評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)働く女性を最高水準のエデュケアと介護サービスで支援します(企業理念)
2)人生で最も重要な時期の人間教育を目指します(ナーサリースクール目標、以下4つの人間像)
3)寛容な人間、聡明で愛情深い人間
4)グローバル社会で活躍できる人間
5)探求心の旺盛な人間
職員に求めている人材像や役割
基本方針に記入しているナーサリースクール目標については、子どもたちに当てはまるのみならず、ここで働く全職員にもあてはまるものだと捉えている。寛容で聡明であることはもちろんだが、大切なのは『探求心の旺盛な人間』だと考える。保育者として自ら考え、工夫して、研鑽できる人物こそが、求めたい人物像だと考えます。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
安全な環境を維持することを最優先にして、保育者が率先して保育を楽しんで欲しい。
全体の評価講評
特によいと思う点
園では、日常の保育や行事への関わりの中で、導入を大切にして子どもがやってみたいことを応援し、興味を持ったことに主体的に取り組む環境を作れるように、職員間で共通認識を持って保育計画を作成している。1歳児からまず保育室の環境を整え、主体的に遊びを選び、心ゆくまで遊びに熱中できる環境になるよう保育室の使い方や玩具の選定について試行錯誤しながら取り組んでいる。研修で得た情報や他園の取り組みにアンテナを張り、園の保育に導入できないか施設長や主任に提案するなど、職員も主体性を持って楽しみながら取り組む土台を整えている。
施設長は、職員の意向を尊重し、職員への声かけなどを工夫し、働きやすい職場環境を作ることに配慮しながら、日々職員を支援している。どの職員にも平等に接することを心がけ、非常勤職員にも研修の機会を提供するなど、園全体の意識や能力を高めようとしている。職員も概ね園内のコミュニケーションが良いと考えており、また会議で職員の提案が多く取り上げられることも、職員の意欲の向上につながっていると考えられる。園全体で組織力を高めながら、より良い保育の実践に取り組んでおり、保護者からも満足の声が聞かれている。
園の保育につながる法人の方針は、ホームページや重要事項説明書にて理念やビジョンとして説明している。保護者懇談会時には、施設長が笑顔があふれる園作りに向けての方針を話し、園便りにも子どもの安全を守るための取り組みなど、毎月テーマを決めて発信している。また、月週案やドキュメンテーションの掲示など、保護者に向けて多方面から園の保育や子どもの姿の情報提供に努め、子どもからの報告や、掲示された写真の中の子どもの笑顔が、保護者の園への信頼と安心につながり、子育てをする原動力となるように情報発信をしている。
さらなる改善が望まれる点
中長期計画は今年度から策定したが、職員間でまだ十分共有されていない。中長期計画に基づいて毎年の年度計画を策定し、進捗を確認しながら必要に応じて年度計画・中長期計画を見直していくという流れができるとより望ましい。その際、中長期計画・年度計画とも職員間で共有し、振り返りや計画の見直しも職員間で合意を取りながら進めていくこと、また法人とも適宜情報共有することが重要である。中長期を含めた大きな計画を踏まえて、人材育成や防災、また保育や行事の計画も考えていけば、園全体としてより整合性のある活動ができると考えられる。
園では、職員が協働して健やかな成長を援助できるよう、在園する子どもを職員全員が把握し、保育に従事できるようにしている。ミーティングは、あらかじめクラスから原稿を集め、限られた時間の中で最大限の意見交換を効率よく行う体制を整えるほか、施設長・主任を中心に、保育観や保育者としての経験に配慮しながら意見の集約に努めている。共有ノートも作成し、状況に応じた情報発信をして周知をしているが、ミーティング終了後に発信された意見や継続している案件に関して、経過などの追記の方法を検討し、さらなる充実を図ることを期待したい。
地域との活動を再開し、行事に地域の人を招待したり、近隣の保育園や高齢者施設と交流したりしている。現在のところ、高齢者施設の訪問は年長児のみ、小中高生の保育体験の参加者は卒園児が多いといった状況である。今後さらに参加者の幅を広げ、地域の人が多く参加するような活動を計画し広く地域に周知することで、地域に向けた活動をより活発にしていくことが期待される。地域に対する貢献を高めつつ、地域の情報の把握や地域との連携の促進、園児の経験の機会の拡大につながれば、地域と園の双方にとって望ましい結果につながる。
事業者が特に力を入れている取り組み
働く女性の支援という理念を掲げ、目指す子どもの姿を「4つの人間像」や「知力8(エイト)」というコンセプトで明確にしている。理念については、玄関の掲示や会議での話、毎月の社長からの挨拶を通じて職員に周知し、保護者にも説明している。職員は理念や目指す目標を念頭においたうえで保育に取り組み、折に触れて振り返りを行っており、保護者も園の方針を理解していると園では考えている。保護者の共感を得ながら、職員が活動することで、子どもの成長と働く女性の支援に向け、園全体で取り組むことができている。
リーダー層は、職員との面談や日々の業務の中で職員の意向を把握し、職員間のコミュニケーションを促進することを重視しており、職員のよい点を見つけて声をかけるようにしている。また、職員の有給休暇や時間外労働を把握し、職員の健康状態やストレス、働き方の意向についても配慮している。職員同士の人間関係も良好と見受けられ、引継ぎなど業務上の連絡も密に行っている。キャリアパスやそれを踏まえた自己評価の制度も、職員の意欲向上につながっていると考えられる。職員の意識を高めながら、園全体で業務に取り組む姿勢がうかがえる。
食材に触れる、生長を楽しみに野菜の水やりをする、作って食べるなどの計画に関しては、栄養士が骨子を作成し、保育者と相談して子どもの興味ややってみたい気持ち、その時期に経験してほしいと考えるマナーや箸の導入などを考慮し長期的な視点で計画している。9月には、玉ねぎの皮を集めてタオルを染め、作品をスポーツフェスティバルに使用するなど継続性に着目した活動をしている。行事食なども大切にして、子どもの食への関わりの機会や経験を増やし、自分の身体が食べたもので出来ていることを理解し、食への感謝の気持ちが育つようにしている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:2024年6月11日現在の施設の利用者(保護者) 46世帯(利用者総数 52名)を対象とした。
- 調査方法:アンケート方式
WEBアンケート。施設にて担任が保護者に手渡しする形で案内状を配付。保護者任意のデバイスにてアンケートに回答。 - 有効回答者数/利用者家族総数:36/46(回答率 78.3% )
総合満足度(大変満足、満足を合計した割合)は、(97%、35人)となっている。
●各設問のうち、「はい」の比率が高かった上位は、以下の項目であった。
問1.園での活動は、お子さんの心身の発達に役立っていると思いますか
(100%、36人)
問2.園での活動は、お子さんが興味や関心を持って行えるものになっていると思いますか
問4.戸外遊びや行事などにより、お子さんが自然や社会と関わる機会は十分確保されていると思いますか
(97%、35人)
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
趣向を凝らした季節ごとの製作や行事、集団でのルールを守った中での活動など、家庭では経験出来ないことを通して健やかに成長していると感じます。 担任の保育士さんだけでなく、他の保育士さんや職員の方々が毎日きめ細かく見て下さってます。 などの意見があった。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
年長になってからは特に、課外活動にも参加させて頂けるようになり、世界が広がったのを言葉を通して感じます。 といった意見があった。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
状態に配慮されているかは分からないが、給食のおかげで食べられるものが増えてきた。 家庭では苦手で手をつけないものも、園では完食、さらにはおかわりしているようで、工夫されて提供しているものと思います。 野菜が食べられるようになり、最近では自信もついてきたようです。 などの意見があった。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
外で植物や動物、季節の行事などに興味をもつことが増えました。 家では親も仕事があり、なかなかやり切れないところですが、保育園のおかげでそのあたりがたくさん良い経験ができてます。 などの意見があった。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
延長したことはありませんが、早退・遅刻などには柔軟に対応して頂いています。 変更することが多い中、いつもすんなり受けてくださり、また行事と重なる時は時間を変更できないか、子供のことを1番に考えて進言して下さいます。 などの意見があった。
6.安全対策が十分取られていると思うか
常に十分に配慮してくださっており、たまにちょっとした怪我などあった場合には速やかに報告下さり、謝って下さいます。 といった意見があった。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
親子で参加するものは土曜日が多く、仕事の調整はしやすい。 働いていても参加しやすい日程、時間帯と感じます。 年度初めに一年の計画をお知らせくださいます。 などの意見があった。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
なかなかお迎え時間の関係で話せないこともありますが、必要時連絡帳などで共有できています 担任の先生方以外も、子どものことを見ていて下さっていると感じ、大変話しやすい・相談しやすい環境です。 今の担任の先生は特にそのあたりの疎通が取りやすく、子供をよく見てくれているので信頼しています。 などの意見があった。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
いつもとても綺麗にしてくださってます。チリ一つ落ちてませんし、誤飲の恐れのあるものの持ち込みも父兄に禁止の旨を周知して下さってます。 といった意見があった。
10.職員の接遇・態度は適切か
どの先生も丁寧に対応してくださります。 とても優しく接してくださっています。 制服があるのも、戸外活動中にどこの園か分かりやすく安心感があります。 服装には統一感と清潔感があり、言葉遣いも常に丁寧で、適切以上です。 などの意見があった。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
腕が抜けた時や目の上の傷を作った時に病院に連れて行ってくれたのはとても助かりました。 体調不良で会社を休むことが多いので、怪我まで休まなくて済むのは本当にありがたいです。 些細な変化も気づいて下さっているので、信頼しています。 すぐに連絡をくださいます。 などの意見があった。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
日頃より子どものことをよく見てくださっているので、理不尽に怒ったりすることなく、適切に対応してくださるものと信頼しています。 園内できちんとしかるべき対処をしてくださいます。 などの意見があった。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
とても大切にしてくださっていて、時には親より対応が適切だと感じます。 といった意見があった。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
このような相談をしたことがないのでわかりませんが、いざプライバシーに関わるようなお話をした際は守って頂けると思っております。 よく守って下さってます。 などの意見があった。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
よく見ていてくださり、適切なタイミングで褒め、注意してくださってます。 といった意見があった。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
現在不満に思うことはないです。 これまで特に要望したことはなかったかと思いますが、適切に対応してくださるものと思います。 以前要望を伝えた際、真摯に受け止めてくださり、園内でも話し合いの場を持って下さいました。 などの意見があった。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
そこまで困ることはありません。 特にそのような機会がありません。 などの意見があった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
さまざまな方法で保護者から意見を吸い上げ、日々の活動に活かしている
年度初めの保護者会や年1回の保護者との個人面談(要支援児は年に3回)で保護者の意向を尋ねている。定期的にISO顧客満足度アンケートをとり、保護者の意見を調査している。出てきた意見は職員会議で報告し改善に努めている。例えばインターフォンの接続や窓の開閉に関する意見を職員会議で取り上げ改善した。行事アンケートは、以前は行事ごとに実施していたが、あまり頻繁に調査すると個々の意見に振り回されるケースもあったため、今年度からは大事な行事に絞ってアンケートをとって意見をより有効に活用しようとしている。
職員や法人のほか、地域の関係機関などからも情報を収集し活動に役立てている
職員の意向は、年度初めの面談とそれ以外に随時行う面談で把握している。職場環境の改善に関する要望や将来に関する個人的な相談が多く、適宜対応している。法人で毎月開催される施設長会議では、福祉事業所全体の動向や保育園運営に関する課題やニーズに関する情報共有を行い、園として取り組むべき内容は職員会議で共有し取り組んでいる。また、地域の園長会や保健連絡会に出席し、他園の動向や地域の福祉の状況について情報交換をしている。収集した情報は職員にも共有し、必要に応じ保健連絡会の情報などは保護者にもお知らせを配付している。
園で毎年の事業計画と中長期計画を策定し、今後振り返りを丁寧に行う予定である
中長期計画と年度ごとの事業計画を園で作成している。事業計画は、園の運営方針と保育目標を踏まえて、職員配置、障害児保育、年間行事、保護者との連携、安全安心に対する取組などの項目について予定を記載し、計画に沿って実施できているかを確認して、活動の結果を事業報告にまとめている。中長期計画は今年度から策定を始めたが、職員間でまだ十分共有されていないと施設長は考えており、今後は職員会議で振り返りを丁寧に行って次の計画に反映させていこうとしている。予算は法人から提示されるが、職員の希望も含めた園の意見は伝えている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
保育者として守るべき規範・倫理を職員に周知し、全員でよりよい保育に取り組んでいる
規範・倫理に関しては、定期的に園内研修をしている。「人権擁護のためのセルフチェックリスト」を用いて職員一人ひとりが考える機会を設けた。結果を提出してもらい、確認後に職員に戻したが、さらに突っ込んでもう一度話し合える機会を設けるとよかったと施設長は考えている。また会議の中で、子どもへの関わり方や言葉のかけ方などを話題にして、具体例をあげて話し合い、気づいてもらおうとしている。日々の業務で気になることがあった場合は、適宜職員に声をかけ、また職員同士でも声をかけ合って日常の言動を振り返るように奨励している。
苦情対応や虐待防止対策などを通じて利用者の権利擁護に取り組んでいる
保護者には、重要事項説明書や年度初めの保護者会で苦情相談窓口について説明している。クレームの対応に関するマニュアルがあり、クレームがあった場合は施設長に報告し記録を残すなどの対応が法人で定められている。虐待については、法人で子ども虐待防止マニュアルが策定され、虐待発見時の対応のフローチャートや注意事項がまとめられている。支援が必要な家庭については、子ども家庭支援センターと連絡をとり、同センターが家庭訪問を行い、その報告を受け園で経過観察を行ったということであり、地域で連携する体制ができていると考えられる。
地域に根差した園を目指すという方針のもと、地域との交流を進めている
新型コロナウイルス感染症の影響がおさまり、地域との活動を活発化させている。年長児が高齢者施設と交流会をしたり、勤労感謝の日に地域の消防署や歯科医院を子どもが訪ねたり、夏祭りに地域の人を招待したりして、地域の人にも喜ばれている。小中高生の保育体験も開催しているが、卒園児が多いため、広く地域に対象を広げられるとよいと園では考えている。また、地域施設会議や保健連絡会に施設長が出席したり、地域の保育園と交流の機会を持つことで、地域の関連機関と情報交換を行い地域の共通課題に取り組んでいくことを目指している。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
BCPや安全管理関連マニュアルが策定され、リスクマネジメント体制が整備されている
BCPは法人で用意した雛型に、園の防災組織体制や地域の特徴を考慮した対応等を盛り込んで作成した。感染症や災害などについて、園で必要な対応や地域との連携、業務再開の流れについて記載している。そのほか、散歩時の注意事項や不審者対応などをまとめた安全管理マニュアル、施設の安全確認など毎月の安全点検について定めた保育所安全マニュアルなどの各種マニュアルが整備され、定められた手順に従って、日々安全対策を行い不測の事態に備えている。また、避難経路と連絡先を各部屋に貼り出し、職員に周知している。
避難訓練やヒヤリハット記録を通じた気づきを職員で共有して安全対策に努めている
避難訓練は、火災、地震、水害等、想定する災害や時間帯を変えて毎月実施している。毎回反省点があり、訓練後は気づいた点を話し合って改善案を出している。例えば不審者対応では、子どもの避難だけでなく不審者を施設内に立ち入らせないための対策まで検討する。ヒヤリハットについては所定の用紙に記入し、職員会議で取り上げる。柱のささくれ等の報告が多く、職員の注意喚起をしている。事故やけがについてはアクシデントレポートを記入し、再発防止に向けた対策を考えている。また関連情報は法人や法人内の他園とも共有している。
法人の規定に沿って職員への周知を図りながら適切な情報管理を行っている
法人全体でITの活用を進めており、法人の規定と指示に従って適切な情報管理を行っている。保護者や在園児の情報は紙と電子媒体でフォルダーごとに分類して保管し、電子連絡帳の情報は子どもが卒園して一定の期間が経過すると自動的に消去されるようになっている。データについては、職員の立場に応じてアクセス権限を設定している。職員に対してはeラーニングで周知するほか、法人から注意すべき事例が共有されるので、職員間で適切な対応について話し合いをしている。職員は情報管理の重要性を理解し、情報が園外に流出しないよう注意している。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
法人でキャリアパス等人材育成のしくみが整備され、人材の確保と育成に努めている
職員の採用は法人で行うが、園として将来の人材構成も見据えた適切な人材配置になるよう、経験豊富な人と若手のバランスを考慮して配置している。法人で作成したキャリアパスで、一般職員、主任、リーダー等の職位ごとに求められる人材像や技能、研修等が明確にされ、職員に周知されている。職員は年度初めに施設長と面談として目標を設定し、11月にも面談をして自己評価を行っている。その際、評価項目と評価の基準が明確にされており、職員が自分の成長を把握して働く意欲の向上につなげられるように配慮されている。
職員は研修計画に基づいてさまざまな研修に参加し、結果を園内で共有している
園外での研修や園内研修、OJT等各種研修の機会があり、職員の経験や能力に合わせ年度初めに研修計画を立てている。職員は法人の規定に基づき経験年数に応じた研修を受け、非常勤職員も各種研修に参加する。また、アメリカと共同でポピンズ国際幼児教育学シンポジウムをオンラインで開催している。園外の研修を受講した職員は研修報告をして園内で成果を共有する。施設長によれば、職員は研修後、言葉のかけ方などに注意しながら保育に取り組んでいる様子が窺えるので、研修の成果を業務により活かすため効果測定方法を検討したいということだった。
職員間で意見を出し合い情報や気づきを共有しながら、組織力の向上を図っている
リーダー層は職員間の活発なコミュニケーションを心がけていて、職員が会議で気づきや改善点の提案を自由に出し合い、園全体で検討し業務に活かしている。法人から配付される各種マニュアルは、職員の意見も適宜取り入れ、改訂して園に沿ったものにしている。引継ぎは口頭で行うが、伝達をより確実にするため、必要な事項を自由に書き込む共有ノートを玄関に置いておき、全職員が出退勤時に読んで確認印を入れている。職員調査では、職場の雰囲気や人間関係がよいという意見が多く聞かれ、全職員が協力して活動に取り組んでいる様子がうかがわれた。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【課題・目標】
職員同士の交流、近隣園、小学校、高齢者施設などとの交流を図り、地域に根差した保育園作りに努める
【取り組み】
・近隣園との交流が再開され、年度の後期には年長同士の交流の再開
・コロナ禍前に月に一度交流を図っていた高齢者施設との交流の再開
・就学に向けて小学生との交流の再開
・月に1度の地域のボランティアによる絵本の読み聞かせ会の再開
【取り組みの結果】
さまざまな活動を再開でき、大人も子どももここ数年間、心身ともに閉鎖的になりつつあった中、ようやく対外的な行動ができるようになったことを実感できた。コロナ禍以前にも体験してきたはずであるが、数年ぶりに再開するとまったく新しい出来事のように新鮮に感じた。園にとっては刺激的な体験ができたといえる。
【振り返り(検証)・今後の方向性】
引き続き必要に応じて感染症と向き合いながらも、活動を計画し続けることが大切である。今年度は施設長交代となったが、地域に根差した保育所を目指す姿勢は引き継ぎ、今後も様々な計画を全職員で考えていく。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、数年間滞っていた行事や地域との交流、連携を再開させたかったことから、この目標を設定した。新型コロナウイルス感染症の収束を受け、しばらくできなかった活動の再開に焦点をあてた課題であり、時宜を得た適切な目標設定だと言える。地域の園や高齢者施設、小学校との交流、ボランティアの受入れなど、さまざまな活動を再開できた。参加した他園の園児や訪問した施設の高齢者は楽しんでいたということで、地域の人にも喜ばれ、本園の子どもの保育にとってもよい刺激になるなど、園と地域の双方にとってよい効果が生まれている。園では、単純に交流の頻度を増やし新たな交流関係を結ぶだけでなく、この園だからこそできることを探していきたいと考えている。地域の会合で希望を尋ねたり、職員がアイデアを出すなどして、地域にとって有益な活動を計画するのも一案と思われる。地域交流が活発になれば、災害などの際に地域全体で協力しやすくなることも想定される。交流の実施と振り返りを行いつつ、地域に親しまれる園、地域に見守られながら子どもが成長していく園に発展していくと望ましい。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【課題・目標】
支援の必要な家庭に対し、組織として職員全体でサポートすることで、一人ひとりが安心してすごせる保育園作りに努める
【取り組み】
・当園時や日中の活動の中で、子ども一人ひとりの様子や変化に注意しながら関わった。
・保護者の様子や子どもの様子に変化を感じたときには必ず報告し施設として対応することとした。
・虐待についての園内研修を行い、支援の必要な家庭の対応について学びを深めた。
・必要に応じて、子ども家庭支援センターや児童相談所と連携をとり対応する。
・支援の必要な家庭の子どもの変化や家庭でのけがなどは写真と文章で記録に残し、職員全体で共有する。
【取り組みの結果】
・活動の中で子ども一人ひとりの様子に注意しながら関わっていくことで、家庭でのけがや子どもの変化に気づき、子ども家庭支援センターや児童相談所、民間の療育施設など関連機関と連携をとりながら支援につなげることができた。
【振り返り(検証)・今後の方向性】
・支援の必要な家庭が今年度も在園しているので、継続的に支援をしていく。
・引き続き園内研修を充実させ、支援が必要な家庭の対応を職員全体で学んでいく。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
保護者や子どもの様子から支援の必要な事例がいくつかあり、職員全員で組織的に対応することが課題だったため、この目標を設定した。支援が必要な家庭が増えている昨今、重要な課題と考えられる。支援が必要と思われる家庭については、園内での様子を記録に残し、園全体で共有を図ることを徹底し、実際に、関連機関と協力して支援の必要な家庭をサポートすることができた。また、職員は虐待について園内研修を行うことで、支援の必要な家庭への対応だけでなく、職員の声のかけ方や子どもに対する関わり方についても学んだということであり、この課題に関する取り組みの結果、支援が必要な家庭のみならず、園の活動全体に有益な成果が見られている。園では、今後も園内研修を充実させ、年度の途中で職員の交替があっても変わらない支援ができるよう組織的な対応を継続していく予定である。取り組みの継続により、園に知見が蓄積され、支援が必要な家庭の対応、ひいては園全体の組織力の向上と園児一人ひとりに対する保育の質の向上につながっていけば望ましい。
サービス分析結果
【講評】
園の目指している保育について、園のホームページに情報を記載し広報している
パソコンや携帯電話で園名を検索すると、まず見学会のお知らせがあり、ブログにて行事の様子などの園の情報を得ることができるようになっている。保育に関しては、法人全体の保育・教育方針、エデュケア、SDGs、食育、IT活用、ポピンズプラスなどの特徴や、よくある質問などについての記載もあり、法人全体や園の詳しい取り組みや、ルールなどについて予め情報を得ることができるようになっている。現在、ホームページからの情報がほとんどを占めることから、ブログでの行事の様子などの発信も増やし、より内容の充実を図る予定でいる。
行政の冊子やホームページ、法人のホームページなどで園の情報を得ることができる
行政のホームページは、公・私立保育園が地図上に明示され、保護者の自宅近辺や通勤に便利な園の情報を得て、保護者が見学や入園の申し込みができるよう作成されている。また、空き状況も検索ができることにより、年度途中の入園を希望する家庭や、転入してくる家庭が事前に入園が可能な園を把握でき、保育目標や保育環境なども検討材料にして希望の園を絞れるよう、園のホームページへつながっている。加えて、東京都福祉ナビゲーションにて、園の取り組みなどについて情報を得て、園選びの参考にすることもできるようになっている。
園見学は園のホームページに記載し、見学会に合わせて保育体験を実施している
見学会の日程は、できるだけ園のホームページに記載して保護者に知らせ、希望があればオンラインでの見学会も実施している。見学会は園内を案内するほかに、在園児とともにボランティアによるお話会への参加など年齢に合わせた保育体験も企画し、施設長は、子どもにも職員にも居心地のよい雰囲気を大切にしていると話している。見学時に保護者から寄せられた職員配置や延長保育料金など質問にはその場で丁寧に答えているが、後日でも問い合わせが可能なことを伝え、夏祭りなどの行事への招待の可・不可に関しても保護者に意向を聞いている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
重要事項説明書に沿って、園のルールなどについて説明し保護者に同意を得ている
重要事項説明書は、法人全体で目指している保育内容などの特徴、園の保育・教育目標や延長保育を含む保育時間、感染症に関してなどの園のルールなどについて記載している。入園説明会時に、施設長が保護者に項目ごとに説明し、終了後、入園申込書に同意した旨、保護者の署名押印を得ている。一度で全ての内容を把握するのは難しいと考え、保護者が園に対して要望や苦情を申し出ることができる苦情解決制度に関しては、玄関に掲示し、他の内容に関しても、保護者懇談会や園便り、保健便りなどで繰り返し発信して保護者に理解と協力を求めている。
入園面談を行い、子どもの生育歴、健康や生活に関することを聞き職員で把握している
入園が決まった保護者に、園のシステムに家庭状況や生育歴、健康などについての記入を依頼、併せて、入園前健康診断の結果、送迎に関わる人の名簿や写真など保護者が面談時に持参する書類を依頼している。職員は保護者の記載した書類を見て聞くことを整理し面談に臨んでいる。面談は主に保育者が行い、食物アレルギーを持つ子どもに関しては、栄養士も同席している。終了後、面談シートを作成しミーティングにて職員に周知、熱性けいれんなどの既往歴、食物アレルギーの有無、保育時間など特に把握が必要な事柄に関しては、表を作成して共有している。
慣らし保育は、子どもの情緒の安定を図り保護者の気持ちに寄り添うことを心がけている
慣らし保育は、保護者の就労状況や子どもの年齢、集団保育の経験の有無などを考慮して保護者と相談して日程を決めている。1歳児は2週間、2歳児以上は5日程度の期間をとり、少しずつ保護者と離れる時間を長くしていくことを伝え、保護者の子どもへの気持ちにも配慮しながら保育を開始している。1歳児の入園が多く、初めて保護者から離れて集団生活をすることに子ども保護者ともに戸惑うことも多いため、子どもとの信頼関係を構築して情緒の安定を図り、保護者とのコミュニケーションを密に取りながら双方の不安に寄り添えるようにしている。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
子どもの情報や成長の記録をデータベースや書面にて保管し成長発達の把握に努めている
保護者が記入した子どもの健康や生活に関することや、入園面談で得た保護者の意向などの書面データは、児童票として個別にファイルしている。入園時に保護者が園のデータベースに記入した家族構成や保護者の就労状況、生育歴や既往歴などと併せて、クラスの年間・月週案、個別の指導計画、保育日誌、成長記録などを園のPCに保存し、誰でも閲覧できるようになっている。指導計画は、月の大きなねらいから週のねらい・配慮を記入、次月や次週への継続を大切にして作成し、一人ひとりの子どもの状況や成長・発達の把握に努めている。
保護者に向けて、保護者会や園便り・クラス便り・連絡帳で園の取り組みを発信している
年度初めの保護者懇談会にて、年間指導計画について保護者に話し、全クラスの月週案を玄関に掲示、ねらいと内容をぞれぞれ養護・教育の視点から記載し、活動の配慮なども詳細を記して、保護者に知らせている。全クラスの取り組みが見られることにより、保護者が大きいクラスの様子にも視野を広げ、子どもの成長に見通しを持つきっかけにもなっている。個々の子どもに関しては、個人面談や連絡帳、送迎時の会話の中で話している。
ミーティングで、職員の気づきや工夫などについて、話し合う機会を持っている
連絡帳や口頭で得た、直近の保護者や子どもの情報は、朝の申し送りにて職員に周知している。内容によっては、直ぐに結論を出さずにミーティングにて話し合うなど、職員の気づきを保育に活かすしくみの構築に取り組んでいる。ミーティングは職員に周知することや相談したいことをクラスから議題として提出、内容を集約して会議録を作成、その中で発言された内容を追記して会議録を完成させ、非常勤職員にも回覧している。職員間の日常の会話の中で発信された内容にもヒントがあり、多くの気づきを得る手立てについては記録方法の検討を期待したい。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
月案、保育日誌、成長記録、個人面談記録などで一人ひとりの成長の把握に努めている
1歳児、2歳児、特別な配慮が必要な子どもに関しては、個別月案を作成している。日々の子どもの姿は、個別日誌に記入、特に周知が必要な情報に関しては、ミーティングのクラス欄に記載して、職員全体に周知している。月週案や保育日誌に関しては、振り返りを大切にして、次につながるように考察やクラスの課題の抽出に着目して記録するようにしている。成長記録は、保育指針の項目に沿って養護・教育、健康、言葉などの大まかな目安で成長過程を把握して、文章記入の欄と併せて長期的な視点で指導に活かせるようにしている。
年齢や特性の違う子どもたちが園の中でお互いに影響し合って育つ環境に配慮している
在園する子どもたち全員が、お互いを認め合い影響し合いながら成長していけるように、特別な配慮が必要な子どもも園生活の中で尊重され、保育者や友達に受け入れられて、心地よく楽しく過ごし、他の子どもとともに個々のペースで成長できる人員や空間の確保に努めている。年齢別の活動が中心ではあるが、カリキュラムによっては、合同で過ごす時間もあり、また、子ども間の活動の場が近いこともあり、大きな子どもに憧れの気持ちを持つ機会や、大きな子が見本となって活動をする姿を見聞きする機会にも恵まれている。
5歳児クラスの就学に向けて、小学校との連携に園からのアプローチに取り組まれたい
全体的な計画や、年間や行事の計画に、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿に着目し作成し、5歳児の入学予定の小学校に保育所児童保育要録を送付している。近隣の小学校とは、体育館を借りてスポーツフェスティバルを行う予定があり、小学校に行く機会は確保できたが、交流が持てない状況が続いている。5歳児クラスで、法人が運営しているアフタースクールでのダンス教室への参加などの機会があるが、小学校に行って学校生活を体験する、職員が学校生活の様子を見に行くなど、園から積極的に連絡をして小学校との連携に取り組まれたい。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
登園時には、健康観察を行い連絡帳の情報と併せて、子どもの健康状態を把握している
朝の預かりの際には、前日に発熱があった場合やけがの予後など、前日からの申し送りや連絡帳から予め情報を得て、保護者に直接子どもの健康状態や食欲などについて聞いている。併せて、保育者が健康観察を行い、顔色や機嫌、風邪症状など気になることを視診表に記載して、園全体で子どもの健康状態を把握している。施設長をはじめ職員全員が子どもの元気で健康な状態を把握して、子どもの体調の変化に気づき、保護者に迎えを依頼するなど、安心して園生活を送れるよう適切な対応ができる体制を整えている。
保護者との連携も大切にして、個人差に配慮しながら基本的生活習慣の確立を図っている
食事、排せつ、着脱などの基本的生活習慣を確立する段階では、子ども一人ひとりの心身の発達を把握して、先ず環境を整えている。職員間で、ミーティングや日常のコミュニケーション、また保育者間の連携を大切にして、子どものやりたい気持ちを尊重しながら丁寧に関わっている。トイレトレーニングに関しては排せつチェックリストで子どもの状況を把握、保護者の家庭状況や保育時間なども考慮して保護者に提案し、園と歩調を合わせ無理なく取り組めるようにしている。着脱や食事に関しても、個人差に配慮しながら、自ら取り組む過程を大切にしている。
園での子どもの姿を、連絡帳やドキュメンテーション掲示などで保護者に知らせている
迎えの際には、なるべく子どものエピソードを話すように努め、1、2歳児クラスは電子連絡帳にて日々の子どもの姿を知らせている。3歳以上のクラスは、毎日の活動の姿を、写真に説明文を付けたドキュメンテーションを掲示して保護者に知らせている。また、食育活動や行事の様子は全クラスの姿のドキュメンテーションにして掲示することもあり、栄養士も積極的に取り組みの様子を発信している。子どもにも今日の出来事を保護者に報告するように促し、親子の会話につながるようにしている。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
主体性を育む保育の実践に向かって、研修や会議などで話し合いの機会を持っている
子どもの遊びの場面を観察し、子どもたちが主体的に自分の遊びたい玩具や絵本、活動などを選び、熱中して遊ぶ環境や言葉がけについて職員で話し合っている。1歳児クラスにおいても、興味や関心に応じて、2歳児の保育室に行き、一緒に遊ぶなどの機会を持ち、クラス間で連携しクラスの枠を超えて関わって遊び、コミュニケーションの幅を広げられるようにしている。職員が研修で得た情報や法人の環境についての指導などの機会に、保育室の中での環境構成の創意工夫に取り組み、子どもが主体性を持って過ごせる園を目指している。
子どもたちからの「なぜ」「どうして」を大切にして自ら成長していく力を援助している
子どもたちが園生活の中で多様な経験を重ね、子どもの可能性を引き出し自ら成長していくことを大切にしている。園生活の日常の保育の中でも、ハサミやのりを使った制作、夏の感触遊び、リトミックやリズム遊びなど計画的に保育に取り入れ、カリキュラムを作成している。子どもが疑問を保育者に投げかけた時には、先ずは共感し、保育者が答えを出さず、調べてみよう、試してみようなど経験につながる知識を得られるようにしている。その過程の中で、食育や日常の保育に取り入れて子どもの好奇心や探求心、興味などを広げられるように働きかけている。
戸外遊びに適した天候の日は積極的に散歩に出かけ、自然に触れる時間を持っている
サークルタイムでの話し合いや朝の会にて、どこで何をして遊びたいか子どもの意見を聞いて、戸外へ散歩に出かけることもある。戸外では、自然を感じ探索活動などを楽しめるようにし、また、鬼ごっこなどのルールのある遊び、固定遊具での遊びなど、職員も積極的に関わりながら子どもたちが開放的な環境の中で、安全に遊べるように配慮している。また、散歩マニュアルに沿って、散歩先での定期的な人数確認や、水分補給などの対策も講じている。保護者に向けて、休日に親子で遊びに行けるように玄関に散歩マップを掲示して知らせている。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
行事の実施に際しては、子どもの意見を集約した内容になるようにして計画している
行事の計画は、幼児期に育って欲しい10の項目に着目し、夏祭りや、スポーツフェスティバル、生活発表会などの大きな行事は、準備期間を長くとり、取り組んで行く過程を大切にしている。子どもたちが興味や関心を持ったことを行事内容に反映させて、子どもの想いも計画の作成に盛り込みながら、保育者が経験させていきたいことと併せて筋道を作り、主体的に取り組めるように導いている。スポーツフェスティバルは、昨年、5歳児が披露したソーラン節を今年もやりたいとの声が上がり、大きい子どもへの憧れの気持ちも大切に考えて計画している。
子どもが様々な経験ができるよう、季節の行事や地域交流を兼ねた行事も計画している
季節の行事に向けて、季節や行事に因んだ制作をし、歌をうたい、室内装飾をして子どもが楽しみながら行事に参加して、意味や由来に興味を持てるように計画している。ひな祭りには、雛段飾りの順番の説明、豆まきには、スケッチブックシアターやクイズを行い、由来を説明、幼児クラスは大豆を観察するなど、内容を工夫して実施している。子どもの日や七夕の日に、行事食を提供し、また、ハロウィンの日には、衣装を身に着けてマンションの管理室などに出向き、お菓子をもらってくる企画を計画している。
保護者には、行事に向けて職員とともに子どもの成長を実感できるように働きかけている
行事の実施に際しては、園便りやクラス便りでねらいや職員が大切に考えていることを知らせ、職員とともに行事を楽しみ、子どもの成長を喜べるようにしている。子どもの取り組む姿は、園便りやクラス便り、送迎時の報告、連絡帳、ドキュメンテーションの掲示など、こまめな情報発信をしている。食育や行事の様子などのドキュメンテーションも作成し、親子で見ながら、子どもが友達の名前を教えたり、状況の説明をしたりする機会も大切にしている。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
静と動のバランスに留意して、午前・午後の活動の一日の過ごし方を計画・実施している
保育時間の長い子どもも多く在園していることから、身体を動かして活動的に過ごす時間と、子どもが好きな遊びを選びゆったり遊ぶ時間のバランスを考慮して、園での一日の流れを計画している。長時間保育に関しては、月週案に記載して保護者に向けても掲示、職員間で共有している。朝の時間や、延長保育の時間帯は、シフトの当番保育士2名が担い、子どもが安全に過ごせるように配慮している。保育室内では、年齢の大きな子どもの遊んでいた細かい玩具の誤飲にも注意をして、事故や危険がないように遊びを見守る体制を整えている。
延長保育の時間帯は、子どもが好きな遊びを選びゆったりと過ごせる環境に配慮している
延長保育の日誌には、活動のみでなく配慮も記載して子どもにとっても保育者とじっくり関われる特別な時間となるようにしている。現在、延長保育を利用している子どもの人数が減少している状況があり、普段は遊べない遊具を出して時間を気にせずに遊び、時には自己主張をして保育者と一対一でゆったり過ごせるように、子どもの気持ちに寄り添い、安心できる環境に配慮している。迎えの時間により、補食や夕食を提供している。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
子どもが毎日楽しく食事をしながら、様々な食材や味付けを経験できるようにしている
食事は、旬の野菜や魚を使用し、素材の味を活かした薄味での提供を心がけ、初めて口にする食材や苦手な食材も、友達の食べている姿を見たり保育者に促されて一口だけ挑戦したりして、食べられたことが自信につながるような関わりも大切にしている。出汁や食材の香りが漂う室内で、五感による刺激も受けて食事を楽しみにして園生活を送れるように、栄養士が毎日子どもの食べている様子を見にきて、食材の説明をするなどして連携に努めている。会議にて、献立に関して職員の意見を聞き、味付けや野菜の大きさなどを検討し、献立作成などに役立てている。
子どもの心身の発達や興味関心を反映した食育活動を、栄養士と保育者で計画している
全体的な計画やクラスの年、月の計画を反映し、心身の発達に則した保育者の関わりや家庭との連携について明記して、園生活の中で食の大切さを理解し、マナーを学び、作ってくれる人への感謝の気持ちが育つようにしている。栄養士を中心に年齢別の年間食育活動計画を作成、交替で水やりをして野菜の生長を楽しみにして見守り、育てて食べる経験も大切にしている。野菜に触れてみる、おはぎを作る、旬のりんごや梨を生や焼いて食べてみて、子どもや職員で好みの物に投票するなど、職員も巻き込んで楽しみながら子どもの経験を増やしている。
食物アレルギーのある子どもの食事はマニュアルを厳守して誤食や誤配防止に努めている
食物アレルギーを持つ子どもの食事の提供に関しては、法人の除去食マニュアルに則してアレルギー原因食材が食事に入っていない献立の日にも個別のお盆にて食札等を付けて提供し、他の子どもと離れた机にて専任の職員が傍に付き提供している。配膳の際には、個別献立と併せて、調味料を含め成分をその都度口頭と指さしで栄養士と確認、提供の際にも別の保育者と再度確認し、一番に子どもへ提供している。また、宗教食にも対応できる体制を整え、下痢の回復期など体調不良の場合には、一日食事変更届を提出することにより対応できるようになっている。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
子どもが楽しく身体を動かして遊び、健康に関する知識も得られるようにしている
戸外遊びに適さない天候の日には、室内で保育者の指導のもとダンスやラダー運動などをして楽しく身体を動かし、大きなけがをしない身体の使い方を学ぶ機会を持っている。プロジェクターなども使用して、ばい菌のイラストで歌をうたいながら手の洗い方を学習し、遊んだ後やトイレの後、食事の前には石鹸で手を洗うことを、子どもの理解力に合わせて、乳児・幼児別に繰り返し行うことで身に付くように働きかけている。保健計画には、咳エチケット、歯磨き指導なども盛り込み、子どもが自分の健康を守る術を身に付けられるようにしている。
子どもが園生活を健康に過ごし、事故やけがから守る対策に園全体で取り組んでいる
子どもの既往歴や園生活をするうえで注意する点に関しては、入園時に保護者と体調不良時の際の対応などについて詳細を打ち合わせている。マニュアルの整備や研修、避難訓練の定期的な実施などで、職員全員が子どもの命を守る行動が出来る体制を整えている。子どものけがや急な体調悪化に備え、嘱託医、近隣病院などを記入したエマージェンシーカードを各保育室に掲示し、診療科目ごとの近隣病院をファイルしている。ほか、ヒヤリハットやアクシデントレポートの考察や、他園の事故報告の情報を得て、ヒューマンエラーによる事故の防止策を講じている。
園の感染症対策や、家庭でも参考にしてほしい子どもの健康管理について発信している
感染症に関しては、重要事項説明書に記載、園だよりの保健コーナーで季節の感染症について、集団生活を送る中で気をつけていることと併せて、家庭への助言も含めて、感染症の蔓延防止や重症化を防ぐための助言などを掲載している。園内に感染症が発生した場合には、病名、医師による登園許可証明書の提出の有無も掲示して保護者に知らせている。乳幼児突然死症候群の予防に向けては、睡眠時の定期的な触診や呼吸確認を行っていることを保護者にも説明し、睡眠が安定しなくてもあおむけ寝を励行していることなども話し、園内にも掲示している。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
職員は保護者の就労状況や個々の事情を把握して、相談や支援につながるようにしている
園全体で保護者の家庭の状況や、入園の理由、家族以外の支援の有無など個々の事情を把握して、適切な助言ができる体制を整えている。送迎時の会話や、連絡帳への記載内容の中で、保護者が悩みや困りごとを抱えている心配がある場合には、保護者の気持ちを受容し共感することを基本に、保護者とのコミュニケーションの機会を多く持つことを心がけている。状況によっては個人面談を提案するなどして、保護者の気持ちに寄り添った対応を基本に、保護者とともに子どもの成長を支える関係性の構築に努めている。
保護者懇談会の機会や夏祭りなどの行事に、保護者間の交流を深める場を提供している
保護者懇談会時には、施設長や担任が保育について話をする時間のほかに、保護者が親睦を深め育児の喜びや悩みを共有できればと、園から保護者が発言しやすい議題を提供し、保護者が交流する時間を持っている。現在、スポーツフェスティバルや夏祭りなどは、1、2歳児、3~5歳児と2部制を敷いていることで、保護者が大きな子どもの姿を見る機会がないことは課題となっている。保育参加や参観への参加を積極的に働きかけ、開かれた園を目指すとともに、保育者や友達との園での子どもの姿を見てもらう機会が多く持てるように計画している。
個人面談を全園児対象に実施、保護者と子どものことについて話す時間を持っている
個人面談に関しては、個人面談期間を設定して保護者に予定を知らせ、文書にて保護者の希望日程や時間を聞き、兄弟で在園している家庭などの状況にも配慮して日程調整をして実施している。実施するにあたり、保護者に園生活の様子や遊びなど聞きたいことや相談したいことを聞き、園で話す内容も含め整理して面談に臨んでいる。また、保護者から相談や要望などが寄せられ、特に共有や職員への周知が必要と判断した事例に関しては、保護者対応シートに記載し継続した見守りや適切な対応ができるようにしている。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域の環境を活かして、子どもたちが幅広い年齢の人と触れ合える環境に配慮している
戸外に出た際には、保育者や子どもが近隣の人に挨拶をして親睦を深められるよう努めている。勤労感謝の日に向けては、子どもたちに日頃の見守りなどへの感謝の気持ちを述べる意味があることを説明し、マンションの管理人室など、消防署、近隣のクリニックや歯科医院などを訪問する。5歳児が高齢者施設を定期的に訪問し、歌の披露などをして交流するなど、地域の中で、子どもたちが様々な年齢の人と交流する機会を持てるようにしている。ハロウィンの日には、思い思いの衣装を身に着けて、マンションの管理人室に菓子を貰いに行く企画も予定している。
園全体で、子どもたちが様々な人と園生活を楽しめる環境の構築に向けて取り組んでいる
子どもたちが様々な人と園生活を楽しむ機会が持てるように、地域や法人に働きかけている。園見学の親子の保育所体験に一緒に参加する、保育体験の保護者と一緒に遊ぶ、法人から派遣された、プロのアスリートの体育指導を受ける、ネイティブスピーカーによる英語教室に参加するなど、多様なカリキュラムを計画して、子どもたちが園生活の中で豊かな経験を重ねられるようにしている。また、5歳児を対象に近隣園と交流し、一緒に玩具で遊びゲームをする機会があり、法人の運営するアフタースクールで、ダンスやけん玉教室にも参加している。
ボランティアや小中学校の職場体験に関しては、園からの地域への働きかけを期待したい
ボランティアが毎月来園し、子どもの理解力に合わせて乳児・幼児と分けて絵本などを選定して絵本の読み聞かせをする機会を持つ予定で、子どもたちが楽しみにしている。職場体験に関しては、卒園児が遊びに来る機会もあるが、今後、園にゆかりのない子どもも遊びに来られる場所として地域に認識され、地域の子育ての拠点となれるように、幅広い年代のボランティアの積極的な受け入れ方法を模索している。安全への配慮も考慮しながら、福祉施設としての地域の一助となるよう期待したい。
【講評】
個人情報に関しては、重要事項説明書、入園申込書にて詳細を説明し、同意を得ている
保護者には、重要事項説明書にて園の個人情報の取り扱いや秘密保持について説明をしている。子どもの姿をビデオや写真に撮る場合があること、健康管理や巡回指導に必要な嘱託医への名前や性別などの情報提供、5歳児の子どもの「保育所児童保育要録」を入学予定の小学校へ送付することなどを記載し、併せて保護者に向けても、撮影したビデオや写真などの管理について記載している。同意書にも同文を記載、保護者に同意を得ている。園内の靴箱など個人名の表記に関しては、職員間でもう一段意識を高め管理ができるよう共通認識に努めている。
子どもの気持ちを尊重した保育に向けて、環境の整備や意識の向上に取り組んでいる
3~5歳児クラスは、着替えの際は男女分かれて行う、トイレに扉を付けるなど配慮している。1歳児から、先ず上着から着替え、続いて下着など、介助の段階で配慮して裸にならない着替えの方法が身に付くようにしている。水遊びの前には、乳児・幼児クラス別に絵本などを活用してプライベートゾーンの話をする時間を持っている。保育室は、3歳児クラスからオープンな構造のために、子どもや保育者の声が通りやすい構造であるが、訪問時には子どもの気持ちを尊重した丁寧な最小限の保育者の言葉がけと、子どもの楽しそうな声が聞ける状況が見て取れた。
虐待防止に向けて、研修や自己評価を実施、共通認識をもった保育を目指している
全国保育士会の人権擁護のためのチェックリストを用いて、子どもへの言葉がけや態度について、非常勤職員を含む保育者全員が自己評価をする機会を持っている。結果を受けて乳・幼児クラスで話し合い、他の職員の良い所を見習いながら、職員も子どもも居心地の良い空間で過ごせる関係性を目指している。家庭内の虐待に対しては、虐待防止対応マニュアルを整備して、登園時に傷やあざが見られた場合には、保護者に原因を聞き職員間で共有するなどして、早期発見に努めるとともに子ども家庭支援センターなどとも連携し適切な対応ができるようにしている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
マニュアルは、職員用のアプリや紙ベースにて見られるようにして、標準化を図っている
法人で作成した、安全管理や危機管理、災害時の対応、子どもの健康や命を守ることを目的とした感染症や事故に関してのマニュアルを整備し、システム上でいつでも確認ができるようになっている。併せて、踏切が近くにあるなど、園の状況を反映してマニュアルに加えるなどして、充実を図っている。職員は、マニュアルを見て、業務の手順を学び、けがや災害時などに判断をして適切な対応ができるようにしている。マニュアルの見直しを定期的に実施、園内研修での検証やミーティングの際に疑問点を抽出して、さらなる標準化に努めている。
園の実情に応じたチェックリストを作成し、安全・安心な保育環境の整備に活用している
避難経路や事故やけがなどの急な事態の際の連絡先表を各保育室に掲示、危機管理や災害発生時マニュアルなどの理解と併せて、職員の誰もが緊急事態に遭遇した時に臨機応変に対処できるようにしている。多くの職員が関わる保育室やトイレの掃除、子どもの感染症対策に直結する玩具の消毒、保育室内の危険を伴う落下物の安全確認などの保育環境に関しては、園独自のチェックリストを作成している。睡眠・排せつチェックリストは、基本的生活習慣を確立する過程で、子どもに関わる職員全体で共有できるようにしている。
保護者や職員の提案を受けて、随時運営に反映させる仕組みの構築に取り組んでいる
保護者代表と職員が参加し、園の運営状況などについて説明する運営委員会が定期的に開催され、保護者の要望などを聞き園の保育に反映させる仕組みがある。また、ISOお客様満足度アンケートを毎年実施、個人面談などの機会にも、保護者に園への要望や保護者の意向について聞く機会を持っている。年度毎のマニュアルや重要事項説明書などの見直しは実施しているが、職員から改善に向けての提案があった場合には、可能な限り随時対処する体制を整えている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
このセクションは事業者によって更新される情報です。
評価情報
評価結果のダウンロード
本ページの内容をPDFファイル形式でダウンロードできます。
【講評】
理念を職員と保護者に周知し、職員は理念を念頭において日々の業務を実施している
働く女性の支援を理念とし、子どもの教育と保育に関する基本方針としては、グローバルな社会で活躍できる人間など4つの人間像を掲げている。理念は園の玄関受付の上に掲示し、職員と保護者がいつでも見られるようにしている。職員に対しては、毎月の社長からの挨拶や会議で理念や基本方針を思い起こし、理念に基づいて振り返りができるようにし、重要な意思決定や判断に迷った時の判断材料にしている。保護者に対しては、年度初めの保護者会で園の理念や目指す姿について丁寧に説明し共感を得ていると、施設長は考えている。
リーダー層は自分の役割を認識し、職員が働きやすいよう支援しリードしている
施設長は、リーダーとして職員が安心して働ける環境を作ることを心がけている。職員がどうしたいかを聞き出して尊重し、職員が相談しやすく話しかけやすい雰囲気を作ろうと努めている。職員の役割についても明確にし、経験に合わせたリーダー等の役割を割り振り、それぞれの職員が役割に合わせた責任をもって職務にあたれるように支援している。リーダー層は、自分たちの役割についてまだ十分職員に伝えきれていない面もあると考えているが、職員と協力して円滑な組織運営ができることを目指している。
会議などの意思決定のしくみが整備され、関係者で情報を共有しながら運営している
園の重要事項はすべて会議で決定している。週末ミーティングと月末ミーティングの職員会議を開催し、職員間で情報共有し必要な決定を行う。会議で出た職員の提案を採用することも多い。重要な変更事項があった場合には、施設長から変更の理由と内容を説明しており、職員は内容を理解し納得していると施設長は考えている。また、法人、施設長、主任、保護者代表が出席する運営会議を定期的に開催し、法人内の他園の施設長もアドバイザーとして参加して、関係者で情報共有を図っている。日々の業務は法人からの指示やマニュアルに沿って行っている。