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特集記事

介護施設のICT化とロボットの活用で介護はどう変わるか

介護ロボット等の施設導入から生じた好影響と悪影響
介護ロボット等の施設導入に係る課題と今後の展開について

介護施設のICT化とロボットの活用で介護はどう変わるか

1.はじめに

 砧ホームは、東京都世田谷区にある定員60名、併設のショートステイ4名、計64床の特別養護老人ホームです。平成4年4月に開設し、4人部屋を基調とした従来型の施設です。古くて狭くて小さな施設ですが、“せたがやの小さな隠れ家”と呼ばれ、家庭的であたたかい雰囲気が利用者や地域の方々からも親しまれています。

 施設に初めて介護ロボットを導入したのは、平成28年1月のことです。国の補助金を活用して見守りロボットを3台導入しました。その後、東京都や世田谷区の補助金も活用し、現在、見守りロボットが3種類19台、装着型移乗介助ロボットが3種類6台、コミュニケーションロボットが2種類2台稼働しています。 また、ICT(Information and Communication Technology) 機器も東京都の補助金を活用してインカムが10台と、タブレットを使って記録を入力・管理できるシステムを導入しています。

  平成28・29年度東京都ロボット介護機器・福祉用具活用支援モデル事業において、砧ホームは500施設以上ある都内の特別養護老人ホームの中から唯一のモデル施設に選定されました。その後、毎年300名以上の見学者を施設案内しています。介護ロボットやICT機器をどの様に活用しているのか、またどの様にしたら活用できるのか、高齢・障害の分野を問わず、ニーズ・シーズの立場を超えて、時に海外からの疑問や関心にも応えています。