東京都福祉サービス第三者評価  評価結果

経営計画書を事務所に掲示、全職員にも配布される入園のしおりにも保育理念や方針を記述しています。職員には法人主催の入社前合宿研修や毎年の経験別全職員参加研修において法人の方針、保護者に対する方針、園理念・方針の周知を行っています。また、園長は朝礼や全体会議で理念等の読み合わせを行っています。保護者には入園前の見学時は勿論、入園後も個人面談やクラス懇談会で、保育理念や方針を説明しています。なお、理念・保育目標を常時見える正面玄関の壁面に掲示しておくと、利用者や職員に理念等がより浸透すると思われます。

年頭に法人の年頭訓示である「新田さくら保育園べーシック」を配付し、園長を通じて法人の考え方を伝えています。また、園長は本部の園長会（毎月１回）に出席し、その内容を職員会議で報告しています。また、職員との個人面談を通して相談や意見を聞き、仕事に反映できるようにしています。まだ着任後約１年半である男性園長は全員が若い女性職員に対し、「規律は厳しくするが、保育は楽しいものだ」との気持ちを持ってもらえるよう指導を実践しています。今後、職員に伝える場面回数を増加し、コミュニケーションを強化したい方針です。

運営に関する内容は、法人本部で決定され、その決定事項は、園長に伝えられ、職員会議等で職員に伝えられていきます。園長は、毎日の朝礼や毎月の職員会議にて、その報告を行い、さらに、園内独自の案件は職員会議で話し合いで決定し、その内容を議事録として作成し、職員全員に回覧し周知しています。保護者に対しては、行事予定等、日程に影響があると判断される案件は、早めに配布物を作成し通知しています。

個人情報の守秘について周知し、全職員から守秘義務の誓約書を受領し、徹底しています。保護者に対しても個人情報保護法による取り扱い内容を掲示するとともに、守秘義務誓約書を交わしています。全職員に配布される教育経営計画書に、職員に対する方針等がが明記されており、法人本部で行われる本部研修・入社研修などにて説明し、園内でも、毎日読み合わせをしています。年２回は、系列園共通のマニュアル・経営計画書に基づいて作成されたスタッフシートによる職員の評価と育成が図られています。

透明性の高い組織であることを示すため、各種対応を実施しています。今回の東京都福祉サービス第三者評価を受審し、評価の結果を内外に公表する予定にしています。保育園の利用にあたり、利用を希望している保護者向けに、保育内容、年齢、利用時間、募集人員等の情報を、ホームページにて、公開しています。また、区のホームページにおいても保育所情報として提供しています。さらに、毎月園だよりを発行し、保護者に園情報を伝えています。保護者アンケートを実施し、結果を改善案と共に公表するなど透明性の高い保育園を目指しています。

園のことを知ってもらう機会として、まだ少人数ですがボランティア受け入れを行っています。また、学生の役に立つように大学や専門学校にポスターを掲示しています。受け入れにあたっては、園長がオリエンテーションの際にオリエンテーションレジメを用いて保育園の理念、方針や大切にしていること、注意事項を伝えています。また、守秘義務の誓約書を提出していただいています。今年度は運動会関係で５人のボランティアがありました。実習生についても昨年は２名、今年は３名の受入があり、受入はボランティアと同様の対応を行っています。

小学校との連絡会、中学生の職業体験、高校生による絵本読み聞かせ会など近隣と親交しています。また、近隣園との連絡会も行っています。事業環境の収集は区の私立園長会に参加し、保育園の動向と情報の共有化を図ると共に毎月開催される園長会においても、情報収集・情報交換を行い、共有しています。区の保育課からのメールのほか本部からも新聞記事やインターネットから保育事業に関連する最新情報を得ています。年度末には運営委員会を開催し、当年度の保育内容を報告し、意見を伺い、次年度の保育活動の参考にしています。

玄関ホールには、苦情解決の体制が明示されています。苦情解決責任者を園長が担当する旨、掲示しています。ご意見・ご要望が上がった場合は、すみやかに園長・保育士が対応しています。今年度は、２件ありました。苦情簿に内容、対応、改善策を記載し、全職員が確認・周知し、再発防止に努めています。園に直接言えない場合には、本部に直接言えるように連絡先の掲示と「何でもボックス」を設置し自由に投函できる仕組みを取り入れています。

保護者参加の行事ごとに必ずアンケートを実施し、反省・改善・要望をまとめ、次回以降に生かせるよう、業務改善していきます。アンケートの結果は、園内に掲示し、園だよりにも掲載しています。本部からの利用者アンケートも実施され、その改善策の掲示と報告をしています。アンケートにより、細かい改善を行った事項は多く、保護者に喜ばれています。また、園では、運営委員会（園長・本部職員・系列認可保育園園長・保護者代表として２家族で構成）を年２回開催し、意見や要望を述べていただき、運営や保育に関する改善や業務の向上に努めています。

財政面・事業収支等は本部の管轄で、本部作成の「教育経営計画書」に基づき、園の保育活動が運営されています。また、スタッフシートを活用し、数年後の職員の姿を具体的に示す目安を定めています。「教育経営計画書」に基づき、年間行事計画が作成され、年間行事予定での役割分担、クラスの発達過程等が掲示されています。年度の初めの職員会議で、行事に関する役割分担を決め、全職員に周知するとともに、園長の思いを伝えています。

年間の計画は、保護者のご意見はがきの活用、行事毎のアンケートから収集した内容を分析し、年間事業計画に反映をしていきます。また、四半期に分けて、期ごとに評価、反省しています。毎月の保育計画の際には必ず前回の評価をした上で作成しています。保護者が参加する大きな行事には年間行事を年度初めにお渡ししてお知らせするとともに１か月前には掲示をしたり、お知らせをしています。行事計画などでは経費についても余分な出費を行わないよう検討しています。

多様なリスクに対応するために、職員の緊急時役割分担表を掲示し周知しています。また、保護者へスムーズな連絡のため「らくらく連絡網（メール）」を登録しています。防火・避難訓練は毎月実施しています。また、系列園の見学研修を開催し、計画に活かす視点で自園の参考としています。参加した職員は、レポートとしてまとめ、職員会議で周知し、情報を共有し実行計画書に対しての評価を行い、検討・改善をしています。感染症が出た際には、玄関に掲示し感染症のお知らせを配布しています。ヒヤリハットも記入しやすい様式になっています。

「教育経営計画書」と「こどもの森のお約束」には、望ましい職員像が明記されており、研修や朝礼、職員会議の際に、会社理念・目標・方針の読み合わせや唱和を行い、理解を深めています。職員採用に関しては、常勤職員は、本部で試験・面接の上、採用を決めています。また、非常勤職員は、園長が第一次面接を行い、続けて、本部の面接を経てから採用決定となります。園長は、系列園統一マニュアルに連動したスタッフシートにより自己評価をした職員と個人面談を定期的に実施し、職員から希望や意見を聞いています。

本部企画の研修が年間を通して行われ、各職員がスキルアップを目指して参加できるようになっています。社内研修は本部で行われており、園長・主任・リーダーの役職別研修があり、他に、新卒、入社２～３年目、中堅職員を対象とした入社年次別研修があります。さらに、３年目以上の職員を対象とした海外研修も設定され、インセンティブを高めています。研修に参加した職員は職員会議の際に報告を行い、情報を共有しています。また、出来るだけ多くの職員が休憩時間を合わせるようにして、日々意見交換や情報交換を行えるよう努めています。

園独自の「職員の判断、行動の流れ」基準が作成されており、園長はこれを活用し、職員には自主的行動を尊重しつつも、現状を見据え、連絡・報告すべきことをクラスリーダーと共に相談、検討し上司へ伝達していくこと、緊急の場合は直接園長に連絡・報告し、指示を仰ぐこと等が明記されています。「人は褒めることによって成長する。」と園長の信念のもと職員に対して意識して褒めることを実践しており、必要に応じて随時個人面談やコミュニケーションを深めるための食事会を実施する等明Sるい職場作りを意識しています。

パソコンは、事務室に１台あり、社員番号・パスワードで操作できるようにしていますが、保育関係のソフトはインストールされていないので、保育関係のデータは書面によっています。保育日誌など個人情報は事務室で管理し鍵付きの書庫で保管しています。また、本部・区役所・園内書類はラベルにより区別仕訳し、園内の年間行事計画、歳児別の年間・月間・週間指導計画などの日常的に使用する書類などはファイルごとに見やすく保管しています。年度末には、書類の整理や更新を行っています。

玄関ホールには「個人情報保護方針」と「個人情報の利用目的」を記載した文章を掲示し、保護者へ周知をしています。職員に対しは、入社時に守秘義務誓約書の署名をもらっています。「こどもの森のおやくそく」には保育士の基本ルールとして、守秘義務が掲載されており、朝礼、社内研修および職員会議などの機会でも、理解を深め、常に高い意識を持てるようにしています。

職員の個人情報保護の心構えを形で実践するために、職員には入社時に「個人情報保護法」の仕組みを説明し、合わせて個人情報についての守秘義務の誓約書提出を義務付けています。また、実習生やボランティアには事前のオリエンテーション時に個人情報の守秘義務について説明したうえで、守秘義務の誓約書を提出いただいています。各職員のロッカーには鍵がつき、必ず施錠をするようにしています。SNS等をむやみに利用しないなど、個人情報保護に対して危機感を持って対応しています。

園の理念、保育目標、園での生活について、食事など細かな情報を載せたパンフレットや入園のしおりを作成し、利用者が知りたい情報をまとめています。ホームページに関しては、現在作成していませんが、区のホームページの認可園紹介ページで基本的要綱は確認できます。また、区の認可保育所のガイドブックなどへ園の情報を提供しています。その他、認可保育所の園長会が定期的に開催されており、行政からの連絡事項などはその際に確認しています。

利用希望者からの問い合わせに対しては、利用者の事情に合わせて日程調整をし園長が直接対応しています。日々の活動内容をより理解していただくために、可能であれば子ども達が活動している時間帯で来ていただいています。突然の訪問にも柔軟に対応しています。園長が不在の場合は他の職員が説明をするようにしています。見学者の子どもは職員が対応し、園で預かり遊ぶことができます。保護者も一緒に遊んで頂くことで園のことをより理解して頂くきっかけとしています。

利用希望者からの問い合わせや見学においては、園長がいる日に保護者の予約を受けつてけており、園長が直接対応し見学者に説明をしています。園長不在の時であっても、職員の仕事に対する意識向上と、資質向上の取り組みとして、園長と同レベルで見学者へ職員が説明することができるよう、今後の取り組みの課題として期待されます。

入園のしおりには、保育園での生活について、食事、保健衛生、健康管理、安全管理など子どもに対する支援内容が細かく記載されています。毎月発行される園だよりは、園からの連絡事項に加えて、クラスだより、保健だより、給食だよりなど職員の専門性を生かした内容が書かれており、すべて１冊に綴じられています。面接は園長が個々に対応し、活動の流れや行事など説明を行い保護者の理解を頂いています。

サービス開始時には、保護者との個人面談を行い子どもの家庭での様子や発育歴、既往症、保護者からの要望、アレルギーに関することなど、子どもの発達状況を細かく聞き取り、面談表と児童調査票に記入しています。また、食事状況等も聴き取り児童票や生活状況表にも記載しています。これらの情報は職員全員で目を通し、職員会議にて情報の共有を行っています。無理なく園生活に慣れるように子どもの様子や保護者の就労状況を細かく確認し、個別に対応しています。

子どものストレスや不安の軽減に配慮し、入園後、1週間を目安として保護者の協力をもらいながら慣らし保育を実施しています。子どもの状態を見極め、期間を調整しています。慣らし保育では、子どもに寄り添いながら、子どもが落ち着いて過ごせる環境作りに心がけています。転園などの理由から退園となる場合には、園長が相談に応じています。退園児には職員からのメッセージカードを贈ったり、園行事への参加の呼びかけなど、退園後も継続的に支援を行っています。

日々の保育に関しては、保護者と連絡帳にて情報をやり取りしています。乳幼児クラスの連絡帳は複写式を使い、記入内容と同じものが園に残る仕組みをとっており、保護者からの質問にいつでも対応できるようにしています。子どもの発達状況は、発達経過記録に記入しています。また、年１回クラス単位で時期をずらしながら個人面談を行っており、園に対する要望を聞き取っています。新入園児は４月に個人面談を行っています。

園の保育目標や保育方針を基に保育課程を作成しています。その保育課程から個人面談、懇親会、連絡帳、日々の子どもの様子などから得られた情報を参考にして、年間計画、月指導計画、週指導計画を作成しています。それらの指導計画は子どもの様子に合わせて計画の見直しが検討されています。指導計画は前月の子どもの様子と反省を参考にし次の指導計画の作成を行っています。

子ども一人ひとりの発達状況は連絡帳に細かく記録し、各家庭に伝えられています。毎日15分程度朝ミーティングを行い、クラスごとの活動や前日の子どもの様子について話し合われ、職員間で情報を共有しています。毎日記録される保育日誌は１週間を１枚の用紙にまとめ評価・反省を行い、次週の指導計画に反映させています。月指導計画の備考欄には特記事項を記入するようにしており、子どもに関する情報を細かく記載しています。

日々の活動の中から、子どもの発達状態を確認し経過記録を作成しています。児童票の記載されている健康診断票、身体側定表、連絡帳を確認し、職員はこれらの情報を基に、発達状態を把握して園での支援に繋げています。園や家庭での様子は、連絡帳や日誌に記録するとともに、乳児は個別記録にも日々の子どもの状態を記録しています。登降園時には保護者とコミュニケーションを図り、保護者の気持ちや家庭での様子も含めた全体像を把握し、保育に活かすよう努めています。

室内は家庭的な雰囲気を大切にし、異年齢の子どもたちが互いにお世話をしたり、されたりする中で、思いやりと優しさが育っています。年間通してさまざまな行事を行うことで、異年齢児同士が関わることのできる機会も作っています。異年齢児保育の活動を通して、お互いを認め合い、尊重しあえる環境作りに力を入れています。園ではクリーンデイと称し、子どもたちが掃除をする機会をつくっています。子どもたちがクラス単位で活動内容を決め、目的を持って活動に関わることができるので主体性が育っています。

特別な配慮を必要とする子どもへの対応に関しては普段の様子を園長はじめ職員間で話し合い保護者と面談を行い、子どもを尊重した対応を行っています。必要に応じて、地域の関係機関との連携を図り、支援にあたっています。日々の保育の中から子供の発達過程を理解することで子どもの行動を予測し計画立案の参考にしています。子ども同士のトラブルに関しては子どもの意見を聞き、お互いの気持ちを尊重しながら対応を行っています。職員は子どもの様子を見守り、必要に応じて援助を行っています。

受け入れ時は必ず連絡帳の確認を行い、保護者との会話から、家庭での様子を確認しています。受け入れ時は子どもに対して触診や視診なども行い、気になるところがないか確認を行っています。何か気付きがあれば受け入れ簿に記載し担任に伝えています。また、朝礼の際にも保護者との会話の内容や受け入れ簿の内容が伝えられ職員間での周知徹底を図っています。登園時に体調府不良が見られた場合は観察を十分に行ったうえでこまめに記録をとっています。

子どもの様子や発達状況は経過記録に記入し、子どもの発達状況を常に確認しながら保育を行っています。保護者との普段の会話や個人面談で得た情報を基に、年間指導計画や月指導計画を立て、子どもへの支援を考えています。子どもの家庭における睡眠時間は連絡帳で確認し、園での睡眠時間の参考にしています。日々の保育では基本的な生活習慣が身に付くように子どもとの関わりを大切にし、意欲の向上を図るための取り組みを推進する支援を行っています。

降園時にはその日の出来事など、子どもの体調も含めた園での活動の様子が保護者に直接伝えられています。担任が不在の場合もあることから、申し送り表が設置されており、職員はその気づきを記録しています。申し送り表に書かれた記録は遅番の職員に申し送りされ、保護者へ正確に直接伝えられています。園はこれまで以上に様々な観点から見た子どもの様子を、積極的に保護者へ伝えていくことができるよう保護者との連携を深めていく取り組みを行っています。

保育理念として、「心も体も健康で明るい子」「思いやりのある子ども」「豊かに表現する子ども」を掲げ、子どもの年齢や発達を考慮しながら計画を作成しています。この保育理念を達成させるために５つの保育目標を定め、それを基に保育課程を作成しています。保育課程から年指導計画、月指導計画をそれぞれ立て、職員はその指導計画をもって子どもの支援にあたっています。指導計画は定期的に見直しが行われており、子どもの支援に必要な考えが常に見直されています。

保育室には子どもが集中して活動できるよう、子ども一人ひとりに対応した配慮を行っています。保育室には絵本やブロックなどのコーナーが設置され、子ども自ら遊ぶことができるような工夫を凝らし環境を作っています。子どもの発達過程に沿った部屋作りを行い、子どもの発達状況に応じて環境を変化させています。５歳児は午睡が無い時間を利用して、自発的に絵本をじっくり読んだり、友達とゲームをして楽しむなど、就学前の子どもらしく落ち着いた活動をしています。

天気が良い日はできるだけ戸外へ出かけ思いっきり体を動かしたり、季節の草花や生き物に触れる機会を設けています。公園での遊具遊びなどで園庭がない環境的ハンディを近隣の施設の有効利用で補っています。園では、子どもの様子に応じて場所と時間を検討しながら、散歩や散策に出かけています。外気に触れ、季節の移り変わりや、季節の歌を歌ったり、季節の制作などを通して、季節感を味わっています。

運動会、発表会、合奏など異年齢児同士が協力し一つの事を達成していくことができる行事を取り入れています。それらの行事は日々の保育活動の中で少しずつ練習が行われることで子どもたちの行事に対する意識と期待感が徐々に高まり、子どもたちの楽しみとなっています。５歳児はお泊り保育を実施しており、買い物や夕食作り、ゲームなどで友達と一緒に過ごすなど、様々な活動において、子ども達が興味や意欲が持てるよう導きながら、自らが進んで参加できるような配慮を行っています。

保護者の行事への理解を深める意味で、年度初めに年間行事予定表を保護者へ配布しています。さらに行事の前には案内を配布し、保護者への参加を促すと同時に理解を深める努力をしています。終了後は行事に関する保護者の考えを調査する意味でアンケートを配布し、保護者の率直な意見を聞き取っています。そのアンケートの内容は次の行事開催への参考とされています。

保育時間の長い子どもに対しては、友達の数が減ってきた時は保育士が寄り添い子どもの不安を軽減させるような支援を行っています。こどもが安心して遊ぶことができるよう、玩具や教具を準備しています。今後は、玩具や教具など、毎日同じものではマンネリ化するので、設定を定期的に変更し、子どもが安心して遊ぶことができるよう工夫しながら環境設定を行うようにしています。

早朝や延長時には合同保育を行い、異年齢で過ごすことができる機会を設けています。散歩時は２歳児と５歳児が、また２歳児と３歳児が一緒に遊んだり、絵本を一緒に読んだりして異年齢時の活動を行っています。室内には、年齢に合わせた玩具や教材を設置し、活動が展開されています。異年齢児同士の関わりの中から、あこがれや思いやりの気持ちを育むよう支援しています。

給食時は、子ども同士が一緒に楽しそうに食事をしています。４歳児と5歳児のクラスではお当番を決め、食事の配膳や給食の挨拶を行っています。子ども達同士が給食に直接関わることで、楽しく食事ができる雰囲気作りを行っています。園では、法人本部が作成した献立で食事の提供をしていますが、季節や行事に合わせて献立を作成し、旬の材料を中心としたメニュー構成にしています。

食物アレルギーや文化の違いなど特別な配慮を必要とする子どもに対しては入園時に保護者から確認を取り、児童票へ記入しています。食物アレルギーに対しては、医師からの証明書を提示していただき、除去食の対応をしています。食物アレルギーの子どもに対応して食器を別に準備したり、トレイにはシールが貼られ、間違いがないような配慮もされています。アレルギーのみならず、その日の子どもが具合が悪い場合には子どもにあった食事を提供する個別対応も行っています。

毎年夏にはお泊り保育を実施しています。そのお泊り保育では、子どもがカレーを作っています。その他、年間通して様々な食育行事を行っており、子どもの食に対する意識を高めています。その他、野菜を栽培したり、野菜を切ったり、皮をむくなど様々なクッキング（調理保育）を毎月行うなど、様々な体験を通して食に対する関心を育てています。今後さらにクッキングを増やしていく計画があり、更なる食育の充実が期待できます。

園児に向けて、病気やけがについての予防の大切さを理解させています。手洗いやうがいの必要性と仕方を表した絵を手洗い場に貼り付け励行に努めています。外遊びの後の手洗い、給食前の手洗いなど、習慣となるように、日々の生活の一部として定着させています。子ども達にとってわかりやすい方法で伝えることで、楽しく無理なく感染症の予防ができるよう工夫しています。

医療的配慮を必要とする子どもがいる場合は、嘱託医と相談したりまたは、専門機関との連携を図り子どものケアを行う体制を取っています。専門的な機関との連携が必要な場合は、その都度連絡を取り合い園でできる限りの支援を行う体制をとっています。薬の取り扱いに関しては投薬依頼書を作成し、職員同士で確認を行いながら与薬しています。

ＳＩＤＳ（乳幼児突然死症候群）に関して、うつぶせ寝や横向き寝は行わないように指示書には書かれています。また５分おきに子どもの睡眠状況を確認し、SIDSチェック表に記録しています。職員は勉強会や研修などを通してSIDSに対する予防に努め、職員会議の中でもSIDSに関する内容が話し合われるなど、常に意識を高めています。感染症に関しては職員は研修を受けています。保護者へ向けては、玄関に設置された保健ボードにて感染症の注意喚起をするなど未然に防ぐ対策を練っています。

保護者の仕事の都合や急な就労の変更に対して、保護者からの申し出があれば延長保育や補食など、できる限りの対応を行っています。保護者の事情による契約外の対応にも柔軟に応じ、申し送り表で全職員に情報を周知しています。お迎え時間の変更などで遅くなった場合、子どもに不安が生じないように保育士が寄り添い保護者が迎えに来るまで安心して過ごせるよう配慮も行っています。

親子遠足や親子参観などの行事を通して、保護者同士が交流できるよう配慮しています。運動会では親子競技や保護者競技などで保護者同士の親睦が深まる機会を設けています。年1回、運営委員会を開催し保護者の意見を聞いています。その後に行われる保護者懇談会では保護者の率直な意見や園に対する要望などを聞き、その後の保育に反映させています。

年２回、保護者代表の方と意見交換を行う運営委員会を実施し、保護者から園に対する要望を聞いています。その他、個人面談を実施したり、保護者懇談会を行うことで、保護者同士のコミュニケーションを図っています。自治体から配布される子育てに関するパンフレットや催しのお知らせを配布するなど保護者へ向けての案内を行っています。行事後に行われる保護者アンケートの内容や、利用者アンケートの内容から、保護者の考えを伺っています。

３歳児から5歳児までが町にある図書館へ出かけたり、近隣園との交流を兼ねて活動を行っています。当園では近隣７園での交流を行っており、定期的に会合を行い情報交換しています。また小学校との連携も取っています。その他、近くの川でザリガニを採集するなど、地域資源を有効に活用し、日々の保育に変化を待たせています。園では、イベントが年長組に偏ってしまう傾向にあるため、その他の年齢の子どもたちにも様々な活動機会を増やしていきたいと考えています。

ハロウィンでは、地域の方に挨拶をしながら仮装パレードを行ったり、小学校の図書館を体験利用したり、積極的に地域とのかかわりを行いました。また敬老の日には施設を訪問しました。園では、地域に向けて積極的な活動は行っていますが、園に招いての地域支援という点ではまだまだ取り組みができると思います。園が地域資源の一部となるように今後アイディアを出しながら、実施できる範囲内で工夫されることを期待します。

個人情報の取り扱いに関しては個人情報の保護方針をしっかり伝えた上で保護者から同意書を頂いています。守秘義務に関しては園と職員との間で契約書を交わし、利用者の個人情報の保護に努めています。情報の管理に関しては、個人情報のデータの管理方法などについて周知徹底しています。子どもの羞恥心に関しては、トイレ使用時の排泄の失敗などにはさりげなく対応し、他の子どもに気付かれないような配慮を行っています。子どもの生活を見守りながら、子どもと職員が一緒に喜ぶことができる保育に心掛けています。

教育経営計画書に基づき、保護者の思想や価値観には気をつけて保育を行っています。入園時に記入していただいた児童票を確認し家庭状況を把握し、支援を行うよう心掛けています。食習慣や生活習慣の違いを受け止め、保護者からの意見や要望は職員会議で話し合い、できる限り対応していくようにしています。保護者からの意見や要望があれば、朝ミーティングで検討しできる範囲で対応をしています。その際は園だよりや手紙を配布し対応策を知らせています。

法人で作成された教育経営計画書の子どもに対する方針に基づき一人ひとりを大切にした保育を実践しています。職員の言葉遣いや子どもに対する対応など、勉強会や研修を通して、職員間で確認し合いながら保育活動を行っています。気になることがあれば園長がその都度注意し再発防止に努めています。虐待を受けていると思われる子どもへの対応は、情報を得た場合は園長や看護師に報告した後、法人本部で対応し、必要に応じて関係機関へ報告するようにしています。

系列園統一の基本マニュアルを整備しており、いつでも確認できるようになっています。基本マニュアルは系列園の共通の取り組みや、考え方がまとめられており、園内の取り決めや手順の基本となっています。基本マニュアルはいつでも職員が確認できるよう決められた場所に置かれ、全職員が確認をしています。職員は、年２回スタッフシートの内容により自己評価を行い、園長との個人面談や職員会議時に内容の確認と園長からのアドバイスをしています。

年２回運営委員会を実施し、保護者から園に対する意見や要望を聞き取っています。また、個人面談も年２回行っており、保護者の意向を聞いています。職員会議では、保護者からの意見を参考に話し合われ保育に反映させています。日々の保育を行う中で、改善が必要な点が生じた場合は職員会議にかけて職員全員で話し合った後、決定しています。年度末には会議を行い一年間の評価・反省を行い次年度へつなげています。

職員は一定レベルの知識や技術を学ぶための会議を行ったり、法人本部が主催する研修に参加したり、園内研修も毎月行っており、職員の意識向上に努めています。園長は職員との個人面談を行い、日々の業務での疑問や悩み、要望などを聞き取り、今後の保育に反映させるべく、アドバイスを行っています。職員は経験豊富な職員にいつでも質問ができ、助言や指導を受けています。職員は、わからないことが発生した場合は園長やリーダーに相談し助言を受けています。園長は職員が相談しやすいように心掛けています。