東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 平成24年度
サービス名称 就労継続支援B型
法人名称 社会福祉法人東京コロニー
事業所名称 中野区中野福祉作業所
評価機関名称 株式会社 地域計画連合

コメント

・事前説明にあたっては、平成24年度方式の評点基準、確認根拠資料の準備について、わかりやすい独自資料を用意し、事業者の負担を軽減する工夫を行っている。
・分析シートは記入のポイントを用意し、効果的、効率的に情報が整理できるよう工夫を行っている。
・確認根拠資料は、訪問調査の概ね3週間前までに評価機関への提出を依頼し、根拠の事前確認を行った上で、訪問調査を実施し、当日は、事業所の課題や良い点を把握するためのヒアリングに重点を置いて実施している。
・合議は、訪問調査終了後、同じ日のうちに、速やかに実施している。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


公益財団法人東京都福祉保健財団
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Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像

1 理念・方針  (関連 カテゴリー1 リーダーシップと意思決定)
  事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など)

1)障害者自身が自ら生計を立てるために作った事業(当事者主体) 2)公に頼らず自主運営してきた(企業性) 3)さまざまな障害者運動で積極的に活動(民間性) 4)障害者福祉に係わる各施策への積極的取組み 5)変化に対応した先進性

 
2 期待する職員像  (関連 カテゴリー5 職員と組織の能力向上)
  (1)職員に求めている人材像や役割

障害福祉に関する専門性を持ちつつ、法人の理念を理解して、事業活動の重要性と支援の多様性を把握して活動できる人

 
(2)職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

法人の特徴を理解し、先取の姿勢を常に持ち、支援と事業活動のバランスを持ちつつ積極的に活動できる

 


Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 指定管理移行から1年目で、利用者の信頼、就労への満足度が得られている

区から作業所を引き継ぐにあたり、利用者、家族の意向を尊重し、利用者に動揺を与えないよう十分な準備期間をとるとともに、極力利用者に変化を感じさせないよう職員が一丸となって取り組んできた。今年度、定員60名の達成を目標に、利用者のやりがいやニーズに応えられる作業所をめざし、作業種の開拓やプロセスの見直しをしている。初年度で取り組んだ利用者調査結果では、仕事が楽しい、新しい仕事があるのが嬉しい、みんなで助けあって仕事ができるようになった、との声があった。
2 民間性の発揮による、新規事業の立ち上げやサービスの質の向上への取り組みがある

法人全体のテーマとして企業性、民間性の発揮ということを標榜し、法人内の他事業所とのネットワークの下、営業担当者を配して利用者の個別ニーズに応えるための受注・販路の拡大に取り組むとともに、利用者のモチベーションアップを見据えた工賃アップに努めるなど、利用者本位の事業活動を推進している。1月に開設した十五やなどの店舗開設により、自主生産品の販売にも着手し、売り上げにも貢献しているなど、今後の展開が期待される。
3 就労支援準備班を設置し、就労移行の可能性を視野に入れた利用者支援を充実している

当事業所では、就労継続支援B型の支援を行っているが、利用者は多様な可能性をもっていることから、就労移行の可能性を視野にいれた利用者支援を充実している。一般就労の実績をつくり、利用者の適性にあった職業斡旋等のノウハウを蓄積していくことをめざし、就労支援準備班を設置している。就労支援準備班の利用者は、作業内容として、品質、スピードともに求められる業務を担っており、成果を確認するため、利用者は毎日作業開始前にミーティングをもち、その日の目標を確認し、業務終了後に振り返りを行っている。

さらなる改善が望まれる点
1 中野福祉作業所が働くための場所であるということの認識を、日々の取組みを通し浸透させていくことが求められている

本事業所は、2012年4月より、社会福祉法人東京コロニーが、指定管理者として中野区より引継ぎ運営を開始している。事業所では、障害者の雇用の可能性を広げるべく、やりがいの充実と工賃アップをめざし、作業内容や工程の見直し、新たな事業の導入などに積極的に取り組んでいるが、事業所の現状の課題として、作業時間中の利用者の感情的なトラブルが多いことがあげられている。大変でもやりがいを実感できる仕事、利用者同士のコミュニケーション、職員の姿勢によって、トラブルの背景にある利用者の意識を変え、成長を促す支援が求められる。
2 休日の活動を支援するガイドヘルパーの利用など、社会資源と連携しつつ生活の幅を広げる模索をしている

利用者の保護者は、70~80代の高齢者も少なくないため、利用者が地域生活になれ、一人暮らしの訓練をするなど、本人の自立支援につなげることが重要な段階を向かえている。事業所では、協力的な区の相談支援担当と連携し、休日の活動を支援するガイドヘルパーの利用など、社会資源と連携しつつ生活の幅を広げる模索をしている。今後、面談での個別ニーズの把握を丁寧に組み立て、こうした取組みの必要性を、本人に自覚を促すのみならず、早いうちに、地域生活の経験をつむ機会の提供を充実していくことが求められる。
3 法人で整備したマニュアル「みんながサポーター」を土台にし、施設の現状をふまえた手引き書の作成が望まれる

現在は、法人で整備したマニュアル「みんながサポーター」を業務のマニュアルとしており、新人の研修等で、支援の基本的考え方や支援の基本事項を確認するために活用している。一方、標準化を図る指針としてはよいものの、具体的な対応方法等について、事業所の現状に必ずしも合わない部分もあることから、サービス管理責任者会議で、見直しに着手している。利用者の作業の進め方など現場で必要となるルールは、室内に掲示されるなどで統一され始めている。個別のケース対応の実態やあるべき方向をふまえ、職員の実践に役立つマニュアルが必要である。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ プライバシーマークを取得しており、毎年、職員および利用者に研修を行っている

作業上で個人情報を取り扱う頻度が多いことから、法人をあげて、事業所としてのプライバシーマーク取得を行っている。個人情報の取り扱いについては、個人情報保護規程にくわえ、プライバシーマークの基準に即して対応をしている。これらの基準等の浸透を図るため、毎年、職員、利用者を含む全員に、プライバシーマークについての簡易テストを行い、研修を実施している。
関連評価項目(個人情報は、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえて保護・共有している)
2 ★ 事業所での作業のみならず、地域生活場面においても、多様性の確保に取り組んでいる

作業は個々の適正、能力、意向を考慮し、4つのグループにわけている。グループの設定は、就労に結びつく作業を行うものから、組みひもなどその人ならではの配色で製品が作られるもの、単純作業を自分のペースで行うものまで、多様なプログラムが用意されており、本人の意向もふまえ、能力に応じた作業内容を選ぶことができる。
関連評価項目(利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている)
3 ★ 仕事、生活の両面において、利用者の自主性を発揮させる取組みがある

区直営の際は職員が行っていたという一部作業を利用者自らに行わせるといった対応に変更したり、店舗(十五や)における販売活動を体験させるなど作業の幅を徐々に拡大するとともに、受注活動を通して工賃アップに繋げる取り組みがなされている。
また、クラブ活動に力を入れるなど利用者が自主的に取り組むような環境作りへの取り組みも充実が図られるほか、ガイドヘルパーなどの社会資源を活用して生活の幅を広げているなど、仕事と生活の両面から利用者の自主性の発揮をめざしている。
関連評価項目(利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:平成24年12月1日現在の施設の利用者を対象とした。当日欠席もしくは、本人の体調により協力を得られない利用者が9名あった。

調査方法:聞き取り方式  
面接調査法(面接調査者が聞き取り、調査票に記入)

利用者総数 45人
アンケートや聞き取りを行った人数 45人
有効回答者数 36人
回答者割合(%) 80.0%

総括
・総合的な満足度としては、「大変満足」が41%、「満足」が28%となっており、満足と答えた人が69%を占めている。 ●設問の中で「はい」の比率が高かった上位は、次の項目であった。 問1.あなたが困ったとき、職員は助けてくれますか(94%、34人) 問7.職員は、丁寧(乱暴な言葉を使ったり、命令したり、呼び捨てにしない)に接してくれますか(89%、32人)

利用者調査結果
    4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
はい 34人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
特に意見なし。
2.事業所の設備は安心して使えるか
はい 30人  どちらともいえない 5人  いいえ 1人  無回答・非該当 0人 
階段が急なので職員について昇降する。 などの意見があった。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
はい 30人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 2人 
慣れた。人がいるのは大好き。 などの意見があった。
12.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
はい 30人  どちらともいえない 3人  いいえ 2人  無回答・非該当 1人 
仕事が好きになった。楽しい。 などの意見があった。
13.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
はい 20人  どちらともいえない 7人  いいえ 3人  無回答・非該当 6人 
明細は母親といっしょに見ている。面談で説明を受けた。 明細書をもらっているのでわかりやすい。 などの意見があった。
18.サービス提供にあたって、利用者のプライバシーは守られているか
はい 26人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 9人 
特に意見なし。
19.利用者の気持ちは尊重されているか
はい 27人  どちらともいえない 4人  いいえ 2人  無回答・非該当 3人 
自分のペースで仕事ができる。おはようとあいさつをされる。 などの意見があった。
20.職員の対応は丁寧か
はい 32人  どちらともいえない 2人  いいえ 1人  無回答・非該当 1人 
職員の人達は言葉がていねい。厳しさはある。 などの意見があった。
21.個別の目標や計画を作成する際に、利用者の状況や要望を聞かれているか
はい 20人  どちらともいえない 5人  いいえ 7人  無回答・非該当 4人 
職員と相談して目標を設定している。 という意見が多くあった。(その目標の具体的内容について、多くの利用者から説明があった。)
22.【個別の目標や計画について説明を受けた方に】
個別の目標や計画に関しての説明はわかりやすかったか
はい 8人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 2人 
特に意見なし。
23.【過去1年以内に利用を開始し、利用前の説明を受けた方に】
サービス内容や利用方法の説明はわかりやすかったか
はい 2人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
特に意見なし。
24.不満や要望を事業所(施設)に言いやすいか
はい 28人  どちらともいえない 3人  いいえ 1人  無回答・非該当 4人 
できるだけ自分で何とかしたいと考えている。 という意見があった。
25.利用者の不満や要望はきちんと対応されているか
はい 25人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 9人 
利用者間の調整に入ってくれる。 という意見があった。
26.第三者委員など外部の苦情窓口にも相談できることを知っているか
はい 5人  どちらともいえない 1人  いいえ 20人  無回答・非該当 10人 
特に意見なし。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目3 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目4 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
指定管理事業者としての特徴を打ち出し、利用者にとって魅力ある事業所をめざしている

引継ぎの4ヶ月を通じて、法人の他事業所から集まった職員が一丸となり、平成24年度は全員で足並みをそろえ、スタートを切ることができている。東京コロニーとしての強みや特徴をどのように実践していくか、定着した会議を通して議論を重ね、同じ目標に向かっている。今後の課題として、障害者が通いたくなるプログラムを充実し、利用者を増やすこと、一般就労への可能性を追求すること、行事や地域生活支援などの生活支援全体を充実すること、それらを通じて売り上げを伸ばすことを確認している。

理念方針について、書類や会議を通じて周知が図られている

理念・方針については印刷物(COLONY TOKYO 、中野福祉作業所利用案内等)に謳われ、職員、利用者に周知が図られているとともに、従業員会議や保護者連絡会、利用者面談等の機会を捉えて明確化するよう努めている。区立事業所から指定管理事業者に引き継ぐ1年を通じて、職員の連帯感の醸成が確認されている。一方、職員調査結果からは重要案件の決定手順等に関して経営層と一般職員との間で多少の認識ギャップはあるものの、会議その他の中で解消されてゆくレベルのものと思われる。

定着した会議体の位置づけ、目的について、文書化しておくことが望ましい

意思決定や、重要事項伝達の仕組みとなる、各種の会議体が、1年を経て、定着している。施設長が、全体の方針を明確にする目的や、職員からの意見や提案を吸い上げる目的、日々の現場の課題を把握し解決する目的などで実行されている。従業員会議、日々のミーティング、作業会議など、それぞれに位置づけ、目的が異なっているため、それらを明文化し、全体で共通認識をつくっていくことが望ましい。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している 実施状況
  標準項目1 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
  評価項目2 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている 実施状況
  標準項目1 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
  標準項目2 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
  サブカテゴリー2  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある 実施状況
  標準項目1 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
  標準項目2 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
  評価項目2 ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している 実施状況
  標準項目1 ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
  標準項目2 ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
  標準項目3 ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
  評価項目3 地域の関係機関との連携を図っている 実施状況
  標準項目1 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
  標準項目2 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
講評
法人共通のマニュアルにおいて倫理の周知が図られている

守るべき法、規範、倫理といった問題については支援マニュアル「みんながサポーター」の中で謳われ職員に周知が図られている。 一方、地域社会に対しては、地域の祭りへの参加や店舗「十五や」での自主製品販売等を通じて地域社会へ溶け込む努力がなされているが、事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みということに関しては見学者の受入れ等に留まっており、今後の課題となっている。

地域の福祉に役立つ取り組みに徐々に着手している

ボランティアについては、祭り等の行事の際に受入れを行っているが、その際プライバシーマークに関する文書を配布するなど個人情報保護に向けた取り組みがなされている。 施設や備品の開放はできていないが、見学や実習の要望には積極的に受け入れている。また、区の障害福祉分野をはじめ関係機関とのネットワークを通じ利用者個々への対応が検討される仕組みができている。

十五やの活動をきっかけとした地域への働きかけが課題となっている

区立事業所時代から、野方商店街へのおまつりには参加しているが、そこから発展させていくことが課題として認識されている。このため、1月から新たに開設された十五やの店舗での自主製品や他事業所製品の販売なども活かし、地域との交流や、相互に協力しあげる関係を構築していきたいと考えられている。広域的には、中野区の就労支援ネットワークの共同受注部会の活動にも参加しており、法人内事業所とのさらなる連携も期待されている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  利用者意向や地域・事業環境の把握と活用
  サブカテゴリー1  利用者意向や地域・事業環境に関する情報を収集・活用している
  評価項目1 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む) 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
  評価項目2 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
  標準項目2 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
  標準項目3 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
  評価項目3 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
  標準項目2 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
  標準項目3 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
講評
苦情処理については、丁寧な対応を行っている

苦情処理に関しては、重要事項説明書に苦情解決の制度や第三者委員会の存在について記載しているとともに、個別面談等の機会を通じ意見の聴取が行われている。 また、利用者アンケートや個別面談での聞き取り結果を下に、ロッカーの設置等のサービス向上に向けた取り組みがなされている。一方、地域・事業環境に関する情報については、法人内で支援事業会議等における話合いの場が持たれているが、独自に地域ニーズの収集に努めるといった体制の整備は今後の課題といえる。

利用者が必要とする地域生活支援についての充実が求められる

事業所では、就労支援の充実と両輪の取り組みとして、障害者が長い時間を過ごす地域生活支援の充実も重要な課題と考えている。現在、協力的な区の相談支援担当と連携し、休日の活動を支援するガイドヘルパーの利用など、社会資源と連携しつつ生活の幅を広げる模索をしているが、今後、将来の生活のニーズを把握し、地域生活支援充実の必要性を、本人に自覚を促すのみならず、家族にも理解してもらうことが求められる。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  計画の策定と着実な実行
  サブカテゴリー1  実践的な課題・計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している 実施状況
  標準項目1 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 年度単位の計画を策定している
  標準項目3 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
  評価項目2 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
  標準項目3 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
  標準項目4 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
  評価項目3 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
  標準項目3 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを図る指標を明示している
  標準項目4 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
  サブカテゴリー2  利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
  評価項目1 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
  標準項目2 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
  標準項目3 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
  標準項目4 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
講評
法人全体として中長期ビジョンの見直しを行っている

中長期ビジョンについては、法人全体で見直し作成を行っており、今年度中に理事会で決定する見通しとなっている。障害者が通いたくなるプログラムを充実し、利用者を増やすこと、一般就労への可能性を追求すること、行事や地域生活支援などの生活支援全体を充実すること、それらを通じて売り上げを伸ばすことを事業所の課題としており、それらの解決にむけた方針を中長期ビジョンに反映させている。

事業計画の策定は現場意向を反映して行っている

法人全体及び各事業所単位の事業計画が策定され、それを下に職員個々の役割分担が明確化されている。作成にあたっては、職員全員が参加する会議で課題の掘り下げを行うなど、現場の意向を取り入れている。一方、職員調査結果に依ると、課題の明確化や計画策定さらに進捗状況の確認等に関して、経営層と一般職員との間に多少の認識ギャップが見られるが、初年度の事業計画であることを勘案すれば今後クリアになってゆくレベルと思われる。 

利用者同士のトラブル防止にむけ、実態把握を行っている

利用者の安全確保に関しては、詳細な危機管理マニュアルが作成され、それを下に対応が図られている。利用者間のトラブルは、減少傾向にはあるものの、食事中や、休憩時間が特に課題となっている。トラブルが発生した場合は、利用者に直接伝えた上で、施設長からも話をしているが、利用者同士では解決できないため、発生防止策を検討するべく、トラブルが起こるケースの傾向の把握を行っている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成に取り組んでいる
  評価項目1 事業所にとって必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
  標準項目2 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
  標準項目3 適材適所の人員配置に取り組んでいる
  評価項目2 職員の質の向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
  標準項目2 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している ×
  標準項目3 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している ×
  標準項目4 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
  標準項目5 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
  サブカテゴリー2  職員一人ひとりと組織力の発揮に取り組んでいる
  評価項目1 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
  標準項目3 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
  評価項目2 職員のやる気向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
講評
評価と報酬の連動については法人で検討している

採用にあたっては、法人の社会就労事業本部として統一した考えのもとに、一体的に行っており、異動や転勤のあることが前提となっている。福祉的な経験や、社会福祉士等の資格保有状況を勘案して採用している。職員の評価と報酬の連動については、法人の事業の再編に取り組む中で、事業所によって異なる財政状況の調整などの課題があり、社会就労本部全体としての統一した方法を検討している状況にある。

現場が必要とする研修テーマの実施を検討している

研修については、面談での職員の希望もあわせ、現場に必要とされるテーマに随時派遣したり、情報を提供している。研修結果は記録を作成し、必要に応じて回覧や会議での共有を行う。また、研修の記録をもとに、次回の研修内容等を検討している。今後は、事業所にも増えると思われる発達障害者への理解や、障害特性をふまえた作業の組み立てなど、現場が必要とする研修テーマの実施を検討している。

個人別の育成プランの明文化が求められる

教育・研修の機会として、法人内部研修と外部研修が行われている。また、従業員ミーティングを毎日実施して、利用者情報の共有化を図る機会も、教育・研修の一環と位置づけられている。また、個人別の能力向上の希望は聴取しており、研修等は随時派遣している。一方で、職員一人ひとりの人材育成計画は、明文化には至っておらず、今後の課題となっている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  情報の保護・共有
  サブカテゴリー1  情報の保護・共有に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定している
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・保管している
  標準項目3 保管している情報の状況を把握し、使いやすいように更新している
  評価項目2 個人情報は、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえて保護・共有している 実施状況
  標準項目1 事業所で扱っている個人情報の利用目的を明示している
  標準項目2 個人情報の保護に関する規定を明示している
  標準項目3 開示請求に対する対応方法を明示している
  標準項目4 個人情報の保護について職員(実習生やボランティアを含む)が理解し行動できるための取り組みを行っている
講評
個人情報は、プライバシー基準により、保管台帳で一元的に管理されている

法人としての個人情報保護規程に加え、事業活動全体について、個人情報の取り扱いを対応できるように、プライバシーマークを取得しており、その基準に沿って、取り扱いを定め、実施している。保有する個人情報の全ては、台帳を作成して、保管場所や、保管年限、アクセス権限、管理者などを明示し、一元的に管理されている。機密性の高い情報については、施錠されたキャビネットおよび、アクセス権限を明示しサーバー上に保存している。

プライバシーマークの教育テストにより、個人情報取り扱いの認識を深めている

取得したプライバシーマークへの対応方法の周知徹底をはかるために、職員のみならず、利用者についても、毎年、25問程度の簡易テストを行い、プライバシーマークについての研修を実施している。テストは、個人情報保護と対応の全般的な設問を網羅しており、保護対象となる情報、個人情報の帰属、法人としての保護方針の有無の確認、基本的な情報取り扱いの対応方法、情報へのアクセス権限の設定の妥当性などについて、確認を行っている。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー8  カテゴリー1~7に関する活動成果
  サブカテゴリー1  前年度と比べ、事業所の方向性の明確化や関係者への周知、地域・社会への責任の面で向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている
・カテゴリー1:「リーダーシップと意思決定」
・カテゴリー2:「経営における社会的責任」
・カテゴリー4:「計画の策定と着実な実行」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
指定管理に移行し、作業内容の充実や新規事業を積極的に展開している
区立の事業所から指定管理に移行するにあたって、保護者との信頼関係や、区立事業所時代の方法を尊重することを大切にし、昨年4月の法人への指定管理としての引継ぎを無事に迎えた。区立の事業所時代から利用者の定員の空きが出ているが、利用者増をめざし、社会福祉法人東京コロニーとしての特色を出すべく、利用者のやりがいに応えられる職場づくりや、作業や活動の多様性の確保に取り組んでいる。そうした中から、徐々に、利用者が取り組める作業の範囲が拡がり、利用者の意欲が見られるようになってきている。 
  サブカテゴリー2  前年度と比べ、職員と組織の能力の面で向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている
・カテゴリー5:「職員と組織の能力向上」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
職員集団としての連帯感が生まれ、目的を共有して取り組んでいる
毎日の30分のミーティングを徹底し、常勤と看護師でその日に起こったことを報告し、対応を検討することが定着してきた。また、月に1度の従業員会議等で、事業の進むべき方向について、明確にし職員との共有が図られるようになった。こうした取り組みを通じて、事業の運営の1年目を共に乗り切った職員集団として、連帯感が生まれ、前向きに取り組む姿勢が見られている。それぞれの職員に、利用者支援に加えて担っている役割があり、責任分担とともに、一人ひとりの課題解決能力も向上している。 
  サブカテゴリー3  前年度と比べ、福祉サービス提供プロセスや情報保護・共有の面において向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている
・カテゴリー6:「サービス提供のプロセス」
・カテゴリー7:「情報の保護・共有」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
プライバシーマークの取得と定期的な研修が行われている
法人としての個人情報保護規程に加え、事業活動全体について、個人情報の取り扱いを対応できるように、プライバシーマークを取得しており、その基準に沿って、取り扱いを定め、実施している。取得したプライバシーマークへの対応方法の周知徹底をはかるために、職員のみならず、利用者についても、毎年、25問程度の簡易テストを行い、プライバシーマークについての研修を実施している。 
  サブカテゴリー4  事業所の財政等において向上している
  評価項目1 財政状態や収支バランスの改善へ向けた計画的かつ主体的な取り組みにより成果が上がっている
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
訓練給付費に関する加算項目の請求を行っている
訓練給付費に関する加算項目の請求を行っており、訓練等給付費の収入が向上している。 
  サブカテゴリー5  前年度と比べ、利用者満足や利用者意向の把握等の面で向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、利用者満足や以下のカテゴリーで評価される部分において改善傾向を示している
・カテゴリー3:「利用者意向や地域・事業環境などの把握と活用」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
新しい仕事の喜びや、仕事に挑戦する楽しみのあることが把握された
事業所では、定員60名に対し、利用者が45名という現状を変更するため、利用者のやりがいやニーズに応えられる作業所をめざし、作業種の開拓やプロセスの見直しに取り組んでいる。同時に、取り組みの成果を検証して、改善につなげるため、運営開始初年度でありながら、第三者評価を受審し、利用者満足度の把握に取り組んだ。調査結果からは、仕事が楽しい、新しい仕事があるのがうれしい、みんなで助けあって仕事ができるようになった、と能力を発揮する機会が増え、満足している様子がうかがわれた。 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
地域に対する情報発信をさらに強化したいと考えている

中野区の運営する作業所から民間の事業所に移行し、利用者は引き続きであるが、職員、スタッフは新たな気持ちで担当し、作業支援に取り組んできた経緯がある。活動を伝えるパンフレット、チラシ、ホームページでは作業写真、イラスト等で分かり易く描かれている。パンフレットは区の福祉センターなどでも配布されている。一方、中野区、練馬区エリアを対象とした特別支援学校等への情報提供など、地域への情報発信を強化したいと考えている。

新規事業のPRチラシなども作成して周知を図っている

事業所は区の運営から引継がれ、24年度からの運営であるが、同区内にある法人は長年の運営実績がある。指定管理になって、作業内容や工程の工夫、新規事業の立ち上げに取り組んでおり、事業所の情報、活動状況の情報発信を積極的に行っている。1月に事業所に隣接して開設された十五やでは、PRチラシをつくり、配布しているほか、区発行の区内施設案内等にも掲載している。

利用希望者にはまず見学を勧め、作業内容、交通手段など個別に対応している

区内にある2つの相談支援事業所と連携して当事業所の地域性を考慮して希望者の相談、見学など対応している。利用者の通所は自身で行うため、交通手段などの確認も重要であることから、作業の確認と共に現場での個別対応が大切と思われる。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  標準項目3 サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  標準項目4 サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
利用者の施設利用前の生活をふまえた支援を行っている

サービス開始時の利用者の支援に必要な個別事情や要望は、実習希望者資料、実習記録表、実習記録会議資料など、決められた書式で記録し、状態を把握している。事前の問い合わせ、実習などから4つのグループのどの作業が適切か、利用者の希望、状況に添った支援を行っている。利用者は家族、特別支援学校、職業訓練機関、福祉事務所、そのほかの福祉サービス機関からの問い合わせや相談から利用につながることから、施設利用以前の生活状況の把握、理解も欠かせない。こうした情報を実習記録表に記載し、利用以前の生活をふまえた支援を行っている。

きめ細かなアフターケアを行っている

体調不良で退所となった利用者が、グループホーム利用中に認知症が進み、施設入所になった。こうした経緯はケース記録に記載されている。


  サブカテゴリー3 個別状況に応じた計画策定・記録
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  標準項目2 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している 実施状況
  標準項目1 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  標準項目2 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  標準項目3 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
  評価項目3 利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 利用者一人ひとりに関する情報を過不足なく記載するしくみがある
  標準項目2 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
利用者の心身状況や生活状況を記録し、把握して共有している

利用者の心身の状況はフェイスシートや実習希望者資料で記録され職員すべてが共有し、把握している。個別支援計画、ケース記録に記載されている。個別支援計画書などは本人の希望を組みいれ、分かりやすく記載されている。事業所としては、ケース記録の仕方について、記述の基準や、記述すべき要素等について試行錯誤の段階にあり、現場の話し合いを重ねてよりよいものにしていこうとしている。

仕事と生活の両面を見る新たな個別支援計画フォームを工夫している

今年度から、独自の支援計画書フォームを導入しており、仕事面と生活面の両方の計画があること、長期目標と短期目標を設定していることが特徴となっている。各利用者の施設利用当初に作成した個別の支援計画書は、利用1ケ月で個別支援計画を作成期間を決めて見直しを行っている。支援計画書では6ケ月ごとに目標が記載されているが、利用者の意向、家族の意向、記入項目、職員の支援目標、支援内容も具体的にされている。

申し送り、引き継ぎ等により、利用者に変化があった場合の職員間の共有

申し送り、引き継ぎ等変化があった場合の情報は職員間で共有化している。4つのグループごとで個々に検討され、他の利用者の個別支援計画との適合性などにも配慮されている。記録としてはケース記録、ミーティング記録があり支援する職員すべてが情報を共有している。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  標準項目2 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  標準項目3 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  標準項目4 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
講評
個別の支援計画に基づいて、利用者の望む自立した生活への支援を行っている

個別支援計画書は短期、中期目標、仕事面、生活面など本人の意向をもとに作成されている。職員は 作業目標、生活目標から利用者が自立した生活が出来るよう支援を計画し、実践へつなげている。さらに、家族の要望も含め、利用者が目標に向かって意欲的に取り組めるよう配慮されている。

利用者一人ひとりに合わせた、コミュニケーションの工夫がある

利用者は自閉症が多く、言語、表情、動作などコミュニケーションを取る事が苦手であることから、一人ひとりに合わせた、コミュニケーションの取り方の工夫が求められる。コミュニケーションを取りづらい利用者については家族の同席を求め、理解度を確認しながら対応をしている。

就労の仲間、担当職員などとの関係づくりについての支援を行っている

全体的には就労施設利用者はそれぞれ継続利用していることから、人との関係は構築されていると思える。さらに職員は1年未満であるが、実績のある運営法人関連からの移行者が中心であることから、人との関係づくりは良好と思える。しかし、自閉症など人間関係が取りづらい人も多く、新しく加わる利用者も慣れることも時間を要す。そんな中、家族の協力も得て、自立した生活に向かって欠かせない他者との関係づくりの支援を行っている。

  評価項目2 利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
  標準項目2 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  標準項目3 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  標準項目4 【食事の提供を行っている事業所のみ】 利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
講評
利用者の能力、意向、適正に添った作業を4つのグループで提供できるようにしている

作業は個々の適正、能力、意向を考慮し、4つのグループにわけ、一番相応しいグループに参加出来るように用意されている。グループの設定は、就労に結びつく作業を行うものから、組みひもなどその人ならではの配色で製品が作られるもの、単純作業を自分のペースで行うものまで、多様なプログラムが用意されており、能力に応じた作業内容を選ぶことができる。

事業所内の決まりごとは、利用者や家族の意向を反映、作成、見直しを行っている

利用者の本人の意向と合わせて保護者連絡会がある。保護者連絡会は、1月と8月の休みを除いて、年間10回実施しており、毎回20~25名の参加がみられる。また、年に2回の個別面談や、作業グループ単位での親との懇談会も年1回開催しており、そうした機会を活用して、行事等の必要な情報提供を行い、意向を把握して、基本ルールを定めている。

昼食は外部委託であるが健康面を考慮、昼食当番の職員が状況の把握を行っている

昼食は各自自由であるが、弁当注文分はは外部に委託し毎日届けられている。同じメニューながら、カロリー摂取量を調節する必要がある人にはカロリー制限を行ったメニューが用意されている。弁当は普通、低カロリー、小盛などがあり、昼食当番は間違えないようにチェックをしながら見守っている。健康面をから状況の把握と改善が考慮されている。

  評価項目3 利用者が健康を維持できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  標準項目2 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  標準項目3 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  標準項目4 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  標準項目5 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】 服薬の誤りがないようチェック体制を整えている -
講評
利用者の健康の維持、管理、相談に応じ、経過、状態を把握している

日頃より健康状態に注意している。年1回,健康診断を実施、経過観察などが必要な場合、常勤の看護師が日常的に体重測定、血圧測定など対応して随時健康面の相談に応じている。また、月1回の嘱託医の健康相談日にも状況を説明し、把握できるような体制が整っている。健康面で特に課題がある場合は、あらかじめ本人の承諾を得て、家族や医療機関と協力して支援をおこなっている。糖尿病疾患者には週2回チェックし、通院、服薬についても看護師がケース記録とともに服薬をしっかり行えるよう働きかけている。

利用者の体調変化には速やかに対応するなど健康維持への支援を行っている

利用者の発作等の急変など体調の変化は、未然に防ぐために、本人や家族から事前に聞き取りを行って対応できるように配慮されている。法人本部発行のマニュアル「みんながサポーター」は利用者支援のためのハンドブックの健康管理と衛生管理などからも就労支援の場でのケースの項があり、当事業所でも活用されている。

  評価項目4 利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている 実施状況
  標準項目1 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  標準項目2 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  標準項目3 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
講評
利用者自身の意向を尊重し、家族等と協力して支援を行っている

利用者の意向は事前に本人から状況を聞き取り把握し、優先的に尊重している。家族等には連絡ノートや直接電話をして自宅での状況を聞き取り対応をしている。家族会は年10回開催され、個々の問題点については個別対応も行われている。さらに、今後の意向把握においては、中長期的に、どのような生活を望むか、将来の方向性について把握する必要性があると考えられている。

家族等から利用者の日常生活、施設での情報を必要に応じて支援に生かしている

家族会(保護者会)の頻度は年10回開かれており、前運営者からの引き継ぎであり家族等からの協力は強いものと思える。利用者から家族への感想、意見等から「利用者が喜んで通所するようになった」「休まなくなった」「安心感が生まれた」「新しい作業に取り組み意欲がでてきた」などの情報から支援に生かしている。事業所として、利用者がやりたいと思うプログラムを用意する、という実践が、利用者にも伝わりはじめている。

利用者の日常の様子や施設の現況を、必要に応じて家族に知らせている

個別対応に応じて利用者の日常の作業の様子や施設での現状を家族に知らせている。必要に応じて家族に知らせる体制はあるが、家族によっては高齢化、病弱化もあり連絡を取りづらい家庭もある。今後、家族支援を要する利用者についての対応の検討も望まれる。

  評価項目5 利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている 実施状況
  標準項目1 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  標準項目2 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
講評
利用者が地域の情報を得られる情報は、相談に応じて行っている

地域との交流については事業計画で行いたい希望があるが、環境的に最寄りの駅から離れていたり、地域的に交流が難しい面もある。一方では新しく大学が開校されたり、留学生会館等が出来るなど地域に変化が生まれている。地域での情報の収集を行い、利用者からの要望、相談に応えて地域の一員として生活するための支援が望まれる。

利用者が地域の資源を利用し、店舗の活用は社会参加が出来るように支援している

地域とのつながりは最寄の野方地区まつりへの参加、保育園や他施設との交流も行っている。地域の人が参加して下さる交流の場として、作業所の利用者が制作した自主製品、他施設の商品の販売の店舗「十五や」がある。店を訪れた客への接客、金銭の取り扱いなど、知的障害のある利用者にとって経験学習支援に繋がることを目的の1つとして開設された店舗でもあり、社会参加が出来るように支援を行っている。

地域の資源を利用し、多様な社会参加をめざし関係機関と調整を行っている

利用者からの相談内容により、関係機関と調整を行い、適切な内容を提案できるようにしている。具体的には地域住民の恒例行事、中野駅周辺の開発事業による新しい大学、留学生会館、企業などとの催事などの情報を得て、交流する機会を考慮する。さらに区内の地域に広げて福祉関連、地域振興関連の情報から利用者が参加出来るように関係機関と調整を行なう、など情報を収集し公開している。

  評価項目11 【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている 実施状況
  標準項目1 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
  標準項目2 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
  標準項目3 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
  標準項目4 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
  標準項目5 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
講評
利用者自身が自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている

作業を能力別に4つのグループがあり、その一つは将来的には一般就労を希望する利用者で、就労準備班として一般作業のほか、一般就労に向けたスキルを身に付ける研修や見学会、職場実習、面接会参加などに取り組んでいる。すでに6名が利用、にこにこ事業団と連携して外部実習などにも積極的に参加出来るよう支援をしている。

工賃などの仕組みについて、利用者に公表、分かりやすく説明している

清掃作業は公園3ヶ所と公共施設を7~8人で、ダイレクトメールの封入、封かん、シール貼りおよび自主生産などを行っている。清掃作業と日常作業、他の作業を別々に集計して収入の金額を総時間で割って支給している。工賃の支給は金融機関での振り込みにしており、利用者が管理できるようにしている。

商品開発販路拡大、設備投資など、工賃アップの取り組みを行っている

今年度より隣接建物「十五や」で物販事業を立ち上げ稼業している。販売接客も交代で行い、社会的交流も体験できる場になっている。販売できる商品の開発として、自主生産のカードケース、ぽち袋、組みひもストラップの制作などを行い、さらに物販事業では設備を整え、グループ法人の他事業所の製品を仕入れ、販売して工賃アップにつながる取り組みを行っている。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 利用者のプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  標準項目2 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  標準項目3 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  標準項目2 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、放任、虐待、無視等が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に予防・再発防止を徹底している
  標準項目3 虐待被害にあった利用者がいる場合には、関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  標準項目4 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
講評
基本姿勢は利用者の自己決定、日常支援でも個人の意思を尊重している

法人本部、当事業所の掲げる利用者への支援の基本姿勢は「利用者の自己決定の尊重」である。職員は、特に作業や相談については基本的に自己決定を優先するように配慮している。作業の適正、目標と達成など思惑通りではないケースもあることから、言葉、態度、様子からノーと言えるサインを見極め判断することが望まれる。

利用者の気持ちを考慮し、職員の言動、放任、虐待、無視にならない取り組みがある

施設利用者に対する職員の言動、放任、虐待などは一部とはいえ、時々新聞などでも取り上げられ話題になる。職員による問題のある言動等を未然に防ぐために、毎日のミーティングで日常の行動を振り返る際に、言語などについてもあるべき姿勢を確認している。

虐待、いじめなどがあった場合、法人全体でのマニュアル等に反映されている

虐待、いじめなどの被害にあった利用者がいる場合、法人全体での取り組みがあり、その情報は所長会などで報告され、支援マニュアルにも反映されている。また、利用者間同士のいじめや言葉のやり取りから、トラブルを未然に防ぐため利用者の行動を見守ってるが、当人同士で解決できるように支援している。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
  標準項目3 職員一人ひとりが工夫・改善したサービス事例などをもとに、基本事項や手順等の改善に取り組んでいる
  評価項目3 さまざまな取り組みにより、業務の一定水準を確保している 実施状況
  標準項目1 打ち合わせや会議等の機会を通じて、サービスの基本事項や手順等が職員全体に行き渡るようにしている
  標準項目2 職員が一定レベルの知識や技術を学べるような機会を提供している
  標準項目3 職員全員が、利用者の安全性に配慮した支援ができるようにしている
  標準項目4 職員一人ひとりのサービス提供の方法について、指導者が助言・指導している
  標準項目5 職員は、わからないことが起きた際に、指導者や先輩等に相談し、助言を受けている
講評
事業所業務の標準化を計るために本部発行の手引書、マニュアルが整備されている

法人本部で発行されているマニュアル、「みんながサポーター」があり、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順などが分かりやすくまとめられている。職員は分からないことがある場合、その場で上司に質問できる体制があり、それ以外の検討が必要な場合、支援マニュアル作業や引継ぎ書があり、参照することができるを活用している。

サービスの基本事項や手順書の見直しの取り組みの基準が定められている

サービスの向上をめざして、利用者も参加して主体的に行えることの支援を行っている。事業所の標準的な業務水準を見直す、改定する取り組みが定められている。一方、職員評価では、リーダー、一般職員、非常勤職員など全体の45%が否定的に捉えている。今年度(平成24年)からの利用者サービス開始なので見直しの例がないことも考えられるが、より良いサービスをめざし、どのようなタイミングでの見直しかなど再度確認が望まれる。

職員は、一定以上のレベルの知識や技術を学べる機会があれば、参加を促している

福祉職の専門技術は多岐に亘り、学ぶことも多い。利用者へのサービスの向上、職員のスキルアップを図ることでも研修会などへの参加は期待されている。研修会には本人の希望を聞いて公平に参加出来るように配慮されている。