第三者評価セミナー2009
〜子どものための新たな気づきへ〜を開催しました


 東京都福祉サービス評価推進機構では、第三者評価を実施する事業者が評価結果を活用するための参考となるよう、毎年度、第三者評価セミナーを開催しています。
今年度は、"子どものための新たな気づきへ"を副題とし、都内保育事業者を対象に、2月16日(月)に飯田橋のセントラルプラザにて開催いたしました。当日は、都内の認可保育所で勤務されている方々を中心に105名の御参加がありました。

 最初に、「保育事業に福祉サービス第三者評価を導入する意義」というテーマで白梅学園短期大学 保育科 教授の師岡 章 氏に御講演いただきました。師岡先生からは、第三者評価制度を導入することへの現場の戸惑いや保育現場への第三者評価導入の必要性、改定保育所保育指針についてなど、保育事業と第三者評価の関係についてのお話しがありました。保育現場では、評価実施のメリットや評価に対する疑問など戸惑いの声があるが、保育園側も第三評価制度に対する理解を深める努力をし、評価を通じて職員の意識改革や組織としての保育園の向上につながるように実施にあたることが大切であるとのお話に、参加者から「第三者評価を受ける意義が理解できたのでよかった。」などの感想が寄せられました。
 続いて、東京都福祉保健局指導監査部指導調整課評価推進担当係長 田窪 和美 氏から「東京都福祉サービス第三者評価とサービス推進費について」というテーマで行政説明があり、サービス推進費やサービス改善計画の作成についての御説明がありました。第三者評価実施後に各施設で作成をするサービス改善計画の意義やどのように活用していくかなども実際の様式を参照しながらわかりやすく御説明いただきました。

セミナー画像1 セミナー画像2
 休憩を挟みまして後半に行われたパネルディスカッションでは、コーディネーターに評価者養成講習にて講師を御担当いただいている橋 秀司 氏、パネリストには社会福祉法人和敬会 練馬二葉保育園園長 橋 八映 氏、社会福祉法人龍美 陽だまりの丘保育園園長 渡部 史朗 氏、社会福祉法人上宮会 広尾上宮保育園園長 蓬生 君子 氏をお招きして、「第三者評価どう受ける?どう活かす?」というテーマで進めていきました。
 橋先生からは、昨年度初めて第三者評価を実施した体験談を中心に、評価実施時の印象や評価結果の活用方法についてお話をいただきました。
 渡部先生からは、実際に評価を実施する際に、どのようなことを評価機関にお願いしたのか、また、評価結果を具体的にどう活用しているかなどをお話しいただきました。
 蓬生先生には、当機構の評価・研究委員会の評価手法ワーキング委員及び児童ワーキング委員として御協力いただいているお立場から、第三者評価制度のこれまでの経緯をふまえながら今後の第三者評価制度に期待することなどをお話いただきました。
 ディスカッションを通じて、各先生が共通しておっしゃっていたことは自己評価の重要性でした。第三者に評価をされる前に、自己評価シートを使ってしっかりと現状の自己評価をすることで、職員一人ひとりが自分たちの仕事を振り返るきっかけにもなり、また、そのあとに第三者から評価されることで、自分たちの強み・弱みを認識することができ、自らの取り組みについて自信を持つことができたり、改善の方向性が見つかったりしたというお話がありました。
 評価機関の選び方についてもディスカッションがあり、現状では実際に評価を受けた保育園の口コミ等だけで選んでいるケースが多いが、自分たちの保育園が第三者評価を受ける目的にあわせ、とうきょう福祉ナビゲーションに公表されている評価結果を見ることや複数の評価機関から実際に話をきくことで評価機関を選択していくことが大切だということでした。
 また、第三者評価制度に対してマイナスのイメージを持つのではなく、自分たちの園をより良くするためのツールとして活用するというポジティブな心構えを持って評価を実施しましょうというメッセージを参加者の皆さんに伝えていただきました。
 セミナーの参加者アンケートからは、「第三者評価を受ける時の不安など、話がとても身近に感じた」、「第三者評価を受ける際の留意点、受ける際の姿勢など参考になった」、「評価結果の具体的な活用方法が聞けたことが大変良かった」などの声が寄せられ、満足度の高いセミナーとすることができました。
 機構では、今後も事業者の皆さんが評価結果を活用するための参考となるような取り組みを行っていきたいと考えております。
セミナー画像3 セミナー画像4



第三者評価トップメルマガ登録サイトマップご意見・ご要望

Copyright(C)2009 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団