東京都福祉サービス第三者評価  評価結果

「人を思いやることができる子」として成長してもらえることを目標に人と人との繋がりを大事にした保育を実践するよう職員への指導がなされている。子どもたちには日々の保育の中で伝えているものの、時期を捉えてこのことにフォーカスした話をすることも検討している。法人の運営方針、保育理念、保育方針は、ホームページ、パンフレット、入園のしおりにて紹介しており、理解が深まるよう努めている。

法人において園長・主任等の役職をはじめ職務分担表が設置されており、各職務の役割が明示されている。また園内の役割については、健康・安全・表現・食育等の領域ごとに担当者が配置されており、領域にあわせて行事・リスクマネジメント等の役割が付加されている。なるべく職員の得意な分野に配置し、能力を発揮できる環境を整えられるよう取り組んでいる。　

法人において定期で管理職が集まる、「園長・主任会議」、「認可園長会」など各種会議が設定されており、法人の決定事項や指導事項について伝達がなされている。また区の私立園長会等地域の会合にも参加し、情報の収集に努めている。リスクマネジメントや高齢児童の遊びなど園の運営に役立つ情報を取り入れながら日々の保育に活かせるよう取り組んでいる。

入社時には就業規則等を紹介し、留意事項の説明等にあたっている。また日々の昼礼においては、１３の徳目の確認により、振り返る機会をもつよう取り組んでいる。またこれらの機会を通して「挨拶などコミュニケーションの大事さ」について指導しており、子ども・保護者との日々のやりとりの重要さについて更に認識するよう指導に努めている。

法人のホームページには法人の沿革と概要のほか、理念・方針が掲載されている。サイト内には本園のページも設定されており、苦情解決体制、保育概要等が公表されている。また区のホームページには認可保育所として掲載されており、レイアウト図やしおりがダウンロードできるようになっている。法人のホームページともリンクしており、入園希望者への情報提供ツールとして機能している。

地域の方に苦情解決第三者委員として就任してもらい、行事等への招待を通して園への理解を深めてもらえるよう取り組んでいる。今後は、体制の整備をしたうえで、地域へのホールの貸し出し、子育て相談会の開催などのアイディアが温められている。近隣の方々への影響を考えながら地域とともに歩める運営を目指している。

日々のコミュニケーションの中で保護者の要望や意見を聴取するよう努めており、昼礼等においても挨拶や接遇について職員自身の気づきを促すよう指導にあたっている。また法人により年度末の保護者へのアンケートが実施されており、日頃の保育についての要望や意見の聴取にあたっている。父親の積極的な保育参加が多く見られる地域にあることから父母双方から意見を聞き、保育に反映できるよう努めている。

重要事項説明書（入園のしおり）には、苦情解決体制（解決受付担当者・対応解決責任者・第三者委員）が明示されている。重要事項説明書に対しては同意書をとっており、入園前面談等でも説明と周知に努めている。また苦情解決マニュアルの設定、意見箱の設置等意見の申し出やその対応について体制が完備されている。

オフィスが立ち並ぶ立地の中、地域との共生を図り、地域の児童福祉に資するよう運営に取り組んでいる。自転車の駐輪については保護者に対して周知し、近隣に迷惑がかからないよう努めている。また区立保育園とはプールや用具を借りたり、情報を交換したりと交流がなされており、行政と共に子どもたちの保育の充実に力を借りている。

年度の事業計画が立てられており、健康管理、安全管理、職員研修、資金計画等の項目にて構成されている。また保育課程には、長時間保育の計画を盛り込んでおり、16時以降の保育環境の設定等について記載がなされている。保育指針の改定にあわせ、来年度は大きく改訂をする予定を思案しており、特に低年齢児の個別支援について検討の意向を示している。

4半期ごとに課題・目標・振り返りがなされる年間保育計画が策定されており、これを踏まえ、月案、週案が策定されている。縦割り保育の活用について意識した計画となっており、タームごとに反省と評価がなされながら進められている。職員の方針や考えを尊重した計画策定を標榜しているが、経験の浅い職員に対しては、月案や週案に落とし込まれた段階で整合性や足りないところについて指導にあたっている。

毎月の避難訓練が実施されており、クラスごとの反省と評価をもって次回の訓練に繋げられている。安全・安心な保育の実践のため、事故報告・ヒヤリハット報告に注力しており、継続した取り組みの結果、事故・ケガの減少を認識している。また、午睡のチェックと観察については低年齢児ばかりでなく、高齢児についても必要なことを認識しており、継続的に取り組む意向を示している。

職員は子どもたちに大きな影響を与える存在であり、園で多くの経験を積めるよう配置を考慮している。乳児を除き、「一人の職員が継続的に持ちあがるだけを良しとはせず」、慣れ合いを除し、子どもたちが多様な価値観に触れながら成長できるよう環境の設定に努めている。職員に対しても個面談を実施し、個性を伸ばしていけるようサポートにあたっている。

職員一人ひとりの研修計画が策定されており、法人内・外部研修への参加がなされている。参加後には報告書を作成し、回覧等を通して知識の水平展開にあたっている。今後は座学ではなく実務に役立つものや子どもの遊びの充実に繋がる研修への参加を増やしていく意向を示しており、外部からの刺激や他の保育士との交流の場として活用してもらいたい希望をもっている。

食事会や慶弔見舞等のための互助が園独自になされており、職員の和が形成されるよう取り組んでいる。また人員不足である中、職員の休日についてもなるべく配慮するよう取り組んでいる。時間外労働・有給休暇についても帳簿を設置しており、適正な処理にあたっている。人員の補充を実現し、より良い職場環境となることを目標としている。

使用するパソコンはパスワードの使用により、アクセスの権限を設定しており、職員個人により使用できる範囲を定めている。また子どもたちの成長の記録と情報については、鍵のかかる部屋および施錠できるキャビネットにて保管し取扱いに注意をしており、漏洩することのないよう保全されている。

重要事項説明書（入園のしおり）には、個人情報の利用について７つの目的を明示しており、特に重要であることを示すため、赤字にて記載がなされている。また重要事項説明書の配布と説明によって保護者への理解が深まるよう取り組んでおり、入園時には書面の提出をもって同意を得ている。

写真の販売は専用のウェブシステムの活用により、安心して購入できる環境が設定されている。現在2台のパソコンを有しているが、管理職、調理、保育現場のそれぞれにて使用があるため、台数増加の必要性を感じている。効率的な情報処理と書類作成時間の短縮により職員の負担を軽減していくことを目標としている。

見学希望者が多いことから、日時を決め、管理職による十分な対応が図れるよう努めている。また行事・保護者の負担・災害時の対応など保護者の興味のある事項や質問の多い事項についてはあらかじめ説明をし、園への理解を深めてもらえるよう取り組んでいる。また配布用のパンフレットには、理念や保育目標をはじめ、行事の開催時期などを掲載しており、周知を図っている。

法人にてホームページが策定されており、サイト内には園のページが設定されている。保育理念・方針、法人の概要・沿革等の情報が掲載されており、子育てに対する法人の想いを感じる内容となっている。また多くの保育施設を手掛けていることや管理者や職員のフォロー体制が整備されていることも理解できる。

区のホームページには園の情報が掲載されており、空き情報等を毎月提供することで情報の更新がなされている。区とは相談を通して関係性の構築に努めており、プールの使用、近隣園との交流、運動会の開催場所等様々な形で協力を得ている。また区からの指導や情報提供は職員にも周知しており、運営の改善や向上の参考とするよう努めている。

入園時には全体での説明会を開催し、重要事項説明書（入園のしおり）に沿って保育内容や留意事項を紹介している。あわせて個人情報の取り扱い、苦情相談体制などの説明をし、同意書の提出がなされている。自転車の駐輪については近隣への迷惑となるため、特に注意喚起しており、また、持ち物や水筒の持参など園独自の事項についても保護者の理解が得られるよう説明にあたっている。

入園当初の子ども・保護者の双方にストレスがかかる時期に対しては、園にて最大限の配慮に努め、なるべく同じ職員が受け入れにあたれるようシフトの組み方を考慮するなど工夫している。また初期の段階でも食事を済ませるまでは保育時間をとり、早く園の生活に馴染めるよう保護者への理解を求めている。

入園時の全体説明会後には、園長、担当職員の2段階での個別面談が実施されるなど工夫した取り組みがなされている。特に担当保育士とはアレルギー対応、慣れ保育など具体的な対応についていち早く協議する場を設け、スムースな書類提出、保育実施となるよう取り図られている。保護者との関係を構築し、「安心して預けてもらえるよう・信頼を得られるよう」取り組んでいる。

保育課程、年間指導計画の方針に沿った月案・週案が設定されており、担当職員による作成、管理職によるチェックのもと職員に周知が図られている。月案については、個別の子どもへの配慮や前月の反省と評価を活かした内容となっており、週案は各事項の実施のねらいと留意事項を定めて作成がなされている。３，４，５歳は合同での活動が多いため、縦割りの活用を盛り込むよう指導がなされている。今後は個別の児童に対する課題や目標が集団に埋もれた形とならないようにする方針を掲げている。

児童調書、緊急時連絡引き渡し、離乳食、冷凍母乳の誓約書等々の書式が準備され、入園時に提出がなされている。提出された各種情報は、書庫に収められており、職員が使用しやすいようファイリング方法が工夫されている。また年齢ごとに保育の状況や発達・発育について記録様式を定めており、子どもたちの成長が確認できる仕組みが整えられている。

日々の保育の記録は年齢により様式が異なった書式が準備されており、子どもたちの健康・活動等について詳細な記載がなされている。また、引き継ぎ事項については定められた様式への記載と口頭での申し送りの双方を行い、伝達の漏れがないよう工夫して取り組んでいる。保護者とのコミュニケーションをとる連絡帳についても書き方や実施の意味を考えて行うよう指導にあたっている。　

子どもたちが主体的に遊べるよう玩具を配置したり、コーナーを設置したりと工夫した取り組みがなされている。子どもたちが一定のルールのもと楽しんであそべるよう指導しており、今後社会で学んでいく大事な一歩として捉えている。小さい集団、大きな集団、縦割り、横割りなど多様な経験を積みながら子どもの成長が育めるよう取り組んでいる。

外国籍の子どもや配慮の必要な子どもに対しても特別なことはせず、自然に溶け込めるよう配慮に努めている。また高齢児クラスの人数が少ないこともあり、異年齢による合同保育を取り入れながら、関係性の構築や大きな遊びへの展開に取り組んでいる。本取り組みからは人を思いやることを大事にした保育が実践されていることが理解できる。

発達の過程で生じる子ども同士のトラブルについては、頭ごなしに叱ったりせず、子どもたちの話に耳を傾け、寄り添いながら対応を図るよう指導がなされている。また保護者への伝達についても一律の対応とはせず、柔軟かつ状況に適した応対となるよう取り組んでいる。高年齢児が子どもたちの見本となりながら皆が成長できるよう全体を見渡した運営がなされている。

園のつくり、園長室の位置など登園の際に職員とコミュニケーションが図りやすい環境となっており、密なる報告・連絡により保護者との関係性が構築できるよう取り組んでいる。保護者の検温の際には、前日や当日朝の健康状態や様子を聞き、体調への配慮をするよう取り組んでいる。また延長保育時の配置職員についても情報を共有し、園全体で対応が図れるよう努めている。

トイレトレーニングについては、子どもの発達・発育を鑑みながら、家庭での様子を聴取し、一人ひとりのタイミングを見極めながら取り組んでいる。またどのように対応してよいかわからない保護者に対しては相談にのり、一緒に進めていけるよう取り組んでいる。午睡時の着がえ、歯磨きなども丁寧に指導し、高年齢児がお手本となりながら皆で習得に努めている。

５歳児クラスについては、就学を控える時期には午睡時間を短くするなど対応を図っている。またデイリープログラムを中心とした活動となっているため、個別の体調や生活に配慮した午睡時間の設定についても検討課題として挙げている。家庭と連携しながら適した設定をみつけていくことを思案している。

外部の講師による週に1回のリトミックや年齢等にあわせて子どものイメージ力を養う制作活動など子どもたちが表現を楽しみながら行える環境提供に努めている。また今後も絵本については更に充実できるよう購入していく意向をもっている。あわせて絵本の貸し出しを実施し、親子で楽しめるようするとともに「他者から借りる・物を大事にする」ことを学ぶ機会に繋げられることも視野に入れられている。

園庭がないことから天候の良い日には、日々近隣の公園等に戸外活動にでかけており、季節を感じ取り、子どもたちそれぞれに発見があるよう取り組んでいる。また近隣に保育園が多いことから公園での活動は、スムースに使用できるよう園同士の話し合いがなされ、安全に遊ぶことができるよう配慮されている。保育時間が長くなることも多く、午後の時間帯にも散歩にでるなど状況に合わせながら戸外活動を楽しんでいる。

カードゲーム、トランプ、すごろくなど子どもたちが集中して遊び込めるもの・興味を持てるものを複数用意し、合同保育時や自由時間に使用している。また集中力と創造力を養うためマンダラ（塗り絵）なども準備し、楽しみながら活動がなされている。一人でじっくりとまた他の子どもたちと関わりながら子どもたちの興味を伸ばせるよう職員が関わりながら活動がなされている。

七夕祭り、夏まつり、運動会、祖父母参観、遠足、発表会等々毎月の行事は、多様な内容となっており、子どもたちに多くの経験を積めるよう・保護者に子どもの成長を感じてもらえるよう開催されている。職員の担当は領域ごとにわかれており、それぞれの担当ごとに行事も設定されている。職員の特技と個性を活かした行事となるよう取り組みがなされている。

園だよりにて協力を呼び掛けたところ、夏祭りでは保護者によりコーナーが開かれるなど協力を得ながら行事の開催がなされている。保護者の方々が参加する行事は単に観覧するだけではなく、なるべく参加してもらい、子どもたちと一緒に楽しめるものとなるよう取り組んでいる。またなるべく多くの保護者が参加できるよう行事開催日の設定については配慮に努めている。　

開園からは運営の安定を優先することが多く、系統的に計画された行事の実施には至っていないことを認識している。準備も含めて年間による計画を詳細にし、系統的な保育の中で行事を実施できることを目指している。日々の保育において養われた成果を保護者の方々に見てもらい、子どもたちの成長を感じてもらえるような内容となるよう思案している。

保育課程においても長時間保育の項目を盛り込み、時間帯により人数や場所が変更となるため、子どもたちへの影響が少なくなるよう配慮しながら保育にあたっている。落ち着いて遊べるようカードゲームや塗り絵など過ごし方を工夫し、園全体で適切な保育となるよう・子どもに合わせた活動となるよう取り組んでいる。

子どもたちが保護者のお迎えを待つ間は、異年齢による合同保育にて対応がなされている。先ずは子どもたちが「安全に・快適に」過ごすことを第一とし職員が見守りに注力している。子どもたちの気分転換も兼ね、午後の時間帯にも散歩を実施するなど工夫に努めている。また水分補給については自らの水筒で自由に飲めるよう配慮されている。

配膳・食べる順番等食事の時間やマナーを意識した指導がなされており、食べることに集中しながら、楽しく・安全な給食となるよう取り組んでいる。各クラスの食事時間をずらしながら職員が十分に見守れるよう人員配置がされており、しっかりとサポートできる環境設定がなされている。

カレーの調理、野菜の皮むきなど子どもたちができる範囲で調理に参加するクッキング保育が実施されており、調理をすることで食材や食事への関心を引き出せるよう努めている。各クラスには献立が掲示されており、食事前にはメニューや食材を確認するなど食育に取り組んでいる。

職員会議において栄養士との話し合いが持たれており、子どもの嗜好やメニューについての検討がなされている。また食物アレルギーを持つ子どもに対しても除去食等配慮しており、安全な食事提供にあたっている。また季節や行事にあわせた献立づくり、天然出汁による調理、完全手作りの食事とおやつなどこだわりを持った食事提供がなされている。

食事後は子どもたちが自ら歯磨きをするよう指導しており、安全に口腔ケアがなされるよう取り組んでいる。高年齢児が見本となり、落ち着いて・座って歯磨きをしており、職員による見守りのもと実施されている。また子どもたちの年齢により定められた期間ごとに嘱託医による健康診断を実施しており、相談と連携により子どもたちの健康管理にあたっている。

手洗い励行、消毒の実施等感染症蔓延防止に対しては尽力しているが、保護者に対しても入園のしおりに感染症別の登園停止期間や感染症が疑われる場合の留意事項を載せるなど協力を呼びかけている。現在は看護師が欠員となっているが補充にあたっており、広く園の保健衛生に携われる職員配置をしていく予定をもっている。

基本的には、家庭での投薬をお願いしているが、必要な場合は投薬依頼書等手続きを踏んだうえで園での投薬を実施している。また年齢にあわせた午睡時の睡眠チェックを実施しており、安全で快適な睡眠ができるよう取り組んでいる。目視だけでなく触診も交えながら徹底した安全管理となるよう職員への指導に努めている。

保護者の就労を考慮し、土曜日に保育参観を実施している。親子リトミックや大きな行事の観覧など子どもたちの成長を感じてもらえる機会の提供にあたっている。夏祭りにはお手伝いを呼び掛け、有志による温かな協力のもとコーナーの設置などがなされている。父親の育児参加や関心が高い地域であることを認識しており、地域特性を鑑みながら保護者との協調が図れるよう取り組んでいる。

保護者の就労に対しては配慮に努めており、一人ひとりの状況や事情を勘案するよう取り組んでいる。急な残業による延長、慣れ保育の短縮、行事予定の早期連絡などできうる支援にあたっている。交替制勤務であることから全職員が子どもたちを把握し、園全体で対応できるよう取り組んでいる。個々の家庭や就労状況を尊重しつつも「子どもにとって最善の保育となるよう・連携した保育となるよう」目標を定めて運営にあたっている。

個別面談は保護者が休暇取得せず行えるよう夕方のお迎え時に実施するよう配慮と工夫がなされている。育児についての悩みなどに回答し、保護者の力になれるよう・保護者にも寄り添う保育となるよう努めている。また送迎時の伝達についても書面のみにせず、必ず口頭でも行い、伝達漏れのないよう取り組んでいる。

近隣に充実した社会資源を有していることから公園での戸外活動など活用に努めている。また図書館のイベントへの参加など新たな試みについても実施していく意向をもっている。近隣には相撲部屋があり、交流の窓口をもっていることから今後見学や招待等に発展していくことが期待されている。子どもたちにとって貴重な体験が積める機会を提供できるよう検討と模索を継続している。

地域の方々に苦情解決第三者委員に就任していただき、運動会への招待など園への理解を深めてもらえるよう取り組んでいる。また近隣保育園とはプールを借りるなど温かな協力を得ている。今後は、地域の方々への子育て相談会の実施、園行事への招待などを通して交流を図り、より地域に根差した園運営となるよう取り組む意向を持っている。

着がえ場所やおむつ替えについては場所を配慮して行うよう指導がなされている。また昨今新聞紙上等で取り上げられることが多い、男性保育士による支援についても保護者に誤解が生まれないよう周りの職員がサポートし、理解が深まるよう努めている。子どもに寄り添える職員の集合体として羞恥心や自尊心への配慮を忘れない保育の実践にあたっている。

子どもを傷つけるような発言や権利侵害になる声掛けについては、基本を踏まえ、ナーバスになりすぎることのないよう指導にあたっている。もっとも重要なことはどのようなワードを選択して子どもに接するかであり、適切な保育となるよう取り組んでいる。また毎朝の登園時には、視診を通して顔色や全身の状況を確認し、検温とともに健康状態の把握にあたっている。

重要事項説明書（入園のしおり）には、個人情報の保護について７つの目的を明示している。また写真の使用についても説明をし、入園時には同意書を提出してもらい、その周知と確認を実施している。写真の販売については専用のシステムを利用しており、安全に保護者への配布ができるよう配慮がなされている。

健康管理、離乳食、衛生、アレルギー対応、個人情報保護、苦情解決などのマニュアルおよび就業規則、給与規程、経理規程等の諸規程が整備されており、それぞれファイリングされ職員が誰でも見られるよう保管されている。書類作成の参考書・手作りおもちゃや遊びの指南書・看護師マニュアルの策定など更なる充実や園独自の作成にもチャレンジの意向を示している。

保育技術については経験を積むことで身につくものであり、経験ある職員がサポートすることで補足は可能であることを認識している。職員の資質として重要なことは人間性であり、人に優しい・人を思いやることができる職員の育成に努めている。業務の負担を考慮しながら以前のように職員面談を頻繁に行い、職員の不安に寄り添いながら育成と定着を図っていくことを目標としている。

完備されたマニュアル・規程は法人主導にて策定されている。法改正や情勢の変化により、都度見直しがなされており、メール等にて連絡の後差し替え等が行われている。法人として現場が保育に集中できる体制整備に取り組んでおり、本取り組みからは法人の現場への配慮、子どもへの想い、ガバナンス、コンプライアンスへの注力が理解できる。