評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)私たちは、地域の人々が、安心して、輝いた人生を実現できるよう、慈悲の心で支援します。
2)地域の皆様の声をもとに、安心して利用できる福祉の拠点を創造し、地域と共に歩みます。
3)人権・人格尊重し、慈しみと思いやりの心で、一人ひとりを大切にした支援を行います。
4)法令及び社会的規範を遵守し、情報開示を積極的に行い、公正で透明な経営をいたします。
職員に求めている人材像や役割
・利用者、家族の思いに寄り添い、集団活動にある画一的なサービス提供とならない姿勢を持ち、あわせて専門職として問題意識を持ち、日々の業務の中で向上心を持つとともに、課題分析を行いながら根拠を明確にした業務遂行ができる職員。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・通所介護での各種活動への参加による利用者の思いに寄り添うこと
・専門職として自己研鑚し、知識・技術両面からの資質の向上
・言語・非言語コミュニケーションを通しての利用者との関係性の構築
全体の評価講評
特によいと思う点
食事は、利用者からの希望もふまえて、毎月の給食献立会議を通して、季節行事に合わせた行事食や郷土料理、調理師メニュー等のイべント食をおこなうとともに、土鍋炊き込みご飯、焼き餃子、そうめん流し、スイカ割りなどの食につながるイベントをおこない、食についての興味を持ってもらえるような工夫をしている。また、栄養士による聞き取りや、副菜は魚にするか肉にするかなどの選択食も用意されている。さらにうどんやカレー作りなど、利用者と一緒に調理し、食べる楽しみを作るなどの取り組みも始めている。
事業所では、各種ボランティアを幅広く積極的に受け入れ地域との関わりを深めていき、利用者の潤いのある生活、各種活動の充実に繋げていきたいと考えている。趣味活動の編み物・小物作り・手作業や傾聴、書道、フラワーアレンジメント、ふれあい、歌、ダンス、フラダンス、ギター演奏、ピアノ演奏、大道芸、ハーモニカ・ウクレレ演奏、コーラス、将棋、アロマテラピーなど、様々な分野で地域ボランティアの協力により、利用者支援をしている。様々な活動プログラムがあることにより、利用者の選択肢が増え、参加できる仕組みができている。
家族参加でおこなわれていた、夏祭りや敬老会などの行事がコロナ禍以降難しくなり、家族に事業所を知ってもらう機会が少なくなっている。そのため、事業所では毎月「さくら新聞」発行し、運動会などのイベントやカレー作りの様子等を、写真をふんだんに盛り込んだカラー印刷などで作成し、事業所での活動の状況を家族に知らせることにより、家族の安心感につながっている。また、担当のケアマネジャーにも送り、情報の共有を図りながら、連携して利用者の支援をおこなう上での一助となり支援力アップにつながっている。
さらなる改善が望まれる点
職員間の情報共有については、毎日の朝礼や夕礼に利用者や家族についての留意事項等を報告し合い、職員会議でも確認して、支援の充実に努めている。また、職員用の連絡帳により申し送りをしている。さらに、インカムを活用し、同時に複数の職員が相互に情報共有することにより、送迎時の変更や日中の利用者への対応についても、迅速にすすめられている。しかし、それでも変則勤務等で、情報の共有に齟齬が生じることがある。利用者・家族との信頼関係や介護目的の達成に向けて、情報共有のさらなる周知徹底が望まれる。
利用者一人ひとりに関する日々の状態の変化や対応については、職員連絡帳やケース記録やに記載され、情報共有が図られている。その記録には、利用者に関わる日々の場面での気づき等、各専門職の視点からの記載も見られる。また、連絡帳に記載されていた家族からのコメントやヒヤリハットの事案も盛り込まれて、職員に周知されている。利用者支援にあたっては、本人・家族の要望実現のための介護計画に沿ってすすめられているので、今後はさらに、日々の関わりやその記録が介護計画と連動するような工夫や取り組みに期待したい。
事業所ではボランティアや実習生、小中学生の体験学習などの受け入れを積極的におこなっている。最近では、近隣の高校生(合唱部やチアリーディング部、フォークソング部)たちの訪問があり、事業所全体で盛り上がった。一方で、地域に向けての取り組みとしては、以前は夏祭りなどに地域住民の参加を促す行事も多かったが、新型コロナウィルス感染症の発症を境に、住民参加の取り組みは実施できていない。地域住民や近隣のボランティアと連携しながら、事業所の機能や専門性を活かした取り組みの再開を期待したい。
事業者が特に力を入れている取り組み
事業所では、日々の支援の中ではっとしたことや見たこと感じたことを誰でもすぐに書けるように、ヒヤリハット専用のメモ用紙を作成している。この用紙はB6判の半分のサイズで、はっとした時の場所と内容をチェックできるようになっており、職員は些細なことでも気軽に提出するようになった。相談員は提出された内容の危険度を数値化して分類し、一覧表にして皆に周知するとともに重大と思われるものは事故対策委員会にて報告している。こうした取り組みによってヒヤリハットの傾向性が把握でき、職員全体のリスク管理に対する意識が高まった。
人材の確保に関しては、現在事業所の必要人数は足りているものの職員の定着率が低いため、安定的な人員配置ができるよう職員の定着を目指し、様々な取り組みをおこなっている。事業所に入職する介護未経験の職員は、介護に関する知識が乏しく対人援助に関して強い不安感を抱えている。そのため、以前よりも手厚い研修期間を設け、さらに「デイサービス職員として」というマニュアルを作成し、一人で悩まない、何度同じ質問しても大丈夫などわかりやすく説明して、初めて介護職に就く人にも安心して働ける職場づくりに取り組んでいる。
事業所では、相談員3人が分担して、毎月市内の居宅介護支援事業所や地域包括支援センターに直接足を運び実績報告書を届けている。その際には、モニタリング表により利用者の様子を伝えることと合わせて、利用受け入れに関する空き情報を伝えている。その中には、曜日による利用可能状況やサービスとプログラムの特徴、入浴の受け入れについての内容が盛り込まれている。関係機関と顔の見える関係作りをする中で、新規利用につながることもあり、継続して関係作りに努め連携を図っている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用登録者を対象にアンケート調査を実施した。回答を得た利用者の年齢は、75歳未満が2名、75~80歳未満が0名、80~85歳未満が11名、85~90歳未満が13名、90歳以上が11名、無回答が10名である。性別は男性10名、女性27名、無回答10名である。
- 調査方法:アンケート方式
事業者の協力を得て、利用者全員に事業所と評価機関の依頼状を添えた共通評価項目による調査用紙を配布した。回答は施設内に設置した投函箱(施錠できるもの)に投函してもらい、後日、評価機関が回収した。 - 有効回答者数/利用者総数:47/81(回答率 58.0% )
事業所に対する総合的な満足度は、「大変満足」21.3%、「満足」53.2%、「どちらともいえない」21.3%、「不満」と「大変不満」は無く、「無回答」は4.2%だった。「大変満足」と「満足」を合わせると74.5%となっている。個別の項目では「はい」の割合が多い項目は、「けがや体調が悪くなった時の職員の対応は信頼できるか」が87.3%、「職員の接遇・態度は適切か」が83.0%、「利用者のプライバシーは守られているか」が80.0%と評価が高い。一方、「外部の窓口に相談できることを伝えてくれたか」については36.2%と他に比べて低い割合となっている。総合的な感想では、職員は親切で丁寧、良くしてくれる相談させてもらい心強い、機能訓練が自宅でも役立っている、送迎時の職員の一言が嬉しい、楽しかった・美味しかったと喜んでいるなどの感謝の声が多く聞かれた一方、リハビリに力を入れてほしい、様子を見られる日を設けて欲しい、趣味や脳トレの時間があったら良い、ゆっくり説明してほしいなどの声もあった。
アンケート結果
1.利用時の過ごし方は、個人のペースに合っているか
「はい」が68.1%、「どちらともいえない」が19.1%、「いいえ」が4.3%、「無回答・非該当」は8.5%だった。自由意見はなかった。
2.日常生活で必要な介助を受けているか
「はい」が76.6%、「どちらともいえない」が6.4%、「いいえ」も6.4%、「無回答・非該当」が10.6%である。自由意見は、そのうちにお世話になる、食後のクスリをお願いしていなどの声があった。
3.利用中に興味・関心が持てる行事や活動があるか
「はい」が61.7%、「どちらともいえない」が17.0%、「いいえ」は6.4%、「無回答・非該当」が14.9%である。自由意見は、フラワーアレンジメント、書道や四季折々の行事や製作に参加できて楽しい、皆で出来るゲームでお互いの気持ちが通じ合えるなどの声があった。
4.個別の計画に基づいた事業所での活動・機能訓練(体操や運動など)は、在宅生活の継続に役立つか
「はい」が74.5%、「どちらともいえない」が14.9%、「いいえ」も4.3%、「無回答・非該当」が6.3%である。自由意見は、良い気分転換、大変役立っている、家だとやらないのでとても良いなどの声があった。
5.職員から適切な情報提供・アドバイスを受けているか
「はい」が76.6%、「どちらともいえない」が14.9%、「いいえ」も2.1%、「無回答・非該当」が6.4%である。自由意見は、職員によって違う、ケアマネジャーから(受けている)などの声があった。
6.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」が76.6%、「どちらともいえない」が14.9%、「いいえ」はなく、「無回答・非該当」が8.5%である。自由意見は、特に風呂場(が行き届いている)との声があった。
7.職員の接遇・態度は適切か
「はい」が83.0%、「どちらともいえない」が8.5%、「いいえ」は2.1%、「無回答・非該当」が6.4%である。自由意見はなかった。
8.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」が87.3%、「どちらともいえない」はなく、「いいえ」は2.1%、「無回答・非該当」が10.6%である。自由意見はなかった。
9.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」が55.4%、「どちらともいえない」が23.4%、「いいえ」も2.1%、「無回答・非該当」が19.1%である。自由意見はなかった。
10.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が76.6%、「どちらともいえない」が17.0%、「いいえ」はなく、「無回答・非該当」が6.4%である。自由意見はなかった。
11.利用者のプライバシーは守られているか
「はい」が80.9%、「どちらともいえない」が10.6%、「いいえ」はなく、「無回答・非該当」が8.5%である。自由意見はなかった。
12.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
「はい」が72.4%、「どちらともいえない」が17.0%、「いいえ」はなく、「無回答・非該当」が10.6%である。自由意見はなかった。
13.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が68.1%、「どちらともいえない」が21.3%、「いいえ」は2.1%、「無回答・非該当」が8.5%である。自由意見はなかった。
14.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」が70.2%、「どちらともいえない」が12.8%、「いいえ」は2.1%、「無回答・非該当」が14.9%である。自由意見はなかった。
15.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が36.2%、「どちらともいえない」が29.8%、「いいえ」は2.1%、「無回答・非該当」が31.9%である。自由意見はなかった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
自宅での生活リズムや本人の意向を尊重した支援をおこなっている
事業目標に利用者が気軽に話ができる環境づくりを掲げており、朝の集いや帰りの送迎を待っている間、積極的に働きかけて利用者から話を引き出すよう努めている。行事や月1回の選択食の日では、事前に希望を確認し利用者の意向に沿った支援をおこなうようにしている。また、自宅で毎日昼寝をしているという利用者に対しては、午後は所内のベッドで休むことが出来るようにしており、自宅での生活リズムや本人の意向を尊重して、通所後の過ごし方にも反映させるよう取り組んでいる。また入浴を希望する利用者の増加に伴い、午後の入浴も実施している。
地域の福祉の現状について地域の関係機関との連携で情報収集をおこなっている
地域の福祉の現状について、市内26か所の事業者連絡会「つうかいネット」や地域の関係機関との連携で情報収集をおこなっている。「つうかいネット」は同法人の他のデイサービスセンターのセンター長が取りまとめをしている。最近、様々な事業所から問題点として挙げられているのがカスタマーハラスメントで、利用者から理不尽なクレームを受けることが多くなっているという。当事業所でも送迎の時間が1分早く着いたことで苦情につながったことがあると言い、できることとできないことの基準を決めて毅然とした対応を心がけている。
毎月の運営会議にて稼働率、収支状況を報告し、稼働率確保に向けて取り組んでいる
事業所では、事業計画に稼働率確保の取り組みなど事業目標に掲げ具体的な数字を挙げて、毎月の運営会議にて稼働率、収支状況を報告して、状況を分析し目標達成に向けて取り組んでいる。しかし、介護報酬改定により収入改善の見込みは薄く、市内に多くの通所介護事業所があり利用者確保は非常に困難な状況である。また、建物設備の老朽化に伴う維持費用が新たな支出の課題になるなど、事業所を取り巻く環境は極めて厳しい状況ではあるが、利用者の生き生きとした楽しみのある活動が出来るよう創意工夫し、業務を実施していきたいと考えている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
法人の「相談・苦情マニュアル」を基に、苦情解決体制を整えている
事業所ではサービス内容に関する相談・苦情に関して、法人の「相談・苦情マニュアル」を基に、苦情解決体制を整えている。事業所内にポスターを掲示し、事業所の受付窓口や外部の相談機関を重要事項説明書に記載し、利用者・家族に契約時説明をしている。また、年に3回、第三者委員による訪問相談を実施し、利用者の話の聞き取りをおこなっている。聞き取った内容は記録に残し事業所でも確認し、必要に応じて迅速に対応する体制を整えるなど、様々な機会を設けて、利用者の意向を把握し権利擁護に向けた取り組みをおこなっている。
虐待防止委員会に主任相談員が出席し事業所ごとに不適切ケアがないか確認している
月1回、苑全体の虐待防止委員会に事業所からは主任相談員が出席し、事業所ごとに不適切ケアがないか確認している。事業所においては「ちょっと待って」「座ってて」などの言葉かけが時おり聞かれるとして、これらは言葉による虐待のグレーゾーンであると厳しく注意を促している。苑全体の虐待防止研修も繰り返し実施されており、事業所の職員には積極的に参加を勧めている。事業所では、過去におきた利用者への人権侵害事件を教訓に、決して事件を風化させてはいけないとの強い思いで虐待防止に向けて取り組んでいる。
地域住民と連携し、事業所の機能や専門性を活かした取り組みの再開を期待したい
事業所ではボランティアや実習生、小中学生の体験学習などの受け入れを積極的におこなっている。最近では、近隣の高校生(合唱部やチアリーディング部、フォークソング部)たちの訪問があり、事業所全体で盛り上がった。一方で、地域に向けての取り組みとしては、以前は夏祭りなどに地域住民の参加を促す行事も多かったが、新型コロナウィルス感染症の発症を境に、住民参加の取り組みは実施できていない。地域の一員として地域住民と連携しながら、事業所の機能や専門性を活かした取り組みの再開を期待したい。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
ヒヤリハットを集計した一覧表を確認し、改善に向けて効率的に取り組んでいる
事業所では、日々の支援の中ではっとしたことや見たこと感じたことを、具体的な場所と内容をチェックできる専用のメモ用紙を使用して、誰でもすぐに提出できるようにしている。提出されたヒヤリハットの内容は相談員がその危険度を数値化して分類し、集計したものを一覧表にして皆に周知し、重大と思われるものは事故対策委員会にて報告している。集計した一覧表を確認することで、事業所におけるヒヤリハットの傾向性を把握することができ、注意すべき視点が見えるようになり、改善に向けて効率よく取り組むことができるようになった。
事業継続計画(BCP)に事業所としての基本方針や優先事項の評価等を明記している
自然災害時と感染症等発生時における事業継続計画(BCP)は苑全体で策定し、事業所としてのBCPの基本方針や優先事項の評価等を明記している。職員を対象に時期を定めて研修をおこないBCPの概念や重要性を周知し、感染症などに関する研修に参加して情報を共有している。また、自衛消防審査会に出場したりするほか、BCPの実効性を確保するために、毎年1回以上進捗状況や問題点をチェックし、必要に応じてBCPの見直しをおこなっている。
個人情報については法人の個人情報保護規程に沿って適切に収集し管理している
事業所が扱う個人情報については、法人の個人情報保護規程に沿って適切に収集し管理することを、職員や実習生などに説明をおこない誓約書などの書面にて同意を得ている。利用者・家族に対しては、利用契約書に個人情報の保護について記載し、重要事項説明書にて写真の使用に関して可否をとっている。取得した情報はパソコンによるデータ保管と紙ベースにて整理、管理している。使用する支援システムでは、職員一人ひとりに番号を割りふり、情報によってアクセス権限を設けて情報を取り扱うよう図っている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
個人の習熟度に合わせた研修計画を作成し、職員の育成に取り組んでいる
事業所では、職歴が10年以上の職員と1年未満の職員が半々という状況のため、個人個人の習熟度に合わせた研修計画を作成し、職員の育成に取り組んでいる。施設内研修はWeb研修として受講しやすくし、資格取得のための授業料および受験料の補助をおこなうなどのサポートをしている。参加した研修については職員会議で発表し、研修報告書にまとめたものを皆で回覧して共有化している。研修への参加は、エビデンスに基づく介護を学び、視野を広くする機会につながると期待されており、研修への参加が確保できるよう更なる業務の見直しを図っている。
人材の確保に関して職員の定着を目指し、安心して働ける職場づくりに取り組んでいる
人材の確保に関しては、現在事業所の必要人数は足りているものの職員の定着率が低いため、安定的な人員配置ができるよう職員の定着を目指し、様々な取り組みをおこなっている。事業所に入職する介護未経験の職員は、介護に関する知識が乏しく対人援助に関して強い不安感を抱えている。そのため、以前よりも手厚い研修期間を設け、さらに「デイサービス職員として」というマニュアルを作成し、一人で悩まない、何度同じ質問しても大丈夫などわかりやすく説明して、初めて介護職に就く人にも安心して働ける職場づくりを目指している。
職場環境改善として、定時帰宅の促進を目指し残業時間を減らすよう取り組んでいる
事業所では職場環境改善の取り組みを事業目標の一つに挙げており、特に定時帰宅の促進を目指し、残業時間を減らす取り組みをおこなっている。明日に回せるものは明日にするよう伝え、これまで業務後におこなっていた日々の記録や行事の準備などは、業務時間内でおこなえるよう職員配置を工夫するようになった。また、上下関係や職種などに関係なく、相互のコミュニケーションを積極的に図ることにも取り組んでおり、職員の自己評価にも「定時で帰ろうという職場の雰囲気はうれしい」「連携が取れている」などの意見が見られた。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
事業所の収支状況を改善することが、さくら苑全体の収支状況の改善・プラスαにつながるとして、収支状況の改善を目指した。
事業所では稼働率の目標値を65%以上(1日当たり23人)に設定し、居宅介護事業所へ利用可能な空き情報を積極的に伝えるなどした。また、日用品や光熱水費の節減、委託業務内容の見直しや代替などおこなうことで支出の抑制を図った。
運営会議で月単位での達成状況を確認し、未達成については更なる取り組みをおこなった。
しかし、令和5年度のさくら苑全体の収支をみると、特養会計のプラス分を通所部門のマイナスが相殺する結果となり、全体の収支の改善にはつながらなかった。
今後も持続可能な安定した継続的な事業運営を引き続き重点課題とし、そのために同様に財務状況の改善、事業所単位での収支黒字を目指すこととしている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所では収支状況の改善を目指し、稼働率の目標値を定め日々の利用者確保に努めた。また無駄な支出の点検、見直しをすることで支出の抑制を図るなど様々な取り組みをおこなった。結果としては事業所の収支の改善には至らなかったが、今後も引き続き収支の改善を目指すとした。
しかし、介護報酬改定により収入改善の見込みは薄く、市内に多くの通所介護事業所があり利用者確保は非常に困難な状況である。また、建物設備の老朽化に伴う維持費用が新たな支出の課題になるなど、事業所を取り巻く環境は極めて厳しい状況ではあるが、事業所は収支の改善のためとして、安易な人件費削減や事業費・事務費を削減することは、サービスの低下や職員の疲弊につながるとして否定的である。
今後も地道で着実な取り組みとして、居宅介護支援事業所や地域包括支援センターへの定期訪問や広報活動、利用者ニーズに合わせた日程調整や入浴希望の利用者増加に伴い午後の入浴を可能にするなど、利用者の意向に沿ったサービス提供を実践している事業所の取り組みを今後も期待したい。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
介護人材確保が困難な状況から、短時間労働など多様な働き方を含め、資格・経験にこだわらない採用活動を進めることを目標とした。
近隣住民からの応募につながるよう、敷地内の掲示板に求人広告を貼り、無資格・未経験者の応募も可能としている。また介護職員就業促進事業についても施設外にポスターを貼り周知し、採用につなげてきた。
一般採用については、法人事務局を主体とした採用活動も継続しておこなった。
結果として、採用があっても短期間での退職となり、継続的な人員確保にはつながらなかった。また、職員紹介会社からの採用が主流となっており、紹介手数料が想定年収の20~30%となっており、人材確保の困難さに加えて財務の負担にもなっている現状がある。
今後の方向性としては、引き続き更なる人材確保が重要な課題と捉えている。
資格・経験にこだわらずに採用活動をおこなったが、介護に適さない人の応募もあり、法人の理念でもある“福祉の心”を持った介護職員の採用となるようにしていきたいと考えている。また新たな採用ツールの開拓と離職者を減らす取り組みが必要な状況であると捉えている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所では人材の確保に関しては、現在事業所の必要人数は足りているものの職員の定着率が低いため、安定的な人員配置ができるよう短時間労働など多様な働き方を含め、資格・経験にこだわらない採用活動を進めることを目標とした。
しかし結果として、事業所が求める人材の確保にはつながらず、今後は離職者を減らす取り組みが必要と捉えている。
事業所では介護未経験者の入職も多く、初めて介護職に就く人の不安感を解消できるよう手厚い研修やマニュアルを作成するなど、入職者が安心して働ける職場づくりに取り組もうとしており、引き続き今後の取り組みを期待したい。
サービス分析結果
【講評】
法人全体の情報発信とともに、関係機関と顔の見える関係作りを図っている
法人の作成したパンフレットは経営理念とともに、自然豊かな周辺環境を写真で伝えているが、特養の紹介が中心となっている。そこで事業所ではデイサービス独自のパンフレットを作成し、プログラム活動を楽しむ利用者の写真を掲載して、提供しているサービスを分かりやすく紹介している。さらに事業所では、相談員が毎月、居宅介護支援事業所等に直接足を運び実績報告書を届けて、利用者の様子や利用受け入れに関する空き情報を伝えるなど、関係機関と顔の見える関係作りを図っている。
事業所独自のパンフレットは、写真を使って見やすくわかりやすいデザインになっている
事業所独自のパフレットは、A4版で事業所名と同じ、桜色を基調としたカラー印刷で手作りで作成さている。文字やデザインは大きく、写真をふんだんに使って、高齢者にも見やすいものになっている。このパンフレットには、リハビリの様子や季節のイベント、歌や音楽による様々な年代とのふれあいの様子、趣味活動、入浴や食事の内容が盛り沢山の写真で紹介されている。また、朝の送迎から帰りまでの一日の主な活動の流れの他、利用にかかる費用を明示し、QRコードによりホームページにもつながり、事業所の様子ががよくわかる資料になっている。
見学希望者にはプログラムが見学できる時間を提案し、体験も受け入れている
見学希望者には、相談員と機能訓練指導員が希望者の意向に沿って日時等を調整して実施するなど迅速に対応している。見学の時間は希望に沿って受け入れることを基本にしているが、事業所でおこなっているプログラムを体験してもらえるような時間の見学も提案している。また、実際の見学では、希望者には、ゲーム等のプログラムに参加して体験できるような対応もおこない、安心して利用できるように働きかけをしている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
契約時に利用希望者への説明を十分におこない、同意の上で契約を結んでいる
利用者との契約時には、事業所の相談員と担当のケアマネジャーが利用者の自宅に伺って、事業所のサービス内容などの説明をおこなうとともに、利用者の状況や利用者・家族からの要望などを把握し、「通所介護フェースシート」に記録して保管管理している。また、契約に際しては、契約書や重要事項説明書、プログラム内容や費用が記載されているパンフレットのほかに、「持ち物のしおり」「行事予定表」「献立表」「お迎え時間のお知らせ」などの説明書類を用意し、十分に理解してもらった上で契約するようにしている。
利用開始の際には、不安を感じないように様々な配慮をしている
利用開始の際には、利用者が不安やストレスを感じないように配慮して接している。受け入れにあたっては、相談員が契約時に利用者のADLや生活状況等を把握して記載された「通所介護フェイスシート」を職員全員に周知して、利用者が安心して利用できるように態勢を整えている。また、事前に了解のうえ、写真を撮って送迎時に顔がわかるように準備している。初回時は特に一日の流れを説明し笑顔を絶やさず、困ったら声をかけてほしいと伝え、ポツンとならないように座席にも配慮して、事業所の雰囲気に馴染んでもらえるように気配りしている。
共通のプログラムに加えて利用者の仕事や趣味等を踏まえた個別の支援をおこなっている
利用者の自宅での生活状況を踏まえた支援をおこなっている。例えば、包丁研ぎの仕事をしていた利用者には、2か月に1度事業所の包丁を研いでもらい、料理のプログラムの際に包丁を活用ている。また、自宅では脳トレをやっているので、デイサービスでは別のことをやってもらいたいという家族の要望に応えて、利用時には他の利用者と話したり、体を動かしたりするように働きかけている。事業所では、このように共通のプログラムに加えて、個人のこれまでの仕事や自宅での生活に配慮した支援に努めている。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
居宅介護支援事業所からの情報とケアプランをもとに、通所介護計画を作成している
担当のケアマネジャーからの情報提供とケアプランをもとに、事業所では通所介護計画書(以下「介護計画」)を作成している。作成にあたっては、相談員が本人や家族から十分に話を聞き、要望や希望を計画書に盛り込んでいる。状態の変化や短期目標の見直し等に合わせて、相談員が介護職や看護職、機能訓練指導員とともに計画の見直しおこなっている。作成した計画は本人に説明してサインをもらい、本人からのサインが難しい場合は、自宅に伺い家族に説明の上、同意を得ている。
介護計画をふまえた支援や記録の工夫に期待したい
利用者一人ひとりに関する日々の状態の変化や対応については、職員連絡帳やケース記録に記載され、情報共有が図られている。それらの記録には、介護職員が利用者に関わる場面での気づきが記載されているほか、相談員や看護職員、機能訓練指導員の各専門職の視点が記載されている。また、家庭との連絡帳に記載されていた家族からのコメントやヒヤリハットの事案も盛り込まれて、職員に周知されている。今後はさらに、日々の関わりやその記録が介護計画と連動するような工夫や取り組みを期待したい。
朝礼や職員会議、インカムにより情報共有を図っているがさらなる周知徹底が求められる
職員間の情報共有については、毎日の朝礼や夕礼に利用者や家族についての留意事項等を報告し合い、職員会議でも確認して、支援の充実に努めている。また、職員用の連絡帳により申し送りをしている。さらに、インカムを活用し、同時に複数の職員が相互に情報共有することにより、送迎時の変更や日中の利用者への対応についても、迅速にすすめられている。しかし、それでも変則勤務等で、情報の共有に齟齬が生じることがある。利用者・家族との信頼関係や介護目的の達成に向けて、情報共有のさらなる周知徹底が望まれる。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画を利用者にわかりやすく説明し、同意を得ている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.通所介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援している
- 通所介護計画に基づいて支援を行っている
- 利用者が望む生活像に基づき、日常生活において利用者自身が選択、判断できるよう支援を行っている
- 利用者の支援は、さまざまな機関や職種が連携をとって、支援を行っている
【講評】
介護計画に基づいて利用者の意思や意向を尊重しながら支援がおこなわれている
介護計画書は、利用者の意思や意向を尊重して作成されている。その内容は、アセスメントを通じて見つかった生活への課題や問題点、デイサービスでは具体的にどのようなことに留意して対応するか、などが記載されている。支援のプロセスでは、定期的にその達成の度合いについて、「達成」、「一部達成」、「未達成」の3段階で評価をして、モニタリングをおこない継続した支援がなされている。
利用者には多様な活動の場を提供し、参加は自己選択・自己決定を尊重している
利用者が選択できる活動は趣味活動として位置付け、「お好きな活動を選んで、自由な取り組み」をと説明している。主に午前中に書道や塗り絵、手作業、小物創作、編み物等、様々な活動の場を提供して、自由に選択できる仕組みをとっている。午後は、体操やゲームなどの体を動かす活動を用意している。事業所では、ボランテイアの協力によりフラワーアレンジメントや将棋などの活動も取り入れ、利用者の希望に応じた多彩な活動が展開されている。
事業所内の他職種や関係機関とも連携を取りながら支援をすすめている
事業所では、介護職員や看護職員,機能訓練指導員が連携を取りながら、利用者一人ひとりの支援にあたっている。夕礼では看護師を中心として申し送りをおこない、利用者の健康に関する情報を漏らすことなく密に把握することができている。利用者の状態の変化については、家族や担当のケアマネジャー、地域包括支援センターに報告し、情報を共有しながら支援をすすめている。また、特に退院したばかりの方に対しては、相談員が家庭を訪問するなどして対応や留意点を確認して職員全体に周知している。
2.利用者一人ひとりの状況に応じて生活上で必要な支援を行っている
- 【食事の提供を行っている事業所のみ】
利用者の状況に応じて、食事時間が楽しくなるよう工夫している - 【入浴介助体制のある事業所のみ】
利用者の状況に応じて、入浴方法を検討し介助を行っている - 排泄介助が必要な利用者に対して、一人ひとりに応じた誘導や排泄介助を行っている
- 利用者の心身の状況や家族の状況に応じて、安全に配慮した送迎方法を検討し対応している
【講評】
行事食や郷土料理等の食事を通して、食の楽しみを提供している
食事は、利用者からの希望もふまえて、毎月の給食献立会議を通して、食についての興味を持ってもらえるような工夫をしている。季節行事に合わせた行事食や郷土料理、調理師メニュー等のイべント食をおこなうとともに、土鍋炊き込みご飯、焼き餃子、そうめん流し、スイカ割りなどの食につながるイベントをおこなっている。また、栄養士による聞き取りや、副菜は魚にするか肉にするかなどの選択食も用意されている。座席は指定せずに自由に着席して楽しんで過ごしてもらえるように対応している。
入浴は利用者の状況に合わせて、チェア浴か介助浴をおこなっている
入浴にあたっては、看護師によるバイタルチェックにより可否の判断をしている。入浴の方法は、本人の意向や身体的な状態を踏まえてチェア浴と介助浴の2つの方法でおこなっている。入浴の際には皮膚の状態等を観察し、介護職と看護職が連携して健康状態を把握している。個別の声かけにより誘導しているが、入りたくない人には無理強いせずに清拭や陰部洗浄、足浴等で清潔保持に努めている。また、同性介助に配慮しておこなうほか、肌を人に見られたくないという人にはバスタオルを巻いたまま身体を洗うなど、本人の羞恥心に配慮した支援をしている。
排泄介助が必要な利用者には、本人の状態やタイミングを計りながら介助している
排泄介助を必要としている利用者には本人の状態により、来所後や帰宅前、入浴時、食事前後に声かけ・誘導する人、自分のタイミングで行くが介助の必要な人、排便時の把握が必要な人など、タイミングを計りながら一人ひとりに応じて介助をおこなっている。トイレ誘導は、「誘導はトイレまでお連れしてください。声かけではありません」を合言葉として職員に注意を促しながら支援している。同性介助を必要とする時には、職員同士で声をかけて掛け合い、連携して対応している。
3.利用者の健康を維持するための支援を行っている
- 利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている
- 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などのしくみを整えている
- 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、速やかに対応できる体制を整えている
【講評】
看護師は利用者の状態把握に努め健康管理をおこなっている
利用者の健康管理について、看護師は利用者がさくら苑到着後にバイタルチェックをおこない、体温、血圧、脈拍を曜日ごとに一覧表で管理している。バイタルチェックの再検判断基準を設けて、基準値以上の場合には、時間をおいて再度計り直し、利用者の状態把握に努めている。状態が不安定な場合は、家族やケアマネジャーに連絡帳や電話等で報告している。夕礼では看護師が中心に申し送りをおこない、把握した利用者の健康状態について職員への周知に努めている。
服薬管理はダブルチェックでおこない、誤薬のないように努めている
服薬管理は、利用者ごとに服薬の内容をまとめた「内服薬一覧」と照合しながらおこなっている。与薬は必ず職員がダブルチェックでおこない、服薬管理表にサインをする仕組みで、誤薬防止と服薬確認に努めている。薬の内容が変更した場合には、速やかに最新の情報提供をお願いし、適切な服薬がおこなえるように働きかけている。
利用者に体調変化があった時には、速やかに対応する仕組みを整えている
利用者の体調に異変が生じた時には、看護師が状態を観察し、緊急性を判断して、緊急連絡先となっている家族に連絡し、緊急性がある場合には救急車を要請する旨を家族に伝え、救急車には看護師か相談員が同乗し、利用者に同行して支援をする仕組みを整えている。今後は、看護師が必要に応じて家族とコミュニケーションをとることで、日頃からの健康に関する相談や適切な服薬管理のサポートへとつなげていきたいと考えている。
4.利用者の生活機能の維持・改善を目的とした機能訓練サービスを工夫し実施している
- 機能訓練が必要な利用者に対しては一人ひとりに応じたプログラムを作成し、評価・見直しをしている
- 機能訓練指導員等の指導のもと、介護職員が活動の場で活かしている
- レクリエーションや趣味活動に機能訓練の要素を取り入れるなど、生活機能の維持や改善に向けた取り組みを行っている
- 福祉用具等は定期的に使用状況の確認をし、必要に応じて対処をしている
【講評】
ニーズに応じて個別機能訓練計画を作成して、実施・見直しを図っている
利用者希望者のニーズに応じて、個別機能訓練をおこなっている。訓練計画書の作成にあったは、機能訓練指導員が本人の健康状態を把握し、ADLを評価して、一人ひとりに応じたプログラムを作成している。その内容は、職員連絡帳や朝礼・夕礼で職員に周知して、情報の共有を図っている。計画は3ヶ月毎に見直しをしている。その際は利用者の自宅を訪問し、家での生活の様子や段差などの状況を把握することで、生活の支援につながるような計画の見直しとなっている。利用者調査でも、訓練のおかげで自宅での生活でも助けられているとの声が聞かれた。
機能訓練指導員の指導もとに、集団体操やレクリエーションがおこなわれている
機能訓練指導員を中心に、介護職員や看護職員が連携して、集団体操やレクリエーションをおこなっている。午前中の健康体操では、手や足、首の運動をおこない、午後は市民が考案したゆうゆう体操をおこなっている。これらは、自宅での手洗いや入浴の際の立位保持に役立つように意識しておこなわれている。午後のレクリエーションでは、テーブルゲームやボール遊び、玉入れなどを楽しみながら身体を動かし、肩など身体の強化につなげ、機能能訓練指導員や介護・看護職員が連携して利用者支援にあたっている。
利用者が使用する福祉用具等は、使用する前に機能訓練指導員が点検・確認をしている
利用者が使用する福祉用具等は、機能訓練開始前に機能訓練指導員が点検・確認してから使用している。また、リハビリのための機能訓練で使用するエアロバイクやプーリー(滑車を用いた運動器具)、平行棒、通所用に貸し出している車椅子等は、開始前に機能訓練指導員が点検している。利用者所有の車椅子や杖、シルバーカー等は不具合や高さの調整を含めて、機能訓練指導員が必要に応じて点検・確認し助言をしている。
5.利用者の主体性を尊重し、快適に過ごせるような取り組みを行っている
- 利用者が他の利用者と快適な関係をもちながら生活することができるよう支援を行っている
- 利用者の状況に応じて、多様な活動ができるよう支援を行っている
- 利用者が落ち着いて生活できるような支援を行っている
- 事業所内は、利用者の安全性や快適性に配慮したものとなっている
【講評】
利用者同士が良好な関係が保てるように支援している
安心して過ごせる場所の提供は利用者同士の関係や場の雰囲気づくりには大変重要である。例えば、昼食時の座席については本人の希望に添いながら誘導している。将棋好きな人同士が近くに座ってもらうことや、片まひで歩行器を使用している利用者の席は、すぐに歩行器が動かせるの置く位置に配慮するなど、他の利用者との良好な関係や過ごしやすい環境づくりに心がけている。また、誕生日の利用者には、写真付きのお祝いカードを作成して、利用者間で祝福し快い居場所の共有を演出している。
利用者が主体的に選択し活動する場を提供している
事業所では、編み物や小物作り、塗り絵などの趣味活動や身体を動かすレクリエーション、頭を使うゲームなどの楽しみの時間を提供している。また、うどんやカレー作りなど、利用者と一緒に調理し、食べる楽しみを作るなどの取り組みも始めている。さらに、ボランティアの協力により、ギターやハーモニカ・オカリナ演奏、大道芸、ピアノ演奏、ウクレレ、コーラス、フラダンス、フラワーアレンジメント、書道、将棋等、多彩な活動を用意し利用者の笑顔や楽しみにつながっている。
ソファや静養ができるベッドを設置し、落ち着いて過ごせる環境を整えている
事業所では、利用者が自分でいつでも自由にお茶が飲めるように、お茶のタンクを用意している。このタンクは温水と冷水の両方で対応ができるので、季節を問わず利用できる。また、活動スペース内にソファを置き、いつでもくつろげるようにしている。利用者が疲れた時や昼食後に横になりたい方には、静養できるようにベッドを設置している。事業所内は、利用者が安心して落ち着いて過ごせるように環境を整えている。帰宅便を待つ間の過ごし方については、持て余している人もあり、回想法等の工夫も見られるが、さらに良い時間の持ち方を模索している。
6.事業所と家族との交流・連携を図っている
- 利用者のサービス提供時の様子や家庭での普段の様子を家族と情報交換し、共有している
- 家族の状況に配慮し、相談対応やアドバイスを行っている
【講評】
家庭との連絡帳で活動状況や家庭内の状況について情報を交換し共有している
連絡帳では、職員からの連絡事項として、事業所ではどのような活動に参加されて、どのような様子だったかを伝え、通所時の健康状態や入浴、食事、排泄の状況等をお知らせしている。この連絡帳には家庭での生活状況を記載してもらう欄があり、家庭からの連絡事項や体調の変化等を記載してもらうようにしている。連絡帳を通して、家族と情報の交換を図りながら、情報を共有して利用者の支援に活かしている。また送迎時にも一日の様子を家族に伝えており、その際の一言、二言が嬉しく思うとの利用者調査での家族からの声が聞かれた。
毎月「さくら新聞」を発行し、写真入りで活動の様子を家族に伝えている
家族参加でおこなわれていた、夏祭りや敬老会などの行事がコロナ禍以降難しくなり、家族に事業所を知ってもらう機会が少なくなっている。そのため、事業所では毎月「さくら新聞」発行し、運動会などのイベントやカレー作りの様子等を、写真をふんだんに盛り込んだカラー印刷などで作成し、事業所での活動の状況を家族に知らせることにより、家族の安心感にもつながっている。また、担当のケアマネジャーにも送り、情報の共有を図りながら、連携して利用者の支援をおこなう上での一助となり、支援力のアップにつながっている。
7.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域のさまざまな機関や職種と協働し、地域の情報を収集して利用者の状況に応じた提供をしている
- 利用者が地域のさまざまな資源を利用する機会を設けている
- 利用者が職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
保育園児の訪問を通して子どもたちとの交流の機会を設けている
近隣の保育園児が事業所を訪問して、利用者と一緒にゲームなどを楽しむ機会を設けている。この関係は、訪問してくれた保育園児が卒園して小学校に入学する時に、事業所にあいさつに来てくれるほどのつながりになっている。事業所では、このように地域の子どもたちと様々な交流の機会を設けていきたいと考えている。
ボランティアや第三者委員の受け入れにより、様々な人と交流する機会を確保している
事業所では制度上、外出行事が困難なことから、ボランティアや第三者委員を受け入れることで、利用者が職員以外の人と交流する機会を設け、地域とのつながりを深めている。地域のボランティアには、趣味活動の書道やフラワーアレンジメント、編み物のほか、傾聴ボラ、ダンスやギター・ピアノ演奏などの様々分野からの協力を得ている。また、第三者委員には定期的に訪問して話を聞いてもらっている。今後事業所では、ボランティアを幅広く積極的に受け入れて地域との関わりを深め、さらに利用者の潤いのある活動につなげていきたいと考えている。
【講評】
個人情報保護について利用者・家族に理解と同意を得、プライバシー保護にも努めている
法人は「個人情報保護規程」を定め、個人情報の取り扱いについて利用範囲を規定している。利用者の写真を広報誌やホームぺージなどで使う場合もあるので、その利用の可否について契約時に意思確認するとともに、「個人情報のお取り扱いに関する同意書」により同意を得ている。仲の良い利用者同士であっても、入院等の体調変化に関する情報の管理は、言い方に工夫をするなどして、守秘義務を厳守している。また、全職員を対象に、毎年計画的にプライバシー保護に関する研修をおこない、一人ひとりのプライバシーに配慮したサービス提供に努めている。
利用者の羞恥心に配慮した支援をおこなっている
トイレ介助や入浴介助に関しては、利用者の羞恥心に配慮した支援をおこなっている。女性の利用者については、女性職員が対応して同性介助をおこなっている。肌を見せることを嫌がる利用者には、肌を見せないようにバスタオルを巻いたまま体を洗うこともある。介助浴は浴槽が二つあるため、パーテーションを使用して仕切りをしている。また、排泄介助への声掛けは、周りを気遣い小声で対応するようにしている。車いすトイレは、ドアを開けると丸見えになるため、トイレ内に後からカーテンを設置するなど利用者の立場に立った配慮を心がけている。
自由に発言ができる雰囲気作りを心がけ、利用者の意思を尊重した支援に努めている
事業所は、個人の意思を尊重した対応に心がけ、自由な発言ができる雰囲気作りに努めている。帰宅時の待ち時間には、利用者がやりたいことを出し合い、レクリエーションや回想法をおこなったり、話を聞く機会となっている。入浴についても、入りたくないという人には、臨機応変に清拭や陰部洗浄、足浴等の対応をおこなっている。自宅では午後いつも昼寝をしている人には、無理やりプログラムへの誘いは控えるなど、個人の意思や生活習慣にも配慮し個別に対応するなどを心がけている。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
マニュアル類が整備され適切な利用者支援をおこなっている
利用者支援に関するマニュアルとして、一日のフロアリーダーとしてレクリエーション等の進行役と排泄介助やお茶出し等のキッチン周りを受け持つ職員向けのものがある。これらは、時間軸に沿って業務内容と細かい留意点が書かれている。また入浴介助については、浴室内での支援についての中介助と、脱衣場での着脱や整容に関わる外介助のマニュアルがあり、適切な利用者支援をおこなっている。
定期的にマニュアルの点検、見直しをして必要な改定をおこなっている
マニュアルの見直しについては、毎年3月に内容の確認をして必要な改定をおこなっている。今年度も、レクリエーションと趣味活動の時間を組み替えたことにより、フロアリーダーのマニュアルを改定している。排泄介助や入浴介助のマニュアルについても、改定された日付が記載されており、定期的に点検・見直しをおこなったことが確認できる。ただし、利用者の急変時の手順書や停電時の対応確認書、送迎中の急変・事故対応の確認書や手順書の日付は、いずれも約10年前のままである。点検・確認しているのであれば、その記載が望まれる。
利用者ファーストの視点で、よりよいサービスの提供に努めている
よりよいサービスの提供をめざして、常に利用者からの意見に耳を傾けながら運営をすすめている。趣味活動については、活動内容の種類を多くして自由に選択できるようにしており、またフラワーアレンジメント等、利用者の希望を反映した活動を取り入れてすすめている。また、職員で相談してテーブルの配置を変更した際には、利用者から「テレビが見えない」等の声があがり、すぐに元に戻したということがあった。利用者の声に耳を傾け、利用者ファーストの視点でサービスの提供をすすめている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
事業計画書に法人の経営理念、運営方針とともに事業所のサービス方針を記載している
事業所では、在宅で介護を必要とされる高齢者の尊厳を守り、自立した生活を支援することを目指し、事業計画書に法人の経営理念、運営方針とともに事業所のサービス方針を記載している。フロア内の各所にも理念のポスターを掲示し、ホームページやパンフレットにも明記している。職員には事業計画書を配付し、入職時に説明をおこなっている。利用者、家族に対しては、利用契約書の契約の目的に事業所が大切にしている考えを記載して、利用者、家族に説明し理解が深まるよう取り組んでいる。
運営規程にリーダー層の職務内容を明記し、それぞれの役割と責任を皆に周知している
事業所の運営規程にリーダー層の職務内容を明記し、それぞれの役割と責任を皆に周知している。リーダー層は事業所が目指す「利用者の意思を尊重した自立支援」を特に重視し、日々のサービスや活動につながるよう取り組んでいる。職員会議において、利用者一人ひとりの「できること」を伝え、本人が希望するのかどうか、本人ができることはゆっくりマイペースでやってもらう、先回りして準備や用意をしない、見守りをしながら手は出さないなど支援の基本的な姿勢を伝え、実践できるよう指導している。
重要な案件は法人の事案の決定等に関する規程に基づき協議し決定している
重要な案件は、毎月1回開催される法人全体の事業調整会議や、さくら苑全体(特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、ケアマネジメントセンター)の運営会議等、法人の事案の決定等に関する規程に基づき協議し、決定している。そこでの検討事項や決定事項は各種会議を通じて周知し、会議録を作成してスタッフルームに置き、いつでも閲覧できるようにして、意思決定のプロセスが不透明にならないよう図っている。利用者、家族に対しては配布物や事業所内の掲示物で知らせ、連絡帳を利用して周知している。