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「介護保険法の改正」について 第3回  改正に向けたモデル事業及びその他の取組みについて

23年度モデル事業その他の概要

1 介護保険事業(支援)計画の基本的な考え方(地域包括ケアの推進)

段落計画策定の際の地域ニーズの的確な把握について

第5期介護保険事業(支援)計画の作成に当たっては、高齢者が要介護になっても可能な限り住み慣れた地域において継続して生活ができるよう、1.介護、2.予防、3.医療、4.生活支援、5.住まいの5つのサービスを一体化して提供していく「地域包括ケア」の考え方に基づき、取り組むことが重要。
地域包括ケアシステムのイメージ 日常生活圏域(30分で駆けつけられる圏域) 介護・医療・予防・生活支援・住まい
  1. 医療との連携強化
  2. 介護サービスの充実強化
  3. 予防の推進
  4. 見守り、配食、買い物など、多様な生活支援サービスの確保や権利擁護等
  5. 高齢期になっても住み続けることができる高齢者住まいの整備(国土交通省との連携)
     
  ○地域包括ケアの実現を目指すため、第5期計画(平成24〜26年度)では次の取組みを推進。
  • 日常生活圏域のニーズ調査を実施し、地域の課題・ニーズを的確に把握
  • 計画の内容として、認知症支援策、在宅医療、住まいの整備、生活支援を位置付け
 
     
※24年度改正の目玉は「地域包括ケアシステム」の実現です。これは第1回でも述べたように、社会保障の定義の転換「参加型社会保障(Positive Welfare)」について、当面、高齢福祉の分野で具体化を図ろうとするものと思われます。
コールがあれば、30分以内に駆けつけられるエリアを範囲として「日常生活圏域」を設定し、地域包括支援センター(ブランチを含む。)を整備し、在宅サービスの充実を図ることで、特別養護老人ホーム等の介護施設に入所しないで、地域で暮らし続ける仕組みを作ろうとする試みです。
その実現に向けた第5期介護保険事業計画の策定であり、その計画を実現するための、各種サービスの創設・整備となっています。
第5期介護保険事業計画の作成に当たっては、各日常生活圏域ごとの詳細なニーズ把握が求められるところです。また、関連して、そのニーズに対してサービスを提供する事業者について、地域密着型に関しては、従前の自由参入から公募制へと切り替えることで参入制限を図れる仕組みとなっています。併せて、定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスの普及を図ることで、これまで要件を満たせば自由に参入が可能であった訪問介護等の指定について、事前の区市町村との協議を必要とするように、考え方の転換を図っています。
【第5期介護保険事業計画の策定関連】日常生活圏域ニーズ調査(郵送・未回収者への訪問による調査)・どの圏域に・どのようなニーズを持った高齢者が・どの程度生活している 調査項目例・身体的機能・日常生活機能(ADL.IADL)・住まいの状況・認知症状・疾病状況地域の課題や必要となるサービスを把握・分析介護保険事業(支援)計画 これまでの主な記載事項 ○日常生活圏域の設定○介護サービスの種類毎の見込み○施設の必要利用定員○地域支援事業(市町村)○介護人材の確保策(都道府県)など + 地域の実態を踏まえて新たに記載する事項 ①認知症支援策の充実②在宅医療の推進③高齢者に相応しい住まいの計画的整備④見守りや配食などの多様な生活支援サービス
注:新たに記載する事項について、1.については予算化して体制構築、2.については地域の医療資源の確認とネットワーク構築、3.については「サービス付き高齢者住宅」以外に増殖している多様な形の「高齢者が住んでいる(集めている)アパート・住宅」をどのように評価するのか、しないのかの課題、4.については地域包括ケアの中心的テーマの一つである「崩壊したコミュニティの再生」といった大きな課題を抱えています。形式的・アリバイ的計画化では、地域の抱えている課題を糊塗するだけで、禍根を残しかねません。