評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
・共感・笑顔・感謝 ・相手への想いやりと感謝の心、感動する心を大切にします。 ・人との出会いとつながりを大切にします。 ・常に笑顔を忘れず楽しみます。
職員に求めている人材像や役割
・利用者の話に耳を傾け話を傾聴する ・平常心での対応 ・臨機応変な対応
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・一人で勤務しているのではなくチームとして支援をしていることを忘れない ・常勤だから非常勤だからの区別なく使命感を持って勤務をしてほしい
全体の評価講評
特によいと思う点
利用者の特性やペースに合わせて選択できる多種多様な作業を提供している。「ベーカリー」ではパンやクッキー等を作っており、計量、生地の分割・丸める・伸ばす、クッキーの型押し、袋詰め等の作業をおこなう。作業場所では、絵画活動、雑貨制作、外部委託作業等があり、作業の内容は選択できる。描き絵はパンフレットや絵ハガキ、カレンダー、紙袋、包装紙等のデザインに活用している。組み紐はストラップや髪飾り、袋の持ち手などに加工しており、デザインには利用者のアイデアや意見を多く取り入れている。収穫した野菜は昼食にも利用する。
事業所では、利用者の特性に合わせた対応を心がけている。2023年11月より、事業所の負担で訪問看護サービスの利用を開始、約6割の利用者が希望し看護師による傾聴の時間を確保している。また、気持ちが不安定な時に、屋外で無心に草むしりをする、他の利用者が気になり作業ができない時には作業に集中できる別室を利用することもできる。利用者が自分の気持ちを伝えるため「相談届」を活用することもあり、記入するうちに心が落ち着く場合もある。職員は「相談届」を預かり、必要に応じて対応をしている。
事業所では年1回面談をするなど職員のメンタルヘルスに配慮している。職員自己評価では「職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている」には92.9%、「事業所は、就業状況を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる」に78.6%が「そう思う」と答えている。また、「利用者対応に困っている時に、職員間で相談しやすい環境である」「明るく楽しい環境を継続できている」「全員がその人らしく居られる環境をつくってくれている」等の意見があった。常勤職員の平均勤続年数も10年と長い。
さらなる改善が望まれる点
契約書には守秘義務を明記し「他の指定障害サービス事業者等に対し、利用者に関する情報を提供する際は、あらかじめ文書により利用者の同意を得ます」としているが、同意書を得てはいない。利用目的を明示した個人情報使用同意書を作成し同意を得ることが喫緊の課題と思われる。パンフレットやホームページ等への写真や動画の掲載についても文書で同意を得ることが望まれる。また、開示請求についての説明がないが、利用者の権利として開示請求ができることを明示し、開示請求への対応を含む規程・体制を整備することが必要と思われる。
2024年4月に中長期計画を策定したが、単年度計画の策定と予算編成はおこなっていない。中長期計画を確実に実現していくためには、毎年度の計画とそれを裏付ける予算が必要である。単年度計画には中長期計画を具体化した運営方針・目標と支援内容、行事予定、委員会活動、職員研修計画等を明記することが考えられる。単年度計画についてスタッフミーティング、メンバー会議などで話し合い、職員や利用者の意見を反映し、全体で共有することも必要と思われる。定款に則った法人運営の観点からも単年度計画の策定と予算編成を期待する。
「Soraで支援をする皆さまへ」において職員に対し業務についての基本的な方向性は明示し、一部の業務でマニュアルが作成されているが、手順が示されていない業務もある。また、作成済みのマニュアルの点検や見直しの基準等も明示されておらず、職員自己評価でもマニュアル作成の意見が出ている。現在あるマニュアルは点検・見直しをし、未作成分は、実際に日々おこなわれている業務をマニュアル化し職員に周知することが必要と思われる。そのことにより業務の質の向上と職員の業務振り返りのきっかけとなり、事業所の発展に寄与すると考えられる。
事業者が特に力を入れている取り組み
事業所は理念である「共感・笑顔・感謝」を職員に周知し実践している。新入職員研修資料「Soraで支援をする皆さまへ」では「ひとりの人間として敬う」「利用者と向き合った支援」を基本姿勢とし、利用者の話を受けとめ、「笑顔で」ゆっくりやわらかい話し方をすること等明記している。利用者は不安や悩みをいつでも職員に話し、「相談届」を出すこともできる。職員は利用者の話を丁寧に聞き、必要に応じて相談に対応している。利用者から「苦しい時の伝え方の提案があった。職員は時間を気にせず話を聞いてくれる」等の意見があった。
職員全体を見ると、基本的なことが学べていない状況があるため、基本的なことから始めたいと、2023年度よりオンラインによる研修を取り入れた。受講費用は法人が負担し全職員が受講している。2024年度の研修計画では、「障害者ってどんな人?」「支援者のマナー」「ケース記録の書き方」「個別支援計画の重要性」「利用者意向の把握」「スタンダードプリコーション」など12の講座を皆が学び、研修報告を提出する。自主的に他の講座を受講する職員もいるという。今後は研修内容を共有化し、全体のレベルアップを図っていくとしている。
絵画活動の描き絵はパンフレットや絵ハガキ、カレンダー、紙袋、包装紙などのデザインに活用している。クッキーの包み紙は包んだ際、宝箱に見えるよう工夫されている。組み紐はさまざまな色合いや模様があり、ストラップや髪飾り、袋の持ち手等に加工している。組み紐とビーズで作るストラップは動画を見て作製し、利用者が話し合い商品名を「HANA♡HANA」と決めた。クッキー類は新商品もあり道の駅等で販売している。贈答用の注文を更に増やしていきたいと理事長は考えている。畑は整備が進み野菜のほかハーブや花の栽培を計画している。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用者総数32名のうち入院3名を除く29名を調査対象とした。
- 調査方法:アンケート方式
契約日の他、利用者の予定に合わせてプライバシーが保てる場所で1対1の対面で聞き取り調査をおこなった。1名には調査用紙・返信用封筒(切手貼付)を事業所より渡してもらい、直接評価機関へ送付してもらった。 - 有効回答者数/利用者総数:29/32(回答率 90.6% )
設問「利用者は、困ったときに支援を受けているか」「事業所の設備は安心して使えるか」に「はい」は93.1%、「利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか」「利用者の気持ちを尊重した対応がされているか」に「はい」は89.7%の回答があった。「事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか」「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか」に「はい」は86.2%の回答があった。意見として「どの人も助けてくれる」「自分が不安な時、嫌なこと、解決できない時は職員に声をかけると話をしっかり聞いてくれる」「道具は安心して使える」「体調が悪くなったら対応してくれる」等があった。設問「外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか」に「はい」は41.4%の回答であった。施設への意見に「これからも長く通いたいと思っている。いつか自分のアトリエを持ちたい」「過去に色々な経験をしたが、今の作業内容が自分に合っていると思う」等の意見があった。総合的な満足度は、「大変満足」27.6%、「満足」51.7%、「どちらともいえない」6.9%、「不満」10.3%であった
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
「悩みを聞いてくれる」「誰にでも言える(2名)」「どの人も助けてくれる(2名)」「わからないことを聞くと教えてくれる」「成長したせいか支援が少なくなった」「すごく助けてくれる」「困っている時、話してくれて助け船を出してくれる」「仕事のことを職員に聞くと教えてくれる」「自分が不安な時、嫌なこと、解決できない時は職員に声をかけると話をしっかり聞いてくれる」「利用者と意思疎通ができない時、間に入って解決できるように導いてくれる」「助けようとしてくれるが、他の人に手をとられている」等の意見があった
2.事業所の設備は安心して使えるか
「職員が掃除している」「道具は安心して使える」「アトリエは安心して使えている」「危険なところはない」「安心して使える」「道具や設備は安全だ」「危なくないようにちゃんとしてくれる」「安全第一に危ない用具は職員のみが使うようにしている」「屋外で作業する時、ジャンパーを着て安全にしている」「送迎の時、足踏み台が不安だ。プラスチックなので沈む。木製の方がよかった」との意見があった。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
「いろいろあるけれど一応仲間として楽しくしている」「5人位仲良しがいる。他の人とも仲良くできている」「楽しい。仲良しがいる」「利用者と簡単な遊びをしている」「色々と遊んで楽しい」「話をしたり、休憩時間はゲームなどパソコンをする」「交流するのは楽しみだ。散歩するのが楽しい」「仲良しの人はいるが、中にはちゃんと聞いてくれない人もいる。急に激しいことばで言われることがある」「いろいろな人がいて自分の学びにもつながっている」「グループホームで親しい人が一緒なので楽しくできている」等の意見があった。
16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
「役に立っていると思う」「ケーキ作りが上手になった」「合同の展示会に出展している」「1年3か月通っている。人間として成長した」「絵を描いているのが役に立つ」「与えられた仕事は喜んでしている。職員からの説明を聞く。聞いてから実行している」「組みひも等の手仕事をするのが役に立っていると思う。指のリハビリができて動くようになった」「組みひもは道の駅に出品しているのでやりがいがある」「掃除やコップを洗うことが役に立っている」「野菜を作ったり、畑仕事など体を動かすことが楽しい」等の意見があった。
17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
「納得できている。前の施設でも仕事をしていたから知っているがわかりやすい」「満足している」「わかりやすいし、納得している」「納得できている。金額のことなど説明してくれる」「現金で25日にもらう(2名)」「現金でもらう。明細書があって何時間働いたからこの金額だと説明される」「明細書が入っている」「工賃を渡される時、説明は丁寧だ」「わかりやすい。現金で決められた日にもらう」「現金でもらう。説明がある(2名)」「皆勤手当の説明をしてほしい」「よくわからない(2名)」「説明はちょっと難しい」等の意見があった。
18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「掃除は皆でやる」「仕事は半日で仕上げて、整理する」「自分は掃除しないが、他の人がしている」「アトリエの掃除メンバーがしている」「きれいだと思う」「帰りに皆で掃除をしている」「アトリエは汚い。朝、汚いと思ったら皆で相談して掃除をする」「汚いのは恥ずかしいのできれいに使っている」「掃除は行き届いている」「トイレの汚れがある時にはスタッフに伝える」「作業後に利用者が掃除する(2名)」「きれいだ。仕事に来た時は掃除する」「トイレは汲み取り式だが便座で便座シートもあり良い」「きれいだ」等の意見があった。
19.職員の接遇・態度は適切か
「けっこう気をつかってくれている」「丁寧」「礼儀正しいと思う」「態度は問題ない」「丁寧に教えてくれる」「大丈夫だ」「最近は丁寧に話しかけてくれる」「直してほしいところはない(2名)」「服装は大丈夫(2名)」「来た頃は言葉遣いが嫌なこともあった。今はやさしく声をかける」「いやだと思うことはない。皆感じがよい。服装もよい」「気取った服装ではなくなじみやすい服装なので受け入れやすい」「注意する口調が厳しいスタッフがいる」「言葉遣いがきついと思うこともある」等の意見があった。
20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「経験したけれど信頼できた」「けがをして病院に連れて行ってくれた。けがをしないよう道具の使い方など注意された」「体調が悪くなった時があったが、大丈夫だった」「病気になった時、心配してくれる。体調が悪くなった時はちゃんとやってくれる」「熱が出た時、駅まで送ってくれた」「体調が悪くなっても我慢するので職員が気をつけてくれている(2名)」「体調が悪くなった時は早めに帰宅できるように車の手配をしてくれるので助かる。安心する。うれしい気持ちになる」「メンバーが多くなると行き届かない」等の意見があった。
21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「そういうことはないが、信頼できる(2名)」「そんな場面はない。大きな問題はない。職員の対応を見ていると適切にみてくれていると思える」「もめごともあるが、うまくやってくれている」「見たことはある。いじめはなく、いさかいはあるが信頼できる」「何かあれば職員が間に入ってくれる」「もしあったらちゃんと対応してくれる」「いじめやけんかはない」「みんな大人なのでもめないよにうに気をつけている」「以前いさかいがあった時、仲裁に入らなかったことがある」等の意見があった。
22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「大切にしてくれているから長く続けられている」「尊重してくれている(2名)」「良くしてもらっている」「職員を信頼している」「『大丈夫ですか』と声かけしてくれる」「気を使ってくれる」「職員が皆やさしいので笑顔になれる」「ここの職員はちゃんと話をわかってくれた。苦しい時の伝え方の提案があった。職員は時間を気にせず話を聞いてくれる」「気持ちが落ち着かなかった時、話を聞いてもらえてよかった」「こうしたいと思うことをやってくれる」等の意見があった。
23.利用者のプライバシーは守られているか
「他の人のことも守られていると思う」「平等に扱ってほしい気持ちがある」「いやな思いをしたことはない(2名)」「プライバシーを人に知られたことはない」「言う人はいない」「他の人から自分のことを言われたことはない」「完璧ではないと思う」「例え話の中で、他の人の話が出てくることがあるとすると、自分のことも同じように伝わっているのではないかと思うことがある」等の意見があった。
24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
「いろいろなことをやれるように計画してくれ納得している」「希望することができている」「年に2回位聞いてくれる」「クッキー作りを続けていきたい」「週4日通っている。自分の希望を伝えた」「絵も組み紐もどっちでもよいと伝えた」「絵を描くことを伝えている」「2日間休みを入れたい希望を伝えている」「6日間通所することを希望している」「前の計画に対して達成感等を聞かれ話をする。希望を伝えられる」「要望はあまり伝えない」「仕事は自分で決める」「仕事を提案して要望したのに聞いてくれない時もあった」等の意見があった。
25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
「納得している」「現在の状態は納得している」「自分の大きな目標に向かって具体的な計画が立てられていると思う」「職員が都合の良い時に時々説明してくれる」「そうした話は聞いたことはない」「変えてほしいところがあるが変えてくれない。理由は納得できていない。我慢している」等の意見があった。
26.利用者の不満や要望は対応されているか
「要望はすぐ話せる。アドバイスをもらえる」「伝えると対応してくれる」「こうしてほしいと伝えたことはないけど、伝えたらやってくれる」「職員が話を聞けない時は相談届を書いてと言われる。後で説明してくれる。説明はわかりやすい」「言ったことはないが聞いてくれると思う」「不満や要望は言わない。対応してくれていると思う」「要望を言った時、聞いてもらえたかわからない」「誰に伝えたらよいかわかっているが今は我慢している」「対応が違う職員もいる」「特に相談したことはない」等の意見があった。
27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「説明はあった」「伝えてくれている」「掲示はないが言葉で聞いている(2名)」「職員以外に1回相談し解決した」「覚えていない(2名)」「第三者委員は知らないが、事業所以外のところに相談している」「家族が聞いているかもしれない(2名)」「職員で解決できない時は市役所に行っている」「言われたかどうか忘れた」「第三者委員は知らない」「聞いたことがない」「わからない」等の意見があった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
利用者アンケートの実施や職員との話し合いで意向を把握しています
利用者に誕生会や忘年会などのイベント内容についての要望を聞き、「昼食代についてのアンケート」を実施するなどしている。稼働率を上げ生産性を向上させるための作業に必要な資材や、今後取り入れたい作業などについて話し合い、職員の意向を把握している。地域福祉の現状については、東京都、八王子市などからの情報を確認し共有している。毎月、法人会議では「部門別実績集計表」で事業所の経営状況を把握検討しており、今後スタッフミーティングで共有する予定である。福祉事業全体の動向について積極的な把握に務めることが望まれる。
中長期計画の確実な実現のために単年度計画の策定と予算編成が望まれます
2024年4月、法人は中長期計画を策定し、期間を中期計画は1~2年、長期計画は3~5年としている。中期計画は製造レベル向上、稼働率100%の実現、スタッフの作業種に応じたスキルアップ等としている。長期計画は製品の質向上と販路拡大、稼働率100%の実現と維持、定期的な研修・報告書提出の実施である。単年度計画の策定及び予算編成はおこなっていない。法人の定款には、「事業計画及びこれに伴う予算は、毎年度ごとに理事長が作成し、理事会の議決を経なければならない」としている。単年度計画の策定と予算編成は急務である。
職員全体で目標を共有し、計画の推進体制の確立と指標の明示を期待します
中長期計画は、稼働率の向上や定期的な研修の実施を目標としている。稼働率は現在月平均76%であるが、理事長と管理者間では当面80%を目指している。2024年度は2か月に1度の定期的な研修計画を立て実施している。このように個々の目標、指標はあるが、中長期計画の推進体制は明確ではなく、指標も明示されていない。計画を実行するために、現状把握や年度ごとの目標設定、推進体制などスタッフミーティングで検討し、全体化をはかることを期待する。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
苦情解決制度を整え、「相談届」を活用して利用者の意見や要望に応えています
法人は2020年2月に職員倫理規程及び倫理規定行動規範を策定し、中期計画では事業所に掲示又は保管し、常に意識できるようにするとしている。苦情解決については契約書及び重要事項説明書に明記している。事業所の苦情・相談窓口の相談者は理事長とし、苦情対応についての取り組みとして、苦情の要因となったものの究明及び再発防止策の検討等一連の組織的な対応を記載している。利用者の意見や要望、苦情については、随時相談したいこと、困っていることを書いた「相談届」を提出してもらい、話を聞き丁寧に対応するよう心がけている。
虐待防止委員会を設置し、チェックリストの活用等虐待防止に努めています
法人は2020年4月に虐待防止委員会を設置、法人及び2事業所の担当者で構成し、虐待防止責任者を理事長としている。虐待防止マニュアルを備え、委員会には研修計画の策定、苦情解決、チェックリストの分析と防止策の検討、事故対策の総括等の役割がある。事業所には虐待防止マネージャーと補助員2名がおり、チェックリストの実施、倫理綱領の浸透、研修の実施等をおこなっている。虐待防止委員会では職員の対応や利用者の呼称等、日々の支援での気づきや問題についてを議題とし、虐待防止に努めている。
地域貢献の取り組みの具体化と地域関係機関ネットワークへの積極的な参加を期待します
事業所は利用者の安定した地域生活の実現のために、地域住民との交流機会を提供し相互理解を深めていくこと、些細なことでも誰かが必要とする事ができるよう地域貢献に務めるとしている。業務継続計画では福祉避難所の運営を検討事項としており、社会福祉施設としての公益的な役割を認識しているが、具体化していない。市の「日中活動支援事業所連絡会」では情報共有や課題の取りまとめをおこなっているが、参加していない。関係機関や地域のネットワークに積極的に参加し、地域の一員として役割を果たすことを期待する。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
感染症、事故、災害などをリスクととらえ、対応策を確立しています
利用者、職員共に新型コロナウイルスに感染し、3日間事業所を閉鎖した経験があるため、感染症を一番のリスクと捉え、利用者、職員の健康管理等の対策を講じている。送迎時の事故が多いことから車のドアの開閉はスタッフがおこなうことや、シートベルト装着の確認等を徹底している。地震、台風、大雨等の自然災害や火災発生に対しては、通所中の場合、作業中の場合に分けて対応策を具体的に明示している。地震や火災に備えた避難訓練を年1回おこなっているが、今後は作業場所ごとの訓練が必要と考えている。
事故、インシデント報告の仕組みはありますが、取り組みが不十分と思われます
法人全体のリスクマネジメント会議があり、各部門での事故を共有し対応策を確認している。事業所での事故は、作業中や送迎車関連のけがが多いという。事故報告書、インシデント報告書の書式はあるが、記入は少ない。職員間では、朝のミーティングや日々の会話の中で事故、インシデントについて共有しているとのことであるが、報告書を作成し発生要因や再発防止策について話し合い積み重ねていくことが必要と思われる。
個人情報の利用目的、開示請求への対応等を説明し同意を得ることが望まれます
契約書には守秘義務を明記し「他の指定障害サービス事業者等に対し、利用者に関する情報を提供する際は、あらかじめ文書により利用者の同意を得ます」としているが、利用者から同意書を得てはいない。利用目的を明示した個人情報使用同意書に同意を得ることが必要と思われる。パンフレットやホームページ等への写真や動画の掲載についても文書で同意を得ることが望まれる。また、開示請求についての説明がないが、利用者の権利として開示請求ができることの明示、開示請求への対応を含む規程・体制の整備が必要と思われる。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
無理なく人材が確保されており、職務職責に応じた人材育成計画が策定されています
立地条件により職員は近隣の住人が多い。欠員が生じてもハローワークや職員紹介により無理なく人材が確保されているという。管理者、サービス管理責任者、部門リーダー、一般職員に分けて、職位・職責・職務等、任用要件及び賃金体系が明示されている。事業所の人材育成計画として、世代交代を考慮し、サービス管理責任者の資格取得に向けて介護職員初任者研修を受講させている。職員全体の個人別育成計画は策定していない。
オンライン研修を取り入れ全職員が受講しています
2023年度よりオンラインによる研修を取り入れ、受講費用は法人が負担し全職員が受講している。基本的なことが学べていないため、基本的なことから始めたいとし、2024年度の研修計画では、「障害者ってどんな人?」「支援者のマナー」「ケース記録の書き方」「個別支援計画の重要性」「利用者意向の把握」「スタンダードプリコーション」「障害者虐待」「身体拘束」など12の講座を皆が学ぶ。自主的に他の講座を受講する職員もいるという。受講後は報告書の提出を義務付けているが、研修内容の共有化が課題となっている。
職員の多くは働きやすい職場であると感じており、長く働き続けています
職員自己評価では「職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている」には92.9%、「事業所は、就業状況を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる」に78.6%が、「そう思う」と答えている。「利用者対応に困っている時に、職員間で相談しやすい環境である」「明るく楽しい環境を継続できている」「全員がその人らしく居られる環境をつくってくれている」等の意見があった。常勤職員の平均勤続年数は10年と長く、働きやすい職場であることがうかがえた。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
職員全体として基本的なことが学べていないと思われる状況があるため、基本的なことから始めたいと考え、2023年度より全職員が受講できるオンラインによる研修を取り入れた。受講費用は法人が負担している。2024年度の研修計画では「障害者ってどんな人?」「支援者のマナー」「保護者との連絡ノートの書き方」「ケース記録の書き方」「個別支援計画の重要性」「利用者意向の把握」「スタンダードプリコーション」「障害者虐待とは」「障害者虐待はなぜ起こるか」「身体拘束について」「障害者総合支援法の理解」「障害者の権利擁護と尊厳」の12の講座を皆が学ぶ。オンライン研修は一講座が短時間であり、各自が都合のよい時間に受講できる。全員が受講し報告書を提出している。自主的に他の講座を受講する職員も出てきているという。経営層は今後もこの形で研修を続け、職員全体のレベルアップを図っていきたいとしている。また、スタッフミーティング等で受講内容を共有化していくことが必要と考えている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
市や都から研修の通知が来ており、参加の必要性は感じていたが、都心や市の中心部で開かれることが多いため参加が難しく、あまり参加できない状況があった。職員全体を見てみると基本的なことが学べていないと思われる状況があったため、基本的なことから始めたいと考え、2023年度より受講費用は法人が負担し全職員が受講できるオンラインによる研修を取り入れた。2024年度の研修計画では、12の講座を皆が学ぶこととしている。オンライン研修は、一講座が短時間であり、各自が都合の良い時間に受講することができる。年度半ばの現在、全員が受講し報告書も提出している。報告書はいずれもしっかり書かれていることが確認できた。自主的に他の講座を受講する職員も出てきているという。経営層は今後もこの形で研修を続けていくとし、スタッフミーティング等で受講内容を共有化し,職員全体のレベルアップを図っていきたいと考えている。職員全員が同じ内容の研修を受けることから始めたが、今後は職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定することが望まれる。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
法人の理念は「共感・笑顔・感謝」であり、「自律した意思決定の支援」「人生を価値あるものとして楽しめる環境の提供、支援」をおこなうとしている。事業所の作業は、クッキー、パン、総菜を作る「ベーカリー」と、絵画活動、雑貨制作、外部委託作業をおこなう「アトリエ」がある。絵画は展覧会への出展や、絵ハガキ、カレンダー制作等、雑貨制作の組み紐はストラップ、髪飾り等いろいろなものに加工している。外部委託作業もあり、近所の農家から作業の依頼もある。敷地内の作業場所は「アトリエ」「ベーカリー」「ゆったり」の3か所であったが、ひとり静かに落ち着いて作業に集中したい利用者もおり、作業環境に配慮が必要と考え、新たに1か所を設けた。利用者の発案で「パステル」と名づけられた作業場所は、1~5名が利用し静かな環境で作業に集中できるようになったという。作業場所が増えたことで、相性の悪い利用者同士が顔を合わせることもなく、無用なトラブルも避けられるようにもなったという。また、「ゆったり」は女性利用者のみの利用とし、男性は入らないとしたことで男性が苦手な利用者が落ち着いて作業できている。利用者の特性に合った作業場所や作業内容を豊富に提供している。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所では「自律した意思決定の支援」「人生を価値あるものとして楽しめる環境の提供、支援」に力を入れている。作成した絵画を展覧会に出展したり、絵ハガキ、カレンダー、包装紙等に加工する。雑貨制作の組み紐はストラップ、髪飾りなどいろいろなものに加工し、道の駅やイベントに出店している。利用者からいろいろなアイデアが出され職員と話し合って具現している。「募集のある展覧会を教えてほしい」と積極的な要望も寄せられる。ベーカリーで作ったクッキーやパンは高校、学童クラブなどに配達している。外部委託作業もあり、室内作業の苦手な利用者に対応している。また、ひとり静かに落ち着いて作業に集中したい利用者もおり、新たに作業場所を1か所設けた。1~5名が利用し静かな環境で作業に集中できるようになった。作業場所が増えたことで、相性の悪い利用者同士が顔を合わせることもなく、無用なトラブルも避けられるようにもなったという。利用者調査では総合満足度について80%の利用者が「大変満足」「満足」と答えた。今後も利用者の特性に合った作業場所や作業内容の提供に力を入れていきたいとしている。
サービス分析結果
【講評】
パンフレット、ホームページ、ブログを活用し、情報をわかりやすく提供しています
事業所の情報は、パンフレット、法人ホームページ、ブログを活用し提供している。パンフレットには、外観写真、地図、アクセス方法、問い合わせ先、活動内容、昼食、事業所での一日の流れ、送迎について紹介している。ホームページは法人として作成しており、事業所を就労継続支援B型として紹介している。「私たちの活動」「Soraの作業風景」「いろいろなイベントをおこなっています」、訪問看護の紹介、Q&A等の記載がある。また、地域の情報サイトへの情報提供もしている。
情報には利用者の描く絵を挿絵に利用、写真も掲載しイメージをしやすくしています
パンフレットは、管理者が作成し、全体的に堅苦しくないイメージを基本とし、利用者の描く「絵」を挿絵に使い、親しみやすいものにしている。ホームページは、利用者の活動風景も含めた写真を多く使う、強調したいことは文字を大きくする、色を変える、下線を引く等、事業所の様子をわかりやすく伝えることができるように作成している。ブログは、掲載を楽しみにしている利用者がいるため新しい絵を随時掲載、また、日々の事業所の様子を写真とコメントを交え発信し、利用希望者が事業所の実際の様子を理解しやすいよう工夫をしている。
希望者が情報収集できるよう公的機関に情報を提供し、見学者は随時受付をしています
事業所の情報は、WAMNET、市の通所施設ガイドブック等にも提供している。また、パンフレットは、特別支援学校訪問時やイベント参加時にも配布している。2023年10月には、都社会福祉協議会よりの依頼があり、知的発達障害部会発行「かがやき」に施設紹介を掲載した。利用希望者からの問い合わせは、月1~2名程度であり、本人・家族等・病院・相談支援事業所・行政等からである。見学や体験希望は随時受付けており、管理者が担当する。可能であれば体験もしてもらい、事業所の雰囲気を伝えることができるようにしている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
利用開始時に契約を取り交わし、利用について具体的な説明をしています
サービス開始時に、管理者は利用契約書・重要事項説明書の説明をおこない書類の取り交わしをしている。重要事項説明書では事業所概要、サービス内容、利用料金、支払方法、契約終了、留意事項、苦情・相談窓口等について明記している。また「Soraってどんなところ?」を作成、一日の流れ、Q&Aについて具体的な説明をしている。他に、「Soraの約束」では、利用者間の個人的な連絡先の交換の禁止、呼名方法、品物交換の禁止等のルールを説明している。また、利用者・家族等からの意向も確認し記録に残している。
個別情報は記録、把握し、利用開始後はリラックスできるように心がけています
事業所では、利用者の基本情報、家族情報、障害に関する状況、受給者証情報、相談支援事業所、他の福祉サービス利用状況、医療に関すること、趣味・好きなこと、苦手なこと等をフェイスシートに記載し、状況を把握している。服薬については、別途書類を作り、内服薬名、服薬状況の確認をする。利用開始後は、利用者に「体調はどうですか」等、様子を見ながら声をかけるようにしている。また、少し慣れてきた頃に、作業担当者が面談をおこない、面談内容について職員間で共有し、利用者がリラックスできるよう心がけている。
職員は、利用者のペースに合わせた支援を心がけています
利用開始時の聞き取りの中から気になることがある場合、相談支援事業所、関係機関、主治医、家族等に確認し支援に活かしている。また、利用者のペースに合わせた支援を心がけ、日々の利用の様子を観察し、利用者が無理をせずサービスの利用ができるよう心がけている。サービス終了時には、移行先や入院先より依頼がある場合、事業所での様子等の情報提供をおこなう。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
利用者の心身状況は把握していますが、さらに必要な書類の整備を期待します
サービス管理責任者は、利用者の心身状況や生活状況をフェイスシートや経過記録等に記録し把握している。しかし、現在のところ、計画作成に必要となるアセスメントシートは作成されておらず、利用者のニーズや課題を明らかにする記録も確認ができなかった。モニタリングについては、6か月毎に実施しており記録も作成しているが、一連の流れの手順書等は作成していない。利用者のニーズを明らかにする為にアセスメントは必須であるため、手順書を作成し、アセスメントを実施していくことに期待したい。
計画は利用者の希望を尊重し作成していますが、手順等について今後検討を期待します
支援計画は、利用開始時の聞き取りの他、日々の活動の中での会話、利用者が自分の気持ち等を記入する「相談届」等から希望を把握し、計画書の「わたしは将来こうなりたい(達成したい夢や目標)」「わたしが出来るようになりたいこと」に反映している。6か月ごとに面談をし、目標の達成状況、支援継続の有無、感想などを振り返り、次の目標を決め「6か月の振り返り」を作成し計画見直しに活かしている。だが、業務手順書は確認できず今後検討が必要と思われる。また、緊急で計画を変更する時には臨時で職員の話し合いをおこない対応している。
利用者に関する情報は紙媒体だけでなく、パソコンも活用し職員間で共有しています
利用者の個別情報は、事業所で定めた様式に記載し、個人別のファイルを作り保管している。日常業務では、パソコンを活用し利用者の日々の様子を「経過記録」として入力する。「経過記録」は、入力時に「目標・課題」「支援内容」「留意点」が表示され、入力者がそれを意識して記録ができる形式となっている。職員は、利用者に関する情報を全員が確認することができ共有も図っている。また、職員は、月1回のスタッフミーティングや毎朝のミーティングの他、利用者の様子を記載した「特記事項」「連絡事項」の内容も情報共有し支援に活かしている、
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
個別支援計画に基づいて支援し、コミュニケーションにはさまざまな工夫をしています
個別支援計画作成後はスタッフミーティングでの確認や、支援経過記録に支援計画の「目標・課題」「支援内容」「留意点」等を記載、職員は共有し、利用者一人ひとりに応じた支援をおこなっている。利用者に合わせ傾聴・共感しアドバイスするなど接し方を工夫し、その手法を職員は共有している。利用者には自分の思いや状況を言葉で伝えにくい人もおり、「相談届」を使い悩みごとや考え、解決してほしいことなどを自由に書き職員に渡すことができる。職員はさまざまな方法でコミュニケーションを多くとるよう心がけている。
利用者が自立した生活ができるよう支援しています
自宅や他法人のグループホーム利用者は最寄りの送迎場所まで徒歩や公共交通で行く。利用開始直後には2日間程度職員が同行し所要時間やルートの確認などをおこなう。利用者の自治会「メンバー会」があり昼食後のカフェ運営やクリスマス会のケーキ選びなどをおこなっている。作業開始前には利用者の朝礼があり、当番が予定などの連絡事項や利用者ごとの作業を伝えラジオ体操をおこなう。洗濯の当番や手順、音楽の日予定表等を掲示している。市福祉課、美術館等でおこなう作品応募に参加できるよう情報を提供している。
周囲の人との関係づくりについて支援しています
一日の利用者数は14、5名でさまざまな障害特性がある。作業場所での様子や職員からの情報などにより理事長や管理者は必要に応じ個人面談をおこなっている。利用者から、作業場所が騒々しく静かなところで作業をしたい、男性から話しかけられるのが苦手、女性だけの場所が欲しいなどの意見があった。スタッフミーティングで話し合い、空き室を整備し作業場所を1か所増やした。作業場所「ゆったり」は女性専用とし、落ち着いて作業ができるようになった。昼食後にはカフェを楽しみ和やかにくつろいでいる。
2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
- 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
- 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っている事業所のみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
個人の特性やペースに合わせて多種多様な作業を提供しています
利用者一人ひとりの持っている力を更に伸ばせるよう、特性やペースに合わせて選択できる多種多様な作業を提供している。「ベーカリー」ではパンやクッキーを作っており、計量、生地の分割、丸める、伸ばす、クッキーの型押し、袋詰め、シール貼り等の作業をおこなう。絵画活動、雑貨製作、外部委託作業は「アトリエ」「ゆったり」「パステル」3か所の作業場所でおこなう。作業場所は利用者ごとに決まっているが、作業内容は選択できる。畑では季節野菜の栽培、草取りなどがある。各々の作業に担当職員を配置し支援している。
利用者はきまりごとについて必要に応じ話し合いをおこなっています
利用者は決まりごとについて必要に応じ話し合いをおこなっている。昼食後のカフェで使用したカップは当番が洗うことになっていたが、負担が大きいため各自が洗い片付けることに変更した。作業場所「ゆったり」は女性専用とし、男性は入らないことを決めている。作業場所にはエアコン、空気清浄機を設置しており電球はLEDへ取り替えた。清掃は作業前、終了後に利用者がおこない職員が点検している。
食事は管理栄養士作成のメニューをもとに手作りしており利用者に好評です
食事は管理栄養士作成のメニューをもとに職員が日々の献立表を作成し、アレルギーにも配慮をしている。食材はスーパー等での購入や畑でとれる野菜を利用している。各種丼物、カレー、中華、麵類等利用者が肉や野菜等をバランスよく手軽に食べられるよう工夫している。汁物またはデザートを必ず添える。席は自由、量や味にも満足していると利用者に好評である。新年会、忘年会、クリスマス会等には菓子類の他、唐揚げ、ポテトフライ、コロッケなど利用者の好物を「ベーカリー」で作り提供している。
3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
訪問看護事業所と医療連携し利用者の健康維持に努めています
利用者の健康状態は利用開始時に確認しフェイスシートに記録、健康診断の結果等をファイルしている。朝の送迎では乗車前に必ず検温とアルコール消毒をおこない、家族等からの連絡ノートによって状態を把握する。利用者の健康維持、向上や家族等の安心につながると考え訪問看護を導入、費用は事業所が負担することで2023年11月から週2日の利用を開始した。利用は任意であり、自宅やグループホームにて訪問看護を受けている人も希望できる。訪問看護師からの助言等を支援に活かしている。
服薬、バランスの良い食事の摂取等について助言をしています
通所時に薬を持参し自己管理している利用者に、職員は食後に声をかけるなどの支援をし空袋は持ち帰るよう伝えている。ひとり暮らしの利用者には朝、夕の薬の飲み忘れはないか、朝食は食べているか、夕食内容などの聞き取りをおこない必要に応じ助言する。朝の送迎時体温が37.5度以上のときには休むよう促し家族等へ連絡する。通院は家族等が付き添う。作業中のけがや体調変化など職員では判断が難しいときには救急車を依頼する等体制を整えている。
服薬に誤りのないようチェック体制を整えることが望まれます
薬の預かりについて、通所時に1回分を職員へ預ける利用者と、一包化した薬をまとめて袋に入れ預ける利用者がいる。1回分の薬は、部門ごとに専用ロッカーに保管し、昼食後手渡し内服確認をおこなう。まとめて預かった薬は数量等を確認、事務所の薬専用引き出しで保管し、昼食後にその都度職員が内服の支援をおこなう。利用者の状態や預かり方により保管・内服支援方法が異なっている。頓服薬の預かりもあり、服薬の誤りがないようマニュアルの作成等チェック体制を整えることが望まれる。
4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
家族等との協力について、利用者本人の意向を尊重し対応しています
利用者はグループホーム入居、家族と同居、ひとり暮らし等さまざまであるが事業所と家族等との関係は良好である。必要に応じ家族等と連絡を取り合うときには本人の意向を確認している。基本的に連絡ノートを活用しているが、本人が不快と思うことなどはノートには書かず電話で伝えている。利用者の日常の様子や事業所の現況等は紙の通信からブログに変更し随時更新している。訪問看護の導入について目的、内容等の説明を書面にて通知した。また、年度初めのスタッフ紹介、利用者と一緒に参加できる外部のイベント情報なども知らせている。
必要に応じ家族等からの情報を支援に活かしています
職員は利用者一人ひとりの障害特性を把握、理解し周囲の人たちとの関係にも気を配り支援をおこなっている。支援について業務終了後に話し合うこともある。職員の情報などから家族等に連絡し、本人の言っていることの確認、対応や声かけの仕方を聞くなどアドバイスをもらい利用者の支援に活かしている。
5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
地域のさまざまな情報を提供しています。
事業所は、障害者事業所の共同受注窓口を担うNPO法人やボランティア団体のイベント等の情報を伝えている。市内でおこなう大きな祭りのポスター等を掲示している。絵を描いている利用者が多く、市福祉課、商業施設、美術館等での作品応募の説明をおこない必要に応じ支援している。職員は近隣農家から畑についてのアドバイスを受けた際には、畑に興味のある利用者に伝え、一緒に作業をすることもありさまざまな情報を提供している。
利用者は多様な社会参加の機会があります
利用者には送迎場所まで徒歩や公共交通を利用している人もいる。他法人がおこなうイベントでは利用者がクッキーや各種雑貨製品等の販売、ボランティア団体主催のウオークラリー、商業施設でおこなう合同展示会等に参加するなど多くの人と交流の機会を得ている。また、事業所は自然豊かな環境にあり、近隣で飼育しているやぎ小屋を散歩中に見学することもある。近隣住民から譲り受けたひまわりの花がらは、利用者が丁寧に種を取り選別した物の一部を本人の発案からその人に届ける等さまざまな社会参加をしている。
12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
- 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
- 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
- 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
- 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
- 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
多種多様な作業があり、利用者は自分でやりたいことを選択できます
「ベーカリー」、作業場所3か所、畑があり利用者は複数の作業を選択できる。「ベーカリー」ではパン、クッキー、惣菜等を作っている。3か所の作業場所では、絵画活動、組み紐、手芸、袋詰め、シール貼り、外部委託作業等をおこなっている。作業内容はその日の体調等によって予定を変更できる。畑では鍬で耕し、風や鳥の声を聴きながらの草取りは無心になれ、気持ちが落ち着き、気分転換ができるという利用者もいる。利用者調査の設問「事業所での活動が働く上での知識の習得や能力向上に役立っているか」には86.2%が「はい」と答えている。
工賃は明細書を基に説明し支給しています
事業所の工賃明細書には通所実績、支給項目、控除項目、差し引き支給額を記載している。時給額は同一であり作業時間によって支給し、皆勤手当、ベーカリー手当、誕生日手当を付加している。正月にはお年玉があり利用者は楽しみにしている。昼食代、メンバー会費が控除される。メンバー会費は利用日数によって変動する。体調等により予定の作業が進められなかった場合にも、一日過ごせたことを評価し工賃を支給する。理事長は支給時に明細書をわかりやすく説明し確認したうえで、労いの言葉をかけ現金を手渡している。
商品開発に利用者のアイデアや意見等を積極的に取り入れています
パンは高校、各種クッキーや雑貨類は「ベーカリー」内にある売店や道の駅等で販売している。保育園や寺、金融機関等から注文が増えているという。総菜等は学童クラブへ納品している。絵画活動の描き絵はパンフレットや絵ハガキ、カレンダー、紙袋、包装紙等のデザインに活用している。組み紐はさまざまなストラップや髪飾り、袋の持ち手等に加工する。組み紐とビーズで作るストラップは動画を見て作製し、商品名は利用者が話し合い「HANA♡HANA」と決めた。畑は整備が進み野菜のほかハーブや花の栽培を計画している。
【講評】
外部に個人情報を提供する時のために、同意書の取り交わしを期待します
事業所では、利用者の体調の維持管理・向上のため訪問看護を導入した際に、利用者と医療連携先とが個人情報使用同意書の取り交わしをしている。契約書には利用者の個人情報を外部の事業者に提供する際、文書により利用者に同意を得るとしている。しかし、同意書の取り交わしはされていない。今後、全利用者との同意書の取り交わしが必要と思われる。事業所の検討に期待したい。
ロッカーや更衣室は施錠でき個別相談時には別室を用意しプライバシーに配慮しています
事業所では、個人用のロッカーを設置しており、利用者は荷物を収納し、施錠もできる。着替えが必要な作業活動もあるため、更衣室もあり、中から施錠することができる。また、排泄の失敗があった時には、他の利用者にわからないように介助をする、個別の相談を受けるときには部屋を別にするなど利用者のプライバシーに配慮をしている。
利用者から直接、気持ちを伝える方法を取り入れています
職員は、利用者とのコミュニケーションを大切にしている。日々の会話から、利用者の本心に気づくこともある。また、利用者が感じたこと・思ったことを自由に記入することができる「相談届」があり、職員が直ぐに対応ができない時や直接では話しづらいことなどを利用者自身で記入し職員に渡す。書いているうちに気持ちが落ち着くこともある。職員は内容を確認し、利用者の気持ちや思いをくみ取り、支援につなげていく。利用者調査では「利用者の気持ちを尊重した対応がされているか」の問いに89.7%が「はい」との回答があった。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
今あるマニュアルの点検や見直しと共に未作成の業務について作成することに期待します
新人職員研修資料「Soraで支援をする皆さまへ」を職員に配布し、提供するサービス、利用者と関わる基本姿勢、対応に困ったとき等について理解を促している。日々の業務では虐待防止マニュアル、緊急時対応について、スタッフマニュアル等を作成している。スタッフマニュアルは「アトリエ」「ベーカリー」の活動に分け、送迎、朝礼、作業開始、メンバーカフェ、作業片付け、終礼等が時系列に記載され事務的な業務も追記されている。だが、他の業務マニュアルはなく、職員が活用できるマニュアルの作成に期待したい。
様々な意見を反映し、業務手順の改変や見直しについて体制を整えることを期待します
スタッフマニュアルはあるが、内容についての改変時期や見直しの基準は定められていない。「アトリエ」や「べーカリー」の活動の中で、利用者から作業方法や新しい作業、作業場所の使用方法について意見が出て手順を変更することもある。職員自己評価では「サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている」の問いへの「できている」という回答が28.6%と低い。今後、事業所として、各業務についてのマニュアルを作成、見直しをおこない職員への周知を図り、定期的な点検や改変時期を検討することに期待したい。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
【評価機関名】
【評価実施期間】
2024年10月3日~2025年1月20日
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【講評】
「共感・笑顔・感謝」を法人の理念とし、職員・利用者の理解を深めるよう努めています
Soraは特定非営利活動法人りあんが運営する事業所である。法人の理念は「共感・笑顔・感謝」「相手への想いやりと感謝の心、感動する心を大切にします」「人との出会いとつながりを大切にします」「常に笑顔を忘れず楽しみます」である。理念は職員や利用者の目につくように事務所や休憩場所に掲示している。新入職員には「Soraで支援をする皆さまへ」の書面を渡し、「利用者と関わる基本姿勢」等について説明、理念を日常の支援に結びつけられるようにしている。利用者に対しては相談事や会話の中で「共感・笑顔・感謝」の言葉を伝えている。
理事長は具体的な支援を通して、リーダーシップを発揮しています
法人は「常にメンバーの立場に立ち、自律した意思決定の支援を行う」「メンバーの人生を価値あるものとして楽しめる環境の提供、支援を行う」等を活動趣旨としている。理念や活動趣旨を実現するために、理事長はサービス管理責任者として自ら現場に入り、利用者の相談事への対応や送迎など率先して行動している。利用者対応時には口角を上げ笑顔でと伝え実践している。利用者を第一に考え、職員間で最善な方法を話し合う等、利用者対応について中心的な役割を担い、職員を指導し事業所をリードしている。
職員に対し、重要な意思決定についての周知と理解を得る努力を期待します
法人は総会が最高決議機関であり、事業報告、決算、役員の選任等を議決する。法人の理事で構成する法人会議は毎月開催し、職員の賃金、法人の経理運営について検討決定している。月1回のスタッフミーティングでは重要な意思決定について報告し、行事報告や予定、利用者支援について等話し合っている。利用者には新年度職員の紹介など「お知らせ」として書面で配布している。職員自己評価では「経営層から、重要な意思決定に関して、その内容と決定経緯を知らされている」に「そう思う」との回答は35.7%であり、職員への周知と理解が課題である。