東京都福祉サービス第三者評価  評価結果





評価結果基本情報

評価年度 平成23年度
サービス名称 就労移行支援
法人名称 特定非営利活動法人わかくさ福祉会
事業所名称 ジネス
評価機関名称 一般社団法人 みんなの力

コメント

利用者調査については、施設で利用者全員に調査内容、記入方法の説明を行い、全員がアンケート方式で行いました。1か月程度の期限で、回答用紙を当法人の封筒に入れて封をしたものを回収袋に入れてもらい、当法人が直接、施設に伺い受け取りました。職員調査についても同様に全員に意義や主旨を説明し、全員の回答を得ました。利用者、職員の調査では独自の集計を行い分析しました。評価者は全員が福祉施設の施設長経験者及び社会福祉法人の経営経験者で、専門的な視点で合議を行い評価をしました。


(内容)
 Ⅰ 事業者の理念・方針、期待する職員像
 Ⅱ 全体の評価講評
 Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み
 Ⅳ 利用者調査結果
 Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)
 Ⅵ サービス提供のプロセス項目


公益財団法人東京都福祉保健財団
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Ⅱ 全体の評価講評

全体の評価講評

特に良いと思う点
1 利用者の個別ニーズの把握が的確で、個々の目的に合わせた支援ができています

就労移行支援事業への移行に合わせて、事業所の目的を一般就労への支援に絞っています。そのことにより、ジネスを利用する目的が、利用者にとって明確になり、目標をたてやすくなっています。その目標に向かい、利用者は毎日その日の目標設定と振り返りを行っています。また、毎月1回ケースカンファレンスを行い、利用者個々の状況を職員が共有し、統一性を持った支援が行われています。毎週月曜日には、就労プログラムを行い、「応募書類の書き方」「面接の受け方」「ビジネスマナー」など個別に必要に応じた支援も行っています。
2 ハローワークや支援機関等の連絡会議には必ず出席し、意見交換や交流を行い、ネットワークを築き、利用者の就労に結びつけています

法人内の就労支援センターのネットワークなども利用し、様々な機関との交流を持っています。地区の就労ネットワーク会議や多摩地区のネットワークの連絡会等にも積極的に参加し、ネットワークの輪を広げています。それら多くの関係の中で、実習や就労に繋がる情報を得る努力を継続しています。また、医療機関や就労支援事業者とのネットワークにより、職員が研修会や勉強会の機会を得るなど人材育成にも繋がっています。
3 職員間のコミニュケーションが良くとれていて、利用者の個別の目標や状況が共有されています

施設目標が明確になったことにより、職員の意識の統一が図られ、組織としての支援能力が向上しています。        朝夕のミーティングや職員会議も有効に活用され、情報の共有ができています。また、各種の研修で得たことを報告したり、回覧することで職員の共通の認識を深めています。

さらなる改善が望まれる点
1 さらなる災害対策、事業継続計画の策定が望まれます

東日本大震災以降、福祉施設の防災対策が課題になっています。通所施設においても被災時の連絡体制や初動並びにその後の事業継続計画の策定が必要です。ジネスでも防災計画を見直すなど適切に対応していますが、通所施設として家族への連絡や帰宅困難者の対応などの課題も存在する中、改めて震災リスクの評定を再度精査する必要があるように思えます。特に老朽化への対応、作業場、事務室の設備・機械の固定など具体的対策を見直す必要があるように思えます。
2 法人の短中期の事業拡大に先駆け、職員の処遇改善に向けた、就業規則や給与規程の見直しの早期実現が望まれます

重要な福祉事業を地元で展開している貴重な法人なので、今後の発展を考えると給与規程の見直し等、職員の処遇改善については、早期に手がけることが望まれます。既に、法人は次年度の課題として明記してあるので、問題は無いと考えますが、事業拡大を短中期の目標としているので早期の改善を期待します。
3 現状の専門的支援に加えて、発達障害を併せ持つ利用者への先行的な支援を期待します

八王子市内でも精神障害者の就労移行に特化した事業所はジネスだけであり、先行的なサービス提供となっています。その中にあって、近年顕在化してきている発達障害を併せ持つ精神障害者の就労支援が課題として浮上しています。ジネスは精神障害者の就労移行支援に特化し移行して2年目ですが、経営者は移行実績とノウハウの積み上げ、職員のキャリアアップをして、発達障害を併せ持つ精神障害者への支援を経営者は課題と捉えています。今後はその分野でも開拓的先行的な支援に期待したいと思います。

Ⅲ 事業者が特に力を入れている取り組み

1 ★ 就職へ向けた明確なゴール設定と段階的な支援プログラムが効果をあげています

2年間の訓練期間を有効に活用し、個別支援計画に基づく訓練プロセスを設け、就労への支援を実施しています。基礎訓練期を3ヶ月程度とし、安定した通所リズムと、基礎体力や集中力、身だしなみなど就労の基礎的な力を養います。3か月から1年程度を実践的訓練期とし、仕事の理解や報告・連絡・相談の習慣化など実践的な就労スキルを身につけます。その後の1年がマッチング期で、それまでの訓練を総点検して、外部機関等を利用しながら就職活動を行います。個別面談を通じながら、見通しを持った就労移行支援プログラムになっています。
関連評価項目(利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している)
2 ★ 就労移行支援の体制基盤が3年目にして整備されつつあります

個別支援計画を達成するために、活動プログラムの継続的な見直しや開発を積極的に行っています。就労移行に特化し、通常の作業では補えない外部実習や職業生活上のスキル取得のための就労プログラムを組んでいます。ビジネスマナー、履歴書の書き方、面接の受け方、ハローワークの使い方、ストレスへの対応などメンバーミーティングを行いながら実施しています。ベーカリー&カフェのディープフォレストを就労訓練の場と位置づけ、外部に就職することに向けた支援体制を着実に進めています。
関連評価項目(個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている)
3 ★ 情報を共有して利用者と同じ目線に立つ支援を行っています

全職員が方針の変更を良く理解し、施設が一体となって利用者支援を行っています。毎月の振り返り、課題の設定、スケジュール確認、毎日の目標設定と振り返り、一連の流れの中で、職員間のコミュニケーションが密に行われ、利用者の状況を共有し、個別支援計画に反映されています。職員調査の自由記述においても「利用者へ同じ目線で対応できるようになった」「利用者がジネスの訓練により、表情や言動がすばらしく良くなっている」等との回答があり、利用者が自分らしさを発揮できる場となっていると感じました。
関連評価項目(利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている)

Ⅳ 利用者調査結果

調査概要
調査対象:利用者20名全員を対象としました。男性が17名、20代~40代までで30代が多く11名でした。女性が3名(20代~30代)でした。

調査方法:アンケート方式  
調査用紙を全員に配布し、利用者自身が記入し、当法人の封筒にて回収するアンケート方式で行いました。回収率は100%でした。

利用者総数 20人
アンケートや聞き取りを行った人数 20人
有効回答者数 20人
回答者割合(%) 100.0%

総括
利用者の意識や理解が高く、調査用紙を配布して、調査の内容を全員に説明したときに質問もあがっています。記入方法についても詳細に説明し、利用者の理解が得られたと感じました。1か月程度の期間をおき、配布した利用者全員が回答したものを当法人の封筒にて回収しました。未記入や判別不可能な回答用紙はなく、自由記載事項も多くありました。施設の利用目的と利用期間が定められ、職員の支援方法が統一されているため、利用者の個別目標への意識の高さを感じました。

利用者調査結果
    4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
はい 19人  どちらともいえない 1人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「いつも献身的に相談に乗ってくれたり、良いアドバイスをもらっている」という自由記述に代表されるように、利用者にとって職員の支援は満足している状況だといえます。
2.事業所の設備は安心して使えるか
はい 16人  どちらともいえない 4人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
概ね安心して使えるという回答でした。「どちらともいえない」のなかには、自由記述で「火や包丁を使うため」という回答があり、ベーカリー&カフェのディープフォレストでの作業内容に関するものと思われました。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
はい 12人  どちらともいえない 8人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「いいえ」の回答はありませんでした。「どちらともいえない」がやや多いのは、いろいろな個性の方が働いている場所なので当然のことだと思います。「利用者同士の近すぎる交流をおそれるあまり、職員の方からの制限が多い」という職員に関する回答が1件ありました。
7.【就労移行支援】
事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか
はい 16人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 4人 
80%の利用者が就労移行に対する支援が役立っているという回答でした。一般就労に向けて特化した事業所の方針が成果をあげているということに繋がっていると思います。複数回答があったため、合計数が20を超えています。ジネスでの経験が浅い利用者の方が無回答なのか、迷って無回答なのかは不明です。
8.【就労移行支援】
職場見学・職場実習等の、事業所外での体験は充実しているか
はい 7人  どちらともいえない 8人  いいえ 1人  無回答・非該当 4人 
活動そのものは就労に役に立つが、事業所外での活動をもっと増やしてほしいという結果になっています。回答総数が不足しているのは、体験をしていない利用者と推測できます。「外部実習実施までに時間がかかる」という記述がありました。
9.【就労移行支援】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
はい 16人  どちらともいえない 2人  いいえ 1人  無回答・非該当 1人 
概ね「わかりやすい」という回答でした。「いいえ」の回答には「その月ごとの細かい時給がわかりにくい」という記述がありました。           「時給をもう少しあげてほしい」という記述が複数ありました。
18.サービス提供にあたって、利用者のプライバシーは守られているか
はい 16人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
「はい」が大半を占め、「いいえ」が無いことから、プライバシーは概ね守られていると思われます。しかし『事業所は閉ざされた環境で「おかしいな?」と思うことがあってもわざわざ手を挙げていう人はほとんどいないと思う』という記述もあり、常に留意していくとより良いと思います。1名の方の回答がありませんでした。
19.利用者の気持ちは尊重されているか
はい 14人  どちらともいえない 6人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
「いいえ」の回答はないものの、「はい」は70%にとどまっています。自由記述をみると、「指導するのにより愛情をもって接してもらえると、より良い作業所になると思う」「コミニュケーションを訓練しているわりには、マニュアル的な指導・・・」「職員によってさまざま」というもので、現在はいいが、今以上の利用者の期待を感じます。
20.職員の対応は丁寧か
はい 20人  どちらともいえない 0人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
1名の複数回答がありますが、職員の対応が丁寧であることを利用者が全員共通して感じているというのは、すばらしいと思います。職員の基本的な支援姿勢が共有されている結果だと思います。自由記述にも「やさしくいろいろと気遣ってくれる」「職員の対応が丁寧である」などがみられます。
21.個別の目標や計画を作成する際に、利用者の状況や要望を聞かれているか
はい 17人  どちらともいえない 2人  いいえ 0人  無回答・非該当 1人 
1名無回答がありますが、利用者にとって適切な個別計画が作成されていると思われます。「プログラムが充実している」「プログラムがバラエティーに富み付加価値が多い」など、サービス内容に満足した記述が目立ちます。
22.【個別の目標や計画について説明を受けた方に】
個別の目標や計画に関しての説明はわかりやすかったか
はい 17人  どちらともいえない 3人  いいえ 0人  無回答・非該当 0人 
前質問と同様、個別目標や計画については、利用者に丁寧に説明し作成していることを、表している回答結果だと思います。
23.【過去1年以内に利用を開始し、利用前の説明を受けた方に】
サービス内容や利用方法の説明はわかりやすかったか
はい 8人  どちらともいえない 7人  いいえ 5人  無回答・非該当 0人 
利用開始後の個別計画の作成の回答に比べ、利用を開始するまでの説明に関しては、不十分と回答する利用者が多くなっています。就労移行支援に移行時の説明の混乱かもしれませんが、利用開始前の利用者への説明方法の検討が必要だと思われます。
24.不満や要望を事業所(施設)に言いやすいか
はい 10人  どちらともいえない 6人  いいえ 3人  無回答・非該当 1人 
「はい」という回答と、「はい」とは言えない回答が半々です。個人目標などについては職員とはよく話ができるが、事業所の運営については誰に言えばよいかわからないということだと思われます。経営者からの説明や、経営者からの利用者への声かけなどについて振り返るのも必要かもしれません。
25.利用者の不満や要望はきちんと対応されているか
はい 11人  どちらともいえない 6人  いいえ 1人  無回答・非該当 2人 
事業計画についてや、職員対応に関しての回答に比して「どちらともいえない」の回答が高いので、前問の状況に対して、事業所としては対応しきれていないという内容だと思われます。
26.第三者委員など外部の苦情窓口にも相談できることを知っているか
はい 13人  どちらともいえない 1人  いいえ 6人  無回答・非該当 0人 
この設問に関しては、三分の一の利用者が知らないと回答しています。施設での経験の差もあったり、相談の必要性を感じない利用者には関心が薄いのかもしれませんが、第三者に相談できることは、利用者全員に周知しておくことが大切だと思います。

Ⅴ 組織マネジメント項目(カテゴリー1~5、7、8)

※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー1  リーダーシップと意思決定
  サブカテゴリー1  事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている
  評価項目1 事業所が目指していること(理念、基本方針)を明確化・周知している 実施状況
  標準項目1 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を明示している
  標準項目2 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目3 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
  標準項目4 重要な意思決定や判断に迷ったときに、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を思い起こすことができる取り組みを行っている(会議中に確認できるなど)
  評価項目2 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている 実施状況
  標準項目1 経営層は、自らの役割と責任を職員に伝えている
  標準項目2 経営層は、自らの役割と責任に基づいて行動している
  評価項目3 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している 実施状況
  標準項目1 重要な案件を検討し、決定する手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  標準項目3 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
講評
基本理念や事業所の使命を法人事業計画書やパンフレットで周知しています

運営法人である、わかくさ福祉会の理念は『精神障害者、その家族、市民が「安心」「豊かさ」「自信」を持って暮らせる街づくりをめざします』であり、安心、豊かさ、自信、それぞれの具体的な支援内容を事業計画書に示しています。ジネスではその内容を、打ち合わせ時や職員会議、職員面接などを通して説明し、周知を図っています。ジネスの語源は「ビジネスのはじめの文字のビをとったもので、そのビを埋めるのは、利用者に秘められた個々人の働く力であり、その力を引きだすお手伝いをしたい」であり、ジネスの使命をパンフレットに明記しています。

組織図や職務分担表により経営層は自らの役割や責任を明確にしています

法人の人事配置図で経営層の法人業務や施設長の役割を示し、事業所では組織図や分担表で示しています。また、経営層は自ら現場で率先して役割をはたしています。就労移行支援事業所に移行し2年目ですが、経営層は施設の方向性を明確にし実践に移しています。今後は事業計画書において、経営層の責任と役割をより明確に文章化し周知させることが望まれます。

意志決定をするための諸会議が定期的、民主的に運営され決定事項は周知されています

施設の重要な案件は、定期的な職員会議を経て、法人の施設長会議、理事会で審議され決定されています。その決定事項とプロセスは職員会議にて速やかに説明されています。利用者には月初めに定期的開催しているメンバーミーティングや朝礼を利用して報告しています。利用者や職員からの提案事項は、随時吸い上げる体制がとられています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー2  経営における社会的責任
  サブカテゴリー1  社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる
  評価項目1 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知している 実施状況
  標準項目1 福祉サービスに従事する者として、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などを明示している
  標準項目2 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳)などの理解が深まるように取り組んでいる
  評価項目2 第三者による評価の結果公表、情報開示などにより、地域社会に対し、透明性の高い組織となっている 実施状況
  標準項目1 第三者による評価の結果公表、情報開示など外部の導入を図り、開かれた組織となるように取り組んでいる
  標準項目2 透明性を高めるために、地域の人の目にふれやすい方法(事業者便り・会報など)で地域社会に事業所に関する情報を開示している
  サブカテゴリー2  地域の福祉に役立つ取り組みを行っている
  評価項目1 事業所の機能や福祉の専門性をいかした取り組みがある 実施状況
  標準項目1 事業所の機能や専門性は、利用者に支障のない範囲で地域の人に還元している(施設・備品等の開放、個別相談など)
  標準項目2 地域の人や関係機関を対象に、事業所の機能や専門性をいかした企画・啓発活動(研修会の開催、講師派遣など)を行っている
  評価項目2 ボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にし、体制を確立している 実施状況
  標準項目1 ボランティアの受け入れに対する基本姿勢を明示している
  標準項目2 ボランティアの受け入れ体制を整備している(担当者の配置、手引き書の作成など)
  標準項目3 ボランティアに利用者のプライバシーの尊重やその他の留意事項などを伝えている
  評価項目3 地域の関係機関との連携を図っている 実施状況
  標準項目1 地域の関係機関のネットワーク(事業者連絡会など)に参画している
  標準項目2 地域ネットワーク内での共通課題について、協働して取り組めるような体制を整えている
講評
法人の目的を達成するために、期待する職員像を明確にしています

法人は目的を「障害を持った方々やその家族が地域で安心して豊かに暮らすために、多くの団体や市民と協働し、サービスや環境を創っていくことを目指します」とし、期待する職員像として、「ジョブコーチとしてのスタンスを守り、客観的な評価を行える、メンバーガ一般就労に向け自立していくために、どのように向き合うかを常に意識しそのために、メンバー1人1人の状況を職員間で共有し、支援の方向性がぶれないようにする」としています。職員は目的と期待像を良く理解し、支援に結びつけています。

地域の関係機関等の連絡会議には必ず出席し、ネットワークをひろげています

ハローワークや支援機関等が集まる就労ネットワーク会議や地区の福祉関係者が集まる多摩ジョブネットワーク会議などの連絡会議には常に出席し、意見交換を行っています。さらに、積極的に就労支援関係の事例報告会にも参加し、それらの日常的な活動によりネットワークが広がり、利用者の就労に結びついています。また、特例子会社や他の就労移行支援事業所との連携を強化し、利用者の実習の場を拡大しています。

事業所の機能や専門性を生かした取り組みを地域に還元しています

ジネスが運用するベーカリー&カフェ「Deep Forest]は、障害を持つ方の就労訓練の場として、利用者が働いていますが、同時に多くの地域の人達が利用し、憩いの場として機能しています。また、医療関係者の見学会を年に数回行ったり、年間を通して学生の実習生を受け入れるなどして、地域との連携を深めています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー3  利用者意向や地域・事業環境の把握と活用
  サブカテゴリー1  利用者意向や地域・事業環境に関する情報を収集・活用している
  評価項目1 利用者一人ひとりの意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応している(苦情解決制度を含む) 実施状況
  標準項目1 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  標準項目2 利用者一人ひとりの意見・要望・苦情に対する解決に取り組んでいる
  評価項目2 利用者意向の集約・分析とサービス向上への活用に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向を把握することに取り組んでいる
  標準項目2 事業者が把握している利用者の意向を取りまとめ、利用者から見たサービスの現状・問題を把握している
  標準項目3 利用者の意向をサービス向上につなげることに取り組んでいる
  評価項目3 地域・事業環境に関する情報を収集し、状況を把握・分析している 実施状況
  標準項目1 地域の福祉ニーズの収集(地域での聞き取り、地域懇談会など)に取り組んでいる
  標準項目2 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)の収集に取り組んでいる
  標準項目3 事業所としての今後のあり方の参考になるように、地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向を整理・分析している
講評
法人苦情解決制度の利用について、契約時に説明し、所内に掲示しています

利用契約時に制度の説明をしています。また、事業所内にポストを設置し、利用者がいつでも苦情を入れられるような環境にしています。さらに、利用者自らが職員や施設への苦情や要望が直接言えるように、ミーティングや月1回の利用者との個人面談を利用しています。

日々の面談や都のサービス評価を利用し、利用者のサービスへの意向を把握しています

利用者個別の課題に対して、利用者自らが毎朝目標を設定し、朝礼で発表し、終礼で職員を交えて振り返りを行うことで、利用者のサービスへの意向を確認し、実践に結びつけています。また、新法移行3年目ではありますが、今回から東京都福祉サービス第三者サービス評価を受審し、利用者意向の把握を積極的に行う姿勢が感じられます。

就労支援事業者や医療機関とのネットワークを結んで活用しています

法人の事業である広域的な就労支援センターのTALANTやハローワーク、他の移行支援事業所や特例子会社と連携し、利用者の一般就労の支援を行っています。また、医療機関との連絡会や研修会を定期的に行っています。福祉の情報収集のために、毎日、厚生労働省の情報をネット等を利用して収集し、朝夕礼等を利用して周知させています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー4  計画の策定と着実な実行
  サブカテゴリー1  実践的な課題・計画策定に取り組んでいる
  評価項目1 取り組み期間に応じた課題・計画を策定している 実施状況
  標準項目1 理念・ビジョンの実現に向けた中・長期計画を策定している
  標準項目2 年度単位の計画を策定している
  標準項目3 短期の活動についても、計画的(担当者・スケジュールの設定など)に取り組んでいる
  評価項目2 多角的な視点から課題を把握し、計画を策定している 実施状況
  標準項目1 課題の明確化、計画策定の時期や手順があらかじめ決まっている
  標準項目2 課題の明確化、計画の策定にあたり、現場の意向を反映できるようにしている
  標準項目3 計画は、サービスの現状(利用者意向、地域の福祉ニーズや事業環境など)を踏まえて策定している
  標準項目4 計画は、想定されるリスク(利用者への影響、職員への業務負担、必要経費の増大など)を踏まえて策定している
  評価項目3 着実な計画の実行に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 計画推進の方法(体制、職員の役割や活動内容など)を明示している
  標準項目2 計画推進にあたり、より高い成果が得られるように事業所内外の先進事例・失敗事例を参考にするなどの取り組みを行っている
  標準項目3 計画推進にあたり、目指す目標と達成度合いを図る指標を明示している
  標準項目4 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
  サブカテゴリー2  利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる
  評価項目1 利用者の安全の確保・向上に計画的に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 利用者の安全の確保・向上を図るため、関係機関との連携や事業所内の役割分担を明示している
  標準項目2 事故、感染症、侵入、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定している
  標準項目3 事故、感染症、侵入、災害などの発生時でもサービス提供が継続できるよう、職員、利用者、関係機関などに具体的な活動内容が伝わっている
  標準項目4 事故、感染症、侵入などの被害が発生したときは、要因を分析し、再発防止に取り組んでいる
講評
年度計画は利用期限に合わせ具体的に作成しています。中長期計画の策定が望まれます

法人の理事会で検討された法人計画が、法人の施設長会議を経由して各施設にフィードバックされ、各施設の事業計画が作成されています。ジネスの年度事業計画には利用者が2年間で達成するための基本的な目標が具体的に盛り込まれています。今後は、法人の事業計画を踏まえながらも、施設としての中長期的な事業計画の策定を期待します。

前年度の実態把握を、課題の分析により明確な方針のもとに年度計画が策定されています

就労移行支援事業所としての前年度の実態を的確に把握し、丁寧に分析して、課題を明確にしています。その課題の解消に向けた活動の方針は、具体的であり、一般就労のための支援事所としてのジネスの方向性を示しています。計画に沿った支援実践は、利用者の目的達成に結びつき、成果となって現れています。

震災後、消防計画や連絡網を中心にマニュアルは整備していますが周知は不十分です

東北の震災を機にマニュアルを整備し、予防対策を進めていますが、事故、感染症マニュアルなどは不十分であり、周知徹底できる状況ではありません。震災や感染症に備えた、事業継続計画の策定は喫緊の課題です。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー5  職員と組織の能力向上
  サブカテゴリー1  事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成に取り組んでいる
  評価項目1 事業所にとって必要な人材構成にしている 実施状況
  標準項目1 事業所の人事制度に関する方針(人材像、職員育成・評価の考え方)を明示している
  標準項目2 事業所が必要とする人材を踏まえた採用を行っている
  標準項目3 適材適所の人員配置に取り組んでいる
  評価項目2 職員の質の向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員一人ひとりの能力向上に関する希望を把握している
  標準項目2 事業所の人材育成計画と職員一人ひとりの意向に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  標準項目3 個人別の育成(研修)計画は、職員の技術水準、知識、専門資格の習得(取得)などの視点を入れて策定している
  標準項目4 職員一人ひとりの個人別の育成(研修)計画に基づいて、必要な支援をしている
  標準項目5 職員の研修成果を確認し(研修時・研修直後・研修数ヶ月後など)、研修が本人の育成に役立ったかを確認している
  サブカテゴリー2  職員一人ひとりと組織力の発揮に取り組んでいる
  評価項目1 職員一人ひとりの主体的な判断・行動と組織としての学びに取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 職員の判断で実施可能な範囲と、それを超えた場合の対応方法を明示している
  標準項目2 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに学ぶことに取り組んでいる
  標準項目3 職員一人ひとりの研修成果を、レポートや発表等で共有化に取り組んでいる
  評価項目2 職員のやる気向上に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価・報酬(賃金、昇進・昇格、賞賛など)が連動した人材マネジメントを行っている ×
  標準項目2 就業状況(勤務時間や休暇取得、疲労・ストレスなど)を把握し、改善に取り組んでいる
  標準項目3 職員の意識を把握し、やる気と働きがいの向上に取り組んでいる
  標準項目4 福利厚生制度の充実に取り組んでいる
講評
職員育成は研修やOJT等を通して行っていますが、育成制度としての整備が待たれます

法人としては、職員の処遇改善を含めた人事制度を中短期目標に掲げ検討中ですが、事業所としてできるところから人材育成に手がけると良いと思います。正規職員採用や人事配置についても法人が実施していますが、非常勤職員の採用は、事業所に権限が委譲されているため、非常勤職員に関しては、ジネスが必要とする人材の採用や配置ができています。

職員の能力向上については面談で個々の意向を把握し研修参加につなげています

職員の個人別の育成計画については、個別面談をはじめ、日常的に職員の意向を聞き、各種研修会や勉強会への参加を促しています。               参加後には報告書を作成し、会議で発表したり、自由に閲覧できる状況にして職員間で研修成果を共有しています。今後は職員個々が自ら目標を定めて、それに応じた個別研修計画による職員育成が望まれます。

職員間の連携がとれ職場風土が良く、職員の意欲の高さを感じます

職員間のコミュニケーションがよく、情報の共有ができています。職員の働く意欲の高さが感じられるだけに、職員を育成するための評価制度や、職員処遇の改善については早期の実現が必要だと感じました。福利厚生としては法人が企画する職員旅行についてポスターなどで参加を促したり、新人の歓迎会などを企画するなどできる範囲で力を注いでいます。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー7  情報の保護・共有
  サブカテゴリー1  情報の保護・共有に取り組んでいる
  評価項目1 事業所が蓄積している経営に関する情報の保護・共有に取り組んでいる 実施状況
  標準項目1 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定している
  標準項目2 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・保管している
  標準項目3 保管している情報の状況を把握し、使いやすいように更新している
  評価項目2 個人情報は、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえて保護・共有している 実施状況
  標準項目1 事業所で扱っている個人情報の利用目的を明示している
  標準項目2 個人情報の保護に関する規定を明示している
  標準項目3 開示請求に対する対応方法を明示している
  標準項目4 個人情報の保護について職員(実習生やボランティアを含む)が理解し行動できるための取り組みを行っている
講評
重要な情報については鍵のかかる書庫で保管し持ち出しを禁止しています

情報は項目ごとにファイルし鍵をかけて保管しています。また、書類の紛失がないようにファイルの事務所外への持ち出しを禁止しているなど、情報管理の意識が感じられます。しかし、パソコンでのアクセス権限の設定や、USBメモリーの管理については改善が必要と思われます。

個人情報保護規程にもとづき、個人情報の管理体制がとれています。

個人情報については、利用目的を明示し、利用者ろの契約時に説明し、個人情報取り扱い同意書を書面で取り交わしています。職員や実習生、ボランティアが個人情報の保護を理解できるように、個人情報保護規程で説明し、採用時や実習開始時に誓約書をとっています。また規程類はいつでも施設内で閲覧できるようにしています。


※実施あり:、実施なし:×、非該当:-  
カテゴリー8  カテゴリー1~7に関する活動成果
  サブカテゴリー1  前年度と比べ、事業所の方向性の明確化や関係者への周知、地域・社会への責任の面で向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている
・カテゴリー1:「リーダーシップと意思決定」
・カテゴリー2:「経営における社会的責任」
・カテゴリー4:「計画の策定と着実な実行」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
前年度の振り返りと課題分析を行い、事業所の目的を明確にし、実践しています。
経営者が、前年度の課題を明確にし、一般就労への支援を目的とした事業計画を作成し、職員一体となって実践しています。その結果が利用者の意欲の向上に繋がっていることが、利用者調査、職員調査の結果に表れていました。 
  サブカテゴリー2  前年度と比べ、職員と組織の能力の面で向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている
・カテゴリー5:「職員と組織の能力向上」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
研修やネットワーク連絡会への参加等により、職員が成長し、組織力の向上がみられます
事業所の目的が明確になったことにより、職員の意識の共有が進み、コミニュケーションが良くなっています。結果として、組織の能力全体が底上げされ、利用者への支援内容の充実について、職員自身が実感できている様に感じました。職員調査結果においても、職員の成長が利用者の成長につながっているように思います。 
  サブカテゴリー3  前年度と比べ、福祉サービス提供プロセスや情報保護・共有の面において向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、以下のカテゴリーで評価される部分について、改善を行い成果が上がっている
・カテゴリー6:「サービス提供のプロセス」
・カテゴリー7:「情報の保護・共有」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
一般就労に向けた段階的な支援プログラムが効果をあげています
ジネスの利用条件やサポートプログラムを具体的に明記しているため、利用者が事業所を利用する時から目標を定めやすいのではないかと思いました。支援する職員も就労という利用者の最終目的を共有するため、適切な支援をしやすい状況にあり、一体となっているように感じました。事業計画に事業所の方向性を明確に謳ったことで、サービス提供のプロセスがスムーズに理解され実行されています。 
  サブカテゴリー4  事業所の財政等において向上している
  評価項目1 財政状態や収支バランスの改善へ向けた計画的かつ主体的な取り組みにより成果が上がっている
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
利用目的を明確にすることにより、利用者数が減少しましたが、すぐに改善しています
施設の目的に添わない利用者は、目的に合わせて法人内の他施設へ移行したために、当初は利用者は減少しましたが、施設の目的を明確にしたことで、利用者が選択しやすくなり、利用者数も、もとに戻っています。利用率も高く、事業所の財政等は良い方向にあると思われます。 
  サブカテゴリー5  前年度と比べ、利用者満足や利用者意向の把握等の面で向上している
  評価項目1 前年度(比較困難な場合は可能な期間で)と比べて、利用者満足や以下のカテゴリーで評価される部分において改善傾向を示している
・カテゴリー3:「利用者意向や地域・事業環境などの把握と活用」
評価結果 改善に向けた計画的な取り組みが行われており、成果として現れている
個別の面談や定例のミーティング等で利用者の意向の把握は向上しています
個別面談や日常的な会話の中での利用者の意向の把握とともに、運営する「ベーカリー&カフェDeep Forest]での仕事をする中で、地域の方々との:ふれあいや、地域での実習など、地域資源と接点を持ちながら、利用者の意向や可能性の把握に努めています。また、事業所の目的の明確化とともに、利用者は目的を持ってジネスを利用しているため、利用者の満足度も高まっていると思われます。 

Ⅵ サービス提供のプロセス項目(カテゴリー6)

カテゴリー6 サービス提供のプロセス
  サブカテゴリー1 サービス情報の提供
  評価項目1 利用希望者等に対してサービスの情報を提供している 実施状況
  標準項目1 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  標準項目2 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  標準項目3 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  標準項目4 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
講評
「わかくさ」ホームページや広報誌を活用し幅広い情報発信をしています

わかくさホームページやパンフレットを発行し、地域住民や医療機関、企業に配布しています。また、八王子市の施設紹介ガイドブックに事業所の情報提供するなど日頃よりきめ細やかな情報提供に努めています。医療機関のソーシャルワーカ-と連携を密にして出張説明や学習会などに出向して広くジネスについて理解してもらおうとする積極性が伺えます。

利用希望者が事業所の取り組みを知る機会として見学会を設けています

利用希望者に見学会や合同説明会を設けて丁寧な情報提供を行っています。利用契約に至るまでに利用者と事業所のミスマッチがないよう、毎月1回の合同説明会を行い、わかくさ体験実習に参加してもらうなどジネスの利用契約に至る丁寧な受入れプロセスを設定しています。

ホームページの更新手順や体制を見直し、地域への発信力を高めることに期待します。

  ジネスは地域との就労移行支援ネットワークを形成していこうとしているが、その際、インターネットは情報交換の最大のツールとなる。その情報提供の有効なツールであるホームページの更新が滞る時があります。ホームページの更新手順や体制を見直し、さらに地域への発信力を高めることに期待します。


  サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応
  評価項目1 サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている 実施状況
  標準項目1 サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  標準項目2 サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  標準項目3 サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
  評価項目2 サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  標準項目2 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  標準項目3 サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  標準項目4 サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
講評
3日間の実習を通じて本人と事業所のミスマッチを極力避ける工夫をしています

利用開始時に契約書と重要事項説明書で事業所の説明を丁寧に行っています。本人意向を尊重する態度が首尾一貫しており、サービスの利用開始時、終了時に個別的対応の中で利用者の主体性を尊重した対応となっています。特に利用開始時には個別面談で十分に利用に関する説明を行った上で、3日間の実習を行い、事業所側と本人の合意を経て正式の契約に至ります。本人と事業所サービスのミスマッチを極力避けて利用開始しています。

就職へ向けた明確なゴール設定と段階的な支援プログラムが効果をあげています。

2年間の訓練期間を有効に活用し、個別支援計画に基づく計画的な訓練プロセスを設け、利用開始時の個別面談から2-3か月のアセスメント期間を経ます。当初は無理のない訓練プログラムで生活リズムをつくり、職員や仲間との関係構築を行いながら徐々に本格的な訓練へ移行するよう配慮しています。個別面談を通じながら移籍先を事前に計画し早めの段階から見通しを持った移行支援プログラムを設け、早め早めの情報提供や同行見学等の丁寧な対応を行って効果をあげています。

利用者の自己選択が可能な移籍先の開拓と連携運用のノウハウの蓄積に期待できます

利用開始時に個別面談で、利用者に関する情報収集を行い、家族や医療機関からも必要に応じて情報収集し、所定の様式に記載しています。就労移行3年目であり、今後、利用者の希望にある程度適った自己選択できる移籍先の開拓など、利用者の移行実績と共に徐々に充実してくると思われます。現行の丁寧な移行支援を継続して、利用者の主体性を尊重した個別ニーズ対応した連携の在り様や自己選択が可能な移籍先の開拓と連携運用のノウハウの蓄積が大いに期待できます。


  サブカテゴリー3 個別状況に応じた計画策定・記録
  評価項目1 定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している 実施状況
  標準項目1 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  標準項目2 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  標準項目3 アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  評価項目2 利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している 実施状況
  標準項目1 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  標準項目2 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  標準項目3 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
  評価項目3 利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している 実施状況
  標準項目1 利用者一人ひとりに関する情報を過不足なく記載するしくみがある
  標準項目2 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  評価項目4 利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している 実施状況
  標準項目1 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  標準項目2 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
講評
個別支援のPDCAマネジメントが適切に機能しています

毎月ごとの個別支援計画の見直しと毎日、毎月のモニタリングと振り返りの評価が職員と利用者の毎月の個別面談を軸にきめ細かく個別支援計画のPDCAされており、計画と利用者の実態が直結してます。利用者の気分変動などに対応するため、利用者と対面して対話する姿勢が顕著であり、そのことが利用者との信頼関係を醸成するのに役立っています。職員の自己評価でも利用者と丁寧に関われることが高く評価されており、利用者と職員が就労移行に向けて高いモチベーションを獲得する好循環を生んでいます。

毎日のミーティングによる気づきと振り返りが効果をあげています

毎日のミーティング(振り返り)と毎月のケース会議によって職員全員が利用者の情報を的確に共有化する体制が築かれています。朝礼、ミーティング、夕礼を通じて利用者の心身の状態を的確に把握し、即座にフィートドバックしているため、利用者の変化に即応できる体制であることが見て取れます。また、日々の状況の共有化がケース会議での意見集約や利用者に個別にフィードバックされる質の高さを感じさせます。

作業訓練・就労プログラム・個別面談の3本柱による総合的な支援に取り組んでいます

個別支援計画を中心に「作業訓練」「就労プログラム」「個別面談」を軸に自立支援を目指しています。単に、作業能力を高めるということではなく、社会人としてのマナーや対人スキルの習得など総合的な取り組みを行っています。就労することに向けた課題設定型のプログラムであり、目的意識と段階的な達成プロセスが効果をあげています。訓練内容も施設内で完結せず広く地域の社会資源の中で取り組んでいこうという姿勢で臨んでいます。


  サブカテゴリー4 サービスの実施
  評価項目1 個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  標準項目2 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  標準項目3 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  標準項目4 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
講評
就労に向けた課題解決志向の支援マネジメント体制となっています

個別支援計画はアセスメントからモニタリング、そして修正プラン作成の支援マネジメントのPDCA管理サイクルが明確であり、一貫した就労に向けた活動プログラムが継続的に見直されています。就労移行に向けての課題解決指向に集約されており、職員の意識も高く利用者の支援も段階的に進捗管理され、個別課題に取り組みやすい環境となっています。

就労移行支援の体制基盤が3年目にして整備されつつあります

就労支援に移行して3年目で、個別支援計画を達成のために活動プログラムの継続的な見直しや開発を積極的に行っています。利用者の就労移行支援に特化し、授産指導的要素から脱却して、通常の作業では補えない外部実習や職業生活上のスキル取得のための就労プログラム、それを支える個別面談と事業所の支援フレームが基盤整備されています。ディープフォレストを授産から就労訓練の場と位置付け、外に就職移行できるよう支援方針と体制を改革した点は効果的であり、そのため、より個別課題に取り組みやすい環境となりました。

SST訓練などを通して就労生活スキルアップを図っています

周囲との人間関係づくりや調整が苦手な利用者も多く、毎週月曜日はSST訓練などを取り入れた活動プログラムを設け、就労した際、社会で出会う様々な場面を具体的に想定して、グループワークの手法を用いながら体験学習を積ませています。そうした中で、一人ひとりの合わせたコミュニケーションの取り方を指導しています。

  評価項目2 利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている 実施状況
  標準項目1 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
  標準項目2 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  標準項目3 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  標準項目4 【食事の提供を行っている事業所のみ】 利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
講評
情報を共有化して利用者と同じ目線に立つ支援を行っています

毎月の振り返り、課題設定、スケジュール確認、毎日の目標設定と振り返りと一連の流れの中で、職員間のコミュニケーションが密に行われ、全職員で利用者の状況を共有し利用者支援計画に反映されています。そのことにより、利用者一人ひとりの状況が丁寧に把握され、職員アンケートでも特に良くなったことを質問すると「利用者へ同じ目線で対応できるようになった」「利用者がジネスでの訓練により表情、言動などがすばらしく良くなっていく様」との回答があり、利用者らしさが発揮できる場になっている様子がうかがわれるます。 

施設内の自己完結的に陥らず、地域社会での主体的経験の幅を広げています

通過施設として就職に向けて利用者と職員が意識を共有して就労移行のステップを踏んでいます。就労移行支援にとって就職したいという主体性の発揮は何より大切ですが、自己選択を可能にする様々な社会体験の蓄積が必要となります。そのため施設内で単一な作業をするのではなく、生活のリズムを作りつつ、あくまでも地域社会の職場を指向し、施設内の自己完結的サービスではなく、地域社会の模擬職場として主体的経験の幅を広げようとしています。

発達障害者の支援方法や自己選択できる実習先の開拓など今後の検討が待たれます

利用者アンケートでは全体の95%の利用者が大変満足・満足と回答しています。事業所のサービスの満足度は高いですが、3年目の課題としては、より個別的な実習先や訓練プログラムの必要性があげられます。利用者や職員の意見にもこの点についての指摘が散見しており、発達障害者の支援方法や自己選択できる実習先の開拓などに今後の検討が待たれます。

  評価項目3 利用者が健康を維持できるよう支援を行っている 実施状況
  標準項目1 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  標準項目2 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  標準項目3 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  標準項目4 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  標準項目5 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】 服薬の誤りがないようチェック体制を整えている ×
講評
利用者は年一回健康診断を行って健康管理に努めています

就職した後も日常生活リズムを崩さず、健康の自己管理が自立への要件となるため、利用者が自ら心身の健康管理ができるようう配慮しています。職員は毎日、観察や本人の自己チェックを通じて健康確認しています。またメンタル面では家族や医療機関と連携しながら支援します。利用者は年一回健康診断を行う他、日常生活でも健康相談にのります。就労プログラムの中でも嘱託医が助言指導しています。服薬に関しては原則本人管理ですが、必要に応じて職員が見守り、管理不十分の場合は適切に服薬指導しています。

感染症予防マニュアルを一度見直す必要があります

近年、福祉施設での疥癬や結核、インフルエンザ、ノロウィルス、マイコプラズマ等の感染症の施設内流行が問題になっています。集団で作業をする場ですので、感染症予防について対応マニュアルを一度見直して整備した方が良いと思われます。ノロウィルス対策等は整備されていますが、標準的な項目が揃っていません。また、安全衛生管理規定などは職場のメンタルヘルスに欠かせない内容ですので、利用者も含めて対策を講じることが望まれます。

  評価項目4 利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている 実施状況
  標準項目1 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  標準項目2 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  標準項目3 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
講評
利用者の支援過程で必要に応じ家族・相談支援者と丁寧な情報交換を行っています。

わかくさ家族会と連携を取り、事業所の状況など適宜に情報したり、学習会や特例子会社見学などを企画しています。原則的には就労移行なので利用者との個別対応であり、家族の意向を聞く支援内容ではないが、必要がある場合は随時、本人を交えて家族と個別面談を行うなどしている。また、家族がいない場合などは相談支援者と綿密な電話等による情報交換を行い、本人を孤立させずチームとして丁寧に対応している。家族との連絡については、職員アンケートから80㌫の満足を得ており充実度をうかがわせる。

  評価項目5 利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている 実施状況
  標準項目1 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  標準項目2 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
講評
ディープフォレストが地域の憩いと交流の場になっています

ジネスは住宅街の一画にあり、ディープフォレストではパンの販売や喫茶を行っています。店内は清潔で居心地がよく、地域の中で自然な形で溶け込んでいます。そこで働く利用者と地域住民が身近に接することができ自然な形で交流を行っています。店内にアンケートを置いて地域の方に回答してもらったり、地域の人が手作り作品を持ち寄り展示したり、地域のサークルの広報誌やちらしを掲示するなど相互の交流があります。

実習先の開拓や見学会なと゜様々なチャンネルとネットワークを活用しています。

利用者と共に地域に出かけていき、様々な社会資源の活用しながら、就労移行支援を行っている。地域のネットワークの中で実習先の開拓や見学会なと゜様々なチャンネルとネットワークを活用して体験してもらうようにしている。ディープフォレストも地域に向けて事業所の機能、設備を地域社会に還元する意味合いで運営しています。地域の情報をインターネットで確認し、外出支援や余暇支援、趣旨合同レクリエーションや就労プログラムも企業や関係機関との連携の中で実施しています。

  評価項目9 【就労移行支援】就労に向けて、必要な知識の習得や能力向上のための訓練等の支援を行っている 実施状況
  標準項目1 利用者が働く意欲を持てるような取り組みを行っている
  標準項目2 サービス期間内に就労に結びつくことができるよう工夫している
  標準項目3 生活リズムや社会人としてのマナーの習得等の就労に向けた支援を行っている
  標準項目4 就労に向けた職場見学や実習等、実際に職場にふれる機会をとりいれた支援を行っている
  標準項目5 就労支援機関と密接な連携をとり、利用者が力を発揮できる就労先に結びつくよう支援を行っている
  標準項目6 就労後も利用者一人ひとりに応じて職場定着等の支援を行っている
講評
就労移行支援のネットワーク構築を目指しています

法人と共に、就労支援センターTALANTやハローワーク、企業、医療機関、行政等との就労支援ネットワーク構築を目指しています。特に第一号職場適応援助事業(ジョブコーチ事業)の開始し、ジョブコーチとしての活躍が期待されています。企業や関係機関の連携を深め実習先の共有や研修開催や講師派遣などのネットワークの一翼を担おうとしています。今後は利用者の主体性を尊重した個別ニーズ対応した連携のあり様や自己選択が可能な移籍先の開拓と連携運用のノウハウの蓄積が大いに期待できます。

多彩な就労プログラムのメニューを用意して、作業訓練を補完しています

ジネスの就労移行支援の3本柱の1つである就労プログラムは作業訓練だけでは得られない就労生活スキルや対人スキルを体系的に提供しようとしています。人間関係のとり方が難しい利用者も多いので、ストレス対応など具体的な就労生活の場面を想定した体験的プログラムを設定しています。月1回のメンバーミーティングでは、利用者と個別に具体的振り返りを行い着実なスキル取得につとめています。

毎日の目標設定と振り返りによる高い目的意識を涵養しています

作業訓練は、従来の企業請負やディープフォレストにおける調理、接客の他に職場体験実習として外部企業等の実習に出かけています。作業訓練は、個別課題に対して利用者本人が毎朝目標を設定して、自ら発表して、終礼で職員と共に振り返えりを毎日行うことで、日々の訓練の動きづけを強くし、高い目的意識を持って主体的に作業訓練に取り組んでもらうよう支援しています。


  サブカテゴリー5 プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
  評価項目1 利用者のプライバシー保護を徹底している 実施状況
  標準項目1 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  標準項目2 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  標準項目3 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
  評価項目2 サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している 実施状況
  標準項目1 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  標準項目2 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、放任、虐待、無視等が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に予防・再発防止を徹底している
  標準項目3 虐待被害にあった利用者がいる場合には、関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
  標準項目4 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
講評
個人情報保護規定などで適切に保護する仕組みがあります

権利擁護と個人の尊厳を最大限尊重しています。個人情報保護規程を制定して、個人情報の利用目的を特定し、利用目的以外の利用を制限しています。個人データを適正に管理に関することを規定し、職員はこの規定を順守しています。また、職員等(ボランティア等含む)は業務上知り得た個人情報の内容を第三者に漏洩したり、不当な目的のために使用してはならないことを定め、保護規程に則ったマニュアルにて個人情報の適正管理に努めています。

本人の意向も十分に尊重して、人格無視、行動の強要をしない支援を心がけています

利用者の気分変動などメンタル面には留意し、医療機関等と連携をとりながら対応しています。就労移行支援の場合、利用者は施設から出て実習等を行い、新しい職場に適応するための支援を行っています。人間関係など常に新しい環境適応を迫られますが、毎月の面接などを通じてメンタル面で不安を抱えている利用者に丁寧に向き合い、個別的対応をしています。また、一定の職場マナーやルールに沿って行動できるよう支援していますが、本人の意向も十分に尊重して、人格無視、行動の強要をしない支援を心がけています。

月曜日の活動プログラムが主体性回復に役立っています。

常に利用者の権利侵害にならないようにするために、利用者の個々の性格や障害特性に応じてSST訓練や多様なグループワークなどを行いながら、利用者の自己決定場面の選択肢を増やすなど、利用者のエンパワメントを引き出す支援を行っており利用者の特性に応じたアプローチ方法の研究・実践を行っています。


  サブカテゴリー6 事業所業務の標準化
  評価項目1 手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  標準項目2 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  標準項目3 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  評価項目2 サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている 実施状況
  標準項目1 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  標準項目2 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
  標準項目3 職員一人ひとりが工夫・改善したサービス事例などをもとに、基本事項や手順等の改善に取り組んでいる
  評価項目3 さまざまな取り組みにより、業務の一定水準を確保している 実施状況
  標準項目1 打ち合わせや会議等の機会を通じて、サービスの基本事項や手順等が職員全体に行き渡るようにしている
  標準項目2 職員が一定レベルの知識や技術を学べるような機会を提供している
  標準項目3 職員全員が、利用者の安全性に配慮した支援ができるようにしている
  標準項目4 職員一人ひとりのサービス提供の方法について、指導者が助言・指導している
  標準項目5 職員は、わからないことが起きた際に、指導者や先輩等に相談し、助言を受けている
講評
毎月1回のケース会議で利用者の情報共有化と支援の標準化を図っています。

サービス向上を目指して、業務改善のために必要に応じて、職員会議等で随時、手順や手続きを適切に見直してます。例えば厨房メニューの構成について見直しを行ったが、合わせてメニューの変更に合わせて調理手順の変更や訓練プログラムの修正を行ったり、利用者の身体状況に応じ、障害特性を考慮した個別支援計画の見直しを行い、作業の座席配置や訓練自体の見直しなどを適宜行っています。

事業所の進化に合わせたマニュアル類の見直しが望まれます

感染症や防災などの基本的なマニュアルは一通り整備され、マニュアルの見直しなどの仕組みもあり機能していますが、事故対応マニュアル等、不足のマニュアルも散見します。授産活動中心から就労移行して3年目で活動方針が転換する中で、試行錯誤の段階から事業所の安定的な取り組み、標準化の段階に入ったと推察されます。今後さらにジネスの実情に合わせた組織運営上あるいは、利用者の特性に応じたより具体的なマニュアル類が整備されれば、サービスの質がさらに上がると期待されます。