評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1) 一人ひとりの人権を重んじ、尊厳のある生き方ができるよう支援いたします。
2) 一人ひとりの状況に合わせた支援の在り方を共に考え提供いたします。
3) 職員は役割と使命を自覚し、倫理感をもって法令及び規定を遵守します。
4) 利用者本位の自立した生活、豊かな生活を支援します。
5) 地域包括ケアが推進される中で、地域に根差した拠点づくりを目指し、「地域と共にある」中で一人ひとりの生活が継続できるよう支援して行きます。
職員に求めている人材像や役割
対人援助に携わる福祉職として、利用者や関わる方々の最善の方法を考えられること。
笑顔と誠意を忘れず、利用者と良い人間関係を築くことができること。
チームとして、また地域の一員として、メンバーと協力、協働し、且つ主体的に課題解決にかかわること。
新しい支援方法、技術の習得に積極的であり、日々研鑽に努める意欲があること。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
対人援助に携わる福祉職として、利用者や関わる方々の最善の方法を考えられること。
笑顔と誠意を忘れず、利用者と良い人間関係を築くことができること。
チームとして、また地域の一員として、メンバーと協力、協働し、且つ主体的に課題解決にかかわること。
新しい支援方法、技術の習得に積極的であり、日々研鑽に努める意欲があること。
全体の評価講評
特によいと思う点
事業所では、サービスの維持・向上策として、ウイズコロナ下でのサービスの提供、社会貢献や地域包括ケアに向けた取り組みを挙げている。職員調査でも、「感染症対策で多くの経験を積んだ」「地域との関わりを再開させたい」と、コロナ後の様々な対応を見据えている。事業所では、日ごろから、問題や課題に対して、施設内で連絡を取り合い、多角的に解決策を講じている。あわせて、併設の施設や近隣の関係施設との共同も進め、地区の福祉施設連絡会や市高齢者福祉施設連絡会等も活発で、コロナ時の物品の借り受け、医療面での連携等が進められている。
利用者が健康で明るい自立した生活、個々の持てる力を発揮できるよう支援に取り組み。利用者全員が「何か」に関わる仕組みを構築している。全員が1年に一度は参加して意見を述べる生活向上委員会や食事懇談会がある。また毎月開催され、利用者からの意見を述べる機会となる定例集会には9割の利用者が参加し、園内清掃には8割以上の利用者が参加している。また多数の行事、身体を動かす活動やクラブ活動、サークル、同好会活動、職員が企画するレクリエーション等、趣味活動から生きがいに繋がる活動まで利用者は選んで参加することが出来ている。
事業書では、基本目標である「健康で明るい豊かな生活への支援~自らがのぞむ生活を思いやりの中で実現するために~」を念頭に置き利用者の心に寄り添うサービスを推し進めている。利用者からの訴えや相談は、介護や看護職員だけでなく、どの職員に対しても寄せられることを前提に、日々の処遇記録を生活相談員、介護・看護職員、栄養士、事務員、宿直者で共有し、職員全体で支援する体制を整えている。更に、処遇日誌は利用者の個別ケース記録と連動して、利用者の状況変化を詳しく確認できるようになっており、多職種連携での支援に活用されている。
さらなる改善が望まれる点
事業所は、昭和38年9月に認可開設され既に60年という歳月が流れている。身体機能の低下等で自立した日常生活を営むことに不安があり、家族の援助が困難な方を対象にしている。その存在意義は、引き続き失われることはない。むしろ超高齢社会の中にあって、高齢者を取り巻く社会状況、地域高齢者の状況に目を移すと、軽費老人ホームのあり方を個人単位、組織単位で考える必要があると事業所では認識している。社会のすき間から零れ落ちる人間を無くすように、今後ともセーフティーネットの一翼としての役割は大きく、実態の発信に期待したい。
事業所では、高齢者の住まいや暮らし方の選択肢が増えている現在、社会福祉法人の福祉施設、またA型軽費老人ホームとしての役割について、再考する時期に差し掛かっていると認識している。特に、地域包括ケアの深化と共に、在宅サービスは拡充し、また住まいとしての役割を担う施設は多岐に渡っている。そうした状況下でサービスの提供が多彩、アクティブ感、地域との連携のしやすさという強み、独居者や身寄りのない方への対応等々、更なる貢献の道が残されている。事業所として、今後起こりうる変化について様々な想定と対応を進めたい。
事業所開設後の時間的経過は、建物や設備の老朽化等が顕著となっている。事業所でも法人の中長期計画での計画的修繕と大規模修繕に向けた対応を進めている。事業計画(令和5~7年度)でも、大規模修繕に向けた積立、居室エアコンや電気温水器の計画的な更新を進めている。一方、積み立てにおいては稼働率との関連や、大規模修繕の場面では特養と建物が一体という課題もある。事業所としての存在意義を示し、利用者にも快適な環境を提供する上で、東京都の補助金等の動向把握を含め、引き続き、大規模改修等に向けた計画的な取り組みを進めてほしい。
事業者が特に力を入れている取り組み
ホームページは、施設紹介、入居の案内、利用料金一覧、最近の出来事、等多くの情報が掲載されており、最近の出来事では、外出行事などの様子を写真や利用者の感想を添えて紹介している。パンフレットには「存在のあるかがやく日々を…」をタイトルに掲げ、事業内容や利用までの流れ、施設での生活などを明瞭に記載し、利用希望者等にわかりやすくサービスの情報を提供している。その他、地域に向けた情報発信として東村山市高齢者福祉施設連絡会が令和5年3月に作成した「つながり」という市内の施設紹介パンフレットでも事業所情報を掲載している。
年間を通して多彩な食事が提供されている。月に数回四季が味わえる旬の食事や各地の料理を味わうことが出来る郷土料理、祝日は祝日メニューとして赤飯・鯛の塩焼きが提供され、行事食やお楽しみ食事会がある。調理員による「こだわりの逸品メニュー」では担当となった調理員が手作り、天むすやライスバーガー等自慢の一品が提供されている。また健康な身体を作るためのデトックス料理や「大人様ランチ」等々、マンネリ化しない工夫が満載である。現在は物価高騰の折、食材コストを意識しながらも利用者が喜ぶ食事を提供したいと奮闘する様子が窺えた。
近年はコロナ禍にあり、感染予防を徹底しながらも活動の多くが制限されてきた。同好会活動、特にカラオケ同好会は中止になることが多かった。地域住民と交流する機会も制限されてきた。利用者が楽しみとしている季節行事の中止、誕生者食事会もプレゼントの贈呈のみ。今年に入りコロナに関する状況が変化する中で、やっと沢山準備されている活動が再開し活発となってきた。発表会や展示会の準備が活き活きと行なわれている。感染予防も行ないながら、利用者が集い歌い笑いあう機会が増え、生活が豊かになるために最大限気を配る職員の姿がある。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:2023年7月1日現在の施設利用者を対象とした。
- 調査方法:アンケート方式,聞き取り方式
利用者50名(入院中2名)に対して、施設から調査票を配布するアンケート(自記式)調査と評価者が利用者と対面し調査票に記入する聞き取り調査を併用した。アンケート式の調査票は、利用者本人が封緘して施設で回収し、評価機関へ郵送した。 - 有効回答者数/利用者総数:46/50(回答率 92.0% )
総合的な満足度としては、「大変満足」が20%、「満足」が54%となっており、満足と答えた人が74%を占めている。
設問の中で、「はい」の比率が高かった上位は、次の項目であった。
問6、あなたは、施設内の生活スペースは清潔で整理された空間になっていると思いますか、の問いは91%が「はい」と答えている。
問7、あなたは、職員の言葉遣いや態度、服装などは適切だと思いますか、の問いは89%が「はい」と答えている。
問8、あなたがけがをしたり、体調が悪くなったときの、職員の対応は信頼できますか、問11、あなたのプライバシー(他の人に見られたくない、聞かれたくない、知られたくないと思うこと)を職員は守ってくれていると思いますか、の問いはいずれも85%が「はい」と答えている。
アンケート結果
1.食事の献立は工夫があるか
美味しい、味付けはまあまあ。完食している。 満足しています。十分です。残しません。行事食は美味しい。 美味しいけど、(自分の)好き嫌いが多い。量と味付けは良い。おかゆなども選べる バラエティに富んでいる。飽きません。完食です。量も丁度良い。 毎日朝昼夕と非常に満足しております、などの意見が多かった。
2.入浴時間は個人の状況に応じた設定になっているか
3時に入っている。丁度良い。 デイサービス後に入浴している。 8時に入っている。このままで良い。 毎日の入浴が楽しみ。 人が重ならない時間に入っています、と満足度が高い声が寄せられた。
3.日常生活に必要な地域の情報を知ることができるか
職員の人から聞くし、近所で見聞きすることもある。 掲示板や予定表を見ている。 放送がある。掲示板を見ている。読書会とか歌の会に参加している。 職員が何でも親切に教えてくれる。 館内のお知らせがある。食堂にも掲示されている、との意見があった。
4.健康維持・介護予防に向けての相談をしやすいか
話しやすい。困った時は遠慮なくと言われる。 気兼ねなく言えている。病気になることもなく、過ごせている。 看護師さんがよく来てくれて、バイタルチェックをしてくれる。 職員が訪問して、薬などをチェックしてくれる。 大変相談しやすいです、との声があった。
5.利用者の状況に応じた見守り、声かけは行われているか
大いにある。よく気に掛けて声掛けしてくださる。 よく声を掛けてくれる。「変わりはないですか」と聞いてくれる。 挨拶くらいかと思う。 とても親身になってすぐに対応してくれます。ありがたく思っております。 全てにとは無理ですが、対応は優しいです、との意見があった。
6.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
綺麗にしている。 お風呂も広いし、掃除が行き届いている。 汚れてはいない。 とても清潔で気持ちが良いです、と高い評価となっている。
7.職員の接遇・態度は適切か
普通、きちんとやっている。 話しはしやすい。優しいです。 問題はない、フランクに話せる。 最高、職員全員素晴らしい。 話しやすい、みんな良い人、男性も親切です、との意見があった。
8.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
今年2月に来た。信頼できると思います。 風邪をひいた時によく診てくれた。 コロナの際に、親切に対応してくれた。 看護師がいるので心強い。 大変気遣いをしてくれ、有難い気持ちです。感謝しております、などの意見があった。
9.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
何ともいえない、ぶつかったことはない。 体験がないので分からない。 私はそういうことはない。良く相談に乗ってくれる。 そんな話しを聞くことがある。 すぐに来てくれ、色々と聞いてくれ、アドバイスをしてくれ、本当に心より感謝しております、との意見があった。
10.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
全員を大切にしてくれている。 気を遣ってくれている。 少しでも困ったことがあるとすぐ言えるし、声掛けもしてくれている。 大切にされている。嫌なことはない。 2年経過して、職員の優しさ、気配りを感じます、との声があった。
11.利用者のプライバシーは守られているか
その場面にあったことはない。守ってくれていると思う。 かなりプライバシーに気を遣ってもらっていると思う。 全て理解し、プライバシーを守ってくれている。 大切に守られていると思う。 お互いに他人のことは話しません、などプライバシーに対する評価は高い。
12.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
だめなことは、だめと言う。言うことはできる。 月に1回定例集会もあり、栄養士さんとの話もある。 家族が聞いていると思う。 先日いらした。要望も聞いてくれた。 頼めばやってくれる、との声があった。
13.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
まだ聞いたことがない。 どんな生活がしたいかよく聞いてくれることがある。 分かりやすい。来てくれることも嬉しい。 丁寧に話をしてくれる。 私は理解できる、との意見があった。
14.利用者の不満や要望は対応されているか
全てを解決してもらえないが10あるうちの5は対応してくれている。 すぐやってくれると思う。 言えば対応してくれると思います。 100%とはいえない。 いつも気遣ってくれている。歩けない時には手をつないでくれたりもする、との声があった。
15.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
聞いたことがない。 相談できることは知っている。 息子が福祉に詳しいので、よく教えてくれる、との声があった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
利用者の意向は、月1回の定例集会、各種委員会、個別要望等を通じて把握に努めている
事業所では、利用者や職員の意向、地域福祉や福祉の動向を重要視している。利用者の意向は、定例集会での意見、委員会、個別要望、アンケートにより把握に努めている。職員の意向は、人事考課面接の場、事業計画会議の場での積極的な発言を求めている。地域福祉や福祉の動向は、東京都、東社協、富士見町地域の連絡会からの情報提供や機関紙の閲覧を通して把握している。事業所の経営状況は、企画運営会議、職員会議を通じて、前年度との比較、収支差額等を周知している。また、計画の執行時に稟議書で園長に決裁を挙げ、検討を加えている。
将来的な大規模修繕の更なる精査、経年劣化個所の早期対応が必要と認識している
事業所の基本方針等の実現を目指して、法人では2018~2027年度までの中長期計画を策定し、事業所では中長期計画を踏まえ単年度の事業計画を作成している。事業計画では、令和5年度から7年度までの3か年計画(短期ビジョン)を記載し、建物、施設整備、利用者、行政、事業の項目に分けて、具体的な数値目標を掲げている。特に、将来的に建物の大規模修繕を見込んでいるが、更に綿密な精査が必要と認識するほか、あわせて経年劣化箇所の早期対応を視野に入れている。一方、予算についても事業計画を踏まえた予算編成が行なわれている。
新年度の計画の作成は、前年度の振り返りを行ない、事業計画会議で検証を加えている
計画の推進方法や目指す目標、達成度合いを測る指標については、事業計画で明確な方向性を数値目標と共に示している。特に、新年度の事業計画作成時には、各部門の職員参加よる事業計画会議で、事業、行事を含め前年度の振り返りを行なうことをルール化している。また、定期的な計画の見直しにあたっては、職員会議で確認し、見直しを図っている。具体的には3か年計画の進捗状況を半期に一度確認し、法人本部に報告を行なっている。職員会議の内容は、会議録に残され、職員個々の認識に乖離がないように配慮を加えている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
法令、規範、倫理を理解し遵守していると94%の職員が回答し、意識の高さが窺える
社会人・福祉サービスに従事する職員として求められる法、規範、理念等への理解を深めるために、事業所では、新入職員時の接遇マニュアルによる研修の実施、就業規則の配付のほか、事業計画の基本方針の中で「職員は役割と使命を自覚し、倫理観をもって法令及び規定を遵守します」と明示している。職員調査においても、法、規範、倫理を理解し、遵守しているとの設問に対し94%が「はい」と回答し、意識の高さが伺える。また、事業所としても法令遵守や倫理意識等について、職員会議等の場を通じて、定期的な確認に努めている。
利用者の苦情等の窓口は、施設内掲示や重要事項説明書、事業計画書で明示されている
利用者の苦情等への対応は、法人で苦情解決規定を定め、契約時に契約書、重要事項説明書で、説明し、同意の署名と捺印を得ている。重要事項説明書と事業計画書では、事業所の窓口として責任者、担当者名、東社協の運営適正化委員会の連絡先、第三者委員の氏名と連絡先等が掲載され、相談窓口の情報は施設内にも掲示されている。意見箱も各階に設置されている。虐待防止についても重要視し、虐待防止の指針の策定、虐待の相談・通報・届出先を重要事項説明書等に明示するほか、サービスマナー委員会の設置、虐待防止研修会の実施に努めている。
近隣への配食弁当サービスの拡大や雑学交流会の再開など社会貢献事業に努めている
法人としての社会貢献に取り組むという方針の下、事業所では地域のニーズ把握と施設機能の開放を進めている。また、サンホーム便りの発行、運営状況等をホームページで公表し、その透明性を高めている。ボランティア等については、コロナの5類移行で、職場体験や福祉施設での研修会が再開され、理髪のボランティアが毎月訪問している。地域貢献の面では、重点事業である近隣への配食弁当サービスは拡大を図り、雑学交流会の再開、その他、地域の連絡会や高齢者施設長連絡会、東社協の軽費分科会にも職員の派遣等を行なっている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
リスクは社会的な問題にも迅速に対応できるように情報の把握と周知に努めている
事業所では、リスクに対して事故防止対策委員会、感染症対策委員会、防災委員会で様々な対策に取り組み、各種マニュアルを整備している。また、コロナ感染症等、昨今の社会的問題となっているものにも対応できるよう情報の把握と周知に努めている。発生したリスクは早急に対策会議を立ち上げている。事業継続計画(BCP)については、法人策定のBCPに基づき独自の計画を策定しているが、実効性のある計画とするため定期的な見直しも進めたいとしている。事故等の発生時には、報告書の検討と再発防止に向けて必要に応じて職員会議を開催している。
利用者の個人情報は、法人の個人情報保護規程を踏まえ、厳格な対応に努めている
利用者情報の収集、利用等については、個人情報保護法に基づき、法人の「個人情報保護規程」を踏まえ、契約書、重要事項説明書、事業計画書において厳格な対応方法を明示し、利用者や家族に説明し同意の署名と捺印を得ている。また、特定個人情報は「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」等に基づき、担当者と責任者を選任している。また、情報の保管・廃棄は法人の備付帳簿に沿って実施している。情報の利用は、情報の一元管理の視点で、法人のネットワーク及びサーバー管理体制となったが、活用マニュアルの整備が必要と認識している。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
事業所では、人的サービス面の充実の観点から職員の確保と人材の育成を柱としている
事業所が求める人材の確保については、法人と事業所での採用と2通りで実施し、東村山市社協の福祉の仕事面接会にも参加している。現在、常勤職員の平均年齢は54歳と、平均在職年数も5.6年となっている。有資格者も多く、多職種連携が進められている。前年度は3名ずつの採用と退職があり、総数での変動はなかった。事業所では、人的サービス面から職員の確保と人材の育成、接遇マナーの徹底等を掲げている。なお、職員の異動や配置等については、異動希望調査や人事考課面接を通じて、検討の上、適材適所の配置に努めている。
職員調査においても、給与規程に基づくキャリアパス体系への理解度が83%と高い
事業所が職員に求める職責と職務内容に基づいた長期的な展望(キャリアパス)については、職員人事考課規程、給与規程に基づきキャリアパス体系が明示されている。新等級基準(各支援系グループ別職能要件)により等級別のミッションキーワード、法人内等級基準、職能・昇格要件、取得資格、対応役職が規定され、職員にとって目指すべき方向性が明快である。人材育成計画は、人事考課で個々の目標を管理、目標に合った研修計画、育成計画を策定し、目標に沿った研修への参加が実施されている。職員調査でも、キャリアパスへの理解度は83%と高い。
目標に沿った職員個々の自己実現を把握しそれに沿った研修や業務担当を課題としている
事業所では、職員の定着と意欲向上に向けて、人事考課制度による評価によって職員のやる気に繋げるほか、ストレスチェックを年に1回実施し、職員に結果を伝えメンタル管理に役立てている。また、時間休・有給休暇は偏りなく取得でき、ワークライフバランスの一つとして産休・育休・時短勤務なども支障なく取ることができている。職員の学びは、研修報告会、研修資料の回覧、法人、職場内研修を実践している。さらに、課題として事業所目標に沿った職員個々の業務における自己実現を把握し、それに沿った研修、業務担当を考慮したいと考えている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
課題・目標・・生活不安がある高齢者の受け皿として軽費老人ホームの存在意義は高い。今後もそのあり方を含め内外に発信する。
取り組み・・①市内で行なわれる福祉イベントへの参加(作品展や福祉の相談会)、②利用者へ地域参加の紹介及び支援。③配食サービス利用者への事業所の紹介。④事業所のホームページの担当を決め、随時更新。⑤東京都社会福祉協議会の軽費老人ホーム案内動画を事業所のホームページにリンクを貼る。
取り組みの結果・・事業所への相談件数は、月3~5件ほどで、入所につながる方は少ないが、見学や説明など丁寧に対応している。また、福祉系の事業者からの紹介ではなく、人づてに相談が来るケースがあり、事業所を知ってもらうという上では結果の一つとして捉えている。
振り返りと今後の方向性・・事業所の存在の発信については、以前から取り組んでいたが、昨年度はコロナ禍でもあり、まだ再開できないものが多く、上記の取り組みに留まった感がある。今年度は、施設の内覧の機会や雑学交流会、地域の催しに積極的に参加するなど認知度を上げる取り組みを進める。そのことが利用者や職員の活性化にもつながると認識している。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所では、「近年、入所希望者(待機者)が漸減している。在宅サービスの充実や高齢者の住まいの選択肢が増えていることを実感しているが、A型軽費老人ホームの入所者のメリットは高いものがある」と語っている。しかし、軽費老人ホームは、都内に8施設しかなく、都民の認知度は低く、まずはA型軽費老人ホームについて知ってもらうことが必要としている。そうした意味から、今回の課題設定と取り組みは、その狙いに合致するものであり、様々なメニューを考えている点は高く評価できる。一方、コロナの波は、そうしたメニューの実行を妨げるもので、なかなか進展が見られなかったが、今年度に入り、コロナ感染症が2類から5類になり、地域交流や事業所の内覧の機会などが増えそうな様子であり、引き続き感染対策を取りながら、認知度の拡大に向けた取り組みを期待したい。なお、軽費老人ホームの案内動画の貸し出しや各種イベントでのパンフレットの配付、入所者インタビューなどを広報したりと、更なるアイデアを検討してみてほしい。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
課題・目標・・地域の高齢者状況を把握し、必要な支援の検討を行ない、実践につなげ、行政に対して新たなサービスの創出等を提案する。
取り組み・・①東京都社会福祉協議会が行なう高齢者福祉についての検討会への継続的な参加。②市内の社会福祉法人連絡会、高齢者福祉施設連絡会で地域の情報の共有と自治体との意見交換の機会を持つ、③配食サービスの拡充、利用者増による実績作りを進める。
取り組みの結果・・まだ、検討段階であり、結果として残ったものはない。
振り返りと今後の方向性・・現場に携わる者として、身寄りのない方への行政のサポート、生活困窮者のサービス利用、配食サービスの利用者負担の補助等、社会が抱える課題解決の一翼を担う役割、制度の創設が考えられる。行政への提案や提言については、事業所単独ではハードルが高く、関連団体や地域との協働が必須であり、一歩ずつ取り組みたい。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所では、「高齢化率の上昇、独居、フレイル(身体的、精神的機能低下)予防等の健康維持など、社会的な課題となっている。既存の制度に基づくサービスでは対応しきれないことが多くあると感じている」としている。これらについて、自主的なサービス、インフォーマルサービスだけではなく、行政が提供する安定的なサービスにつなげることで魅力ある地域づくりに貢献すると確信している。事業所では、軽費老人ホームの役割として、フレイル予防等、健康維持にこれまでも積極的に取り組んできた実績がある。また、現行制度のすき間から落下してしまう状況も少なからず認識をして、制度の改革を望んでいる。このことは事業計画にも謳われている。しかし、事業所単体で取り組むには、限界もあり、行政を含めた関係機関の論議が求められている。特に、行政の関係者には、軽費老人ホームに求められるもの、また求めるものの整理と現況把握が必要なのではないかと思う。軽費老人ホーム、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、介護付き有料老人ホーム等々、その差異はどこにあり、対象者をどう絞り込むのか、それに対する支援はどうするのか、喫緊の課題といえる。
サービス分析結果
【講評】
ホームページやパンフレット等で、積極的に事業所の情報を発信している
ホームページは、施設紹介、入居の案内、利用料金一覧、最近の出来事、等多くの情報が掲載されており、トップページから知りたい情報へアクセスしやすい構成になっている。最近の出来事では、レクリエーションの様子を写真を添えて紹介している。パンフレットには「存在のあるかがやく日々を…」をタイトルに掲げ、事業内容や利用までの流れ、利用料金、施設での生活など詳細に記載している。また、ホームページには、東社協が制作した軽費老人ホームの案内動画のリンクを貼り、軽費老人ホームの理解及び認知度の向上にも努めている。
行政や関係機関へ、地域の連絡会・部会等を通じて情報提供を行なっている
事業所は毎月、都と市に「施設入退所異動連絡票」を提出している。また、市内の関係機関が集まる事業者連絡会や部会等への参加時にも積極的に情報提供をするほか、近隣の施設にも「サンホーム便り」を届けるなどして情報の発信に努めている。サンホーム便りはA4版フルカラーで、題字は利用者によって書かれ、写真も豊富に掲載されており、事業所での日々の様子がわかりやすいものとなっている。例年、年に3回発行しているが、今年は猛暑であったため、号外で「熱中症予防」に関する特別号を発行し、地域に熱中症の注意喚起も併せて行なった。
利用や見学の希望については、個別の状況に応じて、丁寧に対応している
電話での問い合わせや見学希望については、生活相談員が対応している。見学については基本的に、利用希望者の他、家族・保証人等の同行での見学をお願いしている。見学は、事前に日時調整を行ない、個別の状況に応じて対応している。希望者には資料を郵送している。問い合わせは家族やケアマネジャーからの他、以前、事業所を利用していた方の知人や関係者などからの口コミを聞いての問い合わせも見受けられる。事業所の説明を受けながらの見学後、入居希望者は、入居申込書提出、入居前に面接が行なわれる流れとなっている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
サービスの開始にあたり、事業所が定める書式に沿って詳細に説明して同意を得ている
入居契約時に、利用契約書、重要事項説明書で、事業内容やサービスの提供等を詳細に説明し署名・捺印による同意を得ている。更に、「生活のしおり」を用い、食事や外出・外泊、面会、掃除、洗濯、入浴、金銭管理、ごみ処理、保健・衛生、防災管理、共有部分、退去等について詳細に説明している。また、都が定める「軽費老人ホーム運営費補助要綱」の基準に従って、収入を確認して利用料表を用いて説明する他、個室での電気・水道料金は別途の請求になることについても、個別に説明して利用者と保証人(2名)より署名・捺印で同意を得ている。
入居時、事業所での生活の説明や、声掛け等、不安を軽減するような配慮をしている
利用開始直後には、利用者の不安が軽減されるよう、「生活のしおり」に沿って事業所内の生活に関する説明をしたり、介護職員が、「困ったことはありませんか」などの声掛けを行ない話しやすい雰囲気づくりに注力している。また、利用者の支援に必要な情報については、把握する必要性を事前に説明したうえで、家庭環境や身体状況、生活習慣等を聞き取り、ケース記録に利用者情報として記載して、入所後の生活支援に反映している。日々の様子を見守りながら、やりとり等を処遇日誌にも記録し、事業所での生活に馴染むことができるよう支援に努めている。
入居前の生活をできるだけ継続できるよう、利用者本位の視点で支援をしている
入居前の生活をできるだけ続けていけるよう、入居時には必ず本人の趣味嗜好などを含めてヒアリングを行ない、意向に沿いながら事業所内でのサークル活動などに参加ができるよう配慮している。また、個々の家庭環境にも配慮しながら、保証人協会と連携するなどして、身寄りがない方の入居受け入れも昨年度行なっている。自主、自立の施設ではあるが、年齢を重ねる中で、要介護状態になる等状況が変化した場合でも、できる限りの支援を行なっており、介護が必要な際は、要介護認定を受け、介護サービスを利用しながら生活をすることができる。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
入居時には1か月以内にアセスメントが行なわれ、以後1年ごとに見直しがされている
利用者の状況はアセスメントシートに、身体機能や生活状況、認知・精神面、社会・自立性、特記事項として相談の内容等を記録し、医療アセスメントとして、現在の病気、病歴、禁食、健康面等を確認している。更には、栄養アセスメントとして、食事の摂取状況、間食・嗜好品、利用者・家族等の意向等を記録している。個別介護予防プランは、入居1か月以内に利用者本人の意向も確認しながら作成している。介護予防プランとアセスメントの見直しは計画毎に期間を決めて実施し、万一利用者に急な状況の変化があった際は、変化に応じて見直しをしている。
利用者の希望を尊重して、個別の介護予防プランを作成し、生活目標を定めている
介護予防計画書作成にあたり、利用者本人にその希望を聞き取りアセスメントを行なっている。その際、「今できていること」「できそうなこと」など、利用者が主体的に挙げた生活目標を尊重したプランを作成できるよう心がけている。作成した「介護予防計画書」は利用者に説明して同意を得ている。また、それに基づいたケアを提供して、介護予防プラン支援報告書で、達成状況の確認を行ない計画書の見直しに反映している。更に、計画を緊急に変更する場合には、随時「接遇会議」や「介護予防プラン会議」を開催して見直しを図っている。
個々の利用者の状況や情報の記載を職員全体で把握し、支援する体制がある
朝の連絡会での利用者情報の共有の他、支援ソフトで共有する体制ができている。介護、看護職員だけでなく、どの職員に対しても利用者本人からの訴えや相談はあることを前提に、日々の処遇記録は、生活相談員、看護職員、介護職員、栄養士、事務員、宿直者が各々パソコンに入力して、利用者個人のケース記録に連動するようになっている。処遇日誌の個別事項として、例えば、食事をしに食堂へ来なかった時の職員の支援内容や、その時の利用者からの返答なども記載されており、職員全体で個々の利用者の状況を把握し、支援する体制がとられている。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画を利用者にわかりやすく説明し、同意を得ている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別支援計画に基づいて自立生活が営めるよう支援している
- 個別支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者の特性に応じて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 利用者一人ひとりがその人らしく生活できるよう支援を行っている
- 利用者の支援は関係職員が連携をとって行っている
【講評】
「介護予防プラン」に基づき一人ひとりの状況に合わせた支援が提供されている
「介護予防プラン」は、新入居者は1か月以内、利用者の状況変化に関しては随時再作成を行なっている。プランは利用者との面談を経て専門職が出席する介護予防プラン会議で情報交換の上作成される。プラン内容は実現できることを継続する視点で作成されている。Aさんは「長く健康に生活すること」を望み、目標を「歩いて体力維持」としている。支援内容は「体操への参加・散歩」等々であり、働きかけ等の支援が展開されている。個別介護予防プラン支援報告書は担当職員と利用者が話し合い、目標に対して達成状況を確認し今後の方針に繋げている。
一人ひとりの状況に合わせ支援のあり方を考えその人らしく生活できるよう支援している
事業所では基本方針として「一人ひとりの状況に合わせた支援のあり方を共に考え提供する」を掲げている。入浴を拒否する利用者には会話しながら入浴に気持ちが向くよう働きかけ、無断で外出してしまう利用者には「お茶が出てますよ」と気持ちを向けるように働きかける等の工夫を行なっている。また事業所の近くに暮らしていた利用者には、過去から行なってきた散歩が継続できるように「どういうところを歩いたのか教えてください」とモチベーションが上がる問いかけを工夫している。一人ひとりに寄り添い、その人らしく生活できるよう支援している。
自立施設であるからこそ利用者の細かな変化も見逃さない様、連携することが重要である
朝の連絡会において連絡簿等を用いて、利用者の心身や生活状況等の情報、またその日の予定等について周知している。申し送りの内容には具体的な利用者の睡眠状況や、食事時の服薬忘れ、時には利用者からの指摘等も含まれている。訪問調査の折、「連携」の重要性について聞いた。例えば、以前は外出の際に必ず職員に伝えていた利用者が、最近は無断で外出するようになった、といった事例がある。自立施設だからこそ利用者の些細な心身面での状態変化を職員間で共有し合い、変化を見逃さない様、職員連携に努めている、という内容が語られた。
2.食事は、利用者の状態や要望を反映したサービスを行っている
- 利用者の状態に応じた食事提供や支援(見守り・声かけを含む)を行っている
- 利用者の状態や嗜好に応じて献立を工夫している
- 利用者が選択できる食事を提供している
- 食事時間は利用者の希望に応じて、一定の時間内で延長やずらすことができる
- 食事を楽しむ工夫をしている
【講評】
三度の食事が安全で楽しみの時間となるように提供され、必要な支援が行なわれている
事業報告書の「食事提供サービス」の項には「安全に美味しい食事の提供」、「食生活を通して喜びや楽しみを組み込んだ栄養管理が必要」と明記され、利用者にとって三度の食事が安全で楽しみの時間となるよう支援している。配膳時は介護職員等と調理員の二人体制で見守り、サポートを行なっている。職員は利用者の姿勢や足取りの変化、表情や摂取量等から体調変化に気付くことのできる機会となっている。身体状況に応じて医師の診断書にもとづき、アレルギーにも対応している。利用者の体調に合わせた治療食やとろみ、きざみ食等の対応も行なっている。
食事に関する利用者の声を聴き献立に反映、さらに日々選択できる食事が提供されている
利用者が栄養を十分に摂取し健康な日々が過ごせるよう、様々な配慮が行なわれている。利用者の声を聴く機会として食事懇談会がある。また年1回の嗜好調査では味付けや固さ、希望の献立について聞き、さらに栄養士が直接意見を聞く機会を持ち食事に反映している。月1回の選択食があり、カレー選択(甘・辛い・シチュー)、食パンメニュー時はジャムを選ぶことが出来る。主食に関しては毎日3食、硬めご飯・ご飯・粥・食パン等々が準備され、パンや麵の時はご飯を注文することもできる。主食がその時の体調で代えられる等の配慮にも努めている。
十分な栄養摂取への取り組みを行なうと共に食事時間は安否確認の機会ともなっている
外出や通院等により定時に食事摂取が難しい場合には、衛生管理上、食事開始から1時間以内であれば取り置きを行なう等希望に応えている。食事は温冷配膳車で冷たいもの10度以下、温かいもの65度以上で保温し適温での提供に努めている。食堂の壁に氏名欄があり、外出等欠食の場合は緑色のマグネットをつけることになっている。マグネットの使用もなく食堂に姿が見えない場合はナースコールや訪室で、声掛けを行なう安否確認の機会ともなっている。様々な取り組みを通して栄養を摂取し、安否確認の機会ともなり、健康を願う実践が展開されている。
3.入浴の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態や希望に応じた入浴方法や支援(見守り・声かけを含む)を行っている
- 入浴で直接介助が必要になった利用者には訪問介護員等の援助が受けられるよう支援の体制を整えている
- 入浴できる曜日や時間など利用者にわかりやすいように明示している
- 浴室や脱衣室は清潔で、快適な状態にしている
【講評】
利用者の健康維持のため、気持ちよく安全で快適な入浴に向けて細かな配慮をしている
入浴には清潔・新陳代謝の促進・眠りの質の向上・リラックス効果等があり、気持ちよく入浴し健康を維持できるよう配慮している。入浴時間は「生活のしおり」に明記されるとともに浴室や掲示板にも明示されている。季節に応じた湯温設定を行ない、夏場は早朝にシャワー浴を利用することが出来る。例年は「海の日から敬老の日まで」となっているが、今年は特に暑い日が続いたことから利用者からの希望もあり、延長期間が設けられた。身体状況に応じて安全な入浴ができるように、シャワーチェアを含めて数個、椅子の種類が準備されている。
訪問介護を利用して安全に入浴できるよう外部支援サービスとの調整を行なっている
本来事業所は自立した高齢者が利用する施設であるが、身体的事情から自立した入浴が困難になり直接的な介助が必要となった場合は、訪問介護等を利用して安全に入浴できるよう支援体制を整えている。通常入浴時間に職員が浴室に立ち入ることはないが、必要な場合は、相談員が利用者や保証人の相談に乗り、職員が必要な支援、見守り入浴を実施している。その上で外部事業者との調整を行ない、外部サービスに繋げている。通常は訪問介護による入浴介護等、個別入浴が必要な場合は、午前11時~12時、午後5時から6時と時間を設定している。
入浴室は丁寧な清掃や定期的な消毒、水質管理等が実施され清潔で快適に保たれている
浴室は清掃パート職員により毎日丁寧な清掃が行なわれ、汚れた時はその都度清掃し、常に清潔が保たれるよう努めている。利用者アンケートには「浴室の鏡がきれい」との声が記入されている。毎日の清掃以外に、委託業者による年1回の天井・壁の高圧洗浄清掃、防カビ処理、シャワーヘッドの消毒を定期的に実施している。また毎日水質管理のチェックを行ない、年に2回大腸菌群及びレジオネラ菌属等の検査を実施している。浴室内及び脱衣所には職員呼出しボタンや電話が設置され、何かあればすぐに連絡を取る事が出来るよう配慮している。
4.利用者が主体的に健康管理や介護予防に取り組むための支援体制を整えている
- 健康管理や介護予防等に関する利用者からの相談に応じる体制を整えている
- 精神的なケアが必要な利用者に対して支援の体制を整えている
- 日常生活上で介護予防につながるような働きかけや工夫をしている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 日頃から医療機関と連携を図り、必要時には措置を講じている
【講評】
利用者が抱える不安を解消し、健康で明るく生活できるよう相談体制を整えている
利用者の中には将来的な不安や健康面での不安を抱える利用者もいる。パンフレットに「健康で明るい豊かな生活への支援」を明記している。加齢による変化等を受容し不安を解消することで、前向きになり楽しみや目標を自ら見出し、自主的な生活が送れるよう相談体制を整えている。介護職員のラウンドにより、会話の中で悩みや相談を引き出せるような体制を取り専門職員に繋げている。随時健康相談に乗ることができる体制下で直接看護職員に相談する利用者もいる。精神的に支援が必要だと感じた職員からの報告を職員間が連携して対応するよう努めている。
利用者の身体的重度化、緊急搬送も増加する中で、医療機関との連携が重要となっている
利用者の疾患の進行・重度化、認知症の進行等、緊急搬送も増加する中で、医療機関との連携が重要となっている。利用者の多くはかかりつけ医がいて、保証人と通院している。身体状況の変化等により通院が難しい場合には月2回来所する嘱託医による診療や定期薬の処方が行なわれ、「かかりつけ医」の移行もすすめられる現状にある。救急搬送等の必要時には看護職員が付き添い、関連医療機関との連携を図っている。入院の際には受け入れ先の病院に分かるような、独自の情報提供書や食事提供書を作成し利用者が安心できるよう努めている。
定期的な健康管理や介護予防につながる活動等健康への支援体制が構築されている
利用者が身体機能の衰えを自覚しそれを踏まえた健康管理が必要になった時でも安心して生活できるよう支援に努めている。利用者の健康管理として年2回の定期健康診断は検診車やかかりつけ医、協力病院との連携の下実施されている。また予防接種、毎月体重測定、血圧測定を実施している。利用者は日頃から職員の支援の下、自らが日々健康管理に努めている。介護予防の一環として身体を動かす活動が多数ある。柔軟性や筋力アップ、脳トレを目標に楽しみながら身体を動かす、はつらつ体操や歩みの会、ゆっくり歩こう会など個々に合わせて実践されている。
5.日常生活では、利用者の状態や意思を反映した支援を行っている(食事・入浴以外)
- 利用者の状態に応じて、身の回りのことができないときには支援する体制がある
- 掃除や更衣など身の回りのことを自分で行うのが難しくなった利用者には外部サービスの利用ができるよう支援の体制を整えている
- 区市町村・福祉事務所等と連絡をとり、必要に応じ利用者への情報提供・手続き等の援助を行っている
- 利用者同士の人間関係を良好に保つ工夫をしている
【講評】
支援の一つに介護職員によるラウンドがあり、利用者への丁寧な声掛けが行なわれている
現在利用者の平均年齢は85.4歳であり、精神面・身体面での支援が必要な利用者が増えている現状がある。事業所の事業計画書の「第1章はじめに」においてサービス提供の考え方として「周囲から何らかの支援により、自分らしい生活を継続していくのであればそれも一つの自立の在り方」と明記している。利用者・家族・職員・関係機関の情報及び接遇会議などで情報を共有し、きめ細かな支援に繋げている。支援の一つに介護職員によるラウンドがあり、身だしなみ・活動への誘い・水分補給等々、利用者一人ひとりに合った丁寧な声掛けが行なわれている。
入居時から外部サービスの利用について周知し、サポートを行なう体制を築いている
事業所のパンフレットには、利用者が健康で明るく、安全で安心した生活が送れるようサービスを提供、と明記している。その上で健康管理や様々な行事、活動が行なわれていること、そして「介護が必要になった場合には、介護保険サービスや社会資源を活用し、ライフステージに合った支援を致します」と明記、入居時に利用契約を交わす際にもその旨説明し捺印を得ている。身の回りのことが難しくなり外部サービスが必要になった場合には、人権に配慮の上、外部事業者と保証人との連絡調整を行ない、介護保険の申請手続きのサポート等を行なっている。
利用者同士の人間関係が円滑で良好に保たれるよう工夫しながらサポートに努めている
共同生活の中で利用者同士の人間関係が円滑で良好に保たれるようサポートに努めている。そのためには利用者と職員の信頼関係、職員の調整能力のスキルアップやコミュニケーション能力の高さが求められている。共同生活には様々なトラブルが発生し、両者の話を聞き解決に向けている。傾聴等の個別な介入の他、レクリエーションや作業等の場において、場がなごみ、楽しい経験となり参加者の関係性が向上するよう支援に努めている。事業所には定例集会や生活向上委員会等々、利用者が集い意見を言える機会も多数あり、関係性向上の一役となっている。
6.利用者の生活が健康で明るくなるよう、施設の生活に工夫をしている
- 日常生活の中で楽しめる機会を設けている
- 施設内で利用者一人ひとりに応じた役割や生きがいを見出せるよう支援している
- 施設での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、原則として自由である
- 利用者が落ち着ける雰囲気づくりをしている
- 食堂やトイレなどの共用スペースは汚れたら随時清掃を行う体制があり、安全性や快適性に留意している
【講評】
通年の季節行事、喫茶やレクリエーション活動等日常生活の中での楽しみが満載である
事業計画書において、日々の生活を明るいものにするためにレクリエーションや行事、旅行などを行なう旨が述べられ、全職員と利用者の力で実践されている。まず沢山の季節行事がある。節分・ひな祭り・端午と続き、行事に合った飾りつけがされ、季節に合った食事が提供されている。通年行事は喫茶、長寿と健康を祝う誕生日祝い等がある。毎月喫茶を開催し、参加者は半数以上であり、美味しい団子やケーキと飲み物が提供される。職員の発案で行うレクリエーションも盛況で、射的やボッチャ、脳トレ等、脳や身体をフルに使う介護予防の取り組みである。
持てる力を活かし、互いに助け合い役割や生きがいをもって生活できるよう支援している
利用者一人ひとりが持てる力を活かし、互いに助け合い生きがいをもって楽しく生活できるよう支援している。装飾物の作成や絵画・写真・書道や音楽サークルでは、展示や発表の場もあり生きがいとなっている。展示会に向けて役割を持ち協力し合い、展示物を完成させている。また「園内清掃」があり8割以上の利用者が参加している。一人ひとりが役割を持ち掃除をする分担箇所を決めて行なっている。一方事業所での生活は、自由であり居室にて健康に影響を及ぼさない範囲で飲酒を楽しむ利用者、居室のベランダで、鉢で花を育て季節を楽しむ利用者もいる。
共有スペースは清潔で安全性・快適性に優れさらに落ち着ける雰囲気作りに努めている
共有スペースが気持ちよく清潔に保たれるよう努めている。利用者調査で「生活スペースは清潔で整理された空間になっているか」との問いに、91%の利用者が「はい」と答え、「清潔で気持ち良い」との声が寄せられている。月1回は利用者と職員が共同で「園内清掃」を行ない意識の高さを窺わせる。廊下は湿度・温度の管理が行き届き、手すりは握っても滑り難い構造で安全性への気遣いがある。またレクリエーションで作成した季節ごとの飾り、夏には花火・秋にはコスモス等々で目を楽しませ、テーブルの回転台は季節ごとに変化するよう工夫している。
7.施設と家族との交流・連携を図っている
- 家族との接し方について本人や家族等の意思を確認している
- 家族が参加できる施設の行事を実施している
- 利用者と家族がゆっくり話せるように配慮している
- 緊急時に家族等と連絡が取れる体制を整えている
- 家族からの相談に対応する体制を整えている
【講評】
家族(保証人)との関係を大切にし広報誌の郵送を行ない家族会や敬老会に招待している
事業所の事業計画書には「利用者の入所理由は様々であるが家族に対する思いを大切にし、交流が深まるように行事への参加・面会を呼び掛けてまいります」と明記している。家族会・敬老会など施設内行事への参加を呼びかけ日程調整を図っている。家族会では新年度、職員紹介と事業計画の説明が行なわれている。今年、新年度に行なう「家族会」はコロナ禍にあり、中止となったが、利用者の長寿と健康を祝う「敬老会」は家族(保証人)を招待しての開催となり、楽しい時間を過ごすことが出来た。また「サンホーム便り」を郵送し利用者の様子を伝えている。
家族(保証人)との面会は自由でありゆっくり落ち着ける場所で話せるよう配慮している
家族(保証人)との連携を大切に利用者との面会は自由であり、居室や相談室、サークル室等、密を避けゆっくり落ち着ける場所で話すことができるよう配慮している。面会時には職員からも利用者の様子を伝え、質問に答え、将来に向けた話し合いも行なっている。近年のコロナ禍にあっても家族(保証人)の面会は十分な感染対策を行ないながら、家族(保証人)人数を限定しての実施を継続してきた。昨年の家族(保証人)の面会状況は全体では59名であった。面会が難しい家族(保証人)には状況に応じて個別に連絡を行なっている。
共に利用者の生活を支えたいという姿勢の下家族(保証人)への依頼内容を説明している
利用者の入居時に重要事項説明書及び契約書の説明の際、家族(保証人)への依頼内容について説明を行なっている。通院時の付き添い・入退院の付き添い・金銭、物品管理・外出支援・面会、家族会への参加等々、多岐に亘る。支援計画への協力や介護保険サービスについても依頼がある。事業所からの家族(保証人)との協働で利用者の生活を支えていきたいとの姿勢が示されている。家族(保証人)からの相談には随時対応し、職員アンケートでは当該項目が100%である。家族(保証人)の高齢化による負担を考慮した連絡体制の確立が課題となっている。
8.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域の情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
- 利用者が職員以外の人と交流できる機会を確保している
- 利用者が地域のさまざまな資源を利用する機会を設けている
【講評】
3階の廊下に「地域への情報」という専用の掲示板があり、地域情報が提供されている
事業所では重点目標の施設ミッションとして、地域に根ざした拠点づくり・利用者が地域に暮らす一員としての生活が継続できるよう支援していくことを掲げている。地域の様々な情報は掲示板または配布を行ない、定例集会でも知らせている。3階に専用の「地域への情報」があり、ふれあいコンサートやボランティア祭り、認知症講座等々の情報が発信されている。事業所以外の人たちと交流する機会がコロナ禍の状況からやっと広がってきた。しかし以前行なわれていた児童や保育園児との交流、他施設との交流は難しく、できるところから展開する予定である。
地域の活動が再開され音楽サークルや作品展示会に向けた作品作り等意欲が高まっている
コロナ禍の状況が変化する中で、地域の活動が再開されている。講師が来所して行なわれるサークル活動の一つに音楽サークルがあり、集い歌うことで人と関り、歌うことの楽しみを見出す活動である。今年他施設や団体が成果を発表し合い、交流の機会となる「ふれあいコンサート」の開催が決まった。利用者は発表会に向けて練習を重ね、サークル以外の利用者も応援に駆けつけることになっている。また相互交流の場として市では「作品展示会」を開催している。事業所においても書道や絵画、壁の装飾品等13点の出品があり、作成意欲がさらに高まっている。
地域における公益的な取組みとして訪問給食サービスの実施や雑学交流会がある
事業所では地域の給食サービスを実施している。利用者に提供する美味しい給食を地域の希望者に配送する事業である。住み慣れた地域で自立生活を継続するためのサポートの一環であり、健康を保持し訪問することで孤立感の解消及び安否の確認を目的としている。今年は希望者が増加している状況である。また雑学交流会があり、地域・利用者間の交流の場、情報発信の基地として雑学講座を行なう企画である。この数年は開催が中止となってきたが、昨年からオンライン企画が始まり、今年も大学で開催する公開講座をオンラインで学ぶ予定である。
【講評】
個人情報保護法に基づき、事業所での個人情報の取り扱いについて説明し同意を得ている
事業所では、入居契約時に重要事項説明書において、個人情報の取り扱いに関しての説明を行ない、個人情報保護規程同意書で利用者及び保証人と署名捺印を交わしている。また、個人情報規程同意書に基づき、プライバシー保護を徹底している。事務所内の掲示物についても、利用者が特定されないようにイニシャル等で掲示する等の配慮を行なっている。更に、基本は同性介護、入浴に際しては個別入浴とし、万一入浴時に体調不良になった際には、すぐ着用できるよう脱衣所にガウンを用意するなど、プライバシー保護や羞恥心に配慮した支援を行なっている。
個人宛文書の取扱いや入室時の声掛け等、利用者のプライバシーに十分な配慮をしている
日々の支援においては、利用者の居室を訪問する際の声かけ、不在等で在室が確認できない場合職員が2名で対応すること(緊急時を除く)、生活相談の個室対応、の3点を生活空間のプライバシー保護の留意点として、事業計画書に明記してプライバシーの保護徹底を図っている。また、個人宛文書の取り扱いについては、利用者の意思で鍵の設置を可能としている個別のポストを廊下に設置しており、事務所で控え簿に記載して、かつ誤配のないようにダブルチェックを行ないながら、各利用者のポストに配達している。居室の鍵は利用者の自己管理としている。
利用者からの声を機会あるごとに聴き、利用者の意向を尊重した支援に努めている
日常の支援にあたり、個人の意思を尊重するために、「定例集会」「生活向上委員会」「食事懇談会」等を設け、全ての利用者の声をいずれかの委員会で聴ける機会を作っている。また、定例集会等の結果やアンケート結果は各階のデイルームに専用のファイルを作成して利用者がいつでも見られるように設置している。さらに、日々の関わりの中でも、利用者の意向を把握し対応するよう努めており、例えば「散歩から帰った後に毎日シャワーが浴びたい」という利用者からの声を受け、今夏、シャワーを利用できる曜日や時間を増やしている。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
法人作成のマニュアルや施設独自のマニュアルを整備して業務の標準化を図っている
法人で作成した高齢支援系マニュアルや事業所独自のマニュアルを整備している。コロナ禍において、コロナ感染症対策業務継続計画(BⅭP)を作成したが、今回の職員調査の自由意見において、職員より「BⅭPを作成していたおかげで集団発生のクラスターは発生せず、自分の中でもその内容を整理できていた」との意見があり、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順が明確にされている様子が伺えた。その他、身体拘束、虐待、事故、防犯、褥瘡対応指針等のマニュアルも各ファイルごとに冊子を作成し、かつ随時見直しに努めている。
サービスの基本事項や手順の見直しには、職員や利用者の意見が反映されている
基本事項や手順等の改定は、職員や利用者の声を反映させながら行なっている。各種マニュアル等の改定についても職員からは「職員会議」「介護職員会議」「接遇会議」等で意見や提案を確認している。また、利用者からは苦情ご意見ファイルや各定例会などで意向を把握して、各種マニュアル等の見直しに反映している。今回の職員調査では「色々な意見や発言ができ、活発な議論になるので良いと思う」「という意見があり、事業所内で議論が活発にされている様子が伺えた。また、サービスの向上や業務改善の意識の項目では89%がそう思うと答えている。
サービスの向上を目指し、職員が研修に参加できる機会を積極的に設けている
事業計画書においても福祉人材の育成と職場環境の整備は目標に掲げられており、職員がそのレベルに合わせた研修に参加し、スキルアップを図っている。研修は、年間を通して身体拘束廃止及び虐待に関する研修、感染症対策、食中毒予防、事故防止対策などの施設内研修の他、東社協のウェブ研修等を実施している。自らが学ぶ姿勢とさらに得たものを発信する姿勢が求められると考え、研修に参加するだけでなく個々が参加した研修を全職員が共有できるよう、研修報告会にてフィードバックして、知識や情報の習得に努め、学ぶ機会を積極的に設けている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
このセクションは事業者によって更新される情報です。
評価情報
【評価機関名】
【評価実施期間】
2023年5月17日~2023年12月18日
評価結果のダウンロード
本ページの内容をPDFファイル形式でダウンロードできます。
【講評】
事業所の理念やビジョン等は、事業計画会議や人事考課面談等を通じて周知している
事業所が目指している理念、基本方針等について職員の理解が深まるように、毎年事業計画書を配布し、周知をしている。計画では、法人の憲章(同援憲章)、基本理念・方針、4つの基本姿勢を冒頭に、法人高齢者支援系施設グループ方針・目標、事業所の基本理念・方針を明示している。職員には、事業計画会議での説明、職員との人事考課の面談時に理解を求めている。また、利用者や家族に対しては、ホームページで公表するほか、通常は家族会で説明するが、コロナ禍もあったため、9月の敬老会の場で計画について話し、事業計画書も配付している。
経営層は、自らの役割と責任を職務分担表や職員構成図等で分かりやすく明示している
経営層は、基本方針等の実現に向けて、自らの役割と責任を職務分担表で明示している。職務分担は、事業計画書に職員構成図、業務分掌、年間職員業務分担、通年担当業務、行事担当表、定例会議、定例委員会が記載され、担当者や開催時期、検討内容、開催時期が明文化されている。また、取り組むべき方向性についても、事業計画会議、職員会議等によって伝達され、職員個々の取り組み内容が明快なものとなっている。事業計画会議等は会議録として記録している。こうした一連の流れにより、経営層はリーダーシップを発揮し、事業所を牽引している。
軽費老人ホームの制度や存在意義を再認識し、実践力を高めることを課題としている
事業所における重要案件の検討や決定の手続きについては、企画運営会議で検討し、職員会議で決定することをルール化している。決定の内容と決定の経緯は、職員会議や臨時会議でその都度報告し、議事録を作成の上、欠席者には確認の捺印を得ている。急ぎの案件は、朝の連絡会で周知している。また、利用者や家族に対しては、定例集会や事業説明会で報告するほか、個別対応にも努めている。なお、園長は、施設の目指す理念、福祉の動向、軽費老人ホームの制度や存在意義を再認識し、職員個々の実践力を高めることを課題として挙げている。