評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1) 精神障害者が地域で安心して暮らしていけること
2) 利用者が、通所してその日を楽しく過ごせること
3) 職員が、日々、利用者と共に有意義な時間を過ごせること
4) 利用者、職員の安全と健康を大切にすること
5) 地域の人々に精神障害者についての理解と協力を広げること
職員に求めている人材像や役割
1) 障害に対する理解と、利用者の尊厳を大切にする心
2) 社会福祉事業に対する専門的理解と、業務遂行における協調性
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
1) 自分の役割に対する責任感
2) 各業務を的確かつ効率的に行うこと
全体の評価講評
特によいと思う点
事業所では、利用者一人ひとりの思いを大切にして支援しており、参加したい活動や仕事なども利用者が自分で選択できるようにしている。利用者ミーティングは月2回実施しており、工賃を決めたり、バザーの参加など、みんなで話し合って決めている。ミーティングに参加できない利用者のため、店の看板を作り直すなど、大事なことを決めるときには、投票箱を置いて何色にするかなど利用者の意見を聞いており、利用者の自主性を大切にして支援している。
クラフト製品の作成は色々な工程があり、全工程を一人でこなすには熟練した技術が必要となる。事業所では、工程を細分化して、大勢の利用者が関われるようにしている。星リース、花結び、アクセサリーなどのクラフト製品作りでは、材料を同じ長さに切る、半分に折る、束ねるなど作業工程を細分化して、作業ごとに写真を入れた手順書を用意しており、利用者の習熟度や特性に合わせて、初めての利用者でも作業に参加できるようにしている。
現在、石けん、クラフト作品の販売を行っており、都庁の自主製品販売所の職員の助言を得ながら季節商品を工夫して作成している。事業所ではさらに製品の販売先を拡大するため、地域のイベント情報を集めたり、区内の会議に参加して製品販売の機会を増やしている。また、インターネットの手作り市のフリーマーケットの情報を得て、利用者と一緒に少し足を延ばして都内のフリーマーケットに年4回ほど参加している。
さらなる改善が望まれる点
利用者の人権尊重、虐待防止などについては、法人の合同職員会議で伝達研修を行い、職員に周知を図っている。しかし、第三者評価の利用者調査では、「職員の接遇・態度は適切か」の項目に「どちらともいえない」との答えもある。虐待防止マニュアルを早期に整備するとともに、虐待の芽チェックシートを活用して自身の言動の振り返りを行うなど、さらに不適切ケアの防止に努めることが今後の重要な課題である。職員への周知を徹底して、利用者との信頼関係をさらに築いていくとよい。
事業所では、今年度は災害対策に取り組んでおり、ヘルメット、食料品、水、簡易トイレ、自家発電機などの防災用品を購入・備蓄している。また、避難訓練についても実施を予定している。法人では、現在事業継続計画を含めた災害対策マニュアルを作成中ではあるが、大災害に備えて、事業所としてはどのように対応するのか、職員の参集体制、優先する活動など、問題点を出し合って、災害時の対応方法を職員および利用者にも周知を図っていくことが必要である。
事業所の情報は、家族会の会報誌「らいず」、パンフレット、ホームページなどで広く地域等に発信している。会報誌は20ページの冊子で月1回発行し、各事業所の勉強会や活動の様子など多くの情報を掲載している。パンフレットはA4版の両面に、法人すべての事業所の所在地・連絡先・アクセス・活動紹介と、法人のこれまでの歩みなど多くの情報を掲載している。しかし、情報が多すぎてわかりにくいので、事業所の活動内容がよくわかるよう独自のパンフレットを作成するとよい。
事業者が特に力を入れている取り組み
事業所開所にあたり、利用者と一緒に立ち上げの会を設け、どのような事業をしたいか話し合い、自主製品の製作の販売を1つの柱とすることとした。現在、手作りせっけんと、クラフト製品づくりをしており、月2回の利用者ミーティングで新規商品の開発を検討している。クラフト製品は、本を参考にバスケットやクリスマスリースなどの製作からはじめ、編み方を工夫したり、季節ごとに色を変えるなどしている。また、利用者のアイデアを取り入れ、リンゴの小物入れ、髪留め、アクセサリーなど、積極的に新規商品の開発に取り組めるよう支援している。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:登録している利用者全員を対象とした。男性9名、女性11名で、平均年齢は42歳であった。
- 調査方法:アンケート方式
調査はアンケート方式で行った。調査票は返信用封筒とともに事業所から配付してもらい、回答は郵送回収により、評価機関が直接回収した。 - 有効回答者数/利用者総数:11/20(回答率 55.0% )
事業所は、最寄りの駅から5分ほどの利便性のよい立地条件にある。ビルの3階が事務所と作業スペースで、クラフト作品や石けんなどの自主製品を作っている。2階が店舗となっており、ゆったりしたスペースに自主製品をきれいに並べて販売している。利用者調査では、全15問中10問に7割以上が「はい」と答えており、そのうち「事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか」、「利用者のプライバシーは守られているか」の2問には9割が「はい」と答えている。利用者同士のトラブルに関する対応については、「はい」の回答が4割にとどまっており、「いさかいを見たことがない」、「非該当」とする回答もあった。総合的な感想では、8割が「大変満足」または「満足」と答えており、利用者の満足度は高い。
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
7割が「はい」と答えた。「助けてくれるけれど、職員の判断や態度に賛成できない時もある」とのコメントがあった。
2.事業所の設備は安心して使えるか
7割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
8割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
6割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
6割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
9割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
19.職員の接遇・態度は適切か
8割が「はい」と答えた。「職員が真摯に対応してくれ、雰囲気がよくて安心して通所している」、「職員の対応が少し硬いように感じる、もう少し自由で応用のきいた対応でよい」とのコメントがあった。
20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
8割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
4割が「はい」、3割が「どちらともいえない」と答えた。「いさかいは自分で消化できる範囲なので職員に相談していない」、「いさかいやいじめを見たことがない」とのコメントがあった。
22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
8割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
23.利用者のプライバシーは守られているか
9割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
7割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
7割が「はい」と答えた。コメントはなかった。
26.利用者の不満や要望は対応されているか
6割が「はい」と答えた。「職員が非常に忙しくしているので、話しづらい面がある」とのコメントがあった。
27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
6割が「はい」と答えた。「職員が第三者につなぐところが少し弱いと感じる」とのコメントがあった。
サービス分析結果
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
契約時には内容を理解してもらえるようゆっくり丁寧に説明している
事業所を利用するにあたり、最初に「試験通所」をしてもらっている。試験通所期間の基本は3日間としているが、希望に合わせて10日間まで延長できる。試験通所終了後も、法人内の別の事業所も体験したいとの希望があれば体験してもらうなど、利用者の希望に柔軟に対応している。利用することになった時は、管理者が契約書や重要事項説明書で利用者本人に契約内容を説明している。その際に疲れてしまう利用者もおり、その場合は2~3回に分けて行うなど、利用者が理解できるようゆっくり丁寧に説明し契約している。
利用回数を週1回から始めるなど利用開始時のストレスが軽減するよう支援している
利用前の試験通所は、事業所の雰囲気や仕事内容を知ってもらい利用開始後の不安を和らげるのに役立っている。弁当の配達は決まった時間に配達しなければならないため、最初は不安に思う利用者が多いので、自主製品作りから始めてもらっている。朝早く起きるのが苦手な場合は午後からのシフトにしたり、長時間では疲れる場合は、短時間の通所から始める利用者もいる。日数も週に1回から始めるなど、利用開始時の不安やストレスが軽減するよう支援している。
サービス終了後もいつでも相談に乗り支援の継続性に配慮している
これまでに5名が利用を終了している。法人内の事業所や区内の他の事業所に移ったり、一般のパートや障害者枠での就労に至った利用者などがいる。別の事業所に移った利用者については、その事業所の職員から移動後の様子を確認している。利用が終了した利用者には、困ったことがあれば相談に乗るので、いつでも電話をしたり来訪してもよいことを伝え、支援の継続性に配慮している。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
利用者と面談し要望を聴きながら個別支援計画を作成している
個別支援計画の作成は、計画作成責任者も兼ねている管理者が行っている。利用開始時には利用者に「利用申込書」を記入してもらっている。申込書の内容は家族構成、受診先、生活歴などで、要望は通所希望理由欄に書いてもらっている。個別支援計画は、上半期と下半期に作成し、6か月に1回見直しをしている。計画作成にあたってのアセスメント表がないので、より丁寧な計画を作成するためにもアセスメント表を利用するとよい。
計画を緊急に変更するしくみを整備するとよい
一人ひとりの記録は、毎日「個別支援記録用紙」に記載し、その日来所した利用者名、プログラム、メンバーの動向、見学者などの事業所全体の記録は「業務日誌」に記載している。個別支援計画は、週に1回常勤3人で行う「マカナ職員会議」で検討し、半年ごとに見直している。緊急の対応については、例えば利用者の体調が悪く弁当配達のシフトに入れなくなった場合は職員が代わりに行くなど、その都度臨機応変に変更している。これまで緊急に計画を変更するような状況には至っていないが、緊急に変更するしくみを整備しておくとよい。
週1回の職員会議や朝の打ち合わせで情報を共有している
マカナ職員会議で、常勤3人が利用者の情報を共有し、「職員用マカナ会議ノート」に会議の内容を記入している。その後、会議に参加していない職員に対しては、ノートを回覧して情報を共有している。9時半から10時頃に朝の打ち合わせがあり、当日の作業内容、職員名、来訪者の予定等を報告している。また、法人全体の事業所職員が集まる「合同職員会議」が週1回火曜日の17時からあり、場所は持ち回りで法人内各事業所の情報交換をしている。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
個別の支援計画等に基づいて支援を行っている
年度初めに作成する個別支援計画に基づいて支援しているかどうか確認している。利用者一人ひとりの日中活動と日常生活でやりたいことの目標ができたかどうか自己評価じてもらい、計画は6か月に1度見直しながら、シフト制の弁当配達は午前の配達か、午後の回収か、週に何回にするかなど、利用者一人ひとりが希望に沿って無理のないよう通所できるようにしている。自主製品づくりやシール張りなどの作業についても現状でよいのか希望はないかなど利用者の意向を聴き取りながら支援している。
利用者一人ひとりへの言葉かけをマカナ会議で検討している
利用者一人ひとりの担当職員は決めていないが、マカナ会議では、一人ひとりの利用者への言葉かけや伝え方について常に検討している。自主製品づくりが得意でない利用者に誰がどのように伝えるか、利用者との距離の取り方や話し方、伝え方などについて話し合っている。利用者と対応するする際には、職員が個人情報の取り扱いなども注意していくことを確認している。
利用者が必要な情報は掲示板で知らせている
利用者が必要な情報については、利用者ミーティングの内容についてマカナ会議で共有して、掲示板にも掲示している。掲示板には前月のミーティングで決まった工賃の他、地域のバザー、お祭りなどのイベント情報を掲示し、地域のイベントへの参加を促している。また、都や区からの情報も同様に周知している。
2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
- 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
- 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っている事業所のみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
マカナの立ち上げ時から利用者の意向を反映させた事業所づくりをすすめている
2017年10月の事業所の立ち上げに向けて、法人の他事業所の利用者に「どのような事業所にしたいか」のアンケートを取った。利用者と一緒に立ち上げの会を作って話しあいを重ね、「作ったものを売る」「思っていることを発信したい」という2つのコンセプトと事業所名も決めた。自主製品作りでは、地域や自然、環境に優しいものを作りたいという利用者の意向から手作り石けんからスタートすることにした。事業所では、利用者らしさが発揮できる場として、新規商品の開発、情報発信活動など拡げている。
動画づくりを通して利用者の思いを表現する場を支援している。
利用者の表現の場として動画づくりをしている。利用者の思いを聴き取り台本を作り、どのような場面にするか、誰がモデルになるかなど、利用者ミーティングで検討して撮影している。編集作業の得意な職員の指導をうけて動画の編集、加工をパソコンで行っている。動画はインターネット上で公開している。動画づくりには、声だけの出演など利用者の希望に応じて様々な役を割り振り、半数以上の利用者が参加している。動画の映りをよくするために撮影用の背景布を購入し、さらによい作品づくりに取り組んでいる。
清掃は職員・利用者の名簿で行い居心地のよい環境を整備している
利用者が清潔で心地良い空間で過ごせるように、掃除は利用者と職員の名簿順で行っている。床やトイレの掃除は週に1回行い、男女別トイレは同性で担当している。事業所は通りに面し窓が大きく採光もよい。換気については職員が随時窓の開閉を行って換気するなど、利用者と職員で居心地のよい環境になるようにしている。
3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
朝の通所時に顔色をみて必要な時には一人ひとり相談にのっている
利用者の健康については、朝通所してきた時のあいさつなどの様子から顔色が悪くないか、元気があるかどうか、その日の体調をチェックしている。様子がおかしい時は面談室に来てもらい、よく眠れているか、食欲はあるか、きちんと服薬できているか、通院ができているかを確認している。必要な時には利用者の同意を得て通院同行して、医師に利用者の体調などを伝えている。
関係機関と連携して利用者への支援につなげている
体調が悪くて休みが長引いた利用者については、本人の承諾を得て家庭訪問している。区の障害福祉課、高齢福祉課、保健所や特定相談支援事業所の相談支援専門員を交えたカンファレンスを行い、連携して支援をしている。退院する利用者についても病院の医療ソーシャルワーカー、生活保護のケースワーカーなどと連絡をとりながら利用者の日常生活の支援につなげている。
昼食時や休憩時の雑談から日常生活の健康管理に気をつけている
職員も一緒に休憩や食事をとりながら雑談をしているので、日頃何を食べているのか、好みは何か休日をどのように過ごしているかを話題にしている。食欲があるかどうかをみながら事業所以外の日常生活の様子に注意を払っている。利用者が息苦しくしていたので通院同行し、重度の糖尿病の持病があることがわかり、その後医療機関と連携して対応することができた事例もあった。利用者の日常生活での様子を知ることで健康管理につなげている。
4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
必ず事前に利用者の承諾を得てから必要な時に家族等との連絡を行っている
契約時に、利用申込書に緊急連絡先を記入してもらっている。緊急連絡先に父母・友人・兄弟などの記載されていない場合に、入院等で緊急な対応が必要な時は、利用者の承諾を得て区の保健師・生活保護のケースワーカー等の支援者に連絡し連携して対応している。
家族等とは利用者の意向に沿って対応している
一人暮らしの利用者は登録19人中15人である。成人になって上京し就学・就職して一人暮らしをしている利用者もあり、病気については家族等に知らせていなかったり、知られたくないことがある。家族等への連絡は利用者の意向に沿って対応している。家族会の会報誌「らいず」には事業所の状況や利用者の様子が掲載されている。事務所には置いてあるので、希望する利用者は自宅に持ち帰り家族に見せることがある。
5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
年間にわたって色々な地域のイベントに参加している
自主製品は区役所内で月1回出張販売の他、教会通り商店街まつり、地域区民センターまつり、大道芸まつりなどの区内の地域会場や、3か月に1回のフリーマーケットで販売している。他に法人では、地域のまつりに綿菓子やポップコーン、お好み焼きなどの模擬店を出店している。その際は、出店を手伝ってくれる利用者を募っている。地域のイベントに参加し地域の人たちと交流することは、地域住民の一員としての生活感につながり、さらに自主製品が売れることで利用者の自信にもなっている。
地域の施設を利用し社会参加を支援している
利用者はスポーツの時間に、フットサル、卓球、バレーボールなどを区の体育館等を利用して活動している。都大会の試合に臨むときには交通費を支払い活動に参加しやすくしている。地域の施設を利用することや都の大会に出て活躍することは事業所の存在を地域に知らせことになり、また、利用者にとっても生活が豊かになり事業所以外の人との関わりをもつ社会参加の機会になっている。
12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
- 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
- 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
- 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
- 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
- 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
作業工程を細分化して利用者が参加しやすいようにしている
通所にあたってどのような作業に就きたいかを選択できるように、作業工程を細分化している。クラフトバンドの製品作りでは、材料を同じ長さに切る、半分に折る、束ねるなどと作業を細分化して、一人ひとりの利用者の特性にあわせて作業に取り組みやすくしている。作業工程がわかる写真つきの手順書を用意し作業ができるよう、作業療法士の意見を活かした工程にして利用者一人ひとりにあわせた支援につなげている。
工賃は利用者ミーティングで話し合って決めている
工賃等のしくみについては、作業収入がいくらか、材料費などの諸経費、作業した人数・時間等を事業所内に掲示し、毎日の売上が一目でわかるようにしている。納期も掲示して納期に間に合わせるよう作業を促している。工賃については、今後必要な材料の購入や機材の購入等の諸経費や工賃など検討できるように3通りの案を提示し、利用者ミーティングで決めている。土日の外部販売の参加については、通常の2倍の時給で希望者を募っている。
新製品開発や販路の開拓に取り組んでいる
販路の開拓には、インターネットで製品をアップして販売したり、区主催の月1回の「すぎなみ仕事ねっと」の会議に担当職員が参加し、イベントや受注先等の情報を得ている。情報は職員会議や利用者ミーティングで参加の可否を検討している。都庁の自主製品販売所への出品作品については、ハロウィーンなどのフェア企画にあわせて新製品づくりを利用者ミーティングで検討し試作品を作っている。売上の良かった製品や悪かった製品などの振返りをして新しい小物入れやアクセサリー作りなど新製品開発に活かしている。
【講評】
個人情報の使用については、利用開始時に利用者・家族に同意を得ている
個人情報の使用については、利用開始時に、「障害福祉サービス利用に係わる情報提供同意書」に署名してもらい同意を得ている。使用する目的、情報提供先、使用にあたっての条件が記載してあり、必要最低限の範囲で使用することを明記している。この書面には、写真の取り扱いに関しての記載はないので、会報誌等に写真を載せる場合は一人ひとりに意向を確認している。また、職員に対しては、「個人情報保護に関する誓約書」を提出させ退職後も利用者の個人情報を他に漏らさないよう定めている。
悩みの相談や電話の取り次ぎなどでは、プライバシーに配慮した支援をしている
悩みなどは相談室の中で聴く、電話を取り次ぐ時は相手の氏名を言わないようにする、電話は話の内容が周囲にわかってしまわないよう職員室の中で話すなど、プライバシーに配慮した支援をしている。貴重品については原則自己管理で、持参する金銭にも上限を設けていない。事業所は、フロアが3階にあるため今のところ問題はないと考えている。しかし、管理に万全を期すためにも施錠できる場所を確保するとよい。
クラブ活動への参加をしやすくするなど、利用者の気持ちを大切に支援している
法人で事業所の枠を超えて、バレー、卓球、フットサルのクラブ活動を行っている。これらの活動は、参加希望を募り通所時間内に行っているが、参加者が多いと、本来業務の弁当の配達・回収の仕事に携わる利用者が足りなくなるなどの支障が出てくる。事業所はそのような場合も個人の意思をできるだけ尊重し、弁当配達のシフトに職員が代わりに入るなどの調整をして利用者の気持ちを大切に支援してる。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
作業工程をまとめた手順書があり日常的に活用している
事業所では、毎日の作業の工程や手順をまとめた各作業の手順書を作成している。石けん、星リース、花むすびの作業工程は写真で分かりやすく説明している。その他、弁当の配達・回収に関する手順書、2階の売店でのラッピングの仕方やレジの使い方、アクセサリーを作成するときのパーツの取り扱いについての手順書がある。これらの手順書は、利用者の意見を取り入れいつでも変更でき、わかりやすい手順書になるよう常に手直ししており、日常的に活用している。
事業所運営のマニュアルを早急に作成し職員研修で周知するとよい
事業所運営の基本となる苦情解決、虐待防止、事故対応、感染症対策、災害対応などのマニュアルは、現在法人として作成中である。マニュアルの完成後は各事業所に備え、項目に沿って研修を行う予定で、法人が研修計画を作成中である。これらのマニュアルは事業を運営するうえで基本となる重要なものなので、早急に完成させるとともに、全職員に周知することが必要である。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
【評価機関名】
【評価実施期間】
2019年6月18日~2019年12月4日
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【講評】
事業所の情報はホームページ、パンフレット、会報誌等で発信している
事業所の情報は、家族会の会報誌「らいず」、パンフレット、ホームページなどで広く地域等に発信している。会報誌は20ページの冊子で、月に1回発行し、会報誌に法人内各事業所の勉強会、活動の様子など多くの情報を掲載している。パンフレットやホームページはカラフルで、法人すべての事業所の住所・アクセス、活動紹介など多くの情報を掲載している。しかし、各事業所ごとの活動がわかりにくいので、事業所独自のパンフレットを作るとよい。
会報誌を区の障害者団体や区役所等に配布し広く情報を提供している
会報誌は毎月650部印刷し、区の障害者団体や区役所、3か所の保健センターなどに配布している。また、全国の障害者団体など法人が関係しているところにも広く配布している。パンフレットは、区に3か所ある障害者地域相談支援センターに置き、必要な人に渡してもらっている。さらに、区内の約20か所の障害者のグループホームや作業所の職員が集まる「合同職員会議」では、行事の報告や予定、勉強会、ケース報告、親睦会などを行い事業所の情報を発信する場となっている。
利用希望者の見学が多く、管理者が対応している
事業所は法人全体の見学窓口となっており、月に10件から15件の見学の問い合わせがあり、管理者が対応している。利用希望者の見学は、保健師や福祉事務所の職員と一緒に来所することが多い。利用希望者であれば面接室に案内して、これまでの仕事の経験や見学しようと思った理由を聴き、試験通所の説明などをしている。さらに、法人の全事業所を見学してもらいながら、作業の内容や手順については通所している利用者に説明してもらっている。