
評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
多目的室での日中活動の場面を観察した。スイッチのボタンを押すと玩具が動く遊びで、ボタンの大きさは各利用者に合わせてあった。Cさんは小さめのボタンで犬のぬいぐるみを動かしていた。職員が他の利用者の対応をし始めた。Cさんがボタンを押すたび、犬は机の上を歩いていく。何度もボタンを押すので、犬は机の端近くまで行き落ちそうだった。職員が後ろを振り返った時それに気づき素早く犬の向きを変えた。Cさんは微笑みながら何事もなかったかのようにスイッチを押し続け、犬は反対方向に歩き出した。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
各病棟から1名ずつ4名の利用者が参加し、病棟の職員がこのレクリエーション活動を担当している。当日は3名が多目的室に参加していた。室内には利用者の気分を盛り上げるような音楽を流していた。レクリエーション用の器具は何種類か用意されており、市販の遊具を職員の手で改造したものであった。
Cさんは白い犬のぬいぐるみを歩かせていた。スイッチを押すたびにぬいぐるみが動くので、Cさんは面白がっているようだ。何度もスイッチを押すので、ぬいぐるみはだんだん机の端の方へ動いていく。Cさんに落下を気にする様子は見られない。職員が振り返った時それに気づき、「おっと!」と言ってすばやく向きを変えた。ぬいぐるみが自分の方に戻ってくるのを見て、Cさんは少し驚いたような様子であったが、やがて嬉しそうな表情を浮かべた。
レクリエーション活動は、今年度の新たな取組みである。レクリエーション器具は利用者が使いやすいように工夫が凝らされ、電池ボックスやスイッチなどが接続されていた。手作りされた器具と利用者が笑顔を浮かべる様子を見て、利用者の生活が豊かなものになるよう職員は熱意を持って工夫を凝らしていると感じた。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
センターでは、利用者が普段一緒に生活している同じ病棟の利用者だけではなく、より多くの人と接する機会を持ち、社会性の拡大に繋がるよう様々なプログラムで支援を行っている。「サークル活動」はその一つで、本館に移転後の日中活動について昨年度検討した新たな取り組みである。サークルは2つあり、1回に4名の利用者が参加するが、病棟の全利用者が順番に参加できるよう年間予定表を作成し活動を行っている。
今回は、「ICT(情報通信技術)サークル」の活動を見学していただいた。利用者Cさんは、スイッチを上手に押すことができ、玩具の動きを楽しんでいた。また、玩具が動いて楽しい・嬉しい気持ちを職員に伝え、共有したいとの思いから、何度もスイッチを押していたようだ。スイッチの操作により、タイムリーに音が鳴る、光が点灯する、玩具が動く必要があるため、利用者の好みに合う玩具を用意することと、利用者が持っている機能を発揮できるスイッチを準備することが、ICTの活動では重要である。玩具やスイッチは、市販品の改造や手作りで対応している。個々の利用者の好みや活用できる機能は様々であるため、タブレット端末の活用も含めて、日々改良しながら活動を行っている。
1.子どもの様子や支援の内容についての十分な説明があるか |
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2.家族への精神的なサポートの取り組みは十分か |
はい 73%
どちらともいえない 15%
無回答・非該当 8%
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3.緊急時の対応体制は信頼できるか |
どちらともいえない:1%
いいえ:3%
無回答・非該当:4%
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4.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
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5.職員の接遇・態度は適切か |
どちらともいえない:3%
いいえ:1%
無回答・非該当:1%
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6.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
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7.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
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8.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか |
どちらともいえない:5%
いいえ:3%
無回答・非該当:1%
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9.子どものプライバシーは守られているか |
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10.個別の計画作成時に、子どもや家族の状況や要望を聞かれているか |
どちらともいえない:5%
いいえ:1%
無回答・非該当:0%
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11.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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12.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 71%
どちらともいえない 7%
無回答・非該当 21%
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13.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 53%
どちらともいえない 12%
無回答・非該当 32%
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