評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)契約施設として「人が人であり続けられるためのサービスとは何か」に視点を置いて、ご家族と一体となり近代的な選ばれる施設作りを目指します。
2)まずは職員自身の体調管理を基本とし、手洗い・うがいなどの感染症対策をしてお客様に接する。
3)危機管理・リスク管理体制の強化(感染症・自然災害・事故発生等)
4)ご利用者様とご家族様に対し、安心と信頼が得られるよう連携の強化と顧客満足の充実を図る。
5)チームワーク・情報の共有・人材育成を念頭に、報告・連絡・相談を決して怠らない。
職員に求めている人材像や役割
・自分の仕事に誇りと責任を持ち笑顔で行動する
・ご利用者様の生命・財産を守る
・本人・家族・施設の責任を自覚して業務を整理する
・プロとしての自覚を持ち実行をする
・サービスマナーを守る
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・自分の仕事に誇りと責任を持ち笑顔で行動する
・ご利用者様の生命・財産を守る
・本人・家族・施設の責任を自覚して業務を整理する
・プロとしての自覚を持ち実行をする
・サービスマナーを守る
全体の評価講評
特によいと思う点
入所前の見学や問い合わせの段階から丁寧な対応を行い、利用希望者の不安の解消や相談相手として交流をするよう努め、入所の段階で一定の安心感や信頼感を持って入所してもらえるようにしている。また、入所直後2週間前後を目途に暫定ケアプランを立てながらその間は個室で過ごしてもらい、職員による見守りやコミュニケーションを多くとりながら施設の生活に緩やかに慣れてもらえるようにしている。
看護師を中心に日々の健康管理・相談対応を実施し、状態観察や生活状況の詳細な把握と密な情報交換により、主治医や外部医療機関と連携しながら総合的な健康観察支援を提供している。昨年度より新型コロナウイルス感染症防止対策を徹底し、利用者の身体状況の細やかな健康支援・観察、看護師による随時の情報提供や消毒方法等の感染症対策研修の実施、利用開始して間もない場合や通院・退院後、発熱等の利用者状況に応じて一定期間の観察用スペースを設ける等の環境整備に努めており、利用者の安全・健康の確保に向け職員が連携し取り組んでいる。
人事考課制度で個々の希望も把握しつつ各職種に応じた育成計画を策定している。施設内研修や勉強会のほか、東京都や東社協の研修を受講できるようにしている。全体のレベルアップを図るべく各種資格取得を奨励している。また、身近な先輩が後輩の能力や技術レベルにあったアドバイスなどをしながら、相互の人間関係構築と能力向上を図っている。職員育成の基本をOJT(現場での実務を通じた研修)としている。身近な先輩からのアドバイスやコミュニケーションを通して情報や気付きを早期にキャッチできるとともに成長が期待できる仕組みとなっている
さらなる改善が望まれる点
広報・ホームページ編集委員会を中心に広く家族や地域社会に他紙への情報開示を行い、参画している西多摩特養ガイドにおいても情報更新に努めている。感染症予防対策に邁進している状況に理解を求める有効な手段として、よりタイムリーで対象者に必要な情報を届けられるように、長期的な企画や更新手順の見直しを図っていただきたい。
例年、季節折々の行事や活動、イベント、クラブ活動、地域交流など幅広く実施し、長年に渡り活動している多くの講師およびボランティアの参加がある。昨年度より新型コロナウイルス感染症防止対策として行事・活動や地域交流・ボランティア参加の中止や縮小せざる得ない状況の中、開催形態・手段・安全面に十分な配慮や工夫を凝らしながらの実施に努めた。今後も感染予防を図りながら、活動内容の検討や工夫、新たな活動の創出等を進める意向であり、利用者の意向・希望を反映させ、生活の中の楽しみや生きがいにつながる支援の取り組みが期待される。
新たな中・長期計画の策定を予定していたが、コロナ渦となり見直しを要し、現在は策定には至っていない。新たな中・長期計画が策定できていないが、コロナ渦の状況に鑑み現在の状況に合わせた単年度計画を策定している。先の見えない状況が続いている中、感染症対策に努めつつ随時計画を見直しながら慎重に進めている。コロナ渦のため滞っている中・長期計画の策定については今後の検討課題としている。
事業者が特に力を入れている取り組み
入所希望の意思表示があった場合には、その後の待機期間に生活相談員より近況や困りごとの有無など、随時電話をかけて入所前からの信頼関係の構築を目指している。サービス開始にあたっては、1~2週間はアセスメント期間として暫定ケアプランを立て、入所直後は2週間前後にわたって個室で過ごしてもらい、職員による見守りやコミュニケーションを多くとりながら施設の生活に緩やかに慣れてもらえるようにしている。長期加療による退所の場合は、優先的な再入所の案内も行い、本人同意の下で移動先へ利用者の情報提供を行っている。
利用者対応において利用者個々の状況や思いを受容しながら援助し、常に個人として尊重することを重視している。専門性を持ちながらも柔軟で温かみのある対応に心がけており、密にコミュニケーションを図りながら利用者意向を把握し、利用者個々の気持ちを尊重した細やかな援助を行っている。また、昨年度より新型コロナウイルス感染症防止対策として職員が常時マスク着用となっている状況を鑑みて、認知症対応として職員がマスクをした状況であっても、利用者が安心できて、かつ伝わりやすいコミュニケーション手法を検討して実践している。
例年、季節行事や各種活動やイベント、クラブ活動等を幅広く多様に実施しているが、昨年度より新型コロナウイルス感染症防止対策として行事・活動の中止や縮小せざる得ない状況がある。その中でフロアを分けたり、少人数や個別対応にするなど、開催形態・手段・安全面に十分な配慮や工夫を凝らしながら、利用者が生活の中の喜びや生きがい、メリハリを感じられるよう余暇活動の提供に努めている。創意工夫やチームワークの下、感染症予防に十分配慮しながら行事・活動の継続に取り組んでいる。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用者調査は感染症流行を考慮して、予め事業所と協議の上でオンラインにより実施した。その結果、9名から有効回答を得ることができた。
- 調査方法:聞き取り方式
職員の協力を得ながらオンラインによりお話しをうかがった。 - 有効回答者数/利用者総数:9/73(回答率 12.3% )
聞き取り調査は、9名の利用者より回答を得ることができた。一部「無回答」の割合が高い項目もあるが、多くの設問で8割近い方が「はい」と回答し、高い満足度を示している。
施設に対する総合的な感想では、「大変満足」が1名、「満足」が7名で、「どちらともいえない」がゼロ、「不満」が1名、「大変不満」がゼロであった。
自由意見では、「ここはいいですよ。特に困ったこともないですし今のままで満足しています」、「本当にコスモホームはいいところです。体も元気になったし。ここに来れて良かったです」等のコメントがあった。
アンケート結果
1.食事の献立や食事介助など食事に満足しているか
1名を除き、全ての回答者が「はい」としている。「おいしいですよ。麺類が好きだから出ると嬉しい」、「いいものが出てるから、嬉しい」等のコメントがあった。
2.日常生活で必要な介助を受けているか
1名を除き、全ての回答者が「はい」としている。「良くやってくれている。遠慮してない」、「何でもしっかりやってくれて、ありがたい」等のコメントがあった。
3.施設の生活はくつろげるか
多くの回答者が「はい」としている。「特に何って参加してないけどね。テレビは見てます」、「外の散歩もここはいいよね。また外出ができるようになるといいですね」等のコメントがあった。
4.職員は日常的に、健康状態を気にかけているか
多くの回答者が「はい」としている。「看護師さんが皆それぞれに気遣いしてくれて良くしてくれる」、「よく面倒を見てくれます」等のコメントがあった。
5.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
1名を除き、全ての回答者が「はい」としている。「ちゃんとしてくれてます」等のコメントがあった。
6.職員の接遇・態度は適切か
全員の回答者が「はい」としている。「みんなとっても優しい。気遣いしてくれてありがたい」、「優しいし、良くしてくれてます」等のコメントがあった。
7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
多くの回答者が「はい」としている。「良くしてくれてます。体調悪いことわかってくれてる」等のコメントがあった。
8.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
具体的なコメントは挙げられていない。
9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「職員さんも看護師さんもリハビリの先生も栄養士さんも、みな本当に良くしてくれて大変にありがたく思ってる」、「良くしてくれてるんだけどね。みんな忙しくて話す時間があまりとれない」等のコメントがあった。
10.利用者のプライバシーは守られているか
1名を除き、全ての回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。
11.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
「ちゃんと話をしてくれて自分も話ができている」等のコメントがあった。
12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
設問に対する理解が難しく、「無回答・非該当」の割合が多かった。具体的なコメントは挙げられていない。
13.利用者の不満や要望は対応されているか
多くの回答者が「はい」としている。「困っていることとかすぐに対応してくれて、本当にありがたいと思う」、「あまり要望はないですが、言えます」、「そういうの言うのは遠慮しちゃう。忙しそうだから話しかけづらい時があります」等のコメントがあった。
14.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
設問に対する理解が難しく、「無回答・非該当」の割合が多かった。具体的なコメントは挙げられていない。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
利用者および家族に向けた様々なアンケートによる調査を実施している
年1回、生活に関するアンケートを実施して事業計画書に反映することで、検証と必要に応じた改善を進めている。利用者の意向把握としてサービス向上委員会やケアカンファレンスなどの記録で利用者の意向を把握している。第三者評価の利用者調査の結果を分析しサービス全般に対する自己評価を実施して、利用者の意向に沿ったより良いサービスの提供に取り組んでいる。また、アンケート等で把握した苦情・意見・要望などを、苦情解決第三者委員に報告する機会を設けている。
地域の方にアンケート協力をしてもらい、地域の福祉ニーズの収集に努めている
職員会や各種会議、人事考課などの定期的な面接以外にも日頃から意向の把握に努め、必要なものは会議などで随時検討している。地域の方にアンケート協力をしてもらい、地域の福祉ニーズの収集に努めている。市の社会福祉協議会・都や業界団体からの各種資料や研修、また、インターネットを活用し情報の収集に取り組んでいる。介護最新情報や福祉新聞、都や東京社会福祉協議会の研修に参加して情報を収集し、課題やニーズを把握している。毎月の月次報告にて経営状況を確認し、役職者会議にて稼働率や経営状況を報告している。
事業計画とともに研修・勉強会・会議議題の内容・担当者・スケジュールを設定している
基本理念の実現に向けた中長期ビジョンと収支計画、人員計画とその計画の基礎となる考え方を策定して明示していた。新たな中・長期計画の策定を予定していたが、コロナ渦となり見直しを要し、現在は策定には至っていない状況となっている。単年度の事業計画は当年度の収支状況や現状の課題解決も含めて次年度の事業計画策定方針に則り策定している。各係で検討した活動方針やスケジュールを総合して単年度の事業計画および収支計画を策定し、その計画に沿って業務を遂行している。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
守るべき法・規範・倫理などを就業規則・職員倫理規程・倫理綱領に明示している
守るべき法・規範・倫理などを就業規則・職員倫理規程・倫理綱領に明示し、施設内の見やすいところに掲示している。新任職員研修時においてもマナーの教育を徹底している。フォローアップ研修の実施や研修記録などの整備を実施して、徹底を図っている。また危機管理委員会内に虐待防止担当を設置している。虐待防止の研修を実施している。虐待と捉えられる言動・行動とならないよう職員に呼びかけるとともに日頃のケア時に不明の怪我や酷く落ち込んでいるなどの利用者の変化に留意している。
アンケートを実施して苦情・意見・要望の検証を行うことでサービスの向上に努めている
苦情解決制度および苦情解決第三者委員について契約時に契約書および重要事項説明書に沿って説明している。苦情解決制度の利用、苦情解決第三者委員に関するポスターを施設内の目に付く場所へ掲示している。危機管理委員会内に苦情・相談担当を設置している。受付に面会者意見箱や各階に投書箱を設置して、毎月1回検討委員会を開催し、意見や苦情があった場合に改善・解決に向けた検討をしている。また、アンケートトや日頃の会話から受けた内容を共有して苦情となる前に対応するよう心がけている。
外部機関を有効に活用した情報発信を行っている
ホームページ、広報誌 東京都の介護サービス情報の公表、西多摩特養ガイドへの参画、福祉サービス第三者評価の計画的な受審と評価結果の公表などのほか、近隣の金融機関や関連事業所へパンフレットの配置を依頼するなど外部機関を有効に活用できるよう取り組んでいる。さらに地域の方を招待する行事を行うことで、地域社会への情報発信に取り組んでいる。また、市の介護事業者連絡会や東社協秋川ブロック施設長会、近隣の公立病院の感染症研修などに参加し、情報の収集に取り組んでいる。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
計画は利用者が安全で安心できるサービスを第一に考えて策定している
災害や感染症に関する事業継続計画(BCP)を策定し、リスク対策を講じている。現在は感染症対策を最優先としながらも災害などに対する備えにも継続して取り組んでいる。職員会での周知や各種会議記録の回覧、事業継続計画も含めパソコン内でいつでも確認できるようにしている。また、疾病関係では協力病院との連携を強化している。防災訓練(消防署)や感染症予防(保健所)での連携も良好であり、リスク回避に向けて各担当者を中心に取り組んでいる。
利用者の安全確保を最優先課題として取り組んでいる
利用者の安全に配慮した支援に関しては、ヒヤリハット・事故報告書を回覧して未然の防止に努めている。さらに、ヒヤリハット・事故報告書の分析・検証、再発防止や予防策の検討をリスクマネジメント検討委員会において取り組み、結果を全職員に周知している。また、毎月1回感染症予防や救急救命などの夜間研修を実施していて、利用者の安全確保を最優先課題として取り組んでいる。感染症は感染ルートを分析し、居室の環境整備等を行っている。また感染症マニュアルや感染症の事業継続計画を参照している。
情報の重要性や機密性を重視して、情報管理規程を策定している
情報管理規程を定め、個人情報に関する書類などはどんなに小さな紙でもシュレッダーにかけるように徹底を図っている。情報は施設内ネットワーク(C2サーバー)内でデータ化、整理・保管している。情報の重要性や機密性を重視し、情報管理規程の定めにしたがって、アクセス権限を明確にした運用をしている。アクセス権限は、施設長が管理している。また、個人情報の利用目的を明示した上で必要な範囲の情報を取得し、利用目的を通知または公表してその範囲内での利用をしている。個人情報の取り扱いについては、勉強会を行い、各自再確認をしている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
組織マネジメントと職員育成計画を策定している
新卒者(高卒・専門学校・大学)の採用は、年1回定期的に実施している。ハローワークや求人媒体、人材紹介業者を通じた中途採用もしている。ローテーションにより適材適所の人員配置を心がけている。職能資格等級フレームにより、コース制の選択や非常勤から常勤への変更を積極的に推進している。組織マネジメントと職員育成計画(キャリアパスの全体像)を示し、人事制度全体の根幹としている。人事考課制度において個々の希望も把握しつつ各職種に応じた育成計画を策定している。
個々の気付きやケアの工夫など日頃から話し合う土壌作りができている。
施設内研修や勉強会のほか、東京都や東社協の研修を受講できるようにしている。全体のレベルアップを図るべく各種資格取得を奨励している。また、身近な先輩が後輩の能力や技術レベルにあったアドバイスなどをしながら、相互の人間関係構築と能力向上を図っている。職員育成の基本をOJT(現場での実務を通じた研修)としている。身近な先輩からのアドバイスやコミュニケーションを通して情報や気付きを早期にキャッチできるとともに成長が期待できる仕組みとなっている。個々の気づきやケアの工夫など日頃から話し合う土壌作りができている。
職員が話し合い目標達成や課題解決に向けて物事に取り組むようにしている
職員の気付きや工夫も含め情報の共有ができるように、定期の役職者会議やパソコンを利用して情報の共有や意見交換を行っている。各係の職員が協働して話し合いを進め、目標達成や課題解決に向けて物事に取り組むようにしている。また、定期的なストレスチェックや日々の健康チェックを実施している。非常勤も含む全職員がステップアップできるよう、コース制の導入や非常勤の賃金支給基準と人事考課をセットにして改定している。有給休暇の消化やリフレッシュを目的に互助会にて海外旅行などを実施して、福利厚生の充実に努めている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
利用者に安全・健康に安心した生活を継続してもらえるように、感染症予防と災害に対する強化を第一に目標設定をしている。
危機管理委員会と役職者会議を開催し、感染症の動向の情報交換とともに施設での感染対策方法の見直しを実施した。当施設は全室多床室であり、居室出入り口はドアがないため、4つの居室に新たにドアを設置した。新規利用者や病院から退院してきた利用者、通院後の利用者、発熱した利用者を対象に新型コロナウイルスの感染の心配はないか十分に経過を観察して、本人や他の利用者、家族、職員も相互に安心して過ごせるよう感染対策の徹底に取り組んだ。面会も期間を定めて停止している。そのため少しでも利用者と家族が交流できるように、電話や通信物、ビデオ通話などを利用している。
その他、マスク・プラスチックグローブ・消毒薬等の備品の確保に努めている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
新型コロナウイルスに関する情報を精査して予防対策を講じたことでしっかりと予防することができている。発症事例は1件あり、保健所と感染管理看護師の指導による対応で経過を見たが拡大することなく収束させることができた。その後、利用者・職員ともに新型コロナウイルス感染症だけではなく、他の感染症の発症もなく経過している。
また、災害の備えにも不足なく目標は達成できている。利用者・家族・職員のストレス解消と予防対策の質が低下しないよう目標設定をして継続した取り組みにしている。事業継続計画(BCP)に基づいた訓練の実施を充実させることの必要性を認識している。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
前々年度は大雨の自然災害が近隣施設では大きな被害を被り、当施設でも多大ではなく済んだものの被害が生じた。自然災害への備えもいつ起こるかわからないため、継続的な目標としている。
危機管理委員会を筆頭にして、災害が起きたことを想定した訓練を実施している。非常用食品や防災用具の確保、点検の実施をしている。台風や大雪といった気象情報を早めにキャッチして、土嚢の準備や物の飛散防止の徹底を図っている。土砂崩れを想定して1階居室の利用者を上階へ一時避難させたり、大雪に対して除雪機やショベルカーのリース等、備えを万全にしている。
非常食を保管している倉庫までの経路が阻まれてしまうことも想定して、非常食の他にカップ麺等の間に合わせ食も備えた。大雪で通勤に影響が生じることが予測された際には、職員が前日に施設に宿泊できるようにしている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
日頃の訓練や呼びかけ、過去の大雨や大雪時の経験を生かして、早めに打ち合わせて事前の備えを整えることができた。幸いにして大きな影響を及ぼす規模の災害がなかったこともあるが、体制を強化させることができていたと実感できた。
大雨・大雪の他にも地震・火災・テロといった予測しがたい災害に対しての訓練も実施している。感染症予防対策強化と同様に、事業継続計画(BCP)の作成~BCPに基づいた訓練の実施を充実するように内容に反映させた。
サービス分析結果
【講評】
施設の情報はパンフレット・施設ガイド・広報誌・ホームページ等で提供している
利用希望者等はパンフレットや施設ガイド、ホームページ等から施設の情報を得ることができる。広報誌は施設での生活の様子をわかりやすく伝えるために写真を多用している。ホームページでは施設情報や提供できるサービス内容等のほか、動画にした施設紹介も掲載している。また、市・区役所の担当課へ施設の資料を提供し、施設の状況を外部に発信している。
印刷物の文字の大きさや内容等、利用希望者の特性に合わせて工夫をしている
パンフレット等の印刷物は、利用希望者の視力・聴力・認知力などに応じて文字の大きさや色などを工夫している。ホームページでは利用者の一日の生活のスケジュールや避難経路、献立、月間予定、行事予定等をイラスト入りで紹介したり、日常活動の風景を掲示して、施設での日々の生活をわかりやすく伝えている。今年度は見学者の施設内部への立ち入りを中止しているところだが、施設内の掲示物は見学者の目にも付きやすい場所を考慮した場所に掲示するようにしている。
問い合わせや見学の対応は、状況や希望に応じた説明を心がけている
問い合わせや見学希望にも丁寧な対応を心がけ、電話によるファーストコンタクトの不安解消に努め、相手の事情に配慮する対応を実施している。施設の案内のみならず、現在の心配や困りごとについて利用希望者・相談者の話をよく聞くことを心がけている。今年度は感染症予防対策のために施設内の見学を断っているが、例年は事前にパンフレット等の資料を提供したり、施設までの道順の案内も含めてきめ細かい対応を行っている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入所前のファーストコンタクトを重視し、利用者の不安解消に努めている
入所希望の意思表示があった場合には、その後の待機期間に生活相談員より近況や困りごとの有無など、随時電話をかけて入所前からの信頼関係の構築を目指している。入所の際には「施設利用のご案内」を用いて、施設の基本理念・施設利用料・サービス内容・基本ルール等をわかりやすく説明し、その他入所契約と同時に重要事項・契約書別紙・財産管理規定・個人情報保護・ターミナルケアについても説明を加え、同意を得るようにしている。特に自己負担金やオプション行事などで費用負担が発生するものについては、繰り返しの説明を心がけている。
緩やかな新生活の開始のために環境を整備して、不安解消やストレス軽減に努めている
サービス開始にあたり事前の入手情報を基に入所から1~2週間はアセスメント期間として、利用者の様子を踏まえた暫定ケアプランを立て、新規入所者の生活パターンを把握し必要な支援を決定している。状況に合わせて環境整備を行いながら、職員間の情報共有を図っている。今年度は感染症予防対策の一環として入所直後は2週間前後にわたって個室で過ごしてもらい、職員による見守りやコミュニケーションを多くとりながら施設の生活に緩やかに慣れてもらえるようにしている。
サービス終了時は、関係者との連携や家族の心情に寄り添った対応を心がけている
長期加療による退所の場合は、再び施設での生活が可能となった場合は優先的に再入所を受け入れる旨を伝えている。また、施設相談窓口の案内や入院先のソーシャルワーカーへの相談にもつなげ、利用者の不安軽減のための支援を行っている。他施設入所の場合も本人同意の上で入所希望施設との引継ぎや情報提供、l必要に応じた事務手続き上の支援、荷物の引き渡しなどをして丁寧な対応をしている。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
介護支援専門員と各部署間の連携で利用者・家族の意向を基にした計画を作成している
施設サービス計画書は、介護支援専門員・介護職・看護職・栄養士・生活相談員・リハビリ・居室担当など各担当者が定められた書式を用いてアセスメントを実施し、利用者個々のニーズや課題を抽出するケアカンファレンスを通して作成している。見直しは定期および体調変化時等の随時で実施している。また、利用者面接や家族からの聞き取りも実施し、両者の希望を把握した上で利用者がその人らしく暮らせることを第一にした計画を目指している。計画内容は利用者・家族に状況に応じて丁寧に説明をして、同意を得るようにしている。
利用者の日常生活や心身の情報は介護ソフトを中心に記録し、共有化を図っている
利用者ごとの個別のファイルを作成し必要な情報の把握と対応の統一化を図っている。利用者の心身状況や生活状況はケース記録や看護記録などで詳細に記録している。所内ネットワークが構築されており、介護ソフトにある支援内容や詳細情報も含めて日々の記録はパソコンで管理し、各部署の担当者が必要時に入力して情報を密に共有している。活動状況や援助内容、施設サービス計画に基づく取り組み等が記録される利用者ごとのケース記録には日々の様子が細やかに記録され、利用者の小さな変化も確実に記録として残し、支援に反映させるようにしている。
情報を共有化するために、朝礼・終礼、連絡帳、ホワイトボードなどを活用している
利用者の最新の状態を把握するために連絡帳やホワイトボード等を用意し、共有すべき情報を都度書き込んだり、確認ができるようにしている。各サービス提供担当者に施設サービス計画書を配布し、いつでも確認できるように管理・保管をしている。記録は介護ソフトに一本化されているため、職員は出勤時に必ず介護ソフト内の情報を確実に確認した上で業務に就くような手順としている。また、毎日の朝礼や終礼の実施により、利用者の状況の変化や業務上の伝達事項などの情報を全職員が共有できるようにしている。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の施設サービス計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.施設サービス計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
- 施設サービス計画に基づいて支援を行っている
- 利用者の意向や状態に応じて、生活の継続性を踏まえた支援を行っている
- 介護支援専門員を中心に、介護、看護、リハビリ、栄養管理等の職員が連携して利用者の支援を行っている
【講評】
利用者・家族の意向を反映させた個別支援と施設サービス計画を連動させている
居室担当制を採り、介護職員が担当する利用者の家族への現状報告まで関わっていくようにし、利用者個々の心身状況に対して深い洞察と利用者や家族の意向を踏まえた細やかな個別支援が施設サービス計画と連動しながら提供されるように努めている。施設サービス計画書は都度参照しやすいようにファイリングして各階のスタッフルームに備え、サービス提供やケース記録を記入する際に常時確認している。計画に基づいた支援の記録はケース記録に記載するとともに、朝礼・終礼時に職員間で情報の共有を図っている。
自立と身体機能の維持を目指し、日常生活の中に様々な活動を盛り込んでいる
利用者の意向を把握するために日常的な会話に加え、利用者・施設長懇談会や少人数の利用者と居室担当職員との茶話会などを実施している。施設サービス計画は、ADL(日常生活動作)状況・心身の状況および利用者・家族の意向を踏まえて作成している。生活歴や特性等も含めて利用者の個々の状況に応じ、生活リズムや対人関係なども配慮した居室設定をしたり、タオルたたみなどの役割分担で利用者のやりがいを想起し、強制に傾かないように留意しながら自立と身体機能の維持に向けて取り組んでいる。
多角的な視点から課題の抽出や対応の検討に取り組み、各部署の職員が連携している
利用者支援に必要な情報は介護ソフトで一括管理している。定期・随時のケアカンファレンス、ミーティング、朝礼・終礼でも利用者個々の状態を把握するように努めている。職員間で申し送り事項や指示内容の理解に差が出ないよう、周知方法のあり方も一定の基準を設けている。各部署が共通認識を持って連携を図る体制を整備し、多角的な視点から課題の抽出や対応の検討に取り組んでいる。
2.食事の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態に応じた食事提供や介助を行っている
- 利用者の栄養状態を把握し、低栄養状態を改善するよう支援を行っている
- 嚥下能力等が低下した利用者に対して、多職種が連携し、経口での食事摂取が継続できるよう支援を行っている
【講評】
利用者の状態・嗜好を詳細に把握し、個々に応じた食事提供と個別支援を実施している
利用者の状態に応じて、主食は普通食・粥食・普通食と粥を合わせたミックス食、副食は普通菜・一口大・刻み・ミキサー食などを提供している。また、咀嚼・嚥下機能の低下があり、ミキサー食を提供している利用者を対象として、「形あるものを食べたい」という意向を汲み、食べやすく見た目も味も良いソフト食の提供に献立・食材に応じて工夫しながら継続して取り組んでいる。アレルギー・薬による禁忌や利用者の嗜好には代替食を提供し、それらの内容は食事箋に記載して多職種間で情報を共有し、利用者の状態に変化があれば速やかに対応している。
専門的な視点で食事状況の観察を行い、一人ひとりに適した食事の提供に努めている
詳細なアセスメントに基づいて管理栄養士が栄養ケア計画を作成・実施し、健康診断時の血液検査の値や体重の増減など定期的に栄養スクリーニングを実施して、利用者ごとに低栄養のリスクの把握と低栄養の予防・改善に努めている。低栄養の利用者には主治医と相談して、高カロリーゼリーおよびドリンクや間食にプリンやヨーグルト等のエネルギーやたんぱく質源となるものを提供して改善に努めている。栄養士と看護職員、機能訓練指導員が日常的に食事介助に入って専門的な視点で食事状況の観察を行い、利用者個々に適した食事の提供に努めている。
歯科医師・看護職・介護職・リハビリワーカー・栄養士による意見交換を実施している
歯科医師や看護職員、介護士、リハビリワーカー、栄養士で定期的に意見交換をしている。咀嚼・嚥下能力の低下予防の取り組みとして、サービススタッフによる食前の嚥下体操を実施しているほか、看護職員・栄養士による口腔マッサージを随時実施している。また、食事に時間を要し途中で疲労感が見られる利用者には、全体量を調整し栄養ゼリーなどを提供することで栄養量が確保できるように努めている。食事形態の変更や水分のトロミ付けを行い、経口での食事摂取の維持と水分の補給に努めている。
3.利用者が食事を楽しむための工夫をしている
- 利用者の嗜好を反映した食事を選択できる機会がある
- 食事時間は利用者の希望に応じて、一定の時間内で延長やずらすことができる
- テーブルや席は、利用者の希望に応じて、一定の範囲内で選択できる
- 配膳は、利用者の着席に合わせて行っている
【講評】
利用者の食の楽しみを重視し、スペシャルランチやケーキバイキング等を取り入れている
栄養士は毎日喫食状況の確認のために食堂に出向き、直接利用者から食事の感想や要望を聞いており、利用者の食事介助にも積極的に関わってコミュニケーションを図っている。また、嗜好調査や利用者懇談会などで利用者の嗜好・意向を把握し、献立に反映させている。昨年度より新型コロナウイルス感染症防止対策として、例年実施している外食の機会やそば打ち実演会等は中止しているが、食事を選べるスペシャルランチ、ケーキバイキング、出前食、季節の食材や行事にちなんだ食材を取り入れた行事食を毎月提供して、食の楽しみの継続に取り組んでいる。
利用者の体調や気分などの個別の状況を考慮した時間帯での食事提供を行っている
食事時間は利用者の体調や気分、通院などの状況を考慮して、衛生面に注意しながら提供時間をずらすなどの対応をしている。食事を延食した場合には、次の食事を希望に合わせてずらして提供している。食事時間を遅らせて提供する場合には、電子レンジで温めて提供している。食事提供はできるだけ適温での提供に努めている。また、食堂内のボードに献立を表記し、食事を楽しみにしてもらえる工夫をしている。
利用者個々の状態やペースに配慮し、快適に食事ができるよう環境整備に努めている
食堂のテーブルや席は、利用者の身体状況・好み・人間関係などに配慮して座席を設定している。たとえば、異性が苦手という方には同性だけのテーブルに案内するなど、利用者の希望に応じたきめ細やかな配慮をしている。食事の配膳に関しては個々の利用者の着席に合わせて手指消毒をし、おしぼり・お茶を出しており、利用者のペースに合わせて行っている。食事時間には音楽を流したり、テーブルに花を飾るなど落ち着いた雰囲気の中で食事ができるようにしている。
4.入浴の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態を把握して、できるだけ自立性の高い入浴形態(個浴、一般浴等)を導入している
- 入浴の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 認知症の利用者に対し、個別の誘導方法を実施している
- 利用者が入浴を楽しめる工夫をしている
【講評】
感染症防止対策をしながら、利用者個々の状態・意向に応じた入浴方法で支援している
一人当たり週2回の入浴は介助浴と機械浴があり、利用者の意向や体力・ADL、また自立性を考慮した上で入浴形態を決定している。入浴前には看護師による健康チェックを実施し、安全な入浴支援に努めている。体調変化等により入浴ができない利用者には清拭や手足浴を行っている。また、皮膚チェックを実施し、乾燥による皮膚疾患やオムツかぶれ、褥瘡予防のために湯上りにオイルを使用し、皮膚トラブルの予防に努めている。昨年度より新型コロナウイルス感染症防止対策として、他フロアの利用者と一緒に入浴しない入浴体制とし、入浴を実施している。
身体状況や認知症などによる利用者の負担感に配慮した入浴の誘導を実施している
歩行が困難な利用者の入浴の誘導は車イスやリクライニング車イスを活用し、入浴前の待ち時間を短縮するよう少人数での誘導をしている。認知症の利用者には、仲の良い利用者と一緒に案内したり、一人を好む方に対しては個別に誘導を行っている。入浴自体を拒まれる利用者に対しては、時間をずらして声かけをするなどの工夫をして入浴を勧めている。また、入浴の際にはプライバシーカーテンの利用や身体の露出を極力控えるようバスタオルで隠し、利用者の羞恥心への配慮を心がけている。
快適にリラックスして入浴できるよう工夫しながら、入浴環境の整備を行っている
浴室の入り口には、温泉マークのついたオリジナルの暖簾をかけて入浴の雰囲気を出している。健康風呂として菖蒲湯やゆず湯を実施して季節を感じてもらう工夫をしている。ゆず湯で使用される柚子は施設の庭で採れたものを使っている。また、浴室ではBGMをかけて、ゆったりとした気持ちで入浴ができるよう配慮している。入浴は身体保清とともに心身ともにリラックスして気持ちよく過ごせる場として、利用者の楽しみとなるよう入浴環境の整備に努めている。
5.排泄の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態に応じ、自然な排泄を促すよう支援を行っている
- 排泄の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 研修等によりオムツ交換、トイレ誘導等の排泄介助方法の向上に取り組んでいる
- トイレ(ポータブルトイレを含む)は衛生面や臭いに配慮し、清潔にしている
【講評】
利用者の意向や身体状況に応じ、負担感にも配慮しながら排泄支援に取り組んでいる
利用者の意向や身体状況をアセスメントしてより自立した排泄方法を検討しており、できる範囲での「おむつ外し」に取り組んでいる。排泄プロジェクトが中心となり、統一したケアにつながるよう、個別の状況に応じた援助方法や使用物品について見直しを実施している。利用者個々の排泄パターンや排泄量を把握して個別に検証し、利用者の負担軽減も考慮しながら、おむつの選択や排泄の支援を行っている。便秘症の方にはオリゴ糖の摂取や水分を多く摂るよう促したり、ヨーグルトなどの補食を勧めるなど、できるだけ自然排便となるよう対応に努めている。
トイレへの誘導や排泄介助の際には、利用者のプライバシーに十分な配慮をしている
トイレへの誘導や排泄介助の際には利用者の羞恥心に配慮した支援を実施しており、本人に聞こえる程度の声の大きさで声かけをしている。排泄時にはプライバシーカーテンを使用するほか、ポータブルトイレを利用する際には専用の目隠しカーテンを用いている。また、職員間での排泄関係の連絡時などにも、排泄の回数や量の確認・記録への表記を番号で記入するなど、プライバシーに配慮した支援を行っている。
トイレは毎日および随時に清掃して、常に清潔な状態を保ち、臭気にも配慮している
トイレはクリーンスタッフが毎日丁寧に清掃をしているほか、定時おむつ交換時にはトイレチェックを行い、汚れを発見した時は随時速やかに清掃をするようにしている。また、消臭剤を適宜設置して衛生的な排泄環境に努めている。トイレ個室のカーテンなどは明るい色で清潔な環境となっている。ポータブルトイレの清掃・消毒も使用後速やかに実施しているほか、定時に確認をして衛生的な排泄環境が確保できるようにしている。また、居室訪問時に臭いなどがある場合には直ちに清掃を行っている。
6.移動の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態や意向に応じ、できるだけ自力で移動できるよう支援を行っている
- ベッド移乗、車イスの操作など移動のための介助が安全に行われている
- 利用者が快適に使用できるよう車イス等の環境整備が行われている
【講評】
利用者の状態や意向に応じた移動方法を選定し、個別支援を多職種間で検討している
利用者の意向や身体状況を把握し、残存機能を活かして生活できるように移動補助具の選定を実施している。車イスを使用している利用者の身体状況は、「車いす使用者スクリーニング用紙」を用いて座位の状態などを確認し、個々の状態に合ったものを使用するようにしている。また、杖や歩行器についても、本人・家族の希望を踏まえ、機能訓練指導員を中心に多職種の職員により検討を重ね、安全で衛生的に使用できるように配慮している。
車イス等の物品は定期および随時に点検を実施し、衛生面の保持と安全を確認している
車イスは利用者が安全かつ快適に使用できるよう、「車イス使用前点検項目」を定め、使用時に職員による安全点検を行っている。車イス個々の側面に確認すべき項目の安全シートを貼っている。毎月1回機能訓練指導員によるチェックも併せて実施し、ブレーキやタイヤの空気圧などに不具合がないかどうかの確認や、利用者ごとの使いやすさのチェックをして記録している。定期的に車イスの洗浄を行い、劣化に伴って随時交換をしている。長期間使用している物品も多く、今後は介護用品の研究を進め、計画的な買い替えや導入を図っていく意向としている。
安全な移乗介助の方法や車イスの操作方法を職員が学ぶ機会を作っている
車イスの使用前点検の実施により、安全に車イスでの移動を行うための工夫を行っている。また、身体状況に応じて少ない負担で安全に移乗動作ができるよう2名対応による移乗動作の支援を実施している。個々の身体状況に応じた移乗介助の方法や車イスの操作方法などについてリハビリ担当者からの指導や研修などを実施して、安全な移動のための介助の実践に努めている。
7.利用者の身体機能など状況に応じた機能訓練等を行っている
- 利用者一人ひとりに応じた機能訓練プログラムを作成し、評価・見直しをしている
- 機能訓練のプログラムに日常生活の場でいかすことができる視点を入れている
- 機能訓練指導員と介護職員等の協力のもと、日常生活の中でも機能訓練を実施している
- 福祉用具は、定期的に使用状況の確認をし、必要に応じて対処をしている
【講評】
機能訓練指導員が個別機能訓練計画を作成し、定期的な評価・見直しを実施している
利用者の意向や身体機能のアセスメントを実施した上で、主治医からの指示書を基に利用者全員を対象に機能訓練指導員が個別の機能訓練計画を作成・実施しており、身体機能の維持・向上につなげている。ケースカンファレンスでは多職種間で訓練計画も含めた個別支援を検討し、利用者に応じた介助や支援の具体的な方法を話し合う。個別機能訓練は利用者に応じて回数を決めて実施し、3ヶ月ごとの評価・見直しをしている。機能訓練の記録はパソコンにて管理しており、他職種の記録と連動させ、利用者の様子の全体像はより把握しやすくなっている。
日常生活の中で利用者の残存能力を活かし身体を動かす機会を設けるよう努めている
個別の機能訓練では、利用者の残存機能を活かした日常生活動作や移動能力の低下防止につながる目標を設定している。個々の状況にあわせてリハビリ室や居室などで訓練を行っている。リハビリ室には平行棒や温熱療法機器などを整備し、機能訓練指導員は介護職員と連携して生活の中でできる運動の助言を行い、利用者の機能維持を図ることができるよう努めている。高齢化や入院等により利用者のADL低下が著しい状況の中で、できるだけ生活の中にリハビリや作業療法的なメニューを取り入れるよう、自然に身体を動かす機会を作るような支援に努めている。
機能訓練指導員等が福祉用具の使用状況を確認し、利用者の状態に合わせて対処している
車イスは利用者の身体状況に合うものを利用できるよう、リクライニングやモジュラー型等のタイプを用意し、クッションやひざ掛けの大きさ・重さも利用者の状況に応じて選定している。車イスや杖など福祉用具は利用者が安全かつ快適に使用できるよう、点検項目を定め、使用前に支援に携わる職員が安全点検を実施している。月初めを移動補助具(車イスや杖等)の点検日とし、機能訓練指導員によるチェックを行っている。点検時に不具合等が見つかった場合には速やかに対処している。福祉用具は状態に応じて計画的な買い替えや導入を図る意向としている。
8.利用者の健康を維持するための支援を行っている
- 利用者の状態に応じた健康管理や支援を行っている
- 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
- 利用者の状態に応じ、口腔ケアを行っている
- 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、看護師や医療機関と速やかに連絡が取れる体制を整えている
- 終末期の対応をすでに行っているか、行うための準備が行われている
【講評】
毎日の状態観察や定期検診、服薬管理、相談対応等により利用者の健康を確保している
看護師を中心として日々の健康管理・相談対応が行われ、週3回内科医による施設内診療、年2回定期健康診断を実施している。日々の状態観察や生活状況の詳細な把握と密な情報交換により、総合的な健康観察支援を提供している。疾病に応じて定期的な検査のほか、病態による主治医制を採り、専門外の疾病は外部医療機関と連携して治療を継続している。服薬管理は看護職員が担当している。利用者ごとの処方薬を1週間分フロア別に配薬し、前日に翌日分を投薬箱に入れ、服薬時にはスタッフ2名による呼名確認をするなど複数のチェック体制を整備している。
口腔内衛生や口腔機能の維持に向けて、利用者個々に応じた口腔ケアに取り組んでいる
利用者の口腔内衛生や口腔機能の維持に向け、個々に応じた口腔ケアを実践している。義歯使用者は夕食後に浸け置き洗浄・消毒をしている。個々の状態の把握に向け口腔機能アセスメントを行い、咀嚼や嚥下機能も含めた機能評価を基に口腔ケアを実施している。施設サービス計画に口腔ケアの欄を設け、歯や義歯、口腔内の状態やケアのポイント、歯科医師の助言など記入している。また、週1回来所している歯科医師の助言も受けながら口腔ケアの勉強会を実施し、利用者個々の口腔内の状態と口腔ケアの重要性を確実に把握した上で適切な支援につなげている。
看護職員や嘱託医と常時連絡が取れる体制を整備し、緊急時には速やかに対応している
利用者の急な体調変化時には、利用者の主治医や協力医療機関が速やかに対応する体制を整備している。夜間帯での急変時は、看護職員が交替で担当制をとり、携帯電話にていつでも対応できるようにしている。緊急時用に利用者個々に「救急情報カード」も作成している。利用者の状態変化時の家族への説明を直接主治医から話してもらうことにより、家族の安心・信頼関係の構築に努めている。
9.利用者が日々快適に暮らせるよう支援を行っている
- 起床後、就寝前に更衣支援を行っている
- 起床後に洗顔や整髪等、利用者が身だしなみを整える際に支援を行っている
- 利用者が安定した睡眠をとることができるよう支援を行っている
【講評】
利用者個々の残存機能を活かしながら身だしなみを整え快適に過ごせるよう支援している
一日の生活リズムを整えるため、起床後に洋服への着替えとモーニングケア(洗顔蒸しタオル・髭剃り・整髪の介助)を実施しており、就寝前は洋服からパジャマへの更衣介助を行っている。更衣や整容の支援は個々の残存機能を活かしながら、自分でできないところを補いながら実施している。ある程度は自分で身だしなみを整えられる方には仕上げの介助を行い、自主性を考慮しながら一日を気持ちよく過ごせるよう支援している。
生活習慣等を考慮した居室設定と安定した睡眠が取れるよう生活環境を整備している
利用者が安定した睡眠をとれるよう居室環境の整備や日中の過ごし方を工夫している。個々の生活リズム・習慣・対人関係・身体状況などを考慮した居室設定を行い、ベッドの部屋の他に畳の部屋も準備している。寝具はやわらかく温かみ味のある色合いのものを選定している。プライバシーカーテンを使用したり部屋の明かりを消して枕灯を点灯するなど、安眠できる空間作りに努めている。認知症による夜間不穏や昼夜逆転などがある方に対しては、日中に活動的なレクリエーションや散歩などを取り入れて、夜間に安定した睡眠がとれるように配慮している。
10.利用者の施設での生活が楽しくなるような取り組みを行っている
- 施設での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている
- 利用者の意向を反映したレクリエーションを実施している
- 認知症の利用者が落ち着いて生活できるような支援を行っている
- 利用者の気持ちに沿った声かけや援助を行っている
【講評】
利用者の個々のペースや生活リズムの把握に努め、落ち着いて過ごせるよう配慮している
施設での生活では利用者の意思を尊重し、主体性を大切にして原則として自由に過ごすことができるように努めている。喫煙や飲酒、間食については、健康上の制限がある場合には主治医と利用者本人と相談の上で量などを決め楽しんでもらえるように配慮している。重度の利用者が増加傾向にある中で利用者の個々のペースや生活リズムの把握に努めて尊重することを重視しており、利用者が落ち着いて安心して過ごせる生活環境の中で、できるだけ自由に過ごせるよう配慮している。
生活の中の生きがいや楽しみとなる、行事・イベントや余暇活動の継続に取り組んでいる
例年、季節行事や風習を取り入れ毎月多彩な企画を立て、ドライブ外出・一泊旅行・散歩・外食・買い物・誕生会・喫茶・出張販売・移動図書・蕎麦打ち実演会や地域交流等も行うほか、華道・書道・音楽等の講師によるクラブ活動も実施している。個々の趣味や能力に合わせ行事、クラブ活動、レクリエーション等に誘っている。昨年度より新型コロナウイルス感染症防止対策として行事・活動の中止や縮小せざる得ない状況があるが、開催形態・手段・安全面に十分な配慮や工夫を凝らし生活の中の生きがいや楽しみとなる行事・活動継続に向け取り組んでいる。
利用者の立場になって考え、気持ちに寄り添った、温かみのある支援が提供されている
利用者に接する姿勢として常識的な枠にはめ込むことはせずに、利用者一人ひとりの状況や思いを受容しながら援助し、利用者の立場に立って考えて常に個人として尊重することを重視している。認知症の方への対応は専門性を持ちながらも、柔軟に利用者の思いに寄り添える温かみのある対応を心がけている。また、認知症のある方が落ちついて生活できるよう、寝具やカーテン等はリラックスできて温かみのある色を選択したり、心が穏やかになるような音楽を流すなど、心身の状態に合わせた住環境の工夫にも努めている。
11.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 定期的な散歩や外食、遠出など外出の機会を設けている
- 利用者が地域の一員として生活できるよう、地域住民が参加できるような行事など、日常的な関わりが持てる機会を設けている
- 地域の情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
【講評】
年間計画を立て、定期的な外出の機会を設けている
年間計画では利用者の地域での生活の活性化を促すよう定期的な外出の機会を設けており、バスハイクやドライブランチなど外出や外食の機会を予定している。例年、利用者の意向や体力なども勘案しながら外出の機会を確保して、外出により生活の幅を広げたり、気分転換を図れるような取り組みを行っている。ただし今年度はこれらの活動のほとんどが感染症予防対策のために中止となっている。外出が思うように実施できない中、代替策として天候や体調を見ながら、園庭散歩を実施している。
利用者が地域の社会資源を活用できるように地域情報を収集し、企画を検討している
例年、行事や利用者・施設長懇談会などを通して地域や社会の動きなどについて利用者に説明している。地域情報の収集に努め、衣類の出張販売・ボランティアの協力による蕎麦打ちなどの施設行事や食事会、花見、買い物デー、レクリエーションの外出行事の企画に反映させている。また、市の図書館の協力により移動図書を設置しており、利用者から好評を得ている。これらの取り組みにより、利用者が地域の社会資源を活用できるよう工夫している。今年度はこれらの活動の殆どが感染症予防対策のために中止となっている。
12.施設と家族との交流・連携を図っている
- 利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている
- 家族や利用者の意向に応じて、家族と職員・利用者が交流できる機会を確保している
- 家族または家族会が施設運営に対し、要望を伝える機会を確保している
【講評】
信頼関係の構築のために日頃より利用者の身体状況や生活の様子を家族に伝えている
家族との関わりを密にしてコミュニケーションを図るように心がけて、日ごろから相談をしやすい雰囲気作りに努めている。基本的に家族連絡の相談窓口は生活相談員となっており、利用者の心身状況に少しでも変化があった場合には速やかに家族に連絡をするほか、面会などで家族が訪れた際にも十分に様子を伝え、信頼関係の構築につなげている。施設サービス計画の見直し時には居室担当者が記載したアセスメント表を同封して、利用者の身体状況や生活の様子などの近況報告をしている。
面会方法を工夫し、可能な限り家族との時間が持てるように努めている
感染症予防対策のため家族との交流行事や直接の面会等が中止、または制限されている。ただし、テレビ電話や窓越し面会など感染症予防対策を取りながら、可能な限り家族との時間が持てるように努めている。面会制限を踏まえ、家族と施設との信頼関係のためによりきめ細かい対応と会話を心がけるようにしている。
【講評】
利用者の同意を得ない個人情報の第三者提供は行わないように規定している
利用者の個人情報は入所契約締結の際に「個人情報の使用に係る同意書」であらかじめ総体的な同意を得ている。また、他施設への移動時など移動先の医療機関や施設へ看護サマリ-や生活状況など情報を提供する場合も、必ず本人の同意を確認してから実施している。第三者提供のみならず、個人情報の利用そのものにも本人の気持ちに配慮するように心がけ、特に広報誌への写真等の掲載にあたっては別途「広報掲載承諾書」を取り交わし、利用者の表情が明るいもの、みだしなみ等が整っているものなどを使用するよう十分な留意を心がけている。
プライバシーや羞恥心に配慮した支援のために職員間の情報共有に取り組んでいる
服務心得・プライバシーマニュアル・接遇事例集等を基に利用者のプライバシーや羞恥心に配慮した利用者本位の支援に努め、特に入職時には利用者のプライバシー配慮を徹底して指導している。個人宛の文書は利用者本人による開封を徹底し、希望があれば家族に転送している。個人所有物は写真による記録やリストを作成し紛失防止に努めている。また、居室への出入りや排泄介助・入浴介助時はプライバシーカーテンやタオルを用いたり、利用者は基本苗字呼びにするなど、サービスマナーを守りながら利用者の気持ちを重視した支援を実践している。
日常的に基本理念等を意識しながら、利用者が快適・安心して生活できるよう努めている
利用者の権利を守り快適に安心して生活してもらえるよう職員がプロ意識を常に持ち支援にあたるよう施設全体で取り組み、職員教育として基本理念の下に服務心得などについて会議などでも研修を行っている。朝礼時に行動指針・基本理念・倫理規定の唱和をしたり、職員の名札の裏にも貼付し、常に高い意識を持てるようにしている。マニュアルの徹底などもしながらプライバシー保護や尊厳の尊重に取り組み、「自分の家族だったら」、「自分が利用者だったら」という気持ちを大事にしながら職員が互いに注意し合える環境作りに努めている。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
各種マニュアル作成し基本事項・手順等を明確にし、随時見直しを実施している
マニュアル類はサービス向上委員会やサービス課会議において家族の希望や職員からの意見、提案を検討し、各種マニュアルに反映させる仕組みを整えている。また職員間で統一した対応を目的に作成したマニュアルは、基本事項・手順について随時確認できるようスタッフルーム内に各部署分を常備している。業務マニュアルはフローチャートを活用して見やすくし、手順書で細かく説明するなど工夫している。内容の見直し・変更・申請については「マニュアルの管理マニュアル」に則って、必要に応じて実施している。
職員の一定水準の確保・向上のために研修・勉強会を実施している
職員が一定レベルの知識やスキルを身に付けることができるようにサービス課会議の中で15分程度の実務研修を取り入れる等、移乗介助・入浴介助・オムツについての知識など介護現場で必要となる知識や技術を再確認して学べる機会を設けている。また、新任研修やフォローアップ研修、外部研修など年間研修に基づいた研修を実施している。キャリア別や感染症・身体拘束・虐待等の防止対策などをテーマ別の研修プログラムを用意し、内部研修や勉強会、オンラインなど様々な研修様式を採用し、知識・技術のレベルを向上を目指している。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
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【講評】
理念を明確に示した事業計画を年度のマニュアルとして利用できるように作成している
定款にて法人の目的、事業計画書にて施設の基本理念を明示し、施設の目指す方向を示している。単年度の事業計画において経営計画・重点目標を定め、各係で役割や実施計画を作成し、事業計画を年度のマニュアルとして職員が利用できるように作成している。家族を招待する行事や家族懇談会などを開催して、基本理念等を説明する機会を設けて理解浸透を図る体制を整えている。利用者および家族との会話をする機会を多く持ち、透明性を図るとともに信頼関係作りを重視している。
経営層の役割や責任、決裁権限などは、組織図などで明示している
施設長を始めとする経営層の役割や責任、決裁権限などは、定款・運営規程・組織図などで明示している。経営層は職員会、各種会議・委員会、プロジェクト、新人職員研修、その他の施設内研修などにおいて、必要に応じて説明する機会を設けて理念や基本的な考え方を職員に伝えている。また、日々の報告・連絡・相談について、チームワークを大切にし早期対応を心がけている。人材確保・育成については、人事考課目標を基に面接を実施して個別指導やアドバイスをして職員の育成と定着に努めている。
各種委員会からの意見・案件を、課長を経て施設長決裁にて決定している
各種委員会からの意見・案件を、課長を経て施設長決裁にて決定している。経営調整会議を月1回開催し、経営状況・サービスなどの問題点を検討している。同会議において各部署の代表により決定事項に対する意見の聴取と説明を実施した上で、職員会において決定事項を説明することで周知を図っている。また、非常勤職員会においても説明と周知徹底を図ることで、理念の共有と職員の一体化を図っている。決定事項は、利用者・施設長懇談会や家族懇談会で説明する仕組みとしている。コスモニュースやホームページ、施設内での掲示などで開示している。