評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
・育つ力に寄り添う
・子どもの成長を支える
・保護者を支援する
・地域の皆さんとつながる
・職員が笑顔で働く
職員に求めている人材像や役割
・子どもの心身の状況をよく観察し、これを保育につなげる努力を惜しまないこと
・常に学ぶ姿勢を持ち、保育スキルをブラッシュアップし続けること
・共感する力を養い、良好なコミュニケーションの構築に活かすこと
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・変革を厭わない姿勢
・0歳から小学校就学までを見据えた広い視野と高い視点で保育を見渡そうとする姿勢
・自分のスキルアップおよび視野の拡大とより良い保育園への貢献を目指す姿勢
全体の評価講評
特によいと思う点
食育活動は、園内における夏野菜の栽培や調理の活動にとどまらず、食に関する知識を伝え、郷土料理・国際食も提供するほか、家庭への情報発信に取り組むなど、さまざまな活動を伴って実施されている。子どもが食事を楽しみにできる取組として、絵本に出てくる料理を献立に組み入れるほか、食器を変えたり、室内装飾を施したりするなどして雰囲気を作り、メニューにも工夫を凝らす「カフェテリア給食」も実施している。また保護者からの質問に柔軟に応じ、レシピの提供や食育活動の内容を発信するなど、家庭とも連携した食育の充実に努めている。
表現活動や戸外活動のほか、知育・食育といった日々の保育実践や行事への取組は、発達や興味を踏まえて実施することとし、幼児クラスでは異年齢保育を採り入れ育ち合いを促すほか、季節的な要素や文化体験の機会を設けるなど、体験を通じて心身の発達を促している。取組にあたっては、子どもがより主体的に活動できるよう、自分で選べる保育環境や子どもの発想を尊重した活動内容の工夫にも注力している。また子どもたちが本物に触れる体験も大切にしており、野菜の栽培や小動物の飼育のほか、積極的に外部講師や地域資源の活用にも取り組んでいる。
毎日の登降園時の保護者とのコミュニケーションは、担任のみでなく、園代表・園長をはじめ、組織全体で行えるよう、組織内で引き継ぎや情報共有に努めている。活発に発信されるブログ、日々の活動を可視的に伝える「ドキュメンテーション」の掲示・配信など、保護者に情報提供を行うほか、毎日のアプリ連絡帳には園代表・園長も目を通し、多様な意向・ニーズの把握と保護者支援に活かしている。主な行事や年度末の機会にもアンケートを実施、各家庭との面談も定期的に設けるなど、意向の把握にも取り組んでいる。
さらなる改善が望まれる点
組織は職員の定着率が高い、安定的な体制で推移しており、働きやすい職場環境づくりについても、職員自己評価で肯定的な評価が得られている。それらは上述の園の保育や保護者との信頼関係の基盤ともなっているが、そうした流動の少ない安定した職員集団ゆえに、組織や保育の陳腐化を防ぐことが課題となっている。昨年度から職員各人の得意や関心を保育に活かす「プランナー制度」を導入するなど、現場が現状維持に甘んじることのない、新たな風が常に吹き続ける組織文化づくりに注力しており、取組の継続と効果・成果への進展が期待される。
上掲の高い職員定着率は、保育者のスキルや話し合いの文化に支えられる保育実践の安定にもつながっており、園の強みの一つとなる一方、蓄積された実践知を継承してゆく工夫が課題とも考えられる。現場では、子どもの探求的な学びをテーマにした保育活動やICTツールの活用、手引書の更新など、変革への活動も始まっているが、これまでの知見や前述の新たな実践の事例などを、自園の保育の礎として次代に伝えてゆく取組にも期待が寄せられる。ICTツールを用いた情報の整理・分類や、「ルールブック」等の手引書類の職員への周知を期待したい。
前述の組織の安定は、運営にも保育にも福音をもたらしているが、中堅・ベテランが中核を担い、いわゆる一法人一施設でもあることから、そうした組織の特性を踏まえたキャリアパスの明確化や人材育成が、経年の課題となっている。また、少子化に伴うニーズの縮小は、当園の経営にも影響を及ぼし始めており、上記の諸課題とともに、必要な取組を園全体で考えることが、今後さらに重要となろう。これらを中・長期的な課題とし、計画的に取り組んでゆく仕組みづくりは、職員の当事者意識を高め、育成・成長につなげるうえでも有意義ではないかと思われる。
事業者が特に力を入れている取り組み
毎月クラスごとに、環境構成・できたこと・アクシデント・他クラスとの連携・困りごとを中心に保育の振り返りを行い、その内容を記録し、乳児・幼児ミーティングにおいて共有しており、相談・助言の機会にもなっている。また代表・園長・主任のほか、各クラスの代表によるリーダー会議や、全職員を対象とする職員会議も実施しており、子ども・保護者の状況やリスクや行事に関する情報を共有し、保育実践に活かすこととしている。そのほかにも日々の職員間の対話がさまざまな場面でなされており、子ども・家庭への日々の支援の基盤となっている。
連絡帳等から潜在的な要望の把握にも努めている。「子どもが体力を持て余している」声をもとに、戸外での活動を制限する猛暑時であっても、園周辺にある日かげ等で、活動可能な暑さ指数であれば戸外活動を行えるようにしたほか、昨年度には室内での運動遊びを日々の活動に採り入れている。連絡通信アプリを導入し、子どもの姿を言葉と写真で伝える「ドキュメンテーション」を開始し、子どもの衝突・転倒防止に配慮して園内各所の床に動線を示すテープを貼っている。職員からの提案をもとに行事の見直しを行うなど、多様な改善に取り組んでいる。
安全計画に沿って、担任が生活の中で交通マナーや公園での安全な遊び方などを伝え、看護師が手洗いやうがい、歯磨きの保健指導を行い、ケガ防止や病気予防に対する子どもの意識を高めている。職員の学んだリズム遊びを保育に展開させ、定期的な職員指導を通じて、子どもの身体的な発達を促している。区の「BSSP(文京版スターティング・ストロング・プロジェクト」事業も活用し、同事業を通じて来園する指導者とも連携しながら、日々の保育の中で乳児・幼児の発達段階に応じた運動遊びを提供し、ケガ防止の一助となるようにしている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査開始時点での当園の利用世帯51(在籍児童数60)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
- 調査方法:アンケート方式
調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
ウェブアンケート形態により実施し、回収は保護者から評価機関への直接電送(外国語世帯のみ調査票の直接郵送)にて行った。
結果は選択式・自由記述とも園に報告し、自由意見には回答者の匿名性に配慮した処理を適宜行った。 - 有効回答者数/利用者家族総数:36/51(回答率 70.6% )
総合的な満足度は「大変満足」77.8%・「満足」19.4%の計97.2%と高い値を得ており、設問別でも「発達に配慮した保育活動」「食事」「戸外活動」「急な残業等への配慮」など、全17問で80%台~100%の高い支持を得ている。
自由意見では「気に入っているところは、食育と散歩に力を入れてくれているところと、職員の方々みなさん感じがよく、親子ともども楽しく気持ちよく通えるところで、また保護者からの意見などをしっかり社内共有して業務改善に取り組んでいるようで、安心して過ごすことができている」「先生方の人柄、明るく子どもたちに接する態度で、子どもに敬意を持ちながらも叱るべきところではきちんとしていて、毎日の給食、おやつが健康に配慮され、味も優れている」「アプリを利用して丁寧に連絡がもらえるので、必要な情報が見やすく助かり、先生方もいつも明るく、子どもたちにもよく話しかけてくれているので安心しており、おいしく栄養のあるご飯もありがたい」をはじめ、さまざまな称賛・感謝の声が寄せられている。
さらなる向上を望む意見としては、職員の業務負担に配慮する声のほか、日常の保育内容に関することなどが見られた。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
実質的な満足度(「無回答・非該当」を除いた割合・以下同)は、有効回答者36人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見は9件で、「保育園に通い始めて体力が向上し、言語や感情表現の点でも著しく成長が見られる」「たくさんの刺激を受けている」「食事のマナーなど親が厳しく言ってもなかなか言うことを聞いてくれないが、保育園で先生から学んだことを得意げに教えてくれるので助かっている」「子ども一人ひとりをとてもよく見ていてくれ、それぞれの成長を見守り、発達段階に合わせて対応してくれる保育園だ」などがあった。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
「はい」が97.2%、「どちらともいえない」が2.8%となっている。 自由意見は7件で、「日々の散歩や遊びだけでなく、年齢に応じて食育、化学、知育、ダンスなども採り入れてくれてありがたい」「料理、運動、知育など、保育園の経験を楽しそうに教えてくれる」「食育などのアクティビティに力を入れていて、子どもが食べることをとても楽しめるように育ってくれているのがよい」「季節に応じた行事や遊びなど、積極的に採り入れていると思う」などがあった。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
有効回答者36人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見は9件で、「季節行事の食事やマナーなど、親も手の回らないことを教えてくれて感謝で、また食育が充実しており、だしの違いなどを五感で体感できる教育は親の私も受けたいと思うほどだ」「世界各国の料理にはいつも興味津々で、気に入った料理やおやつは家で作ってほしいと言い、とても工夫されていると思う」「食事に関する安全には非常に配慮されていると思う」「自宅では食べない野菜なども完食してくる」などがあった。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
有効回答者36人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見は12件で、「虫や動物を観察したり、植物を育てたり、クッキー販売したり、さまざまな経験を積ませてもらっている」「天候の許す日はいつも周辺のさまざまな公園に連れて行ってくれ、脚力体力だけでなく街や道の理解も進んでいるように思う」「よほどの雨でない限り散歩に行ってくれ、いつも感謝していて、雨の日も保育園が入っているビルのホールを使って縄跳びをするなど工夫がされている」などのほか、戸外活動等のさらなる充実を望む声があった。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
有効回答者35人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には「急な残業、遅れともに嫌な顔一つせず対応してくれ、親への気遣いもあり、電話口での対応と保育担当の先生の対応に差もなく、素晴らしい対応をしてくれている」「本当にいつも快く対応してくれ、感謝しかない」「当日にお願いすることが多いが、断られたことはない」「対応してもらえている」の4件が寄せられている。
6.安全対策が十分取られていると思うか
「はい」が88.9%、「どちらともいえない」が8.3%、「いいえ」が2.8%となっており、「はい」の値は前回(2021年度・75.8%)から改善傾向が見られる。 自由意見は7件で、「ケガなどあれば、大したことがなくても細かく教えてくれる」「他園での事故等があった場合は自園の取組の見直し及び取組状況の周知がなされ、十分な対応である」などのほか、外部侵入対策や保育中の安全管理、設備面等について、気になる点や要望が挙げられている。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
有効回答者36人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には「基本は年間スケジュール通りで、アプリや口頭でリマインドしてもらえる」「基本的に土曜日に設定してくれており、早めの周知があるため参加しやすい」「土曜日に開催するなど、配慮されている」など5件が寄せられている。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
有効回答者36人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には「いつでもどんな時でも時間を取ってくれ、何でも話せるので不安がない」「面談の機会以外にも、送り迎えの受け渡し時に気軽に話せる雰囲気で、また連絡帳で悩みを書くと、丁寧に返信してくれる」「日々、変化について教えてくれ、定期的な面談も設定されている」「先生は親しみやすく気さくで、どの先生も子どものことをよく理解してくれている」「気になることがあれば、いつでも聞いてくれる」「小さなことでも気軽に相談でき」など、計8件が寄せられている。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」が94.4%、「どちらともいえない」が5.6%となっている。 自由意見は4件で、「いつもきれいで安心感がある」「気になるところはまったくない」「まったく問題ない」のほか、清掃や衛生管理について、さらなる配慮を望む声があった。
10.職員の接遇・態度は適切か
「はい」が94.4%、「どちらともいえない」が2.8%、「いいえ」が2.8%となっている。 自由意見は3件で、「職員の方は皆さん、とても気持ちのいい態度で接してくれる」「自然体で丁寧に接してくれている印象である」のほか、職員の子どもへの言葉遣いについて、さらなる配慮を望む声があった。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」が91.7%、「どちらともいえない」が5.6%、「いいえ」が2.8%となっている。 自由意見は7件で、「小さなケガも毎回丁寧に報告してくれている」「ケガやトラブルがあると、お迎え前に連絡帳アプリで状況を報告してくれ、安心して任せられる」「ちょっとしたケガでも報告があり、他の職員とも共有していて、漏れがないように工夫しているようだ」「こちらの状況にも気遣いしつつ適切に連絡をくれる」などのほか、ケガの際の保護者への連絡について、さらなる配慮を望む声があった。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」が84.4%、「どちらともいえない」が15.6%となっている。 自由意見は5件で、「双方の気持ちを大切に、年齢に応じた対応をしており、安心して委ねている」「状況の報告と、どのように子どもたちに説明、説得をして解決したかを連絡してくれる」「子どもが、自分が悪い場合もしっかり理解できているようで、ケアしてくれているのだと思う」のほか、子ども同士のトラブル発生時の保護者への報告・説明について、さらなる配慮を望む声があった。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
有効回答者35人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には「子どもが、自分が悪い場合もしっかり理解できているようで、ケアしてくれているのだと思う」「子ども自身が自分や他人の気持ちを尊重するように成長しており、先生のおかげだと思っている」「子どもがとても先生方に懐いているので、毎日気持ちを受け止めて接してくれているのだと推察する」の3件が寄せられている。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
有効回答者33人全員(100%)が「はい」と答えている。 自由意見には「不安に思ったことは一度もなく、プライバシーには厳しい園だと感じている」「特にプライバシーで困ったことはないが、恐らくケアしてくれると思う」の2件があった。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が94.3%、「どちらともいえない」が5.7%となっている。 自由意見は2件で、「万事細かくケアしてくれる」「保育内容について、先生方がいろいろ工夫しているのだと思う」のほか、保育内容等に関する保護者との共有について、さらなる配慮を望む声があった。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」が96.6%、「どちらともいえない」が3.4%となっている。 自由意見には「最大限に考慮して対応してくれている」の1件が寄せられている。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が83.9%、「どちらともいえない」が12.9%、「いいえ」が3.2%となっている。 自由意見は2件で、「園のパンフレットに記載がある」のほか、外部の意見窓口の周知について、さらなる配慮を望む声があった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
年度の事業計画や実務の各計画、中・長期的な設備投資・営繕の計画などを作成している
毎年度の事業計画に、乳児・幼児の保育、職員の研修、一時保育事業及び地域との交流・連携など、園の事業活動全般に関する事柄のほか、いわゆるポストコロナを意識した運営の方針、施設の概況などを記載している。また今年度を含む5か年の設備投資・営繕の計画を、費用の概算とともに定めている。保育をはじめとする実務の各計画については、年間から日までの各単位で、目標・ねらいの設定と、取組内容や計画の期間に応じた実行状況の確認を行っている。園のさまざまな重点課題を、事業計画や中・長期の計画などに反映させる工夫も検討されたい。
保護者や職員の意向を多様な方法で把握し、園の運営や保育・行事などの参考としている
上記の各計画や日々の園の運営・保育の参考として、さまざまな情報収集を行っている。保護者の全体的な意向を、各種行事後のアンケート実施のほか、毎年度末に行う設備面や行事、その他園の利用全体に関するアンケート等から収集し、年度末のアンケートは要望等への回答も行っている。また各クラスの保護者代表を招いて行う年2回の運営委員会も、保護者との対話の場となっている。職員の意向は前述の各会議のほか、園代表または園長による個別の面談などを通じて把握しており、今後は保育に関するよりフラットな形式での面談の実施も想定している。
地域の状況や行政・業界の動向の把握と、年度の園の予算の作成・管理がなされている
地域の子育てや教育・保育の状況等は、入園前見学や後述の子育て支援事業で来園する未就園世帯との会話などから把握するほか、文京区の認可・認証園連絡会やその中で持たれる地域内の他園との交流も、情報収集の機会となっている。また園経営や保育・教育などに関する行政の政策や制度の動向は、前述の区の連絡会や自治体の発信物、各種の研修などから把握している。これらの情報はその重要性に応じ、園代表や経営層から会議等で職員に伝えられている。予算は園代表が事業計画等を踏まえて毎年度作成し、法人と連携して管理している。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
子どもの人権・尊厳の尊重をはじめ、倫理観を組織的に高めるための啓発に努めている
職員には入職にあたり、当園職員としての初期教育が行われ、この中で保育者及び社会人としての基礎的な素養の確認が促されている。また子どもの人権・尊厳の尊重といわゆる不適切保育の防止を目的として、昨年度は全職員による全国保育士会のチェックリストを用いた個別の振り返りとその後のグループ討議を行い、今年度も別のチェックリストをもとに同様の研鑽の機会を設けている。これらの子どもの人権に関する園内での研修は毎年度行い、職員の規範意識の向上を促すとともに、経営層による会議での注意喚起や個別の指導も随時行われている。
苦情を含む保護者の意向への対応や、虐待等の発見・防止の仕組みを整備している
苦情解決制度を整備し、入園時及び年度更新時に保護者へ周知を図っている。また同制度によらず、日常の会話・アプリ連絡帳等を通じて寄せられる個別の意見・要望等にも、案件に応じた適切な対応に努めている。利用者調査のこれらに関連する質問では、前回・今回とも高い支持率が示されている。家庭での虐待等について、早期発見・防止のためのマニュアルを常備し、虐待等の通報に関するポスターを事務室に掲示するとともに、事例や疑いが生じた際の通報・連携先機関を定めている。職員による関連の研修の受講と、その報告書の供覧もなされている。
地域に園の情報や専門機能をさまざまに提供し、地元の町内会とも交流が持たれている
ホームページや文京区の各種媒体を通じて園の情報を発信し、同区主催の保育施設のPRイベントにも出展するほか、年に数回催される区の認可・認証園連絡会に参画している。また実習生・職場体験生等の来園に備え、対応のための諸資料を常備しており、過年度には受け入れも行っている。地域の0歳児の親子や妊産婦の方を対象に、保育所体験や相談対応、離乳食の試食などを提供するほか、地元の町内会とは餅つき大会を共催し、祭礼の際にはお神酒・休憩場所としてエントランスを毎年開放するなど、懇意な関係が持たれている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
保育中の種々の事故やヒヤリハットを、安全の向上に活かすべく取り組んでいる
子どものケガや飛び出し、誤飲・窒息や未摂取食材の提供などの事故、各種災害をはじめ、子どもや職員の命と安全を脅かす種々のリスクを重視し、必要な対策を講じている。各種の事故は、遅滞なく状況確認と原因・防止対策の検討を行い、記録の閲覧やリーダー会での報告などにより、組織内で共有する仕組みとし、ヒヤリハットも同様に把握と共有に取り組んでいる。事故の年次集計も行っているが、集計の周期を見直し、より的確な傾向把握につなげたり、受診を要しない軽微なケガについても、重要性に応じて検証する仕組みを設けることも一考ありたい。
災害・不審者や子どもの窒息・心肺停止など、種々の緊急事態への備えにも努めている
毎月の防災訓練により、災害時の対応や保護者との連携を確認しており、毎月の訓練計画は入居するビルの管理会社とも共有されている。また「事業継続プラン」として、発災の曜日・時間帯別の複数のケースを想定し、災害用のBCP(事業(業務)継続計画)を作成している。同プランの組織内の周知のための研修・訓練等も今後予定しており、感染症に関する同種の計画の整備が待たれる。不審者の侵入及び戸外での遭遇を想定した訓練も実施しており、園内研修では窒息防止やAED・心肺蘇生、エピペン対応について、非常勤者も交え研鑽がなされている。
各種情報の適切な管理と利用のため、種々の仕組みや物的環境の整備がなされている
「個人情報取扱指針」に、個人情報の取得方法及び利用目的、第三者提供の原則禁止を定め、職員には入職時に関連の啓発を行うほか、法令等の遵守と併せ、誓約書の提出を求めている。また毎年度更新し、年度当初に組織内で確認する「ルールブック」に、書類の園外持ち出しや電子データの外部記憶媒体への保存の禁止などを定め、重要書類の施錠管理や情報・端末機器類のアクセス・ログイン制限など、情報漏洩の防止にも努めている。保護者には入園時に前述の利用目的等を説明しており、自己情報の開示の請求への対応についても、方針の明確化が望まれる。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
働きやすい職場環境づくりや、必要に応じた人材確保と適切な配置に取り組んでいる
職員の就業状況の管理や子育て・介護等に配慮した柔軟な働き方の整備、休暇消化の奨励など、働く環境の最適化に努め、職員自己評価でも肯定的な声がさまざまに見られる。これらの効果もあり、離職者が発生しにくい、安定的な組織運営が近年継続され、職員の募集・採用は必要が生じた際に、関連業者などを通じて行うほか、ホームページにも応募フォームを設けている。園内での配置は、各人の意向と適性・経験、チームとしての関係性や経験等のバランスなど、多様な観点で検討・決定し、主任職については持ち回り制とし、相互の研鑽・成長を促している。
個別の評価や緩やかな目標管理の仕組みにより、各職員の育成と意欲の向上を図っている
面談を軸とした個人別の目標管理と、所定の考課表による評価の仕組みを設けている。園代表と全常勤者が面談を行い、年度の目標や期待される成長などを共有したうえで、年度末にその達成度合を確認するとともに、実務と日常の行動・態度・意欲などに関する個別の評価を行っている。これらを昇給・賞与などに一部反映させるほか、各人の貢献や成長に応じた称賛・登用などにより、意欲と帰属意識の向上を促している。過年度には育成等の基準として、等級別の能力・技術の指標を整備したが、現在は活用されておらず、仕組みの構築を課題としている。
内外での研鑽、保育活動への各職員の得意や意欲の反映など、組織力の促進を図っている
保育や虐待防止、食事・衛生など、担当業務・職種に応じた研修の受講を奨励し、報告書の供覧や園内研修、会議での発表等により、学びの成果を組織内で共有できるようにしている。園内研修は非常勤者も交えて年間に複数回行い、今年度は食事介助や運動遊び、窒息防止・AED・エピペン対応について学ぶほか、子どもの人権擁護については毎年度研鑽の場を設けている。若手・後輩の指導を担う中堅層には経営層が適宜支援を行い、「プランナー制度」を設けて各職員の得意や意欲を保育活動に活かすなど、組織の活力を高める工夫にも取り組んでいる。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
昨年度は組織の活性化を図るための取組の一つとして、「プランナー制度」を導入した。常勤者を対象に、「ある特定の分野において企画・立案をする人」を「プランナー」として、職員から希望者を募って選任し、それぞれのプランナーが自身の得意分野を活かした保育活動を企画・実践する仕組みである。
その前年度に、業務の効率化と事務時間の確保などをねらいとして事務量の見直しを行い、現場の業務負担の軽減を図っており、その成果として得られた事務時間を活用した各プランナーの取組を、保育の充実に活かし、子どもたちの経験をより豊かにすることを目指した。また、そうした取組そのものが各プランナーの専門性をさらに高めるとともに、それぞれの得意なことを実務に活かすことで、各職員がその人らしさを発揮しながら、互いを補い合うという、組織の活性化につなげることも目的としている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
企画は多岐にわたっており、英語や運動遊び、歌・手遊びや絵本の読み聞かせを行う「おはなし会」、リズム遊びや年齢・発達に応じて行う描画、専門家の協力も得ながら本物の楽器に触れ、音色や演奏を楽しむ「音育」、生き物や身近な自然に親しむ「ネイチャー」など、保育活動に組み入れて行うもののほか、幼児向けに日常の活動の合間などに行って気持ちを落ち着かせるヨガも行われるなど、多様な取組が採り入れられた。
それぞれの活動は「出張授業」として、各プランナーが担任外のクラスなどに出向いて行う形で行われた。ほぼ全員の保育士が出張授業を経験し、子どもたちも楽しみながら展開されるなど、初年度の試行的な取組としては一定の成果が得られたが、それぞれの実施は1~2回程度にとどまり、経営層はさらなる促進を課題と考えている。
同制度を軌道に乗せるために、今後数年間継続して実施する意向であり、今年度も手話やSDGsなど新たな視点を盛り込みつつ、取組を行っている。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
昨年度は各年齢で、身体を使った遊びの充実に注力した。子どもの体力・運動能力の低下傾向は、当園でも経年の検討課題となっており、事業計画では乳児・幼児とも、身体の動かし方の知識を深め、乳児においては成長に即した遊びの展開、幼児においてはリズム体操をはじめとした運動の充実を図ることを、毎年の重点課題の一つに挙げている。
具体的な取組として、日常的には積極的な散歩の実施を重視しているが、散歩そのものは身体の使い方や遊びの範囲が必ずしも広くないことから、乳児を中心に、身体を使った遊びやボール・縄跳びなどの道具を使った遊びを意識的に採り入れ、運動能力の向上と体力の増進につなげることを目指した。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
各年齢で日々の散歩に加え、発達に即した運動遊びを採り入れるほか、上記の「評価項目」にて既述の「プランナー制度」でも、リズム遊びや身体を動かす遊びを実施した。
年間を通じた活動が、それぞれの子どもなりの体力・運動能力などの向上につなげられる一方、体幹の弱さや姿勢の悪さ、一部の0歳児に見られる身体が突っ張る傾向など、さらなる支援の必要性も認識されている。また、発達段階に即した活動を設定してそれらを補い、伸長を促すうえで、経営層は身体の成長・発達に関する知見や、発達の連続性を踏まえた、見通しを持った保育実践に対する意識を、組織的に高めることも課題ととらえている。
これらを踏まえ、今年度も取組を継続するほか、今年度は園内研修に外部講師を招いての子どもの運動・発達に関する研鑽の場も設けるなど、支援の充実に取り組んでいる。
サービス分析結果
【講評】
園の各種媒体を通じて、保育の考えや特色、取組等を伝えている
園のホームページや園見学で希望者に配付する「しおり(重要事項説明書)」には、保育理念「“育つ力”に寄り添う」とこれに連なる保育方針や保育目標のほか、保育を展開するにあたっての「私たちの考え方」や特色である食育や保健の取組、地域との連携、園の基本情報などを掲載している。ホームページでは、地域の子育て支援の取組である保育所体験や出産前後の相談の開催案内、スタッフブログを通じて、子どもや活動の様子に加え、職員の休日の過ごし方や興味・関心ごとなどを発信している。
近隣の地域資源、区の各種媒体や催しを活用して園の情報を発信している
保育所体験や地域向けに開放する餅つき等の園行事の案内は、近隣の店舗や医院に掲示してもらうほか、園児と散歩に出かけた際に出会う未就園世帯に配付し、地域住民の参加を呼びかけている。区が催すフェステイバルに職員が参加した際には、会場で行う制作活動を通じて園を紹介しており、今年度は子どもたちの運動遊びの様子を掲示する予定である。区のホームページでは、区内にある認可保育所等の定員に対する空き情報を発信するほか、ホームページから入手できる「保育パンフレット」に区内の保育施設の基本情報を掲載している。
園見学で丁寧な説明を行い、保育所体験を通じて園を知る機会としている
園の見学は希望者からの問い合わせがあった際に日程を調整し、活動の様子が見られる平日の午睡明けのおやつの時間帯で行うことを基本としており、希望者の都合に応じた時間帯や土曜日での実施など柔軟な対応にも努めている。当日は1対1の対応とし、要望に応じて「しおり(重要事項説明書)」を配付し、生活の流れや園の特色である食育等の活動を説明するほか、見学者からの質問に応じている。また保育所体験は直接体験して園を知ってもらう機会としており、離乳食体験や育児相談も行うなど、参加者の不安解消につなげられるよう心がけている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園面談時に利用開始にあたっての説明を行い、書面にて各種同意事項を確認している
利用開始にあたっての説明は入園の面談時に行っており、おむつ替えをしたり、待ち時間に入園内定家庭が遊んで過ごしたりできるスペースを用意している。保育の理念や方針・目標、個人情報の取り扱いなどの重要事項のほか、保健や登園などに関する約束事を説明している。また持ち物等の事前に準備が必要な物は、サンプルを必要に応じて用意して伝えている。入園に対する不安や疑問の解消に向け、質疑応答の時間を設けている。説明終了後には、重要事項の説明や子どもの写真・動画等の個人情報の取り扱いに関する同意確認を書面により行っている。
入園後の保育開始に備え、入園面談で親子の状況を把握して支援に役立てている
新入園児の保育開始に向け、入園前に行われる個別の面談において、親子の各種の情報を確認している。入園家庭から提出される各種の書面を確認するとともに、入園時の面談シートをもとに、保育に対する保護者の意向、子どもの入園前の生活・食事や健康・発達の状況を聴き取り、アレルギー等の健康上の配慮が必要な場合は詳細な状況を確認している。面談で得られた情報は、クラス担任に伝えられるほか、個別の配慮が必要な事項は、共通認識のもとで支援を行えるよう組織内で共有を図っている。
入園直後には親子ともに安心できるよう配慮し、利用終了後の関係の継続に努めている
入園直後には、慣れない環境で生活を開始する子どもの不安や負担に配慮し、保育時間を徐々に延ばしてゆく「慣れ保育」を行っている。一週間を目安に、保護者の就労への復帰予定や子どもの状況に応じた期間を設けて行い、期間中の子どもの様子を見ながら日程を微調整している。降園時には職員が保護者に子どもの一日の様子を伝えるなど、親子ともに安心できるよう配慮に努めている。小学校4年生までの卒園児には、夏祭り等の園行事への参加を呼びかける案内状をメールで配信するなど、利用終了後の関係の継続に努めている。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
保育実践に必要となる子どもの成長や発達を定期的に確認し記録する仕組みを整えている
保育に必要となる情報を収集・分析し、個々の状態に応じた援助や課題設定を行うための仕組みを整えている。子どもの体格的な成長や健康状態を把握・記録するため、毎月身体測定を実施し、肥満度の指標となるカウプ指数も算出するほか、健康診断・歯科検診についても実施している。心身の発達の状況については、年齢別の主な発達の現れに関するリストを用いて確認を毎月行い、記録している。また月々の発達が著しく、個々に応じた援助の必要性が高い2歳児までは、個人別指導計画を作成するほか、個人日誌の記録に取り組んでいる。
保護者の就労状況等家庭の情報を更新し、個人面談の内容を継続的に記録している
家庭の事情や就労状況については、保護者からの情報をもとに台帳に加筆・修正するほか、年度末には次年度に向けて、現状を把握するための調査を行っている。保護者とのやり取りは、日々の対話のほか、2歳児までの毎日の連絡帳を通じて行い、毎年度2回、全園児を対象に個人面談を実施して、保護者から家庭での子どもの姿や思い、気になっていること等を聴き取り、内容を記録している。個人面談記録は表計算ソフトを活用し、電子記録として個人別に入園から卒園まで継続的に記録することで、過年度分の情報が活用しやすい状態としている。
全体的な計画をもとに年齢別の保育計画を作成・実践し、振り返る仕組みを整えている
全体的な計画をもとに、年齢別の年・月・週の保育計画を作成し、実践につなげており、発達や季節のほか、子どもの興味・関心に応じた活動の内容や、活動における保育者の配慮を想定して記載している。今年度より、保育実践の様子を写真とコメントで記録する「ドキュメンテーション」を作成し、保育の振り返りと保護者への保育内容の発信に活用している。毎年度末に年間の振り返りを行い、修正点や改善点を職員間で共有して次年度の年間計画の参考としているほか、これに連なる月・週の各計画についても、同様に周期ごとに振り返りを実施している。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
子どもの発達に応じ、各保育室の環境構成の工夫に努めている
保育室内の環境構成は、子どもの発達に即したものとすること、子どもが主体的に活動できることを基本としている。0歳児では四肢の発達に応じて、発達を促すための大型遊具を用意したり、幼児クラスには自由制作を楽しめるよう素材を用意したりするほか、玩具や絵本は子どもが自由に選べるよう提示するようにしている。幼児クラスでは異年齢保育を実施しており、発達に応じて配慮すべき点や用意するものが異なることを前提に、提供する時期を調整したり、使い方のルールを子どもたちと話し合ったりするなどの工夫を行っている。
異年齢の子ども同士の関わり合いや、異文化に触れる機会がさまざまに設けられている
3歳以上児では、日々生活と遊びをともにしているため、自然発生的に年下児が年上児に憧れて、遊び方や物の使い方をまねながら覚える姿や、年上児が教えたり、世話したりする様子が見られている。異年齢で取り組んだお店屋さんごっこでは、異年齢児が一緒に作ったり、関わりを楽しんだりする姿が見られている。食育の一環として取り組む、国際食・郷土食の提供時には、国や地方の文化や地理に関する紹介を行うほか、外部講師によって英語の絵本の読み聞かせが行われるなど、さまざまな国・文化・風習があることを知る機会をさまざまに設けている。
発達に伴い現れるトラブルや発達の特性に応じた援助に努めている
子ども同士のトラブルへの対応では、双方の気持ちに寄り添って代弁や話題の整理を行い、故意に傷つける発言や危険な行為が見られた際は、言葉の理解力を踏まえて指導するようにしている。かみつきや引っかきについては、相手の気持ちや状況を言葉で伝えるほか、未然に防止できるように、保育者の位置取りの工夫や、子どもの状況の共有に努めている。個別配慮が必要な子どもへの援助では、個々の特性に応じられるよう、個別の日誌や計画を活用するほか、保護者から専門機関での療育や発達相談の内容について聴き取るなどの連携にも努めている。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
登園時の情報を職員間で共有し、降園時に活動内容や子どもの様子を保護者に伝えている
登園時には受け入れを担当する保育者が、子どもの様子を目視し、保護者から子どもの体調や機嫌等の状況や、お迎え時間等の連絡事項を聴き取り、情報伝達用の「伝達ボード」に書き入れ、確認や伝達漏れを防ぐため、重要な事項は赤字で記入したり、伝達済みには印をつけたりするなど、視認性を高めている。またアプリ内に保護者が入力した体温等の情報を確認し、職員間で伝え合っている。1日の活動内容は、2歳児まではアプリ連絡帳で伝え、幼児クラスでは写真とコメントで活動を伝える「ドキュメンテーション」を毎日作成し、配信・掲示している。
生活能力の獲得に向け、個々の発達を踏まえた援助や家庭との連携に努めている
手洗いや排せつの自立など、生活能力の習得に向けた援助では、家庭と連携を図り、子どもの自発性や自ら成長する力を尊重することを基本に考えている。個々の発達や意識の状態を毎月個別の指導計画を作成する際に確かめ、職員間でも内容を共有して、一貫した援助を行えるようにするほか、日々の生活や遊びの中で体験しながら身につけられるよう、保育計画や環境構成の工夫に取り組んでいる。アプリ連絡帳のやり取り、個人面談、保護者会などを通じて、個々の発達の状態や主な発達の現れや特徴を保護者に説明して、共通認識を持てるよう努めている。
子どもが休息し、リフレッシュを図れるよう配慮している
子どもが休むことができる空間の確保に向け、仕切りやゴザ・マットなどを用意するほか、活動と活動の合間に水分補給を行って、心身のリフレッシュを図れるようにし、幼児クラスでは、自由に水分を摂れるよう水差しを用意している。午睡時間は昼食後食休みの時間の後に設けており、保育者は子どもの様子に応じた入眠への援助を行うほか、光・温度を調節し、オルゴールをかけるなど、リラックスして寝られるよう、環境を整えている。寝られない子どもがいる場合には、静かに活動できる場所を確保している。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
発語を促す援助や、子どもが自分が考えたことなどを言葉にする機会を設けている
子どもの発語を促せるよう、喃語などの言葉を保育者が繰り返すほか、手遊びや歌遊び、絵本の読み聞かせなども採り入れている。絵本や図鑑は発達や季節のほか、子どもの興味・関心に応じて適宜見直している。幼児クラスでは当番活動を採り入れており、年長児ではみんなの前に立って発言する機会を設けている。植物の栽培や生き物の飼育、みんなで行うお店屋さんごっこなど行事の際には、年長児を中心に子ども同士が意見を出し合っており、自分の考えたことを伝え、相手の意見を聴くことの大切さを体験している。
子どもの表現力を養い、知的好奇心を高める取組を採り入れている
子どもがさまざまな体験をもとに、自由な表現を楽しめるよう、発達相応の表現活動を計画化して取り組んでいる。音楽として、歌やダンス、リズム遊びを行うほか、見立てや再現を楽しむ遊びを楽しめる環境を用意している。絵画・造形の取組は、季節に合わせたものをテーマに取り組み、幼児クラスでは廃材を用いた自由制作を楽しめるよう環境を整え、作ったものを用いて遊ぶ姿が見られている。また文字や数字などに触れる、就学を見すえた知育活動や、身近な現象について実験から考える「科学タイム」など、知的好奇心を高める活動も採り入れている。
戸外活動の子どもの成長における重要性を鑑み、園外への散歩等の活動を採り入れている
子どもたちの発達や健康・体力増進を促すためには身体を動かすこと、感受性や好奇心を養うためには、都心部であっても、自然物から四季の移り変わりを感じることなど、屋外での活動が重要であるとの認識のもと、好天時には積極的に戸外活動を採り入れている。公園等の行き先は複数あり、遊具を楽しむ、ボール遊びや鬼ごっこなどのルールのある遊びを行う、自然を探索し、自然物を収集するなど、目的に応じて使い分けている。また公的な場所における活動は、交通ルールのほか、マナーや順番を守ることの大切さを知る機会にもなっている。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
子どもの興味・関心を拡げ、精神的な成長を促せるよう、多様な行事を採り入れている
さまざまな体験から子どもの興味・関心を拡げ、精神的な成長を促せるよう、多種多様な行事を採り入れている。季節的な行事については、季節や文化に触れる機会として実施しており、その活動と制作や歌、食事などを関連づけて保育活動として採り入れることを大切にしている。運動会や「お楽しみ会」などの保護者への発表を伴う行事については、発表に向けてみんなで取り組んだり、工夫したりすることのほか、発表において緊張しつつ、やり遂げる体験をして自信を得たり、自立心が芽生えるなどの精神的な成長を促すことを目的としている。
運動会や「お楽しみ会」では、子どもの達成感や心身の成長を促せるよう取り組んでいる
運動会では日々の活動内容を踏まえて演目を決定し、練習を重ねており、年長児が取り組むリレーでは、協力し工夫したり、応援したりするほか、勝ち負けを通じて達成感や心の調節をすることも体験している。またお楽しみ会の劇や合奏でも、題材や配役、楽器選びなど、可能な限り子どもの意見を聴き、演出や振り付け、台詞についても、子どもの発想を採り入れるように取り組み、達成感や充実感を得られるようにしている。活動への参加が難しい子どもの心情や状況への配慮にも努めており、無理強いすることなく、見守りや声かけを行うようにしている。
行事を通じて保育に変化と潤いを持たせ、行事への取組の様子を保護者に発信している
年長児が取り組む「お泊まり保育」は、夕食のカレーの食材の買い出しや調理をみんなで行い、荷物の管理や整理を自分自身で行うなど、保護者と離れて一晩を過ごし、自信を持つ・自分で行動する楽しさを味わう・友達との関わりを深めることを目的に取り組んでいる。そのほかお店屋さんごっこやお弁当を持って出かける遠足、七夕や餅つきなどの伝承行事にも取り組んでいる。行事への取組の様子は、「ドキュメンテーション」や園便り、ブログ等を通じて保護者に発信しており、保護者参加型行事の際はアンケートを採り、行事の振り返りに役立てている。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
保育時間が長くなる子どもの心身の負担の軽減を図る配慮がなされている
保育時間が長くなる子どもの心身の負担を軽減できるよう、戸外活動やホールでの運動遊び、リズム遊びなどの身体を動かす活動と、机上での遊びや話し合いなどの静かに行う活動、行事に向けた集団活動と子どもが自由に活動を選択する自由遊びの時間など、保育活動のバランスへの配慮に努めている。1週間を通じて長時間を保育園で過ごすことを踏まえ、子どもの体調や精神的な疲れの具合によっては、柔軟に週案で予定した活動内容を変更している。また睡眠や水分補給など、子どもがリフレッシュする機会を状況に応じて設けている。
子どもたちの不安に配慮し、合同保育における安全への対策を講じている
夕刻以降の保育では、子どもがリラックスして自分の好きな遊びを選択できるようにしており、保護者の帰りを待つうちに、寂しさや心細さを感じ、情緒が不安定になる子どもへの対応では、保育者がスキンシップを図ったり、絵本の読み聞かせや子どもが望む遊びを一緒に楽しんだりするなどの配慮に努めている。また18時以降異年齢児の合同保育を実施する際には、体格差のある子どもが安全に過ごせるよう、提供する玩具の選別を行うほか、年上児に過ごし方や危険への注意喚起を行うようにしている。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
食事を楽しめるよう献立を工夫し、食事中の言葉替えや援助への配慮に努めている
献立は季節感や彩りを考慮した薄味とし、行事食や郷土料理、国際食なども採り入れたものとしている。7月から12月まで毎月行う「カフェテリア給食」では、食器を変えたり、ディスプレイを施したりするなどして雰囲気づくりをするほか、子どもたちに人気のあるものや視覚的に楽しめるメニューを提供している。喫食時、乳児クラスでは子どもと目を合わせ援助し、幼児クラスでは保育者も一緒に食べ会話を楽しみながら、おいしさや苦手に共感したり、マナーを伝えたりしている。苦手なものがある場合には、無理強いはせず誘いかけることとしている。
食物アレルギーに関する仕組みを整え、離乳食の安全な提供に取り組んでいる
食物アレルギーに関するマニュアルが整えられており、卵を使用しない献立としている。体調の回復時のほか、強いこだわりがあったり、咀嚼や嚥下に配慮の必要があったりする場合には、保護者と連携を図りながら、刻み方や盛りつけの仕方の工夫などの対応に努めている。離乳食は食材のチェック表のほか、食材の大きさ・硬さに関する目安を保護者に配付し、段階を進める際には、写真を用いながら今後提供する食事の量や大きさ・刻み方等の情報を保護者に伝えている。また未食食材については、家庭で複数回喫食した後に園で提供している。
子どもが食材や食事に対する関心を持てるよう、食育活動に取り組んでいる
1歳児では、野菜のイラストを用意して食事やままごとの際に活用し、2歳児では食具の使い方を栄養士と保育者が連携を図り、伝えている。幼児クラスでは野菜作りに取り組み、味噌やカレーを作る体験もしている。苦みや甘みなどの感覚と、言葉や食材を結びつけられるよう、子どもが意見を伝え合う取組も行い、絵本に出てくる料理を実際に食べることができる機会も設けている。また給食便りには、家庭での食育活動に資する、旬の食材や食育活動の紹介といった情報を掲載するなど、家庭とも連携した食育活動の実践にも努めている。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
ケガ防止や病気予防に対する子どもの意識を高める取組を行っている
子どものケガ防止に向け、日々の活動の前に、事故やケガをしないための散歩の約束事や公園での安全な遊び方など、担任から子どもたちに年齢に応じた内容で伝えている。幼児クラスでは、子ども自身でケガを防ぐため方法を考えられるよう話し合いを行っている。また子ども自身で危険を意識できるよう、園内の複数個所への掲示によって注意を喚起している。病気の予防や健康維持への子どもの意識を高めるため、看護師が手洗いやうがいの指導を行うほか、歯磨き指導では看護師による取組や区から派遣された歯科医と連携した取組を行っている。
担任や看護師のほか、嘱託医と連携しながら子どもの健康の維持管理に取り組んでいる
日々の子どもの健康状態は、保護者からの連絡帳や口頭での伝達のほか、子どもを受け入れる職員の健康観察によって把握している。体調面等で配慮事項があればその日の援助に役立てられるよう、組織内で共有を図っている。また、嘱託医による内科・歯科の検診を定期的に行い、結果は保護者とも共有し、所見があれば保護者に医療機関の受診を依頼している。入園時の面談において、子どもの健康上の配慮すべき事項がある場合は、組織内での共有によって共通認識のもとでの支援に活かせるようにしている。
子どもの健康を保護者とともに支援できるよう、保健に関わる情報提供を行っている
園内で感染症が発生した際には、連絡通信アプリや掲示によって発生状況を保護者と共有しており、状況に応じて下痢・嘔吐処理の対処法などの資料を添えるとともに、感染拡大防止への協力を呼びかけている。入園時には、園のSIDS対策や子どもの体調に応じた登園の目安、与薬など、保健に関わる約束事を説明している。毎月発行する保健便りでも、年度当初には保健に関する約束事を掲載するほか、季節に応じた健康上の留意点などを発信するなど、共通認識のもとで保護者とともに子どもの健康を支援できるよう情報の提供に努めている。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
保護者の個々の状況の把握に努め、寄り添った支援を心がけている
保護者との日々のコミュニケーションを大切にしており、職員は降園時にエピソードを添えてその日の子どもの様子を伝えることを大切にしており、担任が対応できない場合は、事務室の職員が代わって報告している。保護者と取り交わす連絡帳を含め、潜在的な要望の把握に取り組むとともに、気になる点があれば面談を申し入れ、保護者の悩み等の個別事情を把握し、それに応じた支援を行うことを心がけている。また保護者の勤務形態に応じた時間で子ども受け入れるほか、延長保育のスポット利用にも柔軟に対応し、補食の提供にも努めている。
園の取組への保護者の理解が深まるよう、保育の可視化に取り組んでいる
日々のクラスの活動は、写真付きの「ドキュメンテーション」で幼児クラスは毎日、乳児クラスは週に1回の頻度で園内での掲示と連絡通信アプリを通じた配信によって、保護者に報告して園の取組への理解が深まるようにしている。「ドキュメンテーション」は、クラスの様子を伝えることから始めており、今後は子どもの一人ひとりの視点で作成したいと考えている。昨年度からクラス便りを園便りに統合し、前月のクラスの様子を伝えている。スタッフブログでも園の取組を発信するほか、クラス別の保護者会では年間や期単位の目標や取組を説明している。
園行事への保護者の参加を通じ、交流や保護者の養育力向上の機会となるようにしている
保育参観は設けた期間の中で、保護者の都合に応じて申し込めるようにし、日頃の子どもの様子や園の取組、職員と子どもの関わり等を見てもらっている。年3回行われるクラス別保護者会では、年齢に応じた発達の目安や特徴とともに、クラスの取組との関連性が伝わるようにしている。事前に募集した、子どもの叱り方やイヤイヤ期の対応などのテーマをもとに担任が説明するほか、参加する保護者の経験談も聞けるようにしている。また、小児科医である卒園児の保護者による育児相談を昨年度から行うなど、保護者の養育力向上や交流の機会を設けている。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
近隣の地域資源を活用し、多様な体験を得られるようにしている
夏季の暑さなど天候に支障がない限り、午前中は園周辺にあるさまざまな公園へ積極的に散歩に行くこと意識している。0歳児は人工芝が敷かれている広場、幼児は遊具が設置された公園で遊び、自然が豊かな公園では、花を観賞したり、池のオタマジャクシやザリガ二を観察したりするほか、発見した蝶の幼虫を持ち帰って園で飼育に取り組んでいる。幼児クラスでは、区の体育館を借りて、思いきり身体を動かすほか、スーパーマーケットでは年長児がお泊り保育の食材を購入するなど、地域資源を活用し、多様な体験が得られるよう取り組んでいる。
地域との関わりを深める中で子どもたちが地域の人々と交流を行っている
地域にある園として地域との関わり深める中で、園児たちが地域の関係者と交流することを大切にしている。園の「夏まつり」では、中学生になった卒園児がゲームの出店を通じて園児と交流し、町内会の秋祭りには土曜保育の園児が参加したりしている。餅つきは、協力してくれる町内会の人々と一緒に子どもたちが楽しめる交流の場となっている。ハロウィンでは、子どもたちが仮装して練り歩き、近隣のお店からお菓子をもらうほか、近隣の図書館から司書が年2回来園し、絵本の読み聞かせが行われるなど、地域の多様な人々との交流を深めている。
【講評】
子どものプライバシーへの配慮に努め、人権擁護に関する学びの機会を設けている
個人情報やプライバシー情報を外部に提供する必要が生じた場合には、そのつど保護者の同意を取ることとしている。子どものプライバシーへの配慮として、排せつの援助の際には、パーティション等によって視線を遮るほか、着替えの援助では、全裸にならないよう上下を順に行い、自ら着替えられる子どもにもその旨を伝えている。保育者の言葉かけや子どもとの関わりにおいて、気になる場面を見かけた場合には、保育者同士で互いに声をかけ合うなど、予防に努めている。人権研修では言葉がけの基本の確認や、性差に関する学びの時間を設けている。
子どもの人権に配慮した保育に向け、自己評価や点検を行っている
全職員に配付するマニュアル「ルールブック」には、人権の尊重として、子どもの名前の呼び捨てやニックネームで呼ぶこと、性差を植え付ける発言の禁止等を定めている。現場でのこれらの遵守とともに、不適切な保育の排除に向け、人権擁護に関する園内研修を毎年行うほか、人権の尊重に関する項目を設けた園の自己評価と不適切保育のチェックリストによる振り返りを職員が行っている。自己評価の結果の傾向をもとに、今年度の園内研修では、園が定めた基準を徹底するため話し合い、職員の意識を高めている。
虐待防止の手引書を整備し、各種研鑽を通じて理解を深めることに取り組んでいる
児童の虐待防止に関わる手順書を整備し、これをもとに朝の受け入れや着替えの折に職員が視診を行い、虐待の兆候を発見した際には、関係機関に通告し、連携を図る仕組みとなっている。虐待防止に関連する区の研修を園長が今年度受講しており、職員に報告書の閲覧を促すとともに、全職員が参加する園内研修では事例をもとに通報手順等の確認を行うなど、虐待防止や育児困難家庭への支援に対する理解を深めている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
業務全般に関わる手引書が整備され、各職員が確認できるようにしている
職員としての心得のほか、保育や保健、書類作成等に関わる各種業務の手順は、全職員に配付する「ルールブック」に示している。保健衛生に関わる具体的な手順として、嘔吐処理、食物アレルギーやアナフィラキシーショック時の対応などを「安全管理・危機対応マニュアル」に定めるほか、早番や遅番等のシフトに関わる業務内容を「園内マニュアル」に示している。これらのマニュアル類は事務室への設置等によって、職員が常時閲覧できるようにしており、内容の更新は必要に応じて適宜行っている。
定められた手順等を確認する機会を設け、業務の一定水準の確保に努めている
防災訓練と同期して行われる園内研修では、看護師の指導のもとAEDの使用手順や心肺蘇生法、食物アレルギーの緊急時の対応等の実践訓練を行い、緊急時に対応できるようにしている。職員の入職時には「ルールブック」を配付するとともに、その内容について学ぶ機会を設けているが、全職員で内容を確認する機会の確保や、各職員が所持する「ルールブック」内のマニュアルの更新状況にバラツキがあることを課題としている。また現場で使いやすいマニュアルの作成に取り組むこととしており、今後の改善に向けた園の取組に期待したい。
保護者の声や職員の提案等をもとに行事や保育等を見直す仕組みを整えている
連絡通信アプリを活用し、年度末や行事ごとに行うアンケートを通じて寄せられた保護者の意見は、集約した結果と園の回答を保護者にフィードバックしている。また、日々の保護者との会話や取り交わす連絡帳の記載事項から潜在的な保護者の要望を掘り起こしにも努めている。保護者の声に加え、子どもの日頃の様子をもとに、行事や日々の活動、安全面等ついて、組織内での話し合いや職員からの提案が行われるなど、園の運営や業務全般を見直す仕組みを整えている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
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【講評】
保育の理念・方針や目指す実践のあり方について、保護者や職員への周知を図っている
子どもたちの生活と教育の場として、一人ひとりの「育つ力」や尊厳・個性を尊重し、それぞれに特性を発揮しながら認め合い、育ち合える園であるべく、保育理念「“育つ力”に寄り添う」、保育方針「ひとりひとりを大切に」と、保育実践において目指す5つの保育目標を掲げている。これらは、保護者には見学・入園時の説明のほか、毎年度の入園・進級式、園便りに園長がつづる所感などを通じ、周知と浸透が図られている。また職員に対しては、入職時の初期教育のほか、日々の実務や、その中での経営層の啓発などを通じ、理解が深まるようにしている。
経営層が日々の運営・保育の統括や、現場への年度の方針の発信に取り組んでいる
園代表(専務理事)と園長を中心に、案件に応じ主任などを交え、経営層が園の運営・保育を統括し、毎年度開始後には運営の体制や人事・労務管理の方針などのほか、年度の重点課題を現場に説明し、認識の共有を図っている。今年度は新たに開始した未就園児の定期預かり事業と、発達の連続性と小学校への接続を見すえ、保育の質をより高めることを目指す「保育を見直す、保育をつなぐ」を重点課題としている。「保育を見直す」には、園の強みや特色を守りつつ、社会や時代の変化に合わせ、変化を厭わずそれを更新してゆこうという思いも込められている。
日々の会議は、運営全般に関する意思決定や、職員の研鑽の場として活かされている
日常の園運営に関する各種案件は、常勤者が原則毎月集う職員会議のほか、乳児・幼児会議や経営層4人による「F4ミーティング」において、内容や緊急性などに応じて話し合われている。年度当初の会議では、常勤各人が園の強み・長所と弱み・課題を考え、相互の発表を通じてそれぞれの視点に触れ、共通理解を深めている。また園内研修も毎年度設け、今年度は子どもの人権やアレルギー、子どもの摂食機能の発達などについて学ぶなど、会議は現場の研鑽の場ともなっている。保護者には主にアプリでの配信により、各種の重要な連絡事項を伝えている。