評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)地域での連携を深め、住み慣れた街での暮らしを支援します。
2)人権を尊重し、利用者様の気持ちに寄り添っていきます。
3)地域と共に歩む人間性豊かな職員を育成します。
4)安全、適切な福祉用具を提供します。
職員に求めている人材像や役割
地域の一員として、いろいろな立場の方々と連携、共働していく事ができる人材。
日々、新しいものを取り入れ、向上心を持って仕事に取り組んでいくこと。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
適切な福祉用具の選定が、利用者の生活の支えの一つとなることを常に意識すること。
全体の評価講評
特によいと思う点
法人のサービス方針は「利用者が可能な限り居宅において、有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるよう、適切な福祉用具の選定の援助・取り付け・調整を行う」としている。事業においては行政や居宅介護支援事業所、病院、介護サービス事業所等と連携し、自宅での暮らしを支援している。退院時には病院のセラピスト等から助言をもらったり、通所事業所に出向き介護職員と用具の確認をしたり、訪問介護職員からは移乗の動きなどの情報をもらうこともある。
職員会議では、業務総括シートの活用で良い取り組みがあればお互いに承認しあうことでチームワークの向上に寄与している。また、直近では職員全員の意見を募ってスローガンの策定をおこなっている。全体:みんなで帰ろう(残業に偏りが無いように声掛けしよう)外回り:新規依頼を勝ち取ろう(月20件獲得を目指して)事務:報連相で漏れの無い事務(2重チェックを忘れずに)としており、全員の協力体制があり、民主的で円滑な組織運営をおこなっていることが伺える。
利用者の状況等に関する情報を職員間で共有し対応している。利用者の担当制ではなく、誰でも対応できるよう業務日報や利用者記録で共有を図っている。毎日の朝会でも必要な情報は全員で確認している。6か月ごとのモニタリングも計画的に実施し、アフターサービス報告書にまとめ共有している。記録の効率化を図るため、近いうちに業務ソフトを新しくする予定である。
さらなる改善が望まれる点
事業所独自の福祉用具のレンタル及び販売のカタログを毎年更新し、居宅介護支援事業所や地域包括支援センター等に配置している。事業所のホームページは開設しているが更新されていない。運営法人が変更になったことでもあり、速やかに更新し最新の情報を発信することが望まれる。また、事業所のパンフレットも新たに作成し、関係機関や利用希望者等への活用が期待される。なお、SNSで必要な情報を発信することも検討されたい。
福祉用具の貸与にあたりサービス計画書を作成し、福祉用具が必要な理由や利用目標を記載している。6か月ごとのモニタリング訪問では、利用者の身体状況の変化や機器の使用状況及び満足度や要望等を聞き取り、アフターサービス報告書に記載している。なお、福祉用具利用目標についてもモニタリングをおこない、達成度などを評価するととともに、貸与継続の必要性を検討することが望まれる。
職員の育成は研修計画を策定しており、WEB研修や資格取得のための体制などを整えている。上長からの目も行き届いている。業務総括シートの活用や業務日誌、タブレットの活用などで情報共有や育成に繋げている。しかしながら、長期的な展望が不明瞭と思われる部分が見受けられる。職員育成のための長期的な展望を明文化し、十分な説明がされることを期待したい。
事業者が特に力を入れている取り組み
経営改善が大きな課題となっており、卸業者の見直しに取り組んだ。商品の仕入れ価格を見直すことから始めており、1年以上貸与している商品や後継機の出ている廃盤商品等を対象にした。対象品の交換は順調に進んでおり成果も出ている。職員からも「卸業者の見直しで仕入れ価格が下がり、経営の改善に繋がった」とのコメントがある。商品の交換を進めながら経営改善に取り組むとともに、利用者に合った福祉用具にすることで利用者満足にも繋がっている。
年間の研修計画を策定し、月次の職員会議で学習会としておこなっている。福祉用具貸与の同業者4社合同の研修会を実施したり、目指すべき職員像について検討したりしている。また、WEB研修の受講体制を整えたり、社内外の研修受講のため補助をおこなっている。少人数の組織のため一人ひとりの力量の向上は重要である。現在、職員全員が「福祉用具専門相談員」の資格を取得しており、さらに「福祉用具選定士」の資格取得を目指している。
毎月のモニタリングは予定先の100%実施を目指し、事務職員がアポイントを取り確実な訪問に繋げている。モニタリングの時期がサービス担当者会議に近い場合はそのときに実施する等、組織を挙げて取り組んでいる。モニタリングは定められた手順に則りおこない、機器の使用状況や満足度、要望等を聞き取りアフターサービス報告書に残すとともに、次回のモニタリング予定日も記載して計画的な訪問につながるように努めている。アフターサービス報告書は担当ケアマネジャーに送付するともに職員と共有している。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:対象者が500名を超えたため、機構の定めにより200名に実施した。
- 調査方法:アンケート方式
アンケート方式とした。 - 有効回答者数/利用者総数:97/567(回答率 17.1% )
総合的な満足度は「大変満足」「満足」を合わせて96%と大変満足度が高い。全13問の設問のうち、問1「福祉用具選定時、機能や注意点についての利用者や家族への説明はわかりやすかったか」問2「福祉用具選定時、職員は、身体状況や生活環境を聞いているか」問4「福祉用具の調整後、職員の使用説明はわかりやすかったか」問5「事業所の職員からの情報提供・相談・助言は十分か」問7「職員の接遇・態度は適切か」の5項目において「はい」が90%を超えている。全体的に見ても満足度が高い事業所である。
アンケート結果
1.福祉用具選定時、機能や注意点についての利用者や家族への説明はわかりやすかったか
「はい」が94%と満足度が高い。きちんと説明されていることが推察される。
2.福祉用具選定時、職員(福祉用具専門相談員)は、身体状況や生活環境を聞いているか
「はい」が96%、「どちらともいえない」が4パーセントと、この項目も満足度が高い。
3.使用開始後の福祉用具の適合状況についての確認を受けたか
「はい」が88%、「どちらともいえない」が9%、「いいえ」が2%、「無回答・非該当」が1%という結果であった。
4.福祉用具の調整後、職員(福祉用具専門相談員)の使用説明はわかりやすかったか
「はい」が94%、「どちらともいえない」が5%、「無回答・非該当」が1%であった。分かりやすい説明がされていることがうかがえる。
5.事業所の職員(福祉用具専門相談員)からの情報提供・相談・助言は十分か
「はい」が94%、「どちらともいえない」が5%、「無回答・非該当」が1%であった。適切な情報提供がされていることが推察される。
6.定期的な調整確認により、福祉用具の状態は、良好に保たれているか
「はい」が91%、「どちらともいえない」が8%、「無回答・非該当」が1%という結果であった。
7.職員(福祉用具専門相談員)の接遇・態度は適切か
「はい」が97%と満足度が高かった。職員の接遇のよさがうかがえる。
8.病気やけがをした際の職員(福祉用具専門相談員)の対応は信頼できるか
「はい」が71%、「どちらともいえない」が13%、「無回答・非該当」が16%であった。そのような状況がなかったという人が「無回答・非該当」にしたと思われる。
9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が92%、「どちらともいえない」が6%、「いいえ」「無回答・非該当」が各1%であった。職員が利用者の気持ちを大切にしてくれていると感じていることがうかがえる。
10.利用者のプライバシーは守られているか
「はい」が82%、「どちらともいえない」が9%、「いいえ」が1%、「無回答・非該当」が8%という結果であった。
11.サービス内容に関する職員(福祉用具専門相談員)の説明はわかりやすいか
「はい」が91%と満足度が高い。「どちらともいえない」が5%、「無回答・非該当」が4%という結果であった。
12.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」が87%、「どちらともいえない」が5%、「無回答・非該当」が8%であった。
13.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が52%、「どちらともいえない」が25%、「いいえ」が6%、「無回答・非該当」が17%という結果であった。特に苦情などがないという人が「無回答・非該当」にしたことが想像できる。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
事業計画の課題抽出のために利用者・家族や職員の意向及び地域の情報を収集している
利用者への半年に1回のモニタリングを実施し、アフターサービス報告書の要望欄へ利用者ニーズを記載して、必要に応じて朝会や職員会議などで共有している。職員の意向は毎日の朝会、月次の職員会議や年1回の面談などで聞いている。さらには業務総括シートを活用し、業務の振り返りと共に意見収集をしている。周辺地域の情報は板橋区介護サービス全事業所連絡会や区の研修会などで収集している。また、福祉用具供給協会等に加盟することで業界の動きを理解している。取り巻く環境の把握により課題抽出をしていることが伺える。
中長期計画、年度の事業計画は方針の明文化や目標の数値化が期待される
事業計画書では喫緊の課題を明確にしており、項目ごとに施策を記載している。受注件数の増加、原価の見直し、保険外事業への取り組み、経費削減などを施策としている。中長期計画の課題ではさらに先の課題を示している。また、事業計画書を受けた予算を作成している。計画は方針など全体像がわかる記載が不十分なため、目指すべき方針等を明文化し、取り巻く環境と現状から導き出される課題と施策を記載したり、目標や施策は個々に数値化することを期待したい。
事業計画の着実な実行のため進捗を確認しているが、指標の明確化を期待したい
業績は理事会に報告され対応策を検討している。また、月次の職員会議で利用者数の進捗報告がされており、改善策を検討している。業務総括シートや業務日誌の活用により、進捗の把握や改善の検討をしている。利用者数の確保が確認指標であり、新規依頼の獲得をスローガンのひとつとしている。モニタリング実施率は100%を目標としている。事業計画策定から実行、進捗確認、検討、修正のサイクルが回ってはいるが、施策はできうる限り実行可能で職員の納得性の高い明確な指標を設定し、サイクルを回すことを期待したい。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
守るべきルールを明確にし、研修などに取り組んでいる
職員会議において「倫理や法令順守」「高齢者の尊厳の保持とプライバシーの保護」をテーマとしてマニュアルの読み合わせなどの研修をおこなっている。さらには個人情報保護や虐待防止などの研修を実施している。新入職員研修ではコンプライアンスに関する基礎的な研修も実施しており、職員の育成とパワハラへの留意などの問題意識を持っている。今後は取り巻く環境を考慮し、起こりうるリスクを想定し、守るべきコンプライアンスルールや倫理観などの明文化とその周知徹底を期待したい。
相談・苦情の窓口と対応体制を整え、モニタリングをして利用者・家族の対応をしている
利用者・家族の相談・苦情に関しては、受付窓口及び行政などの窓口を重要事項説明書に記載し、契約締結時に説明している。「苦情対応手順/フロー」「介護サービスの事故対応手順」で対応のフローを整備している。事故・クレームの報告体制はあるが、利用者モニタリング時に作成するアフターサービス報告書で利用者の要望を聞いて共有し、対応の検討をする体制である。虐待防止の体制では「高齢者虐待防止のための指針」「高齢者虐待対応フローチャート」を策定し、理解を深めている。虐待発見時には上長へ報告し、緊急会議を開催するフローである。
福祉用具フェアの開催や出張相談など、地域貢献に取り組んでいる
区の介護サービス全事業所連絡会において福祉用具フェアを開催している。事業所の入居するビル3階で店舗販売もしており、入り口には理念、方針、運営規程など掲示し情報開示している。病院で靴や杖などの出張相談を実施し、販売用の車いすや歩行器の点検などをしている。コロナ禍以前は近隣病院の福祉用具の相談会などを実施していた。現在ビル1階のスペースは貸与品の返却一時預かりとしているが、福祉用具の展示などに活用できればさらいによいと思われる。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
事業上のリスクを識別し、優先順をつけ対応策を実施している
経営環境の変化などを考慮した事業上のリスクへの対応のため、事業計画書に各リスクへの対応を記載している。優先順位の高いリスクは介護報酬改定による売上のダウンの影響での業績悪化であり、対応のため利用者数増と原価、経費削減を計画している。一方で感染症対策に関してはコロナ禍において徹底しており、り患する職員はいたものの、クラスター化はしていない。また、日常的な利用者のクレームや事故などは極めて少ないものの、モニタリング実施時に要望を聞き取って朝会で共有し、対応を検討している。
事業継続計画は作成済みであるため、今後は職員への周知に期待したい
事業継続計画は感染症対策版及び自然災害版を策定している。目標復旧日数の目安は7日としており、対応するべき項目も整理している。計画書を職員へ配布しているが、十分な周知ができているとは言い難い。福祉用具貸与の同業者4社でBCP対策の学習会を開いて対応の検討をしている。職員自己評価では、「事業継続計画を理解し、自分の役割に応じて対応できるか」について「わからない」が多数を占めている。今後は職員一人ひとりが何をすべきなのか明確にし、実際に動けるレベルまでの周知徹底や実地研修などを期待したい。
事業所の取得するセンシティブ情報は安全に管理され、活用可能である
事業所が取得する個人情報はセンシティブな情報であり、取得の方法や管理への対応は重要である。個人情報保護規程を整備し、職員とは個人情報保護の誓約書を交わしている。利用者には重要事項説明書で説明をし、情報管理について同意を得ている。情報の収集、利用、保管、廃棄に関しても個人情報保護規程によって運用をしている。データはハードディスクで保存し、バックアップを取っている。アクセス権限を設定し、パスワード管理をしている。今後はクラウド管理への移行を予定している。また、紙情報は施錠管理をしている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
異動や配置、昇格、昇進について、職員に具体的な見通しの説明を期待したい
人材確保のためWEBの求人募集媒体なども利用しており、現状は充足している。職員とは年1回の面談で異動や配置などの意向を聞いている。同業の他法人との連携で出向研修などの人事交流をしており、場合によっては転籍が視野に入ることもある。少人数の組織のため現状の人員配置や組織の今後の展望は、人材の定着や育成に関して重要である。離職防止の効果も含めて、より具体的な見通しの説明を期待したい。
年間の研修計画をもとに職員会議の学習会やWEB研修などで職員育成している
新規採用者に関しては研修カリキュラムを策定し、職員育成シートを活用し研修をしている。従前は3か月研修後、すぐに現場実務としていたが、現在はきめ細かいサポートをしている。年度の研修計画を策定し、WEB研修も取り入れており、資格取得へのサポートも充実している。また、月次の職員会議でも「認知症と認知症のケア」「事故の防止と対応」「個人情報保護」「倫理と法令順守」などの学習会を開催している。月次の業務総括シートの活用や年1回の面談での育成面接シートの活用で、業務の把握及び職員の育成としている。
福利厚生では共済制度が充実しており、職員の意欲向上に寄与している
職場環境の管理では、有給休暇取得や時間外勤務の管理をしている。年1回の面談で使用する育成面接シートは過去1年間の目標と評価、現在の仕事や環境、現在の仕事の振り返り、今後1年間の目標を自己評価、自己申告し、自由記載欄もあり、上長の評価を記載している。また、福利厚生では共済制度が充実しており、医療費や書籍購入代などへの補助もあり、職員の意欲向上に寄与している。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
前年度の重要課題の一つとして、物価高騰による貸与品・販売品の仕入れ値が高騰するという予測のもと、「安価な卸業者を選定し納品・交換を実施していく」ことを掲げた。重要課題として抽出した背景として、2021年に2社が経営統合し現法人が運営を引き継いでいる。発足後から経営状況は厳しく仕入れ価格を見直すことで経営改善に取り組むこととした。新たな卸業者を選定し職場会議等で変更を周知し、利用者にはモニタリング訪問時に交換の案内をおこなった。交換の対象として、長期間(1年以上)貸与している商品や後継機の出ている廃盤商品等を主にした。現在も交換しているが、利用者の理解もあり順調に進んでいる。職場会議で新規取引業者の仕入れ実績を報告し、従来の業者と比較をして確認している。取り組みを検証し、未だ交換できていないケースもあり、今年度も引き続き交換の提案を継続することにしている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
利益の確保が大きな課題となっており、卸業者を見直し経営改善に取り組むことを取り組み課題として設定した。新たな業者から仕入れた対象品の交換は順調に進んでおり、職員からも「卸業者の見直しで仕入れ価格が下がり経営の改善に繋がった」、「卸業者を見直し経費削減に取り組んでいる」などの声があがっている。また、福祉用具の交換も従来品との比較を数字にして見える化したことで、職員も達成感を感じ、やる気の向上につながっている。具体的な成果も出ているが、順次実施のため交換には時間がかかるため、この課題は今年度も継続している。取り組みを通じて、利用者の満足度をさらに高めることを期待したい。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
前年度の重要課題として「毎月のモニタリングの100%実施」を設定した。課題として抽出した理由として、厳しい経営環境のなか福祉用具貸与事業を存続させるため、受注件数を伸ばすため掲げた。取り組みとして、モニタリングの時期を事前に把握し、事務職員によるアポイントをおこない確実な訪問に繋げた。また、モニタリングの時期が近い場合は、サービス担当者会議等で自宅に訪問、した際に実施した。安全性の高い後継機種のある商品や廃盤商品については、アセスメントをおこない交換し、ケアマネジャーに報告した。取り組みの結果100%には至らなかったが、90%の達成率となった。とくに、交換等の提案は利用者の安心感にもつながった。また、各職員が訪問前にモニタリングの時期を確認するようになった。成果を踏まえ今年度もモニタリングの実施を重要課題として掲げている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
重点課題として設定したモニタリングは福祉用具貸与事業所に義務付けられており、半年に1回確実におこなうための取り組みとして評価できる。モニタリングを確実におこなうため事務職員等と連携するなど組織を上げて取り組んだ。また、担当者会議を活用するなど工夫もしている。職員自己評価でも、「アフターサービスを確実におこなっている」と、回答者全員が答えている。利用者からは「定期的な調整確認はとても助かっている」との声が寄せられている。モニタリングにおいては機器の使用状況にについて本人や家族の満足度を把握し、結果は「アフターサービス報告書」にまとめ、担当ケアマネジャーと共有している。一定の成果が見られており「毎月のモニタリング100%実施」は今年度も重要課題として継続している。さらなる取り組みが期待される。
サービス分析結果
【講評】
事業所の取り扱い商品は2種類のカタログで利用希望者等に提供している
事業所独自に作成した福祉用具のレンタル及び販売のカタログを、協力医療機関や薬局、特別養護老人ホーム等の施設のほか、居宅介護支援事業所や地域包括支援センター等に配置している。各カタログは毎年更新し新しい情報としている。各種のカタログはカラー写真を載せ、利用希望者にイメージを湧きやすくしている。レンタルカタログは介護保険での利用者負担金を明記しているが、割合の高い1割負担の金額を大文字で載せるなど、分かりやすく表示している。
事業所の情報は都の情報の公表システムやホームページ等から確認できる
事業所の情報は、都の情報の公表システムや福祉サービス事業所を検索するポータルサイトから確認することができる。また、事業所のカタログを地域包括支援センター等に配布し、取り扱い商品の情報を提供している。事業所のホームページはあるが更新されていない。定期的に更新し最新の情報を発信することが望まれる。事業所のパンフレットを作成し、関係機関や利用希望者等に事業所を知ってもらうための活用が期待される。
電話での問い合わせや来店者には、個別の状況に応じた対応に心がけている
電話での車いすやベッドを借りたいなどの問い合わせや相談は、介護認定を受けていない人には地域包括支援センターを紹介している。要介護者で杖を買いたいなどの問い合わせは、その人の情報を聞き取り対応している。来店者もおり、事務所にいる職員は福祉用具専門相談員の資格もあり、誰でも対応できるようになっている。来店した利用者の家族で借りたい商品がある場合は、記録に残し対応している。利用希望者は病院から話を聞いたり、使っている友人から紹介を受けての問い合わせが多く、個別の状況に応じて丁寧に対応している。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせがあった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
サービスの開始にあたり重要事項を説明し、同意のもと契約書を取り交わしている
福祉用具の貸与にあたり、職員である福祉用具専門相談員が契約時にサービスの利用料及び利用者負担金の支払い方法、サービス利用上の留意点等の重要事項を説明している。また、個人情報の取り扱い、苦情や事故発生時の対応なども利用者・家族に説明し、お互いに確認したことを文書で取り交わしている。また、レンタル契約書には品名やメーカー名、月額料金、レンタル料金などのほか、介護保険適用の有無、レンタル料の支払い方法が明記されており、利用者に確認してもらい同意のもと契約をしている。
ケアマネジャーと連携し、利用者の意向を確認して福祉用具を選定している
福祉用具を利用することによる目標は契約時に確認しており、「どこどこに買い物に行きたい」「風呂に入りたい」などの意向を聞き取り、日報や利用記録に残している。通所事業所の介護職員と利用者の状況を確認し、機種を変更することもある。ケアマネジャーから「玄関の出入りで困っている」「ベッドから車いすへの移乗が難しくなった」などの情報をもらうこともある。利用者調査では、福祉用具を利用して生活の幅が広がったとという意見が多くあり、職員自己評価でも「利用者に合った用具の選定をしている」と職員全員が答えている。
事業所のサービスを終了する場合も、暮らしの継続性に配慮した対応をおこなっている
稀であるが、取引がある卸業者が扱っていない商品がある場合は、他の福祉用具貸与事業所をケアマネジャーに紹介している。利用者が入院し他の医療機関に転院する場合もあり、福祉用具を自費で購入してもらうこともある。利用者と居宅介護支援事業所の関係から利用が終了することもある。利用が終了した場合は、利用者が最初に入院した病院の相談員に情報を伝えている。販売品のアフターフォローは難しいが家族に様子を聞くこともある。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスを終了する場合も、サービスの継続性に配慮した対応を行っている
- 利用者が福祉用具貸与事業所の変更を希望する場合、継続的にサービスが提供されるよう対応している
- 利用者が他のサービスに移行する場合、新たな事業所の関係者等と連携して支援体制を整えている
- サービス終了後も必要に応じて、利用者や家族等からの相談に応じている
【講評】
利用者の心身状況は「利用者記録」にまとめ定期的なモニタリングで推移を把握している
利用者の心身状況や生活状況は、ケアマネジャーや担当者会議、本人・家族から情報を得ている。把握した情報は福祉用具の選定記録やケアマネジャーの意見などとともに「利用者記録」に記載している。利用者への福祉用具の貸与は「福祉サービス利用計画書」において、福祉用具が必要な理由及び利用目標、福祉用具ごとの選定理由をまとめている。利用計画は6か月ごとにモニタリングをおこない、適合状態や満足度等を聞き取り記録している。
記録ついてはソフトを活用しており、職員間で速やかに共有ができている
サービスの内容は実施記録及び業務日誌に記載している。業務日誌は担当職員が当日実施したことを時系列で記録している。対応履歴/営業メモには、福祉用具の相談、選定、納品、メンテナンス、回収などのほか特記事項を記載している。全ての記録は「記録ソフト」を使用しており、職員間で共有している。モニタリングはアフターサービス報告書に記載しており、前回調査結果と今回調査結果の比較ができる書式となっている。また、福祉用具に変更があった場合は福祉用具サービス計画書を新たに作成している。
毎日の朝会で利用者情報を共有し、迅速な対応ができるよう努めている
利用者の情報は詳細に記録することとしており、利用者記録は具体的に記載している。全ての職員がパソコンで内容を確認することができる。また、出先でもタブレット端末から情報を確認し、急な依頼には迅速な対応ができるようにしている。毎日15分ほどの朝会では、業務連絡等の申し送りや利用者個々の情報を共有しており、各職員は迅速な対応に努めている。利用者調査でも「対応が早い」「対応が迅速・丁寧」等のコメントが見られた。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 貸与した福祉用具と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
3.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.介護支援専門員と連携して利用者に合った福祉用具の選定や調整を行っている
- 介護支援専門員と連携して福祉用具の選定や見直し等を行っている
- 福祉用具の選定や見直し等は、自立(自律)支援や心身機能の維持・回復の視点に基づいている
- 福祉用具の選定や見直し等は、利用者(必要に応じて家族等)の意向に配慮して行っている
【講評】
ケアマネジャーなどと連携し、福祉用具の選定や見直しにあたっている
利用者の担当ケアマネジャーのケアプランに基づいて福祉用具の選定をおこなっている。ケアマネジャーからの情報をもとに利用者・家族の意向も踏まえ、利用者に合った機種を提案し、利用者の納得のもと契約をしている。選定にあたっては病院の機能訓練指導員などからの助言も得ている。見直しにあたっては、訪問介護職員から車いすに移乗できているか等の情報や、利用している通所事業所の職員と用具の確認をすることもある。また、サービス担当者会議に参加し、利用者に関する情報を得ている。
福祉用具の選定や見直しは利用者・家族の意向に配慮している
福祉用具の初回利用では、納品から1週間ほどで電話によるモニタリングをおこなっている。その後は6か月ごとに実施し、身体状況の変化の有無及び機器の使用状況、器具の状況などを利用者・家族から聞き取っている。機器の使用状況では利用者・家族の満足度を5段階で評価し、適合状況を確認している。モニタリングの際に利用者からの要望や福祉用具の不適合があった場合は見直しをおこない、福祉用具サービス計画書を新たに作成している。モニタリングの結果はアフターサービス報告書としてケアマネジャーに送付している。
福祉用具を利用することで利用者の自立支援や心身機能の維持・回復を支援している
法人のサービス方針は「有する能力に応じて自立した日常生活が送れるよう適切な福祉用具の選定の援助・取り付け・調整等を行う」としている。そのため利用者の解決すべき課題を抽出している。事例として「腰痛・膝痛を和らげる」「床ずれを予防したい」等のニーズを明示している。福祉用具の利用目標では「膝・腰に負担なく起き上がり立ち上がりができる」「床ずれ予防具を使用し予防できるようにする」などを設定し、利用者の自立支援や心身機能の維持・回復を支援している。
2.アフターサービスを確実に行っている
- 福祉用具の使用開始後、適合状況を確認している
- 福祉用具の調整・交換が必要な場合、速やかに対応する体制がある
【講評】
6か月ごとのモニタリングで適合状況を確認している
福祉用具の利用開始後は1週間を目安に電話で使用状況を聞き取り、適合状況を確認している。その後は6か月ごとにモニタリングをおこない、結果はアフターサービス報告書にまとめている。モニタリング訪問は事前に事務職員がアポイントを取り、月の訪問リストとしてまとめており、専門相談員が自宅を訪問し利用者・家族と面談しておこなっている。モニタリングの報告書は、機器の使用状況の満足度を利用者本人と介護者・家族に分け、5段階で評価結果を記載している。なお、初回モニタリングの結果も記録に残すとよいと思われる。
福祉用具の交換は多職種の助言を得ながら、利用者の気持ちを尊重し対応している
福祉用具の調整・交換などは利用者・家族の意向のほか、多職種からの助言もあり対応している。機能訓練指導員からは「ブレーキの利きがよい歩行器がよい」等の助言や、本人からは「買い物に行きたいので籠が乗せられる車いす」等の要望を聞いている。また、デモ機を貸し出して使い勝手を見てもらうこともある。福祉用具の調整・交換はカンファレンスをおこない、利用者の意向を踏まえ、多様な視点で商品を選定している。
福祉用具の調整・交換は卸業者と連携し、迅速な対応に努めている
福祉用具の不具合はケアマネジャーもしくは本人・家族から連絡が入ることが多い。モニタリングでは点検も同時に実施しており、そこで不具合が見つかることもある。不具合のあった福祉用具に関しては卸業者と連携を取り、迅速な対応に努めている。緊急を要する場合には職員が代替品を取りに行くこともある。利用者調査では「定期的な調整確認はとても助かっている」「対応が迅速丁寧で安心して任せられる」との声が寄せられている。
3.福祉用具の衛生を確保するためのしくみがある
- 福祉用具の消毒効果が確保できるしくみがある
- 定期的に保管場所等の清掃、消毒を行っている
- 職員自身の衛生管理について具体的な取り組みが行われている
【講評】
福祉用具の洗浄・消毒は委託業者にすべてを任せている
福祉用具貸与の特殊寝台、車いす、マット等の交換・回収の場合の洗浄・消毒は、卸業者と委託契約を交わし任せている。利用者・家族の意見で「ベッドや車いすを1年以上使っているので、半年に一度程度クリーニングサービスがあると良い」との意見があるが、本体に関しては自費でのクリーニングとなっている。マットやクッション等の汚れやへたりが生じた際は職員が変更及び交換をしている。福祉用具本体の洗浄・消毒の状況を職員が委託業者に出向き、確認することも期待したい。
回収した福祉用具は倉庫に納め,卸業者に引き取ってもらっている
事業所の建物の1階部分を福祉用具の保管場所としている。利用者宅から回収してきた商品は倉庫に一旦保管し、卸業者に引き取ってもらっている。ポータブルトイレや入浴補助用具等の特定福祉用具は、梱包された状態で保管して衛生管理を徹底している。事業所の倉庫の清掃は管理者が定期的におこない、清潔保持に努めている。また、3階には靴や杖などの選択制の商品の見本を展示しており、整理整頓や清掃は職員や管理者が随時おこなっている。
職員の衛生管理については、健康診断や予防接種などに取り組んでいる
職員自らを健康に保つために、1年に一度の健康診断の実施、インフルエンザ予防接種では事業所が補助をするなど、感染予防に取り組んでいる。日常の衛生管理では手洗い・うがいの習慣化に努めている。コロナ禍では手洗いの研修をおこなった。また、事業所が所有している車両は4台あり、輸送時は「車内ではものを食べない」「ごみは片付ける」「使用後には荷台を次亜塩素酸ナトリウムでふき取る」などを徹底し、感染症対策に努めている。
4.福祉用具の安全を確保するためのしくみがある
- 配送前には、福祉用具の安全性について点検している
- 福祉用具ごとに購入から破棄、入れ替えまでのプロセスが明確に示されている
- 福祉用具ごとに故障・修理履歴の管理を行っている
【講評】
事前点検基準に基づいて納品前に福祉用具の点検をおこなっている
福祉用具の事前点検基準を表で管理しており、ポイントとして福祉用具の機能、安全性、衛生状態などの具体的指標を明記している。利用者宅への搬入前には事前点検基準に沿って必ず点検をおこなっており、特に電動ベッドや電動車いす等の電気で動くものは、機能や安全性を点検し確認している。また、故障の多い車いすなどはタイヤ及びブレーキの利き具合などの安全性の点検をおこなっている。点検で不具合があれば軽微なものは調整しているが、電動車いすなどは交換をしている。なお、事前点検は記録に残すことも期待したい。
福祉用具は商品によっては卸業者と連携し、設置している
福祉用具貸与のベッド等は、福祉用具専門相談員が卸業者と一緒に利用者宅に出向き設置している。交換など入れ替えをおこなう場合も同様の扱いとなっている。用具の故障、修理に関して、ネジのゆるみやパンクなどは職員が対応し、電動車いすはメーカーに点検・修理を依頼している。また、電動ベッドの破棄及び回収は卸業者に一任している。故障・交換・修理に関しては業務日報や利用者記録に記載し、ケアマネジャーに報告している。
【講評】
規定を定め、個人情報を外部に提供する場合は同意を得ている
重要事項説明書に「個人情報の取り扱いについて」を載せ、法人が定めた利用目的の範囲においてのみ個人情報を利用することを契約時に説明し、個人情報使用同意書をもらっている。使用同意書には使用する目的や使用条件等を明記している。プライバシー情報に関しても職員研修をおこない、漏えいすることがないよう注意を払うことや、第三者に提供する場合は事前に承諾を得ることを伝えている。職員からは秘密保持及び個人情報に関する誓約書をもらっている。
接遇マニュアルを作成し、利用者を尊重した対応や言葉遣いに心がけている
接遇マニュアルを整備しており、挨拶・声掛け、表情・態度等を規定している。訪問にあたっては挨拶や言葉遣いに注意し、円滑なコミュニケーションに努めている。ポータブルトイレの販売では安全性だけではなく、臭いの対策や置く位置などにも配慮し気持ちよく使ってもらうことに心がけている。職員は利用者一人ひとりの尊厳を尊重し、何でも相談できる信頼関係の構築に努めている。女性利用者の羞恥心にも細やかな配慮ができるよう、女性職員の育成に力を入れている。
利用者の意思を尊重した支援に努めている
福祉用具の貸与にあたり、担当ケアマネジャーの意向を踏まえ、利用者に合った商品を選定し提供している。利用者のニーズも把握して、解決すべき課題や利用目標をサービス計画書にまとめている。6か月ごとのモニタリング訪問では機器の使用状況や満足度、要望等を聞き取り記録に残している。把握した利用者の意向等は業務日報や利用記録に細かく残し、毎日の朝会で職員間で共有している。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮している
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
各種の手順書やマニュアルを整備するとともに、運営に関する自己点検を実施している
レンタル業務フローチャートや購買手順書、利用計画作成手順書、モニタリング手順書などの各種の業務手順書を整備している。また、福祉用具適合マニュアルや廃棄入れ替えマニュアル、衛生管理マニュアル等のマニュアルがあり、いずれも閲覧しやすい場所に保管し、いつでも確認できるようにしている。職員会議での学習会ではマニュアル等の内容を再確認し、毎年の自己点検では衛生管理や秘密保持、苦情処理、記録の整備など運営に関する基準をチェックしている。
モニタリング訪問で利用者の意向を把握し、福祉用具の見直しにつなげている
6か月に1回のモニタリング訪問で、貸与した機器の使用状況を確認している。モニタリング手順書が作成されており、用具の継続が必要との評価結果の場合は、報告書をケアマネジャーに交付している。利用者の希望や身体状況の変化から用具の見直しが必要な場合は、報告書をケアマネジャーに送付し、状況報告と用具の提案をおこなっている。新たな用具は持参した際に動作確認や評価を実施している。また、サービス担当者会議に参加し、福祉用具導入の説明をしている。手順書やマニュアルは更新日を記入し、一覧で管理してもよいと思われる。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
【評価機関名】
【評価実施期間】
2024年5月24日~2024年10月25日
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【講評】
理念や方針は職員や利用者・家族へのさらなる周知を期待したい
理念の共通認識は「住み慣れた街での暮らしを支援するために安全で適切な福祉用具を提供します」である。ホームページや重要事項説明書にも共通認識が表現されている。事務所には法人の理念と方針を掲示し、年度の全社員会議では理念や方針を確認している。目指している方向性が確立しているが、さまざまな表現が混在しているので、今後職員や利用者、家族などにさらに浸透させていく工夫が期待される。
職務分掌規程で役職の責任や権限を周知し、組織図や業務分担表で役割を明示している
法人の職務分掌規程で課長や主任などの職責と決裁権限を定めている。事業所では組織図によって管理者を定め、業務分担表で販売、請求、経理などの役割を定めている。月次の理事会が重要な意思決定会議であり、職責者会議では管理者などが参加し情報伝達をしている。事業所では主に月次の職員会議、毎日の朝会などで情報をやり取りしている。決定事項は経緯も含めて丁寧に説明している。また、年度初めに全社員会議を開催し、職員は理事長と管理者と年1回面談をしている。少人数の組織のため職責や業務分担も明確であり、民主的な運営をしている。
意思決定事項の周知手順は明確であり、内容を職員や利用者・家族へ周知している
重要事項の意思決定などは月次の理事会でおこない、決定事項は職責者会議、職員会議等で一般社員に伝達しているが、即時の共有が必要な場合には毎日の朝会で伝達している。職員会議は月末の火曜日17時より全社員が参加しておこなわれ、月次の実績の報告、上位会議の報告、提案・検討・業務改善事項の検討、学習としての研修会を実施している。年1回の全社員会議は年度初めにおこない、方針などを確認している。利用者・家族には決定事項等の周知を必要に応じて月次の請求書送付時に「お知らせ」文書を送付している。