評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
・人生で最も重要な時期の人間教育を目指します
・寛容な人間
・聡明で愛情深い人間
・探究心の旺盛な人間
・グローバル社会で活躍できる人間
職員に求めている人材像や役割
・勉強熱心で努力が出来る人
・振り返りから、課題を見つけ、行動に繋げることができる人
・お子様を伸ばす援助が出来る人
・他人を大切にし、尊重することが出来る人
・自分の成長、お子様の成長、保護者の成長、職員の成長、園の成長に喜びを見出せる人
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・お子さまや保護者の皆さまの今が、かけがえのない時間で、我々は、その時間の一部を託されていることを理解して、全ての行動に繋げること
全体の評価講評
特によいと思う点
日々の活動や遊びは、子どもたちの意見を聴きながら展開させており、各年齢で、玩具等は子どもが好きなものを手に取れる高さに収納したり、壁を利用してお絵描きの作品を展示し、スロープ状の玩具を子どもとともに制作するなど、保育者が工夫しながら、子どもの興味・関心がさらに高まるように関わっている。また乳児であっても意思表示がしやすいよう、ベビーサインやわかりやすい言葉を使うなど、個々の思いに寄り添った保育提供に努め、子どもの希望に応じて各室の環境を変えたり、他クラスの玩具等を借りて遊べるようにする配慮もなされている。
日々の食事は、一緒に「いただきます」の挨拶をしてから食べたり、食べ終わった子どもはおかわりができたりと、皆で食べる楽しさを感じながら進められるようにしている。また、眠くなりそうな子どもは早いタイミングで食べたり、入園間もない場合や離乳食期の子どもなど、個別の関わりが必要な場合には、一人の職員が介助する子どもの数を減らすなど、きめ細かな対応にも努めている。スプーンや箸の使用も子どもの意思を尊重するなど、どの子どもも落ち着いて食事に集中でき、「食べたい!」という意欲が育まれるような配慮に取り組んでいる。
教育方針の中に「グローバル社会で活躍できる人間」と設定し、子どもたちが多様な文化に触れる機会を、保育に積極的に採り入れている。英語スタッフはプログラムの時間だけでなく、食事や遊びの場面にも一緒に入り、子どもたちと日常的に関わっており、運営会社が主催するオンラインの「ワールドツアーズ」の取組では、毎月1回世界各国と中継を結び、双方向のコミュニケーションを取りながら、異文化について学ぶ機会を設けている。食事のメニューにも世界の料理が採り入れられるなど、生活のさまざまな場面が多文化理解につなげられている。
さらなる改善が望まれる点
職員自己評価でも現場から要望が上げられているが、人的体制の充実が課題となっており、運営・活動にもさまざまな制約をもたらしている事情がある。入園ニーズは一定の水準を保っているが、職員配置の都合上、受け入れを制限せざるを得ない状況が続いており、後述の対外的な広報活動や子育て支援についても、体制面の事情から積極的に行いづらい状況となっている。業界全体で保育士人材の採用の困難化が続く中、早期の解決が難しい面もあるかと思われるが、さまざまな「人がいればできる」を解決すべく、本社のさらなる支援にも期待したい。
毎週・月末の会議では、子ども・クラスの状況の共有のほか、さまざまな話し合いがなされており、そうした各保育者の発信力や、それを活かした現場の機動力は、組織の強みともなっている。中・長期的な視野を含めた当面の園の課題として、園内各所の修繕・補強や、園舎の構造・面積上の制約も考慮した整理整頓の徹底、より「子ども主体」を意識した保育の推進などが意識されている。これらを中・長期及び年度の各計画にもより具体的に反映させ、前述の組織の活力を活かし、達成イメージの共有や随時の進捗管理のもとで取り組んでゆくことを期待したい。
今年度から区内の待機児解消を支援すべく、未就園児の定期的預かり事業を、0歳児2名を定員として開始している。園の機能・資源を活かした地域貢献については、これ以外には入園前見学で来園する未就園世帯への相談対応のみにとどまっており、未就園世帯の保育所体験や出産前世帯向けの体験学習、小中学生の育児体験など、区の推進する事業の実施も視野に入れている。少子化が進み、今後の入園ニーズ減少も想定される中で、子育て家庭に当園の魅力を知ってもらう機会としても、利用者獲得のための広報手段の工夫とともに、今後の検討が待たれる。
事業者が特に力を入れている取り組み
毎週・毎月末の会議が、業務の標準化や組織的な研鑽の場となっている。散歩時・水遊び時の安全確保、オープンミス(毎日の開園時間の遅れ)防止、身だしなみや日常の所作等の保育者の規範意識の徹底など、施設長が安全管理や執務における各種基本の徹底を促しており、必要に応じ、重要箇所を強調表示したマニュアルの抜粋の配付も行っている。また栄養士からも、関連の報道を踏まえ、食中毒を防ぐための注意喚起を行っており、本社の行う内部監査においても、定期的な業務点検や、全社的に重視する室内環境の美化に関する指導・啓発がなされている。
本社の企業理念に「働く女性を最高水準のエデュケアと介護サービスで支援します。」を掲げており、保護者の育児支援に注力している。利用時間への柔軟な対応のほか、ICTツールを活用した連絡・情報発信の仕組み、おむつ等の育児用品のサブスクリプションなど、育児の負担軽減へのさまざまな取組を行っている。また保護者との信頼関係を深めるべく、子どもの育ちの状況の共有に努め、懇談会や面談の実施に加え、育児の参考となる情報の提供や、子どもの様子を写真と保育者の考察で伝える「ドキュメンテーション」の作成と掲示に取り組んでいる。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査開始時点での当園の利用世帯23(在籍児童数23)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
- 調査方法:アンケート方式
調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
ウェブアンケート形態により実施し、回収は保護者から評価機関への直接電送(外国語世帯のみ調査票の直接郵送)にて行った。
結果は選択式・自由記述とも園に報告し、自由意見には回答者の匿名性に配慮した処理を適宜行った。 - 有効回答者数/利用者家族総数:14/23(回答率 60.9% )
総合的な満足度は「大変満足」71.4%・「満足」21.4%の計92.9%と高い値を得ている。設問別でも「安全対策」「整理整頓・清潔」「職員の対応・身だしなみ」「ケガ・体調変化への対応」など、全17問中15問で80%台~100%の高い支持を得ており、「外部相談窓口の周知」のみ50%を下回っている。
自由意見では「バランスの取れた食事が提供され、写真付きで保育園での様子を共有してもらえるので助かっている」「一人ひとり優しく丁寧に接してくれ、子どもは楽しく保育園生活を送ることができており、保護者とのコミュニケーションもスムーズで助かっている」「少人数をよく見てくれていると感じており、上の子の時も本人の反抗期や気持ちがぶれている時などによく見て、愛情をたくさん注いでくれた」「猛暑で散歩に出られない時も園舎内で水遊びをさせてくれるなど、いろいろと工夫を凝らして保育してくれている」「スタッフの方皆さんが温かく、言葉遣いも丁寧で、安心して預けることができる」などの声が寄せられている。
さらなる向上を望む意見としては、体力や気持ちの発散を促す活動の充実、保護者の負担等への柔軟な配慮に関することなどが見られた。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
実質的な満足度(「無回答・非該当」を除いた割合・以下同)は、有効回答者13人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見は3件で、「集団活動を通じて人見知りが減った」「自宅育児では行えないような、歌や運動、友達との集団行動が子どもの発達を促してくれていると思う」「カリキュラムや園児への対応面では概ね満足している」との声が寄せられている。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
「はい」が92.9%、「どちらともいえない」が7.1%となっている。 自由意見には「先生方が季節に合わせていろいろな遊びやイベントを計画してくれる」の1件があった。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
有効回答者13人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には「いつもおいしく栄養があり、幼児が食べやすいように工夫されている」の1件が寄せられている。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
「はい」が78.6%、「どちらともいえない」が21.4%となっている。 自由意見は2件で、「都会の小さな保育園なので自然とふれ合うのはなかなか難しいが、工夫してくれていると思う」のほか、戸外活動等のさらなる充実を望む声が寄せられている。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
「はい」が81.8%、「どちらともいえない」が9.1%、「いいえ」が9.1%となっている。 自由意見として、利用延長時の料金について、さらなる配慮を望む声が1件寄せられている。
6.安全対策が十分取られていると思うか
有効回答者14人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には記入がなかった。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
「はい」が92.9%、「どちらともいえない」が7.1%となっている。 自由意見には、行事日程の設定における各家庭への配慮について、さらなる検討を望む声が1件あった。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
「はい」が85.7%、「どちらともいえない」が7.1%、「いいえ」が7.1%となっている。 自由意見には「保育園での様子をよく報告してもらえている」「子どもの問題について相談すると答えてくれる先生がいて、大変助かっている」の計2件の声が寄せられている。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
有効回答者14人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には記入がなかった。
10.職員の接遇・態度は適切か
有効回答者14人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には、職員の服装・身だしなみについて、さらなる配慮を望む声が1件あった。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
有効回答者14人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には記入がなかった。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
有効回答者9人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には「そういった事例をまだ経験していない。もしくは報告がないのだろうか?(非該当)」の1件があった。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が85.7%、「どちらともいえない」が14.3%となっている。 自由意見には記入がなかった。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
「はい」が92.3%、「いいえ」が7.7%となっている。 自由意見には記入がなかった。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が85.7%、「どちらともいえない」が7.1%、「いいえ」が7.1%となっている。 自由意見には記入がなかった。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」が91.7%、「どちらともいえない」が8.3%となっている。 自由意見には記入がなかった。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が44.4%、「どちらともいえない」が33.3%、「いいえ」が22.2%となっている。 自由意見には記入がなかった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
保護者や職員の意向をさまざまな媒体・機会を通じて把握し、課題抽出の参考としている
本社が系列全園で「ISO顧客満足度調査」を毎年度行い、職員の身だしなみや環境美化、食事・食育や安全対策など、サービス提供上重視する各分野で、保護者の満足度や要望・意見を把握し、集計結果は当園の改善課題とともに保護者にも開示している。また入園・退園時にもアンケートを実施し、園選びのポイントや入・退園理由など、本社の事業推進の参考となる保護者のニーズを把握し、懇談会や保護者代表が出席する運営委員会でも、保護者の声に耳を傾けている。職員の意向は、前述の各会議や施設長との面談、本社のアンケートなどから把握している。
地域の状況や関連の政策・制度の動向を把握し、経営状況を本社と連携して管理している
地域及び区内の教育・保育や子育て等の状況を、地域内の関係者のネットワーク「保育ネット北沢」、同区内の認証5園間の情報交換などから把握するほか、入園前見学の際には、来園する未就園世帯から、身近な教育・保育や子育て等のニーズを把握している。また関連の各種政策・制度の動向などの情報は、本社・自治体の各種発信物や、本社の系列園園長会などから収集している。これらの情報は内容に応じ、会議で現場の職員とも共有されている。園の予算の作成・管理は主に本社が行い、施設長が定員充足の状況や給食費・教材費などの経費を管理している。
年度及び中・長期の園運営の計画や、日常の実務に関する各期間の計画が作成されている
毎年度の事業計画に、当年度の運営方針・保育目標と施設の概要のほか、行事や地域・保護者支援、職員の研修・労働環境、安全・保健及び食事・食育、経費縮減や設備・備品整備など、園運営の方針・取組を記載している。計画中の主要分野と日々の保育については、年間及び各期間の実務的な計画を作成し、目標・ねらいの設定や、保育の年間計画の毎期末の評価・反省など、着実な実行を図る仕組みとしている。またエデュケアの質の向上、施設の安全及び美観の維持、人材育成・地域貢献について、今年度から3か年の中・長期計画を別途作成している。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
子どもの人権の尊重をはじめ、職員の規範意識を高めるための啓発に努めている
職員には入職時の各種研修を通じ、接遇マナーや服装・身だしなみ、各種ハラスメントや機密保持・個人情報保護、子どもの人権の尊重など、全職員に求められる規範・倫理に関する教育がなされており、子どもの人権の尊重と虐待・不適切保育の防止については、全職員必修のEラーニング研修も設けられている。また各種の不正やハラスメントなどに関する内部通報制度も整備されており、世田谷区の不適切保育の通報窓口とともに、職員に周知されている。日々の会議でも、各種報道や本社の注意喚起をもとに、施設長が職員に自戒を促している。
保護者の意向への対応、家庭と園での虐待等の防止など、利用者保護に取り組んでいる
苦情解決制度を整備し、入園時に保護者に説明するほか、日々のコミュニケーションや面談等から要望等を把握し、案件に応じた対応・解決に取り組んでいる。本社が「子ども虐待防止対応マニュアル」を作成しており、これを園内に常備するほか、上記のEラーニング研修でも関連の啓発がなされている。また虐待が疑われる事案が園内で生じた場合は、本社や同区内の系列園の看護師と連携して対応することとしている。子どもの人権擁護と不適切保育の防止については、全国保育士会作成のチェックリストをもとに、各職員が自身を振り返る機会を設けている。
地域に対し、情報発信や実施可能な貢献・交流に努め、支援の拡充も視野に入れている
本社や世田谷区の各種媒体を通じ、園の各種情報を発信するほか、ボランティア・実習生の受け入れのための系列園共通のマニュアルを常備しており、近隣の小学校からの児童の来園もなされている。また入園前見学で来園する未就園世帯への育児相談対応のほか、今年度から一定の枠内で定期預かり事業を行っており、前述の「保育ネット北沢」を通じ、保育・教育や子育てに関する関係者との交流にも取り組んでいる。小中学生の育児体験や未就園世帯の保育所体験、出産前保護者向け体験学習など、区の推進する事業の今後の導入も検討している。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
各種災害や子どもの心肺停止など、万一の事態に備えるための対策に取り組んでいる
SIDSをはじめとする保育中の子どもの心肺停止に備え、園内の各所に人工呼吸用のマウスピース等と緊急時の連絡方法を設置・掲示し、睡眠時の状態確認や毎年度の救命救急訓練実施もなされている。また毎月の防災訓練によって災害時の対応や保護者との連携を確認し、感染症・自然災害を想定した業務継続計画(BCP)や、日常の災害対策と発生時の対応を写真・イラスト等も活用して文書化した「ポピンズ災害発生時対応マニュアル」を常備している。園の立地を考慮し、災害対策では避難時の園の面する道路へのアクセスや水害の発生も意識している。
不審者対策や日常の安全点検、各種事故事例の検討など、安全の向上に努めている
不審者対策訓練を毎年度実施するほか、散歩時の遭遇を想定し、催涙ガスを職員用のリュックに常備している。また「安全チェックリスト」による園内各所の安全点検を毎日行うほか、夏場には所定の基準に基づいて戸外活動等を控えるなど、熱中症予防にも努めている。子どものケガ等の事故は、発生後遅滞なく原因・防止対策等を検討し、直後の会議での共有や、毎月の集計・傾向分析を行っている。ヒヤリハットも把握と検証に取り組み、その活性化を課題としている。本社が定める毎月のテーマに基づく園内研修でも、安全面に関する研鑽がなされている。
情報の適切な利活用と漏洩防止を図るべく、各種の仕組みと環境が整備されている
本社が情報管理に関するマニュアルや職員教育の仕組みを整備し、職員には各種研修やEラーニング教育により、情報の適切な取り扱いと漏洩防止の徹底を促し、実習生等には受け入れ時に機密保持の厳守を求めることとなっている。また端末機器類・電子データのログイン・アクセス制限や各種のセキュリティ対策、重要書類の施錠管理など、情報漏洩の防止にも努めるとともに、系列全園でICT化を推進し、情報の利活用と職員・保護者の負担軽減を図っている。保護者には入園時に、子どもの肖像の利用をはじめとする必要事項の説明と同意確認を行っている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
多様な媒体・方法によって必要な人材の確保に努め、園の状況に即した活用を図っている
本社が系列全園の職員の募集・採用を行っており、採用専用サイトや各種養成校を通じた求人、関連の業者・イベントの活用など、多様な方法・媒体による人材の確保に努めている。採用サイトでは各職種の募集要項のほか、多様な働き方・環境やスタッフの声など、情報の充実が図られ、インスタグラム上での「ライブ園見学」も設けるなど、ウェブ媒体の積極的な活用がなされている。配属・異動は本社が各人の意向やキャリア形成等も勘案し、各園の体制の状況を踏まえて行い、園内での配置は個々の経験・適性を活かすことを旨として検討・決定している。
個別の評価・目標管理や新人育成の仕組みを整備し、職員の成長と意欲向上を促している
本社が職位・職種別の職責と望まれる行動特性(コンピテンシー)を定め、職員にはこれらに基づく個別の業績・行動評価と目標管理を行い、処遇とも連動させて成長と意欲の向上を促している。「スタッフ」「管理職」の各階層で、職位・職種や経験に応じた目標を各人に設定し、達成度を期中・年末に確認するとともに、所定の項目に基づく自己・上長評価を行っている。これらの過程で施設長と各職員との面談が行われ、育成・処遇などに関する意向もこの中で把握し、必要な支援に活かすほか、新人の基礎力養成のためのチェックリストも別途整備されている。
園・法人の各単位で多様な内部研鑽の場を設け、働く環境の整備と向上にも努めている
日々の会議では、保育や安全衛生、保護者の要望等に関する情報共有や課題検討のほか、本社が設定する毎月のテーマに沿って、安全面や毎日の開園遅れ防止などに関する園内研修が行われている。またエデュケアや安全・保健衛生、社会人としての基礎や後輩育成・マネジメント、子どもの人権・虐待など、多様な社内研修やEラーニング課目が整備されている。各職員の就業状況の管理や、各種福利厚生・メンタルヘルスケアなど、労働環境の整備にも努め、人的体制の充実など、職員自己評価で見られた現場の声も踏まえ、さらなる改善を図る意向である。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
系列全園で、かねてより各種業務におけるICTの活用を図っており、保護者の利便性向上とともに、現場の負担軽減や業務の合理化・省力化につなげている。当園においてもその推進に取り組む一方で、必要十分な端末機器類が必ずしも整えられておらず、事務業務の停滞が生じる場面が見られていた。これらは日々の保育の充実や職員の意欲の維持、人件費支出の適正化などにも少なからぬ影響を及ぼすことに鑑み、昨年度はそれらの解決を目的として、端末の増設や更新に取り組んだ。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
タブレット端末を増設したことで作業効率の向上が図られ、それによって保育書類の作成においても好影響が得られたことから、経営層はエデュケアの充実や、職員の労働時間の縮減と意欲の向上にもつながったと考えている。
ただし、端末類の数量としては、予算との兼ね合いもあり、訪問調査時点においては理想とする台数の端末設置には至っておらず、本社にも働きかけ、引き続き増設を図ることとしている。また今年度は散歩時に子どもたちの帽子に装着し、GPSで位置を把握する機器も導入し、見失い等の防止に活用している。現状の環境を活かしながら、業務の整理と実施可能な工夫に努め、さらなる生産性の向上に取り組む意向である。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
保育施設にとっては共通かつ不変の課題であるが、保育の質の向上の前提となる各職員の能力・専門性の向上を目指し、昨年度も内外の各種研修の受講の促進に努めた。
毎日の運営体制に応じ、日程を調整して各職員に各種社内研修・Eラーニング学習や外部の研修の履修を促し、それらの状況を「教育訓練年間計画」によって個別に管理した。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
体制上の事情により、上記計画に予定した通りの履修は難しい状況が続いたが、経験・職位や職種に応じた各人必修の社内研修のほか、キャリアアップ研修や絵本・リトミック・乳児保育などに関する自治体主催の実務者研修などにより、それぞれの職員の研鑽と能力向上を促した。
今年度も引き続き各職員のスキルアップに努めることとして、人的体制にゆとりを持ちづらい状況下でもなるべく受講ができるよう、各種の研修の日程をあらかじめ組織内で共有し、シフト編成を工夫するなどして、それぞれの職員の学びの充実に努めている。
サービス分析結果
【講評】
入園希望者を対象とした説明会を実施し、園の概要や特徴を伝えている
入園希望者を対象に、入園説明会・施設見学会を実施しており、開催予定は園のホームページ内に掲載している。土曜日の9時からの実施を基本としており、日程が合わず参加が難しい場合には個別で平日の15時から受け付けるなど、柔軟に対応している。当日は重要事項説明書と「ご利用のしおり」を配付して説明しており、認可保育所と認証保育所の違いのほか、当園では看護師が配置されていないが、近隣の系列園の看護師や嘱託医との連携が図られていること、与薬に関する決まり、別料金となるプログラムなどについて重点的に伝えるようにしている。
本社ホームページに、系列園共通の保育の方針や園の基本情報が掲載されている
本社ホームページには、系列園が提供しているサービスの一覧や教育方針・保育方針・利用者の声などのほか、系列園共通の考え方である、「エデュケーション(教育)」と「ケア(保育)」を組み合わせた「エデュケアプログラム」に関する説明が掲載されている。また園のページも用意されており、所在地や最寄り駅・開所日・基本時間・定員などの基本情報や年間行事等の情報が掲載され、第三者評価の受審結果が見られるウェブサイト『とうきょう福祉ナビゲーション』へのリンクも設定されている。
行政等のホームページによって、園の情報を得られるようになっている
世田谷区のホームページには、所在地や連絡先などの基本情報のほか、空き状況が掲載されており、外部リンクから地図上で位置も確認できるようになっている。また上記のとうきょう福祉ナビゲーションには、第三者評価の受審結果のほか、事業所情報として、園の基本情報や健康管理の取組、食事の工夫などの情報が掲載されるなど、利用希望者が在宅においても園の情報を入手できる環境となっている。利用申し込みに応じられない場合には、待機者リストに追記し、入園可能となった時にすぐに対応できるようにしている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
- 事業所のサービス利用が困難な場合には、理由を説明したうえで、他の相談先紹介など支援の必要に応じた対応をしている
【講評】
入園に際し面談を行って子どもや保護者の状況を把握し、職員間で共有している
入園手続きに際し、保育開始に必要となる書類一式を送付し、面談までに必要箇所への記入をお願いしている。面談では面談シートを用いて、子どもの既往歴・食事の形態・排せつの状況・睡眠・主な送迎者・緊急連絡先などについて、聴き取りを行っており、保育者が気づいたことや共有すべき内容についても記録している。食物アレルギーがある場合には、栄養士との面談の機会を設け、安全な食事提供を行えるようにしている。面談で把握した内容のうち、保育実践に必要な情報については、担当職員と共有できるよう、話し合いの時間を設けている。
重要事項説明書を説明して契約を交わし、各種の同意を確認している
入園前面談では、施設長が重要事項説明書と「ご利用のしおり」を用いて、運営理念や教育方針、保育内容の特徴や基本的な園のルール等の説明を行っている。また園利用の利用日・利用時間の予約のルールに関する説明は、保護者の方にはわかりにくいことを踏まえ、具体例を示しながら、丁寧に説明するようにしている。説明後契約をもって保育開始の同意とし、緊急時及び特別対応時の対応や、抗けいれん薬の与薬、個人情報の利用などに関する同意や肖像利用の可否を確認している。
入園後の子どもの負担の軽減に配慮し、サービス終了後の関係の継続に努めている
入園直後の子どもの負担を考慮し、保育時間を徐々に延ばしながら体験を増やしてゆく「慣らし保育」を、2週間を目安に実施している。入園前面談にて、子どもと保護者の事情を踏まえて予定を立て、期間中の子どもの状況を見ながら柔軟に期間・時間を調整している。保護者の不安を軽減できるように、入園当初は登園時の流れを一緒に行いながら伝えるほか、いつでも質問できるような雰囲気づくりを心がけている。転園児や退園児の復園や一時保育を積極的に受け入れ、夏祭りに卒園児を招待するなど、サービス終了後の関係の継続にも努めている。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
子ども一人ひとりの状況をこまめに把握し、定期的に見直しを図っている
入園時には「お子様について」という書式で、食事・睡眠・排泄・健康・発育・言葉や遊びの状況について家庭での様子を保護者に記入してもらっている。保護者からの相談や、園から個別に伝えたい内容がある時は面談機会を設け、内容は「保護者対応シート」に記録している。各指導計画の振り返りのタイミングや、「成長記録」の記入時にアセスメント内容を定期的に見直すほか、日常的な保護者とのやり取りの内容も考慮して保育内容に反映している。未就園児の定期預かりでも、子どもの状態をタイムリーに保育内容に反映できるよう、仕組みを整えている。
指導計画は養護と教育の各領域に沿って、発達を見通したものとなるよう構成している
全体の計画は、保育理念や保育方針、歳児ごとの養護と教育の内容、保育所保育指針における「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」の各項目に応じて策定しており、それを踏まえて、年間指導計画・月週案・日案を作成している。また歳児ごとの発達の目安と、その時期に推奨される活動内容に関する資料「発達のパスウェイ」を系列園統一で作成しており、指導計画を立てる際の参考としている。0~2歳児では「個別カリキュラム」を作成し、月ごとにねらいと内容、保育者の配慮を計画したうえで、月終わりに評価と振り返りを行っている。
計画や保育内容を保護者に説明する機会を多様に設け、職員同士の連携も工夫している
保護者に指導計画や保育内容を伝える手段として、「保育ドキュメンテーション」では子どもの様子を写真で伝えるとともに、子どもの気づきや育ちを保育者の目線からコメントを添えて掲示している。懇談会を5月と3月の年2回行い、保育のねらいや子どもの成長・発達への理解を促す内容を盛り込んでいる。職員間の共有としては、毎週行う週ミーティングで、子どもの様子や栄養士・施設長からの伝達など日常的な内容を共有し、毎月1回の月ミーティングでは、ヒヤリハットや行事の報告・計画の確認、修繕希望箇所などに関する情報共有を図っている。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況(保護者の意向を含む)の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携を図っている
【講評】
子どもが自らの思いを表現したり、選択したりできるような人的・物的環境を整えている
子どもが自分の意見を保育者に伝えられるよう、1歳児でも簡単な選択肢を提示して選んでもらったり、言葉にならない思いは表情から読み取り代弁したり、3歳児以上では言葉でのやり取りなど、自分の思いを伝える体験を大切にしている。保育室内では自分のやりたいものが選べるよう、手の届く低い位置に遊具を収納し、静かに遊びたい子どもは机、動きのある遊びがしたい子どもは広いスペースを使うなど、意思を尊重しながら活動に参加できるように配慮している。子どもの気づきや育ちは「保育ドキュメンテーション」を作成し、保護者にも伝えている。
異文化理解や異年齢交流など、子どもの育ちがさまざまな方向に広がるよう関わっている
系列園統一で行う異文化理解教育「ポピンズワールドツアー」では、毎月1回世界各国とオンライン中継を結び、多様な文化を知る機会となっている。英語教室のスタッフが、教室以外の時間帯も子どもと食事をともにしたり、遊びを通して関わったりなど、オプション契約の有無に関わらず、生活の中で異文化に触れられるようにしている。異年齢活動として、0歳児と1歳児が一緒に散歩したり、学年を超えてのパラバルーン演技では、年上の子が年下の子に声をかけて励ましたり、年上の子に憧れを持ってまねるなど、子どもの多様な育ちにつながっている。
小学校との連携により、就学への期待感がふくらむような交流に取り組んでいる
毎年の「スポーツレクリエーション(運動会)」を小学校の体育館で開催するほか、昨年は小学校の見学に招待され、授業の様子や学校内の施設を見せてもらうなどの機会を設けている。在園中から小学校への行き来があることで、同じ園から進学する子どもが少なくても緊張感をほぐし、期待感を持って小学校生活のスタートが切れるよう、小学校との連携を図っている。また、卒園児を園の夏祭りに招くなどして関係の継続を図っており、いつでも帰れる・相談できる場所としての安心感を持ってもらうことにつながっている。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
登降園時のコミュニケーションをはじめ、家庭と園の連携が深まるよう工夫している
登降園時には、保護者と口頭で子どもの家での様子を聴いたり、園での日中の様子を伝えたりして、園生活が家庭と連続したものとなるよう配慮している。保護者からの申し出や園からの伝達事項がある場合には、「視診表」やアプリ「ポピンズメモリー」を活用し、漏れなく保護者とコミュニケーションが図れるようにしている。保護者からの相談事がある場合には、必要に応じて栄養士などの専門職種も対応し、安心して子育てに向き合えるようにしている。クラスを超えてどの職員でも子どもの様子を同じように把握し、スムーズに伝え合えるようにしている。
基本的生活習慣は子どもの状況に応じてタイミングや声かけを変え、負担なく促している
離乳食の段階やトイレトレーニングなどは個々の発達の状況によってタイミングが異なるため、保護者とこまめに様子をやり取りし、無理なく進められるようにしている。トイレトレーニングでは、興味や憧れの気持ちが出てきた子ども自身の意欲を尊重し、個々に保護者にも声かけをしている。入園当初は生活リズムが安定しない子どもも少なくない中で、園に慣れるにつれてできることも増えていくため、できる限り保護者にも子どもの状況を伝え、基本的生活リズムの確立や、生活習慣が身に着くまでのプロセスを一緒に考えながら保育を進めている。
午睡や休息は子どもの状況に合わせて環境や時間を調節している
0歳児などで午前寝したい子には、個々のリズムに合わせて休息が取れるよう環境設定に配慮したり、夜眠れないため午睡を短くしたいと保護者から要望がある場合には、午睡時間を調節したりしている。一方で、保護者から午睡なしの希望があっても、子どもの様子を見る中でもう少し休息が必要と思われる場合は、身体を休めてゆっくり過ごす時間を作るなど、子どもに合わせた対応を図っている。園での活動量が増えると午睡をしても夜寝られることも多くなるので、家庭の様子を聴きながら、こまめに調節できるように配慮している。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが人と関わる力を養えるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 子どもの心身の発達が促されるよう、戸外・園外活動(外気浴を含む)を実施している
- 生活や遊びを通して、子どもが自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
子どもの興味・関心を把握しながら、集中して遊べるような配慮を行っている
年齢ごとの興味を考慮した遊具を準備し、子どもがやりたい時に自分で手に取れる高さに収納している。0歳児では指先を使えるルーピング、1歳児ではお世話やごっこ遊びが楽しめる人形と布団セット、3歳以上児ではままごとやトランプ、ひらがなボードなど、発達に合わせた遊びを十分に楽しめるよう、遊具の購入や入れ替えを行っている。また、作りかけの作品をしまう個別のケースを用意したり、お絵描きの作品を額に入れて展示したりと、個々を尊重するよう配慮している。保育室の環境は動と静のメリハリがつくよう、使い方を柔軟に変化させている。
子どもの気持ちを汲み取り、言葉に対する関心が高まるように関わっている
0・1歳児ではわかりやすい言葉でゆっくり語りかけたり、言葉での表現が難しい子にはベビーサインでコミュニケーションを取るなど、保育者との関わりが楽しいものとなるよう配慮しており、子どもの表情や反応からも気持ちを汲み取り、意思を尊重しながら保育を進めている。年齢が上がるにつれて大人とも子どもとも言葉でのやり取りが上手になってくることを踏まえ、朝の集まりで子どもにインタビューをしたり、遊びの内容を子ども自身が選ぶなど、保育者は日々のコミュニケーションが子どもの言葉による表現をさらに豊かにするように関わっている。
制作やお絵描き・体操など、言葉以外の表現も遊びの中でさまざまに楽しんでいる
季節や行事にちなんだ制作のほか、身体で画材に触れて自由な表現が楽しめる絵の具遊びの日を設けるなど、思い思いに作品づくりと向き合えるような活動を採り入れている。1歳児では壁に貼られた模造紙に鉛筆やシールで描画したり、幼児ではお絵描きや粘土などの造形遊びも好きな時に取り組むことができるよう、日常の保育の中に環境を準備している。体操も子どもたちに人気で、行事前後の限定された期間だけでなく、子どもからリクエストがあれば季節に関わらず楽しむなど、日頃から身体表現にも親しむ工夫がなされている。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
行事では、子どもたちの成長につながる保育活動を保護者と共有できるようにしている
行事は、日頃の子どもの様子を保護者に見てもらうことを一番の目的としており、子ども同士の関わりが深まったり、親子で一緒に楽しめることを大切にしてテーマを設定している。子どもたちが楽しみにしている「夏まつり」「クリスマス会」「成長を祝う会」「スポーツレクリエーション」「卒園式」など、季節に応じたさまざまな行事があるが、それ以外の行事(毎月の誕生会や、「七夕の会」などの季節行事等)についても、いずれも行事計画書を作成しており、内容や役割分担、配慮点、評価・反省を記載することで、次の計画に活かせるようにしている。
年齢を超えた関わりや、大人も子どもも交流を深める機会として行事を実施している
夏祭りではオリンピックイヤーにちなんで、射撃、馬術、ゴルフ、フェイスペインティングのコーナーを設けるなど、オリンピックの雰囲気を存分に味わえるように工夫している。保護者も一緒に参加するハロウィンパレードや、進級を親子で祝う「成長を祝う会」などは、大人も子どもも交流を深められる機会となっている。スポーツレクリエーションでは、異年齢の子どもたちによるパラバルーンの取組で、年下の子に教えたり励ましたりする姿や、年上の子をまねて頑張るような関係性も生まれている。
保護者が参加しやすい日の開催や、意見・感想を踏まえて行事の見直しにつなげている
年度当初に年間行事予定表を配付し、保護者が参加しやすいよう日程をあらかじめ公開している。毎月発行する「ニュースレター(園便り)」や園内への掲示を通じ、保育活動や行事を楽しみに準備する子どもたちの様子を保護者にも伝え、行事ごとのねらいを理解してもらえるよう取り組んでいる。保護者参加の行事は夏まつり・成長を祝う会・スポーツレクリエーション・卒園式などがあるが、口頭や連絡帳で寄せられた意見も踏まえ、ハロウィンパレードにも保護者を招いており、親子で楽しめる機会を増やすなどの見直しにつなげている。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
休息や体調管理にも配慮しながら、子どもの意見を尊重して過ごせるようにしている
長時間を保育園で過ごす場合に午睡の時間以外でも休息が取れるよう、夕寝ができる環境を設けている。健康状態をこまめに把握したり、水分補給に気をつけるほか、異なる職員でも同じように子どもと関われるように、その日の子どもの様子を引継ぎして保育にあたっている。子どもが自分で遊具や活動場所を選ぶことも尊重しながら、静かな遊びがしたい場合は別室または静かなコーナーを利用できるようにするなど、メリハリのある生活を過ごせるように、保育環境の設定を工夫している。
利用頻度の異なる子どもがともに過ごす中でも、安心して楽しく遊べるよう配慮している
同じ遊びや環境が続くことで飽きてしまわないよう、保育室を変えたり、グループ分けを変えたりしながら、楽しく過ごせるよう工夫している。毎日登園する子どものみならず、週3日利用の子ども、未就園児の定期的な預かり事業(月48時間未満)など、登園の日数や曜日、時間帯が異なる子どもがさまざまに在籍している中での保育のため、保護者や子どもの状況に応じて柔軟に保育を進めている。また、入園当初の子どもは慣れるのに時間がかかることから、活動への参加を無理強いせず、見守りながら徐々に楽しめるように関わっている。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動、保護者や地域の多様な関係者との連携等)を行っている
【講評】
皆で食べる楽しさと、個々のリズムのどちらも大切にして食事が摂れるよう配慮している
一緒に「いただきます」の挨拶をして「みんなで食べよう」という姿勢を大切にしながらも、眠たくなった子は先に食べ始めたり、離乳期は少人数で対応するなど、個々のリズムも尊重して食事を進めている。ダイニングと調理室が開閉可能な窓でつながっており、調理中の音や匂いを保育室でも感じながら食事の時間を楽しみにしている様子がうかがえる環境となっている。献立は2週間ごとのサイクルで作成し、季節行事にちなんだメニューのほか、日本各地の郷土料理や異文化理解教育にちなんだ多文化料理(世界の料理)を国ごとに提供する日も設けている。
アレルギーや体調不良、離乳食期など、個別の配慮への対応がなされている
食物アレルギーによる除去対応が必要な場合は、指定の書式でアレルギーを起こす食品名や既往歴を確認するほか、緊急連絡先や緊急時搬送先の病院名などを把握している。除去食提供の際は色違いのトレーを用い、誤配膳のないように確認後に提供している。離乳食期には、段階に応じた食材一覧を掲載した「食事調査表」を活用し、家庭で試した食材のチェックやアレルギーの有無、ミルクの利用などについて確認している。体調不良の場合には、できる範囲で軟らかめの調理形態への変更や、牛乳の提供を控えるなど、子どもの状況に応じた対応を行っている。
年齢や発達に応じた食事の提供方法や、子どもの食への興味を広げる取組がある
0~2歳児は食べやすさを考慮してワンプレートにごはん・主菜・副菜が盛りつけられ、3歳児以上では茶碗や皿を分けて盛りつけ、順番に食べることや食器・食具の取り扱いに慣れることができるようにしている。子どもの食育活動として、プランター栽培や夏野菜に触れる体験など、生活の中で食材が身近なものとなるよう働きかけている。また、保護者への情報提供として、給食・おやつ写真の掲示、「ニュースレター(園便り)」内の栄養士からの連絡欄を通じて、園での食事への理解を深めてもらっている。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
- 子どもの入退所により環境に変化がある場合には、入所している子どもの不安やストレスが軽減されるよう配慮している
【講評】
子どもたちの衛生感覚を育めるよう援助し、手洗い等の保健指導も行っている
子どもの衛生感覚を育めるよう、手拭きや口拭きのほか、排せつや着替えの援助の際には、清潔の心地よさを、言葉を用いて伝えるようにしている。手洗い指導は、一緒に行いながら手順を伝え、手洗い場には手順のイラストを掲示し、子どもが思い起こせるようにしている。手洗いと歯磨きのエプロンシアター(エプロンを活用した劇表現)を導入し、子どもたちが興味を持てるようにしている。そのほか猛暑により戸外活動が制限され、室内で水遊びを行う際には、その理由を子どもたちに伝えており、併せて熱中症の危険についても教えている。
子どもたちが自分の身を自分で守る意識を育めるよう、安全教育を実施している
子どもへの安全教育を実施している。室内に大きな円い柱があり、衝突の危険があることから、保育者間の連携はもとより、子どもにも日々の生活の中で衝突の危険について説明し、室内は走らないように伝えるほか、水遊びの際にも注意事項などを伝えている。戸外活動に出る時には、公道の危険や横断歩道の渡り方などの交通マナーやルールを教えるとともに、散歩先では危険箇所や遊具の遊び方、年齢制限についても伝えている。毎月実施する避難訓練の際には、緊急時に必要となる行動や大人の話を聴くことなどを教えている。
保護者と連携を図り、子どもの成長や健康増進に取り組んでいる
保護者と連携を図り、子どもの成長や健康増進に取り組んでいる。子ども一人ひとりの成長・発達の状況は定期的に確認・記録し、保護者にも報告しており、予防接種の状況は保護者から報告を受けて把握している。日々の体調についても送迎時の対話や連絡帳のやり取りから把握している。また保護者への保健情報の提供にも取り組んでいる。感染症の発生時には状況を発信するほか、園便りには、栄養士による栄養や身体に関するコラムや予防接種の啓発に関する記事等を掲載している。入園時には園が講じるSIDS対策に関する説明も行っている。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
子どもと保護者の状況を把握し、園でできうる限りの援助や支援に努めている
入園時には子どもの体質や特性のほか、保護者の就労状況等の把握に努め、その後も日々の対話や連絡帳のやり取り、個人面談等の機会を通じて、保護者の子育て事情の変化や意向の聴き取り、園での援助と支援に役立てている。施設長は玄関ホール付近にて登園する保護者や園児を迎え入れるなど、良好なコミュニケーションの維持に努めている。保護者の就労事情による利用時間や利用日の変更にも柔軟に応じるほか、利用日の変更に関するきまりと料金については、繰り返し説明していくことで、納得してもらえるようにしている。
保護者同士が交流し、親睦を深められる機会をさまざまに設けている
保護者同士が交流できる機会を設けており、春にはジャガイモ掘りを企画して参加者を募り、区内の農園に出かけ、親子で収穫を体験している。夏祭りは保護者参加で実施しており、今年度は園内にパリ五輪から発想を得たゲームコーナーや写真スポットを用意し、夏のひと時を親子で楽しんでいる。そのほか、秋に実施する「スポーツレクリエーション」でも、親子でふれ合い遊びやゲームを通じて、運動の秋を満喫できるようにしている。懇談会では、自己紹介のほか、育児に対する悩みや関心事などを話し合う時間を設け、親睦を深められるようにしている。
保護者との信頼関係を深められるよう、保育内容や子どもの育ちの共有に努めている
保護者との信頼関係を築くことができるよう、保護者とのやり取りを丁寧に行うほか、上記の通り保護者参加の行事も催している。個人面談は希望と必要に応じて実施し、その際の内容は「保護者対応シート」に記録し、援助に役立てている。懇談会は年に2回実施しており、年度当初の回では年度の方針やお願い事などを伝え、年度後半の回では、子どもの成長を共有するとともに、次年度に向けた見通しを話している。また子どもの成長の姿を写真と保育者の考察で伝える「ドキュメンテーション」を作成して掲示し、過去のものも見られるようにしている。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
子どもの好奇心の広がりを促し、さまざまな体験ができるよう、地域資源を活用している
子どもの好奇心の広がりを促し、さまざまな体験ができるよう、地域資源を活用している。好天時には園周辺の公園に出かけ、季節の移り変わりや自然の不思議に触れ、地域の人たちとのふれ合いが持たれている。電車を見に、駅まで歩いている。また図書館に出かけ、図書館の使い方を学び、子どもたちが本を選び、借りているほか、年度後半にはプラネタリウムに出かける予定となっている。地域資源のさらなる活用を課題の一つととらえており、今後に期待が寄せられる。
【講評】
個人情報の適切な管理と利用、子どものプライバシー等への配慮に努めている
個人情報保護と利用目的、緊急時の対応、肖像権使用などについて保護者に説明のうえ、同意書を提出してもらっている。また、保育動画配信サービス利用上の注意事項や、写真販売で入手したデータをSNSに投稿しないなど、保護者側に協力を求める同意書も作成している。子どものプライバシー保護の観点から、おむつ替えは見学者などから見えないトイレ内で行ったり、幼児は個室に扉のついたトイレを使用し、着替えは男女別で行うなど、年齢に応じて子どもの羞恥心に配慮できるよう、環境設定と保育の運用を進めている。
子ども一人ひとりを尊重した保育実践に取り組んでいる
日常の保育の中で、子ども一人ひとりを尊重した保育実践に取り組んでおり、子どもたちが自由に好きなものを選べるように玩具を提示するなど、環境構成の工夫に取り組んでいる。2歳児クラスまでの子どもには個人別の指導計画を作成し、個々の発達段階に応じた援助を行うほか、子どもの特性や体質への配慮にも努めている。誕生会には保護者の参加を促し、誕生児をみんなで祝っている。入園時の面談では、保護者の育児の考え方や価値観等についても聴き取り、園での生活でもできうる限り対応に努めている。
虐待防止に向け、職員の自戒を促すほか、異状を見つけた場合の対応が定められている
虐待防止に関するマニュアルを用意し、虐待発見から通報の流れを明らかにしている。また保育者の不適切な保育を防ぐべく、例年人権擁護に関するセルフチェックリストを用いた自省・自戒の機会を設けている。今年度は年度後半に実施を予定しており、職員間で話し合い、相談・助言を行う時間を設けて、保育の振り返りや意識づけの機会としたいと考えている。家庭での育児不安や虐待の早期発見に向けて、子どもの身体や様子に異状を見つけた場合には、職員間での情報共有、必要に応じて保護者との面談、関係機関への連絡を行うこととしている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
各種マニュアル類に業務の標準を定め、嘔吐処理などの実技研修に取り組んでいる
会社共通の保健・感染症予防・虐待防止・散歩・安全管理・不審者対応等の各種マニュアルを整備し、必要な場合にいつでも手に取れるよう、事務室内に常置している。また本社の研修専用のウェブページにも、さまざまな動画が掲載されており、オンラインで業務の基本を確認できるようになっている。そのほか、器具の使い方や哺乳瓶の消毒方法など、園独自のマニュアルも用意し、必要箇所に常置している。嘔吐処理や救命救急、避難訓練、不審者対応訓練などの実技研修の機会も設けるなど、確実な業務遂行につなげている。
サービス提供における基本事項の点検や注意喚起を行っている
本社による内部監査が定期的に実施されるほか、園内で起こった事故やヒヤリハット事例をもとに、再発防止に向けた予防対策が検討するなど、サービス提供における基本事項の点検を行っている。また水遊びの前や、散歩が再開する時期には、対応するマニュアルを確認するよう、施設長から指導がなされるほか、事故報道や職員の気づきをもとに、留意・共有すべき内容をミーティング内で報告し、注意を喚起しており、今年度は食中毒報道を受けて、食事介助や水分補給前の職員の手洗いを徹底するよう、栄養士から伝えている。
マニュアル類の更新の仕組みを整えており、実務上必要な手順の見直しを図っている
系列園共通のマニュアル類の変更は、公的な要綱や通知、ガイドラインの改正のほか、事故報道・系列園内で起きた事故事例などを受けて行われている。今年度は本社から通達を受け、園の実情を踏まえたオープンミス(開園時間の遅れ)に関するフローを見直している。また「ISO顧客満足度調査」の結果や職員の気づきから、サービス提供の基本を見直す仕組みを整えるほか、避難訓練の実施後の振り返りをもとに、ハード・ソフト両面の実態に即して避難の流れを改めるなど、さまざまな業務の標準の改正に取り組んでいる。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
【評価機関名】
【評価実施期間】
2024年8月1日~2024年11月27日
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【講評】
企業理念をはじめとする法人・園の目指すものが、保護者や職員に周知されている
最高水準の「エデュケア(子どもへの教育・保育)」と介護サービスの提供を通じ、働く女性を支援することを、本社の企業理念に掲げ、エデュケアによって育む4つの人間像を教育方針(ナーサリースクール目標)としている。これらを園の玄関に掲示し、保護者には見学・入園時に説明している。職員には入職時に伝えられるほか、園内の各会議でのエデュケアや子どもに関する話し合いが、実務を通じた確認の機会となっている。また更衣室には「寄り添うように」「慈しむように」「信頼に足るように」など4つの本社のサービスポリシーを掲示している。
各職位・職種の職責が明示され、日々の会議で園運営の方針を検討・決定している
事務室に掲示される職務分担表に、施設長をはじめとする各職位・職種の役割・責任が一覧化されている。またそれぞれの職位・等級で望まれる職責と行動特性(コンピテンシー)が、本社の人材育成システム内で職員に開示されている。日々の園の運営は、施設長を中心に毎週・毎月末のミーティング(以下「会議」)で検討・決定される仕組みとなっており、これらの会議の場では、子ども・クラスの状況や日々のエデュケアの提供、安全衛生面の事例などに関する情報共有や検討、本社が発信する系列園共通の施策・方針等の伝達もなされている。
園における意思決定と情報共有の仕組みを整え、必要な事柄を職員・保護者に伝えている
毎週・毎月末の会議では、出席可能な常勤者が集い、折々の現場の課題や、園の運営に関する種々の方針の検討・決定を行っている。また保護者から寄せられるさまざまな要望等についても、この中で望ましい対応や必要な改善が話し合われている。各会議の議事の内容や決定事項は、議事録や「子育てサポーター(非常勤者)」向けの「子サポノート」、個別の伝達などにより、不参加者を含む組織全体に周知されている。保護者には主にアプリでの配信とアプリ内の各家庭のマイページへの掲載を通じ、各種の重要な連絡事項が伝達されている。