評価結果

標準の評価

基本情報

【事業所名称】

グローバルキッズ南葛西園

【サービス種別】

認可保育所

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1) 子どもを中心とした保育の実践
2) 子どもたちの育ちと学びの社会インフラになる
3) 豊かな心を持って輝いた大人を見せる
4) 豊かに生きる力を育てる
5) 子どもの興味関心、職員のやりたいことを実践できるような環境や方法を学ぶ場になる

職員に求めている人材像や役割

・何でもまずはやってみること(挑戦)                                                            ・前向きな意識を持ち、より良い方向を考えていけること                                               ・寛容性                                                                             ・自分の得意分野を見つけ、実力を発揮してくれること                                                ・保護者と一緒に子どもたちの成長を楽しみ、保護者が子どもにとって最善な自己決定ができるように援助すること

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・大事な命を預かっているという事
・乳幼児期の人としての基盤の時期をみているという事
・子ども一人ひとりの特性に応じた対応や関わりをする事

全体の評価講評

特によいと思う点

食育に関わる園のねらいを定め、年間を通じて積極的に食育を推進し、子どもが食の基礎を学んでいる。年度前半期には食事マナーや食具の使い方を伝え、保育士や栄養士の援助や声掛けで身につくようにしている。夏には野菜を栽培し収穫して1歳児はトマトの観察、3歳児はキュウリ切り、4・5歳児はピザトーストづくりを行った。一連の活動を通して食べるきっかけや食への意欲につながっている。秋には乳児はキノコさき、幼児は米をとぎ、おにぎりづくりをしている。また、再生野菜でジャガイモを育て植物の再生力・自然の面白さを感じている。

季節の自然に触れ合い、子どもの体力づくりや豊かな感性を育み、さまざまな学びが得られる保育を提供している。園は公園や大きな河川に囲まれた自然豊かな恵まれた立地にある。天気の良い日は散歩に出かけ、春には青々とした芝生の上を、初冬の今は落ち場を踏みしめ歩いている。夏はセミや抜け殻で生き物の命を知り、秋はどんぐり拾いや木の葉集めをして散歩バッグをいっぱいにしたり、冬は落ち葉シャワーや小山へ駆け登り落ち葉に乗って滑っている。透き通る空、冷たい風、樹木、枯れ葉など様々な自然の姿を全身に受けながら成長を育んでいる。

園では法人が作成した業務の基本マニュアルをファイルとパソコン等で閲覧でき、業務の標準化が図られている。職員一人ひとりが必要なマニュアルや研修で学んだこと等をファイルに収めて、自分専用のマニュアルを作り保育や園運営に役立てている。事務所には園内の共通テーマや必要なマニュアルが掲示され、各クラスでは食事の配置や職員の動き等の手作りマニュアルも活用している。更に、今年度から法人連絡アプリや業務ノウハウアプリが導入され、法人からの方針伝達や問い合わせ、わからないことが起きた時に検索等ができる環境も整えられている

さらなる改善が望まれる点

感染症が発症したら感染症名と人数、症状、対策等を掲示し、保護者に注意を促している。入園の際に子どもの体調不良や回復後の登園基準を説明しているが、登園を見合わせた方がよいと思われる場合でも登園するケースが多く、結果的にクラスターになりやすい。就労等の事情もあるが、他児への影響に配慮し、保護者に向けたルール厳守のための対応が望まれる。また、子どもが不調でも登園した際には、園としても体調の良くない子どもと他児ができる限り接触をしないように配慮するなどの対応が期待される。

法人は人権委員会を立ち上げ、全園に人権委員を配置し、委員は法人の人権マニュアルの周知徹底、法人及び外部の人権研修の受講、内部研修の企画を行い、人権意識を高めようとしている。しかし職員調査では、虐待に対して組織的な防止対策を問う項目において、約2~3割の職員が「できていない」と回答している。国のガイドラインや全国保育士会のセルフチェックリストを活用するなど、不適切な保育や虐待の防止について、日々の意識や行動を全職員に浸透させる取り組みを検討されたい。

近年外国籍の子どもの入園が増えて、食事では宗教に配慮した除去や子どもへのジェスチャーを交えたスキンシップなど、それぞれの生活習慣に配慮した対応を丁寧に行っている。一方で、入園時の聞き取りや子どもの全体的な姿を捉えること、保護者との日々の関わりなどで困難な場合もあると園長は感じている。今後は各言語の書類や使いやすい翻訳アプリ、通訳補助ボランティアを探すなど、子ども一人ひとりの園生活がより豊かになることを期待する。

事業者が特に力を入れている取り組み

今年度、園長は地域貢献や保育プログラム、保護者との連携について新たな取り組みを提案している。「木育(もくいく)」をやりたいと考えていた園長の提案を基に、そこから発想を得て「木(き)」をキーワードにしたクラステーマの作成について職員同士で意見交換し、「生きる」「やる気」「気持ち」「気合」などの標語が生まれた。テーマの実現に向けて月一回話し合いの場を持ちながら、より良い保育に向けてさまざまなアイデアを提供している。

こども基本法とこども大綱が昨年施行され、こども施策も変革の時期を迎えている。保育園には地域の子育て家庭を支援する機能が求められていることを踏まえ、地域の図書館と連携を図り、年度後期から0~1歳児の子どもと保護者を対象とした「おはなし会」と子育て相談を含めた園見学を毎月開催することにした。「おはなし会」は、手遊びやわらべ歌遊び、絵本の読み聞かせなど子どもと保護者が楽しめる内容になっており、参加者から好評を得ている。また、運動会に未就園児や卒園児を招待するなど、子どもを見守る社会資源としての役割を果たしている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査対象34世帯(利用者数45名)に利用者アンケートをweb上で配布し、29世帯から回答を得た。
  • 調査方法:アンケート方式  
    利用者アンケートはweb上で実施し、2週間後を回答期限とした。回答期限時に督促を掛けるなど回収率の向上に努めた。ただ、就業で忙しい方にそれ以上の更なる督促を掛けることは難しいと判断し、一部未回答となった。
  • 有効回答者数/利用者家族総数:29/34(回答率 85.3% )

総合満足度では、<大変満足>17名、<満足>10名、<どちらともいえない>2名であった。自由回答では、「子どもに接する先生方が大好きです。こんな人に育てられた子どもは幸せだなと思っています。先生方には日々本当に感謝しています」「とても親身になって聞いてくれる先生がたくさんいらっしゃいます」「苦手なことに寄り添ってもらい、できることも増え園生活が楽しいものとして頂いたと感じています」「日頃連絡帳でぽろっと不安をこぼすと親身になって返信してくださりそれだけでもありがたいです。これからもよろしくお願いします」などの回答が寄せられている。

アンケート結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか

はい 29名 (100%)

<園での活動は、お子さんの心身の発達に役立っていると思いますか>の問に対し、全員が「はい」あった。自由回答では、「先生やお友達との関わりで大きく成長しているように感じる」「集団生活、社会的行動を学べている」「遊びも時々新しい体験をさせてくれるようなものを用意してくれる」などの回答が寄せられている。

2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか

はい 28名 (97%)
どちらともいえない 1名 (3%)

<園での活動は、お子さんが興味や関心を持って行えるものになっていると思いますか>の問に対し、「はい」28名、「どちらともいえない」1名であった。自由回答では、「成長に適した玩具や興味を示すものを取り入れている」「食育や体操教室など楽しんで取り組んでいる様子」「年齢相当の遊びを用意してくれている」などの回答が寄せられている。

3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか

はい 25名 (86%)
どちらともいえない 4名 (14%)

<園で提供される食事・おやつは、お子さんの状態に配慮し、工夫されたものになっていると思いますか>の問に対し、「はい」25名、「どちらともいえない」4名であった。自由回答では、「バランス良くおいしそう」「写真ではおいしそう」などの回答が寄せられている。

4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか

はい 25名 (86%)
どちらともいえない 4名 (14%)

<戸外遊びや行事などにより、お子さんが自然や社会と関わる機会は十分確保されていると思いますか>の問に対し、「はい」25名、「どちらともいえない」4名であった。自由回答では、「天気が悪くなければほとんど毎日戸外へおでかけしてもらっている」「散歩に行く日が多く、自然に触れる機会が多い」「スーパーにお買い物に行く機会があったりして良い経験になっていた」などの回答が寄せられている。

5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか

はい 25名 (86%)
どちらともいえない 2名 (7%)
無回答・非該当 2名 (7%)

<急な残業などであらかじめ取り決めた利用時間を変更する必要がある場合、柔軟に対応してくれていると思いますか>の問に対し、「はい」25名、「どちらともいえない」2名、「無回答・非該当」2名であった。自由回答では、「毎回お迎え時間の変更に対応してくれて、助かっています」「アプリで連絡できるのがありがたい」「当日の連絡でも対応してくれた」などの回答が寄せられている。

6.安全対策が十分取られていると思うか

はい 26名 (90%)
どちらともいえない 3名 (10%)

<安全対策が十分取られていると思いますか>の問に対し、「はい」26名、「どちらともいえない」3名であった。自由回答では、「怪我がなく過ごせている」「昼寝の時の確認などこまめにしていただいていると思う」「もう少し知る機会があると嬉しいです」などの回答が寄せられている。

7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か

はい 24名 (83%)
どちらともいえない 4名 (14%)
いいえ 1名 (3%)

<行事の日程は参加しやすいように十分な配慮がされていると思いますか>の問に対し、「はい」24名、「どちらともいえない」4名、「いいえ」1名であった。自由回答では、「早めにお知らせをしてくれるので、仕事の調整がしやすい」「だいたい土日なので参加しやすい」「今までの日程で特に問題はない」などの回答が寄せられている。

8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか

はい 26名 (90%)
どちらともいえない 2名 (7%)
いいえ 1名 (3%)

<お子さんの気持ちや様子・子育てなどについて職員と話したり相談することができるような信頼関係があると思いますか>の問に対し、「はい」26名、「どちらともいえない」2名、「いいえ」1名であった。自由回答では、「気軽によく話せる」「園での様子をよく教えてくれるので相談しやすい」「話しやすい雰囲気を作ってくれてありがたいです」などの回答が寄せられている。

9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 28名 (97%)
どちらともいえない 1名 (3%)

<園内は清潔で整理された空間になっていると思いますか>の問に対し、「はい」28名、「どちらともいえない」1名であった。自由回答では、「毎日きれいに清掃されてすごいと思います」「きれいだと思います」などの回答が寄せられている。

10.職員の接遇・態度は適切か

はい 25名 (86%)
どちらともいえない 3名 (10%)
いいえ 1名 (3%)

<あなたは、職員の言葉遣いや態度、服装などが適切だと思いますか>の問に対し、「はい」25名、「どちらともいえない」3名、「いいえ」1名であった。自由回答では、「特に気になったことはありません」「特に気にならない」などの回答が寄せられている。

11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 24名 (83%)
どちらともいえない 5名 (17%)

<お子さんがけがをしたり、体調が悪くなったときの、職員の対応は信頼できますか>の問に対し、「はい」24名、「どちらともいえない」5名であった。自由回答では、「病院に連れて行ってくれたり、すぐに連絡をくれる」「お迎えの必要がまだなくても様子を教えてくださるので安心しています」「病院に行った方が良いかどうか教えてくれたりして大変心強い」などの回答が寄せられている。

12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 22名 (76%)
どちらともいえない 4名 (14%)
無回答・非該当 3名 (10%)

<子ども同士のいさかいやいじめ等があった場合の職員の対応は信頼できますか>の問に対し、「はい」22名、「どちらともいえない」4名、「無回答・非該当」3名であった。自由回答では、「その都度、先生方がしっかり対応してくれていました」「子どもから先生の不満を聞いたことがないので適切だと信じたい」「きっといいあんばいで報告してくれているんだろうなと思わせてくれる先生たちで、安心してます」などの回答が寄せられている。

13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか

はい 27名 (93%)
どちらともいえない 2名 (7%)

<あなたは、職員がお子さんの気持ちを大切にしながら対応してくれていると思いますか>の問に対し、「はい」27名、「どちらともいえない」2名であった。自由回答では、「イヤイヤ期、発揮の時も先生が子どもの気持ちに寄り添ってくれた」「困っている時は問いかけて聞いてくれていると思います」「保護者と保育士が会話をしている時でも、子どもに対して気持ちや意見を尋ねることが多く、尊重していると感じる」などの回答が寄せられている。

14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか

はい 25名 (86%)
どちらともいえない 4名 (14%)

<あなたやお子さんのプライバシー(他の人に見られたくない、聞かれたくない、知られたくないと思うこと)を職員は守ってくれていると思いますか>の問に対し、「はい」25名、「どちらともいえない」4名であった。自由回答は少数のため、プライバシーに配慮し非掲載とする。

15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 24名 (83%)
どちらともいえない 5名 (17%)

<お子さんの保育内容に関する説明は、わかりやすいと思いますか>の問に対し、「はい」24名、「どちらともいえない」5名であった。自由回答では、「活動の記録を取り入れてくださったことで、活動のイメージがつきやすくなった」「写真付きの連絡帳になったので様子がわかりやすくなった」などの回答が寄せられている。

16.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 23名 (79%)
どちらともいえない 5名 (17%)
無回答・非該当 1名 (3%)

<あなたが不満に思ったことや要望を伝えたとき、職員は、きちんと対応してくれていると思いますか>の問に対し、「はい」23名、「どちらともいえない」5名、「無回答・非該当」1名であった。自由回答では、「ベテランの先生は特に大変頼れるのでありがたい」「不満や要望を伝えたことがない」などの回答が寄せられている。

17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 18名 (62%)
どちらともいえない 3名 (10%)
いいえ 5名 (17%)
無回答・非該当 3名 (10%)

<あなたが困ったときに、職員以外の人(役所や第三者委員など)にも相談できることをわかりやすく伝えてくれましたか>の問に対し、「はい」18名、「どちらともいえない」3名、「いいえ」5名、「無回答・非該当」3名であった。自由回答は少数のため、プライバシーに配慮し非掲載とする。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
『豊かに生きる力を育てる』保育理念を基に、子どもたちの未来を見据えて運営している

グローバルキッズ南葛西園(以下、園)は、東京近郊で認証・認可保育所など約150箇所運営する株式会社グローバルキッズ(以下、法人)の東京都認可保育所として2016年に開園した。法人の保育理念『豊かに生きる力を育てる』を基に、『心身ともに元気な子』『自分らしくいられる子』『素直で笑顔あふれる子』という園の保育目標を掲げている。「子どもの健康を守り個性を大切にし、一人一人に寄り添った保育」「健康的で、安全な遊びを保証し、発達に即した保育」を常に意識しながら、子どもたちの未来を見据えた運営を行っている。

新園長は園の責任者として、より良い保育に向けた取り組みを始めている

園長は、これまでの園の実践を踏まえつつ、地域貢献や保育プログラム、保護者との連携について新たな取り組みを提案している。新体制を機に園内研修を行い、新たな園の方針や職員の取り組むべき方向性を周知した。園の運営にあたっては、職員それぞれの経験や意向に応じて役割を与え、「職員体制表」で任務を明らかにしている。方針変更に伴い職員に戸惑いあるものの、新たなスタートとしてリーダーシップを発揮してより良い保育に向けた取り組みを始めている。

法人の方針は、職員会議やチームコミュニケーションツールを活用して申し送る

法人全体に関わる重要案件は本部取締役会で決議し、決議事項は全園長が毎月会集する「事務連絡会」で伝達される。これらは園長が、職員会議や情報共有アプリを活用して申し送りをしている。ローテーション勤務のため全員との対面による伝達の機会が少なく、園長は、理念や方針、運営に関する重要な決定事項が職員一人ひとりに浸透しにくい現状に課題があると考えている。保護者に必要な情報は、園内掲示や書面配布のほか、連絡用アプリや運営委員会で報告している。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
保護者アンケートや職員面談で、保護者のニーズや職員の意向を把握している

保護者のニーズは運営委員会やWEB方式の保護者アンケート、保護者会や個人面談で把握し、園の運営に対する職員の意向は、意向調査面談など年2~3回面談を行い把握している。地域福祉の現状や保育業界の動向は、毎月法人本部で行う園長会議や区の私立園長会に参加して情報を収集し、職員全体で課題を共有している。また、園児が就学を予定している小学校や乳幼児施設等巡回支援との連携など、実務を通した情報交換しながら、園を取り巻く環境の把握に努めている。

次期中期計画作成にあたっては、短期計画との連動を意識することが望まれる

法人はグループ経営ビジョン「2030トリプルトラスト」で「職員と保護者と地域に最も信頼される存在になり、子ども達の育ちと学びの社会インフラになる」ことを掲げている。法人として保育事業の長期計画は未策定だが、園は昨年度、園運営に必要な中期計画を策定した。取り組み目標を「新入職員の指導及び危機管理の徹底」「行事の見直しと保育質向上」「保育と食育の連携」としているが、園長の交代により、中期計画が存置されている。新園長のもと、新たな視点で短期計画との連動を意識した新たな中期計画作成を望みたい。

計画の達成状況について振り返りを行い、次期計画に反映するしくみ作りを検討されたい

事業計画に掲げた目標の達成状況や課題は、職員会議で確認と検討の場を設け、必要に応じて見直しを行っている。事業計画の「○○します」という文言を、事業報告で「○○しました」と語尾のみ変更するいう体裁になっており、実践の結果、園の運営や園児、保護者にどのような影響をもたらしたかという考察が不十分と言える。進捗管理や評価、振り返りを着実に実行するためにも、事業計画の段階で「何を」「いつ」「どれくらい」行うかを具体的に示し、事業報告で実施過程や達成状況について振り返り、次期計画に反映するしくみ作りを検討されたい。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
法人は全園に人権委員を置き、子どもや保護者、職員の人権を守る取り組みを行っている

法人はコンプライアンス基本規程を整えるとともに、全ての職員を対象にしたコンプライアンス研修を行い社会規範や倫理意識を高めようとしている。また、園では事務室内に法人の行動倫理宣言と行動規範を掲示し、倫理意識の浸透に努めている。子どもや保護者、職員の人権を守る目的で、法人は今年度人権委員会を立ち上げた。園に配置された人権委員は、法人の人権マニュアルの周知徹底、法人及び外部の人権研修の受講、内部研修の企画など、人権意識を高める取り組みを行っている。

虐待防止対策として職員に自己分析を促しているが、園全体で行う防止策も望みたい

苦情については、受付窓口や第三者委員などを玄関やWebサイトに掲示して保護者等に周知するとともに、苦情を受理した場合は区や法人本部に報告の上、誠実な対応に努めている。職員評価シートで「子どもを一人の人として尊び、人権に十分に注意して保育を行っている」かについて自己分析を促しているが、職員調査では、虐待に対して組織的な防止対策を問う項目において、約2~3割の職員が「できていない」と回答している。虐待防止に向けて園全体で行う防止策も望みたい。支援を要する子どもについては、児童相談所等と連携するしくみがある。

地域の子育て家庭を支援するため、図書館と連携を図り「おはなし会」を開催している

2023年に施行されたこども基本法で、「全てのこどもが将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指す」ことが謳われた。児童福祉施設である保育所においても、これからは園児だけではなく、すべての子どもと子育て家庭を支援する機能が求められることを踏まえ、園長は園の専門性を生かした地域貢献のあり方を考えた。園は10月から図書館と連携を図り、0~1歳児の子どもと保護者を対象とした「おはなし会」を毎月開催するとともに、園見学や子育て相談を行い、地域の子育て家庭を支援している。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
BCPやリスク関連マニュアルを整備するほか、保育安全計画に基づき点検している

法人は、危機管理や感染症対策、保健・衛生、アレルギー対応、嘔吐処理など、さまざまなリスクに対するマニュアルを作成している。事業継続計画(BCP)は、法人が作成したものを基盤として、園の周辺環境や職員参集状況を鑑み必要に応じて刷新している。大きな河川近くに建つ園にとって、優先すべき課題は水害対策であると考えており、玄関にハザードマップを掲示して注意喚起を行い、水害訓練も実施している。日常の安全管理は保育安全計画に基づき、園内設備並びに散歩コースなどの安全点検を定期的に実施している。

ヒヤリハットは職員会議で改善策を話し合い、事故の予防に努めている

園長は、小さな異変への気づきが潜在的な危険を予防することにつながると考え、職員に積極的にヒヤリハット報告書を提出するよう促すとともに、ヒヤリハットやけが、事故等について毎月職員会議で改善策を話し合い、共有することにした。噛みつきトラブルやけがが頻発した場合は、乳児会議や幼児会議で再発予防について検討し、速やかに対策を講じている。園長は、ヒヤリハットについて頻回に会議を重ねることで職員の危機管理意識を高めたいと考えている。

情報に関する規程や方針を整備するとともに、研修を行い管理意識を高めている

情報管理については、「個人情報管理規程」や「個人情報保護方針」を整え、取り扱いの留意点を職員に周知し、法人が開催する情報セキュリティ研修は全職員の受講を義務付けている。研修では、職員一人ひとりが自分のこととして考え管理意識を高めるために、個人情報の漏えい、紛失、管理不備の事例を挙げて指導している。園で使用するパソコン及びタブレットのパスワードは個別に付与して不正アクセスを防ぎ、書類は事務室内の鍵付きのキャビネットで管理している。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
法人本部がさまざまな媒体やネットワークを活用して職員の確保を図っている

職員採用は法人本部が実施しており、紹介会社や就職フェア、SNS、職員の紹介制度などさまざまな媒体を通じて広く人材募集を行っている。園は法人が行う職員採用に協力し、就職を検討している保育士対象の園見学や面談に対応している。しかしながら、慢性的な人材不足で現場に余裕はなく、職員の負担は大きい。昇進や昇給について、法人は「成長支援制度(キャリアパス)」で職責や専門技術の基準を明確にしている。園長は常勤職員とは年2~3回、非常勤職員とは年1回面談を行い、各々の成長段階に沿った目標を確認している。

階層に応じた研修計画を作成し、専門性を高めるために知識及び技術の修得に努めている

法人は職種や階層、事業種別ごとに系統だった研修を用意し、人材育成のしくみを整えている。職員は自身の希望に基づき、保育士等キャリアアップ研修や法人、区のさまざまな研修を受講することができる。専門性を高めるため、内部の取り組みとして「より良い保育のために考えてみよう」をテーマにグループワークを行うほか、外部研修で「子どもの育ちを育てる人的環境と物的環境」「こどもの発達研修」を受講し、必要な知識及び技術の習得に努めた。研修での学びは研修報告を回覧して共有している。

職員会議で意見交換を行い風通しの良い組織を目指している

園長は風通しの良い組織作りを行うべく、毎月、乳児・幼児、ヒヤリハット等の定例会議を行うほか、担当職員と行事企画に伴う打ち合わせを頻繁に行っている。職員調査でも、活発な意見交換がなされていることや情報共有の精度が向上しているという意見があった。一方、1~2年おきに園長が交代し、その都度園の方針や保育の手法、手順の変更が伴うことへの戸惑いや、会議が増えたことに対して負担に感じるという声も複数寄せられている。職員の自律性を尊重しながら、チームとして行動することの大切さを分かち合える職場になることを期待したい。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

「乳幼児期は植物でいえばよい根っこを育てる大事な時期」であり、「将来いろいろな栄養を十分吸収できるたくさんの根を貼らせてあげること」が保育者の役割であると考え、2023年度の保育目標の1つを「楽しんで食事する子」とした。
目標を達成するためには、食事をおいしく楽しく食べることや食の大切さを身につけることが必要だと考え、次のことに取り組んだ。

1.年齢ごとの保育内容に毎月食育計画を組み込んだ。
2.食に関するさまざまな楽しい体験の機会を作った。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

この取り組みを通して得られた結果は次のとおり。

1.企業が保育施設に無償で提供する食育サービスを活用し、毎月届く食育用の食材や食材が育つ環境や栽培、収穫方法について生産者が教えてくれる形式の写真、紙芝居、台本をもとにした食育を実施することができた。
2.子どもたちに食育を楽しみにする様子が見られた。

今年度以降、次の取り組みを行うことにした。

1.企業の食育サービスを継続して活用する。
2.夏野菜栽培で収穫した野菜を使ったクッキング活動を行い、さらに食への関心を深める。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

コロナ禍を経て定着してきた新しい生活様式や、現在の社会情勢に即した行事の見直しが課題だった。
課題を解決するためには、保育の中で大切にすべきことを職員間で共有することが必要だと考え、次のことに取り組んだ。

1.行事の目的について職員間で話し合う機会を設けた。
2.行事後の保護者アンケートで寄せられた意見を反映した。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

この取り組みを通して、得られた成果は次の通り。

1.行事の目的を話し合う過程で、子どもにとって大切なことを共有することができた。これらは保育の質の向上にもつながった。
2.保護者に負担がかからないような行事日程を設定することができた。

今年度以降も話し合いを継続し、行事や活動の設定を行うこととした。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
ホームページやパンフレット、玄関前掲示等で、概要や保育の思い、特徴等を伝えている

ホームページとパンフレット等で利用希望者等に情報提供している。ホームページには緑道続きの大きな公園に桜並木など、園周辺の環境や心の温かさを育んでいる思いを伝えている。保育目標や概要、食育や行事の他に、自治体情報や苦情解決取組み等もリンクしている。個々の成長に合わせた丁寧な保育等の特徴、プログラム、延長料金表等や、子どもの写真やわかりやすい説明で伝えているパンフレットも用意されている。また、玄関前には園だより、給食だより等を掲示し情報提供に取り組んでいる。提供する情報は随時見直し更新している。

園の情報を行政に報告し、地域の園長会等関係機関に園情報を提供している

園では保育理念や目標、児童数や職員配置、運営状況等を法人と連携して定期的に行政に報告している。報告した情報は自治体のホームページに公表されている。私立園長会や地域子育て関係連絡会、地区会議などに出席し、行政からの事務連絡、保育園を取り巻く課題等を共有し、近隣園との情報交換で園情報を発信している。同法人の近隣園との関わりもあり、情報交換も行っている。また、子ども家庭支援センターや巡回指導、児童相談所、小学校や中学校等には、必要に応じて都度、情報提供に努めている。

予約システムを活用し多くの見学希望者を受け入れて丁寧に対応している

問い合わせや見学は電話やホームページの予約システムで受け付けている。電話での問い合わせには随時対応し応えている。予約枠は10時半から11時の設定で、3名ずつ多くの希望者を案内している。配慮が必要な場合や希望等には、関係機関に相談して、個別対応にも応じている。見学は園長か主任が対応し、パンフレットで園の概要や保育で大切にしていること、登園システムの取り扱い等を伝えて、子どもの様子も見てもらっている。発熱等体調不良時の登園目安、オムツのサブスクリプションについて等も丁寧に説明している。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
基本ルールや保育方針等の説明と面談の時間を分けて丁寧な同意と聞き取りを行っている

行政が入園を決定した家庭には電話連絡をし、重要事項説明書、同意書、児童票等を取りに来てもらっている。新入園保護者には園長が個別に説明会を行い、法人の理念や方針、園の保育等を重要事項説明書等で丁寧に伝えて同意を得ている。説明後に入園前面談を実施し、事前に記入してもらった児童票等の資料を一緒に確認し、慣れ保育の相談もしている。子どもの育ちや保護者が大切にしていること、希望や要望等を確認して入園後の保育に活用している。現在、意思の疎通や聞き取りに困難な他国籍の入園が増えており、課題になっている。

子どもと保護者の状況を把握し個々に合わせた対応で園生活のスタートに配慮している

子どもの性格や育ち、既往歴やアレルギー、保護者の状況や意向等を児童票や面談記録等に記録し、慣れ保育につなげている。保護者の就労状況を考慮して面談時に作成した予定表をもとに、年月齢や状況に合わせて個別対応している。ミルクの飲ませ方やあやし方等を保護者と確認し、安心な園生活のスタートに配慮している。初日は2時間から徐々に時間を延ばし、水分や食事をとれることを目安に、最短1週間程度で通常保育に移行している。職員はスキンシップ等で愛着形成に努めて、送迎時のやり取りを密にとり、子どもと保護者の安心につなげている。

サービス終了時には子どもの成長を喜び、祝い、いつでも関われるように働きかけている

転居等による退園はクラスで思い出を作りの活動をしたり、写真にメッセージを添えたプレゼントで次の生活に送り出している。年長児は卒園前に卒園遠足に参加し、友だちとたくさんの遊びで関わり楽しんでいる。卒園式は手作りの紙花に囲まれたホールに紅白の幕を張り、厳粛な雰囲気で開催している。子どもたちは卒園証書を受け取り、歌や卒園の言葉等で保護者に感謝を伝えて、思い出が詰まった卒園アルバムや祝いの品、たくさんのお祝いの言葉で祝福されている。、「いつでも遊びに来てね」と声をかけて、新たな生活に不安がないように働きかけている。

1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  • サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  • サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
子どもの全体的な姿等を法人が定めた書式に記録し、ニーズ課題を把握して保育している

入園時に聞き取りで把握した子どもの育ちや心身の状態、家庭の状況等は、法人が定めた児童票や個別経過観察記録等に記録している。入園後は日々の関わりや連絡用アプリ、個人面談、懇談会等を通じて保護者のニーズや課題を把握し、月案、週案、日誌、個別経過観察記録等に記録している。ニーズや課題は昼礼ノート、職員会議や乳児会議、幼児会議、給食会議等で確認、共有し、保育につなげている。児童票の変更箇所は、保護者の申請や申し出でにより赤字修正し、新年度は変更等の有無を改めて確認して新しい情報に更新している。

全体的な計画を基に子どもに合わせた計画を作成し、園内で共有し見直している

全体的な計画は子どもの様子に合わせて園長が修正し、5領域の関係を図式にした資料等も活用してクラス計画が作成されている。年カリ、月案、個別月案、週日案を担任が作成し、子どもに合わせた計画になっているかを主任が確認して園長と共有している。計画はファイルとデータで園内共有を図り、週末、月末の期限で見直しが行われ、連携した保育につないでいる。個別的な計画が必要な場合も作成し、個々に合わせた配慮も記載している。また、保護者には送迎時、個人面談等で計画を説明し、今年度はドキュメンテーションで週日案の発信も始めている。

子どもの姿は紙媒体とアプリ等に記録して、変化や育ちを職員間で共有している

子どもに関する情報は児童票、発達記録、保育日誌、保育アプリの連絡帳等に記録している。保育計画の実施や推移は個別経過観察記録や計画の振り返りに記録し保育に生かしている。出勤時に職員は、職員間の情報共有アプリ、保護者との連絡用アプリ、健康観察記録、職員配置図、回覧等を確認して、子どもの様子や保護者の連絡、個別対応や職員体制等を把握して業務を行っている。また、月1回の職員会議で園運営や行事、保育の振り返りを行い、乳児会議→幼児会議で個々のケースを丁寧に確認して園内研修にもつなげている。

1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  • 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
  • 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  • 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
  • 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  • 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  • 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
  • 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
  • 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
  • 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  • 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  • 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  • 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  • 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  • 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
    小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
子ども一人ひとりの発達や環境など全体的な状況を把握し保育を行っている

入園の際に保護者が記入した児童票での面談や進級時の前担任からの引き継ぎ、個別経過観察記録等により情報を共有し、一人ひとりの子どもの姿を把握している。個々の子どもの状況は保育日誌や様々な保育の記録をICTシステムに集約しており、いつでも職員が確認できるようにしている。日々の様子については登降園時の保護者との口頭でのやり取りや連絡帳アプリを通じて、保護者と共有している。職員会議を始め乳児会議、幼児会議を行い、全職員が子どもや保護者の状況を共有して、一人ひとりの全体的な姿を把握し保育を行っている。

異年齢での関りや特性に応じ一人ひとりの子どもの姿・成長に合わせた保育をしている

朝夕の合同保育のみではなく、日常的に異年齢の子ども同士の関わりが持てるようにしている。今年度から2・3歳児を合同クラスにすることにより、保育室内に仕切りを作らずに子どもたちがどの場所でも自ら選択してのびのびと遊ぶことができるようにしている。年齢別で捉えるのではなく、子どもの発達に応じて子どもの姿を捉え対応している。子どもの遊びや関心をじっくり見て判断し活動を考えている。配慮を要する子への対応は、気持ちを受け入れ寄り添う場合と必要な時にのみサポートするのがよいケースなど、子どもの特性を見ながら援助をしている。

トラブルは様々な葛藤を乗り越えて成長するチャンスと捉え援助している

子ども同士のトラブルについては年齢に応じた対応をしているが、基本は互いの気持ちを受け止められるように仲立ちをし、話を聞き、寄り添いながら解決できる方法を考えるように援助している。1歳児のクラスだよりでは「友達同士が同じ遊びをすることが増えたことでトラブルが起きることもあり、『貸して』といったのになぜ貸してくれないのだろうという不思議に思う子もいます。トラブルはやり取りを覚えるチャンスと捉え、同じ遊びを複数できるようにしながらも、様々な葛藤を乗り越えて成長していけるように関わっていきたい」と記載している。

2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
  • 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  • 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  • 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  • 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
保護者との連携、職員間の情報共有で子どもの状態に配慮した保育をしている

送迎時の保護者との連絡を大切にしている。健康面に関しては積極的に聞き取り、子どもの状態を共有している。その日の体調により、活動に配慮し、午睡、食事の時間を微調整している。保護者から家庭での様子を聞き取り、連絡用アプリも活用し、把握した内容は健康観察記録に記載し職員間で共有している。また職員間の情報共有アプリを利用してその日の子どもの様子や伝達事項を記載することで、職員間で他クラスの情報も共有できるようになっている。ドキュメンテーションの活用で保護者の理解も深まっている。

生活習慣は本人のやる気を見守ったり、援助したりしながら身につくようにしている

基本的な生活習慣への取り組みでは、子どもの発達状況に合わせ、日常の保育の中で援助したり見守ったりしながらが身につくようにしている。着替えや散歩の準備では、自分でやってみようと自ら取り組み、ズボンを片足はいたり、引っ張ったり、懸命に取り組んでいる。散歩に出かける玄関先では靴を履くことに自分で挑戦し「できた」と得意気でも、左右や足底まで足が入っているかの確認を保育士がしている。友達がトイレに行く姿を見て「僕も、私も」とトイレに座り、トイレで排尿ができるようになるなど、子ども同士の関わりの中で身についてきている。

家庭状況を把握しながら一人ひとりの生活リズムに合わせた休息や午睡時間を取っている

子どもの家庭での睡眠状況について登園時の保護者との会話や連絡用アプリで確認したり、その日の子どもの体調を見ながら、休息や午睡時間の調整をしている。0歳児は午前中でも寝れるよう安眠できる場所を確保している。午睡の時間に眠りたくない子どもや家庭でなかなか眠れない子どもについても無理に寝かせず、園での睡眠時間を短くしている。休息の必要がない子どもには静かな遊びのできる環境を整えている。5歳児は午睡が1月からなくなり、小学校の授業に慣れるため30分は座って過ごすことを目標に机上活動をしている。

3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
  • 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  • 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  • 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  • 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  • 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  • 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
子どもの興味関心を見逃さないように対応し、自主性・自発性を引き出している

子どもが自ら遊びを選択し遊び方や誰と遊ぶかなど、創造を膨らませ発展的な遊びにつながる環境を用意している。クラス毎に子どもの興味関心のある遊びや玩具を把握し、環境構成を考えている。0歳児は成長の変化に合わせて音や指を使う玩具、ハイハイ用の低い坂、2・3歳児にはブロックや積み木、輪投げ、幼児の部屋にはブロックやままごと、オセロやトランプなど発達を見据えた玩具の選定がされている。保育士は子どもの興味関心を逃さないように見極め、遊びを深めて楽しめるよう自主的・自発的に遊ぶ姿を引き出している。

様々な活動を通して感じたことを、体、音、制作などで表現し楽しんでいる

見る、触れる、作る、動くなどの活動を通して様々な表現活動があることを伝えている。体育教室では体の使い方を学びながらジャンプや手を回してみたり、つま先、指先を使う鉄棒や縄跳びをして指導者の助言や補助を受けながら挑戦し、体を動かす楽しさを味わっている。ダンスは音楽やリズムに合わせ体全体で表現し楽しんでいる。制作活動では折り紙や切り絵でのクリスマスツリー、スタンプやシールの作品が廊下の壁に掲示されている。幼児はピアニカで演奏を行い、保護者に披露するなど様々な体験を通して表現活動に取り組んでいる。

天気の良い日は散歩に出かけ様々な自然の姿を全身に感じるよう成長を育んでいる

園のワンブロック先には交差点があり、その先は大きな公園で天気の良い日は散歩に出かけている。春には青々とした芝生の上を、初冬は落ち場を踏み歩いている。0・1歳児はお散歩カーを降りて砂場遊びや滑り台で、2・3歳児と4・5歳児は別グループに分かれて別コースで活動している。秋にはどんぐり拾いや木の葉集めをして散歩バッグをいっぱいにしたり、冬は落ち葉シャワーや小山へ駆け登って落ち葉に乗って滑ったり、紙飛行機を飛ばしている。透き通る空、冷たい風、樹木、枯れ葉など様々な自然の姿を全身に受けながら成長を育んでいる。

4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
  • 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  • みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  • 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
行事は日常の保育を生かすことで子どもに負担をかけない取り組みにしている

園の大きなイベントとして夏祭り、親子フェスティバル、クリスマス発表会があり、親子で楽しむことを目的に実施している。小イベントでは毎月の誕生日会、七夕、月見、ハロウィン、遠足、新年お楽しみ会、節分、ひな祭りなどがある。日常の保育が子どもの興味関心を広げて遊びを深め、楽しめるよう自主性を高めていく取り組みをしており、行事は日常の保育を生かすことで子どもに負担をかけない取り組みとなっている。半面行事は子どもや保育士の中には疲れが見えることもあり、終了後は日常の保育に戻し、普段の落ち着いた生活も大切にしている。

準備に子どもが自主的に取り組めるよう援助し、達成感を味わえるよう配慮している

行事については準備の段階から子どもの意見や思いを聞き取り、一人ひとりの個性や成長に合わせながら進めるようにしている。今年のクリスマス会では、日々の遊びの中から発展した遊びの怪獣との闘いごっこを子ども同士で相談しながら発展させ、創作劇「ほし・つき探検隊」として演技することに決めて披露している。また、運動会「おやこふれあいフェスタ」では鉄棒やパラ・バルーンを子どもが選んで決めている。日常の保育活動の中で練習を積み重ね、本番に向けて緊張感を味わいながら友達と一つのことをやり遂げる達成感や喜びを味わっている。

保護者参加の行事では親子のふれあう時間を大切にした企画で実施している

行事は子どもの日常の様子を保護者に見てもらう機会であると同時に親子の触れ合いを楽しんでもらうことを大切にしている。年間行事の日程は保護者の就労に配慮し年度始めに知らせている。個々の行事については事前にそのねらいや内容、取り組み状況を掲示したり、WEBおたよりで配信している。当日の内容、参加・不参加のアンケート、「おやこふれあいフェスタ」ではお手伝いなどもお願いしている。保護者参加のすべての行事の終了後にはWEBアンケートを実施して保護者の意見や提案を検討し、次年度に反映できるように努めている。

5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
  • 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  • 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
長時間保育への各種工夫により子どもが落ち着いて過ごせるようにしている

現在の園の利用状況は11時間利用の子どもがほとんどで、延長までの13時間利用者は少ない。「お帰りの会」後の16~17時までは各クラスで過ごし、17時~18時では乳児は1歳児室で、幼児は5歳児室での合同保育を行い、その後は19時半頃までの延長保育となる。①遊び込めるようなコーナーあそびの環境設定、②気になる子どもへの充分な配慮、③合同保育時間のクラス移動を少なくする、④構造的に死角になる柱に対して人的環境を工夫し、危機管理に心配りをするなど工夫した取り組みで、長時間でも落ち着いて遊びを楽しめるようにしている。

疲れてくる子どもにはマットでゴロンとするなど休息できるようにしている

全体的な計画の「長時間保育」の項目では、「担任と延長保育士との連携を取り、子どもが安心して過ごせるようにする」としている。乳児には寝ることができるように布団を用意したり、時には午前の午睡も取り入れている。長時間保育で疲れてくる子どもにはマットでゴロンとするなど休息できるようにしている。自分の好きなおもちゃで遊べるようにしているが、一方、細かい玩具や危ない玩具はしまうなど安全への対策を取っている。延長保育は子どもの数が少なく保育士が1対1で関わるなど、ゆったりとした不安のない雰囲気づくりをしている。

延長日誌を活用し、迎えの保護者に子どもの日中の様子を伝えている

「延長日誌」を活用し、迎えに来る保護者に対応しても、安心して日中の様子が分かるようにしている。延長日誌には体調、遊びの状況や補食などが記載されている。また、職員間の引き継ぎ時には子どもの様子やエピソードを含めて口頭で申し送りをしており、保護者に伝えている。園では長時間保育の子どもの遊びをさらに充実させるために、夕方遊びの玩具や遊具を充実させたいと思っている。また、室内が狭いこともあり、子どもの人数により部屋を広く使うためにコーナーを崩すなどの工夫や配慮を、臨機応変にできるようにしていきたいとも考えている。

6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
  • 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  • メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  • 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
  • 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
  • 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
明るい雰囲気、清潔な環境のもとに美味しい、楽しい食事の提供に取り組んでいる

食事の時間が楽しいものであるように雰囲気や清潔な環境のもとに食事を提供している。子どもが「おいしい」と感じて発する言葉に相づちを打ったり「お皿がぴかぴかきれいになったね」など言葉を寄せ、明るく声掛けしている。嫌いな食材や料理には無理強いしないで、少しでも食べられるとほめている。給食会議で食が進まないものに関して味付け、大きさ、焼き加減、ゆで加減、彩りなどについて意見交換しながら改善し次回につなげている。クリスマス、ひな祭り、こいのぼりのラミネートしたランチョンマットを使用し行事食に彩りを添えている。

子どもの個々の事情に配慮し、栄養や安全面を考慮した取り組みを行っている

栄養価を考慮した法人統一の献立を使用しているが、行事や食育では園独自のメニューにしている。味付けは薄味にし、だしを十分とるように工夫している。離乳食は子どもの健康状態や発育・発達状態を把握し、保護者と相談しながら個別に対応している。アレルギー除去食が必要な場合は医師の診断書の提出をお願いし家庭と連絡を取りながら提供している。卵に関しては法人の指導の下に園では使用していない。外国籍の子どもに関しては宗教に配慮し、豚肉など配慮する食材がある日は弁当を持参してもらっている。

積極的に食育を推進し、食事の基礎、食生活の習慣、健康を育んでいる

食育に関わる園のねらいを定め、年間を通じて積極的に食育を推進し、子どもが食の基礎を学んでいる。食育計画では前半期には食事マナーや食具の使い方を伝え、栄養士が巡回して姿勢、スプーンや箸の持ち方が身につくよう声をかけている。夏には栽培した野菜を収穫して1歳児はトマトの観察、3歳児はキュウリ切り、4・5歳児はピザトーストづくりを行った。収穫した食材に興味がわき、食べてみようという気持ちになり食べるきっかけにつながっている。再生野菜でジャガイモを育てる取り組みでは生物の不思議・生命力を実感する機会になった。

7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
  • 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  • 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  • 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
子どもが自分自身で健康に過ごせるよう保健指導を行い、身につくよう取り組んでいる

子どもが自分自身で健康に過ごせるよう気をつけ、行動できるように年齢や発達に応じた取り組みをしている。保健指導として看護師は手洗いやうがいの実践指導を行っている。ブクブクうがい、ガラガラうがいをコップを使い指導している。鼻水が出た時にも子どもの手の届くところにティッシュを用意し、自分でふけるよう習慣化することで、乳児が自分でやろうとする姿が見られる。幼児に向けて外部講師による歯磨きの役割や歯磨きの仕方について指導を行い歯の大切さについて意識を深めている。また自分の体や気分の不調を言葉で言えるように伝えている。

身長、体重の測定及び嘱託医の定期的な診断による健康管理を行っている

健康管理では身長・体重測定は毎月実施し、頭囲・胸囲の測定は年2回実施している。0歳児の内科検診は毎月、1~5歳は年2回、歯科検診は年1回実施している。これらの結果はそれぞれ保護者へは、紙面や連絡用アプリに記載し、医師の診断結果を知らせている。現在医療的なケアを必要とする子どもはいないが、軽度であれば受け入れ、保護者や嘱託医と相談したり、専門的な機関と連携し必要に応じた対応を取っていきたいと考えている。薬に対しては医師処方の場合は保護者から予薬依頼書に投薬の指示を記載してもらい、個別に対応している。

感染症や乳幼児突然死症候群の予防に努め、保護者にも注意を喚起している

感染症が発症したら感染症の発生と感染人数、症状を掲示し、保護者に注意を促している。入園の際に登園基準を説明しているが、登園を見合わせた方がよいと思われる場合でも登園するケースが多く、結果的にクラスターになりやすい。就労事情はあるが自粛が必要と考えている。子どもの午睡中は程よい暗さでカーテンを引き安眠できるよう努めている。乳幼児突然死症候群(以下SIDSという)の防止のため適正な間隔で子どもの呼吸・体位を確認している。入園説明会や懇談会で保護者に感染症やSIDSについて家庭での予防対策を伝えている。

8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
  • 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  • 保護者同士が交流できる機会を設けている
  • 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  • 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  • 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
働く保護者の負担軽減に努め、急な延長保育や補食提供などにも対応している

保護者の就労や家庭状況について入園面接や個人面談で個々の事情を把握しており、働く保護者の希望を考慮し負担の軽減に努めている。「慣れ保育」では子どもの状況を考慮しつつ保護者の希望や就労状況に合わせた期間を設定し、子どもが不安なく保育園に馴染めるよう配慮している。保護者の仕事の都合や急な事情であっても延長保育や補食提供などできる限りの対応をしている。極端に子どもとの関わりが少ない家庭とのコミュニケーションを取り、提案や働きかけをしているが、理解してもらえないことが課題と捉えている。

行事や保育参観を通して保護者同士の交流の機会を提供している

保護者会や懇談会、保育参観、個人面談、行事を通して保育園での子どもの様子を伝えている。保育参観には見学するばかりではなく一緒にお散歩に行ったり、歌を歌うなど子どもと一緒に行動し、保育に参加する場面を作っている。懇談会では園の保育方針や各クラス保育内容、子どもの発達や現状を伝え、保護者との共通認識を得る取り組みをしているが、保護者同士の交流を深める取り組みはされていない。夏祭りでは買い物を親子で楽しんだり、「おやこふれあいフェスタ」の綱引きでは保護者が力を合わせて団結し、交流する場を作っている。

ドキュメンテーションの活用や会話や相談を通して保護者との共通認識を深めている

日常の保育の中で子どもの様子を口頭や連絡用アプリを通して伝えている。保護者の相談にのり、親身に対応している。日々の保育をドキュメンテーションで見える化して子どもの様子を発信し、その日の様子を更に口頭で伝えることにより、園の保育を保護者に伝えている。行事や保育参観での保育の様子を見てもらうことにより安心感を醸成している。運営委員会を開催し、保護者代表、外部委員、本社職員、園長が出席し、各クラスの近況報告を行い、参加者の意見や感想を聞いている。

9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
  • 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  • 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
各種会議情報や玄関フロアの掲示を活用し、地域の様々な情報を提供している

区の私立園長会や幼・保・小・中学、行政、児相、警察などが参加する地区会議、葛西地区子育て関係連絡会に出席し、情報共有や地域の情報収集に努め、子どもたちの地域体験の機会の確保に努めている。区や福祉関連団体からの情報を掲示し、保護者や子どもが参加できるよう努めている。玄関フロアの壁面には、区発達支援センター主催行事のお知らせや外国人相談窓口、子育てプラザ通信、地区ひろば通信などが掲示されている。ラックにはイベント情報リーフレットが置いてあり、地域情報や社会資源を紹介し、様々な体験を促している。

地域資源を活用し、自然との触れ合い、芋ほりなど豊かな体験をしている

園周辺には大きな公園があり、広々とした空間でのびのびと過ごすことができる。草木、花、木の実、噴水など自然豊かな環境の中で、散歩や戸外遊びを多く取り入れており、大きな保育資源となっている。5歳児は小学校入学を控え、小学校の文化祭の練習に参加して体育館で音読を聞き、興味を持ったり、驚いたりと反響は様々だった。秋には目的地の畑まで徒歩で出かけ、芋ほり体験を楽しんだ。食育の食材購入のため商店会へ買い物に出かけたり、警察による交通安全指導、避難訓練の様子を消防署員に見てもらうなど、地域との交流を図っている。

【講評】
個人情報保護の研修で学びを深めて情報の保護を徹底、子どもの羞恥心にも配慮している

法人は情報システムセキュリティ研修で、職員の情報保護の意識を高めている。情報の取り扱いは法人規定に則り、外部との情報のやり取りには、パスワードで保護する等の対策をとっている。入園時に個人情報保護の取り組みを説明し、取り扱いについて確認して、同意書を取り交わしている。また、着替え時やおむつ交換は衝立の中で行い、外部からの視線は日よけで目隠しし、排せつの失敗時の声掛けに配慮する等で、羞恥心の芽生えを大切にしている。幼児クラスはプライベートゾーンについて話を聞き、身体や命の大切さも学んでいる。

子どもの自尊心を尊重し一人ひとりを大切に丁寧な個別対応で保育している

園では一人ひとりの気持ちに寄り添うことを全体的な計画に位置付け、保育に取り組んでいる。子どもの名前は「ちゃん」「くん」を基本に呼びかけ、誕生日にはクラスでお祝いし、職員も声をかけている。子どもの生活習慣や価値観は、日々の関わりで確認している。生活場面で個別対応が必要な場合は、場所をかえて子どもの自尊心を尊重した保育を行っている。子どもと一緒に行事の取り組みや散歩先、生活の流れ等を考え、意見も尊重している。園長は職員の働きかけが気になるときには声をかけて、職員自らの気付きに働きかけている。

職員は保護者と互いの理解に働きかけて、虐待防止や育児困難についても学んでいる

職員は保護者の価値感や子育て観、生活習慣を受け止めながら、子どもにとって何が大切かを考えて働きかけている。持ち物の管理や洋服の調整、宗教食等にも配慮し、保護者の思いを否定せず丁寧なコミュニケーションを心掛けている。必要に応じて面談も実施し、互いの理解を深めている。また、虐待防止は、人権擁護ガイドライン研修や虐待の種類、事例等で学び、育児困難家庭への支援は、園長、主任が対応事例等を共有し、職員会議や乳児・幼児会議等で理解を深めている。事例発生時は行政や関係機関と連携できる体制も整えている。

1.子どものプライバシー保護を徹底している
  • 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  • 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
  • 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  • 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  • 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
法人マニュアルと園作成マニュアルを活用して業務の標準化が図られている

園では法人が作成した業務の基本マニュアルをファイルとパソコン等で閲覧でき、業務の標準化が図られている。マニュアルは食育、給食、保健衛生、危機・安全管理等の、保育の基本や運営に関する事項がまとめられている。事務所には地域子育て支援フローチャートや緊急連表等を掲示し、各クラスでは食事の配置や職員の動き等の手作りマニュアルも活用している。また、法人マニュアルは、社会情勢や行政等の状況で随時更新して、園のマニュアルは園状況や必要に応じて更新し、年度末に見直し、新たな標準化に生かしている。

マニュアルや連携で業務を見直し、わからないことは都度確認できる環境が整っている

園では職員一人ひとりが必要なマニュアルや研修で学んだこと等をファイルに収めて、自分専用のマニュアルを作り保育や園運営に役立てている。職員会議では法人理念や方針を確認し、年度当初には年度の共通テーマを話し合い、園内の共通理解に努めている。日々の業務は各種チェック表で手順等を確認し、主任や先輩職員が各クラスの連携や業務の指標を示している。また、今年度から情報共有アプリが導入され、法人からの方針伝達や問い合わせ、わからないことが起きた時に共有ができる環境も整えられている。

職員や保護者の声を大切に受け止めて園運営に生かしている

園では職員会議や乳児・幼児会議、日々の関わり等で職員の意見が発信され、園内で検討し新たな取り組みにつなげられている。今年度は室内の環境等が見直され、年齢別保育から合同保育への流れがスムーズになる等が改善されている。更に、保護者には個人面談や懇談会、連絡アプリのアンケート等で意見や要望を募っている。兄弟で通園している場合は保育参加の日を同日にできるように配慮したり、行事後のアンケートで出た意見を取り入れて、次回行事開催に生かす等で、保護者の思いも大切に園運営に生かしている。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2024年5月14日~2025年2月28日

【評価者修了者No】

H1302005,H1001044,H1001045

評価結果のダウンロード

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