※印刷してご活用いただけます。

令和元年度（2019年度）

認定こども園

法人名称

社会福祉法人東京児童協会

事業所名称

台東区立たいとうこども園

評価機関名称

特定非営利活動法人　こどもプラットフォーム

第三者評価結果の構成　　見たい内容をクリックすると該当部分へジャンプします。

事業者の理念・方針
全体の評価講評
事業者が特に力を入れている取り組み
利用者調査結果
組織マネジメント分析結果
サービス分析結果
事業者のコメント

理念・方針
事業者が大切にしている考え（事業者の理念・ビジョン・使命など）	1.法人理念児童福祉と教育保育、子育て支援及び地域福祉に貢献することを目的として、児童福祉施設の保育所並びに教育保育施設であるこども園の運営を行う。また、健全な経営のもと広域にわたって施設を運営し、子供の福祉や教育保育の増進を図る事業、少子高齢化社会の要求にこたえる事業、最も質の高い教育保育事業と公益事業等の展開と継続を図る。 2.たいとうこども園運営方針【教育保育目標】３つの力を土台とし５つのあそびを通したプログラムを楽しむなかで３つの育みが育つよう、日常の園生活を大切にしていく。また、台東区の幼児教育共通カリキュラム「ちいさな芽」も基盤とし、人としての根っこの部分を育てることができるよう、努めている。【子供たちとの目標】「挨拶をしましょう」→自分から元気に挨拶をする。「やってみよう」→やりたいことを探し取り組んでみる。この2点を掲げている。基本を大切にしたいという意図のもと、簡潔かつわかりやすく、実行しやすい目標にした。また、目標を保護者、地域、職員と共有し、園だよりで経過を伝え教育保育の見える化に努めている。【職員目標】「一人ひとりを大切に」をキーワードにし、人間力の豊かさを育む。
期待する職員像
職員に求めている人材像や役割	１．自ら考え、判断し、行動する主体性と、規律を尊重し、自らを律する社会性を併せ持つ人材２．日々の保育だけでなく園全体の状況や業界の動向を見渡せる広い視野と見識を持つ人材３．自らの役割と責任を自覚し、常に向上心を持って新しい課題に取り組むプラス思考の人材４．誰とでも分け隔てばく笑顔で挨拶ができ、心身ともに健康でいきいきと保育を楽しめる人材５．固定的な性別役割分担意識にとらわれず、人権の尊重を基盤にした男女平等観を持つ人材６．人間力豊かな子どもの見本となれる人材
職員に期待すること（職員に持って欲しい使命感）	１．職種や役職に関わらず職員全員が一人ひとりの子どもを見ること２．それぞれの職種のプロフェッショナルとしての役割と責任を担うこと３．チームの一員として協調性と向上心をもって保育に取り組むこと４．困難にあたっても常に笑顔とプラス思考で課題に取り組むこと５．人権を尊重し、性別や年齢にとらわれず個性と能力を発揮しあうこと

このページの一番上へ

子どもが納得できるまで遊ぶことができる空間と環境を提供し、連続して遊びや学びが深められるようになっている
大人が提示したことを考える子どもの姿を観察して見守り、意欲を引き出すことのできるチームとしての力を高めている
地域で子育てをしている家庭へ専門性を提供する他、在園児に対する育ちの過程や見通しを伝える等、多角的に支援している

利用者の利便性、安全・安心な環境が持続的に提供できる建物の長寿命化、予防保全について区との協議に期待したい
幼児教育・保育の無償化による事務作業や勤務時間等の変化により、今後想定される事柄への対応策に期待したい
保育者と保護者のツールであるアプリの不具合により保護者の不満や業務への影響が見られる等、ＩＣＴ化の課題に対する見直しが期待される

このページの一番上へ

子どもの自主性を育み、主体的で豊かな活動を展開できる環境作りを行っている

子どもたちの実体験を増やし、食への興味関心を育てている

地域での実体験を活用した教育保育を行っている

このページの一番上へ

調査対象：在園児１５５名（１４４世帯）の保護者（お子さんが複数通園されている場合は年齢の低いほうのお子さんについて回答を得る）。
調査方法：アンケート方式
アンケート方式を採用。標準調査項目に独自項目を追加したアンケートと案内文、共通評価項目のねらいを返信用封筒に同封し、園職員を通じて保護者へ配布。ポストへの直接投函と、園内に設置した箱で並行して回収を行い、弊社事業所にて集計を行った。
利用者総数： 155人
利用者家族総数（世帯）： 144世帯
共通評価項目による調査対象者数： 144人
共通評価項目による調査の有効回答者数： 99人
利用者家族総数に対する回答者割合（％）： 68.8％
調査項目：共通評価項目

※読み上げソフトをご利用のかたへパーセンテージの読みあげは「はい」「どちらともいえない」「いいえ」「無回答」の順番で読み上げられます。	有効回答者数/利用者総数 99/155

1．運動や休息の配分は、子どもの発達の状態や在園時間に応じて工夫されているか	はい 88% どちらともいえない 9% いいえ：3% 無回答・非該当：0%
2．園での活動は、子どもの教育や心身の発達に役立っているか	はい 99% どちらともいえない：1% いいえ：0% 無回答・非該当：0%
3．園での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか	はい 97% どちらともいえない：2% いいえ：0% 無回答・非該当：1%
4．提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか	はい 96% どちらともいえない：4% いいえ：0% 無回答・非該当：0%
5．園の生活の中で、身近な自然や社会と十分関わっているか	はい 78% どちらともいえない 17% いいえ：4% 無回答・非該当：1%
6．保育時間の変更が急きょ必要になった場合、開園時間内において、園の可能な限り、柔軟に対応されていると思うか	はい 65% どちらともいえない 16% いいえ 6% 無回答・非該当 13%
7．安全対策が十分取られていると思うか	はい 86% どちらともいえない 9% いいえ：5% 無回答・非該当：0%
8．園の活動に保護者が参加しやすいよう、工夫されているか	はい 80% どちらともいえない 17% いいえ：3% 無回答・非該当：0%
9．子どもの教育・保育について家庭と園に信頼関係があるか	はい 82% どちらともいえない 15% いいえ：3% 無回答・非該当：0%
10．施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか	はい 97% どちらともいえない：2% いいえ：1% 無回答・非該当：0%
11．職員の接遇・態度は適切か	はい 88% どちらともいえない 10% いいえ：1% 無回答・非該当：1%
12．病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか	はい 90% どちらともいえない 7% いいえ：3% 無回答・非該当：0%
13．子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか	はい 70% どちらともいえない 20% 無回答・非該当 8% いいえ：2%
14．子どもの気持ちを尊重した対応がされているか	はい 86% どちらともいえない 12% いいえ：2% 無回答・非該当：0%
15．子どもと保護者のプライバシーは守られているか	はい 85% どちらともいえない 9% いいえ：3% 無回答・非該当：3%
16．教育・保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか	はい 84% どちらともいえない 14% いいえ：2% 無回答・非該当：0%
17．利用者の不満や要望は対応されているか	はい 72% どちらともいえない 13% いいえ 6% 無回答・非該当 9%
18．外部の苦情窓口（行政や第三者委員等）にも相談できることを伝えられているか	はい 46% どちらともいえない 22% いいえ 13% 無回答・非該当 18%

このページの一番上へ

評点のレーダーチャートを表示する

グラフの見方

このグラフは、「評点の状況」を大項目ごとにまとめています。
「評点の状況」は、大項目に属する標準項目の実施状況を数値化してグラフに置き換えていますので、標準項目の実施状況が良好なほど、グラフが外側に広がります。
グラフの形状から、その施設・事業所によるサービス向上の取り組みの実践状況について、項目ごとの強み弱みを見ることができます。また、同じサービス種別の施設・事業所全体の平均との比較もできます。

※令和04年度以降のグラフには平均値が表示されません（評価実績件数が確定していないため）

組織マネジメント分析結果

←クリックすると詳細が表示されます。

評価項目の評点

評価項目には、2から6個標準項目が設定され、
その標準項目の内容が実施できている場合は

、実施できていない場合は

で表示されます。

1. リーダーシップと意思決定

1. 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

7/7

1. 事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）を周知している

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている

2. 経営層（運営管理者含む）は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている

経営層は、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている

経営層は、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している

3. 重要な案件について、経営層（運営管理者含む）は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している

利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている

【講評】詳細はこちら

２つの目標を掲げて園便り等で保護者へ考えを示し、園の方向性を示している
組織図、職務分掌表があり、園長の責任と考えを自らの行動により職員に示している
子どもに関する事故等に対して会議で検討し、その決定の経緯を関係者へ周知している

2. 事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

6/6

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している

利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している

福祉事業全体の動向（行政や業界などの動き）について情報を収集し、課題やニーズを把握している

2. 実践的な計画策定に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している

課題をふまえ、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた中・長期計画を策定している

2. 着実な計画の実行に取り組んでいる

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた、計画の推進方法（体制、職員の役割や活動内容など）、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している

計画推進にあたり、進捗状況を確認し（半期・月単位など）、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる

【講評】詳細はこちら

保護者、職員の意向や、地域の状況を把握しながら、会議等で課題を検討している
法人の長期・中期計画が策定され、前年度の計画をもとに購入備品等を検討している
事業計画中間報告会で進捗状況を確認し、質の高い保育のための組織作りをしている

3. 経営における社会的責任

1. 社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

2/2

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる

全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理（個人の尊厳を含む）などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる

全職員に対して、守るべき法・規範・倫理（個人の尊厳を含む）などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している

2. 利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

4/4

1. 利用者の意向（意見・要望・苦情）を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている

苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている

2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている

利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している

虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている

3. 地域の福祉に役立つ取り組みを行っている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる

透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる

ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している

2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている

地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている

事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク（事業者連絡会、施設長会など）に参画している

【講評】詳細はこちら

苦情解決の仕組みについて様々な方法で周知し、迅速に対応できるようにしている
子ども・職員のための最善を考えて実践し、職員の姿が手本となるようにしている
地域の関係者の専門性を活用して、子どもと地域の人が触れ合う多様な機会がある

4. リスクマネジメント

1. リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる

事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク（事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など）を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている

リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる

事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる

2. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

4/4

1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている

情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員（実習生やボランティアを含む）が理解し遵守するための取り組みを行っている

情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている

事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している

【講評】詳細はこちら

子どもの安心・安全を第一に考えた教育保育を実践し、様々なリスクを想定している
特定個人情報基本方針を策定し、個人情報宣言書を交わして適切に管理している
収集した個人情報は法人のルールにより管理し、情報漏洩がないようにしている

5. 職員と組織の能力向上

1. 事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

12/12

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている

事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる

2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している

事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望（キャリアパス）が職員に分かりやすく周知されている

事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望（キャリアパス）と連動した事業所の人材育成計画を策定している

3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる

指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている

4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる

事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇（賃金、昇進・昇格等）・称賛などを連動させている

就業状況（勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど）を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる

2. 組織力の向上に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

3/3

1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる

職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている

【講評】詳細はこちら

働きやすい職場環境のための職員意識に変化があり、様々な方法を取り入れ改善している
一人ひとりの能力や個性を発揮し、安心して思いを語ることができる環境を作っている
園内研修では職員が学びたいことを提案する仕組みを作り、質の向上に取り組んでいる

7. 事業所の重要課題に対する組織的な活動

1. 事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている

1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている（その１）

【前年度の重要課題に対する組織的な活動（評価機関によるまとめ）】

２０１８年度は、こども園に関わる人が同じ思いで行動することを重視して組織の再構築に努めたが、職員・保護者の理解を得るまでには至らなかった。そのため運営方針の実践について振り返りを行い、理解を深めていきたいと考えている。「安心・安全なこども園」、「子どもの育ちの基礎を作るこども園」、「地域の中にあるこども園」の実現に向け、明確なゴールを定めた２０１８年度の目標達成度を把握した上で、ＰＤＣＡサイクルを意識し、日々の教育保育の実践についての振り返りを丁寧に行っている。目標の達成に向けては職員が自ら考え行動できる環境を整え、プロセスを大事にしながら職員の資質向上を図っていきたいと考えている。２０１８年度は、２０１７年度の方針をベースに園便りや懇談会で保護者にわかりやすく伝えたために周知が進み、保護者の期待度も高まって肯定的に捉えてくれる方が増えている。職員には、職員会議を利用して周知し、理解と実践に結び付けることができる取り組みをしたが、十分とは言えない状況である。方針を具現化するために必要な職員育成や職員の定着に課題があり、２０１９年度では改善すべきことや課題を抽出し、目標達成をしていきたいと考えている。 【評語】

目標の設定と取り組み	具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証	目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映	次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた

【講評】

３つの運営方針についてはそのビジョンが大きく、具現化するための方策までの落とし込みが十分でなかったことが、達成できなかった要因であると考えられる。そのため、職員が身近に感じることができる運営方針を策定し、その結果として３つの運営方針を定め達成したいと考えている。２０１８年度に園長がこども園としての方針を語っていることを踏まえ、実践してきたことを細分化し、簡潔にした目標を年度初めの保護者懇談会で説明して紙面でも配布している。毎月の園便りでは、教育保育の実践としての活動の様子を文書と写真で伝えながら、方針とのすり合わせを意識している。教育保育活動の見える化だけでなく、職員の資質向上のプロセスを感じてもらえることを考慮している。ＷＥＢサイトでは個人情報に配慮しながら、入園前の子育て家庭や就職活動をしている方に向け、園の活動の様子等がわかるよう園便りを公表しており、保育園を選択する際のツールの一つとなっている。２０１９年度より管理職の体制が変更していることもあり、前年度まで積み上げてきたことを継承しつつ、地域に求められるこども園となれるように新しい体制の中で中期ビジョンを持ち、取り組んでいきたいと考えている。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている（その２）

【前年度の重要課題に対する組織的な活動（評価機関によるまとめ）】

「地域との関わり」を目標に掲げ、前園長の評価では達成度が高かったため、「職員の資質向上」を目標としている。認め合い支え合い育ち合うことを意識し、指導の観点が役割・役職に応じた視点であるか、目の前の子どものための行動であるか等を振り返り、一人ひとりの職員の思いを同じ方向として目指しながら、良い循環を生むチーム力の向上を図っていきたいと考えている。職員の離職率が高かったことを分析し、働きやすい職場環境を整えていきたいと考え、目標に上げた背景がある。①職員一人ひとりの心情、意欲、態度は非常に高いので、知識や技術を磨き合えるチームであってほしい、②チーム力を持って豊かな乳児保育、幼児教育の実践を積み重ねていけるようサポートしていく、③全職員が園の業務に関心を持ち、実践し、成功体験を積んでいける環境を整える、という３つの実現に向けて取り組んでいる。日常の中では、心身の健康状況の把握、乳児保育・幼児教育の園生活の振り返り、理念・方針の具現化を行い、定期的な外部講師によるコミュニケーション研修を計画する他、自園の課題を見出して解決策を職員自身で考え行動する環境を作り、コミュニケーションを大切にした職員面談も実施している。 【評語】

目標の設定と取り組み	具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証	目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映	次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた

【講評】

前年度の重要課題を振り返る中で、職員への周知に難儀したという前園長の分析により、課題に向けてのアプローチ方法を変更して取り組み始めている。法人の研修委員会での職員アンケートでは、「職員の人間関係につながる内容の研修」を希望している傾向があった。所作や言葉の大切さ、コミュニケーション力の向上を目指し、人権について等は法人研修ではなく、園内研修で行うべきと判断して２０１９年度には実施したいと考えている。管理職研修では、問題解決の方法において職員のベクトルの違いについて提案した。物事の捉え方のコツや、日常活動の振り返りを職員面談により伝えていけるよう努めている。園内研修では、外部講師によるコミュニケーション研修を実施し、自分の感じ方や相手の感じ方の違いを学び、思いを言葉にしてみる経験を全員が体験した上で、相手の言葉の受け止め方を各々で感じることができている。また、コミュニケーションの意味を同じベクトルで捉えるようにしていきたいとも考えている。職員一人ひとりに使命を伝えると共に園にとっての職員一人ひとりの存在を伝え、職員が「たいとうこども園」でどのようにしていきたいかを園長と共有しながら、信頼関係を築き始めている。