を伝えた上で対応しています
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どものプライバシーに配慮して援助している
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の援助の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮して援助している
- 学童クラブ内の子ども間の暴力・いじめ等が行われることのないよう組織的に予防・再発防止を徹底している
【講評】
6つの基本マニュアルを備え全ての子どもに適切な育成支援の提供を目指しています
育成支援の標準的な実施方法については「職員勤務マニュアル」に明記されており、「児童に対して」「怪我、病気の対応」「育成室の衛生」などが示されています。また、職員勤務マニュアルの他、保健衛生・危機管理・児童虐待防止・苦情対応・個人情報保護規定に関する基本マニュアルも整備し、事務室に備えて職員がいつでも確認できるようにしています。内容に変更が生じた場合は、該当個所を差し替え、さらに、「ケガ受診対応のフローチャート」や「救急車の呼び方」など、迅速な確認が必要な事項については、すぐに手に取れる場所に掲示しています
標準的な実施方法については毎年の見直しが施設長会議を中心に進められています
基本マニュアルと育成支援の標準的な実施方法を示した保護者向けの「しおり」については、毎年11月・12月の施設長会議でその内容について検証と見直しをおこなっています。今年度は、フォーマットや用語の改善が必要な箇所を洗い出しており、改訂部分を赤字で示してデータとして管理していることを、施設長会議(11月、12月)の会議記録から確認しました。見直しに当たっては、職員の意見だけではなく、アンケートを通じて得た保護者の要望も把握し、それらを考慮しながらマニュアルやしおりの改訂に反映させています
標準的な実施方法の見直しに向けて、実施状況の確認が十分に機能することを期待します
育成支援の標準的な実施方法が確実におこなわれているか、「週チェック表」や「環境チェック表」を備え、毎日点検を実施しています。ただし、清掃や業務内容の確認に重点が置かれています。本来は、マニュアル等に定められた育成支援に係る基本事項や手順が適切に実施されているかを確認し、必要に応じて見直すことで、提供するサービスの一定水準を維持する役割が求められます。施設長会議ではマニュアルの見直しを定期的におこなっており、学童クラブの実施状況を踏まえ、改善点を見出し、標準的な実施方法へ適切に反映されることを望みます
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や子ども・保護者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
職員に対して法人の理念や当該年度の方針を周知するための機会が設けられています
「新しい年度を迎える会」の場で、法人の理念やその年度の方針について理事長が伝えており、職員の理解を促しています。また、「児童館・学童クラブ研修」においても「社会全体で包括的に子どもを支えることの必要性」や「育成支援の課題に対して学び続けることの大切さ」を発信しています。毎月開催の施設長会議では、事業継続計画の内容やシステムに関する事項など、法人全体に関わる事案を共有しており、「子ども第一主義とは」「育成支援の方向性」「支援員同士の関係構築」など、本部からの提案に基づいた振返りや検討を重ねています
理念や基本方針について、子どもへの理解を深めるための取組みが求められます
職員勤務マニュアルには「法人経営理念」「運営理念」「育成方針」が明示されており、「子ども第一主義」の姿勢を示しています。マニュアルは常勤職員に配付し、非常勤職員も棚に保管されたものをいつでも閲覧できるようにしています。さらに、理念や基本方針に関する内容はロッカーに掲示し、日常的に目に触れるよう工夫することで周知を重ねています。子どもへは、日ごろの声掛けや配慮を通じて「子ども第一主義」の姿勢を示しているとのことですが、具体的な取組みは確認できないため、子どもの理解を促すための方法については改善の余地があります
運営理念と「生きる力を育む」育成方針は、保護者に向けて効果的に周知されています
「第二小学校学童クラブのしおり」(以下、しおり)には、学童クラブの基本方針や指導内容が明示されており、入所説明会で保護者に伝えています。また、前年度からの変更点もあるため、継続利用者にも配付しています。毎月のおたよりでは、「学年を超えて一緒に遊ぶ姿」や「上級生が下級生に優しく接する姿」などを紹介し、子どもの成長や育成支援を通して目指す姿を具体的に伝えています。さらに、保護者会ではスライドショーを用いて生活の様子を伝えるなど、保護者が学童クラブでの子どもの姿をイメージしやすいよう工夫しています