評価結果

標準の評価

基本情報

【事業所名称】

サービスセンターやまと苑

【サービス種別】

通所介護【デイサービス】

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)私たちは、地域の人々が、安心して、輝いた人生を実現できるよう、慈悲のこころで支援します。
2)地域の皆様の声をもとに、安心して利用できる福祉の拠点を創造し、地域と共に歩みます。
3)人権・人格尊重し、慈しみと思いやりの心で、一人ひとりを大切にした支援を行います。
4)法令及び社会的規範を遵守し、情報開示を積極的に行い、公正で透明な経営をいたします。

職員に求めている人材像や役割

・利用者の生命を尊重し、利用者はもとより地域社会における福祉の充実に貢献するため、慈悲のこころ適性かつ活力あるサービス
 を提供する。
・利用者がいきいきと自分らしい人生を送ることができるよう、利用者の意思を尊重し、明るく健やかな環境作りに尽くす。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・利用者の名誉と秘密・プライバシーを保護し、利用者が、差別や偏見・虐待を受けることなく、社会の一員として平穏に暮らせるよう支
 援する。
・自己研鑽の励行と地域社会への貢献

全体の評価講評

特によいと思う点

事業を継続していくために人員体制の見直しをおこなっている中で、サービス水準の維持には、職員の協力と業務上の工夫が欠かせない。その中で、お茶の出し方の合理化や清掃業務の手順の見直し、利用者の衣服置き場の変更等、職員が知恵を出し合い省力化をおこなってサービス水準の維持に努めている。職員自己評価でも、「職員間の信頼関係で働きやすい」「全員がお互いを気遣いながら利用者のために努力している」「利用者に楽しんでもらうために助け合う努力を惜しまない」などの声があり、このチームワークが施設を支える力となっている。

施設では機能訓練加算の算定はしていないが、看護師を中心に機能訓練をおこなっている。利用者一人ひとりの状態に応じて訓練内容を決めておこなうように取り組み、実際に車いす介助を必要としていた利用者が歩けるようになるなど効果も出ている。活動の中でも楽しみながら身体を動かすことができるようなプログラムを提供したり、長い施設の廊下を歩くことで歩行、距離が延びるよう床に歩いた距離がわかるよう表記をするなどの工夫をして、職員間で連携をしながら、通所時間を通じて利用者のADLが向上するような取り組みをおこなっている。

施設では胃瘻や経管栄養をおこなっていたり、痰の吸引が必要な利用者など医療的ニーズの高い利用者を積極的に受け入れている。医療的ニーズが高い利用者は、家族の介護量も多くなってしまう傾向があり、日中を通所施設で過ごすことは家族にとってレスパイトにつながっている。急変時には基本的は救急搬送をおこなうが事前に救急医療情報を収集して情報提供をおこなっている。また、機械浴による入浴や1週間を通じて訪問美容を提供するなどADLが低下し入浴や外出が大変になっている利用者の清潔保持にも役立つ取り組みをおこなっている。

さらなる改善が望まれる点

施設の一日の流れに沿って業務やその際の注意点が整理された「一般事業マニュアル」、入浴介助など、サービス提供に関わるマニュアルに加え、災害時対応マニュアルなどのセンター運営に関わるマニュアルが各種作成されている。しかし、職員自己評価でも、日常的にこうしたマニュアルが十分に活用されていない状況が伺われる。サービスの質の標準化や介護事故の防止など、マニュアルに沿った取り組みは重要である。サービス向上に努めてきている中で、そこでの工夫や気づきがマニュアルとして整備されていくことを期待したい。

施設では様々なイベントなどを提供しているが、送迎時間などは座ってテレビを見ている利用者が多く見られる。送迎時間は30分以上待機することもあり利用者からもその時間に対し不満も聞こえる。そのため、一人でも取り組めるプログラムなどを多く準備して利用者が自由に手に取って待ち時間を過ごせるような対応が望まれる。様々なプログラムから自ら選ぶことは利用者の意思決定支援にもつながる。利用者みんなで楽しむプログラムだけでなく、一人でも楽しめるプログラムの充実でより通所が楽しみな時間となることを期待したい。

情報の伝達に関しては、会議、文書、連絡帳、申し送りノート、朝礼等により周知を図っている。研修結果についても、報告書を作成している。ただ、職員自己評価の「重要な決定に関して・・・職員に周知している」では、「そう思わない、分からない」合わせて約89%であり、研修内容の共有についても、「そう思わない、分からない」合わせて約94%である。重要な意思決定の周知や研修内容の共有については、それぞれ大切な事柄であり、会議等で繰り返し丁寧な説明をすることや研修報告の機会を作るなどを含めて、多様な工夫と取り組みが期待される。

事業者が特に力を入れている取り組み

施設ではここ数年、事業目標に「利用者個々のニーズを聞き取り、・・・思いを叶えるサービス提供を実践する」 を挙げており、令和4年・5年の事業計画には、「行動基準」を定めて、⑤として「ご利用者の立場になって考え、『職員都合にならない』よう意識して対応する」を挙げている。利用者の「思いを叶える」サービスの提供を心掛けており、散歩の希望者には、職員が付き添って園庭を歩いたり、塗り絵やパズル等の活動も行っている。さらに利用者の立場にたったサービスが提供出来るように、職員の意識改革の取り組みに力を入れている。

年間を通じてひな祭りや七夕など季節に合わせたレクリエーションを多くおこない、利用者に季節の変化を感じてもらいながら楽しく過ごす取り組みをおこなっている。誕生日会を毎月開催しその月の利用者をみんなでお祝いしたり、指導者を招いて書道や美術サークルの活動をおこない、廊下に作品を展示したり、地域の作品展に参加している。また、写真を見せて食事を選んでもらう選択食や利用者の生活リズムに合わせて送迎時間を調整するなど利用者の主体性を尊重した取り組みをおこなっている。

家族との情報共有を行い、サービス内容に反映させていくことや自宅生活に活かしてもらうため、「連絡帳」を活用している。「職員からの連絡事項」として、当日のプログラム内容や参加状況を伝え、「事業所での様子」では、健康状態や入浴、食事、排泄の状態や配布物の有無などを伝えている。また家族からのコメントや気をつけてほしい点を記載する「ご家庭での生活状況」の欄があり、家族との情報交換の役割を果たす重要なツールとなっている。連絡帳について利用者調査では、記載が丁寧で連絡、連携が迅速で行き届いているとの声も寄せられている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:利用登録者を対象としたアンケート調査を実施した。回答を得た利用者の年齢は、75歳未満が1名、75~80歳未満が4名、80~85歳未満が14名、85~90歳未満が15名、90歳以上が11名、無回答が3名である。性別は男性22名、女性24名、無回答2名である。
  • 調査方法:アンケート方式  
    事業者の協力を得て、利用者全員に事業所と評価機関の依頼状を添えた共通評価項目による調査用紙を配布した。回答は施設内に設置した投函箱(施錠できるもの)に投函してもらい、後日、評価機関が回収した。
  • 有効回答者数/利用者総数:48/64(回答率 75.0% )

事業所に対する総合的な満足度は、「大変満足」27.1%、「満足」56.3%、「どちらともいえない」4.2%、「不満」2.1%、「無回答」10.3%で、「大変不満」は無かった。「大変満足」と「満足」を合わせると83.4%と高い評価を得ている。個別の項目では「はい」の割合が多い項目は、「職員の接遇・態度は適切か」が89.6%、「事業所での過ごし方は個人のペースにあっているか」「けがや体調が悪くなった時の職員の対応は信頼できるか」「不満や要望に対応してくれるか」がそれぞれ85.4%と評価が高い。一方、「外部の窓口に相談できることを伝えてくれたか」については52.1%と他に比べて低い割合となっている。「興味・関心が持てる行事・活動があるか」60.4%で、事業所としてレク活動に力を入れている点からすると、やや意外な感がある。総合的な感想では、職員は良くやってくれる、感じのいい人ばかり、安心しお世話してもらっている、家族が伝えた内容を良く対応してくれる、連絡が行き届いているなどの感謝の声が多く聞かれた一方、リハビリに力を入れてほしいとの声もあった。

アンケート結果

1.利用時の過ごし方は、個人のペースに合っているか

はい 41名 (85%)
どちらともいえない 6名 (13%)
いいえ 1名 (2%)

「はい」が85.4%、「どちらともいえない」が12.6%、「いいえ」が2.1%、「無回答・非該当」は無かった。自由意見は、合っている、送迎・入浴・食事など予定時刻通り、帰りに40分位待つことが無くなるとなお良いなどの声があった。

2.日常生活で必要な介助を受けているか

はい 37名 (77%)
どちらともいえない 2名 (4%)
いいえ 7名 (15%)
無回答・非該当 2名 (4%)

「はい」が77.1%、「どちらともいえない」が4.2%、「いいえ」が14.5%、「無回答・非該当」が4.2%である。自由意見は、食事をいろいろ変えてくれる、手助けに満足しているなどの声があった。

3.利用中に興味・関心が持てる行事や活動があるか

はい 29名 (60%)
どちらともいえない 16名 (33%)
いいえ 3名 (6%)

「はい」が60.4%、「どちらともいえない」が33.3%、「いいえ」が6.3%、「無回答・非該当」は無かった。自由意見は、興味はあるけど自分は何もできないが良くやってくれる、ゲーム・歌・紙芝居、書道・クイズ、機能訓練をしたい、長い廊下を歩きたい、歌が好きで口ずさんでいる、リハビリ、入浴・体操・昼食・おやつなど多数、何よりも職員が優しい声をかけてくれる、歌手や紙芝居・踊りなど専門家のボランティア行事も楽しいなどの声があった。

4.個別の計画に基づいた事業所での活動・機能訓練(体操や運動など)は、在宅生活の継続に役立つか

はい 34名 (71%)
どちらともいえない 6名 (13%)
いいえ 5名 (10%)
無回答・非該当 3名 (6%)

「はい」が70.8%、「どちらともいえない」が12.5%、「いいえ」が10.4%、「無回答・非該当」が6.3%である。自由意見は、生活に役立つと思う、自宅では運動していないので少しでも体を動かせれば良い、大いに役立つ、一人暮らしなのでデイに来ると刺激を受けるなどの意見のほか、体を動かしていないのでリハビリになる運動をした、訓練の先生がいた時はもっと良かったのでまた来てほしいなどの声があった。

5.職員から適切な情報提供・アドバイスを受けているか

はい 34名 (71%)
どちらともいえない 8名 (17%)
いいえ 3名 (6%)
無回答・非該当 3名 (6%)

「はい」が70.8%、「どちらともいえない」が16.6%、「いいえ」が6.3%、「無回答・非該当」が6.3%である。自由意見は、毎回楽しい話をしてくれてうれしい、個人的にも相談にのってもらえるなどの声があった。

6.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 40名 (83%)
どちらともいえない 3名 (6%)
無回答・非該当 5名 (10%)

「はい」が83.3%、「どちらともいえない」が6.3%、「いいえ」はなく、「無回答・非該当」が10.4%である。自由意見は、掃除や手指消毒など完璧で清潔なので気持ちが良いとの声があった。

7.職員の接遇・態度は適切か

はい 43名 (90%)
どちらともいえない 3名 (6%)
無回答・非該当 2名 (4%)

「はい」が89.6%、「どちらともいえない」が6.3%、「いいえ」はなく、「無回答・非該当」が4.1%である。じ由意見は、一日に何回も優しい言葉をかけてくれるのでうれしい、態度や服装はきちんとしているという意見のほかに、一人だけ事務的であいさつしない人がいるという声があった。

8.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 41名 (85%)
どちらともいえない 3名 (6%)
無回答・非該当 4名 (8%)

「はい」が85.4%、「どちらともいえない」が6.3%、「いいえ」はなく、「無回答・非該当」が8.3である。じ由意見は、大いに信頼している、何度も処置してもらったという意見のほか、体が悪くなったことがないから分からないという声があった。

9.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 35名 (73%)
どちらともいえない 4名 (8%)
無回答・非該当 9名 (19%)

「はい」が72.9%、「どちらともいえない」が8.7%、「いいえ」はなく、「無回答・非該当」が18.8%である。自由意見は、利用者に何かあるとすぐに職員間で連絡をとり対応しているのに感服するとの声があった。

10.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 40名 (83%)
どちらともいえない 6名 (13%)
無回答・非該当 2名 (4%)

「はい」が83.3%、「どちらともいえない」が12.5%、「いいえ」はなく、「無回答・非該当」が4.2%である。自由意見は、全職員が優しく対応してくれるという意見と、過保護というか靴は自分で履けるので自立支援をお願いしたいとの声があった。

11.利用者のプライバシーは守られているか

はい 39名 (81%)
どちらともいえない 4名 (8%)
いいえ 1名 (2%)
無回答・非該当 4名 (8%)

「はい」が81.3%、「どちらともいえない」が8.3%、「いいえ」が2.1%、「無回答・非該当」が8.3%である。自由意見は、完全に信頼しているとの声があった。

12.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか

はい 37名 (77%)
どちらともいえない 5名 (10%)
いいえ 2名 (4%)
無回答・非該当 4名 (8%)

「はい」が77.1%、「どちらともいえない」が10.4%、「いいえ」が4.2%、「無回答・非該当」が8.3%である。自由意見は、質疑応答をしながら時間をかけて対応してくれる、以前は訓練士が家庭訪問で説明してくれて分かりやすかったとの声があった。

13.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 36名 (75%)
どちらともいえない 7名 (15%)
いいえ 1名 (2%)
無回答・非該当 4名 (8%)

「はい」が75.0%、「どちらともいえない」が14.6%、「いいえ」が2.1%、「無回答・非該当」が8.3%である。自由意見は、分かりやすかったとの声があった。

14.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 41名 (85%)
どちらともいえない 4名 (8%)
いいえ 2名 (4%)
無回答・非該当 1名 (2%)

「はい」が85.4%、「どちらともいえない」が8.3%、「いいえ」が4.2%、「無回答・非該当」が2.1%である。自由意見は、そう思う、笑顔できちんと対応してもらえるのでうれしいなどの声があった。

15.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 25名 (52%)
どちらともいえない 10名 (21%)
いいえ 4名 (8%)
無回答・非該当 9名 (19%)

「はい」が52.1%、「どちらともいえない」が20.8%、「いいえ」が8.3%、「無回答・非該当」が18.8%である。自由意見は、伝えてくれているので理解しているとの声があった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
経営理念や運営方針などを施設内各所に掲示、事業計画書等にも明示し、周知をしている

法人の経営理念、運営方針は、施設内の各所にパネルに入れ掲示している。事業計画書には、理念、方針に加え職員基本倫理等も掲載し、朝礼で暗唱し職員への周知を図っている。利用者や家族には、契約の説明の際、重要事項説明書にある経営理念、運営方針等を丁寧に説明している。さらに、家族懇談会などでも説明をしている。ただ、職員自己評価では、職員や家族への「理念・方針の理解が深まる取り組みをしている」については、「そう思わない」が一番多く、理念・方針等が今の仕事とどうつながるのかなど、より丁寧な伝え方が必要であると思われる。

施設長は、コロナ禍からの再建に必要な課題実行のため、進むべき方向性を提示している

管理規定4条(職務)で、施設長の職務が規定されており、法人の経営会議、事業調整会議、施設内の運営会議、労働安全衛生委員会、事務会議、食事サービス向上会議等に参加している。また、コロナ禍で、デイサービスの利用者が減り、ボランティアや実習生の参加も一時停止するなど、サービスの中止や変更が続いていた。二年前に施設長に就任し、現在の施設の課題として、「財政赤字の削減、事業の継続」等を挙げている。具体的には、新規利用者拡大のため、午後の入浴受け入れの拡大を検討しているなど、方向性を提示している。

重要事項の決定手順を定め、内容を職員や利用者・家族等に周知している

法人では、「事案の決定等に関する規定」により、決定の手順を定めている。施設内では、運営会議を始めとして13の会議があり、重要な事項は、法人の経営会議、事業調整会議、運営協議会などで検討し、決定事項はパソコン上の「連絡帳」、朝礼、申し送りノート、文書等で職員に周知している。利用者・家族には、懇談会、懇談会新聞等で周知している。また、緊急な案件についてはすぐに伝えている。ただ、職員自己評価では、「重要な決定事項の内容の周知」について、「きちんと知らされていない」との声が複数あるので、さらに丁寧な周知が望まれる。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
利用者及び職員の意向を把握する仕組みがあり、サービス内容の向上に活かしている

利用者等の意向の把握については、連絡帳を通じて情報共有と意向の把握をしている。日々の支援においても、興味・関心チェックシートを活用し、利用者の意向を知り支援に生かしている。職員の意向は、全体会議、運営会議等を通じて、また、年二回の目標設定及び人事考課面接等により把握している。ただ、職員自己評価の「職員の意向を把握・検討している」との設問では、「そう思わない」が55.6%で一番多い。職員の意向をどのように検討し、事業運営に活かしているかの周知をおこなうことが望まれる。

地域の福祉の現状や福祉事業の動向について、情報収集とニーズの把握をしている

施設長は地域の福祉の現状の情報収集については、市の福祉計画作成委員会や社会福祉協議会、消防署対外予防委員会等に参画し、積極的に情報収集に取り組んでいる。福祉事業全体の動向、課題やニーズの把握については、福祉新聞の購読、東京都社会福祉協議会、全国老人施設協議会等への参加により全体の動向や課題やニーズを把握し、それらの情報に基づいて、毎月の運営会議やサービス向上会議で課題を設定、当該年度事業計画の中長期計画に記載し、サービスの実施に取り組んでいる。

施設が目指すことの実現に向け、中長期計画及び単年度計画を作成している

やまと苑(以下、「苑」という)は、特別養護老人ホーム、デイサービス、ケアマネジメント、ホームヘルパーの4つの事業をおこなっている。従って、事業計画は、各施設の独自部分と苑全体の共通部分に分かれており、共通部分の総合計画で、短期計画(1年)、中期計画(2~3年)、長期計画(4~10年)を立てている。それに従い施設の単年度計画では、今年度の重点項目として、1稼働率の向上、2アセスメントに基づく通所介護計画の作成、3サービスの適正化と標準化など(全部で7項目)を挙げ、その実施に取り組んでいる。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
守るべき法・規範・倫理などの周知と、遵守のための取り組みをしている

事業計画の初めに経営理念と運営方針を掲げ、三つの方針の一つに「法令及び社会的規範を遵守し・・・」とあり、「職員基本倫理」の二に「人権の尊重」を挙げている。経営理念と運営方針については、パネルに入れ苑内各所の目につきやすい場所に掲示している。周知については、研修委員会や虐待防止委員会等で検討し、研修計画に取り入れている。コロナ下では、オンラインの研修しかできなかったが、今年度は法人で、対面での「理念・方針や守るべき法・規範・倫理等」の研修を復活した。職員自己評価でも「理解できている」は、約78%である。

第三者委員の訪問相談日を設け、利用者と交流し、その様子を確認している

苦情解決制度については、利用契約書、重要事項説明書に明記して、契約時に利用者や家族に説明し、玄関等に苦情相談窓口を明示している。第三者委員は、年3回施設を訪問し、利用者との交流を通じて、楽しく過ごせているか、不満がないかを確認している。外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることは、利用者調査では52.1%と半数以上が知っている。ただ、施設の職員だけでなく、第三者委員にも相談できる制度の理解のためにも、委員の氏名と電話番号を記載したものを施設内に掲示することが望まれる。

施設の透明性を高めるため、活動内容の公開やボランティア等の受け入れをしている

ホームページやパンフレット、広報誌(てくてくと)等で施設の理念・方針、活動内容などを写真等を多用し、わかりやすく伝えている。さらに、施設独自のリーフレット(A4三つ折り)を作成し、一日の流れ、活動内容、費用等を載せ、配布している。また、利用者の活動の多様化を目指して、書道、コーラス、歌の会等のサークルも、ボランティアの指導で行っている。12月からは、コロナ禍で休止していた「喫茶やまと」もボランティアのサポートで再開出来た。今後近隣の方も利用出来る予定なので、利用者との良い交流の場になることが期待される。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
事故、感染症、災害等のリスクについて、個々に委員会を立ち上げ、適切に対応している

運営会議を中心に、事故対策(リスクマネジメント)、感染症対策、防火管理等の委員会を設置し、対応している。侵入対応として防犯カメラの設置、災害対応は消防計画を作成し、毎月シミュレーション訓練(地震)、近隣自治会合同相互応援訓練、9施設合同相互応援訓練等をおこなっている。さらに、大規模感染症の流行、大規模水害、事業継続についてのBCP(事業継続計画)に基づく、非常時事業継続訓練を年3回おこなっている。また経営環境の変化については、運営委員会で今後の対策(稼働率の向上、超勤の削減等)を検討し、実施につなげている。

事故等が発生した場合は、事故対策(リスクマネジメント)委員会を中心に対応している

事故・怪我等が発生した場合は、「事故・ヒヤリ報告書」に事故等の場所、種類、症状、事故の概要、状況、経過と、その要因、対策を記入し、事故対策(リスクマネジメント)委員会で報告し、検討している。また、大規模災害の場合には、自家発電により館内の照明と消火設備の電源が3時間程度保たれる。さらに、10月の防火管理委員会では、施設と特養の全体の避難訓練の提案があり、月末に実施されることになった。なお、事故等の減少の為、過去3年位の事故・怪我の発生場所について記入した、ヒヤリ・ハットマップの作成が望まれる。

個人情報については、個人情報保護規程、情報管理規程等を作成、適切に管理している。

「個人情報保護法」に基づいて、プライバシーポリシー、個人情報保護規程、文書管理規程、情報公開・開示規程等を作成し、情報管理をしている。また、プライバシーポリシーは施設内の目につく場所に掲示している。利用者には「個人情報のお取り扱いについて」で説明し、同意を得ている。ボランティアや実習生には、誓約書の提出を求めている。情報の管理はパソコンを中心に、役職により使用できるパソコンやパスワードを分けている。さらに、履歴書等個人情報記載の文書については、キャビネットに収納し、カギは事務職が保管して適切に管理している。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
人事考課制度に基づいて、職員のステップアップに取り組んでいる

人事考課規程に基づいて、人事考課表(役職)、目標設定シート(一般職)に記入されたデータをもとに、毎年4・10月は賞与考課、10月は昇給・昇格考課を実施している。人事考課表・目標設定シートには、業務遂行の17評価項目と5段階の評価ランクがあり評価をしている。人事考課の結果は、教育訓練・異動・適正配置及び人事処遇の適正化につなげている。また研修は、法人内・施設内・外部とあるが、コロナ禍ではオンライン研修であった。ただし、職員自己評価で「研修内容を共有化している」は「そう思う」が5.6%で、周知の工夫が望まれる。

就業状況を把握し、安心して働き続けられる職場作りに取り組んでいる

ワークライフバランスを重視し、業務内容の見直しや超勤が月11時間以内を目標にに業務を組み立てている。毎月産業医の指導の下に労働安全衛生委員会を開催し、働きやすい職場環境を整え、ストレスチェックも実施している。職員の意欲と働きがいの向上については、年2回給与明細を渡す際に個人面談を行い、職員の働き方への意向の把握に努めている。施設でも、業務内容の見直しや残業内容の精査を行い、働きやすい職場環境作りに努めている。ただ、職員自己評価で「職員の意識を把握し・・・」に、66.7%が「そう思わない」と答えている。

職員の気付きや工夫について、サービスの質の向上や業務改善に活かしている

施設では、事業継続のための収支状況改善を目指し、人員削減をおこなった。その中で、業務改善の取り組みとして、週2回の「NO残業デー」や、コート類を掛けるハンガー掛けの固定、「インカム」の導入により職員全体の情報共有や対応が迅速になるなど、業務の省力化や職員間の連携がよりスムーズになっている。また、サービスの質の向上については、アートセラピーの実施、看護職員を中心にした生活リハビリの実施によるADLの向上、入浴希望者のニーズに応えるための体制作りなど、職員の気付きや創意工夫を活かした取り組みがおこなわれている。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【課題・目標】サービス時間6~7時間、一日平均26人の利用                                                           【理由】事業継続のため、収支状況の改善(2年続けて約2000万の赤字を出す)                                                           【取り組み】人員削減を優先。利用定員減(35名から30名へ)に伴う退職者8名(常勤2,非常勤6)、送迎車を一台減                                                                              【取り組みの結果】目標の達成ならず                                                                           【振り返り】赤字の削減(2023年度赤字額の半減)、入浴受け入れの拡大                                   

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標が設定されていなかった
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

施設では、2年続けて約2000万の赤字であり・人員削減、・稼働率の向上を目標に挙げて改善に取り組んだが、人員削減を優先し、稼働率の向上は24年度の課題とした。今年度は、定員の見直し(35名から30名に削減)、送迎車の一台削減を行い、人員の削減を継続するとともに、業務内容の見直し(無駄な業務はしない、超勤内容の精査)や、非常勤職員の勤務時間を7.5時間にするなど、赤字削減の取り組みを継続するとともに、新規利用者の獲得のため、入浴サービスの充実に向けた体制作りに取り組むなど、稼働率の改善に取り組んでいる。ただ、職員自己評価には「職員不足」の声が複数あり、職員に対して現在の施設が置かれている経営状況のさらなる周知と理解ヘの取り組みが必要と思われる。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【課題・目標】 大規模修繕①ボイラー改修工事、②エレベーター改修工事 
【理由・背景】建物の老朽化(築26年)によリ、修繕が必要なため。                                                                  【取り組み】①2023年7~10月ボイラー交換工事、②2024年1~3月エレベーター交換工事                                      【取り組みの結果】2023年度内に工事が完了した                                                                  【今後の方向性】2024年度1階空調工事を計画している(経産省補助事業)。また時期は未定だが、今後の修繕計画としては、外壁・配管・2・3階の空調等の改修工事を考えている。社会は省エネ及びSDGsを推進しており、当苑が利用した経産省の補助事業の他にも、都、赤い羽根、競輪、オートレース等の補助事業を利用していきたいと考えている。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

特養に併設する施設は,約26年前に建てられた鉄筋コンクリート三階建ての建物で、設備の老朽化が進行しており、法人では2022年度の事業計画(中期計画)に、2022年度別館空調設備改修、2023年度ボイラー及び貯湯槽改修、エレベーター改修を挙げており、2023年度の中期計画で、ボイラー改修工事、エレベーター改修工事を挙げ実施した。ただ、貯湯槽の改修は保留中である。また、2024年度に1階空調設備改修計画を挙げている。ボイラーの交換、エレベーターの交換は2022年度中に終了した。1階空調設備改修については、2024年度に実施予定である。また、建物全体の大規模修繕に関しては、2024年度の中期計画(2~3年)に、「具体的な計画はないが、築26年が経っており、今後中長期的な計画を立てていく」としている。また、時期は未定だが、今後は貯湯槽・外壁・配管・2.3階の空調の改修工事等を考えている。なお、鉄筋コンクリートの建物の耐用年数は、一般的に50~60年程度といわれているので、今後、長期的な資金計画及び大規模修繕計画の策定が望まれる。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
施設単独のパンフレットを用意し、行政・関係機関等に情報提供している

パンフレットは、行政機関、居宅介護支援事業所等、地域の関係機関をとおして広く情報提供し、社会福祉協議会が主催する福祉祭などのイベントで参加者に配布している。、また、地域の豆腐屋に置いてもらうなど、地域社会とのつながりを活かした情報提供もおこなっている。居宅介護支援事業所には施設から利用者枠の空き情報も伝えているが、日常からケアマネジャーと顔なじみの関係づくりに努めている。必要な時に臨時で施設を利用できることや時間やプログラムを絞ったスポット利用の方法もあることも案内している。

パンフレットは、見やすさや施設の1日の流れがわかるデザインにしている

施設のパフレットは、A4の両面を使って三つ折りになっており、手に取りやすい。文字やデザインは大きく、情報の一覧性にすぐれているため、高齢者にも見やすい。施設のサービス内容も、このパンフレット一枚で、朝の送迎から帰りまで、入浴、食事、活動プログラムなどの一日の流れの他、利用にかかる費用も理解できる。また、午後のプログラムでおこなう趣味活動等のメニューが、豊富に用意されていることや、季節に合わせた行事が用意されていることが確認できる。

見学者希望者にはプログラムが見学できる時間を提案し、体験も受け入れている

見学希望者には、相談員が希望者の意向に沿って日時等を調整して迅速に対応し、希望者があれば施設までの送迎もおこなうようにしている。見学の時間は希望に沿って受け入れるようにしているが、施設で行っているプログラムを体験してもらえるような時間の見学も提案している。また、希望者にはプログラムに参加して体験できるような対応もおこない、安心して利用できるように働きかけをしている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
契約時に利用希望者への説明を十分におこない、同意の上で契約を結んでいる

利用者との契約時には、施設の相談員とケアマネジャーが利用者の自宅に伺って、施設のサービス内容などの説明をおこなうとともに、利用者の状況や利用者・家族からの要望などを把握し、「通所介護フェースシート」に記録して整理している。また、契約に際しては、契約書や重要事項説明書のほかに、「入浴のお知らせ」「行事予定表」「献立表」「訪問美容の案内」「費用一覧」などの説明書類を用意し、十分に理解していただいた上で契約するようにしている。

利用を開始する時に不安を感じないように配慮して関わっている

初めて施設を利用する時は、利用者が不安やストレスを感じることもあるため、普段は施設利用時に座る席は自由にしているが、様子を見て不安そうな利用者には、話し相手になってもらえそうな利用者の隣に誘導するなど、関係性に配慮して席を配置している。また、職員全員が自己紹介をおこない、なるべく早く施設の雰囲気に馴染んでもらえるように気配りしている。受け入れにあたっては、「新規利用者に伴う作業指示書」により、名札やロッカー、連絡帳等の必要備品をチェックして揃え、安心して利用できるように体制を整えている。

利用者の自宅での生活に配慮した支援に努めている

自宅での生活状況を踏まえた支援をおこなっている。例えば、自宅では食事の片付けを自分でおこなっているという利用者には、安全に配慮した上で、下膳の手伝いをお願いしたり、自宅では起きているのが辛く横になっていることが多い利用者には、利用中はできるだけ起きていてもらうように働きかけながら、イスに座ったまま足を上げて座れる台座を準備して、楽な姿勢を維持できるようにするなど、体調に気を配りしながら、自宅での生活に配慮した支援に努めている。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
居宅介護支援事業所からの情報をもとに職員の意見を加え、通所介護計画を作成している

担当のケアマネジャーから情報提供のための書類をもらい、施設ではフェースシート、アセスメントシートを作成している。それらとともに「興味・関心チェックシート」により、本人の希望にもとづき相談員が計画の素案を作成し、職員会議で意見を聞いて通所介護計画の成案としている。作成した計画は本人に説明してサインをもらい、家族にはコピーを渡すようにしているが、本人からのサインが難しい場合は、自宅に伺い説明の上、同意を得ている。

利用者の状態変化や記録に基づいて、計画の見直しにつなげている

利用者の希望や興味、関心、また医療に関する情報などの基本情報はフェースシートにまとめているが、利用者の状況の変化については、日々のケア記録の他、モニタリング表にチェックシートの形式で記録できるようにしている。共有した情報にもとづいて、随時、カンファレンスをおこなっており、職員会議でも意見を聞いて計画の見直しにつなげている。ただ、非常勤職員を含めたセンターのヘルパー会議は、以前は開催していたものの、現在は定期開催しておらず、今後の課題としている。

インカムを活用して、職員間の情報共有を図っている

ハンズフリーで同時に複数の職員が相互に情報共有できるように、職員はインカムを活用している。送迎中でも朝礼の内容を聞くことができ、送迎時に家族から聞いた内容も、すぐに朝礼で情報共有できる。また、入浴介助中でも情報交換できるなど、職員間の連絡が早く、迅速な対応ができている。利用者の様子の変化等、気づいた点は業務日誌に書き込むほか、パソコンシステムに入力して情報共有している。夕礼で報告された利用者の様子は、パソコン上の連絡帳に記録して、夕礼に参加していない職員も翌日確認して共有している。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画を利用者にわかりやすく説明し、同意を得ている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.通所介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援している
  • 通所介護計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者が望む生活像に基づき、日常生活において利用者自身が選択、判断できるよう支援を行っている
  • 利用者の支援は、さまざまな機関や職種が連携をとって、支援を行っている
【講評】
通所介護計画書に基づいて支援をおこなっている

施設では担当者会議にて確認したケアプランに基づき、個別に通所介護計画を作成し、計画に基づいて支援をおこなっている。計画書は本人・家族の希望が記載されており、アセスメントを通じて見つかった生活への課題に対し、目標を設定している。また。サービス内容について個々の具体的な対応は留意点を記入し、定期的に評価をおこない見直しをおこなっている。通所介護計画書は職員間で共有しており、同じ目標に向かって支援がおこなえるように情報共有を図っている。

利用者のやりたい気持ちを大切に支援をしている

興味・関心チェックシートを活用して、利用者の興味のあることを把握して日常の支援に活かしている。利用者のやりたいなあという気持ちを大切に支援をしようと取り組んでおり、利用者の意向を聞き取り、参加を促すようにしている。事前に写真を見せて食べたい食事を選ぶ選択食の機会もあり、日常のプログラムの参加も利用者の意向に沿っておこなっている。しかし、参加しない利用者はテレビを見て過ごすなど選択肢が少なくなっており、自由に使えるパソコンを設置したり、絵手紙を書く、懐かしい映画を見るなど様々なプログラムの提供が望まれる。

関係機関と連携して支援をおこなっている

施設では看護師や介護職が連携して利用者一人ひとりの支援にあたっている。夕礼にて利用者情報の共有を図り必要に応じて利用者支援について検討をおこない、担当のケアマネジャーに状態の変化などを報告したり、支援内容について相談するなど連携を図っている。また機能訓練をおこなう際には、訪問リハビリを利用している場合は情報を共有しながら同じ目標に向かって機能訓練がおこなえるように連携を図って支援している。

2.利用者一人ひとりの状況に応じて生活上で必要な支援を行っている
  • 【食事の提供を行っている事業所のみ】
    利用者の状況に応じて、食事時間が楽しくなるよう工夫している
  • 【入浴介助体制のある事業所のみ】
    利用者の状況に応じて、入浴方法を検討し介助を行っている
  • 排泄介助が必要な利用者に対して、一人ひとりに応じた誘導や排泄介助を行っている
  • 利用者の心身の状況や家族の状況に応じて、安全に配慮した送迎方法を検討し対応している
【講評】
行事食等で食を楽しむ取り組みをおこなっている

食事の提供については利用者の状況に応じて対応をし、献立表を配布している。施設で調理をおこなっているため、利用者の当日の体調により主食をおかゆに変更するなどの対応も迅速におこなうことができている。新年会や節分等には行事食を提供したり、事前に写真を見せて利用者本人の食べたいものを選んでもらう選択食を提供したり、ノンアルコールで飲酒の気分を楽しんでもらう機会を設けている。また、郷土料理を提供することもあり、食を通じて利用者間の会話も弾み、食事が利用者にとって楽しみな時間となるように取り組んでいる。

機械浴の設備で座位保持が難しい利用者にも入浴を提供している

施設では個浴対応の浴槽が二つと横になった状態で入浴ができる機械浴の設備があり、利用者の状態に応じて安心して入浴の機会を提供することができている。入浴時は、脱衣所で待機する際はタオルで身体を隠すようにして羞恥心にも配慮して支援をおこなっている。入浴の際は看護師によりバイタルチェックをおこなっているが、主治医より入浴可能な血圧などの数値を事前に確認し安全に入浴ができるように取り組んでいる。現在入浴を待っている利用者もおり、今後は入浴時間を午後にもおこなうなどの対応を期待したい。

羞恥心に配慮しながら誘導や排泄の支援をおこなっている

排泄の介助が必要な利用者に対しては、周囲に聞こえないように小さい声でトイレ誘導をして羞恥心に配慮しながら支援をおこない、失禁などで衣類を汚してしまったときは施設のりビリパンツを使用し、衣類の貸し出しもおこなっている。ストマやバルーンなどを利用している利用者に対しては看護師が対応し、不安なく排泄の処理ができるように支援をおこなっている。送迎に関しては、3台の車で対応し、利用者の生活習慣などに基づいて送迎時間を設定し、乗車時間は長くても30分以内になるようにルートを工夫している。

3.利用者の健康を維持するための支援を行っている
  • 利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている
  • 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などのしくみを整えている
  • 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、速やかに対応できる体制を整えている
【講評】
医療的ケアが必要な利用者にも対応している

健康管理については看護師を中心に支援をおこなっている。通所すると看護師によりバイタルチェックをおこない、本人の体調に変化がないかを確認し、服薬内容も確認している。施設では経管栄養や痰の吸引など医療行為が必要な利用者も受け入れをおこなっており、家族のレスパイトの時間を提供することができている。痰の吸引が必要な利用者は看護師の近くに席を配置し、皮膚疾患などの処置については訪問看護ステーションの看護師などと連携し、適切な処置をおこなうように心がけている。

ダブルチェックで服薬を管理し誤薬の無いように取り組んでいる

服薬の管理は利用者ごとに服薬の内容を一覧にしたものと持参した薬があっているかを確認し、曜日ごとに作成した薬確認票に看護師、介護職がダブルでチェックし、内容に間違いが無いようにしている。薬を飲む際もきちんと飲み込んだかどうかを確認し、決められたとおりに服薬できるように支援をおこなっている。また、お薬手帳のコピーなどを提出してもらい、現在服薬している内容を確認し、処方内容が変更した場合は再度提出してもらうなど誤薬の無いように取り組んでいる。

救急医療情報を収集して体調不良時にも対応している

利用者の体調変化時は家族や主治医と連携して対応をおこなっている。サービス開始時に救急医療情報のフォーマットに沿って情報を聞き取っている。緊急連絡先を2か所聞き取り、かかりつけ医と現在治療している病気や服薬状況、既往歴を記載するとともに入浴時の目安や感染症についても確認している。急変時は基本的に救急搬送することを家族等に説明し了承を得ると同時に、心臓マッサージや人工呼吸器の装置の希望の有無等、延命措置への対応について意向を確認してその内容に沿って支援をするようにしている。

4.利用者の生活機能の維持・改善を目的とした機能訓練サービスを工夫し実施している
  • 機能訓練が必要な利用者に対しては一人ひとりに応じたプログラムを作成し、評価・見直しをしている
  • 機能訓練指導員等の指導のもと、介護職員が活動の場で活かしている
  • レクリエーションや趣味活動に機能訓練の要素を取り入れるなど、生活機能の維持や改善に向けた取り組みを行っている
  • 福祉用具等は定期的に使用状況の確認をし、必要に応じて対処をしている
【講評】
看護師を中心に個別にプログラムを作成して機能訓練をおこなっている

施設では機能訓練加算の算定はおこなっていないが、機能訓練の機会を提供している。自宅に段差が多い利用者には段差での移動がスムーズにできるように取り組んだりしている。施設の廊下は1往復100mあるが、廊下にメートルを表示し廊下を歩くことで利用者自身が自分の歩いた距離がわかるように工夫をして、通所時間中に利用者自らが取り組めるように配慮をしている。利用者のADLに応じて立ち上がりを平行棒で実施、段差昇降は上り右足、下り左足、歩行器歩行訓練などのプログラムを作成して少しでも自立した生活が送れるように支援をしている。

訪問リハビリと連携して利用者のADL向上に努めている

施設では看護師が機能訓練の指導をおこなっており、生活リハビリに力を入れて取り組むとともに、訪問リハビリの事業所と連携して利用者のADLの向上の支援をおこない、通所時と訪問時に共通の目標を掲げて利用者の自立支援につながるように支援をしている。実際に車いす介助の状態から一人で歩いて移動できるようになった利用者もいる。施設の福祉用具などの備品は定期的に点検をおこない、必要に応じて修理や交換などの対応をしている。

プログラムを通じて身体を動かせる工夫をしている

活動の内容は楽しみながら身体を動かす機会を提供するようになっており、午前中には健康体操や自力体操などの集団体操をおこない、午後の時間では風船バレー、キックパーカーやお手玉投げなどの活動を通じて手や足を動かしてもらうように取り組んでいる。また、運動会を企画して利用者と職員が競技を通じて身体を動かし楽しむ機会を提供した。利用者調査でも身体を動かしたいという希望は多く出ており、今後も活動量が増やせるようなプログラムの提供を継続して利用者のADLの維持・向上につながる取り組みを期待したい。

5.利用者の主体性を尊重し、快適に過ごせるような取り組みを行っている
  • 利用者が他の利用者と快適な関係をもちながら生活することができるよう支援を行っている
  • 利用者の状況に応じて、多様な活動ができるよう支援を行っている
  • 利用者が落ち着いて生活できるような支援を行っている
  • 事業所内は、利用者の安全性や快適性に配慮したものとなっている
【講評】
静養スペースを設置し体調により休養することができている

活動のスペースは横に長い作りになっており、食事等をするスペース、活動をするスペース、機能訓練や休養をするスペースに分けて利用されている。静養スペースは認知症デイサービスと共用だがベットが4つ設置してあり、昼食後の休養を希望する利用者などがゆっくりと体を休めることができるようになっている。施設内の装飾は利用者と職員で一緒に作成して季節に応じて飾りつけを交換し、楽しく過ごせるように工夫をしている。施設内の環境整備は掃除チェック表を活用して定時に確認をして消毒をおこなっている。

喫茶スペースで昼食後ゆっくりと過ごすことができる

施設には喫茶スペースがあり、コロナ禍で営業を中止していたが徐々に営業を再開し、通所利用者は昼食後などに喫茶スペースでコーヒーを飲みながらゆっくりと過ごすことができる。喫茶はボランティアにより営業されており、以前は地域の住民にも開放していた。地域住民に開放することで、利用者の作品を展示し観覧してもらう、利用者と地域との交流の機会を提供する、そして施設を知ってもらうなど様々な効果が期待できる。徐々にボランティアの活動日数が増え、以前のように喫茶スペースが地域住民の交流の場となることが望まれる。

様々な活動を通じて楽しく過ごす取り組みをおこなっている

利用者が全員施設に到着してバイタルチェックをした後に、ホワイトボードを活用して、その日の活動や昼食内容を確認するようにしている。施設では美術サークルや書道サークルなどを指導者を招いて活動したり、見本を見ながらフラワーアレンジメントを楽しんだり、ふれあい歌の会と称して、歌手を招いて歌を楽しむ機会を提供している。また、新年祝賀会、節分会、夏祭り、クリスマス忘年会などの行事をおこない、利用者間の交流を楽しめるよう活動をおこない、誕生日の利用者にはお祝いのカードを作成し利用者間で祝っている。

6.事業所と家族との交流・連携を図っている
  • 利用者のサービス提供時の様子や家庭での普段の様子を家族と情報交換し、共有している
  • 家族の状況に配慮し、相談対応やアドバイスを行っている
【講評】
連絡帳を活用して家族と情報交換、共有をしている

家族との情報共有としては、連絡帳を活用して自宅での様子と活動中の様子を共有するように取り組んでいる。連絡帳は職員からの連絡事項として通所中にどのような活動をおこない、どのように参加されていたかを伝え、事業所での様子として健康状態や入浴、食事、排泄の状態や配布物の有無などを伝えている。ご家庭での生活状況の欄には家族からの連絡事項や体調の変化などを記載してもらうようにしている。家族からの情報は職員間で共有して対応し、利用者調査でも、職員間で連絡を取り合って対応され感服するとの声も挙がっている。

介助方法等を指導するなど必要に応じてアドバイスをしている

家族から相談があった場合は連絡帳等を活用してその都度対応するように心がけている。利用者の状態が低下して、車いすでの移動となった場合には車いす介助の方法を職員が指導したり、口腔ケアをおこなうスポンジの紹介をしたりして、少しでも家族の介護負担が軽減するように支援をおこなっている。利用者調査においても、職員の対応については、きちんと対応してくれると評価も高くなっているが、過度の介助を行わず自立支援に向けた支援を望む声も聞かれる。さらに残存機能を活かした支援に期待したい。

7.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
  • 地域のさまざまな機関や職種と協働し、地域の情報を収集して利用者の状況に応じた提供をしている
  • 利用者が地域のさまざまな資源を利用する機会を設けている
  • 利用者が職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
作品展に活動時に作った作品を展示している

施設は近隣の夏祭りのお囃子の休憩場所になっており、夏祭りの際には施設にてお囃子を実際にやってもらっている。また、地域の福祉祭やみんなの作品展に参加して、通所時の活動の様子を写真で展示したり、活動を通じて作成した松ぼっくりで作ったクリスマスツリーなどの作品を展示して地域の人に鑑賞してもらっている。作品を見てもらえるのは利用者にとっても励みになるので今後も継続して参加すると同時に喫茶の営業時間を拡大し、喫茶スペースに利用者の活動を紹介したり、交流する機会が増えていくことを期待したい。

ボランティアや実習生の受け入れをおこなっている

施設では喫茶スペースや夏祭りなどの行事の際にボランティアを活用し、書道や美術サークルでは指導者を依頼して利用者との交流の機会を提供している。また、近隣の大学の教職課程の一環として介護等体験をおこなう学生を受け入れており世代の違う学生とのおしゃべりなどを楽しんだり、学生がおこなっている活動などを披露してもらい交流する機会となっている。またコロナ禍以前は近隣の保育園児との交流も定期的におこなっており、様々な世代との関わりの機会の一つとして再開を検討している。

【講評】
個人情報保護について利用者・家族に理解と同意を得、プライバシー保護にも努めている

法人は「個人情報保護規程」を定め、個人情報の取り扱いについて利用範囲を規定している。利用者の写真を広報誌やホームぺージなどで使う場合もあるので、その利用の可否について契約書時に意思確認するとともに、「個人情報の取り扱いに関する同意書」により同意を得ている。また、利用者のトイレ介助や入浴介助などを含めた、プライバシーへの配慮を周知徹底するために、毎年計画的に、全職員を対象に、プライバシー保護に関する研修をおこない、一人ひとりのプライバシーに配慮したサービス提供に努めている。

活動プログラムの実施については利用者の意思を尊重し、その声を受け止めている

施設は、利用者の思いを叶えるサービスの提供を目標とし、個人の意思を尊重することに心がけている。活動プログラムのメニューは、利用者一人ひとりの興味・関心チェックシートの内容も等も含め、日々利用者の意向や要望を聞いて対応するようにしている。例えば「おやつにところてんを食べたい」という声に応えたり、「ゲームをやりたい」「散歩に行きたい」など、何々をやりたいという要望を尊重してプログラムを組み実践している。しかし、利用者の声を直接聞く機会である利用者懇談会の定期的な実施ができていないことは課題として認識している。

利用者が日常生活で大事にしている価値観や生活習慣に配慮した支援をおこなっている

利用者には入浴の場面でも先に顔を洗う、体を洗うなど順番が様々で、それぞれの習慣がある。例えば、入浴後、着替えやすいように順番に服を並べておく習慣の人には、本人の意向に合わせて対応している。また、自宅ではいつも美容室に通っていたが、外の美容室に行きづらくなった人には、訪問美容のメニューを用意している。毎月1週間は訪問美容を利用できるようにしているので、施設を利用していれば、どこかの曜日で利用できるようにして、利用者の楽しみや生活習慣などに配慮した支援をおこなうように努めている。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
マニュアルの点検、見直しをする中で、活用されるものへの再編が望まれる

施設では入浴、排泄、食事など、利用者支援に関するマニュアルや一日の業務の流れを示したタイムテーブルなどが整備されている。ただし、職員自己評価では、「マニュアルの定期的な点検や見直し」と「日常的な手引書の活用」について、それぞれ「そう思う」は2割強にとどまり、「そう思わない」「わからない」が7割以上を占めている。普段はパソコンの中に保存され、あまり目にしないという状況にある。利用者の現状に照らして定期的に点検・見直しの機会を持ち、活用しやすいマニュアルに再編することにより業務水準のさらなる向上に期待したい。

業務内容や活動内容などの見直しを図り、サービスの改善を検討している

施設ではサービスの向上を図り、地域のニーズに応えるために、業務内容や活動内容の抜本的な見直しを検討している。その中で自力で立つことが困難な利用者や寝たきりの利用者でも入浴できる機械浴設備を活かして、利用希望者のニーズに応えられるよう入浴介助のタイムテーブルを見直している。また、趣味活動の時間とメニューを増やし、ボランティアの協力を得ながら、利用者の個別の要望に応えて、満足度が高められるような内容を検討している。これらの検討が実を結び、今後の施設の目玉となるような取り組みにつながることを期待したい。

新人職員が自ら成長を確認しながら、安心して働ける仕組みがある

新人研修期間中に、職員として身につける必要がある業務・介助内容について、それぞれ「出来る」「自信がない」「出来ない」の三段階で自己評価し、自分の現状を確認するための「自己チェックシート」が整備されている。その項目は、食事、入浴、排泄、移動などの介助技術を始め、接遇や話し方、組織人としての心構えなど、職員としての基本的姿勢に関わる項目まで含まれている。分からない点は教育担当者からアドバイスをもらい、職員自身が少しずつ理解を深め、段階的に成長しながら自信を持って安心して働ける仕組みとなっている。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2024年9月17日~2025年2月22日

【評価者修了者No】

H1302041,H1002050,H0502029

評価結果のダウンロード

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