東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 平成27年度
サービス名称 認証保育所A型・B型
法人名称 株式会社エスエヌシー
事業所名称 サクラ・ナーサリー成増
評価機関名称 ユニトレンド 株式会社(令和元年9月30日までの評価機関)

コメント

利用者(保護者)アンケートの実施においては、個人情報の守秘を絶対条件とし、事業者から用紙の記入説明・配布をしていただき、回答用紙は保護者投函(差出人無記名)、機関直接受取りとした。事業評価においては職員アンケートの扱いにおいて、同様に配慮し実施した。なお、評価者には、保育士の資格を持つ者・保育所の評価経験者などをこれに当てた。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


公益財団法人東京都福祉保健財団
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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

1) 健全な心身の発達を図る                                                                              2) 個々の成長に合わせた保育                                                                                        3) 職員の質の向上                                                                                               4) 多様化する保護者のニーズに応える保育サービス                                                                             5) 家庭保育者への支援

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

1) 常に笑顔を忘れず、報告・連絡・相談を怠らず、積極的に保育する。

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

1) 積極的に取り組む姿勢                                                                                                2) 保護者・子どもに自ら関わろうとする気持ち

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 子どもが伸び伸びと主体的に遊びを創る保育を実践している

園は、個々の発達状況をしっかり把握し、0歳児から2歳児までの保育を行っている。園庭の替わりに毎日近隣の公園を利用し、園児が自由に跳びまわり、園に戻ると身近な新聞紙を破り・散らかし、個々の感性を展開・発散させている。なお、日本の伝統文化や四季を大切にした、子どもの日・七夕まつり・豆まき・ひな祭りなどを年間行事に取り入れている。また、英語音楽に親しみながら外国人英語教師による英語保育や、0歳児からリトミックにより音感を養う保育を行うなど、いろいろな可能性を引き出してあげられるような保育に取り組んでいる。
2 栄養士と保育士が連携し、発達に応じた食育を行っている

園は「食」の場面を重要と捉え、栄養士を中心に食育計画を作成している。食育計画の一環として栄養士が中心に「おいしい時間」が月2回、保育士が中心となり保護者も参加しての「親子クッキング」やその他のクッキングに関する行事を年数回開催している。また、日常生活の中で調理前の準備に関わりを持たせることで食への関心を高め、苦手な食材に触れる機会を多くして、好き嫌いをなくし食べることへの興味を育てている。これらの活動は録画し懇談会等の場で上映し、希望者には写真やCDにして実費で提供されている。
3 青空紙芝居・食育体験や育児支援を行い、地域の福祉向上・啓発活動に取り組んでいる

事業所は保育園の専門性を生かし、近隣の公園において地域の幼児や保護者を対象に青空紙芝居を継続して行っている。気候の良い時期に折り込みチラシで案内し、年間4~5回開催している。また、園の特長である食育を地域の人にも知ってもらう取り組みとしての食育体験(年2回開催)や、家庭保育者(非入園家庭)の育児の不安や悩みに対し、相談窓口を設けて気軽に育児支援を行うなど、地域の福祉向上・啓発活動に積極的に取り組んでいる。

さらなる改善が望まれる点
1 職員に知ってほしい地域活動の現状

事業所は近隣の公園で青空紙芝居・食育体験や育児支援を行い、福祉サービス向上・啓発活動に取り組んでいる。これらは他ならぬ事業所の職員が実践している活動である。しかし、職員アンケートの分析結果からは、「カテゴリー2」の「2.地域の福祉に役立つ取り組み」のほぼ全ての評価項目において、職員の自己評価内容が前回(2年前)の調査よりダウンした結果となっており(「全部できている」がポイントを大幅に落とし、「知らない・分からない」が大幅に増えている)、職員自らの活動を確り理解・認識することが望まれる。
2 マニュアルの有効活用に更なる取り組みを

業務の一定水準の確保のために、「昼会議、職員会議等」で職員が話し合い、様々な取り組みが行われている。マニュアル類は整備されているが、有効に使用されているであろうか? 職員アンケートの分析結果では、マニュアルを活用した業務水準の確保のめんで、必ずしも満足できるアンケート結果とはなっていない。マニュアルを有効活用し更なる業務水準の確保の実践が望まれる。
3 働きがいのある職場づくりに、更なる取り組みを

事業所は、知識や情報を共有することで協力体制の強化を図り、職員一人ひとりが組織の中でやる気が持てるように、職員会議や昼会議など話し合う場を多く設けて、働き甲斐のある職場作りをしている。職員アンケートの分析結果からは、個々の職員と組織としての学びへの取り組みは評価されているものの、事業所の“やる気・働きがいの更なる向上”への取り組みについては、あまり良い評価は得られておらず検討が望まれる。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ 子ども一人ひとりを尊重し、保護者の価値観や生活習慣に配慮した支援をしている

子ども一人ひとりを尊重した個々の成長・発達に応じた対応ができるよう、毎日、対応の仕方について見直・点検を行う。さらに、保護者面談にて聞き取り調査し、記録した生活調査表の内容に基づき、子ども一人ひとりと保護者の価値観や生活習慣に配慮した支援が行われている。なお、保護者アンケートの分析結果では、《職員は子どもの気持ちを大切にしながら対応しているか?》 の設問に回答者(保護者)全員が「はい」と非常に高いパーフェクトの回答を得ている。
関連評価項目(サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している)
2 ★ 複写式のライフダイアリー(連絡ノート)が園・職員と家庭との連絡を密にしている

登園時,保護者から子どもの家庭での様子を聞き、降園時,園での様子を保護者に伝えるなど、送迎時の会話で子どもの様子を共有して、子どもの支援の方向性を確認し合って相互に信頼関係を深めている。さらに、連絡ノートは保護者及び担任によって記録されており、子どもの24時間(家庭及び保育園)の生活状況が良く理解できるようになっている。とりわけ、この連絡ノートは複写式となっていて、園と家庭の両方に保管されている。
関連評価項目(家庭と保育所の生活の連続性を意識して保育を行っている)
3 ★ 保護者のニーズに応え、一時預かり保育や延長保育を行っている

職員の個別の研修計画の策定がされた。職員会議で要望を把握し、個々の能力に応じた研修計画が策定され、職員に合った知識の習得ができるよう体制を整えた。また、研修後は研修報告書を基に職員会議の席で発表・報告し、知識を共有し保育に役立てるよう努めている。なお、職員アンケートの分析結果からは、職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びについて、「全部できている」は71%(前回 42%)と向上している。
関連評価項目(認証保育所の特性をいかした取り組みをしている)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:調査対象利用者(保護者等)は、27世帯(園児:0歳児12名・1歳児10名・2歳児5名)。アンケートの有効回答者数は19世帯でした。

調査方法:アンケート方式  
評価は3名の評価者で実施し、利用者調査はアンケート方式により行った。利用者(保護者等)には事業所から用紙の記入説明・配布をしていただき、回答は当機関で用意した封筒により、保護者投函(差出人無記名)、機関直接受け取りとした。

利用者総数 27人
アンケートや聞き取りを行った人数 27人
有効回答者数 19人
回答者割合(%) 70.4%

総括
今回のアンケート調査は、東京都の共通評価項目により実施した。調査結果から、《毎日の保育サービスについて》は、問3.「利用時間の変更・・」を除く全ての設問で「はい」の回答が7割強~10割と満足度の高い回答を得た。一方、問3.では、肯定的回答は7割弱・非該当が3割強であった。《安心・快適性》《利用者個人の尊重》では、問11.「子ども同士のトラブルへの対応・・」を除く全ての設問で「はい」の回答が8割強~10割と非常に高い満足度を示している。なお、問11.では、肯定的回答は7割弱で「どちらともいえない」が約2割であった。《不満・要望への対応》では、肯定的回答は7割強であった。問16.「あなたが困ったとき、外部の苦情窓口(役所や第三者委員など)にも相談できることを伝えてくれたか」との設問にも7割強が「はい」と回答している。前回調査では「いいえ」の否定的回答が5割弱有ったが、今回「いいえ」の回答は無く、周知の工夫・改善が顕著である。最後に『総合的感想』では、回答者の9割が「大変満足・満足」であり、保護者から満足度の非常に高い評価を得た保育園と言える。

利用者調査結果

1.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい 19人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の全員が「はい」と回答。保護者からは、“*毎日完食し、更にお代りするくらい美味しいらしい。*一ヶ月の中で全く同じ組み合わせ(昼・おやつ共に)の献立が二順するのに驚いた。”等の意見が有った。
2.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい 14人  どちらともいえない 5人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の7割強が「はい」と肯定的に受け止め、3割弱が「どちらともいえない」と回答。園では近くの公園を園庭代わりに利用し、天気の良い日は毎日外出している。保護者からは、“*日中よく遊ぶおかげで、夜はぐずる事なく寝てくれる。*晴れている時、違う公園に行ってくれる。*日によっては、一日2回有っても良いように思う。*園庭が無いので、工夫されているかなどは分からない。”等の意見があった。
3.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい 13人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 6人 
回答された保護者の約7割が「はい」と肯定的に受け止め、3割強が「非該当」と回答。保護者からコメントは有りませんでした。
4.安全対策が十分取られていると思うか
はい 17人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の約9割が「はい」と肯定的に受け止め、約1割が「どちらともいえない」と回答。保護者からは、“*仕切り扉の鍵がきちんと閉まらないので、帰る際に子どもが押して出てしまう時がある。*先生が工作する場所が園児も走り回る所なので、ハサミを使用しているその時に、事故が起きるのではと心配になったことがある。”等の意見があった。
5.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい 15人  どちらともいえない 3人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の約8割が「はい」と肯定的に受け止め、2割弱が「どちらともいえない」と回答。保護者からは、“*事前の確認を度々してくれるため、予定が立てやすい。*親子遠足など大きな行事は、なるべく土曜日が良い。*行事が少ない。遠足が有ったが金曜日の日中なので、仕事も有り参加しずらい。”等の意見があった。
6.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい 18人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の9割強が「はい」と肯定的に受け止め、1割弱が「どちらともいえない」と回答。保護者からは、“*先生・調理師さん共にとても相談しやすい。子育ての悩みは、先生方にほとんど相談している。*仕事に行く前後は忙しく話をする余裕があまり無いが、特に気になる点などは話してくれるので安心している。”等の意見があった。
7.保護者の考えを聞く姿勢があるか
はい 18人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の9割強が「はい」と肯定的に受け止め、1割弱が「どちらともいえない」と回答。保護者からは、“*登・降園時、話す時間を設けてくれるのでとても良い。担任でない先生も話しやすい。*先生方全員が子どもの名前を初日から覚えていて話しかけてくれるので、先生を信頼する。*否定的な言葉は使わず、話をしていて楽である。”等の意見があった。
8.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい 16人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の8割強が「はい」と肯定的に受け止め、1割弱が「どちらともいえない」と回答。保護者からは、“*エアコンなど毎週洗っていて、とても清潔。*ちょっと狭いので、がちゃがちゃしたところは有るが、掃除には気を使っている。*子どもが居る時に掃除機をかけている時があり、衛生的でない。”等の意見があった。
9.職員の接遇・態度は適切か
はい 18人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の9割強が「はい」と肯定的に受け止め、1割弱が「どちらともいえない」と回答。保護者からは、“*派手な先生はおらず、とても親しみやすい。*たまに「スゲー」などの乱れた言葉が聞こえてくる。また、子どものやっていることに「ツッコミ」を入れるような時も有り、少し心配になった。”等の意見があった。
10.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい 19人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の全員が「はい」と回答。保護者からは、“*熱が高くなった時など、迎えに行くまでにクーリングもしてくれて助かった。”等の意見があった。
11.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい 13人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 2人 
回答された保護者の7割弱が「はい」と肯定的に受け止め、約2割が「どちらともいえない」、約1割が「非該当」と回答。保護者からは、“*きちんと怒ってくれているし、親としてはありがたい。*まだ、あまり無いので分からない。”等の意見があった。
12.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい 19人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の全員が「はい」と回答。保護者からは、“*子どもそれぞれの性格を把握してくれている。また、寛大に接してくれていると思う。”の意見があった。
13.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい 18人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
回答された保護者の9割強が「はい」と肯定的に受け止め、1割弱が「どちらともいえない」と回答。保護者からは“*おそらく・・・。”の意見があった。
14.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい 16人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
回答された保護者の8割強が「はい」と肯定的に受け止め、2割弱が「どちらともいえない」と回答。保護者からは“*聞くと、とても丁寧に教えてくれる。*毎日何をしているか、紙で良いので事前にもっと教えて欲しい。”等の意見があった。
15.利用者の不満や要望は対応されているか
はい 15人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 2人 
回答された保護者の約8割が「はい」と肯定的に受け止め、約1割「どちらともいえない」、約1割が「非該当」と回答。保護者からは“*あまり不満は無いので分からないが、要望に関しては聞く耳を持ってくれる。*特に不満は無い。”等の意見があった。
16.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい 14人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 2人 
回答された保護者の7割強が「はい」と肯定的に受け止め、2割弱が「どちらともいえない」と回答。保護者からの意見は*説明して頂いた気はするが、忘れてしまった。”の意見があった。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目3 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目4 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
保育理念・保育目標は明確であり、年間指導計画に織り込み周知が図られている

サクラ・ナーサリー成増の保育理念、「健全な心身の発達を図りながら人間形成の基礎を培い、豊かな人間性を持ったこどもを育成する」は園内に掲示されている。なお、職員には入職時研修のほか年間指導計画に織り込み、常に意識出来るよう取り組んでいる。また、保護者には入園時に、重要事項説明書・入園のしおり等で説明し周知が図られている。入園希望者等には、ホームページで紹介されている。

経営・運営層の役割と責任は明確に示され、事業所をリードしている

経営・運営層の役割は職務分掌規程で明確であり、その責任において行動している。重要な案件は、会社→園長→職員の手順で決定する。また、毎日昼会議が行われ最新の情報が配布・伝達されている。なお、職員アンケートの分析結果からは、職員の理解が前回(2年前)の調査より改善した結果となっている(「全部できている」が20ポイント以上アップし、「知らない・分からない」が減っている)。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している 実施状況
  標準項目1 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
  評価項目2 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている 実施状況
  標準項目1 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
  標準項目2 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
  サブカテゴリー2  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある 実施状況
  標準項目1 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
  標準項目2 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
  評価項目2 ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している 実施状況
  標準項目1 ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
  標準項目2 ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
  標準項目3 ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
  評価項目3 地域の関係機関との連携を図っている 実施状況
  標準項目1 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
  標準項目2 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
講評
事業者として守るべき法・規範・倫理等は明示されている

経営層は、就業規則等に守るべき法・規範・倫理など明記し、毎年、年度初めに見直している。職員は入職時の最初に説明を受けその後業務についている。また、職員は個人情報保護誓約書をもって、福祉サービスに従事する者としての責任を誓約している。なお、事業所は第三者評価を積極的に受審するなど、開かれた組織となっている点は高く評価できる。

青空紙芝居・食育体験や育児支援を行い、福祉サービス向上・啓発活動に取り組んでいる

事業所は保育園の専門性を生かし、近隣の公園において地域の幼児や保護者を対象に青空紙芝居を継続して行っている。気候の良い時期にチラシで案内し年間4~5回開催し、積極的に地域の福祉向上・啓発活動に取り組んでいる。なお、職員アンケートの分析結果からは、「カテゴリー2」のほぼ全ての評価項目において、職員の自己評価内容が前回(2年前)の調査よりダウンした結果となっており(「全部できている」がポイントを大幅に落とし、「知らない分からない」が大幅に増えている)、理解・周知への取り組みが望まれる。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  利用者意向や地域・事業環境の把握と活用
  サブカテゴリー1  利用者意向や地域・事業環境に関する情報を収集・活用している
  評価項目1 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む) 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
  評価項目2 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
  標準項目2 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
  標準項目3 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
  評価項目3 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
  標準項目2 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
  標準項目3 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
講評
事業所以外(役所や第三者委員など)の苦情相談窓口の周知は改善されている

今回の第三者評価における保護者アンケートの結果からは、不満やトラブル等が有った時、保育所以外の役所や第三者委員など外部の苦情相談窓口にも相談できることを、7割強の回答者が知っていると答えており(前回調査では5割弱)、保護者への周知は改善されている。

独自アンケートで利用者の意向を把握している

保護者の意向(意見・要望・苦情など)の把握は、園独自のアンケートを実施し収集している。また、今回の第三者評価における利用者アンケートも意向把握に有効な材料である。なお、職員アンケートの分析結果からは、職員の理解が前回(2年前)の調査より改善した結果となっている(「全部できている」が20ポイント以上アップし、「知らない分からない」が減っている)。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  計画の策定と着実な実行
  サブカテゴリー1  実践的な課題・計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している 実施状況
  標準項目1 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 年度単位の計画を策定している
  標準項目3 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
  評価項目2 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
  標準項目3 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
  標準項目4 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
  評価項目3 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
  標準項目3 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを測る指標を明示している
  標準項目4 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
  サブカテゴリー2  利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
  評価項目1 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
  標準項目2 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
  標準項目3 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
  標準項目4 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
講評
10年長期計画書にて長期の目標を策定している

事業所の計画は、10年の長期目標を経営層が定め、これに基づいて年間事業計画書や年間指導計画書を年度初めに策定している。さらに行事計画書・職務担当表などにより細部の活動計画が作成されている。なお、10年の長期目標は毎年更新され常に10年先を見据えている。

年間指導計画により達成度合いを測りながら実行されている

計画の実行においては、年度初めに役割分担を決め、前年度の年間指導計画の反省を活かし、年間計画・年間指導計画は4期に分けて、月案・週案・個人カリキュラムは毎月見直して今年度に活かし実行されている。

全職員が園児の安全確保に責任意識をしっかり持ち適切に対応している

園児の安全確保には細心の注意が払われている。職員室に対応マニュアルが整備され、職員は役割分担に沿って活動する。特に、感染症マニュアルを職員で見直し・確認しあっている。また、年一回消防署と合同の防災訓練を行なうほか、園独自に毎月一回避難訓練を行うなど、緊急時への訓練を重ねている。なお、保護者には「入園のしおり」の《災害時の連絡について》において、避難場所・災害用伝言ダイヤル・救急病院など詳しく説明している。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成に取り組んでいる
  評価項目1 事業所にとって必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
  標準項目2 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
  標準項目3 適材適所の人員配置に取り組んでいる
  評価項目2 職員の質の向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
  標準項目2 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  標準項目3 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
  標準項目4 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
  標準項目5 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
  サブカテゴリー2  職員一人ひとりと組織力の発揮に取り組んでいる
  評価項目1 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
  標準項目3 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
  評価項目2 職員のやる気向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 福利厚生制度の充実に取り組んでいる ×
講評
人事制度は分掌規程に明示されている

事業所にとって人材確保はもっとも重要な課題の一つといえる。その基になる人材構成を含む人事制度・方針は職務分掌に明示されている。限られた職場環境の中で、仕事への意欲と子供への愛情を持った職員をいかに確保し定着させられるかは難しい。このことが保育園の人事の根幹であり、事業所の質の向上につながり、ひいては理念・方針の実現に結びつくものと思われる。

個別研修計画に基づき職員の質の向上を図っている

職員の個別の研修計画の策定がされた。職員会議で要望を把握し、個々の能力に応じた研修計画が策定され、職員に合った知識の習得ができるよう体制を整えた。また、研修後は研修報告書を基に職員会議の席で発表・報告し、知識を共有し保育に役立てるよう努めている。なお、職員アンケートの分析結果からは、職員の質の向上の取り組みについて、「全部できている」は55%(前回 40%)と向上している。

働きがいのある職場づくりに、更なる取り組みを

事業所は、知識や情報を共有することで協力体制の強化を図り、職員一人ひとりが組織の中でやる気が持てるように、職員会議や昼会議など話し合う場を多く設けて、働き甲斐のある職場作りをしている。職員アンケートの分析結果からは、個々の職員と組織としての学びへの取り組みは評価されているものの、事業所の“やる気・働きがいの向上への取り組み”については、あまり良い評価は得られておらず更なる検討が望まれる。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  情報の保護・共有
  サブカテゴリー1  情報の保護・共有に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定している
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・保管している
  標準項目3 保管している情報の状況を把握し、使いやすいように更新している
  評価項目2 個人情報は、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえて保護・共有している 実施状況
  標準項目1 事業所で扱っている個人情報の利用目的を明示している
  標準項目2 個人情報の保護に関する規定を明示している
  標準項目3 開示請求に対する対応方法を明示している
  標準項目4 個人情報の保護について職員(実習生やボランティアを含む)が理解し行動できるための取り組みを行っている
講評
経営に関する情報は保護されている

経営に関する情報は園長が管理者であり、種別によって閲覧できるようにしている。なお、文書化された情報は、鍵付きの棚に保管されている。

個人情報の扱いは明文化され、守られている

個人情報の保護・共有は、運営層・職員とも徹底されている。個人情報の利用目的・保護に関する規定・開示請求への対応などは、すべて明文化されている。職員は入職時「個人情報保護誓約書」に記名・捺印し、在職中および退職後の個人情報保護の義務について誓約している。なお、昼会議においても、秘密保持や守秘義務について定期的に議題にしている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー8  カテゴリー1~7に関する活動成果
  サブカテゴリー1  前年度と比べ、事業所の方向性の明確化や関係者への周知、地域・社会への責任の面で向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている
・カテゴリー1:「リーダーシップと意思決定」
・カテゴリー2:「経営における社会的責任」
・カテゴリー4:「計画の策定と着実な実行」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
全職員が園児の安全確保に責任意識をしっかり持ち適切に対応している
園児の安全確保には細心の注意が払われている。職員室に対応マニュアルが整備され、職員は役割分担に沿って活動する。特に、感染症マニュアルを職員で見直し・確認しあっている。また、年一回消防署と合同の防災訓練を行なうほか、園独自に毎月一回避難訓練を行うなど、緊急時への訓練を重ねている。なお、保護者には「入園のしおり」の《災害時の連絡について》において、避難場所・災害用伝言ダイヤル・救急病院など詳しく説明している。 
  サブカテゴリー2  前年度と比べ、職員と組織の能力の面で向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている
・カテゴリー5:「職員と組織の能力向上」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
個別研修計画に基づき職員の質の向上を図っている
職員の個別の研修計画の策定がされた。職員会議で要望を把握し、個々の能力に応じた研修計画が策定され、職員に合った知識の習得ができるよう体制を整えた。また、研修後は研修報告書を基に職員会議の席で発表・報告し、知識を共有し保育に役立てるよう努めている。なお、職員アンケートの分析結果からは、職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びについて、「全部できている」は71%(前回 42%)と向上している。 
  サブカテゴリー3  前年度と比べ、福祉サービス提供プロセスや情報保護・共有の面において向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている
・カテゴリー6:「サービス提供のプロセス」
・カテゴリー7:「情報の保護・共有」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
園は保護者の子育ての悩みや不安の払拭に努めている
保護者の就労形態や気持ちに配慮しつつ状態に応じたサービス提供を行っている。年二回の懇談会の開催や随時に保護者参加型行事を実施して、保護者が安心して子どもを預けることの出来る環境整備と理解できるようにしている。また、毎日の送迎時にはコミュニケーションを十分に図り、子育ての悩みや不安を受け止め、共有できるよう信頼関係の構築に努めることで、保護者の不安を取り除く配慮をしている。懇談会も情報提供を行い、子どもの発達・育児相談を随時受け付けるなどの育児支援を行っている。 
  サブカテゴリー4  事業所の財政等において向上している
  評価項目1 財政状態や収支バランスの改善へ向けた計画的かつ主体的な取り組みにより成果が上がっている
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
新入園児の確保に取り組んだ
特に新入園児の確保に注力し、0歳児契約者の増加を図り収支の安定に寄与した。 
  サブカテゴリー5  前年度と比べ、利用者満足や利用者意向の把握等の面で向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、利用者満足や以下のカテゴリーで評価される部分において改善傾向を示している
・カテゴリー3:「利用者意向や地域・事業環境などの把握と活用」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
事業所以外(役所や第三者委員など)の苦情相談窓口の周知は改善されている
今回の第三者評価における保護者アンケートの結果からは、不満やトラブル等が有った時、保育所以外の役所や第三者委員など外部の苦情相談窓口にも相談できることを、7割強の回答者が知っていると答えており(前回調査では5割弱)、保護者への周知は改善されている。 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
  標準項目5 事業所のサービス利用が困難な場合には、理由を説明したうえで、他の相談先紹介など支援の必要に応じた対応をしている
講評
園の情報は多岐にわたり、入手しやすい

園にはパンフレット・しおり・保育情報や板橋区のパンフレットなどが用意され、ホームページも開設されている。園の利用や見学の希望者は何時でも見ることが出来る。東京都の認証保育所協会に加盟し、園の情報を板橋区や協会に提供している。

利用希望者や園内見学者に、詳細な情報が提供されている

電話予約で受け入れた利用希望者や見学希望者に対し、施設内容・保育内容などを詳しく個別に説明している。希望者の要望には話し合いの時間を十分に取り柔軟な対応が可能なものとしている。また、受け入れが困難な時にも、病児保育・ファミリーサポートなど関連支援機関の連絡先や近隣保育園の状況など、適切な情報提供がされている。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、子どもの支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  標準項目3 サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
利用にあたっての契約時には、丁寧な説明とともに確認がなされている

契約に際して、重要事項説明書・契約書・保育園のしおりをベースに、基本的なルールおよび負担金などの説明をしたうえで、重要事項説明書・契約書などの記名・捺印を受けることにより同意としている。また、説明時には保護者の意向や園児の入園までの生活状況を聞き取りを行い、今後の保育に生かすため0歳児と1~2歳児の「生活調査表」にそれぞれ記載している。保護者のアンケート調査では、「保育所から受けた説明は分かりやすかったか」の設問に、「はい」との回答が約84%あり、高い評価である。

利用開始時・終了時、適切な対応を個々の状況に応じて実施している

サービス開始前に入園説明を個別に行い、保護者から聞き取り調査を行っている。一人ひとりの子どもの個別事情や要望、育成記録、入園前の子供の生活習慣や価値観など、確認した内容は「生活調査表」として把握されている。利用開始時には慣らし保育が予定表に基づいて実施されていて、園児はストレスを軽減して入園出来ると共に、保護者の安心にもつながっている。


  サブカテゴリー3 個別状況に応じた計画策定・記録
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
  標準項目2 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 子どもの様子や保護者の希望、関係者の意見を取り入れた指導計画を作成している 実施状況
  標準項目1 計画は、保育課程を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
  標準項目2 計画は、子どもの様子や保護者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  標準項目3 計画を保護者にわかりやすく説明している
  標準項目4 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  標準項目5 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
  評価項目3 子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりに関する情報を過不足なく記載するしくみがある
  標準項目2 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
子どもの課題などを個別のサービス場面に応じて記録している

子ども・保護者のニーズや課題・子どもの個別の生活状況は、日誌・個人カリキュラム・児童票・健康記録や睡眠チェック表などに細かく記入している。また、アセスメントの見直しを毎月行っている。

子どもの発達状況や保護者の意見を取り入れて、指導計画の策定・見直しをしている

計画の策定・見直しにあたり、ライフダイアリーに記載された保護者の要望をそれぞれの個々の指導計画に反映している。さらに、個人カリキュラムは個々の発達段階に応じて毎月一回見直して作成をしている。計画の見直しは基本的に毎月・期毎であるものの、職員会議の際にも必要とあれば話し合って見直しがある。

子どもの状況に関する情報は共有化されている

一人ひとりの子どもの状況が日誌・児童票に記録されている。毎日昼会議を開き、クラスノート・昼会議録・引き継ぎノートなどの内容を確認したうえで、職員間において情報の共有化が図られている。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 子ども一人ひとりの発達の状態に応じた援助を行っている 実施状況
  標準項目1 子ども一人ひとりの発達の過程や生活環境などにより子どもの全体的な姿を把握している
  標準項目2 子どもが主体的に周囲の人やものに働きかけることができるよう、環境構成を工夫している
  標準項目3 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう援助している
  標準項目4 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
  標準項目5 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
講評
多彩な保育で園児の可能性を引き出している

園児の個々の発達状況をしっかり把握して個人カリキュラムを作成し、0歳児から2歳児までの保育を行っている。日本の伝統文化や四季を大切にし、子どもの日・七夕まつり・お月見・お正月祝い・豆まき・ひな祭りなどを行事に取り入れている。また、英語音楽に親しみながら外国人英語教師による英語保育や、0歳児からリトミックにより音感を養う保育を行うなど、いろいろな可能性を引き出してあげられるような保育に取り組んでいる。

園児一人ひとりの発達段階やその場面毎の保育を行っている

園児一人ひとりの状況は、保育日誌、個別カリキュラム、児童票、睡眠チェック表などに毎日それぞれ記録されている。また、発達段階を示した表が作成され、個々の園児が現在どこの発達段階にあるか分かるようになっている。これをもとに発達段階に応じた保育のみならず、その時、その場面に沿った保育がなされている。

見守りと介助のバランスを保ちながら保育を行っている

子ども同士の遊びや生活の場では、担任が見守りながら時には遊びに参加し、手助けしながら必要な場面でさりげなく介助や声掛けの支援を行い、子ども同士が共に遊んだり・譲り合いながら社会性を育てる関わりを行っている。

  評価項目2 家庭と保育所の生活の連続性を意識して保育を行っている 実施状況
  標準項目1 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
  標準項目2 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう支援を行っている
  標準項目3 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
  標準項目4 お迎え時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
講評
複写式のライフダイアリー(連絡ノート)が園・職員と家庭との連絡を密にしている

登園時,保護者から子どもの家庭での様子を聞き、降園時,園での様子を保護者に伝えるなど、送迎時の会話で子どもの様子を共有して、子どもの支援の方向性を確認し合って相互に信頼関係を深めている。さらに、連絡ノートは保護者及び担任によって記録されており、子どもの24時間(家庭及び保育園)の生活状況が良く理解できるようになっている。とりわけ、この連絡ノートは複写式となっていて、園と家庭の両方に保管されている。

お昼寝は職員の細心の注意の下で行われている

お昼寝は、園児の寝付く時間がそれぞれ異なり、また寝付くまでの時間幅も大きく個性が強く出るため、個々人のそれぞれの状況場面に合わせて支援を行っている。また0歳児は個々に合わせ,1・2歳児は一定のリズムになるように、職員の色々な工夫の中で実施されている。さらに園児の睡眠状態を10分おきにチェックして睡眠チェック表に記録している。

保護者支援のありかたを、個々を考慮し対応している

事業所は、「子どもの発達を考えるのは、保護者と保育園との連携で行っていかなくてはならない」と考えているが、保護者によっては保育園に依存しがちになってしまうことがあるとの考えから、保護者支援のありかたを個々を考慮し対応している。

  評価項目3 日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の内容は保育目標を反映して構成されている
  標準項目2 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
  標準項目3 子どもがのびのびと体を動かせるよう、積極的に戸外活動や外気浴等を実施している
  標準項目4 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
  標準項目5 【0・1・2歳児のみ受け入れている保育所で、取り組みのない場合は非該当とする】 子どもが集団活動を経験する機会(他の保育所の子どもとの交流など)を積極的に設けている
講評
保育は年間指導計画が基本となっている

保育課程はきちんと整備されていて、それぞれの年齢の保育目標が設定されている。日常の保育についても、日々昼会議等において子どもの状況や支援のあり方が、保育目標達成に向けて検討されている。園では保育目標に合わせた年間指導計画をもとに、月案・週案、個人カリキュラムが作成されて保育されている。さらに、自由保育・設定保育の時間の中で自己を発揮できるよう取り組んでいる。

戸外活動は「社会生活の体験の場」となっている

園庭が無いことから、天気の良い日は複数の近隣公園で戸外活動が活発に行われている。利用者調査(場面観察)の日も近隣の公園に散歩に行き、遊び自然に触れ季節を感じることの出来る活動が実施されていた。なお、園から公園までは街中の歩・車道を通るため、また、公園には共用の遊具やベンチがあり園児以外の方々が遊び、これらは社会生活の体験の場になっている。

  評価項目4 行事等を通して、日常の保育に変化と潤いを持たせるよう工夫している 実施状況
  標準項目1 みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
  標準項目2 子どもが興味を持ち、自ら進んで取り組めるような行事等を実施している
  標準項目3 行事等を行うときは、保護者の理解が得られるような工夫をしている
  標準項目4 保育所の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
講評
行事日程を保護者が参加しやすく設定している

子ども主体の活動内容とし、伝統行事や季節を大切にしながら発達に合わせた行事計画を立てている。例年にとらわれず、子供達・保護者の立場をそれぞれ考えた上、保護者アンケートで声を聞き、職員間の話し合いを多く持ち、会社側の意見も聞きながら、新たな行事の実現につながった。実施される行事はお便りや掲示板で早めに保護者に伝わるようにしている。園の行事は「年間行事予定表」に網羅されており、毎月の誕生会のほか、園外保育・お楽しみ会・親子参加型行事・季節の行事等々、多くの行事が実行されている。

青空紙芝居を開催し、図書館に通い地域の人との交流を図っている

園と地域の人々の関わりを築く取り組みとして、近隣公園を使用して青空紙芝居を実施している。青空紙芝居はポスターやチラシで地域に通知している。開催当日は地域の子どもの参加が多くある。また、図書館の主催で絵本の読み聞かせが月一回開催される時には、園からは2歳児が参加する。読み聞かせには地域や他園の子どもの参加があり、園の子どもは職員以外の人と交流出来る場が確保されている。

  評価項目5 保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている 実施状況
  標準項目1 保育時間の長い子どもが、くつろげる環境になるよう配慮をしている
  標準項目2 子どもの様子を確実な方法により職員間で引き継いでいる
  標準項目3 お迎え時には、子どもの日中の様子(担任からの引き継ぎ事項等を含む)を保護者に直接伝えている
講評
保護者とは口頭でのコミュニケーションを重視し、かつ複写式連絡ノートを活用している

降園時には保護者との口頭でのコミュニケーションを重視し、一日の出来事を報告すると共にライフダイアリー(連絡ノート)を併用して説明している。連絡ノートは保護者及び担任によって記録されていて、子どもの24時間(家庭及び保育園)の生活状況が良く理解できるようになっている。この連絡ノートは複写式で園と家庭の相互に保管されている。

職員は昼会議で園児の様子を引き継ぎ、個々の情報を共有している

長時間保育を受ける子どもが、安全でゆったりと落ち着いて過ごすことが出来るよう生活環境や職員配置を整えている。また、昼会議で子どもの様子や情報を共有して、引継ぎは昼会議録,連絡ノート,申し送りノートに記録され、さらに口頭でも行うことで、職員全体が情報を共有できるようにしている。

  評価項目6 子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している 実施状況
  標準項目1 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
  標準項目2 メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
  標準項目3 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
  標準項目4 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
  標準項目5 保育所の食育に関する取り組みを、保護者に対して伝える活動をしている
講評
栄養士を中心に、食育に力を入れている

園は「食」の場面を重要と捉え、栄養士を中心に食育計画を作成している。食育計画の一環として栄養士が中心に「おいしい時間」が月2回、保育士が中心となり保護者も参加しての「親子クッキング」やその他のクッキングに関する行事を年数回開催している。また、一つの食材を取り上げ、園児が食材に触れ下拵えに参加するなどの中で、好き嫌いをなくし食べることへの興味を育てるなどの取り組みをしている。これらの活動は録画し懇談会等の場で上映し、希望者には写真やCDにして実費で提供されている。

手作りの多彩な食事を日替わりメニューで提供している

献立は、初期・中期・後期・完了食・幼児食・アレルギー食等が多様に用意され、栄養士により栄養バランスを考慮し発達に合せた食事や咀嚼力・体調等に配慮した個別の食事が提供されている。また、行事食の工夫や園児の誕生日には希望に合わせて作ったケーキでお祝いしたり、園児が食事や行事を楽しむことが出来るよう取り組んでいる。

食物アレルギーには細心の注意で取り組んでいる

医師の診断による生活・食事面での指示書を基に、食物アレルギーのある園児に対応するなど細心の注意が払われている。常に保護者・園長・担任が確認の上で除去食・代替食が提供されている。

  評価項目7 子どもが心身の健康を維持できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 けがや病気を防止するため、日頃から身の回りの危険について子どもに伝えている
  標準項目2 医療的なケアが必要な子どもに対し、専門機関等との連携に基づく支援を行っている
  標準項目3 保護者に対して感染症や乳幼児突然死症候群(SIDS)等に関する情報を提供し、予防に努めている
講評
予防に重点を置いた健康管理が行われている

子どもの怪我や病気を防止するため、日頃から手洗い・うがいの習慣化に努め、戸外活動場面では確実に実施するよう指導している。感染症などの情報はすぐ掲示され、病気の流行の時期には、“どんな病気か・予防法は何か・嘔吐物の処理方法”等を園便り・クラス便りなどで知らせ、保護者自身に広がらないよう気を付けている。また、園児がインフルエンザなどの感染症にかかり、その後再登園する場合には、園指定の「登園許可証明書」を医師に発行してもらい登園するようルール化されている。予防に重点を置いた、きめ細かな健康管理が実施されている。

健康管理は一日を通して観察し、きめ細かに対応している

月一回の身体測定、年二回の健康診断の結果は健康カードに記入され、その都度保護者の確認を得ている。また、健康の記録・睡眠チェック表を用いた記録も適切にされている。与薬は<原則的には家庭で>とされているが、やむを得ない場合に限り与薬依頼書を提出して頂き、処方薬のみ一回単位で預かるなど慎重に対応している。なお、日々の保育では毎朝受け入れ時に視診及び保護者から自宅での様子を聞き取り確認している。

  評価項目8 保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して接している
  標準項目2 保護者同士が交流できる機会を設けている
  標準項目3 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
  標準項目4 保育所の保育に関して、保護者の考えや提案を聴く機会(運営委員会など)を設け反映させている
  標準項目5 子どもの発達や育児などについて、懇談会や勉強会を開催し、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
講評
園は保護者の子育ての悩みや不安の払拭に努めている

保護者の就労形態や気持ちに配慮しつつ状態に応じたサービス提供を行っている。年二回の懇談会の開催や随時に保護者参加型行事を実施して、保護者が安心して子どもを預けることの出来る環境整備と理解できるようにしている。また、毎日の送迎時にはコミュニケーションを十分に図り、子育ての悩みや不安を受け止め、共有できるよう信頼関係の構築に努めることで、保護者の不安を取り除く配慮をしている。懇談会も情報提供を行い、子どもの発達・育児相談を随時受け付けるなどの育児支援を行っている。

保護者との交流の場を設け園生活を知って貰うべく取り組んでいる

園生活の実際を見て知って貰う取り組みとして、運営委員会・懇談会や保育参観を開催している。運営委員会は年2回開催し保護者の要望に対応している。民生委員・保護者(複数)・園長・管理者などが構成メンバーで、外部の意見や保護者の提案、園からの報告・説明など、主として園の運営について協議している。園では普段から子どもの園生活の様子をビデオに撮影し、保護者に見てもらっている。なお、希望者には写真やCDを実費で提供している。

  評価項目9 認証保育所の特性をいかした取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 異年齢児との生活の中にあっても、年齢や一人ひとりの発達にあった援助を行っている
  標準項目2 新たに入所した子どもと、すでに入所している子どもが安定した関係を築けるよう配慮している
  標準項目3 契約や更新の機会をとらえ、保護者と緊密に連携しながら保育を行っている
講評
保護者のニーズに応え、一時預かり保育や延長保育を行っている

年齢別のクラス編成を行っているが、2歳未満児を対象とした小規模保育所のため、異年齢児との交流は無理なく日常的に行われている。発達程度の差の大きい時期であるため活動内容には特に留意している。新たな入園児には慣らし保育が設定され、徐々に園や他児に馴染み、安心して登園し遊べるよう配慮されている。一時預かり保育や延長保育を行い保護者の要望に応えているが、保護者の就労形態の変化により延長保育が増えていることや、一時預かりの急な預かり日の変更依頼に応じきれないなど、その対応に苦慮する場面がある。

途中入園にも慣らし保育を実施している

途中入園の園児に対し、利用開始時に慣らし保育が予定表に基づいて実施される。このことで園児がストレスを軽減して無理なく園生活に慣れるように配慮した個別支援であり、保護者の安心につながっている。

実情に応じて契約変更を行っている

保護者の事情を考慮して、必要に応じた月単位の契約変更および年度別に更新するなど利用者に配慮した対応もしている。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 子どものプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
  標準項目2 子どもの羞恥心に配慮した支援を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
  標準項目2 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
  標準項目3 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
  標準項目4 子どもの気持ちを傷つけるような職員の言動、放任、虐待、無視等が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に予防・再発防止対策を徹底している
  標準項目5 虐待を受けている疑いのある子どもの情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関に連絡し、その後も連携できるような体制を整えている
講評
プライバシー保護は同意書で確認されている

園児の情報を外部とやり取りする必要が生じた場合に備え、重要事項説明書に基づき説明を行い、保護者の同意を受け個人情報使用同意書に署名・押印を得ている。

子ども一人ひとりを尊重し、保護者の価値観や生活習慣に配慮した支援をしている

子ども一人ひとりを尊重した個々の成長・発達に応じた対応ができるよう、毎日、対応の仕方について見直・点検を行う。さらに、保護者面談にて聞き取り調査し、記録した生活調査表の内容に基づき、子ども一人ひとりと保護者の価値観や生活習慣に配慮した支援が行われている。なお、保護者アンケートの分析結果では、《職員は子どもの気持ちを大切にしながら対応しているか?》 の設問に回答者(保護者)全員が「はい」と非常に高いパーフェクトの回答を得ている。

虐待防止体制は整備されている

虐待を受けているなどの情報や疑いのある際に、区役所,家庭支援センターへの連絡方法は確立されている。また、虐待の記録簿・支援センター連絡表を備えるなどして虐待防止の体制は整備されている


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
  標準項目3 職員一人ひとりが工夫・改善したサービス事例などをもとに、基本事項や手順等の改善に取り組んでいる
  評価項目3 さまざまな取り組みにより、業務の一定水準を確保している 実施状況
  標準項目1 打ち合わせや会議等の機会を通じて、サービスの基本事項や手順等が職員全体に行き渡るようにしている
  標準項目2 職員が一定レベルの知識や技術を学べるような機会を提供している
  標準項目3 職員全員が、子どもの安全性に配慮した支援ができるようにしている
  標準項目4 職員一人ひとりのサービス提供の方法について、指導者が助言・指導している
  標準項目5 職員は、わからないことが起きた際に、指導者や先輩等に相談し、助言を受けている
講評
マニュアルは職員室に常備されている

入園から退園に至るマニュアルや手順書が保育事務室の棚に保管されていて、職員はいつでも取り出せるようになっている。サービス提供に関する詳細・明確なマニュアルで、これをベースに保育水準の標準化が図られている。なお、職員のアンケート調査の分析結果では、マニュアルの整備・見直しの項目において、「全部できている」との肯定的評価が前回(2年前)に比べ30ポイントも改善されている。

業務水準の見直しは年度毎に行われている

マニュアル見直しが毎年度末と決められていて必要に応じ見直しをする。さらに、保護者アンケートや職員会議などから改善・見直し項目として取り入れて見直しをしている。

マニュアルの有効活用に更なる取り組みを

業務の一定水準の確保のために、「昼会議、職員会議等」で職員が話し合い、様々な取り組みが行われている。マニュアル類は整備されているが、有効に使用されているであろうか? 職員アンケートの分析結果では、マニュアルを活用した業務水準の確保のめんで、必ずしも満足できるアンケート結果とはなっていない。マニュアルを有効活用し更なる業務水準の確保の実践が望まれる。