評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
朝、利用者達はテレビを見ながら飲物を楽しんでいましたが、早く飲み終え下を向いている利用者がいました。職員は気づいて「仕事をお願いします」と声を掛けました。利用者はテーブルのタオルを見て「どうすんの」と繰り返したので、職員が「たたんでください」と言うと、利用者は「たたむのね」と言って、丁寧にたたみ始めました。途中、隣の利用者のカップを見て欲しそうな様子だったので、職員が飴を頬張らせました。すると、満面の笑みを浮かべて、「おいしい」「すごい味だ」と繰り返しながら、手を休めることなくタオルをたたみ続けました。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
飲物を飲み終えた利用者は、テレビにも興味が持てず手持ち無沙汰でした。そして職員に声を掛けられて嫌がることもなく素直にテーブルの方に移動しました。ただ、テーブルには大量のタオルがあったので、急に自分が何をすれば良いのか不安になり、「どうすんの」という言葉を繰り返しました。これに対し、職員が優しく「たたんでください」とお願いしたので、何をすればよいのか分かったこと、自分が頼りにされていることが分かったことに安心して、タオルをたたみ始めました。非常に慣れた手つきでリズムよくたたんでいたので、タオルたたみは、常日頃からお得意な作業だと推測されます。また、隣の利用者のカップを見て、「何飲んでんの」等の言葉を発し、明らかに自分も欲しそうであったが、この利用者も飲んだばかりであることを考慮して、職員は飲物ではなく飴を提供しました。利用者はとても嬉しそうで、すぐに満面の笑みを浮かべて、喜びの言葉を繰り返しました。タオルたたみの作業にはいっそう集中することができ、短時間のうちにすべてのタオルをたたみ終えていました。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
ご入居者お一人お一人がその方らしく持っている能力を活かして、役割と自信を持って少しでも主体的に生活できるよう支援を心がけています。いつも何か作業をしていたい方、楽しくおしゃべりをしたい方、自分にできることはなんでもやりたい方、もう面倒な事はしたくないという方、様々な方がいらっしゃいますのでご意向や体調に合わせてできることをお願いしています。個人の日課表、日課表別表に個別のケア、家事作業や好みの余暇活動、体操の内容などが記入してあり、フロアの手順表にご入居者皆さんのタイムスケジュールを記入しておき、「いつもの生活」と思えるような一日の流れ、役割、環境を作り、安心して落ち着いて暮らせるように工夫しています。また、食事の好みや嗜好に合わせて副食を変更することやお茶の時間の飲み物やおやつをいろいろ選択できるようにしています。おかわりは自由ですが、持病の関係で水分、塩分、糖分、食事量等に制限がある方もおり、気持ちを損ねずに、持病に差し障りのない代わりの物を提供するようにしています。
1.家族への情報提供はあるか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
|
2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
|
3.職員の接遇・態度は適切か |
|
4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
|
5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 64%
どちらともいえない 21%
無回答・非該当 14%
|
6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
はい 86%
どちらともいえない 7%
無回答・非該当 7%
|
7.利用者のプライバシーは守られているか |
|
8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
|
9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
|
10.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 79%
どちらともいえない 14%
無回答・非該当 7%
|
11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 50%
どちらともいえない 21%
無回答・非該当 29%
|