評価結果

標準の評価

基本情報

【サービス種別】

訪問介護

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)私たちは、地域の人々が、安心して、輝いた人生を実現できるよう、慈悲のこころで支援します。
2)地域の皆様の声をもとに、安心して利用できる福祉の拠点を創造し、地域と共に歩みます。
3)人権・人格尊重し、慈しみと思いやりの心で、一人ひとりを大切にした支援を行います。
4)法令及び社会的規範を遵守し、情報開示を積極的に行い、公正で透明な経営をいたします。

職員に求めている人材像や役割

・利用者の生命を尊重し、利用者はもとより地域社会における福祉の充実に貢献するため、慈悲のこころ適性かつ活力あるサービスを提供する。
・利用者がいきいきと自分らしい人生を送ることができるよう、利用者の意思を尊重し、明るく健やかな環境作りに尽くす。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・利用者の名誉と秘密・プライバシーを保護し、利用者が、差別や偏見・虐待を受けることなく、社会の一員として平穏に暮らせるよう支援する。
・自己研鑽の励行と地域社会への貢献

全体の評価講評

特によいと思う点

月2回、ヘルパー会議で利用者の状況について細かな部分まで報告しあい、月1回、研修会で職員が一緒に学ぶ機会がある。また、ヘルパーは全員非正規職員であるが、訪問日には毎回事務所に立ち寄り、職員間のコミュニケーションの機会は多い。一人の利用者に対し、代替要員を含めた2~3人体制でサービス提供ができているのも、情報の共有とチームワークの賜物であり、職員自己評価でも「ヘルパー会議や日常的にサ責ヘルパーから利用者の状態変化を報告してくれるので、変化があった時にすぐ報告、相談ができる」とチームワークの良さが伺われる。

サービスの利用にあたっては、利用者の希望する援助内容を細かく聞き取り、一人ひとりの意向に合わせた対応をすることで、安心してサービスが利用できるように努めている。掃除一つでも、掃除機掛け後の掃除機のゴミ袋をその都度捨てるかどうか、トイレ専用の拭き掃除用品をトイレにそのまま流して良いかどうか、風呂掃除の際の浴槽の水滴はすべて拭き取るかどうか、食事の味付けの好み等々、その家々のやり方を確認してすすめている。またヘルパーの性格や特技を考慮し、相性などにも配慮して、コーディネートを図り丁寧な対応に努めている。

訪問介護の現場では、利用者とヘルパー以外の第三者の目が入りにくいため、利用者の安心・安全を守るため、リスクマネジメントに力を入れて取り組んでいる。事故報告があると、サ責が状況を確認し、事故防止策を検討し個別のマニュアルを作成し皆で共有している。また、直接利用者・家族から相談や苦情を受けた場合も、すぐにサービス提供責任者に報告し速やかに対策を検討し解決を進めるよう取り組んでいる。職員自己評価に「報告した事をスピーディに解決の方向に動いてくれるので安心して報告、相談できる」との意見が見られた。

さらなる改善が望まれる点

事業所では地域に暮らす要介護等の高齢者の支援をおこなう中で、利用者や家族から直接地域の中で抱えている不満や問題を聞くことがあり、その中には地域が抱える深刻な問題もあるという。その一つとして、地域のスーパーが閉店したことで多くの高齢者が買い物難民になっており、訪問介護においても生活援助の時間での買い物が困難になり、生協やネット販売を利用することが多くなったという。地域貢献の一つとして、事業所の敷地や機能を活かし移動スーパーの導入を検討するなど、地域の高齢者にとって安心して生活ができる環境づくりを期待したい。

現在事業所では、地域における訪問介護ニーズに応えきれていないことや、当事業所のように要支援利用者に対応する事業所が少ないという地域事情も認識している。そのため、事業所ではスタッフを増員するために採用活動をすすめているが、人材確保は困難な状況が続いている。地域社会における福祉の充実に貢献するという、法人の理念・方針に鑑み、経験豊富な職員がこれまで蓄積されてきた力量を活かして、地域の訪問介護ニーズ応えるためにも、職員体制の強化について更なる取り組みに期待したい。

やまと苑全体の中・長期計画を踏まえ、事業所では短期計画として赤字から黒字化への経営・運営体制構築することを掲げている。具体的な目標として人員配置や採用計画を検討し、人員確保やヘルパーの稼働時間の増加を挙げ、運営会議等で進捗状況を確認し、目標達成に向け取り組んでいる。ヘルパー会議や連絡ノートを活用し絶えず情報を発信し周知を図っているが、ヘルパーの勤務体制やそれぞれの経営や運営に関する意識がまちまちのため、周知徹底のため更なる工夫をして目標達成に取り組まれることを期待したい。

事業者が特に力を入れている取り組み

事業所では、職員育成計画の目標設定シートには、個別の研修計画を記載するようになっており、職員一人ひとりの育成計画の成果を確認し、個人別の研修計画へ反映している。ヘルパー会議を活用し、オンライン動画研修システムを利用し、訪問介護用の研修や車いすのシーティング、食事介助など事業所内研修をおこなっている。また一人ひとりの希望に沿って外部研修に参加できるよう支援している。研修報告は取りまとめ、適宜、会議等で報告している。職員自己評価にも、研修を遅滞なく進めてくれるので良いとの意見がみられた。

事業所では、サービス提供責任者が基本的に毎月の実績報告書を、多くの居宅介護支援事業所や地域包括支援センターに、直接足を運び届けることで、利用者の様子を伝えるだけでなく、関係機関との密な関係作りを図っている。また外出の際に居宅支援事業所等の近くに行った時には、できるだけその事業所に顔を出すことで、地域のイベント情報等を収集して利用者への情報提供にもつなげている。「来てくれるサ責さん」として、顔の見える関係作りをする中で新規の利用者支援依頼を受けることもあり、継続して関係作りに努め連携を図っている。

同じ利用者に支援を提供する職員は、利用者の状況を共有するために密に連絡を取り合って支援を提供するようにしている。さらに、定期的なヘルパー会議にて、利用者の状況を細かく報告しあい、ヘルパー会議録に残している。申し送りノートに、新規利用者サービス提供内容やサービス担当者会議での決定事項等を記載して、確認した職員は押印し、情報を共有している。日報には、職員が当日にサービスを提供する利用者名が記載され情報が共有されている。利用者の情報を職員全員で共有することにより、利用者が安心して地域で暮らす支援ができている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:利用登録者を対象としたアンケート調査を実施した。回答を得た利用者の年齢は、75歳未満が5名、75~80歳未満が2名、80~85歳未満が5名、85~90歳未満が5名、90歳以上が2名、無回答が2名である。性別は男性8名、女性10名、無回答3名である。
  • 調査方法:アンケート方式  
    事業者の協力を得て、利用者全員に事業所と評価機関の依頼状を添えた共通評価項目による調査用紙を配布した。回答は、直接評価機関に送付してもらい回収した。
  • 有効回答者数/利用者総数:21/39(回答率 53.8% )

事業所に対する総合的な満足度は、「大変満足」と「満足」がともに47.6%、「どちらともいえない」4.8%で「不満」「大変不満」は無かった。「大変満足」と「満足」を合わせると95.2%でとても高い評価を得ている。個別の項目でも、11項目のうち9項目で「はい」の割合が90%を超えている。他の2項目も70%、80%以上が「はいと」答えており、すべての項目について高評価である。総合的な感想でも、職員は相談しやすい雰囲気を作ってくれる、助言をしてくれて助かっている、何かあればすぐに動いてくれる、希望通りやってくれるので助かる、家族以上にみてくれている、ヘルパー個々への教育指導がなされていて素晴らしい、安心してお世話になっている等々、感謝の声にあふれている。

アンケート結果

1.安心して、サービスを受けているか

はい 21名 (100%)

「はい」が100%である。自由意見は無かった。

2.ヘルパーが替わる場合も、安定的なサービスになっているか

はい 19名 (90%)
どちらともいえない 2名 (10%)

「はい」が90.5%、「どちらともいえない」が9.5%、「いいえ」と「無回答・非該当」は無かった。自由意見は無かった。

3.事業所やヘルパーは必要な情報提供・相談・助言をしているか

はい 20名 (95%)
どちらともいえない 1名 (5%)

「はい」が95.2%、「どちらともいえない」が4.8%、「いいえ」と「無回答・非該当」は無かった。自由意見は、話は聞いてくれる、介護度によってだと思うとの声があった。

4.ヘルパーの接遇・態度は適切か

はい 19名 (90%)
どちらともいえない 1名 (5%)
無回答・非該当 1名 (5%)

「はい」が90.4%、「どちらともいえない」が4.8%、「いいえ」は無く、「無回答・非該当」が4.8%である。自由意見は、ヘルパーと受ける側のコミュニケーションを考えることはあるとの声があった。

5.病気やけがをした際のヘルパーの対応は信頼できるか

はい 19名 (90%)
どちらともいえない 1名 (5%)
無回答・非該当 1名 (5%)

「はい」が90.4%、「どちらともいえない」が4.8%、「いいえ」は無く、「無回答・非該当」が4.8%である。自由意見は、医療についてはどこまで相談できるか話し合ったことがある、担当医との話によっては他の病院に行くことが多い、今のところだが先のことはどうだろうかなどの声があった。

6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 20名 (95%)
どちらともいえない 1名 (5%)

「はい」が95.2%、「どちらともいえない」が4.8%、「いいえ」と「無回答・非該当」は無かった。自由意見は無かった。

7.利用者のプライバシーは守られているか

はい 20名 (95%)
どちらともいえない 1名 (5%)

「はい」が95.2%、「どちらともいえない」が4.8%、「いいえ」と「無回答・非該当」は無かった。自由意見は無かった。

8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか

はい 19名 (90%)
どちらともいえない 1名 (5%)
いいえ 1名 (5%)

「はい」が90.4%、「どちらともいえない」が4.8%、「いいえ」も4.8%、「無回答・非該当」は無かった。自由意見は無かった。

9.サービス内容や計画に関するヘルパーの説明はわかりやすいか

はい 18名 (86%)
どちらともいえない 2名 (10%)
無回答・非該当 1名 (5%)

「はい」が85.7%、「どちらともいえない」が9.5%、「いいえ」は無く、「無回答・非該当」が4.8%である。自由意見は、包括支援センターに相談してから伝えてもらっているとの声があった。

10.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 19名 (90%)
どちらともいえない 2名 (10%)

「はい」が90.5%、「どちらともいえない」が9.5%、「いいえ」はと「無回答・非該当」は無かった。自由意見は、自分で電話を入れ相談できているとの声があった。

11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 15名 (71%)
どちらともいえない 3名 (14%)
無回答・非該当 3名 (14%)

「はい」が71.4%、「どちらともいえない」が14.3%、「いいえ」は無く、「無回答・非該当」が14.3困ることはない、ヘルパーが良く教育されているので大変良い、続けてほしいとの声があった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
法人理念とともに事業所の基本方針を事業計画書に明記し、毎朝の朝礼で唱和している

事業所では、自宅で暮らす要支援・要介護の高齢者が地域の中で自立した生活を維持継続できるよう、また家族の介護負担が軽減されるよう適切なサービス援助をおこなうことを目指している。法人理念とともに事業所の基本方針を事業計画書に明記し、毎朝の朝礼で必ず唱和するようにしている。しかし、ヘルパーは早朝利用者宅へ直行する場合もあり、朝礼に参加できないことも多いため、事業計画書をヘルパー全員に配布し、また、法人理念や運営方針は大きなパネルにして事業所の玄関や各部屋に掲示しており、常に理念を意識して行動できるようにしている。

サービス提供責任者がリーダーシップを発揮して、職員間の情報共有をおこなっている

事業所は、常勤のサービス提供責任者(以下、「サ責」)1名と非常勤のヘルパー8名で編成されており、日中、ヘルパー同士が顔を合わすことは少ない。そのためヘルパーは1日に必ず事務所に立ち寄るようにしており、職員間の連絡ノートに訪問時の利用者の様子や特記事項を記入し、他のヘルパーの報告内容や事業所からの連絡事項も必ず確認して印を押すようにしている。この連絡ノートを活用して、サ責が中心となり、利用者や家族の状態を皆に共有して、必要なサービスを提供できるよう取り組んでいる。

運営会議では、情報共有や意見交換、重要な案件を検討し、職員に周知している

月1回、やまと苑全体(特別養護老人ホーム、デイサービス、居宅介護支援事業所、訪問介護事業所)でおこなう運営会議では、情報共有や意見交換、重要な案件の検討をおこなっている。運営会議の内容は連絡ノートに記載し確認してもらい、ヘルパー会議でも周知している。ヘルパー会議は月3回、うち2回が職員会議として開催し、1回は研修の時間に充てている。職員会議の内容は個別ケースの情報共有やカンファレンス、マニュアルの見直しなどをおこない職員間の連携を強化できるよう図っている。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
利用者の意向については、訪問時、直接希望や情報を収集しニーズを把握している

利用者の意向については、訪問してサービスを提供する中で直接利用者の希望や情報を収集しニーズを把握するようにしている。利用者の気持ちに変化が見られ、今までの援助内容を変更しなければならないことも多く、そうした時は、すぐにサ責に報告し対応策を検討し、連絡ノートやメールなどを利用して、次回からの援助内容の変更を皆に周知徹底するようにしている。実際に、サービス提供責任者に報告するとスピーディに解決の方向に動いてくれるので安心して相談できるとのヘルパーからの意見も多くみられた。

地域の連絡会等に積極的に参加して地域の情報収集や課題を検討している

事業所では地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを重点目標に掲げており、市内12か所の訪問介護事業所が集まる連絡会「つつじネットワーク」や市内地区別地域ケア会議には積極的に参加して、地域の情報を収集するよう心がけている。「つつじネットワーク」ではサービス提供責任者が参加しており、昨年度は副会長を担い、一人暮らしの認知症高齢者支援のセミナーや医師に向けてヘルパーの仕事内容を周知する勉強会などおこなった。そこで得られた様々な情報は、事業所内の運営会議で情報共有し周知を図っている。

事業所の短期計画の進捗状況は運営会議等で確認し検討している

やまと苑全体の中・長期計画を踏まえ、事業所では短期計画として赤字から黒字化への経営・運営体制構築することを掲げている。具体的な目標として人員配置や採用計画を検討し、人員確保やヘルパーの稼働時間の増加を挙げ、運営会議等で進捗状況を確認し、目標達成に向け取り組んでいる。ヘルパー会議や連絡ノートを活用し絶えず情報を発信し周知を図っているが、ヘルパーの勤務体制やそれぞれの意識がまちまちのため、周知徹底に向け更なる工夫をして目標達成に取り組まれることを期待したい。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
利用者宅に訪問する際の留意点のマニュアルをヘルパーに配布し周知徹底を図っている

法人は、全職員が守るべき行動規範となる「職員基本倫理」を定め、事業計画に記載し、事業所内に掲示して職員に周知を図っている。また、事業所では、利用者宅に訪問する際の留意点として、訪問時の身だしなみ、持ち物リスト、接遇マナー、会話や話し方、言葉使いに関して、具体的に分かりやすくマニュアルにしたものをヘルパーに配布し周知徹底できるよう取り組んでいる。その上で、訪問時には利用者・家族の意思や生活を尊重することを基本とし、利用者が生き生きと地域で自立した生活を送られるよう、利用者に寄り添った支援を心がけている。

苦情解決体制や外部の相談先を利用契約書等に記載し、利用者・家族に説明している

サービス内容に関する相談・苦情に関しては、法人の「利用者からの苦情解決の取り組みに関する実施要綱」を基に、苦情解決体制や外部の相談先を利用契約書、重要事項説明書に記載し、契約時、利用者・家族に伝えている。玄関等には苦情相談窓口を明示し、ヘルパー自身にも苦情とはどういうことかを説明し、日々の援助の中で直接利用者・家族から相談や苦情を受けた場合は、すぐにサ責に報告することとしている。サ責は状況によっては法人の苦情解決委員会に報告し、速やかに対策を検討し解決を進めるよう取り組んでいる。

地域貢献として地域の高齢者にとって安心して生活ができる環境づくりを期待したい

事業所では地域に暮らす要介護等の高齢者の支援をおこなう中で、利用者や家族から直接地域の中で抱えている不満や問題を聞くことがあり、その中には地域が抱える深刻な問題もあるという。その一つとして、地域のスーパーが閉店したことで多くの高齢者が買い物難民になっており、訪問介護においても生活援助の時間での買い物が困難になり、生協やネット販売を利用することが多くなったという。地域貢献の一つとして、事業所の敷地や機能を活かし移動スーパーの導入を検討するなど、地域の高齢者にとって安心して生活ができる環境づくりを期待したい。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
自然災害や感染症発生時における事業継続計画を作成し、定期的に研修をおこなっている

事業所では自然災害時と感染症等発生時において、訪問介護事業所として適切な支援体制を整えるため業務継続計画(BCP)を作成している。BCPは定期的に見直し、全職員を対象に時期を定めて研修をおこないBCPの概念や必要性、感染症などに関する情報を共有している。また大きな地震が起きた場合、地域で暮らす独居の認知症高齢者の避難をどうするか、複数の事業所からサービスを受けている高齢者に対して、どこの事業所が安否確認をするのか等、地域の中で他事業所と連携を図りながら支援体制の検討を進めている。

事故がおこると、すぐに再発防止策を検討し皆で共有、速やかな対応を心がけている

訪問介護の現場では、利用者とヘルパー以外の第三者の目が入りにくいため、リスクマネジメントに力を入れて取り組んでいる。具体的にどういう事象が事故やヒヤリハットの対象となるか「事故・ヒヤリハット報告書記入の定義と分類について」に記載してヘルパーに配布し、事案が起こった時は速やかに報告するよう周知している。実際に事故報告があがると、サ責は状況を確認し事故防止策を検討してマニュアルにして皆で共有している。ヘルパーの知識や技術に不足がみられる場合は、次の訪問からサ責が同行して指導するなど再発防止に努めている。

個人情報の取り扱いについては、利用契約書で説明し同意を得ている

個人情報に関しては法人の個人情報保護規定に則り適切に管理している。また利用者が介護サービスの申し込みをした時点から入手することとなる個人情報に関して、「個人情報のお取り扱いについて」の文書を作成し、ケアプランや訪問介護計画書など必要な書類にどのような個人情報が扱われるのかを明記して、利用契約書と共に利用者に説明し同意を得ている。職員に対しては、入職時や事業所内の研修で周知を図っている。収集した情報はサ責がパソコンに保存し、アクセス権限を設定し管理している。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
目標設定シートを活用して、個人が年度目標を設定し、面接で達成状況を確認している

職員の育成に関しては、法人の人事考課制度に基づき目標設定シートを活用して、個人が年度目標を設定し達成できたかどうかの面接をおこなっている。常勤職員のシートには、業務を細かく分けた小項目に具体的な目標や目標達成方法を記入するようになっており、下半期にそれぞれの達成度合いを面接で確認し、評価結果を踏まえて次年度の給料や昇進等に連動するしくみとなっている。非常勤職員に対しても有期雇用契約職員用の目標設定シートを4月に配布し、年度目標を設定し、契約日数や時間の変更等がなければ契約更新する流れとなっている。

職員一人ひとりの育成計画の成果を確認し、個人別の研修計画へ反映している

事業所では、職員育成計画の目標設定シートには、個別の研修計画を記載するようになっており、職員一人ひとりの育成計画の成果を確認し、個人別の研修計画へ反映している。ヘルパー会議を活用し、オンライン動画研修システムを利用して、訪問介護用の研修や車いすのシーティング、食事介助など事業内研修をおこなっている。また一人ひとりの希望に沿って外部研修に参加できるよう支援している。研修報告は取りまとめ、適宜、会議等で報告している。職員自己評価にも、研修を遅滞なく進めてくれるので良いとの意見がみられた。

コミュニケーションを密にとり、職員の意欲向上や働きやすい職場環境を構築している

事業所では常勤職員以外も勤務年数が10年以上の職員が多く、職員自己評価にも、職員の声をきちんとすくい上げて気持ち良く働ける、風通しの良い職場、笑顔あふれる職場、等々の意見が多く見られた。また、困った事例が出てきてもサ責に何でも相談できる、定期的に会議をして利用者の近況や問題点等を共有できるので良いなどの意見もあった。事業所は職員間のコミュニケーションを密にとることで、職員の抱える問題点や疑問、不安などを解消し、職員の意欲向上につなげ働きやすい職場環境の構築に取り組んでいる。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

事業所では、サ責を中心とするヘルパーの勤務体制の安定化を図ることを課題とし、人材確保と、月380時間のサービス提供を目標に取り組むこととした。

人材確保に向けて、採用活動として、ホームページやハローワーク、新聞の折り込み求人広告の配布や市の社会福祉協議会主催の就職フェアに参加するなどの取り組みをおこなった。また、職員採用が見込めない中、ヘルパー一人当たりの受け持ち時間の幅を増やすことができないか検討した。
 
取り組んだ結果、新規採用に至らず、月平均の稼働時間も260時間と目標に達せなかったが、少しずつ300時間まで増やすことができた。

今後も引き続き、赤字から黒字化への経営・運営体制を構築できるよう、人員配置や採用計画を検討し、実践可能なヘルパーの勤務体制(サ責も含め)を確立していく。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

事業所では、赤字から黒字化への経営・運営体制の構築のため職員の人材確保が最優先課題として掲げ、改善のための取り組みをおこなった。ホームページやハローワーク、折り込み求人広告、市の社会福祉協議会主催の就職フェアへの参加等おこなっているが、期待する成果は得られていない。事業所はサ責以外、非常勤のヘルパーのみという勤務体制で、勤務時間も長短さまざまであるため、法人内の配置転換や異動も難しい状況にある。現在は勤務年数の長いベテランのヘルパーが多く、互いに協力し合いながら運営を継続しているが、ヘルパーの高齢化という課題もあり、今後、事業を継続していくうえで、今までにない大胆な人材確保策を検討するなど、更なる取り組みを期待したい。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

昨今の猛暑中での訪問介護業務は非常に厳しいものがあり、安全で働きやすい環境作りを課題として取り組むこととした。      

まずは移動時間における暑さ対策が重要と考え、夏場にファン付きジャケットを試着した。

取り組んだ結果、初めに試着したジャケットは氷がすぐに解けてしまい期待した効果は得られなかったが、次に購入したアイスベストは非常に効果が大きく、ヘルパーは体調を崩すことなく暑い夏を乗り切ることができた。

今後も引き続き暑さ対策に取り組むこととしている。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

酷暑の影響で、昨年は体調を崩すヘルパーがいたということで、暑さ対策の検討をおこなった。購入したアイスベストは非常に効果的で熱中症等にならず体調管理ができた。ヘルパーからも、「アイスベストが支給され、個人が必要だと思うときに着用でき、それにより働きやすくなったので助かった」との意見が聞かれた。他にも、「冷却タオルの支給があり、炎天下での自転車での移動時や援助中に使用でき、熱中症対策としてとてもありがたい。」との意見もあり、大きな効果があったようである。

猛暑の中、自転車で利用者宅を移動する訪問介護では、利用者宅によってはクーラーを入れていないところもあり、職員の暑さ対策は必須の問題と思われる。利用者も職員も安心安全な介護ができるよう、事業所として更なる工夫と取り組みを期待したい。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
パンフレットやホームページでの事業所の情報提供とリーフレットの活用を期待したい

事業所の情報は、法人の運営理念、運営方針をかかげた法人全体のパンフレットやホームページにより情報提供している。パンフレットは市役所所や市社協に置かれ多くの方が入手することができる。ただし、パンフレット、ホームページはともに併設の特別養護老人ホームの活動が中心ため、記載は事業所名と内容のみに留まっている。訪問介護事業所は何をする所なのかなどの説明を表記する必要があると思われる。事業所独自で、イラスト入りの分かりやすいリーフレットを作成しており、パンフレットとセットでの有効活用が望まれる。

実績報告書等を関係事業所に直接届けることを通して、密な関係作りに努めている

事業所では、サ責が毎月の実績報告書を、居宅介護支援事業所や地域包括支援センターに、直接足を運び届けることで、利用者の様子を伝えるだけでなく、関係機関との密な関係作りを図っている。また居宅支援事業所等の近くに行った時には、できるだけその事業所に顔を出すことで、地域のイベント情報等を収集して利用者への情報提供にもつなげている。顔の見える関係作りをする中で新規の利用者支援依頼を受けることもあり、継続して関係作りに努め連携を図っている。

利用希望者の意向に応えられるように丁寧に対応している

利用希望者の問い合わせについては、希望する援助内容を細かく聞き取り丁寧に対応している。主に居宅介護支援事業所から問い合わせや依頼が来ることが多いが、市内に要支援者に対応する訪問事業所が少ないため、地域包括支援センターからの問い合わせもある。また、利用者を通して関わった病院の相談員からの相談もあり、一人ひとりの意向に合わせた対応に心がけている。今後の訪問介護ニーズに応えていくために、職員体制強化の取り組みをすすめている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせがあった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
契約時には、独自のパンフレットによりサービス内容等について丁寧に説明している

サービスの開始にあたり、サ責が事業所独自の2種類のパンフレットを用意して、サービス内容等について丁寧に説明している。一つはホームヘルパーの仕事内容を紹介したもので、身体介護や生活援助の内容をイラスト入りで説明してあり、その中で利用者負担金についても書かれている。もう一つは、介護保険でできることとできないことを、イラストで分かりやすく説明している。介護保険サービスの利用が初めての利用者にも制度の説明を十分おこない、これらを踏まえて同意のうえ、契約書や重要事項説明書に署名・捺印を得ている。

必要な情報を把握して、限られた時間で適切なサービスを提供するための仕組みがある

サービス開始時には、利用者の身体状況やサービス利用の理由、ADL、生活上の留意点等を「ADL表」にまとめ、サービス提供のための「訪問介護手順書」を作成している。この手順書には、サービス内容、手順・留意事項・観察のポイント等の項目があり、訪問・挨拶は5分など項目ごとに所要時間が設定されている。また、業務の進め方の欄があり、「聞こえづらいので耳元で話す」「ふらつきが多いので移動時は必ず見守る」などの注意事項が書かれている。限られた時間で適切なサービスを提供するための仕組みが整えられている。

希望する援助内容を細かく聞き取り、安心してサービスが利用できるように努めている

サービスの利用にあたっては、利用者の希望する援助内容を細かく聞き取り、一人ひとりの意向に合わせた対応をすることで、安心してサービスが利用できるように努めている。掃除では、掃除後の掃除機のゴミ袋をその都度捨てるかどうか、トイレ用の掃除用品をトイレにそのまま流して良いかどうか、風呂掃除の際の浴槽の水滴はすべて拭き取るかどうか、食事の味付けの好み等、その家々のやり方を確認してすすめている。また複数のヘルパーが関わることで、確実なサービス提供体制を整えていることを伝え、利用者が不安なく生活できることを約束している。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
利用者の状況を把握し、ケアプランに沿って訪問介護計画を作成している

利用者の心身状況や生活状況等を把握してADL表にまとめ、課題分析をおこない、担当ケアマネジャー(以下、ケアマネ)から届いている「利用者基本情報」やケアプランに沿って、サ責が訪問介護計画書を作成して、本人に説明し同意を得ている。計画はケアプランの短期目標の期間やADLに変化があった際に見直しをおこなっている。また、計画を緊急に変更することが必要な場合は、ケアマネと連携してサービス内容の変更について臨機応変に対応している。訪問介護計画書をもとに手順書を作成し適切なサービス提供に努めている。

利用者への支援内容は、サービス提供票に記録して、変化や推移も把握している

訪問した際の利用者への具体的な支援内容については、「サービス提供票」に記録している。「サービス提供票」はA4の用紙で、日時をはじめ、利用者の顔色の状態や必要に応じて体温や血圧測定の結果を記載し、食事・排泄・入浴等の身体介護と清掃・洗濯・調理等の生活援助の各項目はすでに印刷された内容(清掃であれば、居室・寝室・台所・浴室・トイレ等)の該当項目にチェックする形態になっている。変化があるときは、特記・連絡事項の備考欄に記載し、状態の推移については、モニタリング表に記載してケアマネ等への連絡に活用している。

利用者についての情報はヘルパー会議等で、職員全員で共有して支援にあたっている

利用者に関わる情報は、個人ファイルや連絡ノートに記載し、各職員が内容を確認した際には印鑑を押して共有化している。連絡ノートにはサービス担当者会議の記録や変更になった点も詳しく記載されており、新しい情報も全職員(9名)が自分のものとして受け止めている。サ責以外は非常勤職員のため、毎日は出勤していないが、定期的に開催しているヘルパー会議にはほぼ全員出席し、それぞれが担当する利用者の情報交換や対応について相談・検討する場となっている。半数以上が経験10年以上のベテラン揃いの中で、質を高めあっている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援している
  • 介護計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者の特性に応じて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 利用者一人ひとりがその人らしく生活できるよう支援を行っている
  • 家族や関係機関、関係職員が連携をとって、支援を行っている
【講評】
訪問介護計画に基づいて支援をおこなっている

サ責が作成する訪問介護計画書には、「現状の課題」としてサービスの必要な根拠、「サービス内容」に支援内容が記載されている。訪問介護手順書には、「所要時間」「サービス内容」「手順・留意事項・観察ポイント」を記載し、時間軸に沿って、自転車の置き方やチャイムを鳴らし入室する手順などをはじめとして、提供するサービスの内容が具体的に示されている。実施した支援については「サービス提供票」に記録し、定期的なモニタリングにより現状を把握して、ケアマネ等に報告するとともに、必要に応じて手順書の見直しをおこなっている。

利用者の特性を把握してコミュニケーションをとり、価値観を尊重して支援している

訪問介護手順書の「業務の進め方」として、「耳が遠く聞こえづらいので、耳元で話す」「職員の持ち物は口を閉め、窓際に置く」など、利用者の特徴に合わせたコミュニケーションや支援の方法が示されている。紙やホワイトボードによる筆談やFAXなども活用し、もの忘れへの対応として付箋に注意書きをして渡したり、カレンダーにメモをするなどの工夫をしている。また、生活習慣や価値観を尊重し、家事のやり方や用具の取り扱い方法や置き場所などを手順に組み込み、利用者が今までおこなっていることを継続して生活ができるよう支援をしている。

家族やケアマネ、サ責やヘルパー同士が連携をとって支援をおこなっている

家族やケアマネと連携し、早急に対応が必要なことや細かい内容を確認している。家族の緊急連絡先は第二連絡先まで聞き取って、「緊急連絡シート」に記載している。ケアマネへの連絡は、電話のほか、メールや苑内のインターネットを通じた会話機能も活用し、また、実績の報告は必ず持参し、対面で渡して情報交換や連携の機会としている。ひとりの利用者に複数の職員を配置し、職員同士は、利用者の状況を共有するために密に連絡を取り合って支援を提供するようにしている。

2.サービス提供の時間が利用者や家族にとって安心・快適なものとなるようにしている
  • 訪問介護員に対し、利用者や家族への接遇・マナーを徹底している
  • 訪問した際、利用者の状態や環境に変化がないか確認をし、必要に応じて関係機関と連携をとるなどの対応をしている
  • 利用者から援助内容に関して新たな要望や変更があった場合の対応方法を明確にしている
  • 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  • 金銭の扱いに関して、事業者として基本的な方針を明確にしている
  • 鍵の扱いに関して、事業者として基本的な方針を明確にしている
【講評】
利用者や家族への接遇・マナーに力を入れている

接遇マニュアル、訪問時の留意点、身だしなみに係る基準、持ち物リストを作成し、職員に接遇・マナーを周知している。毎年「接遇について」の研修を実施しており、自分の言動を振り返るチェックリストを記載することで、自身の接遇の気づきを促している。気になる点が上がった職員にはサ責から個別に伝えて気をつけてもらっている。話しかけ方や言葉遣いは、利用者に応じて、声の大小や高低にも配慮し、職員同士で情報を共有している。アンガーマネジメントや利用者・家族からのハラスメント対応の研修もおこない、接遇に活かしている。

利用者の状態や環境の変化、新たな要望への対応を必要に応じておこなっている

毎月、サ責によるモニタリングを実施し「モニタリング報告」に記載し、ケアマネに報告している。職員は訪問日には毎回事務所に立ち寄るので、「洗濯物を干すことが難しくなってきたようだ」などの変化を詳しく把握でき、サ責が必要に応じて訪問等により利用者に確認し、ケアマネに相談して訪問介護計画を変更している。利用者から要望や変更の希望があった場合や体調変化時はケアマネに報告し、指示を仰ぐよう徹底している。緊急時の対応の例はこれまでないが、「緊急時の対応」マニュアルを整備し、体制は整っている。

金銭や鍵の扱いは、マニュアルを整備し、ルールに沿った対応を徹底している

買い物代行などで金銭を預かる際の「金銭管理」のマニュアルを作成している。重要事項説明書、「買い物」マニュアルにも現金の預り、釣り銭の返却について明記し、利用者とともに声に出して確認をしている。金銭管理をおこなう後見人等が頻繁には訪問できない場合に、利用者宅で管理する際には、サービス担当者会議で確認し、「預かり帳」「出納帳」を記載している。また、鍵の預かりの際には、「鍵預かり証」を取り交わし、キーボックスの利用や管理についてはルールを定めて「手順書」に記載している。

3.安定的で継続的なサービスを提供している
  • 訪問介護員のコーディネートは利用者の特性やサービスの内容などを配慮して行っている
  • 訪問介護員が訪問できなくなった場合に代替要員を確保している
  • 訪問介護員が変更になる場合、利用者に事前に連絡をいれている
  • 訪問介護員が替わるときには前任者が同行するなど、引継ぎをしている
  • 訪問介護員の変更後、利用者に負担がないか確認をしている
【講評】
ヘルパーのコーディネートは利用者の特性やサービス内容を配慮して行っている

初回訪問の際にアセスメントし、利用者から希望を聞き、ヘルパーの特徴などを踏まえながら、ヘルパーの選定をおこなっている。さらに、職員の得意分野を理解して(調理が上手・掃除が丁寧・身体介護が得意など)、利用者の特性やサービスの内容を照らし合わせて総合的に判断しコーディネートしている。また、サ責が訪問時に利用者から聞き取りをしたり、ヘルパー会議で職員に相性等を確認したりして、利用者・職員双方からの安心感を得られるようにしている。

ヘルパーが訪問できなくなった場合に代替要員を確保している

契約時に、予定をしていたヘルパーが訪問できなくなった場合に備え、代替要員を含めた2~3人体制でサービスを提供することを利用者に説明している。ヘルパーが変更になる場合、代替要員であるヘルパーが訪問することを、利用者に事前に連絡をしている。同じ利用者を担当する訪問介護員は、日頃からヘルパー会議等で利用者の情報、サービス内容や手順を共有し、継続的なサービスを提供できるように取り組んでいる。

訪問介護員が代わる際は前任者等が引継ぎをし、変更後は利用者の意向を確認している

訪問介護員が替わるときには前任者かサ責が必ず同行をし、必要なサービスを継続して提供できるよう、引き継ぎをしている。訪問介護員の変更後、利用者に負担がないか、変更後の訪問介護員が利用者から聞き取ったり、サ責が定期的なモニタリングで訪問したときに、利用者の満足度を確認したりしている。利用者との関係についてヘルパーからハラスメント等の相談があった場合に、サ責が訪問して利用者に毅然と注意をすることでヘルパーの交代まで至らなかったこともある。

4.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
  • 地域の介護保険サービス、介護保険外サービスについての情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
  • 地域の生活情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
【講評】
地域の介護保険外サービスの情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している

事業所独自で、イラスト入りの分かりやすいリーフレットを作成しており、契約時に「介護保険でできること・できないこと」、事業所でできる「介護保険外サービス」等の説明をしている。事業所の介護保険外サービスでもできない庭木の剪定などは、社協やシルバー人材サービスなどの情報提供をしている。通院同行や映画鑑賞のための外出を希望する利用者に有償サービスの情報を提供したこともあった。

地域の生活情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している

市の訪問介護事業所連絡会や地域ケア会議に参加し、定期的におこなわれている地域のお茶会や包丁研ぎなどの地域資源について情報を収集している。また、サ責が毎月の実績報告書を、居宅介護支援事業所や地域包括支援センターに直接足を運び届け、近くを通った時はまめに居宅介護支援事業所を訪ね、「来てくれるサ責さん」として、顔の見える関係作りで連携を深め、地域のスーパーの閉店情報や、移動スーパーの巡回情報などを収集し、利用者に提供をしている。

【講評】
個人情報の保護について説明して利用者や家族に理解と同意を得、職員も励行している

利用者の個人情報については、法人として「個人情報保護規程」や「個人情報保護のお取り扱いについて」を定め、保護の徹底に努めている。これに沿って、サービス開始前後の情報提供、サービス担当者会議等、限られた場面でのみ使用することなどをサービス開始時に説明したうえで、「個人情報の取り扱いに関する同意書」に利用者本人や家族等から署名を得ている。さらに、事業所独自の個人情報保護マニュアルでは平易な表現で、書類の取り扱いや知りえた情報の守秘義務等について注意を促し励行している。

プライバシーや羞恥心に配慮した支援をおこなっている

日常支援の中で利用者のプライバシーや羞恥心に配慮した支援に努めている。入浴については、本人の羞恥心を気遣う事柄として、陰部にタオルをかける、目の位置にも気を付けるなどの細かな配慮が必要とされるとし、排泄では、おむつ交換時にはカーテンや襖を閉めてプライバシーを保護することが、それぞれのマニュアルに明記してあり、周知を図り実施している。プライバシー保護マニュアルでも、他者に見られないような配慮や排泄音への心遣いなども示されている。プライバシー保護については、毎年計画的に研修を実施し、支援の確認をしている。

本人の意向を尊重した支援に努めている

利用者の支援にあたっては、本人の意思を尊重して、ニーズに沿った対応をしている。また、本人の価値観や生活習慣については、事前に把握し、優先事項や生活で大事にしていることを確認している。服薬や通院に支援が必要と思われる人でも、本人が自分でできるということであれば様子を見守った上で対応するようにし、安全第一ではあるが、あくまで本人の「できる」を尊重した関わりを大事にしながら見守り対応している。また、自立支援の視点から、本人ができることを奪ってしまうような支援にならないように気をつけている。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮している
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
支援マニュアルと手順書により適切なサービスが提供されている

利用者支援にあたって、食事・入浴・排泄・清拭・買い物・金銭管理・緊急時の対応・鍵預かり・接遇等の各支援マニュアルが整備されている。また、利用者一人ひとりのサービス内容に合わせて「訪問介護手順書」を作成して、手順や留意事項、観察のポイントとともに、利用者の心身状況だけでなく物品の場所やごみ処理の方法等、家庭内の状況も記載されてあり、個別のケアマニュアルとなっている。職員自己評価でも「マニュアル等でサービスの基本事項や手順を明確にしているか」について、職員全員が「そう思う」と回答しており、標準化が図られている。

ホームヘルプサービスについての基本姿勢がマニュアルや研修で周知されている

ヘルパーとして利用者宅に訪問する上での基本姿勢について、接遇マニュアルや「訪問時の留意点」等で分かりやすく解説し周知されている。接遇マニュアルでは、利用者の話を聴く態度・視線・姿勢について、訪問時の留意点には、初回時の関係構築の重要性や時間厳守等の訪問時のマナー、話し方・言葉使いなど、ヘルパーとしての心構えが明記されている。また、持ち物リストや身だしなみに関わる、訪問時のチェックリストも用意されている。さらに、接遇やプライバシー保護について、毎年計画的に研修をおこない、自分の言動を振り返る機会としている。

利用者、職員の意見を取り入れ、より良いサービスの提供に努めている

サービス提供については、まず利用者の意見、要望を聞くという基本姿勢で対応し、掃除の仕方や調理の味付けなど、利用者の意見や要望を取り入れて細やかな対応を心がけている。利用者の関わり方について不明な点があれば、いつでもサ責に報告、相談して対応を確認している。また、ヘルパー会議では、利用者の情報共有や困難事例、サービス提供の問題点等について意見交換をして、サービスの質の向上に努めている。職員自己評価でも、何でも相談できる、報告しやすい、風通しが良いなどの意見が多数ある。チームワークの良さが伺える。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

このセクションは事業者によって更新される情報です。

評価情報

【評価実施期間】

2024年9月17日~2025年2月24日

【評価者修了者No】

H2001056,H1001065,H1002050

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