東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 平成30年度
サービス名称 認可保育所
法人名称 社会福祉法人カタバミ会
事業所名称 ふきのとう保育園
評価機関名称 株式会社 福祉規格総合研究所

コメント

当園は、平成27年度に続き4回目の第三者評価への取り組みである。継続して当社が担当させていただいている。ただし、多様な視点で評価を行うため、評価者の一部を替えている。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

明るくのびのび元気な子 子どものため・保護者の為・地域のための保育園 心を育て・身体をきたえ・知(知恵)をのばす 子どもの成長を邪魔しない

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

子どもの為、保護者の為、地域の為の保育又、子どもの気持ちと向かい合い、日々学びの気持ちを忘れない人材。

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

子どもに対する思い、保護者に対する思い、環境の変化に合った保育を進めていくこと。

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 日頃の多様な活動の成果を発揮でき、子どもが互いに協力し合える行事を実施している

ふきのとうまつり,おとまり保育,親子遠足,運動会,生活発表会などの行事を企画し、子どもの日,七夕まつり,お月見会,芋煮会,お餅つきなど日本の文化や伝統行事も大切にしている。運動会,生活発表会などの行事では、子どもたちが互いに協力し合いやり遂げることができるように取り組み、日頃の活動の成果を発表する場となっている。行事や日々の保育では、組体操など含めた運動や、カスタネット,木琴,鍵盤ハーモニカ,小太鼓などの楽器演奏、劇遊び、製作など様々な表現を楽しめる活動をバランスを考えながら取り入れている。
2 子どもの食への興味・関心を引き出す、食事の提供方法や食環境への工夫を行っている

子どもが旬の食材を美味しく食べることができるよう給食メニューに考慮している。季節折々の行事食や、子どもたちが栽培・収穫に参加した野菜を使ったカレー作りや芋煮会、誕生日会でのバイキング料理、弁当箱に昼食を詰めて公園で食べるなど、様々な食の機会を提供している。調理室は「ごはんのへや」と表記し、子どもたちが廊下から中を覗けるようにしたり、気軽に職員に声かけできるように工夫している。食事マナーや好き嫌いをなくすことも重視しつつ、子どもの食への興味・関心をより引き出し、安心して楽しく食事がとれるよう取り組んでいる。
3 地域との関わりも多く、子どもたちが様々な人々と触れ合う機会を作っている

地域の子育て支援として「みみっこクラブ」を開催しており、毎月園庭遊びや身体測定等を行っている。園児との交流の他に、年間6回程度、園内における観劇会に地域の子ども達を招待して交流したり、離乳食講習会を実施している。小中高生の育児体験の受入れ,地域のお祭りに幼児が参加して、お遊戯を披露して交流する機会などもある。出前保育も継続して実施している。また、区内の保育園が集まってのお相撲大会には、5歳児が毎年参加して他園と交流するなどしている。

さらなる改善が望まれる点
1 リーダー職の責任と役割を明確にし、人材育成に向けた組織的な支援が期待される

今回の職員の自己評価では、個別の育成計画の策定や支援、キャリアパスへの理解に関する項目で低い評価となった。現在、職員の指導はリーダー会議で保育の中での気付きを共有することによって支援につなげている。職員からは参加したキャリアアップ研修が実践に活かせていないなどの声も聞かれている。今後に向けて個人別の育成計画をさらに具体化するとともに、新たに設置されたリーダー職の責任と役割を明確し、組織的な支援が期待される。
2 業務の効率化を図り、休憩をとりやすくするなど働きやすい職場づくりに取り組んでいく

今回の職員自己評価では、休憩の確保、業務負担の軽減などの改善が必要との声が聞かれた。経営層は業務負担の軽減のために人員の増配置が必要と考え、職員配置を充実させている。職員は増配置によって、有休の取得や研修の参加ができるが、増配置員の活用がされなかったり、書類作成や会議の出席など業務負担が依然多いと認識している。職員の意見からは改善に向けて、マニュアルの整備や、話し合うことなどが提案されている。業務の効率化を図り、休憩をとりやすくするなど働きやすい職場づくりに取り組んでいくことが期待される。
3 保護者の意見や要望を把握し、職員間で共有し、保育環境の向上に向けてさらなる改善を図っていく

今回の保護者アンケートでは総合的な園の感想として、回答者の9割強の方から満足との回答があった。一方、自由意見では、言葉遣いや態度などの接遇、職員による対応差、ホコリや清掃などに関して改善し保育の質の向上を求める声が聞かれている。今回寄せられた保護者からの意見や要望を職員間で共有し、保育環境の向上に向けてさらなる改善を図っていくことが望まれる。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ 保育目標をもとに様々な活動を取り入れ、子どもたちの健やかな発達を促している

「明るくのびのび元気な子」「基本的な生活習慣の習得とともに、心をそだて・体をきたえ・知をのばす(知恵)」を保育目標に掲げて保育にあたっている。公園が多く、天気がいい日には散歩に出かけており、その中で、花摘みや小枝・どんぐり拾い等も取り入れている。5歳児は、なわとび,組体操などに取り組み、組体操は運動会で発表している。また、運動のほかにカスタネット,木琴,鍵盤ハーモニカ,小太鼓などの楽器演奏、劇遊び、製作などの活動をバランスを考えながら行っており、様々な表現を楽しめる機会を取り入れている。
関連評価項目(日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している)
2 ★ 四季折々の行事や、子どもが興味関心を持てる行事を多彩に実施している

年間を通して、子どもたちが興味関心を持てる行事を多く開催している。ふきのとうまつり,おとまり保育,親子遠足,運動会,生活発表会等の行事や、子どもの日,七夕まつり,お月見会,芋煮会,お餅つき等の季節行事を実施する。運動会,生活発表会等の行事は、子どもたちが互いに協力し合い、やり遂げることができるように取り組む。運動会では、5歳児が組体操を披露し、生活発表会では鍵盤ハーモニカや楽器を演奏する。おとまり保育は園内で行い、花火や肝試しなどを行う。夕食メニューは子どもたちのリクエストで決め、皆で協力して作り上げる。
関連評価項目(日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している)
3 ★ 栄養士との直接の意見交換や質問の機会を作り、保護者を含めた食育を推進している

調理室への質問ノートを用意し、給食や栄養に関しての保護者の質問に答えられるようにしており、個々の保護者の様々な思いや質問に丁寧に返信が行われている。また降園時に直接栄養士が保護者と話をするなど、調理室との関係を深めるように努めている。また、保護者向けの献立表には、「夕食におすすめ食材とメニュー」の欄を設け、クラスの食事の様子や簡単な食事のレシピ、食に関するアドバイスなど掲載している。3~5歳児を対象とした親子クッキングは年1回行い、おにぎりや味噌汁を作るなど親子の交流の機会としている。
関連評価項目(子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:調査日時点の利用者の全世帯を対象とした。子どもの総数は108名、世帯数は85世帯である。

調査方法:アンケート方式  
調査票と返信用封筒の配布を事業所に依頼した。回答後、利用者より評価機関宛てに直接郵送してもらった。

利用者総数 108人
利用者家族総数(世帯) 85世帯
アンケートや聞き取りを行った人数 85人
有効回答者数 59人
回答者割合(%) 69.4%

総括
59名の回答があり、回答者割合は7割弱であった。総合的な園の感想として「大変満足」、「満足」ともに28名と、有効回答数の9割強を占める結果となっている。 自由意見では「1人ひとりに偏りのない十分な保育をしてくれていると思います。食育にも力を入れてくれているため、自宅では教えてあげられないことも教えてくれて助かります。何より子どもの気持ちを一番に考えてくれる先生ばかりです」、「子どものことはもちろん、子育てで悩む親もサポートしてくれるので感謝しています」、「体調や性格など個別に柔軟に対応していただけるため、心配なことがあっても安心して預けることができる」、「子どもが楽しそうに過ごしている様子の写真をクラスに貼っていただき、とても嬉しく楽しみにしています。その様子を見て子どもが安心して過ごせていると感じます」など満足感を示すコメントが多くあった。 意見・要望として「戸外遊びは十分ですが、製作などの活動が少ないと感じます。椅子に座ってじっくり取り組んだり、指先を使った活動を積極的に取り入れてほしいと思います」などが出ていた。

利用者調査結果

1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい 58人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
ほぼ全ての方が「はい」と回答している。「先生方にはいつも感謝しています」などのコメントがあった。意見・要望として「幼児クラスは異年齢交流やクッキングなど活動がたくさんあると思いますが、乳児クラスでのおんぶが気になる」などが出ていた。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい 56人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
9割強の方が「はい」と回答している。「家庭で『明日は○○があるんだ』と楽しみにする姿が見られます」などのコメントがあった。意見・要望として「子どもの性格・好みにもよると思うので、どちらとも言えないです」、「ついていけているのか不安になる」などが出ていた。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい 57人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
9割強の方が「はい」と回答している。「食事もおやつも手作りで助かります」、「子どもに合わせるばかりの食事ではなく、いろいろな味付けや調理法でとても良い食育です」、「とても工夫してあり、母親の私にとっても勉強になります。盛りつけが素晴らしいです」、「アレルギーについて熱心に取り組み、園で調理して下さる。親の負担が極めて少なく、子どもも食事を楽しみにしている」、「普段家で食べることのない食材を使って下さるので助かります。家では嫌がる魚や苦手なものも食べてくれているので嬉しいです」などが出ていた。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい 55人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
9割強の方が「はい」と回答している。「その日の天気に応じて保育内容を変えていて良いと思う」などのコメントがあった。意見・要望として「『社会』は何を指すのか、そこに該当するものが保育園以外では考える限りでは思い浮かびませんが、『自然』には十分に関わっていると思います」、「戸外遊びの頻度は先生によるところが多く、上の子は十分ですが、下の子のクラスはもう少し活発に遊ばせてほしいです」などが出ていた。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい 45人  どちらともいえない 11人  いいえ 1人  無回答・非該当 2人 
8割弱の方が「はい」と回答している。「交通網の影響で1時間以上間に合わない時でも、『待ってますよ。気を付けてお迎えに来て下さいね』と快く引き受けて下さりありがたく思った」、「ギリギリになってしまう時でも丁寧に対応していただいている」などのコメントがあった。意見・要望として「先生によると思います。仕事で保育をお願いしていても、土曜日など園の都合で保育士が少ない時には、毎回『お迎えは何時』と尋ねる先生がいる。仕事なのでいつも通りが前提なのに」などが出ていた。
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい 48人  どちらともいえない 11人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
8割強の方が「はい」と回答している。意見・要望として「園内については配慮があります。園外に出た時を目にしていないため、その点に関してはわかりません」、「先生方は問題ないと思いますが、ドアの開閉や鍵など、保護者への周知がもう少し必要かと思います」などが出ていた。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい 51人  どちらともいえない 8人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
9割弱の方が「はい」と回答している。「1年間の予定が事前に知らされているので日程の調整がしやすい」、「ほぼ年間予定通りで助かります。変更する場合も前もって知らせて下さいます」などのコメントがあった。意見・要望として「休日は人により異なるので、配慮が十分になることは永久にないと思う」、「平日行事がたまにあり参加が難しい」、「親子遠足が平日じゃない方が助かります」などが出ていた。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい 49人  どちらともいえない 9人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
8割強の方が「はい」と回答している。「毎日担任の先生が話しかけてくれたり、他の先生も挨拶だけでなくいろいろ話していただけるので安心してお願いできています」、「子どもが少食でなかなか食べられないと、『こういう工夫をしてみようと思う』などと話して下さり、ありがたく感じています」などのコメントがあった。意見・要望として「延長保育利用のため話す機会があまりない」、「お迎えが遅い場合、担当の先生が不在の場合は日中の過ごし方についての質問などに満足する回答が得られない時がある」などが出ていた。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい 56人  どちらともいえない 2人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
9割強の方が「はい」と回答している。意見・要望として「エアコンや扇風機がほこりまみれのことがあります」、「たまにほこりが多いことが気になります」などが出ていた。
10.職員の接遇・態度は適切か
はい 46人  どちらともいえない 11人  いいえ 1人  無回答・非該当 1人 
8割弱の方が「はい」と回答している。意見・要望として「時々対応が気になりますが」、「一部、威圧的な態度をとる先生がいて少し疑問です」、「室内で朝夕送迎の際くらいしか見かけませんが、どの先生も基本座ったままなのに少し驚きました。人と話す時は立った方が良いのではと思います」などが出ていた。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい 42人  どちらともいえない 16人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
7割強の方が「はい」と回答している。「看護師に信頼を感じている。常に冷静で適格な行動なので素晴らしい」などのコメントがあった。意見・要望として「信頼はできますが、感染症が流行しだすと、少しでも微熱があると検査してきて下さいと言われるが、病院では検査できる状態ではないと言われ板挟みになることが多く困ります」、「時々伝達がないこともあり、特に青アザがある時は状況が気になっています」などが出ていた。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい 34人  どちらともいえない 18人  いいえ 1人  無回答・非該当 6人 
6割弱の方が「はい」と回答している。「けんかをした時など、どうだったのか詳しく説明してくれました」、「自分の子どもも他の子どももきちんと??ってくれているのを見ています」などのコメントがあった。意見・要望として「先生によります」、「見ていないことも多いようで、泣いていても誰も行かなかったり、ケガをしていても『気付いたらなってました』という説明でした」などが出ていた。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい 54人  どちらともいえない 5人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
9割強の方が「はい」と回答している。意見・要望として「園長・副園長・主任・担任の先生は大切にして下さっていますが、時折違う先生で、『えっ』と不安になってしまうことがあります」などが出ていた。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい 47人  どちらともいえない 8人  いいえ 0人  無回答・非該当 4人 
8割弱の方が「はい」と回答している。意見・要望として「登園する時に記入する用紙が皆が見られる状態にあり、休みの理由(病欠や私欠)がわかってしまい、それが少し不満です」、「先生によります」などが出ていた。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい 44人  どちらともいえない 13人  いいえ 1人  無回答・非該当 1人 
7割強の方が「はい」と回答している。「毎日のノートが楽しみです」などのコメントがあった。意見・要望として「あまり説明を受けていない」、「配布物の文章構成が拙く、内容を読み取れないことが多くありました。内容を聞かないとわからないのでは配布物を作る意味がありませんので、改善していただきたいです」などが出ていた。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい 37人  どちらともいえない 17人  いいえ 1人  無回答・非該当 4人 
6割強の方が「はい」と回答している。「実際に対応していただきました。その日のうちに対応・返答してもらえ良かったです」、「どんなことでも、しっかりと聞いて話してくれます」、「不安なことを相談すると、親の気持ちにまず共感してくれます。また、そのことをうまく子どもに働きかけることで、親の不安の解消にもつながりました。神対応すぎて涙が出そうになりました」などのコメントがあった。意見・要望として「担任の先生から保護者へ伝達事項があっても、間に違う方が入ったりするので正確に伝達されていないことが多い」などが出ていた。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい 28人  どちらともいえない 20人  いいえ 7人  無回答・非該当 4人 
5割弱の方が「はい」と回答している。具体的なコメントはなかった。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
園独自のホームページで園の概要や保育方針を公開している

本園は、「子ども一人一人を大切にし、保護者からも信頼され、地域に愛される保育園」を目指している。保育方針は「明るくのびのび元気な子」「基本的な生活習慣の習得と共に心を育て、体をきたえ、知をのばす保育を行う」である。これらは、園内掲示,事業計画,園独自のホームページでの公開などで明示している。職員に対しては、職員会議など会議で具体的な例を挙げて話し理解を深めている。保護者に対しては、入園のしおりに明示して、入園面接時や保護者会で説明をしている。経営層は、保護者の役員会に参加するなど連携にも取り組んでいる。

昼実施の職員会議では後半の時間を各クラスでの周知報告にあてている

園長の下に副園長,主任,副主任2名,リーダー2名を置いている。経営層を含む各職種の役割と責任を、就業規則の別表に明示している。さらに昨年度より、専門毎のリーダー職を設置しチーフ・サブチーフとで組織化している。職員会議として、午睡時に行う報告会議と、夜間に時間をかけて討議する夜間職員会議を行っている。昼の会議の後半は各クラスでの周知報告にあてている。また、随時に開催するリーダー会議,週1回の乳児幼児会議,行事前後に担当者を中心に開催する運営会議,園長,主任,副園長参加の給食会議などを行っている。

緊急の検討事項では関係する職員をすぐ招集し迅速な対応をしている

重要な案件を決定する際には、案件を職員会議にかけて十分に議論を深めたうえで決定している。職員会議では事前に議題を掲示して、意見を考えてきてもらい議論が深まるように配慮している。また、緊急の検討事項では関係する職員がすぐに集まって方向を確認するなど迅速な対応ができるようになっている。就業規則や給与規程など運営面の重要事項は理事会にて決定し、職員には会議にて説明し周知している。年2回の保護者会では、4月に今年度の計画について、2月に今年度の反省と進級に向けて、園長から説明をしている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行
  サブカテゴリー1  事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  評価項目1 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目2 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  標準項目3 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  標準項目4 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  標準項目5 事業所の経営状況を把握・検討している
  標準項目6 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
  サブカテゴリー2  実践的な計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  標準項目3 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
  評価項目2 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
講評
行事の後などに保護者アンケートを実施し、集計して回答を返している

毎年度、第三者評価または利用者調査に取り組み、保護者の意向を把握している。評価結果は保護者会などで園長より報告をしている。園独自のホームページでも確認することができる。職員に結果を開示して課題の洗い出しに活用することを検討している。また、行事の後などに年4回程度保護者アンケートを実施し、集計して園から回答を返している。

今後の修繕や人件費の支出に備え内部留保の積み増しを行い経営の安定を図っている

今後の修繕や人件費の支出に備え、内部留保の積み増しを行っている。園舎の改築をしてから7年が経過し、雨漏りなどメンテナンスの必要が出始めている。施設や設備の修繕は、各部門から報告書の提出を受け、経営層が理事会に図り承認を得て、計画的に実施している。平成27年からは廊下と保育室の照明のLED化を進めている。今年度は、ウッドデッキの修繕と園児トイレの自動水栓化を予算化しており、順次実施している。今後の計画は、中期的には人員の増員などを含めた職員体制の安定を図ること、短期的にはおむつの園内処理などをあげている。

乳児会議,幼児会議を開催し、各クラスの情報を共有している

行事や係分担などは、職員間で広く公平になるよう割り当てている。園だよりの担当者も持ち回りとしている。在職している職員を最大限活かせるように考えている。予算の執行状況は、毎月園長が確認している。各部門からの購入の依頼にほぼ対応している。予算は事業計画と連動させている。各クラスの情報を共有できるよう、乳児会議,幼児会議を開催している。あえて園長は参加せず、問題点について議論を深めさせ、検討した結果を職員会議にあげている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
  サブカテゴリー2  利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている
  評価項目1 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
  評価項目2 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている 実施状況
  標準項目1 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  標準項目2 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  サブカテゴリー3  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  標準項目2 ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
  評価項目2 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  標準項目2 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  標準項目3 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
講評
職員が守るべき規範や倫理は、就業規則に服務の章を設けて明示している

職員が守るべき規範や倫理は、就業規則に服務の章を設けて明示している。入職前は園長が新聞の切り抜きを示すなどして順守の重要性を説明をしているのに加え、事務所にていつでも閲覧することができる。非常勤職員に対しても、勤務にあたってのお願い事項をまとめて説明している。玄関のお知らせコーナーには、感染症のお知らせ,風疹に関する情報提供,職員の異動に関するお知らせが掲示されている。また、外向けの掲示板を通して地域の方にも情報を伝えている。

苦情解決の仕組みを整備し、園内掲示や新入園保護者に書面で知らせている

苦情解決の仕組みを整備し、園内掲示や新入園の保護者に書面で知らせている。苦情の受付担当者は、副園長,主任,リーダー以下全職員としている。解決責任者は園長である。苦情解決の第三者委員として地元の民生・児童委員2名に委嘱しており、氏名・住所・電話番号を開示している。また、この仕組みで解決できない場合の相談先として、都の社会福祉協議会に設置されている運営適正化委員会の連絡先も紹介している。虐待防止の取り組みとして、年1回の自己チェック,職員が気づいたときに注意し合い言動を振り返るなど園全体で対策している。

地域の子育て支援の年間行事予定を、園のホームページでお知らせしている

地域の子育て支援の年間行事予定を、園のホームページでお知らせしている。月1回の園児との交流の他に、園内の観劇会への招待や離乳食講習会を実施している。小中高生の育児体験の受入れを行い,地域の行事に参加している。地域の関係機関のネットワークとして、区の私立園長会,保護者連絡協議会に参加している。当園の栄養士などが中心となって乳幼児食事研究会を立ち上げ、区内の調理関係者,食育担当者との連携を深めている。離乳食や食育に関する講習会を開催してそれぞれの園のレベルアップに取り組んでいる。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  リスクマネジメント
  サブカテゴリー1  リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる
  評価項目1 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  標準項目2 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  標準項目3 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  標準項目4 リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  標準項目5 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
  サブカテゴリー2  事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  評価項目1 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている 実施状況
  標準項目1 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  標準項目3 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  標準項目4 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
講評
保育室にはトランシーバーを設置し日常的に活用することで有事の際に備えている

子どもや保護者のプライバシーに関する機密性の高い書類は、施錠のできる書庫にて一括して管理している。園外への持ち出しを禁止している。保存年限の過ぎた書類は溶解処分をすることにしている。園内で使用するパソコンについては、外部の記憶媒体にデータを保存し、パソコン内に重要な情報を残さない。それぞれのパソコンにはパスワードを設定して使用者を限定している。防犯カメラの設置や暗証番号による出入口の管理などによりセキュリティを強化している。保育室にはトランシーバーを設置し日常的に活用することで有事の際に備えている。

火災や地震について様々なシナリオを想定した避難訓練を毎月実施している

火災や地震について様々なシナリオを想定した避難訓練を毎月実施している。経営層が中心となり災害時などに備え継続計画を作成している。今後、保護者や関係機関への周知に向けて現在取り組んでいるところである。緊急時の連絡手段として音声情報を共有できる仕組みを導入し定期的にテストをしている。安全配慮チェックリストを用いて、クラス内や園庭・遊具・樹木などの安全確認を行っている。発生した事故は事故記録簿に、気になった事項はアクシデントノートに記録して、事故の再発・予防対策を検討して職員会議や朝礼で報告している。

ホームページへの写真の掲載などについては、毎年度保護者の承諾を得ている

個人情報保護規程を制定している。保護者には、入園のしおりの中に園規則を掲載している。園独自のホームページに写真などを掲載することについて、毎年度、全園児を対象に保護者の承諾を得ている。常勤職員,非常勤職員,実習生,ボランティアに対して、守秘義務を徹底している。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  標準項目2 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
  評価項目2 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している 実施状況
  標準項目1 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  標準項目2 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
  評価項目3 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  標準項目2 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  標準項目3 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  標準項目4 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
  評価項目4 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
  サブカテゴリー2  組織力の向上に取り組んでいる
  評価項目1 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  標準項目3 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
講評
リーダー職の定着に向け、役割や業務内容を検討したいと考えている

職員には、保育士としての自覚と自主性を求めている。キャリアパスを策定し計画的な人材育成に取り組んでいる。リーダー職の定着に向け、役割や業務内容を検討したいと考えている。職員育成や評価の考え方を、就業規則,給与規程などに定めている。職員の採用にあたっては、ハローワークや求人広告への公募,学校,知人からの紹介などにより募集し、書類選考と面接により本人のやる気を大切にして決定している。翌年のクラス配置は、事前に職員の意向を把握して園長が決定している。子どもとの相性や保護者との関係,持ち上がりなどに配慮している。

研修は個人別の目標設定より把握し、研修参加を促している

研修は、個人別の目標設定より把握し参加を促している。外部の研修案内は職員間で回覧し、参加者を募っている。希望する研修にはほぼ参加させている。外部研修に参加した際には、研修報告書を提出させて職員間で回覧するとともに、会議のなかで発表させて知識を共有している。外部講師を招いてマナー研修を実施している。継続的に受講し各自が振り返りを行うことにより効果を上げていると考えている。園内にAEDを設置しており、職員は使用方法について訓練を受けている。職員の自己評価を行っており、職員の育成につなげている。

有給休暇は法定の日数に3日加え、最大で年23日与えている

給与規程において、賞与は職員の勤務成績などを勘案して決定することを示している。有給休暇は法定の日数に3日加え、最大で年23日与えている。2年前からバースデー休暇を導入している。休暇の申請にはほぼ対応している。今年度からフリーの保育士を増やし、業務負担の軽減に努めている。休憩のとりにくさが課題となっている。職員の意向は、園長が普段から個別にコミュニケーションを深めて把握している。福利厚生として、職員レクリエーションなどへの補助,インフルエンザの予防接種,エプロンなど被服の支給などを行っている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  事業所の重要課題に対する組織的な活動
  サブカテゴリー1  事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている
  評価項目1 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 当園は、平成23年度に園舎を改築し定員を108名に増員している。新築から7年を迎え、施設や設備の中期的な修繕計画の策定を課題として、事業の計画に明示している。園では、これからの修繕費や人件費の支出に備え計画的に内部留保の積み増しを行ってきている。現在把握している修繕が必要な個所は、保育室扉などの不具合、壁紙の剥がれ、金属部分のさび、木製部分のささくれなどがある。これらに関して、十分に精査し、修繕計画を立てることを事業計画に記載している。保護者より、2階部分の雨漏りに心配の声が聞かれるなどあったが、既に修繕を済ませている。平成29年度は、保育室の扉などの補修,門扉・玄関の小規模改修工事を実施している。今後に向けて、経営層は周囲の保育園などの状況を把握する中で、さらに保育環境の改善に向けて、園児用トイレの自動水栓化を計画している。それらは法人理事会にて予算化されているため年内にも工事に着手することとなっている。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
今回の利用者調査では、園内の清潔や整理に関する項目では、ほぼ全員が満足されている結果となっている。自由意見からも施設や設備の不備などに関する意見は出ていないが、雨もりに対して対応が見られないため改善を求められていた。園舎の見学時に今年度中に修繕が済んでいることを確認している。事業計画書では、施設整備の管理に関して、園舎経年変化に対して、園内で調査をし計画を策定していくことが明示されている。職員の意見を事業計画に反映させ、計画的に修繕に備えて予算を確保しており、今後の設備管理を可能にしていると考える。職員の意見を収集して継続的に環境整備を図り、さらなる保育内容の充実に取り組んでいると考えられる。 
  評価項目2 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ) 中期的な目標として、職員の業務負担の軽減のために、職員の増員を計画し、実施している。組織は、昨年度より園長の下に副園長,主任,副主任2名,リーダー2名を置き、経営層を含む各職種の役割と責任を、就業規則の別表に明示している。主任はクラス保育の担当を外れることにより、できた時間を主任業務に充てることができている。また、業務負担の軽減のために実施している増配置によって、急な対応や研修時間の確保などができるようになったと感じている。また、保育内容の見直しとともに行事の見直しやICT化も同様にすすめている。今年度よりプールの監視が必要となるなど、人員の増員があるため必要な場面で対応することができるようになった。平成30年度は、さらなる保育体制の充実のためにフリーの保育士を配置することを予算化し実施している。
評語
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
当園では、職員の今後の人件費の支出に備え内部留保の積み増しを行っている。また、チーム保育に対する加算制度を導入し、保育の人員の増配置に充てている。さらに、収入面では定員を充足する子どもの利用があり、安定している。また、増配置だけでなく、行事の見直しやICT化などさまざまな対策で業務内容の改善に取り組んでいる。人員の増配置に関しては、職員の意見では、「研修等に出る機会ができ一定数以上の職員が確実に研修に参加することにより保育の質の向上が全体で図られた」「主体的な学ぶ姿勢がみられるようになった」など聞かれた。平成30年度の計画では、各種別職員の意見交換をし、児童の発達を促せるよう一体化することを掲げている。職員からは、話し合いの機会を求める声も上がっているため、増配置によって、充実した会議の実施を図り、よりよい保育の実施に取り組んでいると考える。 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
園のホームページ,概略,地域向けの外掲示板などに情報を載せて提供している

園の情報を発信する媒体として、園のホームページ,概略,地域向けの外掲示板などを用意している。ホームページには園の基本的な情報や活動の様子などを公開しており、写真やイラストを活用してわかりやすく掲載している。また、ごはんの部屋として行事の際に提供した食事を写真に撮って公開したり、毎月の献立を掲載している。担当者が、毎月と行事を行った際に更新を行い、最新の情報を提供するようにしている。概略は、見学に訪れた方に配布している。

区や関係機関に園の情報を提供しており、連携を図っている

区の私立保育園園長会が発行している私立保育園ガイドに、園の情報として開園時間,延長保育時間,子どもの受け入れ人数,園の特徴,保育目標,問い合わせ先などの基本的な情報を開示している。また、必要に応じて区や関係機関に情報の提供を行っている。区の私立園長会,保護者連絡協議会に参加しているほか、民間保育園の団体に参画して情報の発信・収集に努めている。

見学については随時受け付けているが、希望者が多いため1日4組までとしている

問い合わせや見学については、主に副園長・主任保育士が対応している。見学希望者が多いため、1日4組までとして設定している。見学者の記録は、見学者ファイルに記入して管理している。子どもの活動の様子を見てもらえるように、午前中の見学をお勧めしている。概略を使って細かく説明を行い、見学者の質問に答えるようにして、園の状況や保育内容を伝えている。伝え漏れのないように、様式を作り、持ち物は写真を使って説明する等、説明方法を工夫している。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
  標準項目3 サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
入園決定後に説明会と個人面談を実施し、基本的なルールや重要事項等について説明する

入園決定後、入園説明会と個別の面談を実施している。入園説明会では、入園のしおりを用いて基本的なルールや重要事項などについて全体に説明を行っている。個別の面談では、入園前の生活状況や子どもの様子,保護者の意向や要望などを聞き取り記録している。アレルギーや特別な配慮が必要な子どもには、看護師や栄養士と話をする機会を設けている。0歳児で月齢の低い子どもも細かく聞き取る。0・1歳児の入園の際には、日程を調整して担任が家庭訪問を実施し、家庭での保育環境や子どもの状態をより詳しく確認するようにしている。

入園後は子どもの状況と保護者の就労状況等を確認しながら短時間での保育を行っている

入園後、新しい環境に子どもが上手く馴染めない場合には、状況を見て短時間の保育を行うことを提案している。0歳児は保護者が参加して慣れ保育を行い、1歳児からは慣らし保育という形をとっている。特に期間は設けていないが、保護者の就労状況や子どもの体調などに配慮して、相談しながら期間を設定するようにしている。離乳食に関しては、実際に家庭で食べているものを持参して保護者から食べさせてもらい状況を確認している。また、保護者にも食べ具合を確認してもらい、相談しながら無理なく進めている。

転園などで退園した子どもや保護者には、園で行う行事のお知らせをしている

入園の際に、家庭状況票と入園にあたって必要事項を記入した書類を提出してもらうことで、利用前の生活状況を把握している。また面談で聞き取った情報を参考にして、個別の状況に合わせた支援に努めている。転園などで退園した子どもや保護者には、園で行うふきのとうまつりや運動会などの行事のお知らせをしている。また、いつでも相談できることを伝え、退園後も関わりが持てるように働きかけている。卒園児にも行事の参加を募り、交流できるようにしている。


  サブカテゴリー3 個別状況の記録と計画策定
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  標準項目2 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している 実施状況
  標準項目1 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  標準項目2 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、作成、見直しをしている
  標準項目3 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
  標準項目4 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
  標準項目5 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  評価項目3 子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  標準項目2 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 申し送り・引継ぎ等により、子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
子どもの様子は、連絡ノートや保育日誌、児童票等に記録して成長の過程を把握している

子どもの心身状況や生活状況を、児童票や健康記録簿などで把握している。日々の具体的な支援の内容や成長の様子は、日誌,児童票の発達経過記録,連絡ノートなどに記録している。日誌では、0・1・2歳児クラスは個人の記録として、3・4・5歳児クラスはクラスの活動の様子を記録している。発達経過記録は、発達の様子を項目別に分けてチェックを行う部分と、保護者の働きかけと子どもの様子として細かく記録する部分とに分けて記録を行っている。

保護者会や個人面談、家庭訪問などで、保護者の希望・要望を把握し計画に反映している

4月と2月の年2回行われる保護者会,1・2月に行われる個人面談,乳児の家庭訪問などにより、保護者の希望を把握して計画に反映している。また、子どもの日頃の様子を把握して計画に反映している。0~2歳児には個別に指導計画を立て、幼児クラスでは各年齢毎に作成している。計画作成後は、職員会議に諮り最低年1回見直しを行っている。緊急に計画を変更する際にはリーダー会議を開き、検討した変更事項を職員全体に周知している。連絡ノートは0~2歳児が使用し、3歳児からは個別のノートやクラスノートを1冊用意し活動内容を書いて伝える。

朝礼や職員会議、各種記録様式などを活用して、保育に必要な情報を把握している

毎日の朝礼,毎週月曜日と夜に行われる職員会議などで、保育に必要な子どもの情報を職員間で共有している。朝礼では、朝礼ノートに記録を行い、会議欠席した職員は必ず確認しサインを書くようにすることで、内容の周知を図っている。延長保育の引継ぎには、各クラスで用意した引継ぎ用紙に17時以降に残る子どもの1日の様子を書いて当番に引き継ぎ、連絡事項の伝達漏れを防いでいる。職員が話し合いを持つ機会は多く、子ども1人ひとりの状況を職員全てが共有できるようにしている。期毎に反省も実施している。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている 実施状況
  標準項目1 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
  標準項目2 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
  標準項目3 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
  標準項目4 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  標準項目5 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
  標準項目6 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】 小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
講評
子ども一人ひとりの発達過程や生活環境を把握して、園での支援に繋げている

年度当初に家庭訪問または希望に応じて個人面談を行い、子どもの発育状況や家庭での様子を把握し、日々の状況は日誌や連絡ノートなどで確認する。家庭と園の様子を把握できる書式の連絡ノートを0~2歳児まで個別に用意し、3歳児からは個人ノートを使用し、、クラスの様子はクラスノートで伝えている。日誌等の記録をもとに、年齢ごとに作成している児童票の発達経過記録に子どもの状態を記録し、全体の姿を把握している。5歳児への支援としては、小学校教育への円滑な接続に繋がるよう個別面談や小学校との連携を図りながら適宜支援している。

活動の中で自由遊びの時間を確保し、遊びの環境作りに努めている

朝と夕方は合同保育を行い、異年齢で関わっている。1日の活動の中で自由遊びの時間を確保しており、室内では子どもが好きな遊びや遊具・用具などを使って遊べるように、コーナーを作っている。4・5歳児のクラスは壁を可動式にし、活動内容に応じて移動することで広く室内を使うことができる。国籍などの違いがある場合には、保護者と話し合いのうえ言語のやりとりや配布物など個別配慮している。言葉や文化・習慣の違いなどは、子どもたちは自然に受け入れている。子どもから質問があれば、職員が違いのあることを丁寧に説明している。

配慮が必要な子どもに対しては、職員を配置し家庭と連携しながら個別に対応している

特別な配慮が必要な子どもに対しては、担当の職員を配置し個別に対応している。連絡ノートなどで家庭と連携しながら支援している。子ども同士のトラブルには、乳児では怪我のないように保育士が仲介し、言葉でうまく伝えられない子どもの気持ちを汲んだ対応を心がけている。幼児クラスでは怪我がないように見守り、なるべく子ども同士で解決できるように支援している。怪我があった場合には、担任が残って保護者に謝罪している。当園では、けんかでの怪我は従来より双方の保護者に伝えることを保護者会で伝えている。

  評価項目2 子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている 実施状況
  標準項目1 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  標準項目2 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
  標準項目3 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  標準項目4 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
講評
登降園表や連絡ノートなどの記録や保護者との会話を通して子どもの様子を確認している

全クラスに登降園表を用意しており、登園時には、朝の体温,登降園時間,お迎え予定者,連絡事項等を保護者に記入してもらい、子どもの健康状態などを把握している。0~2歳児は個別の連絡ノートがあり、家庭と園での様子を確認している。幼児クラスは希望者に個別ノートを用意している。当番職員には直接連絡ノートを手渡しし、連絡事項等を確認している。幼児クラスでは、クラスノートに日中の様子を記入して保護者に伝えている。連絡事項がある場合にはメモに記入し、口頭で伝えるほか、状況に応じて担任が直接保護者に伝えている。

様々な生活習慣が身につくよう、家庭と連携しつつ年齢や発達状況に応じて支援している

基本的な生活習慣の習得は保護者の意向を確認しながら進め、子どもの発達の個人差を把握し個々の状態を見極めながらリズムをつかみ促していくよう支援内容を検討している。トイレトレーニングは慣れることから始め、トイレで排泄できるよう支援している。幼児クラスには食器の置き方を絵や図にして掲示している。衣類が汚れたり、散歩などから帰ってきた時には、随時着替えを行う。幼児は衣類を自分で管理できるようにし、着替えを入れる風呂敷の入り口を縛ることができるように指導している。爪の検査も毎週実施し、けがの防止に努めている。

5歳児は就学に向けて、2月頃より徐々に午睡時間を減らしている

午睡は子どもの年齢や体調等に応じて個別に対応し、チェック表を使用して適切に管理している。0歳児は月齢や生活リズムに個人差があることから、家庭状況に応じた環境を整備し、落ち着いて休めるよう配慮している。0歳児から2歳児は各クラスで、3歳児からは遊戯室で午睡を行う。5歳児は就学に向けて2月頃より徐々に午睡時間を減らしていき、生活リズムを就学に合わせている。眠くなる子どもには、様子を見ながら休息を取ることができるように個別に配慮している。午睡は非常時に備えパジャマを止め、着替えを行い清潔な状態で入眠している。

  評価項目3 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  標準項目2 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
  標準項目3 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉による伝え合いを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
  標準項目4 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
  標準項目5 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  標準項目6 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
講評
保育目標をもとに、戸外での運動や表現活動などを様々に取り入れている

保育目標に「明るくのびのび元気な子」「基本的な生活習慣の習得とともに、心をそだて・体をきたえ・知をのばす(知恵)」を掲げ、全体的な計画をもとに、年間指導計画,月案,週案等を作成する。運動のほかにカスタネット,木琴,鍵盤ハーモニカ,小太鼓などの楽器演奏、劇遊び、製作などの活動をバランスを考えながら行っており、様々な表現を楽しめる機会を取り入れている。区の推奨している「早寝 早起き 朝ごはん」の運動を推進している。幼児クラスから足の指の力を強めるため草履を使用しており、避難時を考慮し底が固いものを採用している。

子どもの自主性・自発性を伸ばし、十分に遊びこめる保育環境を整備している

各クラスには年齢や発達段階に応じた玩具を用意し、段ボールなど活用した安心できるスペース作り等など、遊びに応じてコーナーを様々に設定して子どもが遊び込めるように環境を設定している。4・5歳児は鍵盤ハーモニカを経験できるように活動に取り入れている。5歳児は、なわとび,組体操などに取り組み、組体操は運動会で発表している。3歳児から当番活動を取り入れ、給食の配膳の手伝いやメニュー発表,給食の米とぎなどできる範囲内で設定し、子どもの自主性・自発性を重視しながら、主体的に関わることができるよう考慮している。

戸外・園外での活動を積極的に取り入れ、季節の移り変わりを感じられるようにしている

園周辺には公園が多く、天気がいい日には散歩に出かけており、その中で、花摘みや小枝・どんぐり拾い等も取り入れている。散歩や公園での遊びでは、幼児クラスは2クラス合同で出かける時もある。また、2歳児からは園でお弁当を用意し、公園や園庭で食べる機会を設けている。秋には幼児クラス対象に親子遠足を行っている。5歳児は公共交通機関を利用してお別れ遠足を行っている。園庭で、芋煮会やカレーパーティ、園の屋上でオープンランチを行うなど、戸外・園外での活動を取り入れ、自然と触れ合い季節の移り変わりを感じられるようにしている。

  評価項目4 日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している 実施状況
  標準項目1 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
  標準項目2 みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  標準項目3 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
講評
子どもたちが楽しめるように、年間を通して様々な行事を取り入れている

ふきのとうまつり,おとまり保育,親子遠足,運動会,生活発表会などの行事や、子どもの日,七夕まつり,お月見会,芋煮会,お餅つきなどの季節行事を実施し、誕生会は毎月各クラスごとに行う。3~5歳児を対象とした親子クッキングは年1回行い、おにぎりや味噌汁を作るなど親子の交流の機会としている。日常にメリハリを与え、子どもが興味を持てる行事の実施に取り組み、保育参観,運動会,生活発表会等の行事後にアンケートを実施し、結果は園だよりで報告する。行事の様子などは写真に撮り、玄関や廊下などに掲示して保護者に様子を伝えている。

日頃の保育の成果を発揮する貴重な場として、運動会や生活発表会などを実施している

運動会,生活発表会などの行事は、子どもたちが互いに協力し合い、やり遂げることができるように取り組んでおり、子どもにも何がやりたいか、そのためには何が必要かなどを相談し、考えさせる機会としている。全園児が参加する運動会では、5歳児が組体操を披露し、生活発表会では鍵盤ハーモニカや楽器を演奏するなど、日頃の活動の成果を発表する場となっている。夏に実施する5歳児を対象としたおとまり保育は園内で行い、花火や肝試しなど楽しんでいる。夕食メニューは子どもたちのリクエストで決め、みんなで協力して作り上げている。

  評価項目5 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている 実施状況
  標準項目1 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  標準項目2 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
講評
全クラスに床暖房を整備し、薄着・裸足で過ごすことができる快適な環境となっている

園舎内を明るい木目調に統一し、子どもが落ち着いて過ごせるように環境を整備している。全クラスと遊戯室には、空気清浄機と加湿器を設置している。全クラスに床暖房を整備して、年間を通して薄着・裸足で過ごすことができる環境を整えている。0~2歳児のクラスは、生活の空間と活動の空間を分けてあり、幼児クラスはコーナーを設置して、子どもが自由に遊べるように環境を設定している。

保育時間の長さを考慮し、落ち着いてくつろげて楽しめる環境整備や対応に努めている

早朝や延長保育時間は合同保育を行い、異年齢で過ごしている。延長保育時間については、対象人数の増加により今年度より2部屋に分けており、保育時間の長さに考慮した、以前より落ち着いた保育環境が整備されてきている。異年齢での交流は、その日の子どもの様子やクラスの活動内容などによって、柔軟に取り入れるようにしている。散歩や公園での戸外活動,ゲームなどでも、幼児クラスが合同で活動している。週1回行われる朝の会終了後、カリキュラムに余裕があるクラスは、園庭や遊戯室に残って一緒に遊ぶこともある。

  評価項目6 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している 実施状況
  標準項目1 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  標準項目2 メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  標準項目3 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
  標準項目4 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
講評
安全な旬の食材を使用して、出汁を効かせた味付けの調理を心がけた食事を提供している

給食は安全な旬の食材を使用して提供し、味付けは出汁を効かせる工夫をしている。おやつに出すパンも園で焼いて提供している。栽培・収穫した野菜を使ったカレー作りや芋煮会、弁当箱に昼食を詰めて公園で食べるなど、食への興味を引き出し楽しめる機会を作っている。調理室は「ごはんのへや」と表記し、子どもたちが廊下から中を覗けるようにしたり、気軽に職員に声かけできるように工夫している。食物アレルギーについては、調理前に献立をチェックし、お皿やトレーを他の子どもと別のものを使用し、名札を置き区別して提供する。

食育の一環として野菜の栽培や調理活動などを行い、食への興味を引き出している

食育の一環としてプランターで食材の栽培や調理活動を年間計画に取り入れ、5歳児を中心にした米作りでは、土作り,田植え,種まき,収穫までを体験し、食への関心を高めている。他に2歳児からなす,トマト,キュウリ,オクラ,小松菜なども栽培している。収穫した野菜は適宜食事やおやつの際に提供している。調理活動では、4歳児は味噌作り、5歳児は豆腐作りを体験している。献立で白米ご飯の日は5歳児はクラスで米とぎを行い、3歳児以上はクラスで炊飯器を使用して炊いている。

保護者が栄養士と話す機会や、質問ノートの活用など食への関係が深まるよう努めている

園の玄関に食育目標や活動の様子を掲示するなど、給食での取り組みや子どもの様子を伝えている。調理室への質問ノートを用意し、給食や栄養に関しての質問に答えられるようにしている。降園時に直接栄養士が保護者と話をするなど、調理室との関係を深めるように努めている。ホームページ上に行事食や献立表を掲示し、確認できるようにしている。また、保護者向けの献立表には、「夕食におすすめ食材とメニュー」の欄を設け、クラスの食事の様子や簡単な食事のレシピ、食に関するアドバイスなど掲載している。

  評価項目7 子どもが心身の健康を維持できるよう援助している 実施状況
  標準項目1 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
  標準項目2 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
  標準項目3 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
講評
毎月の身体測定や定期的に健康診断を行うことで、子どもの健康状態を把握している

毎月身体測定を行っている。園医による0・1歳児の検診を毎月、定期健康診断を年2回、歯科検診を年1回実施して、子どもの健康状態を把握している。これらの結果は、健康記録カードや連絡ノートなどに記録し、保護者にも確認してもらう。服薬に関しては、各家庭に「くすり依頼ノート」を配布し、処方薬の種類,情報,診療提供書等の必要な情報を記載してもらい、1回分のみ預かって対応している。預かる場合には、受け取りの印,服薬した職員の名前を記入している。

ルールや身の回りの安全に対しては、日常生活の中でその都度子どもたちに伝えている

生活のルールや身の回りの安全に対しては、日常生活の中でその都度子どもたちに伝えている。また、毎週月曜日には、全園児が集まり「朝の会」を行っており、その中で園長から子どもたちに話をしている。手洗い・うがいは、戸外から部屋に入る時は必ず行うように声掛けしている。トイレ使用時には、ペーパータオルを使用している。園で使用するタオルは個人ごとに用意し、他人のものを使用しないようにしている。歯磨き指導は基本的に3歳から行っているが、2歳児からうがいをできるように指導し、虫歯予防に努めている。

保健だよりを毎月発行し、必要な情報を記載して病気の予防と早期での療養を伝えている

乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防として、午睡時には0・1・2歳児の呼吸や体位等を10分おきに確認し、午睡チェック表に記録している。幼児は30分としている。また、子どもの体調変化の早期発見に繋がるよう、入園時に1週間同じ時間に熱を測ってもらい、個々の子どもの平熱を保護者と確認している。保健だよりを毎月発行し、感染症や子どもがかかりやすい病気の主な症状など必要な情報を記載し、予防と早期での療養を伝えている。感染症に罹ったとの情報があった場合には、情報を掲示し、予防と早期の受診を呼びかけている。

  評価項目8 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
  標準項目2 保護者同士が交流できる機会を設けている
  標準項目3 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  標準項目4 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
  標準項目5 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
講評
1時間の延長保育を実施しており、必要な方が利用できるようにしている

18時15分から19時15分までの延長保育を実施している。補食も提供する。年度ごとの申請で、基本的には当日のみの利用はできないが、緊急の場合には受け入れている。7時15分から8時45分、16時45分から18時15分までは、ひまわり保育として合同での保育を実施している。土曜保育も実施しており、利用する方には木曜日までに申請してもらう。保護者会や運動会,生活発表会などの大きな行事は土曜日に開催している。年間行事予定表を年度初めに配布することで、保護者が参加しやすいように配慮している。

保護者会が組織されており、行事などに協力・参加するなかで交流している

「ひまわり会」とした保護者会を組織している。ひまわり会を中心として、行事の運営や参加・協力が得られており、関わりのなかで保護者同士が交流している。保育参観は年間を通して希望があれば対応している。さらに、保護者が参加しやすいよう、年2回保育参観の期間を設けている。春・秋ともに3~5歳の幼児クラスが3日間の期間を設けて実施する。保護者会は年2回土曜日に行っている。家庭訪問・個人面談なども実施している。

声かけをして話しやすい関係づくりを心がけ保育について理解が得られるようにしている

子どもの園での様子は、園だより,クラスだよりなどのおたよりで伝えている。また、日頃の保育や行事の様子を写真に撮り、すぐに貼り出して保護者が見られるようにしている。0~2歳児は連絡ノート、3歳児からは個別のノートやクラスノートを1冊用意し、活動内容を書いて保護者と職員間で伝え合えるようにしている。保護者には日頃から声かけをして話しやすい関係づくりを心がけている。家庭訪問と園での個人面談を選べるようにしている。家庭訪問の際にはクラスで担当する職員が訪問し、直接保護者から話を聞くことで情報を共有している。

  評価項目9 地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
  標準項目2 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
講評
地域の子育て支援事業に取り組んでおり、参加する親子と交流する機会がある

地域の子育て支援として「みみっこクラブ」を開催している。毎月1・2回、園庭遊びや身体測定等を行っている。園庭遊びでは、園児と一緒に遊んで交流ができるようにしている。出前保育も継続して実施している。年間6回程度、園内における観劇会に地域の子ども達を招待して交流を図ったり、離乳食講座を開催するなどしている。

地域のお祭りに参加したり、行事などで他園のこどもや祖父母などと交流する機会がある

地域のお祭りに幼児が参加して、お遊戯を披露して交流する機会がある。また、区内の保育園が集まってのお相撲大会には、5歳児が毎年参加して他園と交流している。実習生や小・中高生の育児体験の受入れなどを行っており、一緒に遊んでいる。お月見会では、園児の祖父母を招待して子どもたちと昼食を一緒にとるなど、職員以外の人との様々な交流を幅広く行っている。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 子どものプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目2 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  標準項目2 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
  標準項目3 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
講評
個人情報を取り扱う必要がある場合には、事前に保護者に承諾を得るようにしている

法人で個人情報保護規程を策定し、子どもや保護者に関わる情報を管理できるようにしている。4月の保護者会の際に保護者に規程を配布し、情報の取り扱いについて説明を行っている。子どもについて他機関へ照会する際には、事前に保護者の同意を得るようにしている。ホームページや掲示物などへの個人情報の使用(写真や名前など)についても、4月当初に書面で使用の同意を得ている。外部からの電話による問い合わせについても注意を払い、個人情報の流失を防いでいる。

不適切な対応が行われることのないよう、各種会議で話し合うことで注意を促している

日常の保育では、子ども1人ひとりの人格を尊重し、子どもの目線で対応することを心がけている。職員による不適切な対応が行われることのないよう、各種会議で話し合うことで言動を振り返り、相互に注意できるように努めている。子どもの羞恥心に配慮して、プールの際には室内で着替え、タオル等で覆うようにして、外部から見えないように配慮している。幼児トイレは扉を設置して周囲から見えないようにしている。排泄の失敗があった場合には、他の子どもにわからないように対処するなど、子どもの気持ちに配慮した支援に努めている。

虐待などの情報を得た場合には、関係機関に報告をして連携できるようにしている

園の理念として「子どものため,保護者のため,地域のための保育園」を掲げている。職員は、各家庭の状況を把握し個別の事情や要望がある場合にはまず受け止め、その後対応を協議したうえで支援を行っている。決められたルールや枠組みのなかで、個別の事情に合わせてできるだけ柔軟に対応している。職員は、常に保護者との会話を大切にして保護者の育児に対する不安を取り除くように努めている。虐待を受けている子どもの情報を得た時は速やかに園長に報告し、園長は児童相談所に連絡する体制を整えている。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
講評
マニュアルは行事や種別ごとに作成し、職員が必要時に確認できるようにしている

職員は保育の流れを把握しているが、必要と思われるものに関しては各種マニュアルを作成している。行事や種別ごとに作成し、職員1人ひとりに配布して、業務においてわからないことがあった場合にはいつでも確認できるようにしている。また手順書やマニュアルは、職員が見やすい事務所にも整備している。マニュアルだけに頼らず、職員間での意見交換を行い、その都度相談することができる体制を整えている。

期毎、年度末等に反省を行うことで、サービスの基本事項や手順等の確認・見直しを行う

研修に参加した場合には報告書を提出し、職員間で回覧することで学んできた内容を共有する。職員間での意見交換を常に行い、わからないことがあった場合には園長・副園長・主任・副主任・各リーダー職員に相談し、助言を受ける体制を整えている。毎月の反省のほかに、期毎(4期)に反省を行うことで、サービスの基本事項や手順等の確認・見直しを行っている。また年度末にも反省を行い、次年度の計画に反映させている。保護者会や家庭訪問・個人面談、日々の会話などから、保護者の意見や提案が出た場合には、職員会議の中で検討して対応している。