評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)一人一人の発達と個性を大切にし、生きる根っこを育みます。
2)子どもも保護者も職員も自己肯定感をもち、健やかに育ち合える保育園を目指します。
3)子どもと同じ視点で等しくかかわり、保護者がいつでも安心して利用できる保育サービスの提供改善に努めます。
4)0歳児から就学前までの子ども達が、総合的に行う保育・教育を受け「生きる基礎」となる意欲や体力、
人とかかわる力学びの芽を身に付けます。
5)豊かな心をもち、明るく元気な子どもを育てます。
職員に求めている人材像や役割
・子どもに対して「あなたは皆に愛されている。大切な人(人格)。生まれてきてくれて、ありがとう」という思いを伝えられる。
そして、職員自らが自己有用感や自己肯定感をもち、子どもの命を大切にしながら保育をしていく。
・子ども達が安心して過ごせるよう、子どもと目と目を合わせ、話をよく聴き、気持ちや心を受け止め信頼関係を作ろうとする。
・子ども達に様々な環境を用意し、興味や関心を深め、豊かな感性や表現する力が持つ事ができるよう一緒に楽しく遊ぶ。
・個人の得意分野を活かし、スキルアップを心がけ、他の職員とより良い保育・教育ができるようにチームワークを大切にする。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・保護者から大切な子どもの命を預かっているという事を、常に忘れない。
・子どもを一人の人間として認め、人権を尊重する。
・子どもの利益を一番に考え、一人一人のにあった保育・教育をおこなう。
・卒園までに何か一つ「これだけは負けない」か「誰よりも知っている」を身につけ自己肯定感が得られる保育・教育をおこなう。
全体の評価講評
特によいと思う点
園では、年齢に合わせた集団遊びを日常的に取り入れている。子どもたちの自由な表現や遊びから発展した創造遊びを大切にし、ダンス、しっぽ取り、積み木崩しの爆弾ゲーム、巨大オセロゲーム等、年齢に合わせてダイナミックな集団遊びを用意して楽しめるようにしている。その日の子どもの様子により、集団で遊びたくない、今はやりたくない時には子どもの気持ちに保育士が寄り添い、見学や違う遊びに誘っている。興奮すると怪我につながることも予想されるため、行う場所や保育士の配置には十分留意し、子どもが楽しめるようにしている。
行事に関しては職員が遊びの中から行事につなげられるような題材を見つけて、大好きな絵本を題材にした劇遊びや、おままごとからお店屋さんごっこに発展させている。泥棒学校が登場する絵本が大好きなクラスでは、普段から校長や泥棒になりきって遊んでいたので、子どもたちに呼びかけて発表会の劇遊びに発展させた。また、4歳児のままごと遊びからお店屋さんごっこに遊びが発展して楽しんでいたので、春まつりのお店出店につなげるなど、遊びの中から発展した表現遊びを支援して達成感を持って楽しめるようにしている。
入園当初は子どもも保護者も新しい環境に慣れるまでは不安なため保護者に担任や園長が声掛けしたり、見守りノートなどで子どもの様子を保護者に伝えている。慣れ保育は子どもの年齢や一人ひとりの状況、保護者の就労状況を見て相談しながら進めている。泣いている子どもには抱っこやおんぶでポーチや園周辺に散歩に出て気分を変え、気にいるような場所やおもちゃなどを見つけられるようにしている。食事ができない場合は保護者に保育に入ってもらい、普段の食事の仕方を見せてもらうなど、子どもや家庭の状況を把握して安心できるように配慮している。
さらなる改善が望まれる点
事業計画には園における事故防止対策や防災対策、感染症防止対策などリスク管理についての記述がないので、子どもの身体生命の安全確保対策や取り組みを明示するとよい。また、計画には方針や目標などが示されているが、毎年の年度計画としては具体性に欠けるので、今後は職員が参加して事業計画を策定し、具体的に職員が何を実践し行動すればよいのかを盛り込んだ計画にするとよい。
園では子ども一人ひとりに寄り添う保育・教育を進めている。「子どもは宝」とし、子どもを傷つける行為は行わないように園長より年度初めに子どもの最善の利益についてや身なり、守秘義務等を記載した「職員へのお願い」を配付し、子ども名前は愛称ではなく名前で呼ぶよう心掛けている。法人として2019年9月に不適切保育ゼロ宣言を行い、スローガンを作成し全職員に徹底している。経験の差や年齢によるばらつきがでないよう子どもの権利条約の趣旨を学び子どもの尊厳を尊重した主体性のある保育に向けて見守り・指導・協力体制を構築するとよい。
利用希望者等、地域の子育て家庭に向けた情報提供は、ホームページやSNSにより発信している。また、園の前や近隣の児童館施設などの掲示板には、園や親子ひろば(おひさまくらぶ)などの情報を入れたポスターを掲示し情報提供している。法人が管理するホームページは園内で合意しながら手続きを進めているが、より充実させたいと考えている。現状では写真を多く掲載できるSNSと地域の掲示板を活用し、園情報を発信している。園生活をよりわかりやすく利用希望者に届けるために、法人と協議してホームページの内容を充実させるとよい。
事業者が特に力を入れている取り組み
法人の理念である地域に開かれた、地域に愛される、地域に信頼される保育園を目指して、園では地域の未就園児を持つ保護者への子育て支援として「おひさまくらぶ」を独自につくり、保護者同士の仲間づくりや子育て相談を地域貢献事業として行っている。園の行事への参加を呼びかけ好評を得るとともに、地域に愛される保育園として地域行事(町内会夏祭り)へ参加するなど地域との交流に努めている。さらに、隣接する図書館と連携して行事等に協力をしてもらったり、近隣区立保育園の年長児を行事に招待したり地域と連携した活動に力を入れている。
園の書類をICT化し、保護者及び職員に分かりやすく、簡単な方法で管理・閲覧できるようにする園内事務処理の効率化とサービス向上を目指した事務改善の取り組みに力を入れている。ICT担当者が個人情報の多い児童票は区の助言を得ながら園独自の書式を完成させている。その結果、職員が記録がしやすくなり、様々な情報もすぐに閲覧で確認きるようになっている。入園希望者の見学会でも、好評で子どもの入園につなげている。職員の残業も減少するなど波及効果は大きい。今後は、セキュリティー強化に取り組み完成度を高める考えである。
年齢に合わせた遊びが展開できるよう環境を整備しており、子どもたちは登園すると思い思いの遊びを見つけて遊んでいる。室内には積み木やパズル、ワゴンに空き箱等を用意し、子どもたちが自由に遊べるようにしている。また、園には園庭がないため屋根付きピロティと遊戯室を上手に活かして子どもの活動の幅を広げている。雨天でも、0~5歳児が一日の中で一度は身体を動かす遊びができるようにしている。また、近年の猛暑でも屋根付きピロティでスプリンクラーを稼働してほぼ毎日水遊びとプールを行い夏ならではの遊びを十分に楽めるようにしている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:全園児131名、99世帯を調査対象とした。
- 調査方法:アンケート方式
園より保護者全員に調査票を配付し、回答は評価機関が郵送と園に設置した回収箱により直接回収した。 - 有効回答者数/利用者家族総数:56/99(回答率 56.6% )
園は最寄駅が2駅あり、周辺には商店街や大学等の教育施設、図書館があるなど便利な住宅街に立地している。園は同じ法人の高齢者施設と併設され、4階建ての1・2階部分にあり、門扉を入ると玄関前には広いスペースがある。
利用者調査の結果は、「保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか」、「保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか」、「提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか」、「保育所の生活で身近な自然や社会と十分に関わっているか」、「行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か」、「施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか」、「職員の接遇・態度は適切か」、「子どもの気持ちを尊重した対応がされているか」、「子どもと保護者のプライバシーは守られているか」の9問には9割が「はい」と答えている。総合的な感想では「どちらともいえない」、「不満」が1割程度あるものの、「大変満足」、「満足」と9割が答えている。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
利用者の9割が「はい」と答えている。「体育遊びでは、こんなこと習った!と家でも練習している。少しずつできるようになり自信にもつながっている」とのコメントがあった。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
利用者の9割が「はい」と答えている。「家ではやらない色水や絵具を使った遊びなど、色々な遊びをさせてもらっている。当日の子どもの気分で外遊び組と室内遊び組を分け、臨機応変に対応してくれている」、「午後の活動が単調と感じる」とのコメントがあった。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
利用者の9割が「はい」と答えている。「園の給食なら野菜も食べられるのでありがたい」、「食育には満足している」、「あまり美味しくなさそう」とのコメントがあった。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
利用者の9割が「はい」と答えている。「真夏以外はいつも積極的に公園や外に連れ出してくれている。季節ごとの植物や虫と触れ合っているようでありがたい」、「季節の行事など取り入れてくれるので楽しんでいる」、「社会や地域と関わる機会が少ないと感じる」とのコメントがあった。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
利用者の8割が「はい」と答えている。「急なお願いでも快く対応してくれる」、「利用機会がないため、わからない」とのコメントがあった。
6.安全対策が十分取られていると思うか
利用者の8割が「はい」と答えている。「門扉が開けっ放し。自動ドアが開いている状態が長い。不審者確認の体制が甘い」、「顔の確認と共に保護者かの確認を厳重にしていただけると安心」、「外飼育のビオトープメダカが盗まれたと思われるも、警察に通報したのか、説明がない」などのコメントがあった。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
利用者の9割が「はい」と答えている。「あらかじめ年間予定をいただけるので問題なく参加できる」、「平日日程、すごく助かる」、「休日の行事は全て土曜日のみなのは困る。作品展の日数をもう少し延ばしてくれるとありがたい」、「土曜日が仕事のため、保護者会などはオンライン参加も可能にして欲しい」、「園だよりはあるが、クラスだよりが毎月はない」などのコメントがあった。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
利用者の8割が「はい」と答えている。「迎えのときなど、担任の先生に気になったことを聞くと、いつも丁寧に対応してくれる」、「家での様子を相談すると園の様子を伝えてくれて、本人の気持ちや思いも一緒に考えてくれる」、「コミュニケーションを取る機会が少なく、日々の送迎でのやり取りすらない日も多々ある」、「相談してもクラスの担任がはきはきしておらず、ちょっとイヤ」などのコメントがあった。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
利用者の9割が「はい」と答えている。「おもちゃの消毒や廊下、教室の掃除など、しっかりしてくれている」、「園内も清潔ではあるが、整理されている印象はない(特に玄関)。園の周囲の草木が枯れていたり、手入れが行き届いていない」などのコメントがあった。
10.職員の接遇・態度は適切か
利用者の9割が「はい」と答えている。「髪色や髪形も個人の自由にまかされている様子で、とても素敵だと思う。子どももかわいいと言っている」、「時々気になる態度で子どもに接している職員がいるのを見る」、「上履きが汚い職員がいる」などのコメントがあった。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
利用者の8割が「はい」と答えている。「個別連絡をくれたり、早めの迎えが必要なとき電車のため、時間がかかり待たせてしまうことがあり申し訳ないが安心して任せられる」、「症状が長引くと、診断済みでも何度か通院を促された」、「担任の先生方や園長先生などみなさんは信頼できるが看護師の方は信頼できない」とのコメントがあった。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
利用者の7割が「はい」と答えている。「子ども同士のやり取りについての報告を職員の方から受けたことがない」、「加害側に配慮していた。適切な対応をしてほしい」、「場面にであってない」とのコメントがあった。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
利用者の9割が「はい」と答えている。「いつでも、どんなときでも子どもの気持ちを尊重してより添った対応をしてくれていて感謝しかない」、「朝や夕方、合同になるときも慣れている先生がいてくれるので本人も安心して過ごしている」、「努力は感じるが、人手不足で対応しきれていない印象」などのコメントがあった。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
利用者の9割が「はい」と答えている。「おむつがはずれるかはずれないかの微妙な時期のトイレ事情など、いつも子どもの繊細な気持ちをくんでくれている」、「水着への着替え時のプライベートゾーンを教えてくれた」とのコメントがあった。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
利用者の8割が「はい」と答えている。「迎えの際、直接会ったときや連絡帳で保育の様子を伝えてくれる。連絡帳を見るのが楽しみ」、「お迎えの時などに、どのような様子だったか、もう少し教えていただけるとありがたい」、「クラス便りすらない月がある。1日の様子の配信内容の具体性も欠けていると感じる」、「アプリの記載のみのため、よくわからない」などのコメントがあった。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
利用者の7割が「はい」と答えている。「対応も共有もしてくださる」、「一応してくれるが、担任より園長に言う」とのコメントがあった。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
利用者の5割が「はい」と答え、コメントはない。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
保護者の意向は、法人が行う利用者満足度アンケート等で把握している
保護者の意向は法人のCS(利用者満足度)アンケートや行事後のSNSによるアンケート及び福祉サービス第三者評価の利用者調査で把握している。法人のCSアンケートでは「虐待の場面を見たことがあるか」、「保育サービスはどうか」、「要求したことはすぐ反映されているか」などを聞いている。調査結果を踏まえ、例えば掃除の指摘に対し手すきのあるクラスの職員が毎朝行うようにするなど要望に応えている。職員の意向は年3回の個人面談等で把握し、休憩時間の環境や保育が自分本位になりそうなことに対する反省など率直なものが出されている。
区のホームページや社会福祉協議会等から行政情報や地域の保育園の情報を収集している
行政情報や地域の保育園の情報は、区のホームページや社会福祉協議会から国や都の保育行政に関する最新の情報を得ている。園長会で他園の状況や区からの情報を得て園運営の参考にしている。また、法人からの情報提供や保育書・保育月刊誌・保育通信などの閲覧により課題解決に活かしている。
中期計画、事業計画に基づき園の理念や目標の実現に取り組んでいる
園では令和5年度に策定した中・長期計画(10年先を目標)を基本に毎年の事業計画を策定し、保育理念や保育目標の実現に取り組んでいる。中・長期計画の中には「互恵互助」の理念を基本にした地域に開かれた「保育園児との高齢者・障害者等とのごちゃまぜ保育」の促進等を示している。事業計画には保育理念・目標・達成方針、重点事業等が示されている。しかし、事業計画としては具体性に欠けるので、今後は事業計画に示された方針に基づき具体的に何を実践し行動するかを盛り込んだ行動計画にするとよい。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
就業規則の服務規律と「互恵互助」の活用で法令遵守の理解を深めている
就業規則の服務規律に職員の職務遂行に関しては法令等を遵守しなければならないことを定めている。園では社会人としての基本的なマナーなどをまとめた小冊子「互恵互助」を職員が交代で朝礼時に読み合せ、保育に従事する者としての倫理や守秘義務等規範遵守に対する理解を深めている。また、就業規則に個人情報の外部持ち出し等を規定しているが、近年、社会的に指摘されるようになっているセクシャルハラスメントや上位者による下位者に対するパワーハラスメント防止についても規定し、意識の向上に努めている。
重要事項説明書に相談・苦情・意見の申し出先等について明示し周知している
保育内容に関する相談・苦情・意見等については、重要事項説明書に相談・苦情受付者、相談・苦情解決責任者、第三者委員(掲示板に掲示)を明示している。また、園玄関に意見箱を設置していることも記載している。なお、苦情解決方法や他機関での受付先(区の窓口、東社協の窓口、それぞれの連絡先電話番号等)を合わせて明示するとよい。苦情等は、その内容を園長に報告し、対応経過、解決策、結果を記録し、苦情等申し出者に口頭で報告説明している。重要な苦情に対しては、法人の総合施設長に相談し法人本部や第三者委員会を開催し、解決している。
子育て支援事業「おひさまくらぶ」を実施するなど地域の子育て支援に貢献している
園では地域の未就園児を持つ保護者への子育て支援として「おひさまくらぶ」を独自につくり、保護者同士の仲間づくりや子育ての相談を地域貢献事業として行っている。園の行事への参加を呼びかけ好評を得るなど園の機能を活用して子育て支援をしている。また、地域に開かれ愛される保育園として地域行事(町内会夏祭り)へ参加するなど地域との交流に努めている。さらに、隣接する図書館と連携して行事等に協力をしてもらったり、近隣区立保育園の年長児を行事に招待したり地域での連携した活動も行っている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
事業計画に感染症対策や事故防止対策などリスク管理について明示するとよい
園では「命を預かっている」を合言葉に、どのようなリスクであっても、必ず職員同士で細心の注意をはらい、養護・教育を進めている。重大事故・マニュアルでは事故の発生原因を分析することを第一順位として、重大事故の予防対策に取り組んでいる。事業計画には園における事故防止対策や防災対策、感染症防止対策などリスク管理についての記述がないので、子どもの身体生命の安全確保について対策を明示するとよい。
大災害時や感染症対策のBCPを策定し初動訓練などを実施している
園では大災害時等において組織図の役割分担に沿って対応することの重要性を認識してBCPを策定し、事業が継続できるよう日頃から職員に周知している。災害発生時の災害本部の立ち上げ、保護者への連絡、待機児童や職員への対応等について職員で協議・確認し、必要な訓練を行っている。なお、災害発生時の職員や保護者への連絡についてBCP に定めた役割分担に基づき初動期の訓練等を継続し、大災害に備えるとよい。
収集した個人情報を就業規則や個人情報保護基本方針に基づき適正に管理している
就業規則に則り、個人情報の外部持ち出しを禁止するなど情報の適正な管理を行っている。また、個人情報保護基本方針には、個人情報の保護に関する法令の遵守や個人情報の適切な収集、利用、提供の実施、安全性確保の実践、個人情報保護に関する問い合わせ先などを明示し、個人情報や写真・動画に関する利用について保護者の同意を得ている。職員には入職時に誓約書をとり個人情報の保護を義務づけている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
職員紹介制度の活用により必要な職員を採用し安定した保育につなげている
職員(非常勤含む)が、知人を常勤・非常勤に関わらず紹介し採用された場合に紹介料を常勤(8万円)・非常勤(3万円)を支給する制度により、必要な職員を採用できている。また非常勤職員やボランティア、実習生にも声掛けし採用につなげている。保育経験者が多いため、ともすれば前の経験こだわることもあるが、若手職員の育成にも貢献しており、安定した保育をしている。
個人別に研修計画を作成し職員ごとの資質向上に取り組んでいる
園では職員一人ひとりに必要と思われる研修内容をピックアップし職員ごとに研修計画を作成して保育の質の向上と自己研鑽ができるようにしている。すべての職員が平均的に受講できるよう研修担当(主任)が受講する研修の計画を立てて、法人合同研修への参加や区主催の研修に参加できるようにしている。また、キャリアアップ研修を受講後にキャリアアップ認定書を交付し、昇任・昇給に反映させている。研修受講後は感想文を提出し、パソコン内で研修内容と感想を閲覧できるようにするとともに、受講報告を行い共有している。
職員間で互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かせるようにしている
園では朝・終礼で日頃の気づきや工夫について些細な事でも話すよう習慣づけたり、少人数の会議で話せる雰囲気を作るようにしている。少人数での会議では、気軽に話せるよう発言の機会を投げかけたり、討議が活発になるようにしている。園の目標達成や課題解決にあたっては、クラス打ち合わせ、乳児・幼児討議、リーダー層会議、行事のプロジェクトチーム等に分け職員が協力し合って取り組めるようにしている。また、朝・終礼時にクラス体制を確認し、助け合いができるようにしており、職員間の意思疎通が良くなりチームワークの促進につながっている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【課題・目標】保護者や職員にとってわかりやすく、負担が少なくて情報の取得や保存・活用ができるように園の書類をICT化し、保護者や職員に分かりやすく、簡単な方法で管理・閲覧できるようにする
【取り組み】ICT担当者が中心になりICT内の書類の書式を作成した。
前年度から新たな書式について法人内他園の書式を活用しながら園独自の書式を完成させた。
特に、児童票に関しては区の助言を得てほぼパソコン内で記録ができる状態へと書式の変更を2023年度で行い、施行は2024年度からとした。
【取り組みの結果】職員が記録がしやすくなり、様々な情報もすぐに閲覧して確認できるようになった。
入園希望者の見学会でも、ICT化は喜ばれており入園決定にも繋がっている。
職員の残業の減少に繋がり会議内容も手元ですぐに確認できるようになった。
【振り返り(検証)・今後の方向性】今年度からはICT勉強会を主催して法人内の他園に書式の情報提供協力を行えた。法人内のICT化中心保育園へと成長できることを目指す。さらに、書式への入力しやすさを検討しつつ、情報の漏洩やウイルス対策等のセキュリティ強化に取り組むこととする。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
園の書類をICT化し、保護者及び職員に分かりやすく、簡単な方法で管理・閲覧できるようにする園内事務処理の効率化とサービス向上を目指した事務改善の取り組みである。ICT担当者が中心になりパソコン内の書類の書式を法人内他園の書式を活用しながら園独自の書式を完成させている。特に、個人情報の多い児童票に関しては区の助言を得てほぼICT内で記録ができる状態へと書式の変更を行い、完成させている。その結果、職員が記録がしやすくなり、様々な情報もすぐに閲覧で確認きるようになった。入園希望者の見学会でも、ICT化は連絡が取りやすいなど好評で入園決定にも繋がっている。職員の残業も減少し会議内容も手元ですぐに確認できるようになっている。今年度からはICT勉強会を主催して他園に書式の情報提供協力を行えるなど波及効果は大きい。法人内のICT化中心保育園へと成長し、書式への入力しやすさを検討しつつ、情報漏洩やウイルス対策などのセキュリティ強化に取り組み完成度を高めることを期待する。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【課題・目標】子どもたちの活動の豊かさ、安全確保を充実させるため、各クラスに児童福祉法上の保育士の配置基準に1人を加え、子どもも保護者も安心して、職員も余裕を持ち過ごせる保育園づくりを目指す。
【取り組み】令和5年度4月より各クラスの保育士の配置基準にさらに1人を加え配置した。
【取り組みの結果】一斉的な活動から離脱する子どもが、保育士とともに別室でリフレッシュすることで安心感や余裕を持って過ごせることが多くなった。職員にとっても「もう一人の担任に任せられる」などの余裕を持つことが増えた。また、「ノンコンタクトタイム(保育室で子どもを見ながらの「ながら」作業ではなく、別室で集中しながら日誌などの記述に打ち込める時間)」を実現できることも増え、保育士の業務負担が減った。会議への参加、行事打ち合わせ時間の確保、休暇取得など勤務シフトにも良い影響を及ぼした。
【振り返り(検証)・今後の方向性】職員の職務上の知識、技能向上への指導や研修が不足していたので今年度はキャリアアップ研修を始めとして、月ごと開催の「子どもの文化学校」への参加など、研修を充実させ、職員の知識や保育技術の研鑽を補助していく。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
子どもたちの活動の豊かさ、安全確保を充実させるため、各クラスに児童福祉法上の保育士の配置基準に+1人を加え、子どもも保護者も安心して、職員も余裕を持ち過ごせる保育サービス向上に向けた取り組みである。この取り組みにより、集団的な活動から離脱する子どもが、保育士とともに別室で過ごすことで、安心感や余裕を持てることが多くなるとともに、職員においても「もう一人の担任に任せる」などの余裕を持つことが増えている。また、「ノンコンタクトタイム」を実現できることも増え、保育士の業務負担が減ることにより会議への参加、行事打ち合わせ時間の確保、休暇取得など勤務シフトにも良い影響を及ぼしている。今後はこの効果を生かし、職員の職務上の知識、技能向上への指導や研修を充実し、キャリアアップ研修を始めとして、月ごと開催の「子どもの文化学校」への参加など職員の知識や保育技術の向上に取り組むとよい。
サービス分析結果
【講評】
地域の子育て家庭に向けてSNSや地域の掲示板を活用し、園の情報を発信している
利用希望者等、地域の子育て家庭に向けた情報提供は、ホームページやSNSにより発信している。さらに、園の前や近隣の児童館施設等の掲示板に、園や親子ひろば(おひさまくらぶ)などの情報をイラストを入れたポスターを掲示し、地域に向けて情報提供している。ホームページは法人が管理しており更新手続きは担当者と副園長が内容を確認してすすめているが、日常の保育の様子はホームページよりも写真を多く掲載できるSNSを活用している。園の生活をより広くわかりやすく利用希望者に届けるため、ホームページの内容を充実させるとよい。
同じ建物内の介護施設や近隣の子どもに関わる専門機関などに情報提供している
利用希望者等が手にする機会の多い「保育施設ガイド(自治体発行)」に掲載するために、園の概要などの情報を自治体に提供している。他に子ども家庭支援センターや児童相談センター、小学校や児童館、保健センターなどの子どもに関わる専門機関など近隣の関係機関に情報提供している。同じ建物には、同じ法人が運営する介護施設があることから、その介護施設や隣接している図書館にも情報提供している。
見学は保育の様子がわかる午前が望ましいが状況に合わせて午後や土曜日に対応している
掲示板を見たり卒園児の家族から紹介があり、見学の希望者は多い。電話での問い合わせには園長と事務員が対応している。見学時間は保育の様子がわかる10時から概ね30分程度を予定している。保育園のしおりを使いながら園長が施設内を案内し、園の理念やクラス別の保育の土台づくり、発達段階に合わせた保育など、卒園までに身に付けることについて説明している。夫婦同伴での見学希望も受け入れ、午前の時間帯が無理であれば午後や土曜日に変更するなど個別の事情に対応している。見学者が多いため、園長の他の職員も対応できるようにするとよい。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
園長をはじめクラス担任や管理栄養士・看護師が園生活に必要な基本事項を説明している
園生活を始めるにあたり、保護者には入園に必要な書類(入園面接調書、重要事項確認書、個人情報同意書、家庭状況書等)を事前に配付し、内容を把握したうえで必要事項を記入してもらい、入園説明会に持参できるようにしている。入園説明会ではクラス担任、管理栄養士、看護師、園長が、園の概要や保育理念・方針・目標、保育をする上で大切にしたいことなどを丁寧に説明している。0歳児は2時間弱の時間を、他の年齢では1時間半程度の時間をかけ、さらに動画や写真の掲載、虫よけスプレーの使用等、日常生活についても説明し、同意を得ている。
年齢や一人ひとりの状況に合わせて、慣れ保育を進め不安を軽減できるようにしている
入園当初は子どもも保護者も新しい環境に慣れるまで不安があるため担任や園長が登・降園時に声掛けしたり、見守りノートなどで子どもの様子を保護者に伝えている。慣れ保育は子どもの年齢と一人ひとりの状況を見て保護者と相談をしながら進めている。泣いている子どもには気分を変えるためにポーチに出たり園周辺に散歩に出たりと、気にいるような場所やおもちゃなどを見つけ、落ち着けるようにしている。食事が取れない場合は保護者に保育に入ってもらい普段の食事の仕方を見せてもらうなど、状況に合わせて子どもが安心できるように配慮している。
卒園や転園時には面談を行い、子どもや保護者の不安が軽減するように配慮している
転園や卒園する場合、希望する保護者には面談を行い、子どもの成長面や今後伸ばすと良い面など、成長が描けるような内容を伝えている。転園する場合は転園先に情報提供し、特別に配慮が必要なケースについては個別に関係機関に情報を提供するなど、子どもや保護者が新しい環境になじめるように配慮している。小学校生活を見据え5歳児から午睡をなくし、保育活動の中で小学校の近くに散歩に行くなど子どもが小学校を身近に感じられるようにしている。小学校には児童要録を提出するなど、子どもが学校生活を順調に送れるよう配慮している。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
保育をする上で必要な情報は子どもの日々の生活状況や保護者の意見などで把握している
保育をする上で必要な子どもの心身の状況や生活状況は、入園時に入園面接調書や家庭状況書等の提出書類、子どもの状況や保護者から聞き取って情報を把握し、児童票に記録している。特に子どものアレルギー対応については一覧表を作成して把握し管理している。アレルギーの種類や始まった時期、解除の時期等、医師の診断書を提出してもらうなどの保護者からの情報を把握し、都度、更新している。保育に関する情報について、子どもの気になる言動や行動、保護者の様子などを把握した時には、クラス日誌や職員記録簿、伝達ノート、児童票に記録している。
全体的な計画を踏まえ、保育の環境づくりや自己表現できるよう指導計画を作成している
指導計画は毎年、全体的な計画を踏まえて作成している。全体的な計画には「一人一人の発達と個性を大切にし、生きる根っこを育む。大人も子どもも自己肯定感を持ち、健やかに育ち合える保育園を目指す」とした保育理念と保育の方針・目標を定めている。保育の内容は「養護」と「教育」の各領域を念頭に年齢別の指導計画、3か月ごとの期別計画を作成している。0歳児は健やかに育つ環境づくりや感性を育む、3歳以上は言葉で自分の気持ちを表現したり、人と関わりながら育つ、などのねらいを定め、一人ひとりに合わせた計画を作成している。
指導計画をはじめ、日々の確認事項などはパソコンを活用して職員間で共有している
全体的な計画や指導計画などはICT内に保存し、各クラスに配備しているパソコンにより職員全員が共有できるようにしている。園の理念、目標、大切にしたい事、各年齢の年間計画等が一目瞭然にしている。日々の子どもの変化については担任が個別日誌に記録し、その日にあった出来事や共有する連絡事項、アレルギー児メニュー確認で誤食防止等を職員連絡簿に記載し、誰でも確認できるようにしている。ICT内でほぼ全ての記録を共有しているが、緊急性の高いものは紙ベースで非常勤にも手渡し全職員が共有できるようにしている。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
子どもの発達過程や生活環境を知り、個々の性格や発達に配慮した保育を行っている
園では、子どもの発達・性格・生活環境等を入園時面談で聞き取り、得た情報は児童票に記録している。職員会議では、保育討議に時間をかけ、クラス状況や子ども一人ひとりの個性や発達の状況を共有し、どの職員も同じ対応ができるよう心がけている。入園時には、自宅で使用しているタオルやカップなどを一時的に持参してもらい気持ちの安定を図ったり、保護者の家庭的事情による親子関係などに配慮し、対応をしている。
特別な配慮が必要な子どもの対応は個別日誌に記録し、専門家の助言を得て援助している
特別な配慮が必要な子どもは、個別日誌に記録し計画的に援助している。毎月の巡回指導者に子どもの姿や言動から予想できる思いを推察し、具体的な対処方法について職員はアドバイスを受けている。特別な配慮まで至らなくても、気になる子どもについては保護者と面接や場合により関係機関の紹介をしている。職員は日々の様子を報告し、対応方法を共有することで、安心した保育が出来ている。
小学校への就学がスムーズに出来るように近隣の小学校と交流をしている
5歳児は、毎年秋頃に小学校を訪問し5年生と体育館でゲームなどの交流をしている。子どもたちは学校の様子を見学したり一緒に遊ぶことで身近に感じている。年長児の中には、就学時健診の時期になると急に不安な気持ちを見せる子どもがいるが、安心できるような言葉かけをして、スムーズに入学できるよう支援を行っている。また、毎年、卒園児が入学式後にランドセルを背負って園を訪れ、新年長児は入学への憧れを思い描けるようにしている。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
登・降園時に園や家庭の子どもの様子・出来事を保護者と確認している
朝の延長保育時は当番職員が受け入れている。子どもの様子は原則として携帯電話等から保護者が入力しているが、熱があるなど双方での確認が必要な場合は保護者と職員がその場で確認し、クラス連絡に入力後担任に口頭で伝えている。保育室への移行は担任職員と非常勤職員が揃う8:30からとし、子どもたちが安全に過ごせるようにしている。園では、保護者から声がけしやすいように、玄関脇の事務室に園長、副園長がおり、質問を含めた様々な会話がしやすいようにして、遅れて来た子の対応や、トラブルや怪我があった際の声かけなどを行っている。
基本的な生活習慣は保護者と話し合い子どもが無理なく進められるように援助している
入園時に食事や離乳食の形状を聞き取り、入園後は、舌の動き・嚥下の状況・歯の生え具合等の様子を見て、担任、看護師と保護者で離乳食の進め方を相談して決めている。オムツについては、膀胱機能や便器に興味があるかなどの状態をチェックし、保護者とトイレトレーニングのタイミングを決めている。着替えは保育士に着せてもらう事から始めて、徐々にズボンの足入れ、上着の首入れを行う等、順を追って進め最終的に一人で着脱できるようにしている。子どもたちには、出来た事を褒め、衣類を畳むのは、2歳児より少しずつ進めるようにしている。
個々の子どもの生活リズムを大切にしながら、休息時間がとれるように支援している
園は、個々の子どもの生活リズムを大切にしながら休息時間が取れるようにしている。保護者には、生活リズムが整うように夜遅く寝ても、朝はなるべく同じ時間に起こすように伝えている。午睡時に眠れない子には傍に保育士がつき、身体を休めるようにしている。早く起きた子どもは、クラス内ではなく廊下や事務室前で遊べるようにしている。5歳児は小学校への就学準備として、午睡はなくして部屋で休息を取るようにしている。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
年齢に合わせて「遊びたい」という意欲が育つような環境作りを大切にしている
年齢に合わせた遊びが展開できるよう環境を整備しており、登園すると思い思いの遊びを見つけて没頭出来るようにしている。室内には、積み木やパズル等の他に幼児になるとワゴンに空き箱や色紙等を置き、子どもたちが自由に製作が出来るようにしている。また、園には園庭がないが、屋根付きピロティと遊戯室があり、雨が降っても、0~5歳児が一日の中で一度は身体を動かす遊びを保障している。また、近年の猛暑でも屋根付きピロティでスプリンクラーを稼働して、ほぼ毎日水遊びとプールを行い夏ならではの遊びを十分に楽しめるようにしている。
集団遊びを日常的に取り入れて子どもたちが十分楽しめるようにしている
園では、年齢に合わせた集団遊びを日常的に取り入れている。子どもたちの自由な表現や遊びから発展した創造遊びを大切にし、ダンス、しっぽ取り、椅子取りゲーム、積み木崩しの爆弾ゲーム、巨大オセロゲームなど、年齢に合わせてダイナミックに楽しめる集団遊びを用意している。その日の子どもの様子により、集団で遊びたくない、今はやりたくないなどの子どもの気持ちに職員が寄り添い、見学や違う遊びに誘っている。興奮すると怪我につながることも予想されるため、行う場所・職員の配置には十分留意し、子どもが安全に楽しめるようにしている。
散歩や親子遠足を楽しみ季節の移り変わりを感じ取れるようにしている
川沿いの桜並木道を散歩したり、神社でのどんぐり・枯れ葉集めなど、季節の移り変わりを感じられるような散歩や公園の遊具で身体を使って遊んでいる。また、4・5歳児は親子遠足で「夏野菜収穫」、「芋ほり」に提携している他市の農園に電車に乗って行っている。実際に土に触れるだけではなく、野菜の育ちや収穫の仕方、生育の難しさを教えてもらう機会となっている。子どもはもとより、保護者も初めて収穫体験する場合もあり、収穫への関心が高まり、家族で訪れるようになるなど、良い親子農業体験の機会にしている。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
職員は行事を通して子どもの興味を引くような工夫や働きかけを行っている
行事に関しては、職員が遊びの中から行事につなげられるような題材を見つけている。泥棒学校が登場する絵本が大好きなクラスでは、普段から校長や泥棒になりきって遊んでいたので、子どもたちに呼びかけて12月の発表会の劇遊びに発展させた。また、4歳児のままごと遊びから発展したお店屋さんごっこを、春まつりにはお店出店につなげるなど、遊びの中から発展した表現遊びができるよう支援して十分楽しめるようにしている。
皆で協力し行事をやり遂げることの喜びを味わえるようにしている
行事で子どもたち同士が協力して達成感を味わう経験ができるように取り組んでいる。園では5歳になると、自分で染めた布を割いて三つ編みした手作りの縄跳びを使い運動会で披露する事を伝統保育としている。苦心して編んだ縄跳びを使って、日々練習をして運動会で披露することで本人の自信にも繋がっている。行事を経験して共に喜び、時には悔しさを友達と共有するなどして、力を合わせてやり遂げることの大切さを経験出来る環境を創っている。職員は練習の段階から励ましたり子どもたちの成長を見守り、本番で意欲的に参加できるようにしている。
保護者の協力を得て運動会を開催し子どもが意欲的に取り組めるようにしている
コロナ禍により区からの幼児のみの運動会を推奨されたのを受けて、当園の運動会のあり方を検討してきた。安心・安全に楽しく行事が行えるよう、運動会は2~5歳児とし、0~1歳児は参加しない代わりに運動遊びの姿を動画配信する事へと変更した。動画は「普段の身体を動かす遊びが見られて良い」、「動画の為、祖父母も見ることが出来た」等、好評であった。万国旗作りは、全家庭に協力を依頼し、みんなで運動会を盛り上げられるようにした。小さい子が描いた、いろいろな色使いの旗を見て「絵が可愛い」など、保護者からも好評を得た。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
子どもが安心してくつろげる関わりや環境をつくり落ち着いて過ごせるようにしている
4・5歳児は17:00頃、0~2歳は17:15頃に延長保育の部屋に移動しているが、子どもの人数が多い場合は、保育室に移動する時間を遅らせて集団全体が落ち着くように調整している。保育時間が長い子どもには、補食を18:40頃に提供している。長時間保育の場所がクラスと違うため、延長保育用として、安全で年齢に合った玩具を用意するようにしている。部屋の中は、牛乳パックの仕切りでコーナーを作り、子どもたちは、興味のある遊びに移動して遊んでいる。
保育時間が長くなる中で子どもが安心して楽しく過ごせるようにしている
延長保育は、常勤職員が複数で当たっているが、非常勤職員が加わり過ごす時間帯もある。非常勤職員は、将来保育士を目指している学生で、学生自身も現場での実践が学びにつながっている。学生には、非常勤であっても守って欲しい事項を伝えており、実際に、体調不良の気づきや遊びの提供、トラブルの見守り方と回避の仕方、オムツ替えのポイントなどを把握して子どもの対応をしている。非常勤の学生は、子どもたちが馴染んでいる歌やキャラクターなどの知識もあり、子どもは一緒に遊ぶのを楽しみにしている。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
楽しく食事が出来る環境を整え食事マナーや栄養への理解を深め興味を引き出している
管理栄養士が食事のマナーの話や季節ごとの食についての話をして食への関心を高めている。食事は楽しく食べられるようテーブルの配置や席を決めている。グループ分けにも配慮して、楽しく、落ち着いて食事ができる環境を整えている。季節の食材を取り入れたり、行事食(七夕・冬至・クリスマス・七草・節分・ひな祭り・卒園祝い膳等)はアレルギー児も一緒に食べられるものを準備し楽しめるようにしている。
食物アレルギー児には事故を防止するための手順を決めて対応している
医師の指示書、診断書、食物アレルギー生活管理表のいずれかを提出してもらい、除去物等を保護者に確認し、医療機関から処方されたエピペンや内服薬を預かっている。食べるテーブルなどを決め、担当職員の身支度の確認(専用エプロン・三角巾)や名札を作り、管理栄養士が給食の委託職員と対象児童の確認をしている。アレルギーの誤食は命に関わることを職員に徹底させ各担当者による何重ものチェックを行ったり、朝礼時に献立を伝え代替メニューの確認をしている。行事食では、アレルギーの子も楽しめるよう、皆が食べられる内容を選んでいる。
育てた野菜を調理をすることで食への関心を深めている
2~5歳児クラスが中心となり、クラス毎に、管理栄養士と栽培したい野菜を選び、水やりをしながら育てている。ジャガイモ・きゅうり・ナス・ミニトマト・ゴーヤ・スイカなどを育て、収穫した野菜は給食室に届け、後日給食として食べている。職員がハサミの使い方の手本を見せながら野菜を枝から切り取るなど食への関心を高めている。また、5歳児は遠足で収穫したサツマイモを切って調理する体験をするなど、食への関心が深まるよう取り組んでいる。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
子どもが健康に関心を持ち病気やけがの予防について理解して取り組めるようにしている
子どもが健康に興味が持てるように、紙芝居や絵本・図鑑等を活用して楽しく学ぶ機会を作り、病気やケガに対する意識が持てるようにしている。虫歯や体の仕組みを本で調べたり、手洗い・うがいを大人と一緒に実際に行い、ばい菌が入ってこないように予防する大切さを伝えている。看護師は各クラスの子どもたちの身体測定時や着替え時、薬を塗る際等に目視でけがや肌の状態をチェックしている。職員は危機管理の意識がもてるように安全チェックを毎月行っている。
医療的なケアや与薬が必要な場合は留意点を保護者に知らせ、必要な対応をしている
体調不良、ケガの対応等については、保護者に連絡をとり、受診が必要な場合には保護者の意向を聞き病院へ連れていっている。職員は、緊急の場合に備えて、エピペンの講習会や嘔吐物処理の手順を看護師に指導してもらっている。園では重要事項説明書にて「保育園での与薬について」を保護者に伝えている。原則として薬は預からないことを明記し、医療機関から処方された場合は医師の指示書や診断書を提出してもらい薬は当日分のみの預かりを原則としている。エピペンは保護者から手渡してもらい毎日返却している。
子どもの健康維持に向けて保護者に情報提供を行い連携して健康促進に取り組んでいる
園医には毎週、歯科園医には年二回来園してもらい、子どもの健康状態等を診てもらっている。診察結果は家庭へ伝え健康維持に向けた取り組みを行い、保護者が子どもの健康に関心を持ち改善できるよう促している。入園時には、体質の特徴を聴き取り看護師を中心に経過状況を見て対応をしている。0歳児には入園時にSIDS(乳幼児突然死症候群)の手紙を配り注意喚起を促し、園では睡眠時に無呼吸アラームを設置し予防に努めている。看護師が子どもの健康チェックを行い、低身長・肥満などの傾向を発見した場合は、園医に相談し受診を促している。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
保護者の家庭事情や就労状況に合わせて柔軟に対応する体制を整えている
登・降園時間については保護者の家庭事情や就労状況に合わせ、柔軟に対応している。以前は厳密に登園時間を決めていたが、ひとり親家庭や就業の厳しい職場背景の保護者が増えたことを踏まえ、保護者の家庭事情や就労状況に合わせて柔軟に対応し喜ばれている。急な残業で時間の変更をする必要がある場合については、園では柔軟に対応する体制を整えている。
子どもの発達や育児等について、保護者との共有認識を持てるように取組んでいる
職員は保護者と日々、会話をするようにして、個人面談や保育参観、クラス懇談会も開催している。入園面接時には子どもの成長状況や家庭での育児方針等を詳細に聞き取り共通認識を持つようにしている。保育参観に参加をしてもらい、実際の保育を体験してもらっている。保育参観に参加してもらったことで離乳食の食べさせ方や遊び方など具体的に知り、自宅でも実践したいなどの意見をもらい好評を得ている。
各年齢の保育内容で大切にしていることを知らせ保護者に理解を促している
毎月の「園だより」では、各クラスの月のねらいとその時期に合わせた食育・保健のねらいを記載して保護者に知らせている。さらに「食育だより」と「ほけんだより」を発行して、その時期に保護者が関心を持っている話題や留意点等を伝えている。クラスだよりや毎日の活動紹介では、子どもたちの園での生活や遊び、運動で取組んでいる内容について写真を使い情報を知らせている。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域行事で絞り染めによる鯉のぼりの制作を行うなど多様な体験の機会を設けている
園では、染の文化が残る地域性をいかした取り組みを行っている。近隣町内会から鯉のぼり制作の依頼を受けて、5歳児クラスの子どもたちが絞り染めで鯉のぼりの制作を行った。話合いで水色と黄色に決めて輪ゴムで留めた後が白く残るようにした。水色と黄色が混ざる部分が黄緑になったり輪ゴムの部分が白い丸模様になるなど子どもたちも出来上がる過程で様々な発見があった。絞り染めで作った「鯉のぼり」を提供し公園に飾られて、見物に来た保護者や地域の方から好評を得た。園は地域行事の機会に子どもたちに多様な体験と交流の機会を設けている。
近隣の保育園と一緒に遊ぶ機会を企画して体験や交流の機会を作っている
これまで行っていた近隣保育施設との交流が、コロナ禍で中止となっていたが、新型コロナの5類移行に伴い、改めて近隣の区立保育園年長児クラスを自園が力を入れている「木育」の企画に招待し、一緒に遊ぶ機会とした。当日は外部講師のリードで、他の園児と一緒に遊びながら「木育」を体験して、いつもの仲間と違う雰囲気で、互いに刺激しあえる良い機会となった。次回は近隣の保育園に招かれ、園庭で遊ぶことになっている。近隣の保育園と交流を持つことで、多様な交流や体験が出来るようにしている。
【講評】
子どもの様子を動画や写真を使って情報提供することについて保護者から同意を得ている
法人では個人情報保護方針を定め、利用者の個人情報保護を基本方針とし、問い合わせ窓口などを保護者に示している。園も同様に入園時の重要事項説明の中で個人情報の収集・利用・提供について個人情報保護方針を定め、必要に応じて開示することについて保護者から、あらかじめ同意を得ている。園舎内への写真の貼り出しやホームページへの掲載についても保護者の意向を調査して対応している。SNSを活用して保育の様子を保護者全員に配信していることから、動画や写真の配信について保護者から承諾書を得ている。
不適切保育ゼロを掲げ、子どもの尊厳を守っている
園では子ども一人ひとりに寄り添う保育・教育を進めている。「子どもは宝」とし、子どもを傷つける行為は行わないように、園長より年度初めに「職員へのお願い」を配付している。また、子どもの尊厳を守るために名前は愛称ではなく正しい呼び方を心がけている。法人として不適切保育ゼロ宣言を2019年9月におこない、スローガンを作成し全職員に徹底している。経験の差や年齢によるばらつきがでないよう子どもの権利条約の趣旨に則り研修を重ね、子どもの尊厳を尊重した主体性のある保育に向けて、見守り・指導・協力体制を構築するとよい。
園内研修を行い、虐待・人権に関して理解を深めている
法人は介護施設と保育施設を運営しており、虐待防止や人権に関しては高齢者も子どもも共通していることから合同研修を行っている。園では合同研修と保育に関する研修に職員が参加できるようにしている。研修の報告は職員会議で行い、全職員で研修成果を共有している。さらにパソコン内にも研修報告書を保存し、他の職員が共有できるようにしている。研修報告は閲覧したことがわかるようクラスごとに職員名を記録できるようにするなど、職員が確認することで虐待や人権についての理解が深まるようにしている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
手引書は事務所とパソコン内に保存して確認できるようにし、業務の標準化を図っている
保育に必要な手引書は一つにまとめ、事務所に保管するとともに職員全員に配付している。さらに各種マニュアルはパソコン内に保存し、各クラスに配備しているパソコンでいつでも確認ができるようにして業務の標準化を図っている。マニュアル類の確認は、事務所に出向くよりも各クラスに配備しているパソコンから業務手順を確認することが多い。特に嘔吐処理等保育の中で必要なマニュアルを活用している。
マニュアルなどの保育の手順書は看護師や管理栄養士も関わって、都度見直している
マニュアルなどの保育の手順の見直しは、年に1回年度末に実施しているが、急遽、見直しが必要になった場合は、都度、行っている。見直しの手順としては、職員はクラスリーダーに相談し、副園長や主任、園長とも相談の上、リーダー会議や職員会議で協議し決定した事項については、各クラスに周知している。マニュアルの見直しには看護師や管理栄養士などの他職種職員も関わって見直しをしている。
様式の変更や保育の手順については職員の意見を反映して変更している
子どもの生活状況を記録する様式が、生活や遊びの表示、チェック方法などが現実的ではないとの職員からの意見があり、より使いやすいものに変更し、年長児の児童要録も項目が分かりにくく書きにくかったために子どもの状況がわかりやすいように変更した。さらに、散歩の出発前や帰園時に行う人数チェックは玄関前が煩雑になることから、クラス担任だけではなく事務室職員が行うようにするなど、職員の意見を反映して保育の手順を見直している。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
【評価機関名】
【評価実施期間】
2024年9月20日~2024年12月20日
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【講評】
理念や基本方針等をまとめた小冊子「互恵互助」を朝礼時に読み合わせ理解を深めている
園の理念「一人一人の発達と個性を大切にし、生きる根っこを育みます」や保育方針、保育・教育目標を毎年の事業計画や全体的な計画、パンフレット、重要事項説明書に記載し、保護者・職員への周知に努めている。園では、理念や基本方針、職員の心得などをまとめた小冊子「互恵互助」を毎週火・水・木曜日の朝礼時に職員が交代で読み合わせ、園内で実際にあった事例にあてはめてその大切さの理解が深まるようにしている。保護者には園の理念などをSNSで配信するほか、全体保護者会で重要事項説明書などにより説明して理解が深まるようにしている。
園長は園運営の方針変革の途中経過を具体的に示すなどリーダーシップを発揮している
園長はリーダー会議(園長・副園長・主任・リーダー保育士で構成)において、園の方針を実現する自らの役割や職責について伝え今後の園運営の方向等もその都度伝えている。さらに、法人の園運営の方針の変更(0歳児の定員割れに対し課題のある子どもの支援を中心にした園運営に変更)に伴い戦略会議(園長・法人の統合施設長・主任で構成)を行っている事や話し合っている方向性を職員に具体的に伝え、今後、目指して欲しい方向性を提示するなどリーダーシップを発揮している。
園運営にかかわる重要事項は職員には会議等で保護者には保護者会等により周知している
園にはリーダー会議、クラス会議、職員会議などがあり、それぞれの会議で出た課題や事業計画等の重要事項をリーダー会議で協議して決定し、職員会議、朝礼、終礼で周知をしている。不参加の職員や非常勤職員にはパソコンにより会議録等をいつでも閲覧できるようにしている。また、保護者に対しては、保護者会、園だより、SNS等で周知している。口頭での周知が必要な場合は保護者会等において周知し、必要に応じて個別に伝えるなどきめ細かな対応をしている。