
私たちの足は、26個の小さな骨がきれいに組み合わさりながら形作られています(図1)。そしてその足には、立っているあいだ中、全体重が常にかかっているのです。かかる重さの比率は、通常、図2のように足の前方と後方にほぼ同じ程度です。
足の後方は立った姿勢をしっかり保たせるために、靴のかかとにはしっかりとした芯が入っていることが大切です。せっかくのかかとを踏んではいけない理由は、ここにあるのです。
また、足の前方は、体のバランスを保ち続けながらも、歩くとき大地を足趾(あしゆび)全体で蹴っていく役割があります。そのための靴幅は、足幅より大きすぎても小さすぎてもよくありません。
さらに、歩くためには、靴の各足趾の付け根にあたる位置が曲がりやすくなっていること、さらに縦アーチ位置の靴底は曲がりにくくなっていることが大切です。 また、歩くたびに足裏全体に負担がかかることから、その衝撃を少しでも和らげるために弓なりのアーチが形作られています。
足裏の母趾(おやゆび)の付け根、小趾(こゆび)の付け根、かかとの3点を結ぶ3つの線がすべてアーチになっていて、いわゆるバネの役割をしています(図3)。縦アーチが2つ、横アーチが1つです。 アーチがなくなると扁平足となり(図4)、とくに横アーチがなくなってくることで開張足となり、外反母趾の原因になりやすいのです。そのようなときは、落ちたアーチを適切な位置にパッドで補うことにより解決します(図5)。
パッドの大きさ・硬さ・位置については、できるだけ専門店などで相談しましょう。まだ痛みがひどくないので大丈夫などと我慢せず、早め早めに手をうつことが最も大切なことです。日頃、図6のように足の趾を動かすよう心がけてみましょう。
(図1、3、5、6、7)は、『高齢者・障害者の生活をささえる福祉機器U 立ち座り、歩行、靴、車いす、電動三・四輪車』(財)東京都高齢者研究・福祉振興財団発行 より |